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【SSです】幻想でない軽業師


[265]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/16(金) 23:46:11 ID:???
パルパルズに残留する事を決め、この幻想郷に残ったシェスター。
外の世界とパルパルズとを知る彼だからこそ、パルスィは彼に妖夢の説得役を任せた。
彼女の言う、妖夢の綺麗さを――汚すように、と。
当初、シェスターはこれに対し、妖夢の自由にさせるべきではないかと考えていたが――それもパルスィに説得され、了承する。
彼としても、妖夢の有り余る才覚を腐らせてしまうのはあまりにも勿体ないと考えたのだろう。

パルスィ「ああ、妬ましい……穢れも知らぬまま、のうのうとサッカーをしようとする妖夢が妬ましい……」
ヤマメ「あちゃ……また始まっちゃったよ」
アリス「ま、今回ばかりはいいんじゃないの?」

爪を噛み、呪詛を呟き始めるパルスィを見て溜息を吐くヤマメに対し、
アリスは肩を竦めながらそう言い放った。
彼女の視線の先には――妖夢とシェスターがいる。

妖夢「私は3年間で、必ずこのチームに不可欠な選手として帰ってくる」
シェスター「ヨームなら出来るさ! っていういか、今でも不可欠だよ!」
妖夢「…………ありがとう。 ごめんね。 みんなに迷惑をかける事になるけど」
シェスター「大丈夫さ。 みんなも言ってただろ、ヨームの好きにしたらいいって!」

いる。いるのだ。パルスィが大好きで大嫌いな、年頃の男女(しかも美形)が。がっつりと将来の事を話し合っているのだ。
無論、彼女たちに他意はない。互いに好意こそ持っているものの、恋愛的なあれそれではない。
無いが、それを見てパルスィがどういう反応をするのかはまた、別問題である。
それを考えれば、パルスィが勝手に妖夢の才覚に嫉妬をしてくれている方が遥かにマシというものだろう。

松岡監督「身体も心も熱くなってきた!!」
しっとマスク「ムハハ! どれ、ここは私がシェスターと同じく妖夢を後押ししてくるとするか!!」
ヤマメ「よしなしっとマスク! あとついでに監督!!  それ以上、いけない」
キスメ「…………」←><という顔をしてる

こうして将来を語り合う男女と、それを見守る仲間たちと、あと賑やかし要員。
てんやわんやもありながらも、こうして未完の大器と言われた少女――。
魂魄妖夢は己の殻を破る事を胸に、世界へ羽ばたく事を決断したのだった。


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0ch BBS 2007-01-24