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【SSです】幻想でない軽業師
[425]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To
:2018/03/22(木) 01:06:33 ID:???
佐野「(ま、いいや。 それよりも改めて……)お燐こっちだ! ハイボールを上げろ!!」
ブルノ「なにィ!?(あの小柄なチビが打ってくるのか!? ドリブルしか出来ないんじゃないのかこいつ!?)」
マンチーニ「(Jrユース大会では見られなかったが……ドリブルに加えてパスも得意な彼の事だ。
そして、あの試合ではトップ下の役割。 シュートが打てても不思議ではないな)」
カルネバーレ「(あんな小さな身体で威力のあるシュートを打てるものか)」
何はともあれこれで何も邪魔はなくなった、と佐野は改めてお燐にハイボールを要求しながらPA内へと侵入した。
先ほどもはたてからラストパスを要求していたのだが、どうやらブルノの頭からはその事はすっぽり抜け落ちていたらしく、
思いっきり狼狽しながらもセービングの構えを見せ、
カルネバーレとマンチーニは佐野の実力を見極めようと注視をする。
お燐「いくよお兄さん! そーれっ!」
パコーンッ! グワァァアッ!!
佐野「よっしゃあ! 決めるぞ!!」
お燐も佐野の指示には素直に従い、高いボールでのセンタリング。
彼女自身が言う通り、やはりそれはドリブルに比べれば些か精度が落ちていたのだが、
それでも遥かにはたてのものよりはマシであったし、何よりパスコースに誰も入っていなかった為に佐野も簡単に合わせる事が出来た。
慌ててDF達がブロックに入ろうとするものの、クリアーに向かえる者も無し。
佐野はボールの落下地点を予測しながら駆け込み、軽く捻りを加えながら大きく跳躍をする。
マンチーニ「ロベッシャータか! いや……」
カルネバーレ「(捻りを加えている……身体に回転をかける事でボールにも直接回転をかけるつもりか!)」
佐野「いくぜ! これが俺の超必殺! ローリングオーバーヘッドだ!!」
浮き球補正2/2、高シュート力+4補正。
どう考えても超必殺というには些か威力が不足気味なのだが、それでもこれが佐野の最大火力故に仕方ない。
ともかく佐野はこれを放つべくボールに向けて足をたかだかと振り上げ、それと同時に逆さまになったゴール前を見た。
当然シュートコースを探す為である、のだが――。
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0ch BBS 2007-01-24