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【倒れるまで】鈴仙奮闘記43【戦え】


[127]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/21(水) 01:38:49 ID:hlDwk5Kg
***

鈴仙「さて、アリスさん。昨日の続きなんだけど……」

アリスさん「!?!?!?! わ、私に……悩みなんてないわよっ!?」

慧音「まあまあ。そんなに慌てなくても良いんだぞ? 悩み相談だなんて大仰な物じゃない。
    私は単に、アリスさんと親交を深めたいと思っただけさ」

アリスさん「……ほ、ホントかしら……???」

鈴仙「ホントだってば! ね、良いじゃんアリスさん。おゆはんまでで良いからさぁ」

鈴仙は首尾よくアリスさんに声を掛け、再び件の相談室(鈴仙がそう名付けたAVルーム風の部屋)に連れていく。
しかし、今度は慧音も一緒である。鈴仙としては最初、アリスさんが慧音という比較的親交の薄い者と話す事を
嫌がるのでは、と思ったが。その辺りは慧音は上手だった。柔和な笑みで、アリスさんの緊張を解いてから、
ごく自然に鈴仙との三人で話をする……という空気を作り出す。

鈴仙「(ここまでは完璧ね。……やっぱり、慧音さんに声をかけてよかったなぁ)」

アリスさん「鈴仙と、先生と、私で三人。――こ、これはもしかして……三者面談!?」

鈴仙「(――と、思ったけど。先生繋がりでアリスさんのトラウマが刺激されかねないって言うリスクはあるっぽいわね……)」

慧音「(怯えた眼の子どもを看るのは初めてでは無い。しかし……彼女を、子どもと一緒にしても良いものか。
     最初は良かったが、たまに私に対しても、敵意の籠った視線を向けられてるような気がするし。
     ふむ。これはどう切り出すべきか……)」

とはいえ、そこから一筋縄ではいかないのがアリスさんである。
鈴仙と慧音もその辺りは心得ては居るが、しかし心得たところで打つ手が見つかる訳では無い。
暫くの間は雑談でお茶を濁しながら、二人は少しずつ、アリスさんの心の闇に手を触れていくのだが……。


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0ch BBS 2007-01-24