キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【絶対に】森崎in異世界8【負けられない戦い】

1 :キャプ森ロワ:2009/12/06(日) 21:36:15 ID:???
キャプテン森崎外伝 〜森崎in異世界トーナメント〜

このスレは以前〜キャプテン森崎ロワイアル〜のタイトル名でそのあまりの
タイトルと内容の違いに遂にタイトル変更となった前代未聞なスレです。
その内容は森崎を中心に色々な作品のキャラとサッカーさせようとする無謀なスレでもあります。
なのでサッカー描写はかなりぶっ飛んだものとなりますが(武器とか魔法とか普通に使用します)
ですがサッカー的に流石にこれは…という場合は遠慮なく突っ込みどうぞ。
キャラ描写は特に気を使ってやるつもりですが、おかしいと感じたときはこれまた遠慮なくどうぞ
なるべく対応してきます。雑談、ご意見、作者への批判等も随時受け付けております。お気軽にどうぞ。

過去スレ外伝スレ2>>844から最後までです。
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1221380297/
1スレ目【エリート熊が】キャプ森ロワ1【倒せない!!】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1227367935/
2スレ目【異世界の】森崎in異世界【勇者たち】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1231515954/
3スレ目【ペテン師の】森崎in異世界2【猪狩り】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1235054320/
4スレ目【紳士】森崎in異世界3【激闘録】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1238931855/
5スレ目【三人の】森崎in異世界4【音波兵器】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1243002343/
6スレ目【どけーっ!】森崎in異世界5【イデの力を(ry】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1246883087/
7スレ目【記録よりも】森崎in異世界6【記憶に残る者たち】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1252851276/
8スレ目【グローバルフットボーラーよ】森崎in異世界7【永遠に】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1256564935/

19 :キャプ森ロワ:2009/12/06(日) 21:56:53 ID:???
しかしこんな事が書かれてあれば、逆に見たくなるのが人情というものである。私とキューニー氏は
確かめるように一つ頷きあってから次の映像を待った。緊張からからどちらともなくゴクリと喉を鳴らす音がする。
そしてイントロが流れ始めて…

『俺の青春』
ttp://www.youtube.com/watch?v=IwXsGAsSzcw

「むねのざわめき はなふぶきぃ〜 よせうつなみにぃ〜 うたがあるぅ〜」

次に目を覚まし時の自分の瞳に写る光景はどこか知らない真っ白な天井だった。顔を右に向けるとそこにはキューニー氏がベッドに
横たわっていた。どうも私たちは病院にいるようだった。看護師から話を聞くところによると私とキューニー氏は運ばれてから
何と3日も寝込んでいたらしい…その後一応簡単に事情を聞かれたのだが、どうしてこのようになったのか私とキューニー氏は
まるで思い出すことが出来なかった…その出来事を思い出すのを拒否するかのごとく…
そして当然音撃戦士についての詳細も分からずじまいで今回の取材を終える事となった。
取材を終えてから何故か某提督が言っていた「世の中には知らないこともあった方がいい」という言葉が胸に響いた。


とりあえず今日はスレ立てだけで失礼します。決勝戦後は話の纏めに入る為、展開、会話のテンポ重視で選択肢、判定無しの
長文での更新が増えるかと思います。参加型を謳っておきながらこんな形しか取れないのが心苦しいのですが
最後までおつきあいくだされば幸いです。

20 :森崎名無しさん:2009/12/06(日) 21:58:06 ID:???
新スレ謎の音撃戦士乙でした

21 :キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2009/12/06(日) 22:49:05 ID:???
新スレ乙です!
やっと提督が真相を呟きましたね。キューニー氏も満足でしょう。
このスレでラブマリーとお別れは寂しいですが、彼らがどうなろうと最後まで見守りたいです。
こっそりと……タークだけ残せたりとかしません? 駄目ですよね、はい。

22 :キャプテン岩見:2009/12/06(日) 22:54:35 ID:???
新スレ乙です。
ターク…君のことは忘れないよ。
ラブマリー乙でした

23 :ラインライダー滝 ◆lLi06nuZOA :2009/12/06(日) 23:14:56 ID:???
新スレ乙です
ラブマリー戦は実にエキサイティングでしたね。色々な意味で
しかし音撃戦士……すっかり本来の意味と違った意味で定着しちゃいましたねw
本当は清めの音なのに最早殺人音波w

24 :キャプテン霧雨 ◆2pV1gRdG.o :2009/12/06(日) 23:18:00 ID:???
新スレ乙です!とうとうラスボス(笑)との対戦ですね!
前スレでは森崎というか音撃戦士たちが絶好調でしたね!
このまま歌い続けてラスボスも一撃で終わらせて欲し……え?10回使ったら廃人?
いつか神聖森崎が誕生しますように…w
それでは、このスレもがんばってくださいー

25 :森崎名無しさん:2009/12/07(月) 18:57:09 ID:???
新スレ乙であります。
ついに森ロワも最終章ですか…
お互い終劇が近づいておりますが、まったり頑張っていきましょう。

26 :キャプアモの中の人 ◆pH6x5rv1ig :2009/12/07(月) 18:59:30 ID:???
おっと、名乗りを忘れておりました。
25は私です。どうも失礼しました。

27 :キャプテン正美 ◆ZnBI2EKkq. :2009/12/07(月) 21:44:42 ID:???
新スレ乙でございます。
強敵ラブマリー戦もついに決着、両チームともかーなり盛りだくさんな内容でしたね。
さて物語も終盤、この後は何が待っているのでしょうか?
そして『マリー』を食べつくしてしまった皇帝に未来はあるのでしょうか。

28 :キャプ森ロワ:2009/12/07(月) 22:36:34 ID:68uU/zL6
>>20 乙ありがとうございます!音撃戦士の詳細は謎…キューニー氏でも分からない…

>>21 そうですね〜かれこれラブマリーとは3スレ近く付き合ってますから名残惜しいと言えば名残惜しいかもw
タークは…他にも彼を求めるチームがまだたくさんあるので一つのところには落ち着かない人なんですよw

>>22 あざっす!タークの人気に嫉妬wそういえば岩見さんとこでもタークがしれっと判定入ってましたよねw

>>23 エキサイティングかwそう言って頂けるなら嬉しいですね。ところで音撃戦士についてなんですが今滝さんから
聞いて初めてルーツが分かりました…全く逆の意味だったんですね…平成ライダー知らなかったので私は音撃戦士って
書き込み見た時から音撃戦士=殺人音波の人 と思い込んでおりまして…そのまま使用した次第です。これは恥ずかしいw
でも今更なのでもうこれで押し通しますけどw最近の特撮はメビウスしか見てなかったもので…というか最近TVはニュース、
イナズマイレブン、ダウンタウン関連、その他知人から勧められたアニメ、ドラマ辺りしか見てないなぁ…
ここの連載が終わったら平成ライダーも見てみようと思ってます。

>>24 あざっ〜す!!とうとうラスボスですね〜。音撃戦士は本当何なんでしょうね?w歌ってから調子が出ると言うw
ま、まぁ流石に神聖森崎と神聖てつをの歌い合いなんて恐ろしい展開にはならんとは思いますがwとりあえずラスボス(笑)って
ならないようには頑張りたいです。ハイ 

>>25-26 そうですね遂に最終章です。良くここまで来たなぁと自分を自分で褒めるというスイーツ(笑)な事をやってますw
とりあえずどちらが先に終わるか(ry というのは冗談でまったりと完結まで頑張って行きたいです。お互い頑張りましょう!

>>27 ありがとうございます!マリーは食べつくしてもラブマリーには勝ったから皇帝もきっと満足してますねw
この先は果たしてオールスターズに何が待ち受けるのか…乞うご期待!(あ…でも過度な期待はしない方が…)

29 :キャプ森ロワ:2009/12/07(月) 22:38:07 ID:68uU/zL6
シュナイダー 黒い勇者 44+( スペード8 )=52
ピエール 黒い勇者 44+( ハート5 )=49
ナカザワ ブロック 30+( ハート3 )+(鋭いブロック+2)=35
サザビー ブロック 29+( ハート4 )+(鋭いブロック+2)=35
ムァキ ブロック 30+( スペード4 )=34
神口 パンチング 38+( ダイヤ7 )+(神光臨+3)=48
≧2→シュナイダーとピエールの黒い勇者が突き刺さる。

シュナイダー「これで決着を付けるぞラブマリーーーッ!!」
ピエール「いけぇぇぇぇぇ!!」
三度シュナイダーとピエールが同じタイミングで渾身の力を振り絞りツインシュート…黒い勇者を放つ。

そして黒い勇者はラブマリーが誇るDF陣ナカザワのボンバーヘッドを、サザビーの通常の三倍の速度も、ムァキのDFWとしての
本能をも全て打ち倒しながらラブマリーの最後の砦神口に襲い掛かる。これに対し神口は最後まで己のプレイスタイルを貫き、
果敢に飛び出す。その飛び出しタイミングはまさに神の一呼吸かと思われるほど完璧なタイミングで先ほど黒い勇者を止めた時と
同じく己の右腕を大きく揺れ動くボールに向かって叩き付けたが…ボールは突如神口から見て左方向に急激な変化を見せ、
神口の右腕は空を切ると、そのままラブマリーゴールの左サイドネットに突き刺さり、ネットすら突き破った。そして…

ピイイイイィィィィィィィィィィィッ!!

ゴールの告げるホイッスルが鳴らされた後…

ピッ……ピピィィィィィィィィィィィィィィ!

続けて試合終了を告げるホイッスルが鳴らされた。

核澤「ああああああああ!!何ということでしょう!!遂に…遂にカワグチが…カワグチが力尽きたァ!!」
松木「うわああああああ!!!オフサイド!!今のオフサイド!!」
セル塩「うわァ〜負けた!!負けたァ!!」

30 :キャプ森ロワ:2009/12/07(月) 22:39:35 ID:68uU/zL6
シュナイダー「ハァ…ハァ…ハァ…やった…(…これで…マリーがどちらにふさわしいか…ケリは付けたぞ!)」
肩で大きく息を付きながらも拳を握り締め心の中で喜びを爆発させるシュナイダー。今のシュートはシュナイダーの入れ込み度が
ピエールのソレを上回った結果がピエールのキック力を大きく上回り、黒い勇者に急激な変化をもたらしたということだった。

ピエール「ゼェ…ゼェ…ゼェ…決まった…のか…」
そしてピエールはと言うと今のシュートで精も根も使い果たし、その場で地面に手を付いてゴールに収まっているボールを見ていた。

ティーダ「シュナイダー!!ピエール!!ナイスゴールッス!!」
祝福の言葉と共にピエールに手を差し出すティーダ。ピエールはそれを笑顔で握り返し立ち上がる。

ヤン(ふぅ…何とか勝利出来たか…)
試合終了と共に大きく息を吐いてベレー帽を脱ぎ、それで風を自分に送るヤン。そして周りを見渡すが、敗北したラブマリーの選手は
感情を露にして叫んだり、グラウンドに倒れこんで涙する選手もいたが、一方の勝者たるオールスターズはというと喜んではいるものの
控え目にと言った所で、表情もどこか複雑そうである。

ヤン(これではどっちが勝者か分からないな…)
その構図に思わず苦笑するが、無理も無いことだろう。この勝利はすなわち相手チーム、ラブマリーというチームを消滅させると
言うことなのだ。そしてこの勝利はまだほんの序章に過ぎないと言うことを皆理解していた。

31 :キャプ森ロワ:2009/12/07(月) 22:40:36 ID:68uU/zL6
超モリサキは試合終了のホイッスルを聞くと同時に超モリサキモードを解いた。

森崎「勝った…か…(確かに嬉しい…あんなに強い相手から勝利したんだ…嬉しくないはずが無い…だがそれ以上に…
このやるせない感じ…ちくしょう…わかっちゃいるが…)」

そんな複雑な気持ちを抱える森崎の元に鈴木通訳を伴ってズィーコがやってきた。

森崎「あ…」

鈴木「サムライボーイ!今日は素晴らしい試合をありがとう!」
森崎が何か言葉を発する前に朗らかに鈴木通訳が話しかけ、そして傍らのズィーコが右手を差し出してきた。
それを繁々と見つめる森崎。ズィーコが森崎に握手を求めていると理解するまでに一瞬間が空いた。

森崎(……えっと…)

A 「こ、光栄です!」恭しく右手を差し出し握手に応じる
B 「そ、そんな貴方と握手だなんて恐れ多いですよ…」分をわきまえ丁重にお断りする。
C 「ハハハ!俺が日本の森崎有三だ!覚えとけッ!」尊大に握手に応じる。
D 「あ、あの…サ、サ、サイン…い、いいですか?」握手して更にサインをねだる
E そのまま無視してチームメイトに駆け寄る
F 「あの…どうすれば貴方のようなプレイが出来るんでしょうか…」
G その他何か作戦あればどうぞ

*先に2票入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人のFを支持する場合はF >>○○のように安価をつけてください

32 :森崎名無しさん:2009/12/07(月) 22:42:17 ID:/yx3eTKs
G 紳士と皇帝も連れてきてから A

33 :森崎名無しさん:2009/12/07(月) 22:42:57 ID:13vx3qYg
G 紳士と皇帝も連れてきてから A

34 :小田ジュニア:2009/12/07(月) 22:46:38 ID:???
新スレ乙でございます。

とうとうラブマリーともお別れか…でも別れがあれば出会いもある!
きっとラストも濃い強敵なんでしょうねw

35 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 00:23:20 ID:???
>>34 あざっす!!そうそう人は出会いと別れを繰り返す生き物ですwラスト濃い…うん多分濃いはず…
いや濃いだろ…濃いよね?と自分にずっと言い聞かせてますがwまぁ上手く演出出来るかなぁと不安で一杯ですw

G 紳士と皇帝も連れてきてから 「こ、光栄です!」恭しく右手を差し出し握手に応じる。

森崎は粗相の無いように右手の掌を自分のズボンで擦り、一応清潔という体裁を整える。今までこういった反応は何度も見てきた
ズィーコは思わず苦笑してしまうが、森崎としては大真面目である。そして珍しく少し顔を上気させながらズィーコに恭しく右手に
差し出そうとして、

森崎(あ…シュナイダーやピエールも呼んでやろう…)
こんな一大イベントを自分だけこなすのも悪いと思い、

森崎「ぷりーず!じゃすともーめんと!!…お〜い!シュナイダー!ピエール!こっちに来いよ!!」
森崎はたどたどしい英語でズィーコに断りを入れてからシュナイダーとピエールを呼びつける。そもそもズィーコはブラジル人なので
ポルトガル語なのだが、まだ外の世界を知らない森崎にとっては外人=英語なのだろう。それはともかくさっきからずっと
差し出しっぱなしの右手を見つめて困った表情を見せるズィーコ。そうこうしている内にシュナイダーとピエールがやってきて
ズィーコがいると分かるや否や、彼らも森崎と同じく表情に緊張が張り付く。

シュナイダー「モ、モリサキ…これは一体…?」
ピエール「な、何事だ?」
彼らもその年代では将来を渇望されているが、やはりそこはまだ少年といってもいい年頃。目の前の偉大な選手のオーラに
思わず興奮すると同時に緊張してしまう。

鈴木「君は…名前は何と言ったかな?」
ズィーコがシュナイダーに向かって言葉を発するのを鈴木通訳が通訳する。

36 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 00:24:38 ID:???
シュナイダー「カ、カール・ハインツ・シュナイダーです!」

鈴木「君のシュート力は素晴らしい…そしてストライカーとしての天性の才能もある…それに慢心せずに努力して伸ばせば君は
将来物凄いストライカーになるだろう」
そう言ってからシュナイダーに右手を差し出すズィーコ。シュナイダーはその言葉に感激しながら森崎と同じく右手を自分のズボンで擦り、
ズィーコの握手に応じる。そして次にピエールに顔を向け名前を聞く。

ピエール「エル・シド・ピエールです!」

鈴木「君の視野の広さ、テクニック、ゲームメイク…そして試合に対する姿勢…どれを取っても一流だ。後君に足りないのは
経験だけだ!もっと色々な試合を経験すれば君は誰にも負けない!」

ピエール「は、はい…ありがとうございます」
そしてピエールに右手を差し出すズィーコ。流石にここら辺は育ちの良さが出て来るのか、右手をズボンで擦るという真似は
しなかったが、ズィーコと握手するピエールは感激の余りに瞳が若干潤んでいた。そして最後に森崎に向き直り名前を聞いてくる。

森崎「森崎有三です!」

鈴木「正直君のガッツには驚いた…私のシュートに対しても発揮したあの負けん気…キーパーにとって最も大事なモノを
君はすでに持っている!」
そしてズィーコは自分の胸を叩いてさらに続ける。

鈴木「そう…ハートだ!たとえ他の全てが諦めたとしてもキーパーは諦める事は許されない…諦めればそれは
失点に繋がるからだ…君はそれを本能で理解している…これからが楽しみだよ」
そしてズィーコが右手を差し出してきた。その右手にしっかりと応える森崎。

37 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 00:25:48 ID:???
鈴木「君達のようなサッカー選手が下の世代に育っている事を私は嬉しく思う。今日は負けはしたが、何時の日か
逞しく成長を遂げた君たちと戦ってみたいものだ…」
かなわぬ夢と知りながらあえて笑顔でそう言うズィーコ。森崎達の未来の行く末に期待するかのように。

森崎「その時は絶対に貴方のシュートを止めて見せますよ!」
シュナイダー「その時は胸を借りるじゃなくて…本気で来て貰いますよ?」
ピエール「俺もです!その時は今日のようにはいきませんよ?」
三人が三人ともズィーコの意を汲み取って挑みかかるような視線を送った。ズィーコはそれを満足そうに目を細めてから、
後ろを振り向き、手をひらひらさせながら去り際に、

鈴木「あまりそんなに怖い顔しないでくれ…でないと君達をウチのチームに連れて帰りたくなってしまう」
そのズィーコの言葉は三人にとって最大級の褒め言葉だった。


と判定も選択肢も無くて申し訳ないですが今日はここまでです。それでは続きはまた明日というところでそれでは〜

38 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 00:27:10 ID:???
ズィーコかっこよかったな、乙でした!

39 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 00:40:24 ID:???
これてつをとかジャンクさんとか呼んでたらどうなってたんだろうかw

ズィーコかっこいいよズィーコ乙でした

40 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 04:11:14 ID:???
ズィーコがマジで神様だ・・。
さっき例のヒールボレー動画見てきたんだけど、あれは人間業とは思えない。
それ以外のスーパーシュートもそれぞれ美しすぎて涙が止まらんかった。

41 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 23:11:57 ID:zTumvCE6
>>38 やはり神様はネタ扱いするわけにもいかんのでビシッと決めてもらいました!

>>39 鈴木「ジャンクマンと言ったね…君はキーパーをやりなさい。きにのその手はまさにキーパーになる為に生まれてきたと
言っても過言じゃない」
鈴木「南光太郎だったか…君は…その何と言うか…もう少し自重すべきじゃないか?液体とか液体とか」

>>40 確かにアレのボレーは凄すぎる…同じ人間とは思えない…大体があの人MFなのに何であんなに得点力があるのか…
やはり神様の名は伊達じゃない!


森崎達から離れてズィーコは今度はヤンの元へ訪れる。その場で座り込んでいたヤンはズィーコが来るのに気が付くと
一応立ち上がるが、その動きは疲労から酷く緩慢なものだった。

鈴木「大丈夫ですか?見たところお疲れのようだが…」
ズィーコの言葉を鈴木通訳が通訳してヤンに伝える。

ヤン「これはお恥ずかしいところを…」
ヤンはこれには照れくさそうに笑いながら襟を但しズィーコに向き直る。

鈴木「今日は貴方にやられっぱなしだった…正直ここまで押さえ込まれたのは初めてだよ」

ヤン「いえ…たまたまです…運が良かった…普通のサッカーならば私は貴方の影すら踏ませてもらえませんよ」
ヤンの言葉は謙遜でもなんでもなく、普通のサッカーをしていたらヤンは一生かかってもズィーコからボールを奪うことは出来ないだろう。
そうしてお互い笑顔を見せ合うが、すぐにズィーコは真剣な表情をして、

鈴木「これなら安心して後は貴方方に託せるというものだ…」
そして鈴木通訳を通してズィーコが語る内容にヤンは驚きの表情を隠せない。ズィーコ達ラブマリーは敗北した場合
自分達が消滅することを予め知っていたのだ。

42 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 23:12:58 ID:zTumvCE6
ヤン「そうですか…貴方方も知っていたのですね…」

鈴木「ええ…貴方方のチームが勝ち進んだ方がこの事態をどうにかできる確率は高い。それを知っていながら私達は本気で
貴方方に挑みかかった…手を抜いて貴方方を勝たせることも出来たはずなのに…ですが皆サッカー選手としてどうしても
サッカーには嘘を付きたくなかった…」
そしてズィーコはヤンに頭を下げる。ヤンはそれを笑顔で返しながら、

ヤン「頭を上げてください…そんな事を気にされていたのですか。でも大丈夫ですよ寧ろ貴方方みたいなチームと本気で
勝負できて彼らも喜んでいるはずですよ。ほら…」
後方を指し示す。ズィーコもそちらの方へ視線を向けると、そこにはオールスターズの選手とラブマリーの選手がお互いの
健闘を称え合っている姿が。

ヤン「もし貴方方が手を抜いていたのならああいう光景も見られなかったでしょう…そして貴方方が本気で挑んでくれたからこそ
こちらも迷う事無く全力でぶつかれたんです。私は本来スポーツなんて全くしませんが…今回おかげでスポーツするのもそんなに
悪くないなと思うようになりましたし…まぁ今日みたいに限界まで走り回るのは勘弁願いたいですが…」
ヤンが自嘲気味の笑顔を見せると、ズィーコもつられて苦笑を浮かべ、

鈴木「そう言って頂けるといくらか楽になります…あの少年(森崎)が率いるオールスターズ…いいチームですね」
ズィーコの言葉に微笑を浮かべヤンは軽く頷いてみせる。そしてズィーコはヤンに右手を差し出す。

鈴木「貴方方に丸投げという感じで心苦しいですが…後の事は頼みます!」

ヤン「微力を尽くします…!(ふぅ…これはいよいよもって負けられないな…)」
そしてヤンはしっかりとズィーコの右手を握り返した。

43 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 23:14:01 ID:zTumvCE6
核澤「ああ…今ラブマリーの選手がグラウンドを去って行きます…ブルー1色のスタンドも今はシーンと静まり返っており、
これが敗者という事なのでしょうか…何か今までのざわめきが嘘のようなそんな感じがこちらにも伝わってきます」
松木「いや〜でも両チームとも頑張りましたよ!もう両方優勝でいいんじゃないですか!ラブマリー万歳!オールスターズ万歳!」
セル塩「今日の結果はちゃんと反省して…特にQBKデスネ…何回チャンスを貰ったと思っているんデスカ?」
核澤「まさに総合優勝を手にしたのはオールスターズ!松木さ〜ん!オールスターズは…その…どこが良かったんですか?
あの…相手に対して」
セル塩「オールスターズがと言うより自分たちの自滅ですよ!あんなに決定的チャンスを外して勝てるわけがナイ!」
核澤「……さぁ画面捉えました!ナカザワ!ああ〜ムァキも写っています」
松木「いや〜素晴らしい試合をありがとう!サッカーは素晴らしいィ!!」
核澤「さあ放送時間も残り少なくなってまいりました…この後はオールスターズのヒーローインタビューなどをご覧いただきたいと
思います…総合優勝はオールスターズです!残念ながらラブマリーは敗れてしまいましたが、この奮闘振りは優勝したと
言ってもいいでしょう!それでは大会実況は私核澤と、解説は松木ヤスタローさんとセル塩越後さんでお送りしました。
すべては南アフリカW杯のために!!」

ラブマリーの選手が控え室へと引き上げていく。それをオールスターズの選手達は最後までじっと見詰めていた。
そしてもう一人森崎達と別れを告げなければならない人物が居た。グローバルフットボーラーのターク・ハルである。

森崎「ターク…」
そんなタークに森崎は…

A 「ターク…どうしても行っちまうのか?」
B 「行くなタークッ!ウチにはお前が必要なんだ!」
C 「フン…ターク……お前がいなくなって清々すらぁ……早く行っちまえよ…………」
D 「ありがとうターク!お前のお陰でこの試合勝てたんだ!」
E そのまま無言で見送る。
F その他何かあればどうぞ

*先に2票入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人のFを支持する場合はF >>○○のように安価をつけてください

44 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 23:15:39 ID:6UnUAWAk
C

45 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 23:15:58 ID:qbrBtDes
F D+最後に昔みたいに一緒に歌おうぜ!

46 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 23:18:15 ID:d3bd7nCc
F D+最後に昔みたいに一緒に歌おうぜ!

47 :キャプ森ロワ:2009/12/08(火) 23:26:58 ID:???
フフフ…歌かぁ〜歌はいい…というところで今日も短いですがここまでです。
セリフを考えるとああでもないこうでもないといつも長引いてしまうのがなんとも…
富野御大みたいな台詞回しが思いつけばいいんですが…というところでそれでは〜

48 :森崎名無しさん:2009/12/08(火) 23:28:22 ID:???
音撃戦士VSタークの美声乙でした!

49 :城山正 ◆2veE6wGXw2 :2009/12/09(水) 22:02:37 ID:???
新スレ&暫定最終もしくは第1部最終スレ乙です。
ラブマリーとの熱戦も終結し、残すはラストバトルのみ。
様々な因縁が決着することを祈っております。

50 :キャプ森ロワ:2009/12/09(水) 22:46:05 ID:KAk03YIo
>>48 な、何故タークが美声だと知っている!?ああグローバルだからそれ位当たり前かw

>>49 乙あざっす!様々な因縁…解決するのかと私が一番危惧しているかも知れません(オイ!!)
ま、まぁ何とか上手く終わらせられればと思ってます!

F D+最後に昔みたいに一緒に歌おうぜ!

森崎の脳裏にこの試合でのタークの活躍が思い浮かぶ。試合早々相手のクロスをすかさずクリアーした事。あのクリアーで
主導権を握ることが出来たのだ。そして負傷退場ながらも相手チームの交代枠を減らすという仕事を見事やってのけるなど、
その活躍は枚挙に暇がない。

森崎「ありがとうターク!お前のお陰でこの試合勝てたんだ!」
そして森崎はタークに右手を差し出すと、タークもそれを笑顔で握り返してくる。ターク・ハルという選手を欲するチームはそれこそ
星の数程ある。だからこそターク・ハルはグローバルフットボーラーとして認められているのだ。無論森崎とてタークにはチームに
残って欲しいが、それを言えばタークを困らせるだけだと分かっていたので、あえて笑顔で送り出すことにする。
ここまでならば感動と言うだけで終わっていただろう。だが次の森崎の一言に光太郎以外のオールスターズに激震が走る。

森崎「よっしゃ!タークの門出の祝いだ!次のチームでも頑張れるように最後に昔みたいに歌でも歌って締めくくろうぜ!」

オールスターズメンバー「え゛ッ!!」

光太郎「それはいい考えだな…ターク…一緒に歌おうぜ!」
森崎の提案に流石は魂の師匠光太郎もすぐさま乗っかってくる。

51 :キャプ森ロワ:2009/12/09(水) 22:47:29 ID:KAk03YIo
シュナイダー「モ、モ、モリサキ…タークも急いでいることだし…ここは…」
ジャンクマン「そうそう…ねェ?アニキ…そのほら!!」
何とか必死にそれを食い止めようとするオールスターズのメンバーだったが、当の送り出される方のタークがこの提案に乗り気を
見せており、早速森崎と光太郎の間に入って肩を組んだりしている。そんな無邪気なタークを見てまさか止めろなどとは誰も言えず、
がっくりと頭をたれ、表情は沈痛なものとなる。

光太郎「タークも中々歌える口か!よし森崎!何を歌うかはお前に任せるぞ!」
森崎「任せてください!ターク…お前を送り出す歌は…」

A 仮面ライダーBLACK OP
B 黒い勇者
C 俺の青春
D ここは上三つのメドレーしかない!
E たまには別のを歌うぜ!例えばこんなのとか http://www.youtube.com/watch?v=Q5e3hw0z99w
F その他何かあればどうぞ

*先に2票入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人のFを支持する場合はF >>○○のように安価をつけてください

52 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 22:48:29 ID:86M1K+Xk


53 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 22:51:26 ID:Hf/PVzcQ
D

54 :キャプ森ロワ:2009/12/09(水) 23:22:05 ID:KAk03YIo
D ここは上三つのメドレーしかない!

森崎「当然全て歌いましょうよ!」
森崎のこの言葉に光太郎は歓喜するが、それ以外の者は終わったという表情を見せる。まだ歌ってもいないのに
目が虚ろになっており、表情も青ざめている。

森崎「よし…まずはこの曲からだ!」

そして肩を組み合った森崎と光太郎とターク・ハルはリズムを取り始める。

「仮面ライダーBLACK」
http://www.youtube.com/watch?v=f9_GcXgVDZM

先着3名様で
神聖てつを→ ! card
神聖森崎→! card
グローバルラァァァァァイ→! card

神聖てつを又は神聖森崎−ラァァァァァイの数値が
 1≧→ この世界は調律されてしまった…
 0→ 酷い…酷いがタークのお陰で何とか耐えられるレベル…
 ≦−1→ 流石タークだぜ!見事に音撃戦士もクリアーだ!
 
神聖てつを、神聖森崎でJOKERの場合無条件で調律されます。
グローバルラァァァァァイでJOKERが出ると、皆の平穏が手に入ります。

とりあえず今日はここまでです。タークと別れた後は選択肢や判定があんまり無いかもしれません…
無理に入れ込んでもテンポが悪くなるだけでしょうし…というところでそれでは〜

55 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 23:22:37 ID:???
神聖てつを→  ハート7

56 :キャプテン松山 ◆RxYivCScyw :2009/12/09(水) 23:22:38 ID:???
神聖てつを→  スペード3

57 :キャプテン霧雨 ◆2pV1gRdG.o :2009/12/09(水) 23:24:16 ID:???
神聖森崎→ ハートA
ラア゛ーーーーーーー!!

58 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 23:24:20 ID:???
グローバルラァァァァァイ→ スペード10

59 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 23:25:02 ID:???
乙でした!

60 :森崎名無しさん:2009/12/09(水) 23:26:00 ID:???
グローバルフットボーラーは歌も上手かったのか乙でした

61 :森崎名無しさん:2009/12/10(木) 00:24:31 ID:???
調律お預け乙でした!

62 :森崎名無しさん:2009/12/10(木) 00:59:51 ID:???
まだあと2曲あるからな
頑張れターク,オールスターズの命運はお前の喉の体力に懸かっているぞ

63 :森崎名無しさん:2009/12/11(金) 23:10:16 ID:???
ライダーアクションリクエストしてもいいですかー?w

64 :キャプ森ロワ:2009/12/11(金) 23:49:41 ID:???
>>57 霧雨さんは優しいなぁw

>>60 まぁ様々なチームを渡り歩いているのですぐ取り入るためのスキルといったところでしょうか?w

>>61 調律なんてとんでもないwそんな事をすれば世界がw

>>62 まぁ流石に3回も判定するのもアレなんで1回ですねw期待していたら申し訳なかったですがw

>>63 ギリギリ入れ込みましたデスwいや〜ついつい聞き入ってしまったw

神聖てつを→  ハート7
神聖森崎→ ハートA
グローバルラァァァァァイ→ スペード10
≦−1→ 流石タークだぜ!見事に音撃戦士もクリアーだ!

光太郎、森崎の音波にせめてのも抵抗にとオールスターズのメンバーは耳を塞ぐ。しかしそんな事をしても焼け石に
水だと言うことは重々承知の上である。少しでもいいから現実逃避したかったのだろう。

ジャンクマン(ううう…どうしてこんな事に…しかしタークがあんなに乗り気じゃ止めることもできやしねぇ…)
しかしジャンクマンは自分の手が手なので耳を塞ぐことすら許されず、もろに現実と対面しなければならない。
確かにこちらに来る前までは悪魔騎士として残虐非道の限りを尽くした自分ではあるが、こっちに来てからは心を入れ替えて
昔の自分を知っている者が見たら腰を抜かすほど真面目にやってきたつもりである。それなのにこの仕打ち。
ジャンクマンの心に再び暗く淀んだ物が浮上してくる。最もそれが形になるのはまずこの音波に耐え切った後のことになるのだが…

「「どぎを!ごえっどぞらをがげっどごどーほしーのだめー!! 」」
そして光太郎と森崎そしてタークが歌い始める。

ジャンクマン(ウ、ウギャあ?………ん?あれれ?)
そして耳を塞いでいなかったからこそジャンクマンはすぐにその異変に気が付く。

65 :キャプ森ロワ:2009/12/11(金) 23:50:59 ID:???
「黒い勇者」
http://www.youtube.com/watch?v=J-8DXf5ITfE

「「らいだーゆあざふぁ〜いたあ〜!!」」

ジャンクマン(俺は夢でも見ているのか…?)
シュナイダー(…これは?)
ピエール(…一体…)
そして歌が進むほどに他のメンバーも異変に次々と気が付いていく。

「俺の青春」
http://www.youtube.com/watch?v=IwXsGAsSzcw

「「むねのざわめき はなふぶきぃ〜 よせうつなみにぃ〜 うたがあるぅ〜」」

真理(…うそ…)
透(す、凄い…)
彼らの中でも最も威力のある「俺の青春」まで聞いても尚オールスターズメンバーは健在だった。
本来であれば「黒い勇者」の時点で全滅となっていてもおかしくない状況である。

森崎「よ〜しノッテ来たぜ!今日はこいつも歌うぞ!!」
光太郎「ハハハハ」
それを周りもノッテいると勘違いしたのか、音撃戦士達はこの三曲メドレーに留まらず、更にもう一曲追加する。

66 :キャプ森ロワ:2009/12/11(金) 23:52:29 ID:???
「ライダーアクション」
http://www.youtube.com/watch?v=6B7JJWrKmKE

「「だ〜いじをげって〜 らいだ〜じゃんぶ〜」」

ジャンクマン(……もう間違いない!!)
ヤン(まさか…アレに対抗出来るとは…驚いたな…)
すでにオールスターズのメンバーは耳を塞いでいなかった。それどころか彼らの歌に聞き惚れてすらいた。
一体何故殺人音波とも言われるほどの歌が一転して聞き惚れるまでに到ったのか…その理由は

ティーダ「すげ〜!ターク!すげぇよ!!」
そうグローバルフットボーラーターク・ハルの存在である。信じられない事にタークの歌声は森崎と光太郎の殺人音波を
抑え、それどころか森崎と光太郎の音波がタークの歌声と融合し一つの合唱みたいになっていた。

ジャンクマン「ううう…歌ってこんなにいいもんなんだなぁ…」
思わずその歌声に涙しそうになるジャンクマン。もはや歌と言うモノに関して深層意識レベルでトラウマとなっていた
ジャンクマンにとってタークの歌声は彼に再び歌というものの良さを思い出させてくれたまさに救いの神であった。
そして彼らが歌い終わると、

リンダ「すごい…タークって本当に凄いわ…」
チキ「やっぱりタークお兄ちゃんはすご〜い!!」
アルス「感激しました…貴方は本当に凄い人だ…」
ドーガ「ありがとう…ありがとう…」
デスマスク「フッ…流石の俺様も貴様には脱帽だっP」
こぞってターク・ハルに群がりその美声を褒め称える。タークはそれに爽やかな笑顔で応える。

67 :キャプ森ロワ:2009/12/11(金) 23:53:51 ID:???
森崎「いや〜流石タークだぜ…相変わらずいい歌声してるぜ。そっちでも十分食っていけそうだな」
光太郎「ああ…俺も驚いた…タークお前みたいな奴と一緒に歌えて嬉しいぜ!」
そして音撃戦士たる彼らすらタークの歌声には脱帽していた。グローバルフットボーラーとして様々なチームを渡り歩く
ターク・ハル。当然中にはガラの悪いチームというのも残念ながらある。そう言った時タークは歌う事によってチームの雰囲気を
和ませ、チームの信頼を勝ち取ってきていたのだ。なのでいわば歌はタークがグローバルで活躍する為に身に付けた
無くてはならないスキルだったと言えよう。

森崎「じゃあなターク…次のチームでも頑張れよ!まぁお前の事だから心配はしてねぇけどな」
そして森崎は笑顔でタークとがっちりと握手する。

森崎「また一緒にサッカー出来たらいいけどな…次はお前と戦うってのも面白そうだけどな…でもやっぱり俺としてはお前の後ろで
ゴールを守りたいかな?」
森崎がそう言うと、タークも笑顔で頷く。そして彼は他のメンバーとも次々と握手をかわす。

シュナイダー「…今度はお前の守るゴールを相手に戦ってみたいものだな。達者でな」
ピエール「今日のプレイは見事だった…俺もお前のプレイに負けないように精進するよ」
リンダ「貴方のプレイはいつもドキドキさせられたわ…次のチームでも頑張ってね」
ティーダ「俺もタークみたいな世界を轟かすプレイヤーになりたいッス!」
ドーガ「ディフェンスのなんたるかをあんたからは学んだよ…ありがとう」
透「君みたいなプレイヤーが代表でもいればなぁ…」
真理「そうねぇ…そしたら世界の強豪相手でもいい勝負になるのに…」
アルス「貴方の相手チームをもいたわる姿勢は感動しました…」
チキ「タークお兄ちゃん行っちゃうんだ…タークお兄ちゃんともう少し遊びたかったなぁ…」
光太郎「また一緒に歌おうなタークッ!!」
ジャンクマン「ターク…アニキが居なかったらお前に付いて行ってたかもなぁ…元気でな!」
デスマスク「フン…精々俺の敵に回るような事はするなよ?貴様相手だと手加減できんからな」
皆内心タークとの別れを惜しんではいるが、そこは快く送り出そうと笑顔で握手を返す。

68 :キャプ森ロワ:2009/12/11(金) 23:55:25 ID:???
カミーユ(…確かに凄い人だ…でも結局彼の違和感は分からなかったな…)
ヤン(選手としても一流…人格的にも非の打ち所は無い…しかし……何故か腑に落ちない…)
そして当初からタークに対して疑念を持っていたこの二人は最後までそれが何なのか分からなかった。

握手を終えるとタークは振り返り、控え室の方へと歩き出す。その背中をオールスターズはじっと見詰めている。

森崎「タ〜クゥ!!元気でな〜!!」
そして最後に森崎が大声でその背中に叫ぶとタークは振り返り、返事するを代わりに右手を突き出しVサインをする。
それはタークなりのオールスターズへのエールだった。

シュナイダー「勝利のVサインか…」
森崎「へッ…タークめ…」
そして森崎もVサインをし返すと、タークはそれを満足そうに見た後、踵を返しそのまま去っていった。

判定も何も無いですがとりあえずここまでです。何か別れシーンが予想以上に長くなった…あるぇ?

69 :森崎名無しさん:2009/12/11(金) 23:58:36 ID:???
グローバルフットボーラーよ永遠に乙でした!

70 :森崎名無しさん:2009/12/11(金) 23:59:35 ID:???
ターーーーーーーーークーーーーーーーーーーーー!!!

乙でした!!!

71 :森崎名無しさん:2009/12/12(土) 02:26:20 ID:???
「ロンリータークハル」
作詞:森崎有三・南光太郎
作曲:ヤン・ウェンリー
編曲:エル・シド・ピエール
歌:グローバルフットボーラーターク・ハル

72 :森崎名無しさん:2009/12/12(土) 03:13:20 ID:???
世界を渡る風 ひょうひょうと
ひとり行く ひとり行く ターク・ハル
フィールド噛みしめて ひとりひとり斗う
されど わが友 わがふるさと
ひとりでも ひとりでも 護る 護る ゴール
ターク・ハル


73 :森崎名無しさん:2009/12/12(土) 22:19:14 ID:???
だ〜れがな〜んといってもおれはおれは有三森崎有三だ〜♪

74 :森崎名無しさん:2009/12/12(土) 22:23:11 ID:???
タークさんには音撃戦士ですら歯が立たないのか…
あれ?じゃあ前のEDでタークさんが倒れた理由って?
やはりゴルゴムの仕業か!ゴルゴム……ゆるさ゛ん!!

75 :森崎名無しさん:2009/12/12(土) 23:36:43 ID:???
Now on Hero タークハル!!
Now on Hero タークハル!!

76 :キャプ森ロワ:2009/12/14(月) 00:07:56 ID:???
>>69 今思えばまさにスレタイ通りの展開になってましたねw

>>70 カムバーック!!ですね分かりますw

>>71-72 ちょw何このコンボ破壊力ありすぎですよw紅茶吹いたw作詞がやばすぎるw作曲も大丈夫か?w
替え歌としても秀逸ですw。そういえばガキの頃はV3の替え歌よく歌ってたな〜

>>73 流石音撃戦士らしい歌ですw

>>74 まぁタークが殉死したのはタークが音波に対して油断していた説もあります。当然ゴルゴムやクライシスと言う線も
十分に考えられますが、今のところ真相は明らかになっていませんねw

>>75 流石タークの人気はグローバルだ!w

77 :キャプ森ロワ:2009/12/14(月) 00:12:58 ID:8FfxhTBc
ラブマリー、そしてターク・ハルも去ってグラウンドには森崎達オールスターズのメンバーのみとなった。

森崎「ところで提督…この後ってどうなるんでしょう?」
勿論ヤンに聞いたところで分かるはずも無い事位は理解しているが、何となく不安から聞いてしまう。

ヤン「さぁ?私に聞かれても分かりかねるな…まぁこのまま待っていればあちらさんから何らかのリアクションは
あるんじゃないか?」

森崎の質問に苦笑し肩をすくめながら、不安を取り除くように出来るだけ穏やかにヤンは答えを返す。
他の者の様子を見ようと周りを見渡すと、シュナイダーは腕を組んだままじっと目を閉じている。ピエールは俯き加減で
何かを考え込んでいるみたいだ。リンダは先ほどから無表情でじっと一冊の魔道書を見つめている。カミーユは癖なのだろうか
右手の親指の爪をしきりに噛んでいる。この中でも最も顔色が悪いが、しかしその瞳の力は衰えるどころか益々鋭さを増している。
ティーダは先程から気合を入れるように両頬を叩いては痛がっている。ある意味普段通りと言えたが、その表情は
痛みだけのものではなくやや引き攣っていた。ドーガは自分の盾と武器をいつもより入念にチェックしている。
透は不安そうにしている真理にしきりに声を掛けており、いつもとは逆の光景が見られた。アルスはメンバー全員に
回復魔法を掛けた後、目をつぶってじっと力を蓄えているようだ。チキは皆の緊迫した様子を感じ取っており、
不安そうな表情をしている。何かの拍子で爆発したら大泣きするのではないだろうか。
光太郎はどうにも気持ちを抑えきれないようでさっきから周りをウロウロしており、それにデスマスクが苛立ちを見せて
注意して、ジャンクマンが抑えるといったある意味普段通りなやりとりを行っていた。そしてヤンがメンバー全員見渡したところで、

カミーユ「…来る…!」
カミーユのニュータイプとしての感性がいち早くそれらの襲来を捉え、グラウンド中央を見ると、丁度センターサークル付近の
空間が突如歪む。

78 :キャプ森ロワ:2009/12/14(月) 00:14:15 ID:8FfxhTBc
ヤン「おいでなすったか…」
ヤンの呟きと共に歪んだ空間から複数の人間が現れた。そしてその中央にいる人物を見るや否や

森崎「ジジイ!!」
激昂し森崎は叫んだ。森崎達にとっては忘れたくても忘れることの出来ない人物。この状況を生み出した元凶
ジョアンその人であった。ジョアンは森崎の言葉を気にする風でもなく、笑顔で拍手しながら、

ジョアン「おめでとう!オールスターズの諸君!」
そう言いながらこちらへと近づいてくる。後ろには森崎達と同じ年代位の少年達がつき従っており、その中の一人は
以前ゾーマ城で出会ったアルシオンという少年だった。

ヤン(…成る程あの少年達が恐らくは我々の最後の相手を務めるという訳か…しかし…これは…?)
カミーユ(…違う…このプレッシャーはあの人達から来るものじゃない…だったらどこから…)
リンダ(…いない…わね…)
アルス(……)
何人かはジョアン達に若干の違和感を抱える中、ジョアンの言葉は続く。

ジョアン「まさかあの強豪ラブマリーを倒して優勝するとは…正直わしも驚いておる。…さて約束通りお前たちは元の世界に
戻してやろう。まぁその前に一応優勝チームには褒美をやる事になっておるが何が欲しい?大抵のモノならくれてやれるぞ?」

森崎「…」

A 「優勝のご褒美だぁ?ふざけるな!当然全部元通りにしろ!」
B 「…結局お前たちはこんな事をして何がしたかったんだ?」
C 「…まだ役者が揃ってないみたいだが?」
D 「え?ご褒美?じゃあ…世界の半分で!」
E そのまま無言で睨み付ける。
F その他何かあればどうぞ

*先に2票入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人のFを支持する場合はF >>○○のように安価をつけてください
中々進行しないですが、今日はとりあえずこれだけです。多分そのうち一気に長文になると思います…

79 :森崎名無しさん:2009/12/14(月) 00:17:34 ID:oVjWMZPI


80 :森崎名無しさん:2009/12/14(月) 00:34:41 ID:???
信彦さんを蘇生させるとか提督の運命を変えるとか無理ですか?

81 :森崎名無しさん:2009/12/14(月) 00:42:38 ID:cAPske5E
C

82 :森崎名無しさん:2009/12/14(月) 16:58:39 ID:???
過去のことを変えられるならこんな茶番でっちあげなくてもいい、多分無理だろう
運命を変えてみたいのはすごく同意だが、外道相手に取引なんぞしたくないぜ!

83 :キャプ森ロワ:2009/12/16(水) 22:06:23 ID:???
えーと最近私事が忙しくて森崎版もまともに覗いけて無い状況で、元々遅いですが更新の頻度が
12月中は激減すると思います。せっかく終盤というのに申し訳ないです…orzまぁ終盤だからこそ
きちんとまとめたいとああでもないこうでもないって苦戦していると言う面もありますが…
なので今日はレスだけでも…

>>80 えーと、まぁ>>82さんが仰っているようにこのやりとりは茶番ですのでそういった事は出来ないです。
そもそもそんな事が出来るならこんな回りくどい事しないでとっとと自分でやれと言うことですね。
確かに運命を変えるというのは二次創作系の醍醐味ではありますし、私も考えないことも無かったんですが、
前も少し触れたと思うんですが、変えるなら変えるなりにヤンや光太郎の話を煮詰めていかないといけないですし、
この話ではそこまで持っていけないというのが結論ですね…まぁこっちの世界に来て取得したのはサッカー技能だけで、
流石にそれだけで何かが変わるほど彼らの背負った運命も弱くは無いと思いますし。森崎、シュナイダー、ピエールは
ともかく他の人物だと死に技能なので(ヤンなんて特にw)一応もうすでにエンディングの構想は固まっていて
後はそこに持っていく過程をどうしようかと考えてます。特にヤンに関しては一番頭を悩ませてます…
何とかきっちりケリを付けられればいいとは思ってますが…

>>82 フォローありがとうございます。まぁ運命を変えるなら「キャプテンてつを」や「ヤン提督の決断」などに
しないと無理でしょうねwまぁここは森崎版ですしそういった二次創作は流石にマズイかなぁw


つなぎと言っては何ですがとりあえず最後に向けて気持ちを盛り上げる為に見ていた動画を置いて行きますね。

Sea of the Stars
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm7694773

OPラストの背中合わせのヤンとラインハルトがしびれます。

84 :森崎名無しさん:2009/12/24(木) 18:56:56 ID:???
中の人の勇気が世界を救うと信じて…





85 :森崎名無しさん:2009/12/25(金) 00:14:02 ID:???
サン・ターク・ロースがやってきますように乙

86 :森崎名無しさん:2009/12/25(金) 12:04:17 ID:???
タークの焼いたロースウマー

87 :キャプ森ロワ:2010/01/01(金) 23:52:53 ID:???
皆様新年明けましておめでとうございます。やっと私事の方が一段落付いてようやく時間が取れるようになりましたので
更新を再開させたいと思います。お待たせさせてしまって申し訳ないです。まずはレス返しから…

>>84 乗って戦闘が終わったら死ぬロボットに乗れと言うことですね分かります。

>>85>>86 このレスで吹いたwこれ見てウチでもクリスマスネタ位やろうかなとも思いましたが、
あ、そういえば自分イベント事とか全く興味無い人間だったwと言うことを思い出し、もしやったとしても
ヤン「クリスマス?祝日でもないし出費がかさむだけだから正直なところ面倒なだけだな…」
などとネガティブ発言が飛び出しそうだったので自重しましたw

まぁあまりにイベント事に関心が無さ過ぎて文句言われたこともあったなぁ…(遠い目で)
なので何というか年を越そうが一日は一日というという感覚らしいですwガキ使見てカウントダウン無し余裕でしたw

一応本来なら選択肢も判定も無いのでsageで進行させるんですが今日は更新再開と言うことで告知も兼ねて
申し訳ないですがageさせてもらいます。

88 :キャプ森ロワ:2010/01/01(金) 23:55:06 ID:t7jAM2aE
C 「…まだ役者が揃ってないみたいだが?」

森崎が言う役者とは以前別世界に飛ばされた時に居たアルスの仲間だというクレアと言う女性とリンダが仇と言っていた
黒いフードを身に纏った老人ガーネフの事である。両方共に森崎は攻撃されており忘れたくとも忘れることが出来ない。
ヤンの推測だとジョアン達と共謀しており、全てが終わったこのタイミングで姿を現すものだと身構えていたのだが、
それらの姿はどこにも見当たらない。

ジョアン「…なんじゃ?そんな事を気にしてどうする?褒美はいらんのか?せっかく…」
森崎の問いを笑い飛ばし再び同じ事を語り掛けるジョアンの言葉を制するように

カミーユ「もうこんな茶番終わりにしたらどうですか?今更そんな与太話子供でも真に受けませんよ!!」
カミーユの怒号が響き渡る。その声色はこんな状況にも拘らず、皆思わずギョっとしてしまう程に苛烈を極めていた。

ジョアン「茶番…じゃと?」
しかし当の言われた本人の方はカミーユの言葉に何か感じるところがあったのか、目を細め若干声のトーンを下げながら返す。

カミーユ「それはそうだろ…貴方はさっき大抵の事が出来ると言ってたけどそんな事が出来るなら、そっちの目的が何かは
知らないけど、なにもこんな馬鹿げた事をしなくても自分たちの事位どうにか出来るはずだ。でもそれをしないって事は…
最初からそんな事は出来ない…そういうことでしょ?それに俺達は別に何かを欲しているわけじゃない…ただこの馬鹿げた
催し物を最初から無かったことにして欲しいだけだ!…でもそれもその目的の為とやらで出来ない…違いますか?」
先程よりはいくらか落ち着いた声色でカミーユはジョアンに言葉を返すが、そのカミーユの言葉を聞いているのか聞いてないのか
ジョアンは眉間に皺を寄せながら何かを考え込んでいる。そのジョアンを見つめながらヤンは思考する。

ヤン(…カミーユの言っていることは全く持って正論だ…だからこそ我々はジョアン氏から真相を聞かねばならない…
その事によってたとえそれがどれほど残酷でどのような結果を迎えたとしても…)

89 :キャプ森ロワ:2010/01/01(金) 23:56:29 ID:t7jAM2aE
沈黙がこの場を支配する。誰一人として言葉を発するものはいない。次に続くであろうジョアンの言葉をただじっと待つ。
その時間は数十秒にも満たなかったはずだが、その場に居る人間には未来永劫続くとさえ感じられた。
そしてその沈黙を破ったのは…

ジョアン「…茶番……茶番か…フ…フフフ…フハハハハハハ、アハハハハハハハハハハ」
ジョアンの突如狂ったように上げる笑い声だった。

カミーユ「何が可笑しいんだ…!」

ピエール「…よせカミーユ!少し落ち着け!」
その様子にカミーユが苛立ちげにジョアンに詰め寄ろうとするところをすんでのところでピエールが抑えるが、

ジョアン「いや失礼失礼…別に君たちを笑ったわけじゃないぞ。…いやなに、こちらが危険を顧みずいくら一生懸命に
やってみせたところで、結局のところ他人から見たら茶番にしか見えん…そんな当たり前の事を今になって気が付いたという事じゃ…」
そのカミーユを逆に諭すようにゆっくりとジョアンが語り掛ける。その瞳はどこか憂いを帯びているように見えた。

ヤン「…では話していただけますか?ミスタージョアン。我々にはここに到った経緯を聞く権利があると思いますが?」
そしてここで今まで沈黙を保っていたヤンが初めてジョアンに一石を投じた。ジョアンは一旦後ろに無言でずっと控えている
少年達の方へ顔を向け一つ頷きを見せた後、質問者であるヤンに向き直り、

ジョアン「…いいじゃろう…多少長話にはなるがここまで来たからにはな…」
そしてジョアンは天を仰ぐ。その視線の先には雲一つない青空が広がっていた。


とりあえず選択も判定も無いですがここまでです。次の更新で選択肢があるかな?といったところです。
まさか一年以上もやっているとは思いもしなかったですが、これもひとえに読んで参加してくださっている皆様のお陰です。
あとこの話ももう少しではありますが、今年もよろしくお願いします。それでは〜

90 :キャプ森ロワ:2010/01/02(土) 21:11:10 ID:???
とりあえず選択も判定も無いですがここまでです。次の更新で選択肢があるかな?といったところです。
まさか一年以上もやっているとは思いもしなかったですが、これもひとえに読んで参加してくださっている皆様のお陰です。
あとこの話ももう少しではありますが、今年もよろしくお願いします。それでは〜


読み返していて次のシーンと最後の文章が辻褄が合わない事に気が付いたので

>ジョアン「…いいじゃろう…多少長話にはなるがここまで来たからにはな…」
>そしてジョアンは天を仰ぐ。その視線の先には雲一つない青空が広がっていた。

>>89の最後の文章は破棄で

ジョアン「…いいじゃろう…お前達にも見せてやろう…」
そう言ってから懐から黒い球体を取り出す。

ヤン(あの球体…確か最初の部屋で見た…?)

ジョアンはその球体を自らの頭上に掲げると周りは一瞬にして闇に覆われた。


こちらに差し替えますです。すいませんごちゃごちゃになって見づらいでしょうが…
続きは今日中には…多分無理かなぁ?まぁ気長にお待ち下さい。

91 :森崎名無しさん:2010/01/03(日) 02:29:47 ID:???
今更過ぎですけど新年ラブマリー乙!

92 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:52:50 ID:???
>>91 こちらも今更ですが明けましておめでとうございます。長文連発なので中々ペースの方は上がらないですし、
読者の方々も読むのが結構きついかと思われますが、後もう少しお付き合いくだされば幸いです。


闇に覆われた後、すぐさま森崎の目の前に新たな光景が広がる。どうやらどこかの丘の上らしい。最初はその光景に違和感。
しかしその違和感は意識がはっきりするにつれて、徐々に己の中の記憶と統合されていく。

森崎「…ここは!?」
そして完全にその地を把握した森崎が驚きを見せていると

「いくぞ〜!!」

森崎の耳に突如少年の声が飛び込んでくる。その声の方へ顔を向けるとそこには今まさにサッカーボールを蹴らんとする
小学生くらいの少年とそれを見守る同い年くらいの猿顔の少年。そして蹴りだされたボールはとても小学生が蹴ったとは
思えない程の威力で遠くに見えている大きな屋敷へ向かって一直線へと飛んでいく。

森崎はその光景を呆然と見つめていた。少年のキック力に驚いていたわけではない。その少年の事を知っていたからだ。

森崎「…何で…翼が?」
今目の前で驚異的なキック力を見せ付け、無邪気な笑顔を見せているその少年は紛れも無く大空翼であった。

93 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:53:52 ID:???
そこからはまるで映画でも見ているかのように翼少年の軌跡を追いながら時間は流れる。若林との出会い。
南葛小対修哲小の対抗戦。ゴールデンコンビの片割れ岬との出会い。そして南葛市選抜チームの南葛SCとして参加する
全日本少年サッカー大会。若干の違和感を感じつつもここまでの流れは特に問題なかった。
そして迎えた県予選決勝の志水FCとの試合。

森崎(ん?…確かこの試合…俺は途中から出場したはずだが…)
あまり活躍出来なかったとは言え、怪我をした若林に代わり確かにこの試合に出場したと記憶していた森崎だったが、
目の前の光景では最後まで若林がゴールを守っていた。森崎の違和感をよそに見事勝利を収め南葛SCは全国へと駒を進める。

そして全国へ進む前に森崎にとっては忘れられない、そして確執の原因でもある若林との喧嘩。この喧嘩でまさかの
敗北を喫した若林はそのまま逃げるように西ドイツへと留学するはずだったのだが、それが全く行われる気配も無く、
若林は日本へ留まり続ける。寧ろ目の前光景の中に居る自分、森崎有三と若林の関係は良好に見えた。
時折アドバイスを貰ったりもしている。ここではっきりと目の前で起こっている光景と己の記憶が食い違っている事に気が付く。

森崎(何だ?これは…どういう事だ?俺が知っている事と全く…)
そこでふと記憶がフラッシュバックする。

ヤン『この世界はどこかの世界のパラレルワールドらしい』

森崎(…そうか…パラレルワールドだ…じゃあこの世界がそうだっていうのか?…でも何でこんな光景が?)
では何故自分の世界と似ている世界の記憶なのかという疑問を抱えつつも森崎は再び目の前の光景に集中する。

94 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:54:53 ID:???
全国の場でも順調に大会を勝ち進む南葛SC。大まかな流れは同じなようで、試合順は自分の記憶している物と合致していたが
試合内容は所々自分の記憶しているモノと食い違いは存在した。しかし一番の大きな違いが見られたのは決勝戦明和FCとの試合。
この試合南葛SCのゴールマウスを守るのは自分ではなく、若林であった。試合の方はもつれにもつれ再延長の末
翼が最後の最後に2得点を挙げ4-2で南葛SCが優勝を決めていた。

森崎(やっぱり違うな…まぁこの試合の最後は…あまり思い出したくないから丁度いいが…)
自分の記憶の中にある若かりし頃(といってもまだ十分若いが)の失敗を思い出しながら、
目の前には優勝旗を掲げる翼の姿が映っていた。


そして月日は流れ南葛中へと進んだ翼は中学生活三年目を迎える。翼率いる南葛中学は全国中学生サッカー大会で
二連覇を成し遂げ、前人未到の三連覇を賭けた戦いが始まろうとしていた。それを見ている森崎の世界もその流れ自体は
自分が体験してきた事と同じだったが、自分の時と大きく異なる点が二つ。その一つ目は本来であれば自分の左腕に
巻かれる筈のキャプテンマークが翼の左腕に巻かれていた事。そして二つ目はパラレルワールドの森崎有三の実力だった。

前者の事は森崎にとっては小さな出来事ではない。キャプテン投票で森崎がキャプテンに選出された時の自分を見る
翼の表情は今でも忘れられない。あの時こそ今まで眼中にも無かった自分を翼がはっきりとその存在を認識したと時と
言ってもいい。

森崎(…翼がキャプテン…か…)
実力から言えば自分の世界でも当然在り得た状況。しかし目の前のパラレルワールドでキャプテンマークを巻いている翼を見ると、
何故だかそれこそが唯一絶対かのような説得力が感じられ、自分がそれを巻いていた事が嘘かのように思えてくる程だった。

95 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:55:53 ID:???
そして後者の方は小学生時代はそこまで大きな差は無かったが、中学に入ると今の自分は勿論の事、当時の自分と比較しても
明らかにゴールキーパーとしての実力は劣っていた。無論二連覇を成し遂げるようなチームのゴールキーパーだけあって
全国レベルの実力は持っていたが、全国一のキーパーかと言われればそれはNOとはっきりと言える。加えて言うなら
性格も自分とは全く異なっており、パラレルワールドの森崎は本当に同一人物かと思うほど癖が無く、典型的真面目な人間で
当然オーバーラップなどするはずも無い。共通するところがあるとするならばそれは自分を高めるための努力を惜しまないところと
どんなシュートでも諦めずくらい付いてゴールを守る不屈の闘志だった。


県予選を順調に勝ち進む南葛中。決勝は森崎の世界と同じく大友中。大友中には当然中山の姿もあったが、こちらの世界では
森崎の世界ほどの存在感は無く、試合はやはり自分の世界と同じく南葛中が勝利し、全国へと駒を進める。

森崎(…中山も俺の世界とは大きく異なる奴の一人だな…)

そして舞台は全国大会へと移る。全国大会では徹底した翼マークにより翼は怪我を負ってしまうが、それでも順調に勝ち進んでいく。

森崎(…こっちでは山森なんて影形すら出てない…こんなに違うもんなのか?翼のドライブシュートだって完成時期が違うし…)
南葛が勝ち進めば進むほど自分の世界とは異なる展開を目の前の世界は見せる。

そして翼は満身創痍ながらも南葛は決勝まで進み日向率いる東邦学園との決勝戦。一進一退の攻防の末
試合は同点のまま試合終了を向かえ南葛と東邦の同時優勝と言う事で決着を迎えていた。

96 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:57:37 ID:???
そして舞台は世界へと移る。フランス国際Jrユース大会に出場するための全日本Jrユースの選抜合宿。
パラレルワールドの森崎も選考には入っていたが、実力から言っても海外に留学している若林、そして日本でNo1キーパーと
目されている若島津に次いで三番手という評価で、正ゴールキーパーなど争うまでも到っていなかった。

そして森崎にとっては世界という壁を初めて感じ取った試合。シュナイダー率いるハンブルグとの試合。
自分たちの時は善戦したがこちらでは1-6という屈辱的なスコアで完膚なきまでに叩きのめされていた。
その試合で若島津が怪我を負い、森崎も途中出場で試合に出てはいたが、シュナイダーの放つシュートに反応するのがやっとで
手も足も出ない。そんな森崎にシュナイダーが興味を示すはずも無く、まるで森崎の存在など無かったかのように眼中にないようだった。

森崎(…くッ…そりゃそうだろうけどよ…)
無論別の世界での出来事だとは分かっていても、森崎の中でカール・ハインツ・シュナイダーという存在は決して小さいものではない。
目の前の世界ではシュナイダーの瞳の中に森崎が映っていないと言う事に対しては軽く憤りを感じてしまう。

その後、敗北のショックから衝突は多少あったものの、次第に翼を中心にチームとして纏まっていく全日本Jrユース。

森崎(…少なくともチームとしての纏まりは確実にこっちの全日本の方が上か…)
準決勝でラブマリーに敗退した自分の世界の全日本Jrユースの様子を思い返しながらそれを複雑な気持ちで森崎は見守る。

そして迎えたフランス国際Jrユース大会。当然ゴールを守るのは森崎ではなく、その位置には若島津が立っていた。
世界の壁に苦戦しつつも全日本Jrユースは勝ち上がり、遂に決勝戦、シュナイダー率いる西ドイツJrユースとの決戦。
決勝のゴールを守るのは若林。結局森崎は国際Jrユース大会では一度として試合に出場する事が無かった。
試合の方は激闘の末見事全日本Jrユースが勝利を収め優勝していた。試合終了後当然の事ながらパルメイラスからの
スカウトが森崎の元へ来るはずなどなく、片や翼の方は恩師ロベルトとの感動の再会を果たしていた。

97 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 22:58:39 ID:???
森崎(翼に関しては殆ど俺が知っている流れと同じ…他の奴にしたって大体同じだ…だが俺だけ…俺だけが全く違う…)
無論ここまでの試合展開、各人の性格、能力、環境など自分の世界と異なっている箇所は多々見られる。
しかし流れと言う点だけで見ると一番大きな違いが見られるのは自分の立ち位置だった。自分の世界では森崎は常に注目と
賞賛を浴びる立場であったのが、パラレルワールドではまるで正反対。決して日が当たる事の無い脇役。
そのパラレルワールドの森崎の姿に心が沸き立つのを感じる。違う世界の出来事と何故か割り切る事が出来ず、
知らぬ間に拳を握り締めていた。


そこからの流れは森崎も知らない未来の光景。翼は中学卒業後ブラジルへと渡り、新たなライバル達との激しい競争の中で
揉まれて行く。そして3年後日本へ凱旋帰国を果たした翼は全日本ユースのキャプテンとして世界一を取るべく
ワールドユース大会に臨む。そのメンバーの中には森崎も含まれていたが、元々開いていた翼との差は更に拡大しており
やはりその立ち位置は若林、若島津に次いで三番手。それもその二人と比較しても数段落ちるという評価であった。
そんな中、全日本ユースはアジア予選、本戦と順調に勝ち進み、決勝戦は翼の恩師ロベルト本郷が率いるブラジルユース。
その試合の後半開始直後。ブラジルユースの10番を背負ったコインブラと言う選手が出場すると、その姿に森崎の記憶が刺激される。

森崎(ん?こいつは…あのジジイの傍に居た奴だよな?)
あまりはっきりとは見ていなかったが、確かにこのコインブラと言う選手は先程ジョアンが連れて来た連中の中に
混じっていたという事を記憶していた。そしてそのコインブラを見て他にもこのワールドユースで全日本と戦った相手の中にも
ジョアンと一緒に居た選手が何人か居た事を思い出す。

森崎(…もしかしてこの世界って…)
その事は森崎にある仮説を立てさせていた。

試合の方はと言うと全日本ユースがブラジルユースを抑え見事世界一の栄冠に輝いていた。

98 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 23:00:18 ID:VRzjFvWA
そして更に時は進む。シュナイダーの全日本ユースへの挑戦や遂にプロ入りする翼。そしてそれらの過程を経て、
更に時は進み、各国のナショナルチームと、クラブチームが集まって開催するという、ワールドトーナメントという大会に
翼率いる全日本が挑む。そして決勝まで勝ち進んだ全日本の前に立ちはだかるチームはカンピオーネというチームだった。
そのカンピオーネを率いている人物を見て森崎は思わず息を呑む。カンピオーネの監督はこの状況を作り出している
元凶のジョアンその人であり、そしてそのチームにはアルシオンも所属していた。

森崎(ジジイがこのチームの監督?…何故か新田も居るみたいだがこれはこの際関係無い…あのアルシオンって奴も
居るって事はやっぱり…)

目の前の光景を見て森崎が立てたある仮説とは?

A 「今見ているこの世界はあのジジイやアルシオンって奴らの世界だ!」
B 「今見ているこの世界は俺の世界のパラレルワールドだ!」
C 「今見ているのは全米が泣いたハリウッドの感動巨編に違いない!」
D 「これは夢だ…夢に違いない!」
E その他何かあればどうぞ

*先に2票入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。
*他人のEを支持する場合はE >>○○のように安価をつけてください

99 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 23:08:22 ID:moqujY6I
B

100 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 23:08:46 ID:mhZxXr5M


101 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 23:10:35 ID:v9Km30Dw


102 :森崎名無しさん:2010/01/05(火) 23:14:19 ID:y99IVyMk


103 :キャプ森ロワ:2010/01/05(火) 23:23:35 ID:???
Aに決定と言うところで今日はここまでです。こんな調子が多分一時続くと思いますが
どうかご勘弁を。それではまた次の更新で〜

104 :森崎名無しさん:2010/01/06(水) 00:51:31 ID:???
ラブマリー乙でした

105 :キャプ森ロワ:2010/01/08(金) 23:54:17 ID:???
>>104 どうもどうも。ラブマリーももう出てないと言うのに相変わらずで嬉しい限りですw

A 「今見ているこの世界はあのジジイやアルシオンって奴らの世界だ!」

自分の頭に閃いた仮説が確信に変わり思わずそう叫んでいた森崎。しかしそうすると更に疑問が沸く。

森崎(…確かヤン提督が言うにはこの世界は…)
間の前では全日本とカンピオーネの試合が始まっていた。初めの方はチーム全員が芸術的ともいえる個人技で
全日本を圧倒するが、全日本はそれに対してチームワークで対抗していく。そして次第に流れは全日本の方へと傾いていった。
それはまるで準決勝で見た森崎の世界の全日本Jrユースとラブマリーの試合を見ているようだった。

森崎(…チームワークか…まるで別チームだな俺たちの世界とは…あいつらは俺たちの全日本を見てどう思っただろう…)
目の前の全日本と己の世界の全日本の違いに何となくジョアン達が自分たちの全日本と言うチームを見てどう感じたのか
考え込む。正直なところ森崎の目から見ても目の前の全日本はチーム一丸となって戦っているというのが感じられたからだ。

試合の方はカンピオーネの個人技をチームワークで悉く跳ね返していた全日本有利のまま後半戦へと進む。
しかし後半が開始すると、様子が一変する。カンピオーネの方もチームプレーを使い始めたのだ。
そして試合は一進一退のまま残り時間も僅かというところで、

「決めろッ翼ァ!」

「来いッ!日向君!」
日向がゴール前の翼にクロスを上げる。そしてその強烈なパスにダイレクトでオーバーヘッドに行こうとするところを

「決めさせるかァッ!」
アルシオンもオーバーヘッドでこれをクリアしようと飛び込む。そしてボールを挟んで二人の足が交差し…

そして闇が広がっていった。

106 :キャプ森ロワ:2010/01/08(金) 23:55:35 ID:???
森崎「え?…何だよこれ…」
思わず森崎の口からこぼれる困惑。それもそのはずだろう。今森崎の目の前に広がっているのはどこまでも深い闇。
つい今しがた翼とアルシオンの最後の激突があった事など嘘のように静かな闇。

森崎「…もしかしてこれが…」
その闇を見つめながらポツリと呟く森崎。そしてこれこそがヤンが言っていたこの世界の時間が
止まっているという事なのだろうと悟った。その闇の中には何も無かった。勝者も無論敗者すらも。


ジョアン「どうじゃ?ワシ達の世界は堪能していただけたかな?」

ジョアンの声でハッとする森崎。気が付けばいつの間にか元の所に戻ってきたようだった。周りにはオールスターズの
メンバー達も揃っていた。しきりに頭を振ったり、眉間に皺を寄せていたり、難しい表情を作っていたり、誰しもが
今見た光景に少なからずショックを受けていたようだった。

シュナイダー「くッ…何だ今のは…俺があのワカバヤシとライバルだと?」
ピエール「これが…この世界の記憶…?」
ティーダ「なんかずいぶんいいところで終わるなぁ…」
光太郎「時間を止めた…まさかクライシスの仕業か!?」
ジャンクマン(…う〜んそろそろ突っ込むのも面倒になってきたな…)

ヤン(………やはりな…)
皆がジョアン達を見つめる中でヤンのみは難しい表情をして森崎を見ていた。

ジョアン「今言ったとおり、今見せた世界はワシ達の世界の記憶…そして次に今から見せる世界は…」
そう言ってジョアンは森崎を指差し、

ジョアン「…お前にも関係する事じゃ」

森崎「何だと!?」
驚愕を見せる森崎をよそに再びジョアンは黒い球体を自らの頭上に掲げると周りは一瞬にして闇に覆われた。

107 :キャプ森ロワ:2010/01/08(金) 23:56:54 ID:???
とりあえず区切りで一旦ここまでです。明日か明後日辺りで一気に進めたいかなぁとは思ってます。
それではまた次の更新で〜

108 :森崎名無しさん:2010/01/09(土) 00:01:35 ID:???
ラブマリー乙でした

109 :森崎名無しさん:2010/01/11(月) 22:33:01 ID:???
ロワさんは、じらすのが上手いなぁ^^

110 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:54:40 ID:2Zm2DNSY
>>108 いつもありがとうございます。

>>109 申し訳ない…焦らしているつもりはないんですが予想以上にここのシーンがてこずってます…
もう少し進めばもうちょっとスムーズに進むと思うんですが…


闇から開放された森崎は目の前に広がる光景は先程見ていたジョアン達の世界での最後のシーン。
翼とアルシオンの激突。そしてそこからまるでビデオテープの再生を巻き戻すかのように時が遡って行く。

「いくぞ〜!!」

強烈なデジャウを感じながら森崎の目に飛び込んできたのは元気のいい声を上げながら、今まさに少年が大きな屋敷に
サッカーボールを蹴ろうとしているシーン。ボールを蹴っているのは翼少年。ボールの向かう先は若林邸。

森崎「な、なんだよこれは…さっき見た奴と同じじゃねぇのか?」
ジョアンの言葉を信じるならば今見ている光景は最初に見た世界と異なるはずである。しかしそれがどういうわけか
最初に見た世界と全く同じ始まり。そしてその後の展開も最初見た世界と全く同じ流れをなぞる。

森崎「オイオイ…別の世界を見せるって言っておきながら最初の奴と全く一緒じゃねぇか?あのジジイ…ボケたか?」
そこで森崎が出した結論はジョアンのミス。森崎の思考は至極真っ当で違うものを見せると言われて同じものを見せられれば
誰しもそう思うであろう。しかし目の前の光景を見つめる森崎の心は最初の世界を見ていたときよりもざわめいていた。
それが何を示すのかは森崎も分からない。ただいつだったかジョアンが森崎に言った、

『わし達とお前はいわば“同じ存在”じゃからな…』
その言葉だけが胸にずっと響いていた。

111 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:55:42 ID:2Zm2DNSY
目の前の光景は最初見た世界と全く同じ流れを辿っていたが、その流れがある所で突如変化を見せた。
それは翼がブラジルへ渡った後の流れだった。最初見せられたジョアンの世界では翼は確かサンパウロFCの
ユースチームに所属していたと記憶していたが、目の前の世界では翼はサンパウロFCのトップチームでプレイしており、
すでにプロの戦士として活躍していた。

そこからの流れはジョアンの世界と全く違う流れで時は進む。ワールドユースで世界一を目指すという流れ自体は代わらないが、
ジョアンの世界ではほぼ互角とも言えた南葛高校と東邦学園だったが、こちらの世界では東邦が三連覇を成し遂げていたり、
全日本ユースにもジョアンの世界では見られなかった新顔が加入してきていたり、アジア予選を勝ち進んだ後、岬が交通事故に遭い
サッカー生命の危機に瀕する事や、決勝戦こそジョアンの世界と同じくブラジルとの対戦だったが、それまでの試合した相手は
全く異なる事や、その決勝の相手ブラジルのチームメンバーもカルロス・サンターナという選手以外は全くメンバーが異なっており、
ブラジルの10番を背負っている選手もコインブラではなく、ナトゥレーザという選手だった。
無論まだ他にも異なる箇所はあったがその違いは枚挙にいとまがない。もはや全く別の世界と断言できた。

森崎「……」
森崎はその光景を無言でじっと見つめている。気が付けばいつの間にか胸倉辺りを力一杯握り締めていた。
まるで自分の存在を確かめるかのように。

試合の方は全日本が見事にブラジルユースを倒し優勝の栄冠を勝ち取っていた。
そこから時は進み、翼はあねごこと中沢早苗と結婚。そしてスペインリーグのバルセロナへ移籍。
バルセロナでも頭角を現し、瞬く間に中心選手となっていた。翻ってこの世界の自分、森崎有三はと言うと、
ジョアンの世界と立ち位置的には殆ど変わっておらず、やはり評価は若林、若島津に次ぐ三番手。
一応地元のプロチームに入団していたが、翼と比べると天と地の差と言えた。

112 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:57:09 ID:2Zm2DNSY
森崎「この世界は…」

ジョアン「…今見せた世界は歴史の本流ともいうべき世界じゃ…」

ジョアンの声に思わずハッとなる森崎。気が付けばいつの間にか元居た場所に再び戻ってきていたようだった。
周りを見渡すと何か難しい表情で考え込んでいるヤンを除き先程と同じくオールスターズメンバーは困惑の表情を見せている。
そんな沈黙の中ジョアンが言葉を続ける。その表情は能面のように無表情だった。

ジョアン「まぁ今見せたのだけじゃ何がなんだか分からんじゃろうな…じゃがお前なら…今の言葉の意味が分かるじゃろ?」
とジョアンは突如森崎に問いただしてくる。その表情はどこか探るような表情だった。

森崎「な、何がだよ…?」
ジョアンの突然の質問に心臓が大きく脈打つのを感じる森崎。自分でも驚くくらいに狼狽しながら質問を返す。
その様子にジョアンはニヤリと笑みを浮かべながら、

ジョアン「ワシ達とお前は…“同じ存在”じゃからな」

森崎「!!」
以前森崎に言った事を再び言葉にする。最初に言われた時には何の事だか全く分からなかった森崎。
しかしジョアンから見せられた二つの世界の記憶。そして自分の世界の事。“同じ存在”と言うジョアンの言葉が
否応無しに森崎の頭に侵入してくる。他の者はそんな押し黙った森崎を心配そうに皆じっと見つめている。
そして永劫に続くかと思われたその沈黙を破ったのは…

113 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:58:18 ID:2Zm2DNSY
ヤン「…今見た二つの世界と…森崎の世界は皆同じ流れの中の世界…パラレルワールドということだ」
ヤンのこの一言だった。その言葉に全員がヤンの方へ向き直る。ヤンの方はというとベレー帽を脱いで
何時ものように後頭部を掻いており、注目を浴びた事でバツが悪そうな表情をしていた。そしてチラリと
森崎の方を見ると、真面目な表情を作り直し、

ヤン「そして更に言うならばジョアン氏の世界と…森崎…君の世界は…」

ジョアン「枝葉じゃよ…歴史の本流とやらの世界のな…」
言いにくそうにしているヤンの言葉の途中でジョアンが吐き捨てるように言葉を引き継ぐ。

ティーダ「…枝葉?」
アルス「それって…つまりは…」

ジョアン「フン…もっと分かりやすく言うと…二つ目に見せた世界が流派でいうところの本家とするなら
ワシと…そこの小僧の世界は分家…そういうことじゃ…のう?」
そしてジョアンは森崎の方へ向き直り、再び質問する。その表情には森崎がどういう答えを
返すのかという興味の表情が張り付いていた。

森崎「…」
しかし森崎はそんなジョアンの質問に答える事無く、ただひたすら無言を貫き通している。
そしてその表情は俯いており、窺い知れない。

114 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 22:59:39 ID:2Zm2DNSY
ジョアン「ショックを受けておるのか?…まぁ無理も無いじゃろうな…自分たちの世界はどこぞの世界の分岐点に過ぎず、
更にその本家の並行世界の自分の不甲斐無い姿を見てしまえばな」

森崎「…」
その言葉にも無言を通す森崎。ジョアンはその態度を肯定したと受け取り、口の端を吊り上げ更に言葉を続ける。

ジョアン「認めたくない気持ちは良く分かる…ワシらもそうじゃったからな…だが口惜しいがこれが現実と言う事じゃ…
あの並行世界の歴史の中ではワシらもお前も存在しない…イヤ、お前は一応存在しているがもはや別人じゃ…
そしてあの世界のせいでワシらの世界の時間は止まった…歴史の流れに選ばれなかったと言う理由でな…
ワシらの世界の方が先に歴史を創造していたにも拘らずにじゃ!」
そう語尾を荒げて言い放つジョアンの表情はここに来て初めて見せる怒りの表情だった。
その語気の荒さに森崎も俯いていた顔を上げるが今度は森崎の方が無表情となっていた。

ジョアン「お前の世界は今の所無事かも知れんが、やはりワシ達と同じ所詮は枝葉じゃ…いつワシらの世界と同じ様な
目に合うか分からんぞ?お前はこんな歴史の世界が本流と認められるか?実は本当の自分が賞賛や名誉から程遠い脇役に
過ぎぬとお前は認められるか?」
そんな森崎にジョアンはまるで試すかのように淡々と言葉を続ける。そして森崎の返答を待つ。

ピエール「…モリサ…」
自分が何を言おうとしたのかは分からない。ただ見るに見かね森崎の方へ歩み寄ろうとするピエールの肩を

シュナイダー「…」
シュナイダーが無言で掴んでいた。その瞳はずっと森崎の方を見据えている。その瞳を見てピエールも無言でその場に留まる。

ヤン(…人は自己のアイデンティティを否定されることを最も恐れる…だが森崎…それを乗り越えられるのも自分だけなんだ。
たとえ君がどのような選択をしようともね…)

115 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 23:00:41 ID:2Zm2DNSY
今ここにいるもの全ての視線が森崎に集まっていた。

森崎の脳裏にちらつく二つの世界。自分の世界では南葛中学のキャプテンとして史上初の3連覇、
そして全日本Jrユースのキャプテンとして、フランス国際Jrユース大会を優勝に導いた立役者としてのMVPの栄冠。
そしてブラジルパルメイラスからのスカウト。まさに栄光の階段を順調に上る自分。

しかしジョアンが歴史の本流と位置づける世界での森崎は決して栄光の表舞台に立つ事無く、
翼や若林らの活躍を憧れの眼差しで見つめるだけの日々。

それらが交互に頭の中で消えては現れる。

森崎「…俺は…」

A 「この世界を肯定する…!」
B 「こんな世界は嘘だ!認められない!」

*先に【3票】入った選択肢が採用されます。ageで投票してください。sageではカウントできません。

116 :森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:04 ID:CVb2Yen+
A


117 :森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:16 ID:shsL97qw

この世界 というのは本流を指してるんですよね?

118 :森崎名無しさん:2010/01/11(月) 23:03:27 ID:Bv8Eaxnk


119 :キャプ森ロワ:2010/01/11(月) 23:11:20 ID:???
>>117 その通りであってます。分かりにくかったですかね?
台詞で本流本流って連発するのも説明くさくなると思ったものですから。

それではAに決まったところで今日はここまでです。
次回もまぁ長くなる予定なので気長にお待ちください。

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