キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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キャプテン森崎外伝スレ3
1 :
森崎名無しさん
:2008/11/22(土) 03:28:35 ID:???
キャプテン森崎に関連したサイドストーリー、番外編用のスレです。
進行は小説形式でも参加型でもなんでもアリです。
コテをつけるかは自己判断ですがわかりやすく工夫したほうがいいかもしれません。(名前欄にタイトルなど)
前の人の作品が完結してから次の人は書き始めましょう。好評な作品は独立するのもありです。
ただあまりに過度にキャラを変えてしまうと本編に支障をきたすおそれもあるので程々に。
自信がない人もどんどん挑戦しましょう!
292 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 02:46:09 ID:rUnAjDWk
森崎
攻撃判定→! card
守備判定→! card
命中判定→! card
回避判定→! card
アベル
攻撃判定→! card
守備判定→! card
命中判定→! card
回避判定→! card
と!とcardの間のスペースを埋めてキャラ別にまとめて書き込んで下さい。
【計算式】
命中合計≧回避合計で攻撃が当たります。
攻撃合計-守備合計の分だけHPが削られます。
JOKERはダイヤの15扱いです。
攻速が相手より4以上で2回攻撃が発動します。攻速はマイナスにはなりません。
命中判定が必殺の係数と一致したら【必殺の一撃】が発動し、ダメージが3倍になります。
なおJOKERの場合問答無用で発動します。
その他マーク一致などでスキル等が発動したりします。
293 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 02:46:45 ID:???
森崎
攻撃判定→
スペード3
守備判定→
クラブJ
命中判定→
ダイヤ7
回避判定→
クラブ10
294 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 02:55:24 ID:???
攻撃判定→
スペード7
守備判定→
ダイヤQ
命中判定→
ダイヤ8
回避判定→
ハートQ
295 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 02:58:29 ID:???
両方とも不発?
296 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 05:44:40 ID:???
鉄の槍に変えようぜ
297 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 10:21:43 ID:rUnAjDWk
2回攻撃の判定とか、いろいろ改善点が見えてきましたね。
今回はアベルを
>>294
で判定しますが、次からの判定は名前ごとコピペすると追記しておきます。すみません。
森崎
攻撃判定→ スペード3+13=16
守備判定→ クラブJ+7=18
命中判定→ ダイヤ7+13=20(必殺係数と一致、必殺の一撃が発動します)
回避判定→ クラブ10+9=19
アベル
攻撃判定→ スペード7+11=18(黒豹発動、速が+2されます)
守備判定→ ダイヤQ+7=19
命中判定→ ダイヤ8+13=21
回避判定→ ハートQ+9++2=23
戦闘結果
森崎の攻撃!アベルはすばやく身をかわした!
アベルの攻撃!森崎は攻撃を受け止めた!
アベルの再攻撃!森崎は攻撃を受け止めた!
298 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 10:22:43 ID:rUnAjDWk
森崎「どおりゃぁーッ!!」
ブオンッ!
森崎は体をひねり、反動の力を利用して思い切り手斧をたたきつけた。
まさに改心の一振り。当たればいくら屈強な男でもひとたまりもないはずだ。
無論、当たればの話だったが。
ヒョイ。
森崎「な、なにィ!?」
アベルは手綱を鋭く引き、すばやく後方へと下がり森崎の斧を回避した。
そしてすぐさま反撃の行動に移る。流れるようで、無駄のない動きは獲物を捕らえる黒豹のようだった。
アベル「いい動きだが、武器の重さに振り回されているな。今度はこちらの番だ!」
ヒュオッ!ビュッ!ビュッ!
森崎の体に鋭い攻撃を2回叩き込んだ。森崎の体に大きな傷が二つつけられようとした瞬間…
森崎「無駄だっ!」
バシィィィィィィィィンッッ!!!
アベル「なっ!?…剣を素手で受け止めただとォ!?」
森崎「こんな剣、シュナイダーやピエール、ナポレオンのシュートの威力に比べたら大したことないぜ!」
そう、森崎は今まで多くの『殺人シュート』と呼んでもおかしくないボールを受け止めてきたのだ。
そのおかげかアベルの剣の動きを見切り、その自慢の掌で見事攻撃をキャッチングしたのだった。
299 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 10:24:05 ID:rUnAjDWk
アベル「…たいした奴だ。素手で剣を受け止める人間がいるなんてな」
未知の体験に驚くアベルは、軽く笑う。森崎も同時に鼻でヘンと笑い返す。
森崎「あんたも俺の斧を避けるなんて只者じゃねぇな」
しばらく対峙してお互いに隙をうかがう二人。森崎は次の行動を考える。
森崎「(タリス兵に比べたら段違いの強さだ。しかし、今の俺なら十分渡り合える相手でもあるが…どうする?
Aもう一度手斧でアタックだ!
Bいったん下がって手斧で遠距離攻撃だ!
C鉄の槍に持ち替えてアタックだ!
D一時休戦を申し込む
E挑発をして相手の動きを見る
Fその他(なんでも好きなことを併記してください)
300 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 10:28:28 ID:rUnAjDWk
>>299
2票集まった時点で確定です。あれれー?コピペがうまくいかないよー?
301 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 10:43:55 ID:???
あ、阿部るさんだ
302 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 10:46:36 ID:B3yqvh3I
C
303 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 11:00:07 ID:TNVik3zk
C
304 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 11:57:39 ID:rUnAjDWk
>C鉄の槍に持ち替えてアタックだ!
森崎「さっきの俺のミスは武器に振り回されているから…確かにそのとおりだ。
だが、これならどうかな?」
森崎は先ほどタリス兵からかっぱらった鉄の槍に装備を換える。
これならば手斧より軽く扱いやすい。さらに一点を突く威力で攻撃力も上がるはずだ。
アベル「なるほど…予備の武器を持ち合わせているとは利口だな。だが、それは俺も同じだ!」
アベルは手綱を握ると森崎と距離を取るように移動した。と、同時に投擲用の槍を構える。
森崎「く…遠くから攻撃するなんて卑怯だぞ!」
大声で罵る森崎の言葉を軽く受け流すアベル。
アベル「フ…あいつなら騎士道精神を貫いて意地でも突撃するんだろうがな。
だが、これはお前の実力を評価しての作戦だ。悪く思うなよ!」
森崎「クソッ!むざむざ攻撃されてたまるかよ!」
森崎は攻撃される前に自分の間合いを作るために果敢に飛び込む。そして…
森崎全力ダッシュ→! card
先着1名で!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークでルートが変わります。
ダイヤ→うまく距離を詰めて森崎の先攻で戦闘開始!
ハート→森崎、機転を利かせて手斧で反撃を試みる。
スペード→手槍が飛んでくる。森崎は反撃できない。
クラブ→手槍が飛んでくる。森崎は反撃できない。さらにアベルの後ろからなにかが…
JOKER→なんと海賊たちが現れて森崎を助けてくれるぞ!
305 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:00:09 ID:???
森崎全力ダッシュ→
スペード6
306 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 12:09:27 ID:rUnAjDWk
森崎全力ダッシュ→ スペード6
>スペード→手槍が飛んでくる。森崎は反撃できない。
森崎「こなくそー!」
鉄の槍を構えて果敢に距離を詰めた森崎だったが、あまりに距離が遠すぎた。
アベルは森崎に狙いを定めて手槍を投げつける。
アベル「フンッ!」
森崎「くっ、間に合わなかったか…」
森崎はせめて手槍に当たらないように身構える。
森崎 キーパー
HP 20/20
装備 鉄の槍 威力7 命中7 重さ6
守備 守(10)+守備判定
回避 速(6)+運(10)+回避判定
攻速 速(6)-鉄の槍(6)
アベル ソシアルナイト
HP 20/20
装備 手槍 威力8 命中4 重さ20
攻撃 力(6)+手槍(8)+攻撃判定
命中 技(7)+手槍(4)+命中判定
攻速 速(7)-手槍(20)
必殺 技(7)-相手の運(10)
係数 無し
スキル 黒豹 攻撃判定がスペード、クラブで速さ+2
307 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 12:11:41 ID:rUnAjDWk
アベル
攻撃判定→! card
命中判定→! card
森崎
守備判定→! card
回避判定→! card
と!とcardの間のスペースを埋めてキャラ別にまとめて
名前もいっしょにコピペして書き込んで下さい。
【計算式】
命中合計≧回避合計で攻撃が当たります。
攻撃合計-守備合計の分だけHPが削られます。
JOKERはダイヤの15扱いです。
攻速が相手より4以上で2回攻撃が発動します。攻速はマイナスにはなりません。
命中判定が必殺の係数と一致したら【必殺の一撃】が発動し、ダメージが3倍になります。
なおJOKERの場合問答無用で発動します。
その他マーク一致などでスキル等が発動したりします。
308 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:12:16 ID:???
アベル
攻撃判定→
ダイヤ9
命中判定→
ハートA
309 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:13:44 ID:???
森崎
守備判定→
スペード2
回避判定→
クラブQ
310 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 12:37:53 ID:rUnAjDWk
アベル
攻撃判定→ ダイヤ9+14=23
命中判定→ ハートA+11=12
森崎
守備判定→ スペード2+10=12
回避判定→ クラブQ+16=28
戦闘結果
アベルの攻撃!森崎はすばやく身をかわした!
アベルの手槍はものすごい勢いで飛んでくる。当たったらただではすまない。
ここはなんとしても避けなければならない。
森崎「簡単だ…いつもと逆のことをすれば良いだけなんだからな。ここだァ!」
シュバッ!!
アベル「! やるな…」
森崎は横っ飛びでアベルの手槍を回避すると、槍を構えて立ち上がる。
森崎「さあさあ!次はこっちの番だぜ、アベルさんよ!」
311 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 12:38:29 ID:rUnAjDWk
アベル「こいつは…ハハハッ面白い。少年、悪いが勝負は次に取っておいてくれ」
アベルは笑った。アリティア騎士団の中でもあまり感情を表に出さない、
どちらかといえばクールなアベルも、目の前に起こっている状況に驚いている。
上機嫌なアベルは、外した手槍を手繰り寄せ、手綱を握ると東のほうに走っていく。
森崎「なにィ!?逃げるのかよお前!卑怯者め!」
アベルは馬を止めると森崎の方を向きなおして言った。
アベル「こんな野試合で決着をつけるのは勿体無いと言ったんだ。
今から俺達アリティア騎士団がタリス城を取り返そうと攻め込むだろう。
お前はガルダの海賊として、俺はアリティア騎士として…
『戦争』でもう一度はっきり勝負をつけようじゃないか。なぁ?」
流暢に、楽しそうにしゃべるアベルを見て森崎は…
A…わかった。城でお前が来るのを楽しみに待っているぞ。
Bどんな理由だろうと俺を恐れて逃げ出す奴に興味はねぇ!とっとと消えろ!
Cいや…やはりここで決着をつけたい。
Dいや…俺もお前の仲間に入れてくれ
Eいや…お前、俺の仲間にならないか?
Fその他(なんでも好きなことを併記してください。)
2票集まった時点で確定です。
312 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:39:32 ID:???
あれ?攻速判定はしないの?
313 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:41:00 ID:aZrX9bBw
F
ウホッ、いい阿部ル。
や ら な い か (決着的な意味で)
314 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:43:19 ID:h/+z0OCg
E
315 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:44:02 ID:YBwyC52E
D
316 :
モリブレム
:2008/12/04(木) 12:44:29 ID:rUnAjDWk
>>312
攻撃速度はマイナスにはならないので、遅いキャラ(主に敵の山賊など)
が恐ろしく強化されることになってしまうので、いまは判定していません。
今後の状況により考えてみますね。
317 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:49:01 ID:jS3X649w
A
318 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:50:44 ID:YoLi9ISQ
D
319 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:52:40 ID:???
騎士団乗っ取りか?
320 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 12:57:51 ID:???
なぜだろう
マルスの死亡フラグが立った気がするのは
321 :
2
◆vD5srW.8hU
:2008/12/04(木) 13:02:45 ID:vvzmeYvE
F 「そこまでの腕を持っていながら、何故騎士なんかやっているんだ?」
322 :
2
◆vD5srW.8hU
:2008/12/04(木) 13:04:07 ID:???
更新し忘れで頓珍漢な選択肢を書いてしまいました…
失礼しました〜(こそこそ)
323 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 13:12:43 ID:???
>>321
わろたw
324 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 13:17:04 ID:???
騎士を海賊にスカウトするのかw
325 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 13:32:49 ID:???
いえ、FWにスカウトします
326 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 14:33:52 ID:???
やはりここはストーリー通り、坊っちゃんの下について
第二部で・・・フフフ
327 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 14:41:56 ID:???
正直、騎士団にまぎれこんだほうが書き手さんもストーリー作りやすそうだな。
328 :
森崎名無しさん
:2008/12/04(木) 14:53:03 ID:???
>>321
間に合えば投票したかった選択だった
329 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 08:10:32 ID:+nM1rDos
D
330 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:46:38 ID:PCrSL2so
みなさんこんにちは!モリブレムの更新を始める前にいくつかルールの追加、変更があります。
命中判定
命中 技+武器命中+命中判定
だったものが
↓
命中 技×2+武器命中+命中判定
になります。
これは、暗黒竜と光の剣および紋章の謎が『避けゲー』ではなく『受けゲー』であるためと、
回避判定がこの先地形効果や支援などで増える傾向にあるため、
技×2ぐらいでないと追いつかなくなるためです。
ただでさえ戦闘回数が実際のFEより少なくなってしまうため、経験値の回転率を増やすためでもあります。
序盤の難易度が若干上がってしまいますが、ご了承ください。
それと、経験値関係についてです。
敵にダメージを与える 10固定
敵に止めを刺す 40固定
ボスに止めを刺す 80固定
回復の杖を使う 20固定
特殊な杖を使う 30固定
出撃して無事生き残る 50固定
実際のFEとは若干異なっています。
そのほかにもイベントなどで経験値をもらえたりします。
>>321
ちなみにアベルが騎士になった理由とは…ふふふ、内緒です。
331 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:48:48 ID:PCrSL2so
そしてもうひとつ。
いくらファイアーエムブレムでも元はキャプテン森崎。サッカーを忘れるわけにはいきません。
森崎たちは進撃の合間に訓練と称して5対5のミニサッカーをやることがあります。
そのときのステータスは力や技などのパラメーターによって決まります。
ガッツ→最大HP×20
ドリブル→速さ×2+技
パス→技×2+速さ
シュート→力×2+技
タックル→力+技+守備
ブロック→守備×2+力
パスカット→技+速さ+守備
セーブ力→守備×2+速さ
競り合い力×2+守備
スルー→運×2+技+魔防+3
運が高いと味方がフォローに来てくれやすくなります。
332 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:49:54 ID:PCrSL2so
ちなみに現在の森崎だと…
最大ガッツ 400/400
ドリブル 22
パス 26
シュート 26
タックル 28
パスカット 26
ブロック 28
競り合い 26
スルー 34
セーブ力 26
こんな感じになります。本編と大分印象がかわってきますね。
戦闘回数が少ない森崎たちにとってはサッカーも貴重な経験値源です。
各行動が成功する→10
点を入れる→40
試合に勝つ(チーム全員)→80
試合に負ける(チーム全員)→20
ちなみに同点の場合は延長戦は無く、PK合戦になります。
PK合戦のシュート成功などでは経験値は入りません。
また何か問題が見つかれば随時変更するかもしれません。よろしくお願いいたします。
長々とすみません。それでは、本日の更新です。どうぞ〜!
333 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:51:44 ID:PCrSL2so
>Dいや…俺もお前の仲間に入れてくれ
アベル「なんだと?ガルダの海賊の裏番長様がどういう風の吹き回しだ?」
当然のように森崎に疑いのまなざしをむけるアベル。
森崎「う…そ、それには理由があってだな…」
森崎はアベルにこれまでの事情を話した。気がつくとガルダの海賊の根城にいたこと、
周りの状況を知るために仕方なく海賊達に紛れ込んでいたことを。
もちろんタリスの兵士を襲ったことは黙っていたのだが。
アベル「…にわかには信じられんが…お前のその風体を見れば本当の海賊ではないことがわかる」
ひどい嵐が起きたとき、別の大陸から人が流れ着くという噂をアベルも聞いたことがあった。
森崎「俺は何とかして元の世界に帰りたい。やらなくちゃいけないことがあるんでな。
だから、あんた達に同行して何とかもとの世界に戻る方法を探りたいんだ」
しばらくうつむいて考え込んでいたアベルだったが、顔を上げいったんうなずくとこう言った。
アベル「よし、わかった。とりあえずお前は旅の傭兵ということにして
雇ってもらえるように俺がマルス王子に話してみよう」
森崎「本当か!?ありがたいぜ!」
334 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:53:14 ID:PCrSL2so
グッ!ぐ〜〜〜〜…
軽くこぶしを握ってガッツポーズをする森崎。と、同時に忘れていた空腹感が目を覚ます。
森崎「…ぁ」
アベル「とりあえず、俺の馬に乗れよ。本隊に合流するのが先だ。
食料ぐらい分けてもらえるだろう」
森崎「…ドウモアリガトウゴザイマス」
アベルは森崎が馬にまたがったのを確認すると東にいる本隊に向けて駆け出した。
アベル「そういえばまだお前の名前を聞いていなかったな。なんと言う名だ?」
森崎「森崎有三。ゴールキーパーさ」
自身満々に親指を立てて受け答えする森崎。
アベル「ゴールキーパー?変わった異名を持っているんだな…」
335 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:54:05 ID:PCrSL2so
ジェイガン「アベル、先方の様子はどうだった…ン?」
カイン「アベル!何だその男は!」
アベルの帰りを待っていたジェイガンとカインは、アベルが後ろに乗せている森崎を見て目を丸くする。
アベル「ああ、なんでも各地を旅して回っている傭兵らしくてな。
森崎という名前だ。力を貸してくれるようだ」
カイン「おいおい、こんな子供が傭兵だと?冗談は俺には通じないぞアベル」
アベル「冗談なんかじゃないさ。実力は折り紙つきだぞ?こいつは俺の攻撃を簡単に避けた。
…さらに、素手で剣まで受け止められた」
カイン「ば、馬鹿な!?」
ジェイガン「…ふむ」
森崎を賞賛するアベルに驚く赤毛の男を見て、森崎は不適に笑って言った。
336 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 13:55:02 ID:PCrSL2so
森崎「なんなら手合わせしてみますか?言ってわからないのなら実力で証明してあげますよ」
ジェイガン「あのアベルが言うのなら確認するまでもない。傭兵森崎とやら、是非その力を…」
カイン「待ってください!私は納得できませんッ!」
アベル「おいおい…」
あたりに声が響くくらいの大声を出したカインは鉄の槍を構えると森崎の前に踊り出た。
カイン「アリティア騎士団服隊長のこのカインがお前の実力を確かめてやる!来いっ!」
森崎「やれやれ、暑苦しい奴だな。さて、どうしたものか…
A実力を見せる(戦闘になりますが、共にHP0になってもロストしません)
Bお腹がすいて力が出ない…さきに食べるものをください
C寄るな…今宵の鉄の槍はよく刺さる…
Dそんなことよりタリス城に行くのが先じゃないか?
Eその他(なんでも好きなことを併記してください)
2票集まった時点で確定です。ageでお願いします。sageではカウントできません。
Eの意見に賛同するときはアンカーなどをつけてください。
337 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 13:56:14 ID:IsGssuJU
E
戦場で目立つ派手な色の鎧ってよくないんじゃないかとつっこむ
338 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 13:56:51 ID:cUId/wQw
E
ガリでも食うか?
339 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 13:57:01 ID:+r59m4GQ
C
340 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 13:59:29 ID:7q8Un6lc
E 中山推奨のこのわさビーフでも食って落ち着け
341 :
ハヤブサイレブン
◆xb8eIST5.k
:2008/12/05(金) 14:01:42 ID:???
B
ご飯を食べないとお腹がすくじゃないか
お腹がすくと怒りっぽくなるぞ
342 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 14:34:12 ID:???
やべぇ・・・Cやりたかったぜ。髪が伸びたかもしれん
343 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 14:34:32 ID:G1oOgixo
C
344 :
ハヤブサイレブン
◆xb8eIST5.k
:2008/12/05(金) 14:48:50 ID:???
しまった! 上げ忘れた……
345 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 15:19:59 ID:PCrSL2so
>C寄るな…今宵の鉄の槍はよく刺さる…
森崎はカインを鋭くにらみつけると威圧するオーラを放って言った。
カイン「(く…な、なんて鋭い眼光だ!噂に聞く紅の剣士とかいうのはまさかこいつなのか!?)」
森崎「(フ…こんなはったりにびびるとはたいした男じゃないな)」
カイン「ええい!御託はいい!お前がこないのなら俺が行く!ぬおおおおおぉぉ!」
ジェイガン「バカモン!何をやっているか!」
カイン「はっ!?」
森崎に突撃しようとしたカインを一括して諌めるジェイガン。
ジェイガン「今はタリス王を救出するのが先であろう。状況を見極めんか!
…まったく、そんなことではお前に後を託して退役したアランが泣くぞ」
カイン「ハッ…申し訳ございません…!」
ジェイガン「すまなかったな森崎殿。どうにもこいつ…カインは頭に血が上りやすく
先に体が動いてしまう性質でな。故に『猛牛』などというあだ名を
つけられていたりするのじゃがの」
カイン「…………」
森崎「いえ、気にしてはいませんよ。それより、この軍の総大将はあなたですか?」
ジェイガン「いや、私は騎士団の隊長のジェイガン。総大将は…おお、いま来られたのが…」
346 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 15:20:25 ID:PCrSL2so
バサッバサッ…フワッ…スタッ!
シーダ「マルス様、着きました!」
森崎「あ!あれは…」
それは先ほど森崎が逃がしたペガサスナイトの少女、そしてその後ろに乗っていた青髪の少年が
ゆっくりこっちに近づいて、笑って言う。
マルス「みんな、お待たせ」
ジェイガン「この方が、わがアリティア騎士団総大将マルス王子です」
森崎「マルス…王子?」
マルス「?(ニコッ)」
それは、二人の運命を大きくゆがませた出会いであった。
後の人は言う。今このとき、ドルーア帝国との戦い。『暗黒戦争』の始まりだと…
第一章 森崎とマルスの旅立ち
347 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 15:20:54 ID:PCrSL2so
マルス「僕達の軍はとても人手が足りないんだ。森崎殿
いまはあまり報酬は払えないけどぜひ僕達に力を貸してほしい」
マルスは少しも疑うこともなく森崎を雇おうとしてくれた。
あまりの清純さに呆気に取られた森崎は考える。
森崎「(ちっ…何を考えてるかわからない奴だぜ。下手な答えは痛い目を見るぞ。
こういうお偉い人間って言うのは初印象が大事なんだ。
さて、どう受け答えるべきかな…?」
A傭兵ゴールキーパー森崎だ。よろしく頼む。 握手を求める。
Bそんな簡単に俺を信用して良いのか?王子様。 問い返す。
Cとりあえず何か食わしてくれよ!腹減っちまってさ〜! フレンドリーに語りかける。
D報酬も満足に払えず俺を雇うだと!?馬鹿も休み休み言え! 罵る。
Eそのお命もらった〜〜〜っ! 襲い掛かる。(※危険)
Fその他(なんでも好きなことを併記してください)
2票集まった時点で確定です。ageでお願いします。sageではカウントできません。
Fの意見に賛同するときはアンカーなどをつけてください。
348 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 15:23:16 ID:+r59m4GQ
F あんたの腕前が見たい
349 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 15:26:48 ID:???
軌道に乗ってきたことですし、単独スレに移行してはいかがでしょう?
需要はとても高いと思いますよ。
350 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 15:32:17 ID:cmUcaTvk
F王子様ともあろうお方が前線に出てきていいですかい?
351 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 15:40:53 ID:IsGssuJU
B
352 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 15:56:15 ID:KryxlWtc
F
王子の軍なのに人手が足りないとはどういうことだ?
353 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:05:25 ID:uphtUsLY
F
先程の彼は派手だから「服」隊長なのですか?
354 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:07:16 ID:ju5wbZfw
F
>>353
355 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 16:33:27 ID:PCrSL2so
>>349
そうですか〜。ありがとうございます!
新しい外伝を作りたい人がいるかもしれないので、この次の更新のときに
アンケートを取りたいと思います。
356 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 16:35:50 ID:PCrSL2so
>F先程の彼は派手だから「服」隊長なのですか?
マルス「? カインのことかい?」
マルスはカインのほうを向くと尋ねる。
マルス「アリティア騎士団の隊長はジェイガンだけど副隊長って
誰だったけ?カインは服を束ねる隊長なの?ん?」
マルスも自分が何を言っているのかよくわからず首を傾げて尋ねる。
カインは一度キッと森崎の方を睨むも、すぐにマルスに向き直ると
カイン「い、いえ!私は前副隊長のアラン殿の後任を任されて
アリティア騎士団の副隊長に任命されたわけでありまして…その…」
アベルに何かフォローを入れろとちらちら目を合わせようとするが、アベルは
にやにやするだけで動こうとしない。
森崎「じゃあ、副隊長という役職ははっきり決まっているというわけではないんですね?」
ジェイガン「う、うむ。確かに前副隊長のアランはカインに後の事を任せたとは
言ってはいたが、正式に副隊長に任命した覚えもない。
第一、聖騎士の称号を得ずして副隊長を名乗ることはあってはならぬ」
カイン「そ、そんなァ」
357 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 16:36:11 ID:PCrSL2so
森崎はにやりと含み笑いをする。もらった。主導権は我にあり。
森崎「どうです?この俺を副隊長として雇ってくれるというのなら、たいした報酬はなくとも
力をお貸ししましょう。マルス王子」
カイン「な、なんだとォ!?」
アベル「(…こいつ…抜け目がないというかなんというか…)」
マルスは森崎の提案に頭を悩ます。先ほどタリスの小さな村からもらった軍資金は5000G。
この先のことを考えて武器や食料を買ってしまえばはほとんど残らないだろう。
それに、マルスは森崎に興味を持っていた。自分とそう歳も変わらないのに
自分にはない大きな自信にあふれ返っている彼のことを。
マルス「うん…じゃあ…」
マルスの決断→! card
先着1名で!とcardの間のスペースを埋めて書き込んで下さい。マークでルートが変わります。
ダイヤ→森崎をアリティア騎士団副隊長に任命する!
ハート→この戦いでの活躍を見せてくれ。それで判断するよ
スペード→くじ引きで決めよう。 さらに分岐
クラブ→ごめん。いきなりそんな大役は任せられないよ
JOKER→どうせなら隊長になってみないかい?
358 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:36:56 ID:???
マルスの決断→
ダイヤK
359 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:38:21 ID:???
なんという急展開
しかしマルス任命に力いれすぎ
360 :
モリブレム
:2008/12/05(金) 16:49:29 ID:PCrSL2so
こんにちは。ファイアーモリブレムなる物を書いている者です。
今回、単独スレに移行するべきか否かのアンケートを取りたいと思います。
A単独スレで中断から始める
B外伝スレで続きから始める
C面白くないから記録を消す
3票集まった時点で確定です。
Aの方はタイトルを併記してくれたりなんかすると嬉しかったりします。
よろしくお願いします。
361 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:51:40 ID:IsGssuJU
当然A
362 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 16:56:20 ID:+nM1rDos
A
363 :
森崎名無しさん
:2008/12/05(金) 17:06:51 ID:GaAKOnTo
A タイトルは
>>216
で
364 :
モリブレム
◆lT1/XKcIlo
:2008/12/05(金) 18:42:57 ID:???
みなさん、ありがとうございます!
単独スレの方でも未熟ながら精一杯やっていきますので、
おかしな所や直したほうがいいところは遠慮なく言ってくださいね。
外伝スレを使わせていただきありがとうございました!
それでは、↓のスレでまたお会いしましょう〜!
【頑張竜と】ファイアーモリブレム【光の拳】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1228469984/l50
365 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:46:20 ID:Zomp8b5Q
外伝スレをお借りして私が暖めていたネタを思い切って書かせていただきたいと思います。
とりあえずOPだけでもやらせていただいて、その後の続行は皆さんのご意見を聞いて続けるか止めようか決めたいと思います。
文章が非常に多いためにわずらわしく感じるかもしれませんが、もし興味をもたれた方がいるならどうぞ見ていってください。
とりあえず、舞台は中学生全国大会が終わった後です。
私の調査不足で原作、史実、本編と違う設定が出てくるかもしれませんが、パラレルワールドとでも解釈してください。
それでは思案日数1ヶ月近くに及ぶ「メタル ギア サッカー(仮)」のOPだけ書かせていただきたいと思います。
正直かなり長いです。それと今回はカードも選択もありません。文章だけです。
ごめんなさい。
366 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:47:56 ID:Zomp8b5Q
第6回FIFAワールドカップ終結後
ブラジルは世界の頂点に輝いた
ブラジルサッカー王国時代の幕開けである。
MORISAKI presents
高橋陽一監督作品(嘘)
大塚明夫
渡辺美佐
井上喜久子
内海賢二
山崎たくみ
以下略
367 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:48:23 ID:Zomp8b5Q
―アルゼンチン上空 高度30000フィート 偵察機コクピット内部
「間もなくブラジル上空へ近づきます」
「降下20分前・・・機内減圧開始」
「装備チェック・・・」
男たちが慌ただしく無線で会話をしている。
彼らはその服装から一目で一般人ではないと判断できた。
「よし、準備はいいか」
その異様な集団の中でも一際存在感のある男、おそらくは彼らの上司だろうと思われる、が確認を取る。
「高気圧 依然として目標地域に停滞中」
「CAYOK!(雲底高度・視程無限)」
「いいぞ 視界は良好だ」
報告を受け上司の男は天恵を得たとばかりにつぶやく。
368 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:49:20 ID:Zomp8b5Q
― 同 降下用ハッチ兼減圧室
所変わって偵察機内の減圧室。
そこには周りの慌ただしさに我関せずの状態で足の先だけでリフティングをする少年の姿があった。
「リフティングを止めろ」
この状況でこの少年の行動はやはり好ましいものではないのだろう。
近くにいた男が少年に注意を促す。
しかし少年は全く気にすることなくリフティングを続ける。
やがて男はのれんに腕押しであることに気付き、ぼやきながら自分の持ち場に戻っていった。
「降下10分前」
状況からしてこの減圧室にいる少年が降下するのだろう。
しかし少年には10分後に大空に飛び込むような緊張感はなく、マイペースにリフティングを続けている。
369 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:49:43 ID:Zomp8b5Q
「おいっ!聞こえたか?」
鋭い声が無線を通して減圧室に響く。
それは彼らの上司の声であった。
「リフティングを止めてマスクを装着しろ」
それは先ほどの注意のような言い方ではなく、いうなれば有無を言わせない命令であった。
少年は溜息を吐き出すと、無言でマスクをかぶり始めた。
370 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:50:05 ID:Zomp8b5Q
「降下6分前、後部ハッチ開きます。」
重厚な機械音を響かせながら重い扉が開くと、雲の海の遥か向こうに神々しい光の波が広がっている。
「日の出です。」
その感動的な風景に興味はないとばかりに、事務的に伝える音が無線から聞こえてくる。
「外気温度 摂氏マイナス46度」
「降下2分前・・・スタンドアップ。」
少年はおもむろに立ち上がるとハッチの先端部に向けて一歩づつ踏み出していく。
「これが記録に残る世界初のサッカー選手によるHALO降下になる・・・」
無線からは独り言とも受け取れる上司の声が漏れてくる。
371 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:50:37 ID:Zomp8b5Q
「降下10秒前・・・スタンバイ」
「全て正常 オールグリーン!」
「降下準備・・・」
「カウント・・・5、4、3 2、1―」
遂に少年は機内と大空の境界線へとやってきた。
目の前には一面の白い絨毯が広がっている。
もっとも飛び込んだところで、受け止めてくれるはずもない。
「隼になってこい!幸運を祈る!」
今度ははっきりと少年に語りかけるように無線から上司の激励が飛ぶ。
少年はその声に一瞬機内を振り返るが、すぐに向きを正し前方に倒れこむように大空へと飛び込んでいった。
空中で頭を下に向ける体制を取り、一気に雲の中に突っ込んでいく。
372 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:51:26 ID:???
よく飛び降り自殺を図った人間は自分の人生を走馬灯のように見るという。
これと同じ原理かどうかはわからないが、少年の脳裏にはこのたび高度3000フィートから飛び降りるまでの経緯が浮かび上がっていた。
「瞬、よく聞いてくれ。遂に日本サッカー協会会長からバーチャスミッションの許可が出た。」
「バーチャンスミッション?
ゴールバーに当ててオーバーヘッドをする的な意味か?」
あまりの突然の報告に瞬と呼ばれた少年はうまく反応できない。
「我々SOX舞台の存在意義をかけたバーチャス(貞淑な)ミッションだ。」
瞬少年の間違いを軽く指摘し、上司は続ける。
「これが成功すれば正式に部隊として編成される」
「貞淑なミッション?忠誠を誓う儀式みたいなものだな」
「気を抜くんじゃない あくまでも実戦だ」
瞬少年の軽視的な発言に上司がすかさず注意する
373 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:52:12 ID:???
「分かっている。で、その記念すべき任務の内容は?」
「・・・うむ」
上司は本題に入る前に背筋を正し、語り始めた。
「・・・3年前、ブラジルのある元代表選手が日本への逃亡を申し出た。我々の潜伏工作員を通じてな
ロベルト・本郷
元ブラジル代表の10番であり、ブラジルの日系人サッカー選手の草分け的存在だ」
「ロベルトというとあのドライブシュートで有名な?」
瞬少年が己の記憶と照らし合わせ、該当した人物像を挙げる。
「そう、そのロベルトだ。」
上司は知っているのなら話は早いとばかりに話を進める。
「1970年、ブラジルは3回目のワールドカップ制覇を成し遂げた。」
「ブラジル代表は最強だった、だがジュール・リメ杯は無くなった」
瞬少年が合いの手を入れると上司は軽くうなづき更に続ける。
374 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:52:39 ID:???
「そのブラジル代表を優勝に導いたのがペレ、通称サッカーの神様だ
ロベルトはそのペレを支えたチームメイトの中で最も功績のあった人物とされている
そして現役引退後、ロベルトはサンパウロJrユースのコーチになった」
「日系人がサンパウロのコーチに?
大した出世じゃないか、なぜ辞任を?」
「日本人にダイヤモンドの原石をみつけた、とのことだ」
「原石を見つけた?」
「日系人セレソンの罪の呵責だよ」
「その為に地位も名誉も捨て、来日を?」
「ああ、そして協会が手廻しをして入国ビザを発行させ来日させることに成功した
その来日作戦の指揮を取ったのがこの私だった」
「まだ入国審査が甘かった頃だ。それで?」
瞬少年の疑問に一つ一つ答えながら上司は淡々と言葉を発する。
「ロベルト来日からわずか3ヶ月後だ、あの一大事件が起こったのは」
「極東危機か・・・」
瞬少年は苦虫をつぶしたように呟く。
375 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:53:09 ID:???
「全国小学生サッカー選手権最中、日本を除いたアジア各国に
国内でくすぶっているブラジル人サッカー選手を帰化させるという情報が日本サッカー協会会長の下へと届けられた
会長は帰化計画の撤退を要求し、同時に安易な帰化をさせないためにFIFAに提言すると宣言した
だがブラジルはそれに応じず帰化の準備を進めた
選手を乗せた飛行機も依然アジア各国に飛び続けた
日・伯両協会はFIFAでの臨戦態勢に突入
一触即発のにらみ合いの中
FIFAや非公式の接触を通じた必死の交渉が行われた
そしてついにブラジルはアジアへの選手の帰化計画の撤回に同意
日本はアジアサッカー界からの脱落の危機を脱した
だがブラジルが選手を引き上げさせた裏にはある取引があったんだ」
「日本もプロリーグを作り、ブラジル人選手の招聘を積極的に行うという話か?」
瞬少年がそれなら知っているとばかりに口を挟むが上司の次の言葉はそれの否定であった。
「いや、日本の今の実業団ではサッカーレベルの向上は限界で
いずれにせよプロリーグは作られる予定だった
日伯双方にとって政治的な効果はあまり無い
プロリーグの件は偽装だ
サッカー界の政治的な者達へ流す
囮(カバーストーリー)だったんだよ」
「では本当の条件とは?」
瞬少年が今までの話を聞けば誰もが考える当たり前の疑問を口にする
376 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:53:46 ID:???
「ロベルトだ
日本に指導者として来日したロベルトの帰国だ」
「アジアサッカー界全域を巻き込んだ帰化騒動の原因は
ロベルト一人を手に入れる為だったと?」
瞬少年は信じられない面持ちで聞き返す。
「そうだ」
当たり前だ、と言わんばかりに頷く上司に向けて瞬少年は更に疑問をぶつける。
「彼は一体、どれほどの指導力があるというんだ?」
「その時の我々は何も分からなかった、タイムリミットは迫っていた
ロベルトという一人の指導者か?アジアサッカー界からの孤立か?
選択の余地はなかった
会長はブラジルの要求をのんだ
翌日私はロベルトを決勝戦のスタジアムから連れ出し
ブラジル船籍の船に引き渡した
ロベルトは翼に会わせてくれと叫び続けていた、見えなくなるまで」
その時の光景を思い出したのか、上司は首を軽く横に振るが
すぐに話を続ける。
377 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:54:17 ID:???
「そして1ヶ月前、我々の潜伏工作員から再び情報が入った
ロベルトはサンパウロに連れ戻され
ブラジル協会の監視下である選手の育成をさせられているらしい
しかもそれは代表入り直前ということだ」
「で、その選手とは?
わざわざ彼に指導させたと言うことは日系の選手なのか?」
「いや、それどころか人間といえるかも微妙なところだ」
「どういうことだ??」
「詳しい詳細は分からんが、サイボーグ技術の粋を集めた改造人間の一種らしい
この半年、サンパウロでは頻繁に非公開練習が繰り返されている」
「その選手に関係すると?」
「ブラジル協会があんな無茶なやり方をしてまで取り返したかった
指導者に教わる選手だ」
「そのユースチームに今もロベルトがいる?」
「いや、情報によると郊外のトップチームの合宿場にいるらしい
そこでトップの選手を相手に練習してるらしい
だがこれは奪還のチャンスともいえる
郊外なので人目に付かん。
ロベルトもこれが最後のチャンスと思って連絡をしてきたのだろう。」
378 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:54:43 ID:???
回想から帰ると、少年の眼前には薄くなった雲の隙間から緑の大地が見え隠れしていた。
身体を大の字に広げ、降下速度を緩める。
「いいか、君の任務はサンパウロ市の郊外、
サンパウロトップチーム合宿所への単独潜入
ロベルトの安全を確保、日本へ奪還する事だ」
無線の奥で上司が一方的に話し続ける。
「例の改造人間が完成する前にロベルトを奪還しなければ
サッカー界のバランス、倫理観が崩壊する
残された時間はわずかだ」
上司の通信を聞いている間に
もはや雲を抜け、地上までいくらも無くなっていた。
少年はパラシュートを開き着陸に備え始める。
379 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:55:02 ID:???
「ロベルトの救助確認後
回収地点で待て
回収用気球をポイントに投下する
また、燃料は予備燃料を入れてももって4時間
まあ、順調に行けば数時間で終わるミッションだ」
「夕食には帰れそうだな。」
「もしスムーズに運ばなければ、
夕食だけでなく朝食ももブラジルで取ってもらうことになる」
軽口を叩き合ってる間に地面は眼前に迫っていた。
少年の身体は木々の多い茂る森林へと飲み込まれていく。
着地自体はうまくいった。
少年はを機材を外し、降下用のマスクを脱ぐ。
380 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:55:23 ID:???
/ │/
./ ./ .|i'
./.! i |!
/ !.l |
i . i l l _ _,.
,!| .! ヽ _,∠´/_ , ̄`ヽ、
. l .| ! 、._ _,,. ‐''´//´ " ヽ
. | l i ト、._ _,.二フ l l (○ヽ ヾ
l. `ヽ l、.ヽ、_ ̄ i│ ヽ゚ノ リ、.
!、 ヽ、 │ ` ‐-゙=‐ / _/ リ
゙ー=-ラ i| ノ
.ヽ.、._,ノ |!! i'⌒`ヽ、
 ̄/ /l |.!! _,, __ l 」´ ヽ
.l / l l l!.i i´ /(0ヽ ` / / ,. ゝ
l/.│.| i、| l l ヽ゚_) =- ノ / / ./|
| |l ! ゝ、." ._, 、 / / ./::::::|
.!| l、 !l、ト、、ニ ヽ、 \ l ./::::::::::|
゙! !、│ヽト‐  ̄i ヽ、 ` ‐-:イ::::::::::::ゝ
ヽ! リヽ ヽ / ヽ::::::::::://
`ヾ ` ー---‐/ ゝ:::::/:ヽ
CV 大塚 明夫
381 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:56:03 ID:???
そこで着地の軌道上にあった木の枝に潜入用の物資が入ったバックパックを引っ掛けてしまったことに気付いた。
回収しよう、とも思ったが無線機の呼び出しに気付き通信を繋いだ。
「聞こえるか?そこはすでに敵地だ。
傍受される危険性がある。今後はお互い
暗号名で呼び合うこととする
君の本ミッションのコードネームは
ネイキッド・瞬ネークだ
以降はシュネークと呼ぶ
本名は口にするな」
シュネーク「片桐さん。
そっちは、どう呼べばいい?」
片桐「そうだな、私は・・・
私は吉良だ。
吉良監督と呼んでくれ。」
お互いの呼び名を確認し終えると、片桐は任務の確認に入った。
382 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:56:55 ID:???
片桐「今回の任務は隠密潜入だ
敵に見つかってはならない。潜入の形跡も悟られてはいけない。
分かるか?
それが隠密部隊『SOX』の特殊任務だ。
つまり、武器も装備も現地調達・・・食料もだ。
まさに丸裸、ネイキッドの状態だ。」
シュネーク「楽しいキャンプになりそうだな。
で、食料はどうやって調達すればいい?」
片桐「サバイバルサッカーボールと
麻酔針つきサッカーボールを用意した。
バックパックに入っている。
それで捕獲してくれ。」
シュネーク「バックパックか・・・
降下した時に、木に持って行かれてしまった。」
片桐「では、まずバックパックを回収しろ。」
383 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:57:41 ID:???
バックパックの回収が終わると、まるで見ていたかのように通信が入る。
片桐「バックパックは回収したようだな。」
シュネーク「ああ、だが武器は麻酔針付きフットサル用ボールだけか?」
片桐「サバイバルサッカーボールもあるだろう?」
シュネーク「ナイフの柄が刺さったボールのことか?
こんなものどこのどいつが作ったんだ?
完全に悪ふざけの結果じゃないか!?」
片桐「そういう文句はもっと上に言ってくれ。
今持っている装備以外は現地調達だ。」
シュネーク「こんな玩具だけで敵地に侵入とは・・・
よくこんな無茶が通ったものだ」
384 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:59:00 ID:???
片桐「単独での隠密行動が『SOX』の基本戦略だ。
決して痕跡を残してはならない。
持ち込んだ武器、装備、足跡、汗、排泄物に
至るまで・・・銃弾もな。
そこはすでにサンパウロFCの私有地だ
部外者ましてや外国人が存在してはならない
国際問題になる。」
誰にも見られてはいけない。
君の存在を悟られてはいけない
それがステルス任務だ
シュネーク、そこでの君は文字通り
『空気』なんだ。
捕まっても救助はない
当協会も日本政府も一切の関与を否定する。」
シュネーク「自分で始末をつける?」
片桐「そうだ。
そのために携帯用ゴールポストを持たせた。
スパイ組織では今回のような秘密工作では
こいつを持たせる。
いつでも頭をぶつけられるように身体に
テーピングしておくんだ。」
シュネーク「ちょっと責任者を呼んでくれ。
言いたい事がある。」
片桐「責任者は私だが?」
シュネーク「・・・優しさに感謝する」
385 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 21:59:39 ID:???
片桐「敵の捕虜になったときに使うんだ。
打ち所がよければ、しばらくの間仮死状態になる。」
シュネーク「打ち所が悪ければ?」
片桐「死ぬ、だろうな。」
シュネーク「・・・で、うまく仮死状態になったとして
生き返るには?」
片桐「蘇生薬を飲めばいい。」
シュネーク「作戦前に八重歯に仕込まれたアレか。」
片桐「そうだ。だが気をつけろ。
長く仮死状態でいすぎるとこちらの世界へは
二度と帰ってこられなくなる。覚えておけよ。」
シュネーク「分かった。単独潜入ということは
支援の期待は出来ないということか?」
片桐「現場任務は全て君一人に任せることになるが・・・
寂しがるな。無線機で君をバックアップする
サポートチームはいる。」
シュネーク「誰が?」
386 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:00:08 ID:???
片桐「紹介しよう、今回の任務で君の体調管理と
作戦記録を担当するスタッフだ。
彼女もSOXの一員だ。」
女性スタッフ「こんにちは。私は片桐。
よろしくね。」
シュネーク「片・・・桐・・・?」
片桐?「ここにいるコードネーム吉良監督の妹よ。」
シュネーク「紛らわしいから下の名前を聞きたいところだな」
片桐妹「・・・うーん、そうね。陽子。陽子でいいわ」
シュネーク「分かった」
387 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:00:46 ID:???
片桐「シュネーク、それからもう一人紹介したい人がいる」
シュネーク「?」
片桐「お前は大友中だったな、
それならポストよりも頼りになる選手に送られる
称号ザ・ポストを持つ選は知っているな?
お前の先輩でもあり、伝説の選手兼戦士・・・
彼が『SOX』のミッション・アドバイザーを務めてくれる。」
シュネーク「まさか・・・中山さんが?
南葛戦の最中に亡くなったはずじゃあ・・・」
片桐「そう、そのまさかだ
あれは狙撃を企んだ犯人の目を欺くための偽装死だったんだよ。」
中山「瞬、聞こえる?
何日ぶりたろうな?」
シュネーク「中山さん・・・」
中山「そう、俺だ。」
388 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:01:29 ID:???
シュネーク「・・・」
中山「返事をして、声を聞かせてくれるか?」
シュネーク「ああ、1ヶ月と13日18時間ぶりだ。」
中山「少し痩せたようだな。」
シュネーク「声だけで分かるのか?」
中山「分かるさ、お前のことだから」
シュネーク「ああ、だが俺には中山さんのことが分からない
突然試合中に死んで、そして目の前に再び現れている。
何で俺には教えてくれなかったんですか?」
中山「極秘情報だったんだよ。
お前はもう一人前だった。」
シュネーク「いや、まだ教えて貰いたいことがあった。」
中山「いいえ、サッカーの技術は全て教えた。
何もかもお前に教えた。
後はお前が自ら学ぶこと」
389 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:02:02 ID:???
シュネーク「確かに技術は。
しかし、選手としての精神は―」
中山「選手としての精神?
それは教えられない。
心技体、その中で他人から教わるものは技術しかない
だが、技術なんて重要じゃない。
一番重要なものは心だ
だが、それは自分で学んでいくものだ。
選手が個人的な感情でプレイするのは御法度だ。
対戦相手はその都度違う。
それに自分も相手も人間、日によっても実力は変化する
昨日のMVPは今日の戦犯かもしれない。」
シュネーク「それが俺に黙っていた理由・・・?」
中山「違う、お前は関係ない。
極秘情報だったんだ。
サッカー選手は状況下でも今の自分に出来る
ベストなプレイを選択しなければならない。
だけどお前はどんな相手にも真正面からシュートを打つだけだ。
お前は優れた選手だが、一流になりきれないところがあるんだよ。
選手はチームが勝つための駒に過ぎない
ましてやプロになるなら、なおさらな
プレイに自分のこだわりを持ち込むことはない。
意地もプライドもない。ただ勝つしかない。それが一流選手だ。」
シュネーク「俺はいつも持てる力を全てゴールを奪うことに使う。
個人的なこだわりとかは意識していない」
390 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:02:39 ID:???
中山「いいか、瞬。このミッションもサッカーと同じだ。
今、日本では世界Jrユースに向けての合宿が始まっている。
だがブラジルユースもこの大会に参加しようとしている。
日本が優勝するためにもこの作戦は成功させなければならない。
分かるか?」
シュネーク「・・・はい。」
中山「瞬、これからお前は自分の感情とチームや組織の利害とで
悩むことがあるだろう。
その時は迷わず個を捨てろ。分かったな?」
シュネーク「・・・」
片桐「再会の挨拶はそんなところでいいかな?
伝説のヒーローがサポートに回ってくれる。
心配はなくなっただろう?」
391 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:03:19 ID:???
シュネーク「分かった。中山さん、あなた以上に心強い人はいない
それと・・・
また声が聞けてうれしい。」
中山「そうだな、本当に死んでてもおかしくなかったからな
シュネーク、お前のスピードはなかなかだが
今回は潜入任務。俺がお前に教えたQBKが役に立つはず。」
シュネーク「QBK、クイック・ボール・格闘術か・・・。
中山さんが編み出したサッカーの動きを取り入れた
格闘術・・・
最近は全くやってないな。」
中山「大丈夫だ、俺が思い出させてやろう。
こういう極秘任務は初めてだろ?
無線機でサポートしよう。」
392 :
森崎名無しさん
:2008/12/07(日) 22:03:48 ID:???
シュネーク「中山さんは今どこに?
片桐さんの側か?」
片桐「彼は今、とある医師のところで治療を受けながら
無線で参加している。
さすがにな。
それでは最初の話に戻るが、
君の任務の目的はロベルトの奪還だ。
ロベルトはサンパウロFCの合宿場で監禁されている。
今日は試合の日だから人員はスタジアムに行っていて
少ないと思うが十分注意を払うように。
極力戦闘を避け、見つからずに行動するんだ。
ステルス任務であることを忘れるな。」
そこまでいうと一度無線が切れた。
おもむろに立ち上がり辺りを見回すシュネークの耳に
心強い声が聞こえてくる。
中山「シュネーク、まずQBKの基本を思い出せ・・・」
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