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【SSです】幻想でない軽業師


[85]幻想でない軽業師 ◆0RbUzIT0To :2018/01/26(金) 22:04:06 ID:???
神奈子「(あれは……銘酒『ふぁいなるふらっしゅ』!!
     『びっぐばんあたっく』や『ぎゃりっくほう』はまだ市場に出回っているが……手に入れるのは相当困難な筈!)」

事実、神奈子は声には出さないものの内心は大層喜んでいた。
――ちなみに、この酒を勧めてくれた店員さんは、口では文句を言いながらも、
手土産にするのならばこれくらいでなければならないだろうと格安で譲ってくれたという。

思わず今晩の晩酌が楽しみになる神奈子だが、それは表情には出さず。
腕を組んだまま対面に座る反町を見やる。

神奈子「(……少し近すぎるんじゃないか?)」

彼の隣には早苗が腰かけたのだが、些か距離が近い――ように思える。
実際は別にぴたりとくっついている訳でもなく、また、反町にとっては完全アウェーという状況の中、
早苗が彼の隣につけるのは何ら不思議ではないのだが……当然神奈子はそんな思考など持っていない。

その後、諏訪子がお茶を淹れ、4人に差し出し、それを一口啜った所で……。

反町「改めまして……オータムスカイズのキャプテンをやっている、反町一樹です。
   その……東風谷早苗さんと」
早苗「…………」

すすっ、と反町の方に体を寄せる早苗。当然ムッとするが、黙っている神奈子。
諏訪子はにやにやしていた。


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