キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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キャプテン森崎外伝スレ5

1 :森崎名無しさん:2009/09/28(月) 16:16:00 ID:???
キャプテン森崎に関連したサイドストーリー、番外編用のスレです。
進行は小説形式でも参加型でもなんでもアリです。
コテをつけるかは自己判断ですがわかりやすく工夫したほうがいいかもしれません。(名前欄にタイトルなど)
前の人の作品が完結してから次の人は書き始めましょう。好評な作品は独立するのもありです。
ただあまりに過度にキャラを変えてしまうと本編に支障をきたすおそれもあるので程々に。
 
自信がない人もどんどん挑戦しましょう!

553 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:01:08 ID:???
★謎の女性の観察眼1→ ハート6

謎の女性って誰だ?

554 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:06:30 ID:???
★謎の女性の観察眼2→ ダイヤK

555 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:06:52 ID:???
★謎の女性の観察眼2→ ダイヤA

556 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:13:15 ID:xPzaj6QQ
>>553
今回分の投下の最後あたりで分かる人には分かる……ように出来ると思います

★謎の女性の観察眼1→ ハート6 ★
★謎の女性の観察眼2→ ダイヤK ★
>>16〜20…「鍛練は怠っていないようね」全能力+2
-----------------------------------------------------------------------------
???「そういえば、必殺技なんかは練習していないのかしら? 能力だけで勝負するのは厳しいわよ」



会得したい必殺フラグを選んでください。選択されたフラグに対応した練習を積むことで必殺技を習得できます。
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
なお、選択された主人公のポジションは『フォワード』、プレイスタイルは『ポストプレイヤー』です。

A.必殺シュートを練習している。
B.必殺ドリブルを練習している。
C.必殺パスを練習している。
D.必殺ディフェンスを練習している。

557 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:14:35 ID:836V2Ntk
C

558 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:19:10 ID:EyuQ4VQo
A

559 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:19:45 ID:NwUA8X2M
C

560 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:19:45 ID:WeKgKnhE
C

561 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:26:02 ID:xPzaj6QQ
>>C.必殺パスを練習している。
-----------------------------------------------------------------------------
???「それが貴方の目指す方向性という訳ね」

女は扇子を取り出して口元を隠した。
元々捉えどころのなかった表情が、更に窺い知れなくなる。

???「あら、私としたことがうっかりしていたわ。……貴方、名前は何とおっしゃるの?」



先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A.織寺 成(おりでら・なる) 「一目でオリキャラとわかるわね」
B.江戸 一斗(えど・いっと) 「一目でエディットキャラとわかるわね」
C.大前 良(おおまえ・りょう)「一目で住人の分身とわかるわね」
D.君代 勇(きみしろ・ゆう) 「格好付けてるけど……モニタの前の貴方の分身と言う意味かしら?」
E.俺の名前は――(自由投票です。提案1票、賛同2票の計3票が必要です)

562 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:33:01 ID:q588stbQ
B

563 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:35:34 ID:836V2Ntk
扇子…もしかしてまた東方?

C

564 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:36:43 ID:AXK02SWU
わざわざ学校を決めさせてるんだから違うんじゃね?



565 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:36:43 ID:ynRoGgow
E
鈴木 隆行

566 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:41:43 ID:NwUA8X2M
C

567 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:43:28 ID:???
やー、なんか東方絡んでるんじゃないかと思うけど

568 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:44:48 ID:xPzaj6QQ
>>C.大前 良(おおまえ・りょう)「一目で住人の分身とわかるわね」
-----------------------------------------------------------------------------
???「――さて、大前君」

先ほどまでと打って変わって、真面目な声音。

???「例え朧げな夢の中での出会いといえど、私と出くわした以上、貴方は平坦な人生を望むことは出来ませんわ」

勝手なことを言う。

???「サッカー選手として苦難と栄光の綾なす道を進むのか。現実に背を向けて幻想の世界へと踏み込むのか。
はたまた、更に数奇な運命が待っているのか? それは私にも分からない」

……。

???「ただ、貴方が今望んでいる生き方。サッカー選手としての人生を進みたいのであれば、一つ忠告があるわ」

女は、続く言葉に重みを加えるように、数瞬を置いてから言った。

???「選手としての大成を望むなら、『これから3年以内に、最低一度は全国大会に出場しなければならない』
これが、貴方がサッカーで成功者になれる最低限のラインでしょうね」

569 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:45:08 ID:???
できれば絡んでてほしくないなー
東方抜きの外伝だといいんだけど

570 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:46:19 ID:xPzaj6QQ
何故だ。

???「それはね、貴方と同世代の選手たちが強すぎるからよ。おそらく、この国のサッカーの歴史では空前のレベルでしょうね。
そんなライバルたちと渡り合うことなく年を重ねても、上積みはない。
もし全国大会に出ないまま、中学生活を終えてみなさい?
地方レベルの知名度のままではユースのセレクションにはねられるのは確実。
皆が海外で強敵と戦い、経験を重ねて成長する間、貴方は地方の一サッカー部員のまま。
そうこうしているうちに他の選手との差は開く一方。貴方はサッカー界の主流から忘れられていくことになるわ。
もしかしたら、大学で、実業団で、あるいはいつか誕生するプロリーグで花開くこともあるかもしれないけれど、
『彼ら』の陰に隠れ続けることになるのは確実ね」

……。

???「それが嫌なら、戦って証明なさいな。自分もまた、黄金の世代の中に名を刻むに値する男だと」



どのように返答しますか?

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A.「望むところだ」決然とした視線を向けた。
B.「勝手なことを言うな」忌々しげに睨み返した。
C.「そもそもお前は何者だ」根本的な問いを発した。
D.「……美しい」女の美貌に見惚れていてよく聞いてなかった。(これのみ4票必要です)

571 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:48:20 ID:z+4ewVD+


572 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:48:38 ID:836V2Ntk
C

573 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:51:14 ID:xPzaj6QQ
>>C.「そもそもお前は何者だ」根本的な問いを発した。
-----------------------------------------------------------------------------
???「……あら、ここでそれを聞いちゃうの?」

女は軽く目を瞠る。

???「どうせ夢の中の事だと思って、最後まで聞かないと思ったのにねえ」

ということは、これは夢ではないのだろうか。

???「いいえ、夢よ。ただ『普通の夢』ではないというだけの話」

どういうことだ。

???「さぁて、どういうことなんでしょうね? 貴方が私の様なモノと縁があることの証左なのか。
それとも現実と幻想の境界を超えかけているのか。
……どちらにしても、こんな夢を見るようでは、さっき言った通りにまともな人生を歩めないことは確かねえ」

女は好き勝手なことしか喋らない。
何者だ、という問いに答える気はないということだろうか。

???「その答えは、今度会う時の楽しみとしておきましょう。
貴方の在り方は、酷く私の様なモノに出遭い易い。次の機会は、そう遠くないかもしれないわね」

574 :タイトル未定:2010/02/10(水) 00:52:58 ID:xPzaj6QQ
そう言い切った直後。
女の背後の空間に、亀裂の様なものが生じる。
それは瞬く間に広がり、ぽっかりと空中に口を開けた。
女は、物怖じせずにその名状しがたい空間の穴に身を躍らせる。

???「それじゃ、また会いましょう。出来れば近いうちに、ね」

最後にそう言って、よく分からない女は良くわかない言葉を残して目の前から消えた。
後には元の暗い視界が残るばかりだった。

……もう何も起こらないらしい。
そろそろ、この理解不能な夢から目を覚まそうか。


※ 幻想ポイントが10上がりました ※
※ このポイントは特定の店でお金代わりになったり、一定値で特殊なイベントの発生に関わります ※
※ しかし150を超えると……? ※

575 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 00:54:36 ID:???
幻想ポイントを下げる方法はないんですか?

576 :タイトル未定:2010/02/10(水) 01:01:30 ID:xPzaj6QQ
本日分の更新はここまでです
皆さん、長い時間お付き合いいただきありがとうございました

>>東方が絡むかどうか
幻想ポイントを積極的に消費していけば、まず東方と絡むルートには進みません
それでもキャラが何人か出張ってきますが、ルートと引き次第では本当にゲスト程度です
今回の謎の女性(笑)も含めて

>>幻想ポイントの増減
特定のお店で通貨代わりに使えるので、お金と同じで使えば減ります
また常識的な行動を心掛ければ、現段階から増えることは少ないでしょう
少なくとも、危険域である100〜150まで増えることはありません
逆に常識にとらわれない行動を続けると、ガンガン上がっていきます。ご注意を

577 :タイトル未定:2010/02/10(水) 01:10:01 ID:xPzaj6QQ
なお現段階の能力値はこんな感じです。

ド パ シ タ カ ブ せ 総 高/低 ガッツ 選手名
24 22 24 22 22  22 26  162  3 2  600  大前

必殺フラグ:
パス…現在経験値0

578 :キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2010/02/10(水) 01:13:12 ID:???
ド  パ シ  タ カ  ブ せ  総  高/低  選手名
24 22 24 22 22 22 26 162  3/2  ガッツ 600 大前

昔苦労したので。
新外伝頑張ってくださいー。

579 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 01:15:13 ID:???
東方嫌われすぎワロタ
\(^o^)/

580 :タイトル未定:2010/02/10(水) 01:16:34 ID:???
キャプテン松山さん、ありがとうございます
暇だけはある身分なので、投げ出さないよう努力していきたいと思います

581 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 01:16:34 ID:???
嫌われてるというより多すぎると考えてるんじゃないか?
キャプアモ終わっちゃったし

582 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 07:17:55 ID:???
なら更新が止まっている外伝を、著者の許可を得て二代目襲名でもしてくれよ
エネルギーは建設的な方に向けようぜ

583 :582:2010/02/10(水) 07:26:41 ID:???
>>581

584 :581:2010/02/10(水) 12:10:57 ID:???
>>583
そうだねすごくごめんタイトル未定の人にも・・

585 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:00:06 ID:5QZQKFTM
>>東方と絡むことの是非
数が多いから需要があるのか、それとももう飽和しているのかはデータを作る時にもちょっと悩みましたね
その妥協案として幻想ポイント制度を考えてみたんですが、序盤なので効果のほどはまだ未知数ですね……
まあ、虻蜂取らずになりかねないシナリオを組んだ私の所為ですが
とりあえず暫くはキャプ森寄りの展開が続くので、様子を見てご判断ください
-----------------------------------------------------------------------------
〜朝〜

大前「……なんか妙な夢を見たな」

寝惚けまなこを擦りながら、少年は身体を起こした。
彼の名前は大前良(おおまえ・りょう)。
小学校時代、少しは名の通った学校のサッカー部に入っていた、サッカー好きな少年である。

大前「あのまま向こうに居られれば、気心の知れた連中とサッカーが出来たのになぁ」

だが、そうそう上手くは運ばないのが人生というものである。
卒業を控えた先月のこと、父親が突然会社の辞令を受けて転勤するという運びになった。
もちろん、彼もそれに付いていく形で他県の中学に入学することとなる。
エスカレーター式に中等部に上がり、幼な友達とサッカーを続けるという選択肢は、強制的に断たれた。

大前「今日から通う学校は、県内じゃサッカーが強い方ってのが辛うじて救いだな……。
ま、評判倒れでなければいいんだけど」

これから通う学校は、サッカーの強豪・鳴紋中学。
同じ市内の清栄学園中等部と全国出場を争うという、県内一二の名門だ。
慣れ親しんだ環境から離れた不安と、これからへの期待。そしてほんの少しの自負心。
そんな感情が、少年に強気な軽口を叩かせたのだった。

大前「さて、行きますか!」

そうして大前少年は、新品の通学カバンと使いなれたスパイクを入れたナップザックを手に、新天地に向かうのだった。

586 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:01:43 ID:5QZQKFTM
〜放課後〜

紋切り型の入学式や、若干の小言と連絡事項のみのホームルーム。入学一日目は、つつが無く終わった。

大前「部活動入部の受け付けはまだなんだよな……とりあえず、今日のところは見学で済まそうか」

独り言を漏らしつつも、校内をうろつく。
他県の中学校に上がったとはいえ、学校の構造自体にそう変わりがあることはないようだ。
お陰で、大前はすぐに目当てのサッカーグラウンドに辿り着いた。

大前「県内一二と言っても、地方の市立だからかな? あまり設備は良くないや。やっぱり引っ越しは失敗――」

シュッ。
パンッ。
パンッ。

ガラの悪そうな上級生「オラオラッ! 眠たくなる回し方してンじゃねーぞコラァ!」

上級生A「馬鹿言えっ。お前の速さに合わせたら、ボールがどこ行くかわからないだろっ」

ガラの悪そうな上級生「ちッ。雑魚みたいな口叩きやがって。……ほら、さっさとクロス上げろ!」

不遜な口を利きかけていた大前は、目の前の光景に絶句した。
紅白戦か何かだろうか。サッカーグラウンドは、二つのチームに分かれて一つのボールを争っていた。
フォワードらしき俊足の部員を中心に繰り広げられる、見ているだけで目が回るようなパス回し。
しかも、言うに事欠いてこれでもまだ『遅い』という。

大前(じょ、冗談じゃないぞ。こんなスピードのパスワークなんて、前の学校の中等部でも見られないレベルじゃないか!
これが全国出場を狙える学校のサッカーなのか!?)

587 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:02:45 ID:5QZQKFTM
呆然とする大前の眼前で、矢の様な鋭いセンタリングが上がった。

ガラの悪そうな上級生「へっ。悪いが頂くぜ、先輩さん方ようっ!!」

声を発すると同時、フォワードらしき上級生が地面を蹴った。
ボールが通る位置に向けて、鞭のしなりを持った脚が伸びる。ジャンピングボレーだ。

大前(決まった!)

胸中で当然のことのごとく断じる大前だったが、

温厚そうな上級生「ポジショニングが甘いな」

ポンっと軽い音を立てて、センタリングがカットされる。
弾いた? 一瞬そう思ったが事実は違った。
絶妙なタイミングで放たれたはずのセンタリングは、まるで彼へのパスだったかのように足元に落ちている。
そして、続けざまにドリブルに移っていた。

大前(はぁ!? 普通、弾くだろ! それが精一杯なのが普通だろ!?)

上級生A「げげっ!? アレを取るのかよ!?」

上級生B「くっそう……やっぱ3年は格が違うぜ」

ガラの悪そうな上級生「ンなこと言ってる場合か! さっさと戻れ!」

温厚そうな上級生「悪いね。もう遅いんだ」

ポーンっ。
声と同時に、弓なりの縦パスが飛ぶ。

588 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:04:06 ID:5QZQKFTM
3年生A「はは、ナーイスパースっ」

上級生C「く、くそッ」

先ほどとは反対側のペナルティエリア内での空中戦。
一瞬、二つの影が交錯した後、ボールはそれが定められたことであるかのごとく、ネットを揺らしていた。

ピピーッ!!

ゴールを告げるホイッスルが響く。
大前はその音色を、別世界のもののように遠く感じていた。

大前(……なんてこった。どいつもこいつも、今の俺じゃあ太刀打ちできっこないくらい強い。
特にあの3年らしい人……早いセンタリングを事もなげにカットしたのも凄いが、それ以上にパスの精度が異常だ!
あんなロングボールを、きっちりフォワードの頭に合うように放り込むなんて。おまけにドリブルもかなり早かったぞ。
2年生らしいフォワードの人も、ラストパスを止められたとはいえ、それまでは尋常じゃなく良い動きだった。
『評判倒れかも』とか『設備は大したことない』なんて、チラッとでも思っていた自分を殴り倒したい気分だ……!)

小学校時代、地区レベルとはいえそこそこ名の通ったプレイヤーだった大前。
その実績から得た中途半端な自信は、鳴紋中サッカー部との邂逅から10分も持たずに霧散していた。

大前(お、俺はこの人たちに付いていけるのか?
一年後、いや例え二年後でも、アレに混じれるだけの選手になることが出来るのか?)

我知らず拳を握りこむと濡れた感触があった。手のひらに汗をかいている。
それを認識して初めて、自分がどれほど圧倒されていたか思い知った。
と、そこへ、

589 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:06:26 ID:5QZQKFTM
同級生?「そこの君。大丈夫? ずいぶん顔色が悪いみたいだけど」

大前「だ、誰だ!」

掛けられた声に振り向くと、一人の少年が立っていた。
制服の真新しさから見るに、おそらくは同じ新1年生のようだ。

同級生?「ごめんごめん、驚かせちゃったかな。僕はA組の雪村。多分、君と同じ1年だよ」

大前「あ、ああ。俺は大前良。C組だ」

動揺が残る返事を返しながら、声を掛けてきた少年を注視する。
雪村と名乗った少年は、線が細く華奢だった。ポストプレイヤー志望で体格のいい大前と比べると、一回りも小さくも見える。
ともすれば少女と見紛うかもしれない。

雪村「他の組の人と話すのは初めてだよ。よろしく。ところで、見たところ大前君もサッカー部に入るつもりみたいだね」

大前「……まあな。『大前君も』ってことは、お前も?」

雪村「ご名答。僕はこの街の生まれでね。子どもの頃からここでサッカーをしたいと思い続けてたんだよ」

大前「ふーん……」

気のない返事を返したが、雪村は特に気分を害することはなかったようだ。
ニコニコと微笑みながら、グラウンドを眺めて、

雪村「うぅん。ここからじゃ、ちょっとよく分からないな」

そんな呑気なセリフを口にしたりする。
大前からすれば、傍から見ているだけで十分、このチームの凄さは分かりそうなものなのだが。

590 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:08:10 ID:5QZQKFTM
雪村「……やっぱり、ここから見てるだけじゃ駄目だね。行こうか」

大前「ああ……」

今日のところはもう帰ろう。そして、この学校でサッカー部に入るのかどうか、改めて考え直そう。
大前はそんなことを考えながら返事をした。
だが、

雪村「うん、君ならそう返事をしてくれると思っていたよ。じゃあ、行こうか!」

大村「は?」

気が付くと、体がグラウンドの方へ進んでいた。
雪村に引っ張られている。そう気付くのに、間抜けにも数瞬の時間が掛った。

雪村「すいませーん! 飛び入りでーす!」

大前「ちょ、おま――!?」

何やってんだ、と言おうとしたものの、引っ張られながらでは声を張り上げるわけにもいかない。
それに雪村の腕力は思いの外強かった。
とても自分より一回り小柄な少年のものとは思えない。
結局、なし崩し的にグラウンドまで引き込まれてしまった。

591 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:09:34 ID:5QZQKFTM
上級生A「ん? なんだお前ら」

上級生B「見学希望の1年坊か。見るんだったらちゃんと、大人しく――!?」

雪村「失礼しまーす! ……っと!」

ズザザっ!
言うなり、丁度ボールをキープしていた部員からタックルでボールを奪う。

大前(なにィ!? コイツ、油断があったとはいえ、上級生から事もなげにボールを取りやがった!)

あの攻守ともに尋常ではない3年生や、2年生の中心になっていたフォワードほどではないが、どの選手も自分より2、3段は上だった。
その思いが大前に、同じ1年の雪村が見せたプレイをより鮮やかなものと感じさせる。

ガラの悪そうな上級生「何だテメエ。1年坊が生意気に殴りこみか?」

先ほどの2年生フォワードが、射竦めるような目つきで雪村と大前を睨んだ。

大前「お、おい雪村。ヤバいんじゃないのか、コレって」

雪村「嫌だなぁ。そんなんじゃないですよ。先輩方の実力を、肌で感じたくなりまして」

大前「って話を聞けよ、お前!!」

雪村「ん? 大丈夫だよ、大前君。聞いてるって。多分、そんなにヤバいことにはならないから」

せっかくの大前の忠告にも、雪村はとぼけた返事だった。
目の前でそんな漫才を繰り広げられた上級生は、当然愉快であろうはずが無く、表情をより剣呑にさせていく。

592 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:10:46 ID:5QZQKFTM
ガラの悪そうな上級生「上等だよ……そんなに俺の実力を感じたいなら、痛いくらい感じやがれ!!」

温厚そうな上級生「おい! 無茶な真似は止すんだ!」

大前「き、来たァ――ッ!」

雪村「来たァ――ッ♪」

雪村に向けて強烈なタックルを見舞う上級生FW。
大前と雪村の口から同じ言葉が飛び出るが、込められた感情は正反対だった。


先着2名様一行ずつで以下の文の『!』の後のスペースを消して順番にカードを引いてください。
(順番通りで無いものは認められません)

★雪村→ ! card ドリブル 30+(カードの数値)= ★
★ガラの悪そうな上級生→ ! card タックル 31+(カードの数値)+激昂ペナ(-2)= ★


攻撃側 - 守備側の数値の差で、
2≦→雪村ドリブル突破! 大前との(強制)ワンツーへ
1=→(何故か)大前がフォロー
0=→ボールはこぼれ球に。更に分岐
-1=→温厚そうな上級生がフォロー
-2≧→ガラの悪そうな上級生がボールを奪取

と分岐します。

【備考】
ガラの悪そうな上級生のタックルは、激昂状態のため吹っ飛び係数4が存在します。

593 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 21:14:19 ID:???
★雪村→  スペード2  ドリブル 30+(カードの数値)= ★

!が全角だったので半角に直しましたよ

594 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:17:24 ID:???
>>593
すいません、うっかりしてましたorz

595 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:20:35 ID:5QZQKFTM
★ガラの悪そうな上級生→ ! card タックル 31+(カードの数値)+激昂ペナ(-2)= ★

残っている一行はこちらのほうで引き直してください
投下二日目で早くもグダグダですいませんorz

596 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 21:33:18 ID:???
★ガラの悪そうな上級生→  スペード9  タックル 31+(カードの数値)+激昂ペナ(-2)= ★

597 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:44:36 ID:5QZQKFTM
★雪村→  スペード2  ドリブル 30+(カードの数値)= 32★
★ガラの悪そうな上級生→  スペード9  タックル 31+(カードの数値)+激昂ペナ(-2)= 38★
ガラの悪そうな上級生のタックルは、激昂状態のため吹っ飛び係数4が存在します。
-2≧→ガラの悪そうな上級生がボールを奪取&雪村吹き飛ぶ
-----------------------------------------------------------------------------
雪村のドリブルは実に堂に入ったものだった。
少なくとも、先日まで小学生だったことを考えれば驚嘆すべき技量と言える。
だが、先ほどあっさりとタックルを決めた慢心からの油断か。
上級生FWの激しい当たりを受けて、あっさり吹っ飛ばされる。

雪村「うっひゃあ!?」

ドガァ!!
派手な音を立てて地面にひっくり返る雪村。

大前「……なにしに来たんだお前は」

ガラの悪そうな上級生「いや、お前も人のコト言えねえだろ」

上級生の視線は今や大前の方に注がれている。
雪村を吹き飛ばして気がすんだのか、目からは怒気が薄れているものの、替わってニヤニヤとした面白がるような色が浮かんでいる。

598 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:57:10 ID:5QZQKFTM
ガラの悪そうな上級生「相方があっさりやられて拍子抜け……って面だな? このまま帰すのもなんだ。お前も遊んで行けよ」

大前「い、いやあ。そいつ、怪我してるかもしれないんで――」

引き攣った表情を浮かべながら倒れている雪村を指差すが、

雪村「あー、ビックリした。怪我しちゃうかと思ったけど、受け身が取れて助かったよ」

ムクリと何事も無かったかのように起き上がった。

ガラの悪そうな上級生「だとよ?(ニヤニヤ)」

大前(雪村、頼むからお前少し空気読んでくれよ!?)

ガラの悪そうな上級生「ま、続けざまに入部希望者を吹っ飛ばすてのも聞こえが悪いや。
さっきよりは手加減してやるから、かかってきな」

温厚そうな上級生(うーん、仲裁のタイミングを逃しちゃったな。けど、さっきのが噂の雪村か。
中学に上がり立てにしては悪くない。実力を測れると思えば、このアクシデントも悪いもんじゃないね。
さて、もう一人に彼の方はどんなものかな?)

ガラの悪そうな上級生「ほらよ」

ポン、っとボールを蹴り渡される。

ガラの悪い上級生「ドリブルで俺を抜いてみな。何なら景品も付けてやってもいいぜ」

雪村「えーっ! ずるーい。景品が付くならもっと本気出したのにー」

大前「お前はもう黙ってろ!」

599 :タイトル未定:2010/02/10(水) 21:58:18 ID:5QZQKFTM
先着2名様一行ずつで以下の文の『!』の後のスペースを消して順番にカードを引いてください。
(順番通りで無いものは認められません)

★大前→ ! card ドリブル 24+(カードの数値)= ★
★ガラの悪そうな上級生→ ! card タックル 31+(カードの数値)+手加減(-4)= ★


攻撃側 - 守備側の数値の差で、
2≦→大前ドリブル突破!
1〜-1=→ボールはこぼれ球に。
-2≧→ガラの悪そうな上級生がボールを奪取

と分岐します。

600 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 22:02:56 ID:???
★大前→  ハートJ  ドリブル 24+(カードの数値)= ★

601 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 22:04:27 ID:???
★ガラの悪そうな上級生→  ハートQ  タックル 31+(カードの数値)+手加減(-4)= ★

602 :タイトル未定:2010/02/10(水) 22:24:09 ID:5QZQKFTM
★大前→  ハートJ  ドリブル 24+(カードの数値)= 35★
★ガラの悪そうな上級生→  ハートQ  タックル 31+(カードの数値)+手加減(-4)= 39★
-2≧→ガラの悪そうな上級生がボールを奪取
-----------------------------------------------------------------------------
大前「くっそ〜! こうなりゃもうヤケだ、やってやる!」

経緯はともかく雑念を捨てたことで、大前のドリブルは普段以上のキレを見せていた。
だが、目の前の敵手を抜くには、それでもまだ不十分だった。

ガラの悪そうな上級生「へぇ? 思ったよりもやるじゃねえか……なら手加減はいらねえなあ!?」

ズバババッ!

大前「は、速――!?」

ポン。
大前の足元から弾かれたボールは、スライディングから身を起こした上級生がしっかりとキープする。
完全に取られていた。

ガラの悪そうな上級生「ま。先月までランドセル背負ってた連中なら、こんなもんか」

大前「うぐ……!」

雪村「あーあ。今のは良い線行ってたと思ったんだけどなー」

温厚そうな上級生(まあ、早々アイツを上回るような新人は出てこないよね。アレでも県下トップのプレイヤーだ。
1年でアレ以上のプレイヤーに成りうるのは県内じゃ多分、一人。噂じゃ清栄学園に入ったっていうが……厄介だな)

603 :タイトル未定:2010/02/10(水) 22:36:33 ID:5QZQKFTM
ガラの悪そうな上級生「ふふん。無様なもんだが、入学初日から喧嘩売ってきた根性は認めてやる。俺は2年の早瀬だ。
お前ら、入部期間が始まったらとっとと顔出しな、ミッチリ扱いてやっからよ」

ニヤリと、犬歯を覗かせて笑う上級生・早瀬。

大前「ひ、ひええ〜……」

温厚そうな上級生(おやおや、すっかり震え上がっちゃって。アイツなりに褒めてるんだろうけど)

雪村「? 大前君、やっぱり顔色悪いよ。調子が悪かったのかい?」

大前「お前、少し考えてから物を喋ってくれ」

温厚そうな上級生「ふふふ。入学早々災難だね。早瀬もアレで鷹揚なところもあるから、心配しなくていいよ」

大前「は、はあ」

突然話しかけてきた上級生に面食らう大前。
顔を見ると、先ほど早瀬へのセンタリングをカットしてから怒涛のプレイも見せていたあの3年生だった。

温厚そうな上級生「僕は3年の小豆沢。一応、このチームのキャプテンを任されている。
負けたとはいえ、さっきのプレイはなかなか見所があったよ。これからよろしくね」

雪村「ありがとうございます。……大前君、やっぱり見る目がある人はいるもんだね」

大前「はあ、ありがとうございます(小豆沢……聞いたことがあるぞ。俺が4年の頃に南武大付属小のエースだった人だ。
中学に上がってから地元で名前を聞かなくなったと思ったら、他県に出てここにいたのか)」

604 :タイトル未定:2010/02/10(水) 22:53:46 ID:5QZQKFTM
それにしても、と大前は思う。

大前(なんか、いつの間にかこのサッカー部に入ることが前提で話が進んでるぞ。
乱入までしておいてなんだけど、入るなんて一言も言ってないし、それに……
さっきまで、先輩方のプレイを見て自信を無くしてたのに)

暗い考えを浮かべる大前の顔を見て、ふうっと息を吐く小豆沢。

小豆沢「『このチームでやっていける自信が無い』、そう言いたげな表情だね?」

大前「!?」

雪村「え? 僕なら自信満々ですよ?」

どこまでも空気を読まない雪村。

小豆沢「いや、君じゃなくてさ……ええっと、大前君だったかな? なんだか褒めてても嬉しくなさそうだったのが気になってね」

大前「あ、すいません……」

小豆沢「責めてるわけじゃないさ。ただ、ちょっと認識を改めて欲しくってね。
鳴紋中サッカー部は、県内に限ればとはいえ強豪だ。当然、腕のいい選手が集まるし、そんな連中が切磋琢磨するから、
みるみる上手くなる」

大前「……」

小豆沢「小学校時代に腕っこきで鳴らしていた子が、先輩や同級生に揉まれて自信を無くす。
そういう光景は今まで何度も見てきたよ。けど、その度に思うんだよ。『どうしてもっとプラスに考えられないんだろう?』てね」

大前「プラスにですか?」

605 :タイトル未定:2010/02/10(水) 23:09:50 ID:5QZQKFTM
小豆沢「うん。『こんなに強い人たちに囲まれてやっていけるんだろうか?』じゃあなく、『身近に目標が出来て嬉しい』とか」

にっこりと微笑みながら言う小豆沢。
だがそれは、

大前「でもそれって、強くて自信のある人の理屈ですよ。とても……今さっきに自分が弱いって分かった俺には――」

小豆沢「大丈夫、君は今日、同じ経験をした人と知り合ったじゃないか」

大前「え!? ていうことは、小豆沢さんも?」

小豆沢「ううん。僕じゃなくて、早瀬が」

ズルっ。
ビターン。
いつのまにか練習に戻っていた早瀬が、ずっこけていた。

早瀬「ちょ、何を勝手に人の過去をバラしてんだ、アンタ!?」

小豆沢「ドンマイドンマイ」

早瀬「それはこっちのセリフだあぁぁぁっ!!」

……空気を読まない男はどこにでもいる。大前はそれを痛感した。

小豆沢「まあ、君らを負かした早瀬も去年は似たような体験をしたのさ。でも、そこで諦めずに強くなった。
君にも同じことが出来るかどうか分からないけど、出来ないかどうかも分からない。
なに、人生は長いんだ。ちょっとくらい冒険したってバチは当たらないさ。騙されたと思って、入ってみないかい?」

606 :タイトル未定:2010/02/10(水) 23:11:08 ID:5QZQKFTM
どのように返答しますか?

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A.「……はいっ!」気合いを入れて返事をする
B.「自信はさっき無くなりましたけど、出来るだけやってみます」消極的に返事をする
C.「少し、考えさせて下さい」返事を保留する
D.「……無理です」入部を諦める
E.「そんなの出来っこないよ!」逆切れしてみる。

607 :キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/10(水) 23:21:43 ID:/Q+srTQo
A

皆のアイドル小豆沢さんの活躍が見られる新作ですね?
オリキャラで原作キャラと戦っていくのは新しい試みですよねー。
参考設定がなく難しいかもしれませんが、それだけに自由度が高いので展開が楽しみです。
応援しますよー!

608 :森崎名無しさん:2010/02/10(水) 23:23:56 ID:q588stbQ
A

609 :タイトル未定:2010/02/10(水) 23:47:43 ID:5QZQKFTM
>>キャプテン三杉さん
ありがとうございます。オリジナルキャラのチームメイトでチームの中心的存在、ということでIVの小豆沢さんに登板願いました
セリフ無しの人気キャラを書かせて頂くのには色々プレッシャーが掛りますが、微力を尽くす所存です
オリキャラ揃いのチームで原作キャラに挑むのも賛否の分かれるところだと思いますが、上手く両方を立てていきたいところです

>>A.「……はいっ!」気合いを入れて返事をする
-----------------------------------------------------------------------------
大前「……はいっ! やります……いえ、やって見せます!」

気が付けば、即答と言っていい早さで返事を返していた。
そうさせたのは大前がサッカーを始めた原点……サッカーをしたいという気持ちだろう。

人より上手いからサッカーを始めたわけではない。
人より上手くなりたいだけで続けてきたわけでもない。

サッカーが面白い。サッカーが楽しい。
そう感じたからこそ始めたのだし、今まで続けてきたのだ。

それを、自分より上手い選手が大勢現れたからといって捨てられる訳はない。

大前良はサッカーに選ばれた男ではないかもしれないが、サッカーを選んだ男なのだ。

小豆沢「うん。良い返事だ」

雪村「(なんか良く分からないけれど)よかったね、大前君!」

早瀬「……ま、やる気があるのは結構なこった」

※ 小豆沢、雪村、早瀬の好感度が上がりました。

610 :タイトル未定:2010/02/11(木) 00:22:02 ID:rDzYN5XE
〜一方、その頃〜

鳴紋中学サッカー部で新入生の乱入が起こっていた頃、その好敵手である清栄学園も同じような騒動に見舞われていた。
しかし、その結果はというと、まるで正反対だったのである。

バシュ!
ククク……。
ズバッ!

大きく弧を描いたボールが、ゴールネットに突き刺さった。
いわゆるバナナシュート。変化系のミドルシュートの代名詞である。
回転を掛けたシュートとしてはポピュラーなものであるが、驚くべきはその変化量とスピード、そしてそれを放った選手であった。

清栄3年生A「な、なんてシュートだ。1こんなに曲がってくるなんて、本当に1年生が撃った球かよ!」

清栄3年生B「去年は県下で一二を争った小学生だったって? ……断トツだったの間違いじゃないのか?」

県内では鳴紋中を除いて敵無しと言われた清栄学園中等部のプレイヤーたち。
彼らは一様に、グラウンドに立つたった一人の一年生に、心からの慄きを感じていた。

少年「あーあ。これがウチの県のトップクラスだって? もう弱いチームで戦わなくて済むって思ってたのに、期待外れだぜ」

清栄2年生A「くっ……好き勝手言いやがって……!」

清栄2年生B「だ、だが実力は本物だ……これで今年の県大会は、貰ったも同然――」

清栄2年生C「こ、こんなクソ生意気なガキを認めろってのかよ!?」

少年「……憂鬱だなぁ。こんなチームで全国を目指すのかよ」

611 :タイトル未定:2010/02/11(木) 00:27:56 ID:rDzYN5XE
どよめきに包まれたグラウンドの只中で、少年は深々と溜息を漏らす。

少年(この前見た小学生全国大会のVTR。特に決勝戦のレベルはとんでもなく高かった。
ちっ、俺もあの日のよみうりランドでプレイしたかったぜ。チームが弱小だったばっかりに、県予選止まりとはよ)

不愉快な回想に、臍を噛む。

少年(南葛の大空翼に明和の日向小次郎……あと、奇行ばっかりのくせに時々妙に動きの良かった南葛のキーパー。
モロ……モリ……なんだったっけ? とにかく、あいつ等は間違いなく上がってくる。
一年生だからって関係無い。俺と同じように、年ばっか食った木偶の坊を蹴散らして、レギュラーとして舞台に上がってくる!
そいつらと互角以上に戦うためには――)

清栄学園キャプテン(GK)「う、うう……」

少年は、自身の放ったシュートに対して、一歩も動けなかったキーパー……清栄学園のキャプテンに目を向ける。
獰猛で狡猾で、そして何より嗜虐的な視線だった。

少年「俺が中心になって、このチームを鍛え直さなくっちゃな……なあ、『暫定の』キャプテンさんよ?」

少年の名は金成優。後に大前良の中学生活3年間に立ちはだかる、強敵の一人である。

612 :タイトル未定:2010/02/11(木) 00:29:41 ID:rDzYN5XE
チームの各学年の主力とライバルの顔出しが済んだところで今日はここまでです。
長い時間のお付き合い、ありがとうございました。

613 :南野衿人君:2010/02/11(木) 00:43:31 ID:???
オリキャラの新シナリオですか!
オリキャラを主人公とする者として応援します!是非頑張って下さい

614 :森崎名無しさん:2010/02/11(木) 00:50:08 ID:???
乙でしたー

615 :小田ジュニア:2010/02/11(木) 01:04:58 ID:???
お疲れでした。
ほぼ完全にオリジナルというのは非常に魅力的ですね。
その手があったか!うぎぎ…と嫉妬しつつこれからのご発展を祈りつつ楽しみにしています

616 :2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/11(木) 01:30:01 ID:???
オリキャラが主人公チームのストーリーですか。
オリキャラは既存のキャラとの共存が難しいですが、いざ成功すれば
素晴らしく新鮮な輝きを出せますから期待大です。

それにしても雪村のドリブル31…
中学入学時点でそこまでなんて、翼以上の逸材!?

617 :森崎名無しさん:2010/02/11(木) 11:04:34 ID:???
幻想絡んでも全然ありだと思いますが。メインがオリキャラだと楽しそうですね♪

618 :タイトル未定:2010/02/12(金) 00:56:23 ID:???
すいません。諸事情で文章がまとまらなかったため11日分の投下はありません
12日の夜までには投下可能な状態にしたいと思います
それとなのですが、もしかしたら他にも新外伝を投下予定の方もいるかもしれませんので、外伝スレを空けるためにも、
次回の投下を区切りにスレ立てに行ってみたいと思います
お手数をおかけします

>>613
森崎・翼らと同世代のオリキャラ主人公という設定は、テクモ版IVという下敷きのみならず、南野さんという先達あっての思いつきです
本当に足を向けて眠れません
>>614
読者の方からの乙の一言は本当にありがたいです。次回への励みになりますね
今日のところは、その励みが反映されなくて申し訳ないです
>>615
アイディアだけは魅力的だった、という事態にならないよう努力していきたいです
思いつくことと書くことの違いを、今実地で体験しているところです
>>616
過分なお言葉、ありがとうございます
キャプ森のキャラは1さんと2さん、スレ住人の皆さんが育ててきた子どもの様なものと思いますので、
本格的な登場の際には気合いと愛情を込めて書かせて頂きたいと思います
>>617
東方が絡むのもアリとのお言葉は嬉しいです。謎の人も、出番がキャラメイクで終わりにならなくて済みそうですね

>>2さんにも指摘された雪村の能力値について
元々主人公の同級生で最優の数値だったことと、入学先に強豪校を選択してチームメイトが強化された結果、このようになりました
味方NPCは成長がゆっくりめとなる予定なので、実際に南葛とぶつかる頃には翼>雪村となるよう調整を行っています
もっとも3年間付き合うチームメイトですので、手間をかければ雪村を翼以上に鍛えるのも無理ではありません
が、色々と大きな代償もあります(相対的に主人公の強化に割けるターンが減る、南葛強化イベント発生など)

619 :森崎名無しさん:2010/02/12(金) 01:16:37 ID:???
乙です。続き待ってます。

620 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:24:25 ID:???
遅くなりました。本日分の投下です
-----------------------------------------------------------------------------
〜数日後〜

練習中に乱入を起こすという珍騒動から数日。ようやく各クラブの入部受け付けが始まった。

大前「色々と不安もあるが、とにかく今日からが俺のサッカー部生活の始まりだぜ。
ウチのチームはレベルが高いからな。練習を怠けているとすぐに置いて行かれるかもしれない。
……頑張らなくっちゃな」

そう言う大前の右手は、我知らず拳を作り、強く握りしめられていた。
と、そこへ、

同級生「ん? 大前もサッカー部に入るのか?」

大前「お前は……確か落田だったっけ」

声を掛けてきたのは、同じクラスに籍を置く男子生徒だった。

落田「奇遇だなあ。実はね、俺もサッカー部に入ろうと思ってんのよ。こう見えても少年サッカーじゃ結構名が売れてるからさ。
もしかしたら、俺って入部即レギュラーかも? えへへへ……」

大前「そ、そうか。まあ頑張れよ。俺も俺なりに頑張るからさ」

621 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:26:15 ID:???
大前は慎重に言葉を選んで、落田に当たり障りのないエールを送った。
見学期間中、あの後も毎日サッカー部の練習を見に行っていたが、落田に会った記憶はない。
おそらく、チームのレベルの高さを知らないで言っているのだろうが、

大前(まあ、落田がどれだけ上手いかも知らないわけだからな。もしかしたら、言うだけの事はあるかもしれん)

落田「はっはっはっ、もちろん俺はレギュラーとして頑張らせてもらうぜ!
大前も自分なりに頑張れば、3年に上がる頃にはスタメンに上がれるかもな」

大前「ああ、そうだな」

自信満々な落田へ適当に相槌を打ちながら、集合場所であるグラウンドへ急いだ。



〜グラウンド〜

大前「先輩方はまだ揃ってないみたいだな」

落田「それでも新入りは先にスタンバっておくのが体育会系のノリだよね。それにしても――」

集まった入部希望者の数はまばらで、サッカーの強豪校で鳴らした鳴紋中学にしては些か少ない。

622 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:28:01 ID:???
落田「うーん、俺の想像ではもっと人数が集まってるもんだと思ったんだけどなー」

大前(多分、見学を見て自信を無くしたんだろうな。俺も小豆沢さんに声を掛けられなかったら、ここに来なかったかもしれない)

などと、考えていると、

雪村「やあ、大前君。今日から正式にチームメイトだね! 一緒に頑張ろうよ」

と能天気な声が聞こえた。振り向くと想像通りの顔が想像通りの表情で立っている。
同じ一年の雪村だった。例の乱入騒動以来、何かと顔を合わせる仲である。

大前「よお、雪村」

片手を軽く上げて挨拶に応じる。
雪村は良くも悪くもマイペースな男でトラブルメーカーでもあるのだが、不思議と憎めない気質だった。

大前(そう言えばコイツも、間接的にだが俺を踏みとどまらせてくれた恩人なのかな)

そう思えば、この天衣無縫ぶりも、少しは認めてやらなくもない気持ちになる。

落田「ゆ、雪村! お前もこの学校に入ってたのか!?」

唐突に落田が素っ頓狂な声を上げた。

大前「? 何だ雪村。コイツと知り合いか?」

雪村「ううん、全然」

落田「なにィ!? 忘れたとは言わせないぞ。小学生の頃、県大会で互角の戦いを繰り広げたこの俺を!」

623 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:29:46 ID:???
その言葉に一瞬、考え込む素振りをする雪村。
やがてポンと手を叩き、

雪村「ああ、もしかして去年の三回戦で戦った比良山君? 大分顔が変わったねー、気が付かなかったよ」

落田「違あぁぁぁうっ!!」

比良山「……比良山なら、この俺だ」

ボソリと呟くような声とともに、中肉中背の少年が現れる。
何とも記憶しがたい凡庸な顔立ちだが、眼光は鋭く身のこなしにも淀みが無い。

雪村「あ、本物だ。久しぶりだね比良山君」

落田「別に俺は偽物じゃねーよ!」

大前(比良山、か。出来るな、コイツ。……少なくとも今の俺より一段は上って感じの風格がある)

思わず、息を呑んでしまう。
そんな大前に気付いているのかいないのか、比良山は顎をしゃくって落田を指す。

比良山「コイツは浪野FCのMFだった落田だ。一応はこの辺りじゃ十指に入る男だぞ」

落田「そーだそーだ!」

比良山「まあ、十本目の指というのが専らの評判だが」

ガクッ。
落田が大袈裟に肩を落とした。

624 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:31:26 ID:???
雪村「やっぱり思い出せないなあ」

比良山「落田は器用貧乏だからな。どこでもそこそこ活躍するが、結局そこそこどまりなんだ。それで記憶に残らないのだろう」

落田「……ちょっと持ち上げて、そこからドン底に落とすって酷くね?」

落田がどんよりと陰鬱なオーラを背負う。

比良山「落田が雪村と互角なのは、ポジション適性の幅広さくらいのものだろう。個人技の方は雲泥の差だな」

落田「ちくしょう、お前こそ顔面偏差値そこそこどまりのモブ顔の癖に。『中の中』の生きた見本に、言われたかないやい」

比良山「…………顔は関係ないだろう。大体、人に言えた面構えか」

大前(マイペースの雪村にリアクション芸人の落田。平均的な顔なのが逆に特徴の比良山か。
この県で俺と同世代の選手って、こんなアクの強い連中ばっかなのか?)

そんなことを考える大前。だが、全国にはより奇抜なプレイヤーが群れをなしているとは、現段階で彼の知る由ではなかった。

雪村「あ、大前君にも紹介しておくね。この人が元・寂庄小FWの比良山君。
万年一回戦敗退のチームを、ほとんど一人で三回戦まで引っ張り上げた豪腕だよ。サッカーで豪腕ってのも変だけど」

比良山「あんたが雪村と殴り込みをやった大前か。聞いていたと思うが、比良山だ」

大前「ああ、よろしく(こいつも俺と同じFWか……。一個上には早瀬先輩もいるし、ポジション争いは苦労しそうだ)」

625 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:33:04 ID:C6h3c4g2
比良山「噂を聞いた時は無茶をする奴だと思ったが、ガッツがある分には大歓迎だ。よろしくな」

大前「ああいや、あの件はだな……」

比良山「冗談だ。大方、雪村に巻き込まれたんだろう? これは見ての通りのヤツだからな。うまく面倒見てやってくれ」

雪村「あ、ひどいなー。幾らなんでも同級生に面倒見ろなんて、子どもあつかいし過ぎじゃない?」

大前「お前は充分ガキだろ……って、さりげなくコイツの保護者を押し付けるなよ」

比良山「……バレたか」

落田「比良山って案外性格悪いのな……」

比良山「失礼だな。人が悪いと言え」

大前「それって、どこがどう違うんだ?」

会話は漫談の様相を呈し始める。
と、そこへ、

早瀬「オラぁ! 新入りどもがいつまでも囀ってるんじゃねえぞ!」

注意の声が飛んできた。
上級生たちが来たらしい。

626 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:34:56 ID:C6h3c4g2
大前「やばっ! あの声は早瀬さんだ」

比良山「この前にタックルで雪村を吹っ飛ばしたという人か」

落田「あわわ……おっかねえ……」

ぞろぞろと集まってくる上級生たち。
体格も選手としての風格も自分たちより上。そんな集団が目の前に現れたことで、集まった1年生の大半は委縮してしまう。

小豆沢「まあまあ、そう声を張り上げるなよ早瀬。……入部希望者のみんな、よく集まってくれた。
僕は3年の小豆沢。一応キャプテンをやっている。
色々事情があって監督は不在なので、今日のところは僕から挨拶をさせてもらうよ」

モブ1年生A「良かった、キャプテンは優しそうな人だ」

モブ1年生B「いきなり出てきた人は恐そうだったけど、これなら安心かなぁ」

小豆沢「みんなも知っているとは思うが、この鳴紋中学サッカー部は県内屈指の……いや、一二を争う強豪チームだ。
そんなチームでキャプテンを任されたからには、悪いけれど甘い指導は出来ない。
君たちを強くするために心を鬼にして指導させてもらう」

モブ1年生A・B(なにィ!?)

小豆沢「あるいは君たちの中には『サッカーは勝つためのものではなく、楽しむためのもの』という考えている人もいるだろう。
それは確かに正しいことではあるが、この鳴紋中サッカー部に求めていいものではない。
僕らは『強い鳴紋中』を作り上げてきた先輩たちの誇りや、地域の人々の期待を背負ってフィールドに立つことになる。
勝ち続けた人たちの伝統を受け継ぎ、勝利を望む声に応える。それはまだ幼い君たちには辛いことだろう。
だから初めに言っておく。僕の下では、楽しいだけのサッカーは決して出来ない」

小豆沢の口から出た言葉に、新入部員たちがどよめきを起こす。

627 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:36:57 ID:C6h3c4g2
モブ1年生C「お、おいっ、聞いてないよ。サッカー部は坊主にしなくていいし、女子にモテるって聞いたのにっ!」

モブ1年生D「そ、そんなこと言われても……」

モブ1年生E「なんか俺のイメージと違うなー。部活でそんなにシンドイ目にあいたくねーよ」

早瀬(おいおい、初っ端から随分飛ばすじゃないか先輩。まあ、ふるいに掛けてると思えば悪くないかもしれんが)

比良山(……これは半分残るどうかだな。ただでさえ見学組の大方は自信を無くして入部をやめたというのに)

喧騒が収まるのを待って、小豆沢は再び口を開いた。

小豆沢「……けど、苦しいことを乗り越えた時。そして自分が一段上の選手になったと自覚した時。
そこには喜びもまた、共にあるはずだ。ただ楽しむだけのサッカーを追い求めたのとは、また違う形の喜びが。
僕もまだ中学生で半人前だからね。君たちには、こんな形でしかサッカーの面白さを提供できないと思う。
それでもいいと考える者のみ、ここに残ってくれ」

大前「要するに『向上心のあるヤツは大歓迎』ってことかな? 小豆沢さんにしてはキツイ言い方だけど」

落田「やる気の無い連中は突っ返して残ったヤツを重点的に鍛え、グズる連中に足を取られて練習効率を落ちるのを防ぐ。
少数精鋭がここの方針ってことだね。効果的だけど、やり口が中学の部活じゃないよなー」

雪村「???(←よく分かっていない)」

比良山(人数が減る分、選手層が薄くなる危険もあるが、仕方ないかもな。市立の鳴紋中は金満私立の清栄学園に設備で劣る。
環境のビハインドを、少ない選手を集中的に鍛えてカバーするのがここの戦略か。……悪くない。俺好みだ)

628 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:38:26 ID:C6h3c4g2
モブ1年生A「お、俺はやっぱ辞めるよ。こういう体育会系のノリはちょっと……」

モブ1年生B「俺も……」

モブ1年生C「やっぱ文化系のクラブの方がいいかもな……女の子もいるし」

ぞろぞろ……。
集まっていた1年生たちは、クシの歯が欠けるように続々とグラウンドを後にした。

小豆沢「……やっぱり、大分減るものだな(そしてこれからも、練習についていけない子が必ず出る。我ながらやりきれないな)」

3年生A「別に良いんじゃないか? ……活きの良さそうなヒヨッコどもは、大体残っているしな」

3年生B「歓迎するぜ、新人ども。ようこそ、鳴紋中サッカー部へ」

残った1年生たち「「はっ、はいっ!」」

小豆沢「それじゃあ、早速練習に移るけど、今日は初日だし、とりあえず軽くボールを蹴るくらいで流すよ」

早瀬「(さて、これで今年の1年のレベルを確かめねぇとな……)軽くって言っても、手ぇ抜いていいわけじゃないからなっ!」

早瀬の大声に押されるようにして、散り散りにグラウンドへ走る。

大前(軽く、とはいえ初めての練習か。少し緊張するな……)

629 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:40:07 ID:C6h3c4g2
先着1名様で以下の文の『!』の後のスペースを消してカードを引いてください。

★大前くん、中学初練習→! card= ★

カードの絵柄で、
ダイヤ→せりあい
ハート→シュート
スペード→ドリブル
クラブ→パス
JOKER→全部

カードの数字で
K・JOKER→絵柄に対応する能力が+3
10〜Q→絵柄に対応する能力が+2
それ以外→絵柄に対応する能力が+1
と分岐します。

630 :森崎名無しさん:2010/02/12(金) 21:41:25 ID:???
★大前くん、中学初練習→ ハートA = ★

631 :タイトル未定:2010/02/12(金) 21:55:44 ID:C6h3c4g2
★大前くん、中学初練習→ ハートA = ★
シュート+1!
-----------------------------------------
大前「身を入れて練習したせいかな? なんだか、いつもよりキック力が増した気がするぞ」

雪村「ナイスキック! 大前君」

練習に取り組む大前と、それを手伝う雪村。
比良山はそれを見ながら思案していた。

比良山「……大前。お前もFW志望か?」

大前「ん? ……ああ、言って無かったっけ」


どのように返答しますか?

先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
A.「フォワードで、ポストプレイヤー志望さ」正直に答える
B.「フォワードで、点取り屋志望さ!」ちょっと見栄を張る
C.「確かにそうだけど、ちょっと迷ってる」自信なさそうに返事をする
D.「教えてやんねー!!」漫☆画○郎風に返す

632 :森崎名無しさん:2010/02/12(金) 22:06:23 ID:fkluXxu+
A

633 :森崎名無しさん:2010/02/12(金) 22:10:51 ID:zN1zG3ZI
A

634 :タイトル未定:2010/02/12(金) 22:44:04 ID:C6h3c4g2
投下の途中ですが、すいません
サーバーの不調が確認されていることと、明日以降に板移転の作業が行われるとのことで一時書き込みを停止します
再開は新板への移転作業が終了し、書き込みが可能になった後、新スレを立てて行いたいと思います

拙作にも投票・カード引きに参加されている方や、ご意見ご声援をお送りになる方がいる中、
昨日今日と二日連続で投下が止まってしまうのは、自分としてもどうかとは感じます
ただ折角読者の方に読んでいただくのなら、板の環境が回復してストレスなくスレを読める環境の方が良いのでは?
という考えも自分の中にありまして、このような運びとなりました

度々迷惑をおかけして誠に申し訳ありません

635 :南葛vs幻想 ◆W.No10nvrU :2010/02/13(土) 10:44:59 ID:???
遅れましたが新スレおめでとうございますです。

完全オリジナルの作品は練るだけ練って放棄してしまった
私が言うのもなんですが、楽しみにしてました。
東方Project絡みの作品が多いせいかイマイチ東方への風当たりが強いようですが、
それでも負けずに続いていくことを願っています。

まずは私が続けろって?ですよねー。

636 :タイトル未定改めキャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/02/14(日) 22:06:00 ID:8TMXliO6
ttp://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1266151951/
スレ立てが完了しました。以後は上記のアドレスのスレで続きを書かせて頂きます

>>635
設定を練るだけ練って放棄は私もよくやります。HDDの中には黒歴史がいっぱいです
南葛vs幻想さんの続きは私も楽しみにしています
新人の私が言うのもおこがましい話ですが、一緒に頑張って続けていけたら幸いです

637 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:07:46 ID:g/YAiexw
以前から考えていた外伝が在る程度固まってきたので、投下したいと思います。
何分初めてなので、カード判定の練習チュートリアルをさせてください。


森崎の人望→! card

↑から!とcardの間のスペースを削除して書き込んで下さい。


JOKERだった場合          →初期CAPポイントが150になる。
ダイヤだった場合         →初期CAPポイントが110になる。
スペード・クラブ・ハートだった場合→初期CAPポイントが100になる。


※CAPがなんのポイントなのかは現在は内緒です。後にわかります。


638 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 17:08:49 ID:???
新外伝期待しています!

森崎の人望→ スペード6

639 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:11:45 ID:g/YAiexw
おお、なんと早いレス! ありがとうございます。
緊張しまくりですがよろしくお願いします。


――――森崎の人望→ スペード6
→スペード・クラブ・ハートだった場合→初期CAPポイントが100になる。

森崎「まぁ、こんなもんだろう」


―練習チュートリアル終わり―

640 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:15:05 ID:g/YAiexw
次はプロローグ・冒頭の会話シーンから導入部を描いていきます。
結構長いかもしれません。お付き合いいただけるなら幸いです。

※この外伝を見るときの注意:

この外伝は同人ゲーム「東方Project」の幻想郷を舞台にしたものです。
ただし、東方キャラがサッカーの試合に絡むこととは、ほぼないと思います。
あくまで幻想郷が舞台なだけです。(もし出場することがあっても敵キャラか隠しキャラ扱い)
以上のことも踏まえても、やはり東方が苦手な方はスルーしていただいたほうがいいかもしれません。

この外伝は森崎の発言や行動を第三者(ROMしている人)が
カードを引いたり、選択の中からひとつを選ぶ事によって進んでいきます。
ミスの指摘や作品への意見など大歓迎です。雑談もどうぞ。



641 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:17:52 ID:g/YAiexw
少女「あ〜やっぱりキャプテン森崎は面白いわぁ」

暗い部屋で、パソコンをカタカタ叩く長髪の黒髪少女がつぶやく。

パチッ

白い髪の女性「輝夜様。暗い部屋でパソコンやってると目が悪くなりますよ?」

すると、青と赤で半分に分かれた奇妙な服をきた白い髪の女性が電気をつけながら言った。

輝夜「大丈夫よ。目が悪くなったら永琳、あなたに直してもらうから」
永琳「全く…こんな夜中までパソコンに向かって何していらっしゃるんです?」
輝夜「あ、知りたい? ねぇ、知りたい?」
永琳「はい、是非うかがいたいですね(ウゼェ)」
輝夜「しょうがないわねぇ。…これよ。スレッド名、『キャプテン森崎』!」
永琳「また2ちゃんねるですか。姫様も飽きませんね」
輝夜「いいじゃない別に。ていうかこれはマジ神スレなんだって!
   毎日wktkして待って、ひとたび選択肢が出たらktkrになる私の気持ちわかる!?」
永琳「言ってることもわからないし、わかりたくもありません」

一人で盛り上がる輝夜を尻目に、やれやれとため息をつく永琳。

輝夜「何よーノリ悪いわねぇ。まぁとにかく聞いてよ。このスレはね…」

642 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:19:20 ID:g/YAiexw
永琳「…なるほど。つまり、読者の投票によって主人公を操作していき、
   他のキャラクター達と交流を深めながらサッカー選手として成長するのが目的の
   読者参加型ゲーム…ということですね」
輝夜「そういうこと。前にあの古道具屋から買ってきたゲームブックとやらと似たようなものみたいね」
永琳「話を聞く限りではサッカーが題材のようですね。
   幻想郷ではやってる遊びの影響を受けて、スレを読んでいたわけですか」
輝夜「まぁね。試合のシナリオによる緊張感! 読者の投票に左右される試合展開!
   幻想郷ではお目にかかることは、難しいシーンばかりよ」
永琳「では、あの白黒の魔法使いたちのチームに混ぜていただけばいいじゃないですか。
   最近、幻想郷ではサッカーが流行ってるようですし」


永琳「いくつも試合を見ていれば、姫様の気に入る展開も起こるかもしれませんよ」
輝夜「普通の試合がみたいのよ! 魔法やらナイフやらが飛び出すサッカーは飽きたわ」
永琳「(わがまま姫め…)では、ご自分で試合に出場してみてはいかがですか?
   まだ、輝夜が出場した試合は見たことがありませんが」
輝夜「えー、だって汗かくし。試合は見たいけど、自分では疲れるからやりたいないし〜」
永琳「そ、そうですか…(このニートめ…)」
永琳はビキビキと青筋を立てつつも、笑顔で返答した。
輝夜「あ、そうだ!」
永琳「何です? 頭の上にピコーンって電球が飛び出したような顔をして」

そろそろ聞くのがダルくなってきたのか、永琳の返答も適当になっている。

輝夜「見たければ、連れてくればいいのよ! 幻想郷の敷地でドハデに試合でもやってもらえれば満足だわぁ」
永琳「何を言い出すのかと思えば…大体、架空の人物をどうやって連れてくるつもりです?」
輝夜「そこらへんは、あのスキマ妖怪に頼めばいいでしょ。どうせヒマしてそうだし」
永琳「…すこしは自分で行動してみてはいかがでしょうか」
輝夜「あら、連れてきてくれた後なら行動するつもりよ。おんぶに抱っこされるつもりはないわ」
永琳「………」


643 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:20:31 ID:g/YAiexw
?「何やら面白そうな話をしているわね」

永琳「この声は…」
輝夜「ほらきた。やっぱりヒマなのよ」
少女?「誰がヒマですって?」

声が聞こえるほうに向くと、空間に裂け目ができ、二人の間に金色の髪をした少女?が顔を出す。

輝夜「あんたにきまってるでしょ。八雲紫」
紫と呼ばれた少女?「いきなりご挨拶ね…まぁいいけど」

彼女の名は八雲紫。幻想の楽園における、結界の大妖怪である。
ありとあらゆる世界を唯一、行き来できる存在。

輝夜「…で、聞いてたんならわかるでしょ? 森崎を幻想郷につれてきて頂戴。
   あと、面白い試合をみせてくれるチームを頼むわ〜」
永琳「しかし姫様、『森崎』は架空の人物なんじゃ…」
輝夜「八雲紫とあろうものが、この程度のことできないわけないじゃない」
紫「言ってくれるわねぇ…でも、その話を聞いてて面白いことも思いついたし、
  あなたの言うことを聞くってわけじゃあないけど…その願い、かなえてあげるわ」
輝夜「話が早くて助かるわね」
紫「せいぜい楽しみにしておきなさい。幻想郷全体を盛り上がるようなとんでもない行事にしてあげる」

言うだけ言うと、紫はさっさと空間の裂け目の中に姿を隠し、裂け目を消えてしまった。

永琳「期待できるのでしょうか…」
輝夜「随分と自信満々だったしねぇ。まぁ、いいんじゃないの?
   私は森崎板でもみながら、のーんびり待つとするわ」
永琳「やれやれ……」

644 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:23:31 ID:g/YAiexw
〜ブラジルへ向かう飛行機の中〜

森崎「うートイレトイレ」

今トイレを求めて全力疾走している俺はブラジルにサッカーを学びに行く予定のごく一般的なサッカー男子。
強いて違うところをあげるとすれば、最強のゴールキーバーを自負してるとこかナ。
名前は森崎雄三。

森崎「なーんてバカなこと言ってるうちに、トイレについちまったな…
   さっさとすませて席に戻るか」

ジャーッ

森崎「ふースッキリっと」
少女?「あら、もう出てきたの? 早いわね」
森崎「うおぉわぁ!? だ、誰だあんた! 扉の前に立ってたらあぶないだろ!」
少女?「ねぇ森崎。あなた、もっと強い選手と戦ってみたいと思わない?」
森崎「は? 強い選手?(なんで俺の名前知ってるんだ?)」
少女?「そうよ。さらにたくさん練習ができて、理想の仲間たちとチームが組める世界があったら…
    あなたは行きたいと思うかしら?」

唐突に意味のわからない話をしだす金色の髪の少女に、森崎は危ない人なのかなと思いはじめていた。

―――補足
書き忘れていましたが、この世界はjrユース編が終わってブラジルに
飛行機にのって向かう途中の森崎です。

645 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:25:21 ID:g/YAiexw
森崎「いきなり何言ってるんだ…俺が誰で、何のスポーツをやってる選手か知ったような口ぶりだな」
少女?「ええ、知ってるわ。名前は森崎有三。南葛中サッカー部の正GKでキャプテン。
    全国大会でチームを優勝に導き、その功績が買われ全日本Jrユースもキャプテンを務め、大会もみごと優勝。
    現在は外国のサッカーチームにスカウトを受け、ブラジルに向かう途中の飛行機に乗っている…」
森崎「な!?」
少女?「こんなところかしら」
森崎(な、なぜここまで詳しく俺の情報を? まさか俺の実力を妬んだヤツがヒットマンを差し向けたのか!?)
少女?「それで? さっき話した別世界についての返事をもらってないけど」
森崎「い、いや、ちょっと待て。いきなり別世界とか、わけわかんないこと言われても…」
少女?「私の言ってることが信じられないの? だったら見せてあげましょうか。証拠を」
森崎「ダメだこいつ話が通じてない…はやくなんとかしないと」

本格的に電波じみたことを言い始める彼女を、若干心配し始める森崎。

少女?「本当に信じていないようね。無理もないか。じゃあ、証拠に……ハイ」
森崎「え?」

少女が手を掲げると、グパァッと森崎の足元に裂け目ができる。

646 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:26:53 ID:g/YAiexw
森崎「ちょっ! マジか!? お、落ちるーーっ!!?」
少女?「どう? これで信じてもらえたかしら。私が人ならざる力を持ってるってことに」
森崎「うぎゃあああぁぁ!! か、風に流されて落ちる、落ちる!!」
少女?「早く私のことを信じるといわないと、本当に叩き落とすわよ」
森崎「し、信じる! 信じます! だから、早く引き上げてくれぇぇぇ!!」
少女?「よろしい」

少女は不思議な力で森崎の身体を浮かし、足元に開いていた裂け目を閉じる。

森崎「ぜーはーぜーはー…し、死ぬかと思った」
少女?「だらしないわねぇ」
森崎「何千メートルもの上空から、突き落とされそうになったらだれでも死ぬかと思うわ!!」

肩で息をしながら呼吸を整えて、森崎は落ち着きながら話を続ける。

森崎「ふぅ、それで…あんたが超能力じみたことができるのはわかった。
   この世界のほかに別世界が存在するっていうなら、とりあえず信じよう
   そこで、いったいあんたは俺に何をさせたいんだ?」
少女?「『あんた』じゃないわ。私は八雲紫。敬意をこめて紫様と呼びなさい」
森崎(誰が呼ぶかこの年増女)
紫「何か言ったかしら?」
森崎「いえいえ、何も」

647 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:28:38 ID:g/YAiexw
紫「…まぁいいわ。あなたの質問に答えると、ズバリ…その世界、『幻想郷』でサッカーをやってほしいのよ」
森崎「はぁ…サッカーねぇ。その幻想郷とやらの住人はそんなにサッカーが好きなのか?」
紫「ええ、とても流行っているわ。でも最近はマンネリ気味でねぇ。
  外の世界のサッカーを見たいって声も多いのよ。そこで私があなたをスカウトしに来たってわけ」
森崎「ふーん。でも、俺忙しいしなぁ。何の得にもならない場所なんかいきたくないぜ」
紫「だったら、幻想郷から帰ってきたら、元の時間のこの場所に帰してあげる。それに得になることならあるわ」
森崎(元の時間に帰してくれるのか…それならいいかもな。練習時間が増えるのは決して悪いことじゃないし)

打算的な考えを巡らし、得になることとやらをきいてみることにする。

森崎「得になることってなんだ?」
紫「さっきも言ったでしょ。理想的なチームで戦えるって。
  いいチームで、強い敵たちとたくさん試合をすればその経験は決して無駄にならないハズよ」
森崎「ああ、さっき言ってた強い選手と戦うってのと、理想のチームを組めるっていう話につながるわけだ。
   具体的にはどういうことなんだ?」
紫「ふふふ。それじゃあまずこのリストをみてもらえるかしら」

紫は待ってましたと言わんばかりに、手に持っていた紙を森崎に渡す。

森崎「えーと、何々…」

648 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:31:10 ID:g/YAiexw
〜選手リスト〜

早田中里中山山森シュナイダーピエールナポレオン
ディアス日向来生ガルバンシェスターマーガス
浦辺岸田葵岩見立花政夫和夫……etc

森崎(なんだこりゃ。Jrユースの選手が全員書いてあるのかと思いきや、
   ケガしてた中山や大友中の浦辺や岸田…あの仲原中の葵の名前も書いてあるぞ?
   っていうか、読みにくっ! 名前の間にスペースくらい入れろよ!)

途中で読む気が失せてしまったので、とりあえず紫のほうに向く森崎。

森崎「あー…なんかいっぱい名前が書いてあるな。しかもどいつもこいつもよく覚えてる名前だが?」
紫「それは今まであなたが戦って、印象に残った選手たちの名前よ。私がさっき作ったわ」
森崎「なるほどね。それでこれがなんなんだ?」

649 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:32:59 ID:g/YAiexw
紫「まずはそのリストの中から、好きな選手を『10人』選んで。
  あなたはその選手たちを率いるキャプテンとなって、幻想郷の試合に挑んでもらうわ」
森崎「へぇ、なんかゲームみたいだな。しかも俺がキャプテンってところがいいな」
紫「ただし、チームに入ってもらえるかどうかはあなたの人望にかかっているけどね」
森崎「ふっ、俺の人望があればどんなヤツだって喜んではいりたくなるさ」
紫「あ、そうそう。一応聞いておくけど、森崎。あなたはどこのポジションをやるつもりなの?」

A→当然、GKに決まっている!
B→この頃、フィールダーもやってみたいと思ってるんだ。
(ageで書き込みお願いします。sageは無効です)

先に2票入った選択肢で進行します。

650 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 17:36:24 ID:fQ3Qk992
A

651 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 17:36:38 ID:C5wzWkHo


652 :現在タイトル未設定:2010/04/13(火) 17:43:02 ID:g/YAiexw
●A→当然、GKに決まっている!

紫「ふぅん、そう…別に何をやってもかまわないけど、
  ちゃんとポジションを考えてメンバーを揃えないと、試合で苦労するかもしれないわよ?」
森崎「言われなくても、その辺は考えてあるさ」


紫「それと…あなた一人じゃ何かと大変でしょ。チームのマネージャーを連れてきてあげるわ」
森崎「マネージャー?」
紫「そう。あなたの印象に残ったマネージャー候補は…彼女たちね?」

★骨川 塩田琴音 塩田初音 早苗 弥生 陽子★

森崎「彼女たちって…男も混じってるんだが。というか陽子さんはともかく、なんで塩田姉妹が入ってるの!?」
紫「この中から二人選びなさい。私の力で連れてきてあげる」
森崎「人の話聞けよこのババァ」

●A→仕方ない。何かと助けられてるしな。骨川にしよう。    (骨川を選択)
●B→琴音さんってマネージャーできるのか?          (塩田琴音を選択)
●C→初音さん…人気投票のときのあの人か。あったことないけど。(塩田初音を選択)
●D→翼の彼女か。ま、南葛の時も世話になったしいいかもな。  (早苗を選択)
●E→下剤娘か。そういや三杉との関係ってどうなったんだろ?  (弥生を選択)
●F→陽子さんなら、この中でなら骨川くらいまともそうだな。  (陽子を選択)
(ageで書き込みお願いします。sageは無効です)

先に2票づつ入ったキャラで進行します。

653 :森崎名無しさん:2010/04/13(火) 17:44:40 ID:G3KOV9m2
A F

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