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【倒れるまで】鈴仙奮闘記43【戦え】


[196]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/02/25(日) 22:10:52 ID:xPde4x4M
★慧音先生のブロック教室→ ダイヤ3 ★
ダイヤ→アリス「私は貴女に恩がある。手伝わせてくれないかしら」アリスが来てくれた!

アリス「……今から練習?」

慧音「……アリスさん。いや、アリス。ああ、そうだ。私の弱点はブロックだからな。それを補強したいと思っている」

慧音が屋敷を出ようとしたところ、アリスに呼び止められた。そしてアリスはこう提案する。

アリス「だったら。私にもその手伝いをさせてくれないかしら」

慧音「……! それは大変痛み入るが。良いのか? 君だって、明日に備えて英気を養いたい筈だろう」

アリス「それは勿論。でも、私は……恩返しをしたいのよ。極度の人間不信と錯乱状態に陥った私を受け入れ、
     今みたいに普通に人と話せて、無意味にさん付けされないようにしてくれた貴女の熱意に、
     私も、応えたいから……」

アリスは、慧音に対して鈴仙と同じくらい。いや、今の状態を取り戻してくれたという意味では、それ以上の感謝の意を持っていた。
慧音がもしも、ナイフみたいに尖ってた自分を無理やりな手を使ってでも押し留めない限り、
いつまでもあの状態のままで居続けて――もしかしたら、近い内錯乱が末期症状に至り、喉でも掻きむしって死んでいたかもしれない。
慧音は、アリスにとって命の恩人でもあるかもしれないのだ。

慧音「――ありがとう。それでは、お言葉に甘えさせて貰うよ」

慧音は、アリスのそんな心情を読み取っていた。また加えて、如何に変わろうとアリスさんとアリスは同一人物であり。
今もなお、こうして人に頼り、頼らせる事が苦手な、不器用な少女である事をしっかりと理解していた。
だからこそ、無理に遠慮して拒絶せず、彼女の提案を甘んじて受け入れる事にした。

アリス「私はシュートがあまり得意じゃない。だけど、理論的な観点から、貴女のプレーを評価する事は出来ると思うわ。
    本当なら、それもパチュリーの方が得意なんでしょうけど……。そこは、私の熱意でカバーするわね」

それに。悪戯っぽく笑みを浮かべるアリスは――今の慧音にとって、この上なく頼もしい存在だった。


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0ch BBS 2007-01-24