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【倒れるまで】鈴仙奮闘記43【戦え】


[144]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/24(土) 00:06:16 ID:???
それに対してアリスは少しだけ恥ずかしそうに顔を赤らめ、もじもじと指をいじりながら、言いたい事を言おうとして口ごもる。
これがアリスじゃなくてこれまでのアリスさんだったら今頃、ぐるぐる目で頭を掻きむしりながら、
!とか!?を多用しいちいち喧しく騒ぐであろうことを考えれば、恐ろしいまでの豹変だった。

アリス「思えば、私がここまで孤独に狂わされたきっかけ。
    それは……単に、トモダチが欲しいと思ったこと。本当に、それだけだった」

それから、アリスは鈴仙と慧音にひっそりと教えてくれた。
全幻想郷選抜大会が開かれる数か月前、魔理沙が森崎と出会い、
魔法の研究を一時停止してまでサッカーに明け暮れるようになってから、一人で過ごす時間が多くなったこと。
最初は自律人形の研究が捗ると思って気にならなかったが、次第に孤独が自分の心を蝕んでいったこと。
そしていつの間にか、安いプライドと焦燥感だけが積み重なり、自分自身を見失ってしまったこと。

アリス「……もっとも、狂ってしまった事は、決して悪い事ばかりじゃなかったわ。
    これまでは見えなかったものが見えるようになったお蔭で、サッカーのセンスは研ぎ澄まされたもの。
    逆に今は、何も聞こえないんだけどね。さっきまでは、ボールくんの声が聞こえてたんだけど」

慧音「私は別に、君のその繊細な感性までは否定していないつもりだ。
    今は心を落ち着かせる事を第一に考えて、それから。また少しずつ感性は取り戻していけば良いさ」

アリス「そうね。私達には限られたとは言え、時間がある。これまでの自分では決して得る事の出来なかった技術。
     これだけは、いいとこ取りをするのが合理的だもの」

合理的という、非合理の塊だったアリスさんからは考えられない価値観が示されたところで、
慧音先生による面談は一旦打ち切りとなった。
部屋を出て、慧音に一旦別れを告げたところで――アリスは鈴仙に対して、顔を赤らめて、

アリス「鈴仙。……今まで悪かったわね。本当に迷惑をかけたわ。もっとも、許して貰えればそれで済むとか、
     そんな話じゃあないんだけれど。その上で、一つ、お願いしてもいいかしら。
     ――私の、その。トモダチになって欲しいな、って……こと、なんだけど」


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0ch BBS 2007-01-24