キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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レス数が950を超えています。1000を超えると表示できなくなるよ。
【高頭を】TSUBASA DUNK12【解雇する】

1 :TSUBASA DUNK:2009/11/01(日) 12:43:42 ID:???
キャプテン森崎のスピンアウト作品で、「SLAM DUNK」の世界で翼がバスケットボール選手
として成長していく物語です。基本は本編と同様に、選択肢の中から第三者(ロムしている人)が
どれかひとつを選ぶ事によって進んでいきます。また必要に応じてトランプを引いてもらったり、
ダイスを転がしてもらったりします。

※ローカルルール
カードを引いたりダイスを転がしたりする際、> やスペースが文章の前にあった場合も無効になります。
ご了承ください。なお、行の上下に書き込みがあるものについては有効とします。

中の人はバスケ未経験者です。知識についておかしいところがあったらどんどんご指摘ください。
随時修正いたします。

〜あらすじ〜
中学サッカー界のスター、大空翼は度重なる激戦により「サッカー筋」を損傷してしまう。
2度とサッカーのできない体となった翼は、未練を残しながらも医者の勧めでバスケをすることに。
しかし、超高校級プレーヤー達との出会いから、次第にバスケの面白さ、奥深さに魅せられていく。
進学した海南大付属高校でレギュラーの座を掴み、県大会決勝リーグに乗り込むがまさかの2連敗!
もはや崖っぷちどころの騒ぎではなくなった海南……いったいどうなってしまうんだ!?

990 :スレ末連載『キャプテン羽田共』:2010/03/09(火) 22:20:51 ID:eSkm1TkM
そして、大会のMVPは……

放送「今大会のMVPは……南葛中MF、大空翼くんです!!」

森崎「んなっ……なにィ〜〜!!?」

驚愕に目を見開く森崎。

翼(森崎、これでひとつ借りは返したよ。そして、ジュニアユースでは俺がキャプテンの座を
  掴みとってみせる!!)

翼は、森崎にキャプテンの座を奪われて以来、自分が『共』といっしょに重ねてきた努力が
間違っていなかったという確かな手応えを感じていた。

翼『ここで手放しで喜んでいちゃダメだよね、共?これからが本番だろ?』

頭の中のもうひとりの自分に語りかける翼。

翼『……共?』

しかし、彼からの返事はない。

翼『寝てるのかな?まあ、いいや。あとで話そう……』

こうして全国大会は見事、南葛中のV3で幕を閉じた。

991 :スレ末連載『キャプテン羽田共』:2010/03/09(火) 23:10:50 ID:eSkm1TkM
その日の深夜。V3の興奮も落ち着き、ようやく眠りにつきそうだった翼の意識は、自身の奥に
向かっていく。

翼(この感覚は……そうだ、共と初めて会った時と同じだ……)

そこは何もない無限に広がる空間。漆黒の闇のようでもあり、また眩しいばかりの光に包まれた
明るい世界のようにも感じた。今の翼を包んでいるものは、冷たい空気であり、暖かい水のよう
でもあった。

共『聞こえるか、翼?……聞こえているな』

翼は返事をしたかったが言葉が出てこない。

共『とりあえず、優勝とMVPおめでとう。よくやったな』

祝いの言葉をかけられているはずなのに、そのいつもと違う優しい口調に翼はなぜか不安になる。

共『今日の決勝戦、お前は最高の精神状態で臨めていたと思う。南葛というチームの、ひとりの
  選手として、自分の役割を全うしようとプレーし、実践できた』

次第に翼はこれが『共』との別れになるだろうことを理解してきた。

共『そして、結果がついてきた。こんなに嬉しいことはないよな?』

何か言わなくちゃ……そう思っても今までのように『共』に話しかけることが出来ない。

共『今のお前ならきっと自分が目指す世界一のサッカー選手になれる。俺と過ごした時間を
  忘れるなよ』

992 :スレ末連載『キャプテン羽田共』:2010/03/09(火) 23:34:10 ID:eSkm1TkM
翼『忘れないよ!!』

ようやく翼も言葉を発せられるようになる。

翼『忘れないけど、まだ一緒にいてくれよ。俺はもっと教わらなくちゃいけないことがたくさん
  あるはずだろう?俺はバカだから何も分からないよ』

共『甘えるなよ』

突き放すような言葉だが、その口調はとても優しい。

共『元々は俺とお前は同じ存在だったんだ。俺に出来ることはお前にも出来る。俺が見ていた
  ものはお前が見ていたもの、俺が聞いていたことはお前が聞いていたことなんだ』

翼『……』

共『今のお前なら大丈夫。他の選手とも上手くやれるし、フィールドの外でも誰にも負けない。
  最高の選手を目指すなら、これからは自分ひとりの力で頑張れよ』

翼『元々、共と俺は同じ存在だったんだろ?だったら2人でひとりみたいなもんじゃないか……』

共『……確かにそうかもな。はははっ。まさかお前に言い負かされる日がくるとはな。成長した
  じゃないか』

翼『じゃあ!?』

共『だが、さよならだ。これ以上、俺がいるとお前の体に大きな負担になってしまう。2人の
  心を1つの体に入れるってのは大変なことなんだぜ』

993 :スレ末連載『キャプテン羽田共』:2010/03/09(火) 23:35:13 ID:eSkm1TkM
翼『俺の体なら大丈夫だよ!頑丈だし……』

共『ワガママを言うな。何かあってからじゃ遅い。世界一のサッカー選手になるなら体が最大の
  資本だろ?』

翼『で……も……』

再び翼は言葉を発せられなくなる。

共『全国大会の疲れだな。こうやって俺と話をするだけでもかなりの体力を使うんだ。もう体が
  耐えられないってサインを出してるんだよ』

「そんなことない!」と叫びたかったが翼はもう何も言えない。

共『お前といた数ヶ月、楽しかったぜ。弟が生まれたらこんな感じなのかもな』

次第に『共』の声が遠くなっていく。

共『ここ……まで……みたい……だな……翼……さよなら……だ……』

その瞬間、翼の意識は睡眠という暗闇に落ちていった。



次の日、翼はいつもより早い時間に目を覚ました。体は軽い。どうやら試合の疲れはすっかり
取れたようだ。そのせいか、心もいつもより軽い気がする。何か大切なことを忘れている気も
するがきっと気のせいだろう。朝食にはまだ時間がある。翼はボールを抱えると部屋を出た。

翼「母さん、朝ご飯までちょっと練習してくるね。いってきまーす!(いってきます、共!)」

994 :スレ末連載『キャプテン羽田共』:2010/03/09(火) 23:36:20 ID:eSkm1TkM


   『キャプテン羽田共』 〜完〜

995 :森崎名無しさん:2010/03/09(火) 23:40:14 ID:???
  ∧∧ ミ ドスッ
  (  ) _n_
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