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【神話に】鈴仙奮闘記44【挑むもの】


[362]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2018/09/08(土) 15:30:17 ID:tqpzT/YE

青娥「秦河勝が作った面の付喪神――秦こころを手中に収めたのは大きかったですわね。
    彼女の存在が、太子様とマタラ神との良好なパスとなってくれました」

神子「それを言うならば、布都と屠自古にも感謝せねばなるまい。儀式に要する二童子の役を、二人はよく勤めてくれた」

今彼女達が名前を挙げた三者は、既に塔の一階で休ませている。……それだけに、負担が大きかったからだ。
命や存在にこそ別状はないにせよ、暫くはサッカーのような激しい運動はできないだろう。
だが、それでも問題ない。今の神子はもはや、彼女達の助力など必要ない。
聡明である神子は、自らがそれ程圧倒的な存在と成った事を、冷静かつ客観的に認識していた。

青娥「儀式の地を、ここイタリアにしたのも良い選択でした。日本国内では、流石に八雲紫も黙っていなかったでしょうから。
    ここでは魔界を本拠地とする『プロジェクト・カウンターハクレイ』の眼にも付きませんし」

儀式の立会人としてこの場を選び、様々な呪術的なセッティングをしたのは神子の後見人を自称する邪仙・霍青娥。
彼女は終始温厚な貴婦人の如き優雅な笑みを称えながら、今日の儀式の成功を祝いながら、窓から見える星々を指さす。

青娥「マタラ神は本来、北斗七星の傍らで輝くアルコルを依り代とすべきでしたが。
    今日は……ほら。あの、一番綺麗に、赤く輝いている星。プレイアデスの四女星。
    ――“アルシオン”が、強い影響を与えたようです」

神子「そうか――ならば私もこれからは、そう名乗るとしよう」

短い休息を終え、彼女達は次の目的へと向かって動き出す。
イタリアを回ったのは儀式の為だけではない。
『ハイパーカンピオーネ』の一員として共に戦うべき、素晴らしい素質を持った人間を選抜し手中に入れる為でもある。
かつて彼女が岬太郎や魂魄妖夢を用済みとしたように。
目的を遂行する為に必要な人員は、厳しく、冷酷に選ばなければならない。

神子「全ては、遍く人間の平和と安寧の為。私は喜んでこの身を投げ出し、星となろうではないか」

神子は――いや。“アルシオン”は、その次の一歩を踏み出した。


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0ch BBS 2007-01-24