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【SSです】幻想でない軽業師
[115]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/01/28(日) 22:27:31 ID:???
穣子の言葉を聞きながら、静葉はそう考える。
無論、そういう気持ちも多分にはあるのかもしれない――ただ、揺れ動いていた1番の要因となったのは、
そういった感情ではなく、実利の面だった……というのは、静葉の脳裏にしっかりと刻まれている。
目の前にいる妹は、自分がそう背中を押したのだからかは知らないが、そんな事を考えている由は無いが。
穣子「そしたら……反町は、守矢に行きたいみたいでさ」
静葉「ええ……」
穣子「ハッパかけてやったわ! ならうじうじ迷ってないで、とっとと行きなさいって!
これまでこのチームを支えてきたんだもん、そんくらいの我儘、皆許してくれるわよって」
静葉「……そう」
それは静葉にとっては予想の範疇で――しかし、当たって欲しくは無かった事である。
許す許さないで言えば、静葉としても……許さざるを得ない。
そもそも幻想郷サッカー界では選手の移籍自体、頻繁に起こっている。
反町が――例えキャプテンだとしても、オータムスカイズを離れるという事に、誰も文句を言う道理はない。
道理はないが……あまりにも、痛すぎる損失だ。
静葉「(穣子なら……そうね、穣子なら、そういうわよね……)」
今日、穣子が反町の部屋を訪れ、今後の事について話し合うという事も静葉は知っていた。
或いは穣子の言葉なら、反町が思い直し、オータムスカイズに残る選択肢を選ぶのではないかとも思って。
――神奈子に誘われた際、反町の気持ちがそちらに傾くというのは、静葉にはわかりきっていた事である。
ここよりも、外の世界よりも、優れた環境である守矢フルーツズ。
ただ『強くなる』という一点だけを見れば、その選択肢を選ばない筈が無い。
それでも、静葉は反町がオータムスカイズにかける愛着にかけたかった。
穣子に対する感情にかけたかった。
しかしながら、それは敵わなかった――と、知った。
それを伝えた穣子の後押しがあったからなのか、純粋に実利だけを見ての選択だったのか、反町ではない彼女にはわからなかったが。
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0ch BBS 2007-01-24