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【SSです】幻想でない軽業師


[428]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/03/22(木) 01:10:42 ID:???
この結果を見てマンチーニ、カルネバーレの両者はやはり両極端な感想を持ちつつ、
何はともあれともかくクリアーだとカルネバーレの指示を受けてDFは急いでボールを蹴りあげた。
これは至って当然であり、普通のプレイである。カルネバーレの指示も、DFのプレイも何ら問題は無い。
彼らには何ら問題は無く、非も無い。

ブルノ「ふぅ……よし、上ったぞ! くくく、ではこのブルノ様の華麗なるセービングを見せてやろう!!
    無限の彼方へ……さあ行くぞー!!」

ビュバッ!!!

彼らには非は無かった。問題も無かった。……ただ、GKだけが問題だった。
ようやくゴールバーの上へと登り切ったブルノは、割と高い事にちょっとビビりながらも虚勢を張りつつ、
誰も聞いていないというのに声を張り上げながら飛んだ。そう、セービングに向かう為である。
彼は悪くない。彼は彼なりに必死こいて真剣にゴールを守ろうとしていただけである。
……その行為の奇抜さなどには大いに問題があったが、ともかく、ゴールを守ろうとしていた。

ただ、既に佐野のシュートはDFに止められていた。
ブルノは知らなかった。割とバーに上るのに集中してしまっていた為、フィールドで何が起こっているか。
また、やっぱり高い所が微妙に怖いので足元を見過ぎてしまい、目の前で何をしているのか。
よって彼は佐野がシュートに来ていると思いこみ、そのまま飛んでしまったのだ。
これが何を意味するか。

ブルノ「うおおおおおおお!! ゴールは割らせん!!!」
佐野「へ?」


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