※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【SSです】幻想でない軽業師


[363]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/07(水) 00:41:29 ID:???
そう言う勇儀の表情は、やはり苦虫をかみつぶしたかのようなものだった。
お燐の知る事ではないが、彼女は先日あったフランス国際Jrユース大会において、
同朋である鬼――伊吹萃香、と……おまけについてきた鴉天狗の射命丸文と共にウルグアイJrユースに参加。
フランスへと派遣をされていた古明地姉妹と対戦をしていた。

その以前までの幻想郷における大会において、見るも無残にシュートに蹂躙され、
トラウマを見せるどころか逆にトラウマに苛まれるようになった古明地さとりに対し、
心底呆れと軽蔑に近い感情を抱いていたのが勇儀である。
当然、Jrユース大会でも完全にさとりたちを見下し、歯牙にもかけぬつもりで戦ったのだが――。

そんな勇儀をあざ笑うかのように、さとりたちは奮闘し、勇儀たちを破った。
後半戦に入り難攻不落とされる萃香から、フランスの第二ストライカーがゴールを奪い。
そして、勇儀の持つバカげた威力のシュートをも、古明地さとりは完全に防いだうえで。

勇儀「……ここまでの便宜って奴は私なりの罪滅ぼしって奴だ。
   鬼退治をしたツワモノには相応の褒賞ってのが古来よりの慣わしだろう」

鬼を相手に、決して強いとは言い切れない筈の覚り妖怪の姉妹が勝利した。
その事実は彼女に大きなショックを与え……。
それでも、例え負けたとしてもそれを受け入れるだけの度量が勇儀にはあった。
むしろ、自身を打ち負かしたという事実を讃え、侮っていた事を詫びる程度の気持ちはあった。

そんな中に舞い込んできた地獄からの留学話。
詫びを入れる際の手土産としては、十分なものではないだろうか。

勇儀「ってなわけだ。 行っといで、地獄猫」
お燐「お姐さん……! ありがとにゃーっ!!」
勇儀「(やれやれ……しかしなんとまあ、あの古明地のご令嬢といいこいつといい、留学……いや、修行、練習か。
    そんなに楽しいもんかね。 まるで人間のような事を。
    ……鍛えるってのは女々しい事だと思ってたが、これも時代なのかねぇ)」


名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24