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【SSです】幻想でない軽業師


[298]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/02/24(土) 00:16:20 ID:???
さとり「(そう、私はもう十二分に活躍が出来ました……)」

さとりの心中では、まだ、これ以上を望む気持ちは当然ながらある。
何故なら、彼女はまだ反町一樹に一度として勝っていない。
選手個人としても、チームとしても。

幻想郷三大キーパーという称号如何はともかく、ある程度の権威は回復出来たとはいえ――。
未だに彼女自身はリベンジを果たせていないのだ。
本音を言えばそのリベンジの機会が欲しい――その為の、強くなる土壌が欲しい。
ただ、それは出来ない。
だからこそ、彼女は己の心に蓋をする。自分は十分活躍出来た、それよりも大事なペット達にチャンスを与えるべきだと考える。

さとり「(もう十分、十分我儘を通させて貰った。
     私がいない間、お燐は本当によくこの地霊殿を守ってくれた……これ以上、皆に負担をかける訳にはいかないわ)」

そう――彼女は一勢力の代表だからこそ、留学には行けないのだ。
無論、彼女がそうしたいと言えば、彼女のペット達はもろ手を挙げて賛成をしてくれるだろう。
さとりの事を愛し、何よりも大事に思ってくれている彼女たちだ。疑う余地は無い。
だが、だからこそ出来ないのだ。
さとりがいなかった間、お燐が――おくうがいつも管理している灼熱地獄の様子を見る事もあって、
てんてこ舞いの忙しさでこの地霊殿を管理してくれていた事をその第三の瞳を持ってさとりは知っている。

彼女たちの負担を考えれば、どうして留学に行きたいなどと言える事が出来るだろう。

さとり「……すぐに答えが出せないのなら、よく2人で話し合って考えてみて。
    どちらが留学に行くのか……ね?」
おくう「うにゅ? あれ?」
お燐「(さとり様……本当は自分が1番行きたいのに……)」

さとりの言葉を聞いて、予想外の一言だったのかおくうは首を傾げ……。
お燐はやはり俯いたまま、悲痛な叫びを心の中で上げる。
その声を聞こえない風に装いながら……ふと、さとりはこの場にもう1人いるべき人物がいない事に気付いた。


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0ch BBS 2007-01-24