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【SSです】幻想でない軽業師


[204]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/10(土) 00:29:14 ID:???
軽く声をかけてみても、返ってくるのは上の空の返事。
一目魅魔を見て、しかしすぐに視線を虚空へと向けて溜息を吐く佐野を見て、いよいよもって重症だと魅魔は悟る。

魅魔「(落ち込む事こそあれど……こいつはそこまで引きずるタイプには思わなかったがねぇ。
    ……まぁ、こういう事もあろうさ)」

体育座りこそしていないものの、ジメジメとした佐野の態度に眉を潜めながら、
それでも魅魔は佐野の隣へと腰かけた。

魅魔「……ちゃんと飯は食ってるかい?」
佐野「…………」
ムラサ「あ、今日の昼食はちゃんと2回おかわりしてたわよ」
魅魔「(……落ち込んでる割にはしっかり食ってるね)」

返事をしない佐野に代わってムラサが答える。
色々と言いたい事はあるが、ともかく、食欲があるのはいい事だとして魅魔は続ける。

魅魔「……そんなにショックだったかい、あの反町くんの事が」
佐野「………………」

無言ではあったが、反町の名を出した瞬間、佐野の体がピクリと震えるのを魅魔は見逃さなかった。
やはりあの大敗――そして、反町と己との格差というものが、彼の中では大きくのしかかっているのだろう。

佐野「………………」
魅魔「……お前さん、言ってたね。 自分と反町くんとやらは、元いたチームじゃ似たような立ち位置だったって」

反町一樹と佐野満。
両者は共に、全日本Jrユースへと召集をされたFWであった。
反町一樹は全国中学生サッカー大会の得点王。
そして、佐野満は初出場ながらもベスト8まで駒を進め、優勝チームである南葛を苦しめた比良戸の2年生FW。
大会でも両者ともに活躍をしたが、しかし、代表での扱いは決していいものではなかった。


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0ch BBS 2007-01-24