キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
キャプテン森崎まとめ掲示板TOP

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 901- 最新50


レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【サッカーが】キャプテン森崎33【選んだ男】

1 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/07/31(金) 10:45:23 ID:XIXMB+vp
大空翼に代わって主人公になった森崎有三を読者の投票によって操作していき、
他のキャラクター達と交流を深めながらサッカー選手として大成するのが目的の
読者参加型企画です。いわゆるゲームブックを想像して頂ければ分かり易いかも。

基本は毎回出る選択肢の中から読者が投票によってどれかひとつを選ぶ事によって
森崎の各数値が上下したり結果が分岐し、その結果によって森崎が活躍したり
しなかったりして物語が進んでいく…といった展開です。例えば敵にシュートを撃たれたら、
森崎の能力値+ある程度のランダム要素によってゴールを守れたり守れなかったりします。

投票や判定では2ch式(注:似ているだけで2chとは別サーバー)の掲示板で
ID付の投票書き込みを行ったりスクリプトでトランプのカードを引いてもらったりします。

過去スレのログはこちらのまとめページで見られます↓
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/11.html

ミス指摘、質問以外の雑談は下のURLの雑談スレでお願いします。
本スレでも更新毎に30レス程度までの反応レスなら問題無しとしています。
尚、30レスを超え雑談スレへの誘導が始まったら速やかに誘導に従って下さい。それがルールです。
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1234103663/l50
2ちゃんねるとは別の場所の板なので、ブラウザによっては外部板登録が必要です。
なんらかの理由で雑談スレが落ちている時は、本スレでも遠慮なく雑談をどうぞ。

【前スレまでの簡単なあらすじ】
第一回フランス国際Jrユース大会でMVPとなった若き日本サッカー界の星、森崎有三!
戦いの舞台はサッカー王国、ブラジルへ。名門パルメイラスのユースチームに所属し
見事キャプテンにも選ばれた森崎はチームを率いてプロへの登竜門、リオカップへ挑む。
グレミオ、サントス、フラメンゴと強豪を立て続けに零封勝利した森崎達パルメイラスの
決勝戦の相手は宿敵・大空翼率いるサンパウロ。パルメイラスの今までの快進撃を
あざ笑うかの如く彼らはあっと言う間に2点先取し、更にネイとトニーニョの新技
ブースターシュートも運悪く失敗してしまった。圧倒的劣勢の中、逆転の兆しは何処を探せばいい?
…こんな感じで話は進んでいます。

845 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 07:13:34 ID:sWjVz84o
浦辺のこと、時々でいいから(ry

846 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 08:53:28 ID:Jnw292Th
メンバー見ると、南葛はストライカーとGK以外は全日本スタメンクラスだな!
石崎、高杉より宇宙人浦辺の方が頼りになる。

847 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 11:51:12 ID:k3bou8Hp
>>847
おや 全日本の点取り屋をお忘れかな?

848 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 12:35:02 ID:tfZJC6Pv
>>847
俺が天才、ファン・キスギだぁ〜!

ですね。
わかりますん。

849 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/23(月) 15:11:48 ID:9WQIzjuI
ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

数分後、両チームの選手たちが入場してきた途端会場は沸き立った。
観客たちが一方に罵声を送り、もう一方に歓声と激励を送る。

観客「出てきやがったな、日向ァ!」「今日でお前の天下もおしまいだ!」「もう貴様の時代は終わりなんだよ!」
「地獄で悔い続けろ若島津ー!」「沢田ー!恥を知れ恥を!」「反町め、いい加減日向の犬はもうやめろ!」
「ひゅーが!しーね!ひゅーが!しーね!ひゅーが!しーね!ひゅーが!しーね!ひゅーが!しーね!」

日向「フン。弱者どもが今日も五月蝿いな」
若島津「(日向さんの機嫌は良い様だ)」
沢田「(もう慣れちゃったけど…やっぱり辛いなァ)」
反町「(日向の犬か。俺は何時までこんな事をやっているんだろう…)」

観客「南葛ー!今年こそ頼むぞ!」「岬なら絶対に日向より上の筈だ!」「中山、昔の力を見せてくれ!」
「来生ー!今年はちゃんとゴールしろよ!」「お前が頼りだ、滝!」「井沢く〜ん!カッコよく勝って〜!」
「沢田なんかに負けるなよ山森!」「真面目にやれ中里!」「新田!石崎!高杉!偶には役に立て!」

岬「(僕が小次郎より上と言うのは無い。だけどサッカーは実力だけで勝負が決まる訳じゃないんだ)」
中山「(そうだ、俺は今度こそ日本一になるんだ!昔と同じく日向を倒して!)」
来生「フッ、ファンが多いのも困った物だぜ。エースにかかる期待は大きいな」
滝「(こいつの何があっても自信を失わない性格は長所なんだか短所なんだか…)」
井沢「(あーもう女の声が五月蝿いなあ。応援するつもりなら集中させろっての)」
山森「(やってみせる…俺はもう一度日本一になりたいんだ!森崎さんの為にも!)」
新田「(お、俺って一山いくら扱い…?くっ、だが俺の新技でその認識を変えてみせるぜ!)」
石崎「ったく素人は困るぜ。日向相手にDFやるってのがどれ程大変か…」
高杉「全くだな。一度で良いからタイガーショットをブロックする身にもなってみろと言いたい」

850 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/23(月) 15:12:20 ID:9WQIzjuI
放送「凄まじい大歓声です!しかしその流れは正に一方的!この国立競技場に詰め掛けた
サッカーファンのほぼ全てが南葛の打倒東邦を願っているのです!完全に悪役となってしまっている東邦ですが、
今年もこの全国選手権を制するのでしょうか?それとも南葛が遂に東邦の王冠を奪えるのでしょうか?」

見上「これが数年間学生サッカーを熱し続けてきた南葛と東邦の最終決戦か…」

陽子「何時起きても盛り上がりますね、この対戦は」

放送と観客が大騒ぎする中、観客席のとある一角では壮年の男とうら若い女が並んで立ち見を行っていた。
男はかつて全日本Jrユースを率い、この大会後に編成される全日本ユースでも監督に就任する予定の見上辰夫。
女はご存知、日本サッカー協会の関係者としてブラジルと日本を往復する片桐陽子である。

陽子「それでどう見ますか?この試合」

見上「そうだな…先に君の見解が聞きたい」

陽子「えっ?私ですか?」

見上「何時までも兄に頼りきりと思われるのは嫌だろう?ブラジル研修の成果として、戦術眼を見せてくれ」

陽子「う〜ん…攻撃力、守備力共に日向くんと若島津くんが居る東邦が上回っていますから
その分コマの多さ、特に中盤で有利な南葛がどの様な作戦を仕掛けるかが気になります。
南葛は監督不在だそうですから、それが選手たちが好きにやれる分吉と出るか凶と出るかが鍵ですね。
ですが日向くんや吉良監督も無策で来る訳は無いでしょうし、試合中の駆け引きもありますから
この試合は岬くんと日向くんの知恵比べになるんじゃないでしょうか。どっちが勝つかは予想できませんが」

見上「岬と日向の知恵比べか。言い得て妙だな…では、南葛はどんな作戦を使うと思うかね?」

陽子「えーっと…具体的には予想できませんが、カウンター狙いは無いと思います。
日向くんの突破力、そしてネオタイガーショットの強さを考えるとゴール前を固めても
高確率で防げるとは思えませんし、若島津くん相手に少数で攻めても分が悪いですから」

見上「ふむ…カウンターが下策だと言うのは的を得ている。目を肥やしたな、陽子くん」

陽子「えへへ(ホッ。この人気難しいのよね〜)」

851 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/23(月) 15:12:39 ID:9WQIzjuI
放送「それでは両チームイレブンの発表を行います。東邦学園、FWにひゅう…」

ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!ブー!!

観客「!#%*@$^(%$!#*@@!)*#@%$@^(@!$$#!%!」

松山「(うわっ、うるさっ!アナウンスが全然聞こえないぞ!)」

三杉「(やっぱりこのタイミングで騒ぎ出したな。さあ弥生、可愛い姿を見せておくれ)」ゴソゴソ

弥生「ひゃっ!?は、ああ、あ、ひううっ…(ご、ご主人様ァ…)」

日向「くっくっく、騒げ騒げ愚民どもめ」

若島津「楽しそうですね日向さん」

反町「(性根が腐ってやがる…)」

沢田「み、耳がキーンって!」

放送「…以上、東邦学園スタメンでした。次に南葛高校です。FWに新田くん、来生くん、滝くん」

南葛応援団「決めろ!決めろ!南葛ストライカーズ!」ドンドンドンドン

新田「(絶対にゴールしてやる!もうその他大勢扱いは沢山なんだ!)」

来生「ハッハァ!皆、俺のハットトリックを楽しみにしていろよ!」

滝「俺、ストライカーじゃないんだけどなあ…」

852 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/23(月) 15:13:08 ID:9WQIzjuI
放送「MFに井沢くん、山森くん、岬くん」

ギャルサポ「キャーーー!井沢くーーーん!」「怪我しないでねー!」

井沢「(あー五月蝿い。あいつらが居るせいでまともな彼女は作れないし、かと言って邪険には扱えないし…)」

琴音「フレー、フレー、やっまもっりくん♪ゴーゴーファイトー!」

山森「(何時も応援してくれるあの人、誰なんだろう?応援団のメンバーじゃないみたいだし…)」

美子「岬さまあああああああ♪素敵ですぅううううううう!」

岬「(笑顔笑顔…はあ、なんとかして実の妹だってバレる前に別れないと…)」

放送「DFに中山くん、中里くん、高杉くん、石崎くん。そしてGKに一条くんです」

南葛応援団「死守だ!南葛魂を見せろ!日向なんかに怯むなー!」ドンドンドンドン

中山「(森崎…待っていろ、来月の全日本ユース合宿では胸を張ってお前に会いに行く!)」

中里「(日向小次郎は真に恐るべき逸材よ。奴に勝てれば拙者は…)」

高杉「(今年こそ…今年こそ勝つぞ!じゃなきゃ俺たちは完全に森崎のかませ犬になっちまう)」

石崎「(また負けたら翼がガッカリするだろうな…そういえば最近手紙来ないけど、元気なのかな?)」

一条「落ち着け…落ち着くんだ、勇…」

853 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/23(月) 15:20:43 ID:9WQIzjuI
いったんここまで。

854 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 15:23:38 ID:5zry9Wz2
乙です
井沢……

855 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 15:47:50 ID:S4deY9Gi
井沢さんカワイソスwww

856 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 16:20:55 ID:rOPM6hVr
乙です

MF3人女難ですなw

857 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 17:57:01 ID:fd9/t43n
なんと言うか、改めてみてもドロドロしてるなぁ

858 :創る名無しに見る名無し:2009/11/23(月) 21:49:13 ID:7fm6+nn0
三杉、岬、日向がでてくると森崎と翼が普通の人に見える不思議

859 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 18:36:19 ID:Aru26aIo
放送「キックオフを間近に控えた今、改めて東邦と南葛の因縁関係を振り返ってみたいと思います。
そもそもの始まりは6年前の第6回全国少年サッカー対決で、当時埼玉の明和FCに所属していた
日向くん若島津くん沢田くんの3人が、現在の南葛高校のスタメンの多くがプレイしていた南葛SCと
予選と決勝戦とで2度激突し、激戦の末南葛SCが優勝を収めたのです」

陽子「(リアルタイムで見たかったわ〜。そういえばあの頃から父さんとは仲が悪くなっていったんだっけ…)」

放送「続く3年間では東邦学園に進学した日向くんは3度南葛中学に挑み、3度敗れています。
この時代の南葛の常勝無敗伝説は最早語るまでもないでしょう。しかし彼らが高校生になってからは
力関係が逆転し、過去2年半に渡って東邦学園が高校サッカー界に最強のチームとして君臨し続け、
南葛は常に2番手扱いでした。唯一の例外は去年のインターハイであり、そこでは
南葛が東邦を2−1で下しています。しかしその試合には日向くんが警告累積で出場していなかったのです。
そして今日、彼らの高校サッカーの集大成にして最終決戦が行われようとしています!
今度は日向くんもなんら問題なく出場しており、正真正銘の全力勝負が見られる事でしょう!」

松山「うう〜ん、やっぱり南葛対東邦って興奮するな!見ているだけってのがもどかしいけど」

三杉「そうだね。今日は思う存分興奮できそうだ」

弥生「うっ…はぁ、はぁ」

松山「………?お、おい、大丈夫なのか?三杉、お前の彼女なんか顔が赤いし苦しそうだぞ?」

弥生「あっいっいっいえ!こ、これはそう、興奮なの!私だってこの試合楽しみにしていたんだから、そうよ興奮なの!」

松山「そ、そうなのか…?(うわ、なんか色っぽい。あまり見ない様にしておこう…)」

860 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 18:36:54 ID:Aru26aIo
三杉「心配は要らないよ、弥生がサッカーを観る時はよくこうなるんだ。所でこの試合、どうなると思う?」

松山「えっ?う〜ん、心情的には南葛に勝って欲しいけど、東邦も強いからなあ…
日向相手には強力なGKかDFが居ないと厳しいし、多分東邦が勝つんじゃないだろうか」

三杉「僕も3−1で東邦が勝つと見ている。FW、MF、DF、GKとパーツ単位で見ていくと
南葛はMFとDFで勝っている。だから攻撃回数は南葛が勝るだろう…しかし、若島津の牙城を
崩せる程のFWが居ない。つまりMFも加わって波状攻撃を仕掛けるしかないんだが…
それでも得点率は低いだろう。逆にそこを跳ね返され日向に回されたらたちまち南葛はピンチになってしまう」

松山「やっぱりそうだよなあ…南葛のDF陣は人材豊富だけど、日向を止められる程強力な奴が居ないもんなあ。
早田や次藤クラスが居れば話は別なんだろうけどな。中里はどっちかって言うと攻撃向きだし」

三杉「まあこれらの予想は中山がかつての力を取り戻せていない事、
そして来生が伸び悩み続けている事が前提条件だけどね…予想外のサプライズはあるかな?」

松山「あって欲しいな…あ、もうすぐ始まるぞ」

放送「ただいまコイントスが行われました。東邦ボールから試合開始との事です」

日向「ククク…毎年毎年噛ませ犬ご苦労さん」

岬「相変わらずだね小次郎。長い付き合いだけど、君は何時までも変わらないな」

日向「お前のその偽善臭い態度もな。今の内に負ける覚悟を…」

中山「いや、今年は俺たちが勝つ」

ずい。

日向「ン?なんだてめえは。まだ過去の栄光に縋っていやがるのか?」

861 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 18:37:49 ID:Aru26aIo
中山「過去じゃない、今年と言ったんだ。見ていろ日向、お前は俺が抑えてみせる!」

ビシッと人差し指を日向につきつける中山。勿論この程度では日向が動揺する筈も無い。

日向「おもしれえ。てめえのその根拠の無い自信が恥に変わるのが楽しみだぜ」

中山「試合の後、屈辱の涙を流しているのはお前の方だ…!」

岬「(熱いね。こういうタイプが居ると、良い人ポジションも確保しやすくて楽だけど)二人とも、審判に注意される前にやめておこう」

日向「フン」

中山「ああ…」

実際に審判が近づき始めたのを見て日向はそのままセンターサークルに、中山は自陣の後方にと分かれていく。
軽く頭を下げてからポジションにつく岬に毒気を抜かれた審判はワンテンポ置いてから笛を口に咥えた。

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

放送「たったいまキックオフ!高校サッカーの頂点決定戦です!沢田くんが日向くんの目の前に軽くボールを蹴りだし…」



                         グワァアアアアアアアアアアアアッ!!

                     日向「喰らえ南葛!一撃で諦めさせてやる!」

862 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 18:38:46 ID:Aru26aIo
陽子「ええええっ!?」
見上「いきなりか!」
松山「おいおい!」
三杉「彼らしい…」

放送「な、なんとォ〜〜〜っ!!?日向くん、いきなりセンターサークルで思いっきり振りかぶって…」

南葛応援団「うわああああ〜!防げ南葛ーっ!!」
琴音「きゃーーっ!山森くん危なーいっ!」
美子「避けて岬様ぁあああああ!」

岬「(やはり小次郎はこう来たか!中山くん頼んだぞ!)」

日向「ウォオオオオオオアアアアアアアアアアアアアア!!」

バッグォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!
グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ…!

轟音と共に砂埃が見えてきそうな勢いでネオタイガーショットが飛び、南葛の誰もブロックにいけないかと思われた。

中山「うぉおおおおおおおおおおおおおお〜〜!!」

ただ一人、この男を除いて。

ドゴォオオオオオオオッ!!

中山「ぐ…ぐぐぐ…っ!」

ズズズズズズ…
ピタッ。
ポトッ。

日向「な…なにィイイ!?」

中山「…止めたぞォオオオオオオ!!」

863 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 18:39:38 ID:Aru26aIo
いったんここまで。

864 :創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 19:34:25 ID:LRR+sB9s
中山さんかっけー!
しかし来生まで伸び悩んでいるとはショックだぜ…

865 :創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 20:16:13 ID:2RMgSz89
おおっ
判定なしで中山さんが止めた!

866 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:24:01 ID:Aru26aIo
放送「ネオタイガーショッ…トが…と、止まった!止まりました!中山くんがまるでボディブローを受けたボクサーの様に
体をくの字に曲げられながらも踏ん張り続け、見事この剛球を受け止めました!
復活!かつて日向くんを打ち破った名手・中山政男が6年の時を経て華麗に復活です!」

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!

観客「すっ…すげェ!」「ネオタイガーショットが防がれた!」「中山ってあんなに強かったのか?」「勝てる!これなら勝てるぞ!」

南葛応援団「なっかやま!なっかやま!なっかやま!」ドンドンドンドン

陽子「うわあ…日向くんのネオタイガーショットって、Jrユース大会でもゴールを量産していましたよね?」

見上「ああ。あの大会もっとも活躍していた全日本のフィールダーは間違いなく日向だった」

松山「す、すげえ…日向のネオタイガーを防げるなんて次藤くらいの物だろうと思ってたのに!」

三杉「いきなり前提条件が崩されたか…!」

吉良「ぬぅっ…小次郎のネオタイガーショットを防げる程に強くなっていたのか」

南葛メンバー「す、すげえ!」「流石中山だぜ!」「やってくれたな!今度は俺たちの番だ!」

中山「見たかァ!日向だって無敵じゃないんだ!それ行け、皆!」

バムッ!

岬「ナイスディフェンス中山くん!皆、今度は僕たち攻撃陣の出番だよ!」

南葛メンバー『おおおっ!』

867 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:24:32 ID:Aru26aIo
日向「く…くそっ!」

中山「お前の相手は俺だ」

ザザッ!

日向「貴様…!」

中山「言っただろう。お前は俺が抑えるんだ」

沢田「(日向さんがあんなにマークされている…あれじゃパスを送るのは難しい)」

岬「何処を見ているんだいタケシ?僕の相手をしなくて良いのかい?」

沢田「あっ!し、勝負です岬さん!」

岬「(大丈夫…)」

ガチィッ!

放送「早速中盤の勝負!岬くんと沢田くんがボール越しに足をぶつけあいましたが…」

岬「(タケシのディフェンスは軽い。彼なら僕だってパワー勝ち出来る)」

沢田「わあっ!」

放送「これは体格で勝る岬くんの勝ち!やはり今年も南葛が中盤を制しそうです!」

868 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:24:49 ID:Aru26aIo
東邦メンバー「くそっ!」「タケシでダメなら俺たちが!」

岬「そうは行かない。山森!」

バシッ!

山森「ナイスパス岬さん!ここからは俺たちに任せて下さい!」

放送「そして岬くん山森くんにパス!これは山森くんの左サイドアタックか?いや、少し攻めあがってから
大きく逆サイドにパス!ロングパスですが寸分違わず井沢くんに届きました!」

井沢「(何時もながら憎らしい程のキック精度だぜ…)滝!」

バムッ!

滝「よっしゃ行くぜ!」

バババッ!

東邦メンバー「わっ」「は、速い!」

放送「すかさず井沢くん滝くんにパス!そして滝くん一人かわしました!」

松山「良いぞ!ここまでは完全に南葛ペースだ!」

三杉「ここまではね。問題はここからなんだ」

滝「行けえ!」

バシュウッ!

869 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:25:21 ID:Aru26aIo
来生「よっしゃー!お待たせー!」

井沢「これが俺たちの…」

バッ!ダダッ!

放送「滝くんのセンタリングに井沢くんと来生くんが飛び込む!井沢くんがブラインドを作り出し
来生くんがどちら側に蹴るか分からないコンビネーションシュート、シュラウドストライクが…」

日向「若島津!」

吉良「やれ!」

若島津「(分かっています…)キェェエエエエエエエエエエエッ!!」

バッ!
ドガァアアアアアアアアアアアアアアッ!!

来生「シュラウドストライ…ぎゃーっ!!」
井沢「うわあああああっ!!」

放送「決ま…らない!若島津くんの浴びせ蹴り炸裂ーっ!!来生くんと井沢くんを吹き飛ばしてゴールを守りました!」

観客「キャーッ、井沢くんが!」「あ〜あ、上手く行きかけてたのに…」「おのれ若島津め!」

滝「(くそっ!あいつにやられる前に決めようって連携スピードを上げてきたのに…これでもダメなのか!)」

三杉「やっぱりこうなったね」

松山「あっちゃあ…撃たせてもらえなかったか」

870 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:25:54 ID:Aru26aIo
東邦メンバー「よし!タケシに回せ!」「おう!」

バコッ!

岬「そうはいかないよ」

沢田「あっ!」

放送「しかしクリアされたボールを沢田くんに回そうとした所を岬くんが鮮やかなカット!南葛の攻撃が続きます!」

松山「おお〜、岬は昔からパスカットが上手かったもんなァ」

三杉「それだけじゃないよ。彼は攻撃に加わらずに沢田をマークしていた。そして今もまた
戻ってきた井沢にボールを渡している。どうやら今日の彼は沢田を封じる事に専念する様だね」

松山「岬が居なくても山森と井沢が居るもんな。これは南葛が一方的に攻撃し続けられるかも知れないぜ」

三杉「ただし、どうやって若島津から点を取るか。その答えが無い…」



その後前半の試合展開は三杉と松山の分析通りに進んでいく。
岬に沢田を抑えられた東邦は防戦一方になり、度々シュートを撃たれてしまうが
若島津と言う巨大な守護神相手には南葛の誇る精鋭の攻撃陣も無力であった。

山森「(やるぞ新田!)」

バッコォン!

871 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:26:16 ID:Aru26aIo
新田「よし!アサルトファル…」

若島津「そんな物が通じるか!」

バッキャアアアッ!!

新田「うぎゃあーーーっ!!」

山森「に、新田ーっ!」

岬「(やっぱり新田じゃダメだ…)」



滝「それっ!」

バシュウウウッ!

放送「滝くんまたしてもセンタリング!ああっとしかし今度は逆サイドの山森くんに出したーっ!」

山森「今度は俺のローリングオーバーヘッドだァ!」

若島津「お前では俺に勝てん!」

ドッギャアアアアアアアッ!!

山森「うわああああああああああっ!!」

琴音「きゃあああああ、山森くんがああああ!」

872 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:26:43 ID:Aru26aIo
南葛のシュートの嵐を若島津が跳ね返すが、一方東邦も岬にマークされた沢田と
中山にマークされた日向抜きでの反撃を強いられる。

沢田「(くっ、岬さんが振り切れない…ど、どうしよう!)」

岬「(正直言って楽な仕事だな。隙を見てシュートも狙おう)」

日向「てめえ、しつこいぞ!ブッ殺されてえのか!」

中山「好きなだけ吠えていろ。お前には一点も取らせない!

攻めの主力二人を封じられた東邦は山森と井沢相手に中盤でも四苦八苦した。
唯一中盤まで下がってボールを受け取りだした反町はそれなりに攻められたが、
彼だけの力ではシュートまで持っていく事は出来なかった。

放送「前半18分、依然としてスコアは0対0!ここで反町くんが思い切って中央突破をしかけます!」

反町「(俺にも意地と言う物がある…フィールドに出ている以上は全力で戦う!)」

石崎「いかせるか!」

高杉「お前の相手は俺たちだ!」

ガガッ!ゴッ!

反町「ぐっ!」

放送「しかし石崎くんと高杉くんが止めた!こぼれ球は中里くんがフォローしました」

873 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 21:27:15 ID:Aru26aIo
いったんここまで。

874 :創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:16:46 ID:sRm2rrOx
サルと高杉が活躍しているだと!

875 :創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 22:37:48 ID:cOH0saP2
新田がきっとやってくれるさ

876 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 22:45:50 ID:Aru26aIo
長野「(やっぱり…若島津の浴びせ蹴りが強すぎる…)」

松山「そういえば西ドイツと戦った時、若島津の浴びせ蹴りが凄く頼もしかったんだよな…
今じゃそれが南葛の前に巨大な壁として立ちはだかっているんだな」

三杉「松山。もし君が南葛のメンバーだったとしたら、どうやって若島津から点を狙う?」

松山「こりゃまた有り得ない仮定だな。だけどもしもの話なら…北国シュートをミドルレンジから
連発するのが一番だろうな。俺のオーバーヘッドキックじゃ通じないだろうし」

三杉「そう、若島津は飛び出しを非常に得意とするが通常のセービングはやや質が落ちる。
彼の攻略法は強力なミドルシュートを連発するのが一番なんだが…南葛は強力なミドルシュート持ちが居ない」

松山「ああ〜、そういえばそうだな。新田が居るには居るが、新田じゃなあ…」

三杉「むっ。そうこうしている内に日向がしびれを切らした様だ」



日向「このクズどもがァアアアア!!もういい、俺が自分でボールを獲る!」

ダダダダダダダ!!

東邦メンバー「ひいいっ」「あわわ…」

岬「来たよ!皆、もっと速くして!中里くんと石崎くんも上がって援護を!」

井沢「分かってる!」
山森「はい!」
中里「忍!」
石崎「おう!」

877 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 22:46:29 ID:Aru26aIo
バシッ!ダダッ!ポーン!ドドドド!ボコォ!バシュウウッ!

日向「く…クソがァアアア!!」

放送「ここで日向くんが自陣に戻って走り出しましたが、南葛のパスワークもスピードアップしました!日向くん追いつけない!」

陽子「あらら、振り回されちゃってますね。私にも闇雲に走ってるだけって分かっちゃいますよ」

見上「日向にとってパスとは他者が自分に差し出して当然の物であって、沢田との連携を除けば
自分が率先してやる事ではない。勿論そんなプレイヤーが敵チームのパスワークを見切れる筈も無い」



日向の守備参加も空しく東邦はロクに攻撃できないまま時間が過ぎた。
そして前半27分、今までとは違った形の大チャンスが南葛に訪れる。

放送「おおっとここで山森くんのスルーパス!見事に来生くんに渡りました!若島津くんとの一対一だァ!」

観客「来たーーーっ!ビッグチャンスだ!」「今度こそ決めろよ来生!」

南葛応援団「よぉお〜〜〜し行けェ来生、得意のドリブルゴールだァ!」ドンドンドン

松山「おおっ、これなら決まるか!?」

三杉「う〜ん…」

吉良「怯むな若島津!特訓の成果を出せ!」

若島津「(分かっています…)」

来生「ハッハァ!ここで点取り屋・来生哲兵の華麗なゴールだァ!」

878 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 22:47:29 ID:Aru26aIo
滝「(これなら行ける筈…!)」
井沢「(来生の馬鹿さは予測不可能だ!)」

過去に何度か名GKからゴールを奪った実績がある来生のドリブル突撃。
若島津も何度か苦い思いでドリブルゴールを許している。
だからこそ南葛は決まると確信した。だからこそ東邦は決めさせない為に対策を練っていた。

若島津「(落ち着け…来生の動きを予測しようとしても意味がない。だから純粋なスピードで勝負する!)」

バッ!

来生はその特異なメンタリティ故に相手から動きを読まれにくい。
ならばいっその事動きを読もうとせず、反応が遅れても良いから来生が動いた後を狙う。
そしてそれを可能にする様若島津の高い身体能力を更に磨き上げる。

ガシイッ!

この東邦の来生対策は見事効を成した。

来生「ヒャッホー!ってあれ?あれれ?なんでーっ!?」

吉良「(良し。小次郎を相手に特訓させた甲斐があったわい)」

放送「あーーっと、止めた!若島津くん止めました!またしても大ファインプレイです!」

松山「若島津の奴…!以前よりずっと一対一に強くなっている!」

三杉「過去に何回かやられたからね、流石に弱点は放置しなかったんだろう
(それにしても来生は新技の一つすら無いのか…弥生で気を紛らわそう)」ゴソゴソ

弥生「ひゃうっ…い、いい…」

松山「(まただ。な、なんかこの娘の声聞いてると変な気に…ぐわーっ、煩悩退散煩悩退散!)」

879 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 22:49:00 ID:Aru26aIo
いったんここまで。

880 :創る名無しに見る名無し:2009/11/24(火) 23:12:33 ID:woo8KYkF
今回はカードイベントないの?
ただ見てるだけってのも・・・・・・・・・・
まあ>2さんの判断に任せます

881 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/24(火) 23:17:30 ID:Aru26aIo
>>880
基本的にNPCバトルは手早く進める為にも判定無しです。
少しだけ判定してもそれだけで結果を左右するのは
とんでもない出目が出た時予定が大幅に狂ってしまいますし、
かと言って沢山判定して実力を競い合わせるのは凄く長く時間を取られてしまいますので。

882 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:28:16 ID:i/io03YM
来生にも新技用意されてると思ったのになぁ

まぁ、まだ前半だからわからんか

883 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 00:54:53 ID:tBeesNvu
来生は、今のままでは白ディアスだが
更にニュータイプ覚醒して
いつか、ディアスの方が黒来生と呼ばれる日が来るんかね

884 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:56:07 ID:H28+0XRz
ダイレクトシュートを連発しても一対一に持ち込んでも若島津の牙城が崩せない南葛。
沢田と日向が完全に封じられ、まともに攻められるのが反町だけの東邦。
両チーム共に決め手を欠いたまま時間が過ぎていったが…ここで今までシュートを撃たなかった男が動いた。

放送「早くも前半40分ですが、未だにスコアは0対0のまま動きません。
ここまでボールキープは南葛の圧勝ですが若島津くんが100点満点の守りを見せている為
膠着状態となっております。このまま前半は終わってしまうのでしょうか?」

岬「(仕掛けるなら今だ…山森)」

山森「(岬さんのサイン…!分かりました、マークを代わります)」

滝「くそっ…シュラウドストライクもアサルトファルコンもローリングオーバーヘッドも、来生の突撃すら
効かないんじゃどうやって点を取れば良いんだよ…パスを出す事しか出来ない自分が歯痒いぜ…」

岬「滝くん!僕にボールを!」

滝「岬?お、おお!」

バコオッ!

放送「滝くんまたもやセンタリング…ではなく中央の岬くんに戻しました!
そしてそのまま岬くんがバイタルエリアに駆け込みます!」

若島津「乗り込んでくる気か!PA内から出るなよ!」

東邦メンバー『おう!』

885 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:56:34 ID:H28+0XRz
岬「(分かっていたさ。若島津相手にダイレクトシュートを撃っても分が悪いなんて)」

グワアアッ!

日向「なにィ!?」
中山「ゴールに背を向けて振りかぶった…?」
吉良「なんじゃとォ!」
美子「岬さま〜!」

岬「(だから僕はこのシュートを編み出したんだ。岬はミドルシュートが撃てないMF、
なんてレッテルを張られるのも嫌だしね)いっ…けェ!」

バシュウウウウウウウウウウウウッ!!

放送「ああ〜っと岬くんミスキックか?ボールは真横に行ってしまい…」

ギュ…ゥウウウ…ウウウウウウウウウウウウウウウウン!

沢田「え〜っ、そ、そんなァ!」
反町「なんだあの曲がり方は!」
井沢「(お、俺のバナナシュートなんて比べ物にならない…!)」

放送「い、いや!?まるでUの字を描くかの様にとんでもない曲がり方で
ゴールを捉えに行っています!これはまさかの岬くんのミドルシュートだ〜〜〜!!」

松山「す、すげえええ!どうやったらあんなに曲がるんだ!?」
三杉「(だが…曲げすぎだ!)」

886 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:57:03 ID:H28+0XRz
岬「これが僕のブーメランシュートだ!」

ギュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ…

若島津「………!!」

岬の新技、ブーメランシュート。
それは極端なまでにカーブをかけ、半円どころかヘアピンカーブの様な軌道で飛ぶシュートである。
常識では考えられない様なコースで襲い掛かるシュートに大抵のGKは惑わされてしまうだろう。

そして若島津も困惑から逃れられなかったが、彼の鍛え抜かれた動体視力はボールの行方を無意識に追い続けた。



〜回想シーン〜

それは数ヶ月前の東邦学園高等部のサッカーグラウンドでの出来事。

グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
ドガアッ!
若島津「ぐはっ!!」

グォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!
バギィッ!
若島津「ごほっ!!」

東邦学園のGKにしてヒューガーのテストタイプサイボーグでもある
若島津は通常の練習が終わった後も日向からシュートを浴び、何回も何回も吹き飛ばされ続けていた。
このサッカー部は日向の恐怖政治による独裁体制が築かれているので
チームメイト達は遠巻きに見るだけで誰も助けようとはしない。誰も助けられない。

887 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:57:34 ID:H28+0XRz
東邦メンバー「またやってるよ…」「よく怪我しないなあ、若島津」「かわいそうに…」

反町「(いや…あれは多分、若島津も望んでやっているんだ)」

若島津「ハァハァ…」

日向「どうした若島津!せめて3回に1回位は俺のネオタイガーショットを防いでみせろ!」

若島津「くっ…うっ!」

拷問紛いのセービング練習に対し若島津は気丈にも立ち上がり続けようとする。
しかし気力が残っていても体力が残っていなければ体は反応してくれない。

ドタッ…

若島津は膝から崩れ落ち地に手をついたが、日向の目は冷たい怒りで燃えるだけだった。

日向「どうした若島津。力が欲しいんじゃなかったのか?」

若島津「欲しい…です…もっと力が…ですから…」

日向「?」

若島津「俺の体に…下さい。もっと機械を…!」

日向「!…この腑抜け野郎がァアアアアアアーーーッ!!!」

ドッガァアアアッ!!

若島津「ぐがっはぁっ!?」

888 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:57:58 ID:H28+0XRz
そして若島津が更なるサイボーグ化手術を乞うと…日向は怒りを爆発させ、若島津の腹を思い切り蹴り上げた!

東邦メンバー「ヒイッ!」「い、今若島津の体浮いてたぞ!」「いくらなんでも死んじゃうよ…」

反町「(機会…?ドーピングでもしたかったのか?)」

若島津「ゲホッ…ゲホッ…な、何故…?」

日向「何故、だと?てめえ、俺や森崎やシュナイダーが生身だって事を忘れたのか?」

若島津「ウグッ…!?」

胃液を吐きながらのた打ち回る若島津に日向の容赦ない言葉が突き刺さる。

日向「力は与えてもらうモンじゃねえ、自分で得るモンだ!自分の物じゃない力に頼ったって勝てねえんだよ!
それを理解するつもりが無いなら…一生森崎のサブキーパーをやってやがれ!」

若島津「………」

ムクリ。

若島津「…もう一発撃ってきて下さい。お願いします」

日向「フン。そうだ、それでいい…」

反町「(若島津や沢田が…いや、俺も他の皆も日向に従っているのはあの辺りが原因かもな…)」



日向「(あー危ねえ危ねえ。今のヒューガーの技術じゃこれ以上サイボーグ化は出来ないなんて言えないぜ…)」

〜回想シーン終了〜

889 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:58:25 ID:H28+0XRz
ギュルルルルルル…

若島津「(とんでもない軌道だ…だが威力とスピードはネオタイガーショットと比べるまでもない!)」

バッ!

若島津「見切ったァ!正拳ディフェンスだァ!」

バッコォオオッ!

岬「な…なにィ!」

日向「でかしたぞ、若島津!」

放送「ふ、防いだァ〜!!若島津くん冷静にシュートコースに飛びつきパンチング!
岬くんの新技も通用しなかった!正に鉄壁!正に難攻不落!」

松山「あ〜っ、惜しい!くそおっ!」

三杉「曲げすぎだ!ゴールへの到達時間が長すぎる。コースを見切ってからでも
間に合う程反射神経の優れたキーパーには防がれてしまうシュートだ!」

日本最高のストライカーと毎日血の滲む様な訓練を繰り返していた若島津には
岬の新技も通用しなかった。全日本Jrユースでサブキーパー、それも三番手とされた
屈辱と世界の力を肌で感じた経験は彼を大幅にパワーアップさせていたのだ。

だがもう一人、彼と同じく屈辱と経験で成長の種を得ていた者も居る。

ダダダダダ!

新田「まだだァ!まだ俺が居るぞォ!」

放送「しかしこぼれ球は新田くんが押さえ…すぐさま振りかぶったァ!今度は隼シュートだ!」

890 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:59:19 ID:H28+0XRz
若島津「馬鹿め!お前の隼シュートなど通じる物か!(キャッチしてカウンターだ!今ならタケシがフリーの筈!)」

滝「くそ〜、岬の新技も通用しないなんて…」
井沢「新田焦るな!一旦戻すんだ!」
来生「俺だ、俺に回せ!」

新田「(どいつもこいつも俺の事を馬鹿にしやがって!だがそれも今日までだ!)」

山森「新田…?」
中山「あいつ、何を…」

新田「(新技があるのは岬さんだけじゃない!俺にも…このファルコンクロウがあるんだァ!)」

バッゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

岬「えっ?」
中山「おお!」

この時若島津は一つミスを犯した。今まで完璧な守備をしてきた事、自分の大きな力、
自分に脅威など感じさせた事など無い新田の実績、そして早く日向にボールを渡し先制点を奪いたい焦り。

ヒュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!

若島津「な…なにィ!?」

それらが積もり重なった隙となり、予想より遥かに速く鋭いシュートに追いつく事が出来なかった。

バスウウウッ!
ポトッ。トントン、トン…

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

南葛 1−0 東邦

891 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:59:20 ID:H28+0XRz
若島津「馬鹿め!お前の隼シュートなど通じる物か!(キャッチしてカウンターだ!今ならタケシがフリーの筈!)」

滝「くそ〜、岬の新技も通用しないなんて…」
井沢「新田焦るな!一旦戻すんだ!」
来生「俺だ、俺に回せ!」

新田「(どいつもこいつも俺の事を馬鹿にしやがって!だがそれも今日までだ!)」

山森「新田…?」
中山「あいつ、何を…」

新田「(新技があるのは岬さんだけじゃない!俺にも…このファルコンクロウがあるんだァ!)」

バッゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

岬「えっ?」
中山「おお!」

この時若島津は一つミスを犯した。今まで完璧な守備をしてきた事、自分の大きな力、
自分に脅威など感じさせた事など無い新田の実績、そして早く日向にボールを渡し先制点を奪いたい焦り。

ヒュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!

若島津「な…なにィ!?」

それらが積もり重なった隙となり、予想より遥かに速く鋭いシュートに追いつく事が出来なかった。

バスウウウッ!
ポトッ。トントン、トン…

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

南葛 1−0 東邦

892 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 00:59:39 ID:H28+0XRz
新田「や…やった!やったぞ!やったぞぉおお!!」

密かに練習していた新必殺シュートで今までどうしても崩せなかったGKから待望の先取点を上げた。
ストライカーなら誰もが狂喜乱舞せずには居られない状況である。
当然新田も大喜びで飛び上がり、両の拳を天高く突き上げて叫ぼうとした。

そしてここから彼の悲劇が始まる。

新田「決まったんだ、俺のファルコ」

放送「き…決まりましたァ!新田くんの隼シュートが東邦の重い重いゴールを遂にこじ開けました!
流石の若島津くんも岬くんの凄まじい変化球を防いだ直後は全力でセーブできなかったのです!
前半41分、新田くんの隼シュートによって遂に南葛が先取点を上げました!」

新田「えっ、ちょっと…隼シュートじゃなくて、ファル」

山森「新田ーっ!凄いよ、隼シュート大復活だな!」

ガバッ!

新田「うわっ!急に飛び掛るなよ!それと、ファ」

バンッ!バンッ!

井沢「何時の間にあれだけキック力を上げていたんだよ!」
滝「やるじゃないか。隼シュートも捨てたモンじゃないな」
来生「ようやく必殺シュートらしい威力になったじゃないか!」

新田「痛っ痛っ!は、隼シュート…じゃな」

893 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 01:00:05 ID:H28+0XRz
岬「アッハハ、美味しい所持って行かれちゃったね。でもナイスゴールだよ新田!(これは嬉しい計算外だなあ)」
中山「よくやった、本当に良くやったぞ新田!俺はお前の隼シュートが何時か芽を出すと信じていた!」

新田「は、はや…フ…」

南葛応援団「新田!新田!隼シュートの新田瞬!」ドンドンドンドン

観客「いいぞーっ!隼シュート!」「もっと撃て!若島津を隼シュートで倒せーっ!」「隼シュート!隼シュート!」

吉良「くっ…新田の隼シュートの威力があれ程上がっているとは…完全に予想外じゃった」

日向「バカな!隼シュートなんぞゴミ同然だった筈なのに!」

若島津「くそおおおっ!もう隼シュートの事を侮ったりはせんぞ!」

新田「…フ」

山森「フ?」

中山「どうしたんだ、新田?」



新田「フ…フハハハハハハ!どうだまいったか東邦め!これがパワーアップした俺の隼シュートだ!」



一条「(あれ、おかしいな。新田の奴、泣き笑いの様な顔になっている…?なんでだ?)」

894 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 01:00:45 ID:H28+0XRz
ギリギリ一時をオーバーしてしまった…今夜はここまでです。

895 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 01:04:14 ID:H28+0XRz
おっと、890と891がダブッていますね。うちのマウス、もう寿命かな…

896 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:04:16 ID:40kcjSlJ
新田もこれで
スルーだけの男と呼ばれないな(笑)

897 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:09:11 ID:Ak/BWTpN
大事なシーンなので二回(ry

まさかの新田ヒーロー化!?
後半、怒りの虎さんは反撃できるのか……

898 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 01:46:56 ID:WDQ6OkJf
新田の悲劇がここから始まるww

899 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 11:52:43 ID:LbtSdwz4
これは…キャプテン翼5の新田超覚醒の予感

900 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 13:04:07 ID:tBeesNvu
予想スマソ
日向と若島津は
特訓離脱の予感
また、スーパーストライカー無しかも…

901 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:28:09 ID:H28+0XRz
陽子「新田くん…でしたっけ?私の印象では、JrユースのFW陣でもっともパッとしない人だったんですけど」

見上「いや…私は彼には眠った才能があると見込んでいた。とは言えこの程度ではまだまだ世界には通用しないが」

松山「いや〜、新田の奴があれだけ隼シュートを改良していたなんてな。
言っちゃ悪いが、とても若島津に通用するとは思っていなかったのに」

三杉「ともあれこれで南葛がリードだ。そして前半の残りは後僅か…日向はキックオフと同時に狙ってくるだろうな」



放送「南葛が前半終盤と言う素晴らしいタイミングで先制点を上げましたが、
当然東邦も黙っている筈がありません!特に気性の荒さと負けず嫌いで有名な日向くんは
今すぐにでも同点にしたい事でしょう。まもなくキックオフで試合再開です!」

日向「タケシ…すぐに突っ込むぞ」

沢田「はっはい」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイ!

日向「南葛!俺を怒らせた結果を思い知れ!」

パンッ!ダダッ!パンッ!ダダッ!

902 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:28:29 ID:H28+0XRz
井沢「うおおっ!?」

山森「は、速い…」

放送「キックオフと共に日向くんと沢田くんの連続ワンツー開始ーっ!!あっと言う間に井沢くんと山森くんが抜かれたァ!」

中山「くっ、来たか!それなら…」

中里「いや中山殿、ここは拙者に」スッ

中山「中里!」

中里「(中の里が奥義が一…)」

岬「くっ…間に合えっ!」

シュンッ!

岬「ああっ!」

沢田「よ、よしっ!」

放送「岬くんまで抜かれたァ!これは南葛大ピンチだ!」

中里「(韋駄天の術!)」

シュタタタタタタタタタタタッ!
バチィッ!

日向「なんだと!?」

903 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:28:46 ID:H28+0XRz
放送「あっとしかし中里くんがかろうじてカット!ボールをこぼしましたが…こぼれ球は反町くんがフォロー!」

日向「チッ、だが関係ねえ!反町、センタリングを上げろォ!」

反町「分かっています!」

中山「(サンキュー中里、時間は稼げた!)俺が当たりに行く、石崎と高杉は
シュートコースをふさいでくれ!一条は落ち着いて身構えるんだ!」

石崎「おう!」
高杉「了解だ!」
一条「はい!」

バコオオンッ!

日向「どけザコどもが!邪魔すんなーっ!」

中山「邪魔してやるさ!吹っ飛ばせるなら吹っ飛ばしてみろ!

バッ!バッ!

放送「反町くんセンタリングを上げたーっ!これに日向くんがダイビングヘッドで合わせに行く!
あーっと中山くんも飛び込んだ!両雄が頭突き合戦で空中激突だーっ!」

バッグォオオオオオオオオオオオオオオッ!!

日向「ぐっ…」

中山「がっ…!」

904 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:29:16 ID:H28+0XRz
バシィイイイイイイイイン!

放送「二人の勝負は互角!ボールは真上に跳ね上がりました。そしてこのボールに
反町くんが飛びつくが…その前に一条くんが抑えました!」

一条「よしっ!」

反町「くそっ!」

沢田「そんな…2回も日向さんのシュートが防がれるなんて…!」



遂に実を結んだ南葛の波状攻撃。貴重な反撃チャンスを悉く潰される東邦。
明暗がくっきりと分かれた構図のまま前半は数分後に終了した。

ピッ、ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

放送「前半終了です!1−0で南葛がリード!新田くんの隼シュートによる値千金のゴールと
中山くんの好守によって今までの対戦結果を覆す試合展開となっております!」

新田「(だから…ファルコンクロウ…ファルコン苦労…隼苦労…そうか、そういう事だったのか…んな訳ねえだろ!)」

山森「(さっきからどうしたんだろう、新田の奴)」

放送「前半を無得点で、しかもリードされて折り返す。更に後半は向こうのキックオフからスタートで、
キープ率では圧倒的に負けている。日向くん率いる東邦学園がこれ程までに追い込まれたのは
初めてかも知れません。果たして後半彼らは巻き返す事が出来るのでしょうか、それともこのまま終わるのでしょうか?」

905 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:29:41 ID:H28+0XRz
観客「東邦の巻き返しは無い!」「南葛が圧倒的優勢だ!このまま行けー!」「ざまーみろ日向め!因果応報だ!」

放送がどこか嬉しげに解説し、観客があからさまに歓喜する中日向は彼らしくもなく呆然と
南葛陣内で立ち尽くしていた。周囲の野次よりも自分がノーゴールで終わった現実に衝撃を受けていたのだ。

日向「馬鹿な…何故、この俺がこんな無様な…!」

ザッ。

中山「お前が無様なんじゃない。俺達が強いんだよ。それを分かろうとしないからこんな結果になるんだ」

ベンチに引き上げようとしていた中山がそれを聞きとがめ、彼に近寄り指を突きつける。

日向「貴様…!」

中山「そうやって何時までも人を見下していろ。日本一の座を俺達に取り返されるまでな!」

日向「なにィ!」

中山「俺には約束がある…森崎と全日本ユースで再会すると言う約束が。ブラジルで成功しているアイツを
胸を張って迎えるにはもう一度日本一にならなければいけない。お前を倒して俺はアイツと肩を並べるんだ!」

日向「………」

中山「………」

日向「ククク…」

中山「!?」

906 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:30:10 ID:H28+0XRz
周囲にも聞こえる程高らかに誇らしく宣言した中山。日向の返答は…

日向「クハーーーッハッハッハッハッハァ!!こいつは聞いて呆れるぜ!」

爆笑だった。

中山「なんだと!」

日向「ハアーッハハハ!一番の笑いものは、こんな小物にほんの僅かでも脅威を感じた俺様だ!」

中山「何が言いたい…」

日向「確信したんだよ、お前では絶対俺に勝てないと言う事をな!」

中山「………!」

日向「すぐに分かるさ…クハッ、ハハハァ!」

日向は高笑いと共にベンチに引き上げた。彼の笑い声は観客席にまで届く程の音量であった為、
観客席に一角がシンと静まり返りフィールドも戦慄した中山その他が口を閉ざしていた。

岬「中山くん、そろそろベンチに戻ろう」

中山「ああ。だが日向の奴、何を…」

岬「分からない。だけど熱くなりすぎちゃダメだ。小次郎は相当頭が切れるからね」

中山「そうだな…」

南葛には希望と不安を、東邦には怒りと屈辱を齎した前半が終わった。僅かな休息の後に運命の後半が始まる…

907 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 13:30:35 ID:H28+0XRz
いったんここまで。

908 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 14:58:07 ID:Ak/BWTpN
日向△…w
後半の大暴れっぷりに期待

909 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 15:05:43 ID:ys8sUUzF
ああ、確かに小次郎の言う通りこりゃ勝てなさそうだ…
中山さんは思ったよりもメンタルに問題があるようだ

910 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 17:25:24 ID:akfd2cti
義に厚い男だからね。
でも志の差なんて試合中に覆してくれると信じてる。

911 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:23:06 ID:H28+0XRz
松山「なんかさっき、日向笑ってなかったか?」

三杉「うん。中山と何か話していた様だけど、内容までは聞き取れなかったね」

陽子「なんだか不気味な予感がしますね…」

見上「日向がこのままで終わる筈が無い。南葛はもう一山超えねばなるまい」

観客「いけいけ南葛!今日のお前らなら絶対に勝てる!」「もう一点取ってとどめを刺してやれーっ!」

日向「フッ…」

ハーフタイムはあっと言う間に終わり、選手たちが再びフィールドに集う。
観客達は南葛の勝利の期待に沸きあがっていたが、
日向はそんな事は何処吹く風とばかりに獰猛で自信満々の笑みを浮かべていた。

中山「(日向…何を企んでいるんだ…!)」

吉良「(タイミングを誤るなよ、小次郎)」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

放送「南葛ボールでキックオフです!来生くんから岬くんに渡り、更に山森くんに流れます」

パンッ!ポーン!ダダダッ!

東邦メンバー「くっ…ダメだ」「どうしても中盤で負けている…」

沢田「(あわわ、このままじゃ日向さんの大激怒が…あれっ?日向さん何処に行ったんだろう?)」

ダダダダッ!

中山「なにィ!?まさか…しまった!」

912 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:23:31 ID:H28+0XRz
後半2分、日向が動いた。前ではなく後ろに。

放送「ここで滝くんにボールが渡りました!南葛の必勝パターン、右サイドアタックが…」

滝「よし、サイドバックを抜いて…」

中山「滝ィーッ!後ろだーっ!」

滝「えっ…」



ズザザザァアアアアアアアアア!!

日向「何時までも調子に乗ってんじゃねェ!!」

ドガアアアアアアアッ!!



滝「なんで日向がこんな所に…グハッ!」

ドタッ。

来生「た、滝〜〜〜っ!」

放送「おおおおおおお!?な、なんと日向くんが中盤どころかディフェンスラインまで戻っています!
不意を突かれた滝くん、豪快なタックルで吹き飛ばされてしまったーっ!!」

913 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:24:35 ID:H28+0XRz
吉良「よし良いぞ、成功じゃ!」

松山「げっ!守備嫌いの日向があんな所まで戻って…!」

三杉「しかしあんな自陣深くから単独で攻めるつもりか?」

岬「不味い!中山くん、ゴール前を固めて!」

中山「やっている!なんとか時間を稼いでくれ!」

井沢「おう!滝の仇だ、日向め!」

来生「くらええっ!」

ズザザザーッ!

日向「どけっ!」

ドガアッ!

井沢「うわあああああっ!!」

来生「あべしいいいいっ!!」

山森「井沢さん来生さん!くそっ、今度は俺が…」

日向「引っ込んでいやがれ!」

ドゴオッ!

山森「ぐああああああっ!!」

914 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:25:10 ID:H28+0XRz
ギャルサポ&琴音『きゃああああああああああああああああ』

放送「日向くん突撃開始!あっと言う間に井沢くんと山森くんを吹き飛ばし
南葛陣内に攻め込みました!単独でもこの人は正に一騎当千の重戦車!」

中山「皆慌てるな!俺達の力を合わせればネオタイガーショットだって必ず防げる!
シュートコースを塞ぎつつ日向にプレッシャーをかけられる位置で立ちはだかるんだ!」

石崎・高杉・中里・一条『おう!』

南葛応援団「守れ!ここが踏ん張り時だぞ南葛ーっ!!」ドンドンドンドン

放送「しかし南葛の守りも磐石!中山くんを中心にバイタルエリア付近で待ち構えています!
1対5、反町くんを合わせても2対5です!これは流石の日向くんも分が悪いか?」

中山「来い日向!何度でもお前のネオタイガーを止めてやる!」

岬「ハッ…違う中山くん、シュートじゃない!」

日向「甘い、甘すぎるぜ中山…」

ダダダダダダダダ!!

中山「な…なにィ!ネオタイガーショットじゃないのか!?」

放送「おーっと日向くん、シュートレンジに入っても撃たずにそのまま突っ込んだァ!
ま、まさか1人で5人を抜くつもりなのか!?」

915 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:25:37 ID:H28+0XRz
日向と吉良の作戦は単純な物だった。
日向=守備嫌いの固定概念を利用し、後半開始直後、南葛が2点目を狙い始めようと
強気になったタイミングで自陣深くに駆け戻り自らボールを奪う。
この際中山は日向をそこまで深追いする気になれないと言うのも計算の内だ。
今や日向の代名詞となりつつあるネオタイガーショットを防いだ実績のある者は中山だけであり、
もし日向がドリブルもしくは沢田とのコンビプレイなどで中山を振り切ったら
南葛は中山抜きでネオタイガーショットを防げるだろうか?答えは恐らく否だろう。

中山「くっ…止める、止めてやる!」

ダダダダッ、ズザァアアアアアアアーッ!!
ガチイッ!

そして日向がいざ攻め込んだ時もネオタイガーショットのプレッシャーが功を成す。
ブロックばかり意識して待ち構えていた中山のタックルはポジショニングが悪く、軽かった。

日向「ウォルァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」

ドッガァアアアアアッ!!

中山「ギャアアッ!」

グルッ、ドサッ!

日向の突進に負け、交差した足をボール越しに蹴り上げられ、宙を一回転させられる程に。

916 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:26:29 ID:H28+0XRz
一条「あ」

高杉「な、中山ぁあああ〜っ!」

日向「てめえもだ!」

ドガッ!

高杉「ぎええええっ!」

一条「あ、あ」

石崎「ち、ちくしょーっ!」

日向「くたばれ!」

ドガッ!

石崎「ふげあああっ!」

一条「ああああ…!」

中里「な、中のさ…」

日向「ウスノロが!」

ドガッ!

中里「とわほわ〜っ!」

一条「あああああああああ〜!!」

917 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:27:20 ID:H28+0XRz
慌てて日向を止めに向かった高杉、石崎、中里の3人も。
そして彼らが吹き飛ばされるのを見て半狂乱になりながらも日向に向かっていった一条も。
その勇気は否定しようが無いだろう。

ドガアアアン!!

一条「ぎゃぁああああああああああああああああああ!!」

しかし日向小次郎が臆病者である訳が無い。地球上の誰も彼にそんな印象を抱く事は無いだろう。

松山「ああああ〜っ!!」

三杉「彼らしいゴールだ…」

吉良「そうじゃ、それでいいのじゃ小次郎!」

若島津「有難うございます、日向さん…」

中山「く…ボ、ボールは…ボールはどこ、だ!」

岬「やられた…!」

ポスッ。

南葛のDF4人とGK、計5人が死屍累々と倒れた中で日向は悠々とボールをゴールに蹴りこんだ。

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

南葛 1−1 東邦

918 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/25(水) 18:27:55 ID:H28+0XRz
いったんここまで。

919 :創る名無しに見る名無し:2009/11/25(水) 23:13:34 ID:aLh8lXJZ
日向無双www

920 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:00:00 ID:oDe94pNN
NPCの試合で良かったwww

921 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 00:38:46 ID:pvXnXH+e
中山さんが死にそうな気がしないでもない

922 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 08:08:49 ID:ApJ4Qe5O
日野が言うほどしょぼい試合でもない気がするけど。

923 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 11:56:04 ID:d3uuw7ua
放送「ゴ…ゴーーーーール!!日向くんが自ら奪い取ったボールをそのまま持ち込んで
ありとあらゆる障害を力づくで吹き飛ばし得点しました!1−1!
後半4分、東邦いきなりの同点弾です!試合は完全に振り出しに戻りました〜〜〜!!」

ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

観客「な、なんてこった!折角の先制点が!」「くそお、日向め!」「もう一点取り直せ南葛ーっ!」

陽子「豪快なゴールでしたねー。やっぱり日向くんの力は国内では飛びぬけていますね」

見上「世界の舞台ではああは行かんがな」

松山「南葛があれだけ苦労して取った1点があっさりフイになっちゃったな…」

三杉「ネオタイガーショットを警戒し過ぎた結果だよ。日向にはロングシュートだけじゃなく
ダイレクトシュートも自分で突っ込むと言う選択肢もある。口で言うのは簡単だが、
それだけ南葛にプレッシャーがかかっていた証拠だ(ああ、面白くない)」ゴソゴソ

弥生「ひうう…!ひ、ひどい…」

松山「き、君どうしたんだよさっきから?そんなに汗かいてるのに震えてるし…」

弥生「えっ?あ、そ、その…」

三杉「弥生にはちょっとショッキングな映像だったね。日向にプレイは控えめに言っても刺激的だしね」

弥生「そ、そう!そう!そうなのよ、日向くんったら酷いわよね!」

松山「そ、そうなのか…?(なんか良く分からないけど、ここに座らない方が良かったかな…)」

924 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 11:56:45 ID:d3uuw7ua
中山「くっ、まだだ!元々東邦相手に無失点で勝てるなんて思っていない!」

南葛メンバー「そ、そうだ!そうだ!」「取られたら取り返すまでだ!」

日向の同点弾は確実に南葛にダメージを与えていた。
余裕と自信が奪われ、中山の鼓舞に対する返事も何処か強がりが隠せない物になっていたのだ。
この時唯一岬だけは冷静さを保っていた。

岬「そうだよ、皆。だけど焦らない様にしよう。闇雲にシュートを撃っても若島津には通用しない。
焦ってボールキープ率を落としたら小次郎の思う壷だよ」

山森「そうですね…日向さんはまた深い位置で守るつもりでしょうか?」

岬「恐らく、ね。シュートを撃つタイミングと場所に気をつけないと、すぐに小次郎にボールが渡ってしまう」

ゴクリ…

誰かの喉が唾を飲み込んだ音を響かせた。流れは確実に南葛から東邦に移ったのだ。



ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!

そして岬の懸念通り、日向はDFの様な位置で待ち伏せを始めた。

日向「ククク…さあ来い。敗北しにな」

岬「やはり…」

中山「(くそっ。あんな所までマークしに行ったらほんのちょっと位置をズラされただけでブロックが出来なくなる…)」

925 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 11:57:32 ID:d3uuw7ua
短いですが一旦ここまで。また夜に。

926 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:08:24 ID:d3uuw7ua
日向が後ろに下がった事で南葛は前半より遥かに攻め難くなった。
パスワークで振り切るのなら割と簡単だが、一対一では日向はほぼ無敵と化す。
勿論日向一人がカバー出来る範囲は所詮限られているが、
そこを避けて行くとなると当然若島津も対処しやすくなる。
更に防がれても日向にボールが渡らない様注意しなければならない。

南葛は神経をすり減らす様な思いをしながらサイドチェンジやクロスオーバーを駆使して
慎重に慎重を期して辛抱強くシュートチャンスを伺ったが…その努力は報われなかった。

放送「後半12分、南葛目まぐるしいパスワークの末に新田くんにボールを回した!
PAの左角、絶好のシュートスポットだ!隼シュートで2点目を狙いに行くのか?」

観客「いけ〜〜〜!決めろ〜!」「隼シュートだァ!」「ようやくかよ!もっと積極的に撃てよ!」

南葛応援団「いけ〜〜〜っ!隼シューター新田しゅ〜〜〜んっ!!」ドンドンドン

新田「(だから…隼シュートじゃないって言ってるだろう…)があああっ!」

バッゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

中山「頼む、決まってくれ!」

若島津「(舐めるな!この若島津健、二度も油断で不覚を取りはせん!)手刀ディフェンスだァ!」

バッ!

バキィイイイイイイイイイイイイイン!!

新田「ああっ!」

927 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:08:46 ID:d3uuw7ua
岬「まずい!」

ダダダダダッ!

放送「新田くんの隼シュート!しかし若島津くんも手刀ディフェンスで対抗し見事ボールを弾きました!
し、しかもルーズボールは日向くんの方に向かっています!」

来生「げえっ!?」

日向「よし…ン?」

バッ!
バシッ!

放送「ああっと、岬くんが素早いダッシュで間一髪カット!セカンドボールを抑えました!」

南葛メンバー「ナ、ナイスカバーだ岬!」「助かったァ〜」

岬「(いや、まだだ…!)」

日向「無駄な足掻きだぜ岬!」

ダカダカダカッ!
ザザザァアアアアアアアアアーッ!!

岬「くっ…!」

バチィッ!

放送「だが日向くんに近すぎたァ!岬くんかわしきれずボールを失った!
今度のルーズボールは沢田くんが抑えました!岬くんがマークを外した事が裏目に出てしまいました!」

928 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:09:08 ID:d3uuw7ua
日向「チャンスだ!タケシ、ハイボールでよこせ!」

沢田「はい日向さん!」

岬「(いけない!僕と小次郎でパワー勝負をしたら勝敗は火を見るよりも明らかだ!
仕方ない、ここは守りを固めて防戦に入ろう!)」ササッサッ

山森「(自陣に戻れのサイン!?)」

中山「(くそっ…確かに2点目をやる訳にはいかないが…!)」

バコオッ!

放送「沢田くん日向くんと岬くんが併走する先に高くボールを上げました!
すかさず日向くんジャンプ…おっと岬くんはジャンプせずそのまま走り続けて南葛陣内に戻りました!」

日向「(逃げたか岬!賢明な判断だ)」

井沢「これ以上行かせるか!」
滝「さっきの借りを返す!」
来生「そのボールは俺のもんだ〜っ!」

ズザザザザーーーッ!!

日向「フン!」

ドッカッカッカッ!!

井沢・滝・来生『ぐはああああ〜っ!』

929 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:09:51 ID:d3uuw7ua
いったんここまで。

930 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:24:13 ID:d3uuw7ua
と思ったらひとつ貼り忘れていました。

931 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:24:34 ID:d3uuw7ua
放送「修哲トリオのトライアングルアタックも通用しない〜っ!
だが南葛も今度はDFラインを適度に上げつつ待ち構えています。徹底抗戦の構えだ!」

日向「チイッ…!」

松山「今度はドリブルにもシュートにも対応出来る布陣になっているな」

三杉「ああ。これなら日向も単独速攻は仕掛けにくいから遅攻を使わざるを得ない。
南葛は東邦が攻め疲れるか、もしくは隙を見せるのを待つつもりだね」

弥生「でも日向くんのマークを解いちゃったわね…岬くんか中山くんがマークした方が良いんじゃ?」

三杉「弥生…いくら密着マークをしても、ダイレクトシュートの為に浮き球を上げられたら
パスカットではなく接触プレイかブロックを強いられるだろう?南葛は日向を牽制しつつ
東邦の他の選手のセンタリングやロングフィードも予防しないといけないんだよ」

弥生「あっ…!」

三杉「この場合マンマークよりも流動的なポジショニングで守らないといけないのさ。
主力である岬くんと中山は特にね(後でおしおきだね、フフフ)」

弥生「(やだ、また間違えちゃった!またおしおきされる…おしおき…おし、おき…)」

松山「(なんか二人ともいちゃついているみたいな表情だな…トホホ、俺も彼女欲しい)」

陽子「もう南葛はいっそPK戦狙いに切り替えた方が良いかも知れませんね?」

見上「いや、流石に早過ぎる。日向の体力も余っているしな。
ここからは我慢比べだ。南葛の守備に綻びが出来るか、東邦が攻めすぎて隙を見せるか…」

932 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/26(木) 17:25:12 ID:d3uuw7ua
今度こそいったんここまで。

933 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:15:41 ID:HNFQ5h7M
乙でした。
それにしても日向のなんと強きことよ…
この日向でも火野ほどでないと蒲生は考えてるんだよね…

934 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 21:37:11 ID:O5iTK6JL
火野には南米仕込みの個人技や抜群のポストプレイがあるからね。

935 :創る名無しに見る名無し:2009/11/26(木) 22:32:42 ID:LIbUu2O3
>>933
南葛が弱いのもあるしね

936 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 01:47:46 ID:wXAIkjNt
テクモでは
日向は
1でネオタイガー
2で?
3でサンダータイガー
4でドラゴンタイガー
5でファイナルタイガー
習得だったか?
2が思い出せないそれとも2がサンダーだったか?

937 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 01:55:33 ID:TDoneNRQ
2で必殺習得があるのは翼のドライブオーバーとサイクロンのみだったはず
あとサンダーじゃなくライトニングな

938 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 07:13:10 ID:vkvn4PLw
ライトニングタイガー以外は習得条件があるから下手すると習得せずにクリアしてしまうことがあるよな

939 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 10:33:32 ID:wXAIkjNt
そんじゃ2では日向は、タイガーオーバーヘッドを追加したということか?

940 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 12:34:35 ID:YTmLzQDK
火野がでてきた時、日向と火野のツインシュートがドラゴンタイガーになるんだろうな〜と思ってた

941 :創る名無しに見る名無し:2009/11/27(金) 18:52:41 ID:iISdxvlo
タイガーオーバヘッドって4からだった気がする(原作では中学で使っていたが)
ついでにタイガーダイビングヘッドが5かな
どっちも習得イベントがないから>>936に比べると存在感が薄いんだよな

942 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/27(金) 23:20:15 ID:8lpSQQzL
防戦を挑んできた南葛に対し日向も人数をかけて攻撃をしかけた。
そしてこのどちらのチームにとってももどかしい時間帯は割と早く終わりが訪れる。
業を煮やした日向が強行突破をしかけてきたのだ。

日向「臆病者どもが!そんなに縮こまっていたいのならそのまま引き千切ってやるぜ!」

ダダダダダダダダ!!

放送「日向くんドリブル開始!守りに集中している南葛をこじ開けるつもりです!」

山森「(来た!中里さんの直後に仕掛けるぞ!)」

中里「日向小次郎、いざ尋常に勝負!中の里が奥義が一、疾風迅雷脚!」

スタタタタタタザザザァアアアアアーッ!!

日向「(俺のパワーに対抗しようとして勢いをつけすぎだ!)」

ササッ!シャッシャッ!

中里「ぬぉう!?」

山森「(強引なドリブルじゃない!?…それならそれで!)」

グラッ。

放送「あーっと日向くんパワーではなくスピードで突破!中里くんは置き去りにされ、山森くんもバランスを崩して倒れ…」

943 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/27(金) 23:21:10 ID:8lpSQQzL
山森「ここだっ!」

ガシイッ!

日向「なにィ!?」

ドタッ。

放送「い、いや山森くん倒れながらかわされたと見せかけて軸足の後ろから足を出していた!転倒したのは日向くんだ!
相手のスピードに体勢を崩されたフリをして通り過ぎる瞬間にボールを奪うトリックプレイです!」

琴音「キャ〜〜〜〜〜、山森くぅうううううううう〜ん♪」

見上「あれは山森がV4を達成した時期に習得したディフェンステクニックだ!…しかしツメが甘いな」

ガッ!

山森「ああっ!?」

沢田「まだです!走って下さい日向さん!」

日向「タケシ!でかしたぞ!」

放送「しかしすぐさま沢田くんがフォローし、そのまま右サイドに流れていきました!これは南葛危ない!」

944 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/27(金) 23:21:33 ID:8lpSQQzL
観客「わああああ、やばいやばいやばい!」「しっかりしろ南葛〜!」「逆転されたりするなよ!」

南葛応援団「耐えろ南葛!ここをしのげばカウンターチャンスだぞ〜!」ドンドンドンドン

中山「岬!俺と一緒に日向についてくれ!」

岬「うん!」

日向「………」

吉良「甘いのう南葛よ。ワシが小次郎に教えたサッカーは…」

沢田「決めてください日向さん!」

高杉「くそっ!」

バコオッ!

放送「沢田くん高杉くんをかわしつつセンタリング!絶好の高い球が日向くんに向かっていく!
そしてこれを岬くんと中山くんが止めに向かっていき…飛んだ〜〜〜!!」

バッ!バッ!バッ!

ここでこの場の3人のとある能力を比較しよう。それはサッカーに置いて最も大切な物の一つ…当たりの強さ、通称フィジカルである。
サッカーはしばしば接触プレイが起きる。特にゴール付近では押し合い圧し合いになる事も珍しくない。
この為点を狙いに行くFWも、それに対抗するDFもぶつかり負けしない強靭な肉体を持っている事が望ましい。

日向小次郎に関しては言うまでもない。遺伝的に恵まれた体格、野性的な少年時代とその後の成長期の
金にあかせた贅沢なトレーニング環境、スパルタ的な師、そして本人の気性の荒さ…全てが驚異的なフィジカルを彼に齎した。
一方岬太郎は平均的な体躯な上、スピードを重視したテクニシャンである為余計な筋肉をつける事を避けている。
性格も力まかせを良しとせず、自分も含めて他者を合理的に利用する生き方の為力比べは苦手な方だ。
中山政男はどうか?彼の体つきはパワー、スピード、テクニックの全てを兼ね揃えられる理想的な物である。
性格も熱血漢と言えるタイプであり、必要とあらばぶつかり合いを怖がる選手ではない。

945 :2 ◆vD5srW.8hU :2009/11/27(金) 23:22:04 ID:8lpSQQzL
三者三様のこの状況で各々が取った行動は以下の通りだった。

自分が接触プレイを挑んでも役に立たないと見積もった岬は日向の視界とシュートコースを減らす位置でジャンプした。
岬はそうするだろうと正確に判断していた中山は自らの役目を果たそうとオーバーヘッドキックでクリアを試みた。
そして日向は得意のタイガーオーバーヘッドのフォームで飛び上がり…

スカッ!

”スルー”を行った。

中山「な…なにィ!?」
岬「そ、そんなァ!」

吉良「どんな事をしてでも勝つサッカーじゃ!例え己のプライドを投げ捨てようともなァ!」

ガチッ!
ドサドサッ!

ボールの無い場所で日向と中山の足が交差し、それに岬を巻き込む形で二人が倒れる。
そしてボールの行く末には…反町が居た。

反町「…!」

バッ!

井沢「うわああ〜!止めろ、止めるんだ石崎!」

新田「一条飛び込め!」

499KB
続きを読む

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2007-01-24