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【SSです】幻想でない軽業師


[364]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/07(水) 00:43:02 ID:???
諸手を上げて飛び跳ね喜ぶお燐を見て、苦笑をしながらもそう思う勇儀。
力を持って生まれ、その力をして四天王とまで呼ばれていた彼女の思想は、
才覚ある者がそれを鍛えようとするのは女々しい――という、恐らくは鬼独特でしかない思想である。
ただ、しかし……こんな勇儀の考えも、決して珍しいという訳ではない。

実際にこの幻想郷には……練習をしない訳ではない、が、それでも。
生まれ持った才能、種族というものが全てという考えを持つ者も大勢いる。
そして事実として、かつての幻想郷では才能を持ち、
それを思うが儘に使う者こそがサッカーにおいても力関係においても常にヒエラルキーのトップに立っていたのだが……。

少なくともサッカーに関しては、ここ最近は情勢が変わってきている。

勇儀「(地底だけでも古明地のご令嬢は今じゃ萃香にも負けない程のキーパーだし、
    橋姫は博麗の巫女顔負けのドリブラー……とんでもない話だ)」

早速皆に報告を、と駆けだすお燐を眺めながら勇儀は考える。
変わりつつある幻想郷、変わりつつあるパワーバランス。
それがいい事か悪い事かはさておいて……。

勇儀「(少なくとも、強い奴が増えるってのはいい事だね! 私の腕もなるってもんだ!!)」
お燐「勇儀の姐さ〜ん! みんな喜んでくれてるよ!! ホントありがとね!!
   あと、今度地霊殿ネコ科の会のみんなで壮行会やってくれるらしいから、お姐さんも参加しておくれよ!」
勇儀「おっ、いいのかい?」
お燐「もっちろん!! あたいが留学に行けるのはお姐さんのお蔭なんだからね!」
勇儀「ハッハッハ、ならお言葉に甘えて参加させてもらおうかね」

勇儀はそれを受け入れ、楽しみにしていた。
鬼である彼女は誰よりも強者との戦いを求め……そして誰よりも単純であった。


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0ch BBS 2007-01-24