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【SSです】幻想でない軽業師


[196]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/08(木) 23:53:04 ID:???
となれば他に行けそうな人物など、そう多くは残っていない。
この命蓮寺の代表である白蓮を除けば、自然と絞られてくる。
一同は一度、視線を椛へと集中させ――これを受けた椛は、やや俯きながら、苦笑しつつ口を開く。

椛「……申し訳ないッスけど、自分も妖怪の山の仕事がありますから。 3年なんてとてもとても……」
ナズーリン「ああ……まあ、そうなるだろうね」

元々彼女も妖怪の山に所属をしており、手に職を持つ妖怪であった。
哨戒天狗として組織においても下っ端に位置される彼女が、3年間もの長い間……。
仮に守矢神社などからの指令でならばともかく、命蓮寺の為にと仕事を休むという事が出来よう筈もない。

椛「(それに……サッカー留学をしても、ねぇ)」

ただ、それ以上に椛がこの話を受け入れられない理由もあった。
Jrユース大会から既に数日が過ぎていく中、多くの者たちはあの敗戦から立ち直り始めていたが、
椛の中では未だに尾を引いている。

かつてオータムスカイズに在籍をしながら周囲の成長に後れを取り、チームを立ち上げ始めたばかりだった命蓮寺へと移籍。
当初から今まで、得意とするブロックと数少ないサッカー経験者として主にディフェンス陣を引っ張ってきた。
練習などによる成果が芳しくない時もあったが、それでも努力を重ね、
魔界Jrユースではレギュラーとして起用される程には成長をした。

それでも負けた。完膚無きまでに。

椛「(反町さんどころか……魔理沙やリグルのシュートすら止められなかったッス……。
   今更、自分がサッカー留学した所で……この差が埋まるんスかねぇ……)」

強くなっても強くなっても、差は縮まるどころか逆に広がるばかり。
自信を喪失しつつあった彼女が乗り気になれないのも、無理からぬ事だった。


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0ch BBS 2007-01-24