※人気投票開催中※
01/17(日)00:00-01/30(土)23:59
第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票
※新板できました※
ダイス創作物語板
ブログ 現行スレ 投票 最新20

1- レス

【選抜の】私の巫女様14【蒼空へ】


[121]私の巫女様 ◆Miko/icOEk :2021/03/21(日) 16:41:04 ID:fcFUll0s
本拠地、上海虹口足球場で迎えた北京国安戦
今日もいつものが大量失点、攻撃陣も勢いを見せず惨敗だった
スタジアムに響くファンのため息、どこからか聞こえる「今年で解散だな」の声
無言で帰り始める選手達の中、昨年から加入した主人公、君代は独りベンチで泣いていた。
諏訪社中学校で手にした栄冠、喜び、感動、そして何より信頼できるチームメイト・・・
それを今の上海申花で得ることは殆ど不可能と言ってよかった
「どうすりゃいいんですか・・・」君代は悔し涙を流し続けた
どれくらい経ったろうか、君代ははっと目覚めた
どうやら泣き疲れて眠ってしまったようだ、冷たいベンチの感覚が現実に引き戻した
「やれやれ、帰ってトレーニングをしなくちゃな」君代は苦笑しながら呟いた
立ち上がって伸びをした時、君代はふと気付いた

「あれ・・・?お客さんがいる・・・?」
ベンチから飛び出した君代が目にしたのは、外野席まで埋めつくさんばかりの観客だった
千切れそうなほどに旗が振られ、地鳴りのように諏訪社の応援歌が響いていた
どういうことか分からずに呆然とする君代の背中に、聞き覚えのある声が聞こえてきた
「ミコト、守備練習だ、早く行くぞ」声の方に振り返った君代は目を疑った
「け・・・剣立さん?」 「なんですか命さん、居眠りでもしてたんですか?」
「ふ・・・風華さん?」 「なんだ命、かってに日本を出ていきやがって」
「黒咲さん・・・」  君代は半分パニックになりながらスコアボードを見上げた

1番:崎詠 2番:仁科 3番:黒咲 4番:橘 5番:君代 6番:菱形
7番:有栖菜々子 8番:守居妹 9番:有栖涼 10番:有栖桃 11番:剣立

暫時、唖然としていた君代だったが、全てを理解した時、もはや彼の心には雲ひとつ無かった
「勝てる・・・勝てるんだ!」
大家監督からスパイクを受け取り、グラウンドへ全力疾走する君代、その目に光る涙は悔しさとは無縁のものだった・・・

翌日、ベンチで冷たくなっている内川が発見され、吉村と村田は病院内で静かに息を引き取った




名前

E-mail



0ch BBS 2007-01-24