キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】

1 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/05(月) 21:09:17 ID:???
全日本ジュニアユースのFW(?)、反町一樹が幻想郷のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。

本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。

【前スレ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1277548514/l50

[大まかなあらすじ。]
幻想郷の賢者、八雲紫に連れてこられた反町一樹。
秋姉妹らと出会いオータムスカイズを結成、幻想郷に混乱を巻き起こす為に今日も戦いに励むのだった!

[前スレのわかりやすいあらすじ。]
紅魔館主催で開催される不夜城カップに出場をしたオータムスカイズ。
初戦の地霊アンダーグラウンド戦を4−2で勝利し、2回戦のネオ妬ましパルパルズ戦も1−0で辛勝。
試合後、うどんげとてゐの二人を加え、更に波に乗ったオータムスカイズの次の相手は守矢フルーツズ。
前半は押せ押せムードで3−1で折り返すも、早苗や天子の猛攻の前に3−3に追いつかれ、終には逆転されてしまう。
しかし、最後の最後で反町が体を張ってPKを奪い、4−4の同点に。試合はVゴール方式の延長戦へと持ち越されるのだった。

早苗「奇跡の力で2点目!」
リグル「これが私のネオリグルキックだァ!」
萃香「甘い! 鬼パンチ!!」
リリーブライト「「初の出番なのにまるで活躍出来ません!!」」
天子「天人の力で3点目! 流石天人は格が違った!!」
超サナエ「奇跡の力で逆転!」
クラブA「だがPK!」
佐野「なんだかよくわからんが、目的地まで徒歩で行く事になった」

お互い死力を尽くす準々決勝、果たして勝利するのはオータムスカイズか守矢フルーツズか!? あ、佐野君もがんばれ!
そんな幻想のポイズン38スレ目、このスレでもよろしくお願いします。

714 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:46:41 ID:???
反町の方は心が動いたことだしアピールはしたいけどね
玉砕に終わるとしてもw
振られたらそん時はそん時だ!

715 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 18:47:08 ID:???
A.「ああ、いいぜ。 練習に付き合うよ」 穣子の練習を見てあげると約束する
B.「悪い、ちょっと無理だな……」 穣子の練習は見れないと断る
C.「その日にならないとわからないな……」 うやむやにお茶を濁す
D.その他 自由投票枠

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

※明日の午前と午後の練習は、普段の練習とは違い非常に効率のいいものとなっています。
 (具体的には、16スレ目の>>552みたいな感じです。
  ただし、選択出来るのは午前・午後の二回で「自分の練習」「誰かの練習を見る」の二種類のみ。
  「自分の練習」はいつもの練習に比べて能力の上がり方や必殺技の取得が少しだけ効率がよくなっており。
  「誰かの練習を見る」は自分の能力を上げる事は不可能ですが、他の選手の能力を引き次第で大きく伸ばせます)

716 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:50:38 ID:wFo9QKUM


717 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:51:03 ID:3Y3G/vmU


718 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:51:16 ID:SuFmhLTg

A+「能力よりも体力(ガッツ)を鍛えるべきだ」と言う

719 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:51:56 ID:Ohncl19o


720 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 18:56:02 ID:???
練習二回か
一つは芋様で埋まったけど、あと一つはどうしよう
弟子かエース手伝いたいが、自分の練習で必殺技も覚えたい

721 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 19:16:31 ID:???
>A.「ああ、いいぜ。 練習に付き合うよ」 穣子の練習を見てあげると約束する
===============================================================================
穣子「いいの?」
反町「穣子のレベルアップは、オータムスカイズのDFのレベルの向上にも繋がるよ。
   もしもお前がタックルももっと上手くなったりブロックが出来るようになれば。
   守備に関してはオールラウンドな活躍が期待出来るようになるしな。
   FWとしては、安心して守備を任せられるようになる」

穣子の願いを反町は快く受け、手でOKのマークを作りながら二つ返事で承諾する。
穣子としては駄目で元々という気があったのかそれ程期待をしていなかったらしいが。
反町が思いがけず願いを聞いてくれた事に驚きながらも喜び。
はにかみながら、ありがとうと素直に感謝の言葉を述べる。

その後、反町と穣子は明日の練習について入念に話し合い。
穣子が望む方向性と、反町の考えをぶつけ合ってどういった練習をするか予定を詰めて行く。
そうこうしている間に時間は刻々と過ぎてゆき……気がつけば既に正午前。
反町達はそろそろ出なければ午後の試合に間に合わない、と慌てて立ち上がると。
伝票を持ってレジへと向かうのだが……。

店員「お会計ですかッッッッ!!!」
反町「は、はい……」
店員「それではカップル専用メニューが1点で1500円になりますッッッ!!!!」
反町(1500円か……まあ、でかかったしなぁ。 さて、どうしよう?
   ここは俺がドンと払うか、穣子に任せるか……割り勘にするか?)

722 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 19:17:33 ID:???
A.ここは俺が払う! 任せろー!!
B.あんまりお金使いたくないし、穣子に払ってもらおう
C.ここは仲良く割り勘でいこう!
D.その他 自由投票枠

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

※反町の所持金は4500円です。
※穣子の評価値が上がりました。

723 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 19:24:10 ID:3Y3G/vmU


724 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 19:26:27 ID:wFo9QKUM


725 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 19:46:21 ID:U7B5tsyg


726 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 19:59:01 ID:???
この店の店員達がいれば、異変が起こっても霊夢要らない気がしてきた

727 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 20:06:16 ID:???
>>726 店員「(異変解決を任せてもらっても)私は一向に構わんッッッ!!!」

>C.ここは仲良く割り勘でいこう!
==============================================================
穣子「いいわよ、別に? 私が出してもさ」
反町「そういう訳にはいかないよ……俺も半分払う」
穣子「ふーん……あ、全部小銭になっちゃうけどいい?」
店員「私は一向に構わんッッッ!!!!」

店員の了承を得た所で、穣子と反町はそれぞれ750円ずつをきっちり払い。
店員の暑苦しい「ありがとうございましたッッッ!!!」の声を聞きながら外へ出る。
反町にとっての久しぶりのサッカーに関係をしない外出はこうして終了し。
二人は揃って家路へと着いた後、穣子はすぐさま台所へと向かいうどんげと共に昼食の準備。
しばらく反町がごろりと横になって休息を取っていると、昼食の準備もじきに出来上がり。
反町達は午後に試合観戦に向かう為にと、急いでそれらをぺろりと平らげるのであった。

反町(そういえば……午前は紅魔スカーレットムーンズと騒霊楽団の戦いなんだよな。
   チーム力から考えれば前者が勝ってるだろうけど……。
   三杉は……活躍したのかな?)

※昼食を取って反町のガッツが回復しました。 460/880→560/880
※反町の所持金が3750円になりました。

728 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:54:11 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

反町達がこうして昼食を取っている頃。
一方で紅魔スタジアムでは、準決勝第一試合――紅魔スカーレットムーンズvs騒霊楽団の試合が行われていた。
騒霊楽団はFW・MF・DFのそれぞれに核となる選手を持った相応の実力を持つ中堅チーム。
特にこの所めきめきと実力をつけてきているMF――ルナサのパスは筆舌に尽くし難く。
パスだけならば名門以上の選手にも通用するだけの精度を誇っているのだが……。

ルナサ「メルラン……いけっ!!」
三杉「そう簡単には通さない!」
メルラン「お、お姉ちゃ〜ん……」

ジョン「あーっと! 後半40分! ここでまたもや三杉選手、ルナサ選手のパスをカットしたァ!!
    先の戦いで破れた優勝候補・オータムスカイズキャプテン、反町一樹選手と同じく。
    外界からやってきたといわれるこの三杉選手!
    前回大会ではあまり活躍をしていませんでしたが、今大会は紅魔の中核として大きく貢献!
    今日の試合でもゲームメイカー・ルナサ選手のパスを防いでいます!」
南沢「何度か通してはいますが、それでもチャンスの目を半分は潰していますよ」
ジョン「後半41分! スコアは5−2! 紅魔スカーレットムーンズ、またもやカウンターに向かいます!
    ボールをカットした三杉選手、今度は自身がボールを持って上がる!
    さぁ、ゴール前には紅魔の誇る強力なツートップ・フランドール選手とレミリア選手がいるぞ!?」

この試合――否、この大会。
今までまるでこの幻想郷で活躍をしていなかった三杉は、ようやくチームの中核として活躍を始めていた。
以前までの大会、そしてオールスター戦ではまるでいい所の無かった三杉も。
この幻想郷へとやってきて、既に多くの時間を過ごしている。
その中で自身のハンデであった心臓病を完治させ、幻想郷の高いレベルのサッカーに触れる事で大きく自身を成長させた三杉。
彼は今……喘息によりプレイ時間を制限されているパチュリー・ノーレッジに代わり、ゲームを作り上げていた。

729 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:55:11 ID:???
パチュリー(よし……三杉は勝負勘も戻してきている。 明日の決勝も……期待が出来るわ)

反町にオフェンスを任せるに足る選手が欲しいと言い、反町の進言で三杉を召還したパチュリー。
その三杉は……パチュリーの指導と自身の努力により、その実力今、めきめきと伸ばしていた。
そんな三杉を見て、パチュリーは一瞬体を震わせて快感に酔いしれる。
自分が活躍をするではなく、自身の教え子が活躍をする。
自分の思うように、自分の考えたように動く教え子――三杉淳。
興奮したかのように頬を紅に染めながら、パチュリーは尚も三杉へと視線を注ぐ。

パチュリー(やはりあなたは天才よ……。 明後日の試合、どちらが出てきても……間違いなく勝てる!)

三杉(残り時間は5分……あと1点は決められる場面だ!)
レミリア「持ってきなさい、三杉!」
フラン「私にちょーだいー! どっかーんってしてあげる!!」
美鈴「あ、あのー……一応私もいますんで、よければ……」
ルナサ「くっ……マークにつけ……! これ以上点をやらせてはならない……!」
リリカ(こんな馬鹿みたいな攻撃力のチームに私一人で守れって方が無理だよー!)

フィールドではボールを持った三杉がそのまま中央を突破し、左サイドへと切り込みながら中央に目を向ける。
ゴール前には既にレミリア、フランドールという不動の2トップ。
そして、FWへとコンバートをし、今日は浅めの位置のシャドーストライカーとして入っている美鈴が手を上げてボールを要求しており。
しかし、当然ながら騒霊楽団もこれ以上の得点は許さないとばかりにマークをしっかりつけており。
三杉はどうしてものかと眉を顰めながらそのままドリブルで進むのだが……。

小悪魔「三杉さん!」
三杉「! よし、任せたぞ!」
小悪魔「はい!」

730 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:56:17 ID:???
バスッ! パシッ……ポーン!

ジョン「あっ……とぉ!? これは三杉選手、一旦上がってきた小悪魔選手にボールを預け……。
    ああああ!? これは小悪魔選手、すぐにリターンパス!
    高いボールがPA内へと進入した三杉選手に上がったァ!! これは三杉選手、フリーの状態だァ!!」

リリカ「えええええ!? あ、あんたもシュート打てるのォ!?」
三杉「いくぞっ!!」

グオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

小悪魔のあげたボールに向け、体を大きく捻りながら飛び上がる三杉。
背後から上げられたという難しいボールながら、それを見る事無く。
ただ、足を大きく振り上げて頭を下にし、オーバーヘッドの姿勢でボールにピタリと合わせる。
3人のFWの誰かに合わせてくるだろうと誰もが思っていたが為か、騒霊楽団のDFは誰一人としてブロックにいけず。
キーパーのバケバケは体勢を崩しながらも懸命にシュートコースをふさごうとするのだが……。

バシュウウウウウウウウウウウウウウウウッ!! ピピィーッ!!

ジョン「あっ……あああああ〜っ!! きっ、決まったァァァ!!
    三杉選手、意表を突く形でオーバーヘッドキックを放ち、駄目押しの6点目を決めたァ〜!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

観客「うおおおおお、あいつもすげぇぞ!」「外来人も本当に凄い奴が多いな!」
「ああ、オータムスカイズのキャプテンもそうだし」「ネオ妬ましパルパルズの外来人も地味に活躍してたぜ!」
「誰でもいいから……西尾?君の事、思い出して上げてください」

三杉(よし……! 名無しレベルのキーパーならば、僕のシュート力でも十二分に通用する!!)

731 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:57:17 ID:???
観客の歓声を聞きながら、一人、自分の力が徐々にではあるが伸びてきている事を実感する三杉。
フリーの状態とはいえ、相手が雑魚キーパーとはいえ、得点をあげる事が出来た。
幻想郷に来た当初の三杉では到底不可能だったであろう行動で得点を上げる事が出来たのは。
三杉にとって、拳を震わせて歓喜をするに値するだけの結果であったのだ。

レミリア「ふぅん……咲夜の時計台オーバーよりは、威力が高いようね。
     しかし、上げれば私でもフランでも決めたものを……」
三杉「万が一、反則を受けては困るからね。 ここはフリーだったし、決めさせてもらったよ」
フラン「んー……ドッカーンし足りないなぁ」
レミリア「その思いは決勝に取っておきましょう、フラン。
     さあ、残り時間は5分も無い。 もう一度守って……あわよくばもう1点取ってしまいましょう」
美鈴「はい!」

ルナサ(ゲームを作り、更に得点力も兼ね備えている……か)
メルラン「あはははははは〜! あっちも本当に凄い攻撃力ね!! おもしろ〜い!!」
リリカ「面白いじゃないよ、メルラン姉さん。 ボロボロに負けてんだよ〜?」
ミスティア「ぎゃ、虐殺だよ〜……」
ルナサ「……これがトップチームと私達のレベルの違いという事だろう。
    さあ、せめてもう一度点差を縮められるよう戦おう……。 試合終了の笛が鳴るまで、演奏を終える事は許されないぞ」

その後、キックオフをしてから騒霊楽団は全員が上がり1点を返そうと躍起になる。
しかしながら、ボランチである咲夜。
そして、鍛え抜かれたメイド部隊のディフェンスを少ない時間で突破する事は出来ず……。
結局、試合は6−2で紅魔スカーレットムーンズが快勝し、スカーレットムーンズが決勝に駒を進める事となった。

732 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:58:17 ID:???
三杉「……今日の僕の出来はどうだったかな?」
パチュリー「60点……まだまだペース配分に気を使いすぎている。
      今のあなたならば、もう少し動き回っても早々簡単にスタミナは切れないわ。 もっと汗をかきなさい。
      それ以外は……殆ど、完璧と言っていい仕上がりよ」
三杉「手厳しいな……ともかく、わかったよ。 ……確かに、今日は勝てたが今のままだと決勝は勝てるかどうかわからないからね」
パチュリー(ゾクゾクするわ、三杉……あなたは本当に私の予想をした所に、想定していたように動いてくれる。
      私が動きたい、こうプレイしたい……そう思うように、思いのままに動いてくれる。
      ……まるで、私がプレイをしているのを見ているようだわ)
三杉(反町……君とは当たる事は無いけど、この大会は優勝を目指すぞ。
   もう役立たずとは言わせない……絶対にだ!)

控え室――ロッカールームに帰る最中に、語り合うは紅魔スカーレットムーンズの師弟コンビ。
パチュリー・ノーレッジは三杉のプレイに言い知れぬ快感を抱き……。
三杉は明後日の決勝に向けて、熱く闘志を燃やしていたのだった。

733 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 21:59:17 ID:???
早苗「……やはり、紅魔スカーレットムーンズは強いですね。 騒霊楽団も、決して弱小のチームではない。
   その相手に6点を取って勝利というのは、やはり手ごわい……!」
神奈子「ああ、だが……それでも紅魔スカーレットムーンズには弱点がある」
早苗「はい。 騒霊楽団に2点を取られる……しかも、その2点は全てロングシュートでした」
諏訪子「あの次女のむちゃくちゃなロングシュートが入っちゃったんだもんね。
    それも2回も……つまり、守備に関してはからっきしって事だ」
早苗「正しくはシュートに対して、という事ですけどね。 とにかく、付け入る隙はあるという事です。
   ……今日の試合、博麗連合に勝ち。 明後日、決勝も勝ち……優勝をするのは、我ら守矢フルーツズです!」

霊夢「6−2かー……」
魔理沙(今日も5−2とか予想してたけど……やっぱ結果は違う。 こいつ本当に大丈夫か?)
霊夢(あの外来人、いい動きすんわねー……。 パチュリーみたいな感じだわ)
魔理沙「はー……しっかし、結局決勝はまた紅魔スカーレットムーンズと戦う事になんのかよ。
    代わり映えしない面子だなー……」
霊夢(今日勝てれば、っつー条件付きだけどね。 ま、早苗が相手なら何とかなるでしょ)

734 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 22:00:30 ID:???
こうして騒霊楽団と紅魔スカーレットムーンズの試合が丁度終了していた頃。
昼食を取った反町らオータムスカイズ一行は、ようやく紅魔スタジアムへと辿り着いていた。
観客席へと上がり、電光掲示板へと目を向ければ……そこに出ているスコアは6−2。
それを見た反町達は、やはり紅魔スカーレットムーンズが勝ったかと納得したように頷きつつ。
ほぼ埋め尽くされた席の中から、奇跡的に人数分座れそうな席を確保して着席をする。

反町「午前の試合はやっぱり紅魔の勝ちか……しかし、6−2は凄いな」
静葉「確かに選手の格としてもチームの格としても騒霊楽団が下だけど……。
   それでも、4点差もつけられちゃうというのは凄いわね……」
穣子(あのルナサやメルラン、リリカとミスティアだけじゃ紅魔には敵わないって事か……。
   まあ、紅魔相手に2点も上げたってのは大したもんだけどね)
リグル「次の試合まで……あとちょっと時間があるんだね」
ヒューイ「おなかすいたな〜」
妖精1「あんたさっき昼食食べたばっかじゃない……」
反町(そうか、少し時間があるのか……どうしよう? どこか行ってみるか?
   それとも、試合観戦までここで待っておこうか?)

A.試合開始までおとなしく待っていよう
B.観客席を歩き回ってみようかな
C.売店に行ってみよう
D.守矢フルーツズの控え室に挨拶に行こう!
E.博麗連合の控え室に挨拶に行こう!
F.その他 自由投票枠

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

735 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:01:49 ID:wFo9QKUM
D よしみんなきけ ひさびさのまいごたいむだ

736 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:02:24 ID:hi6HmHxc
あえてはんぎゃくするぜ!
E

737 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:02:55 ID:99QQEVWo
D
おーけー はあくした

738 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:03:51 ID:JAvg022M
D

5-2の予想でガッカリするとは魔理沙手厳しいなw

739 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/12(月) 22:07:36 ID:???
>>738
勘に定評のある霊夢さんの予想はずしですからね。

Dで挨拶に行くのが決定した所で本日はここまで。
続きは明日以降書かせていただきます。
あと、この試合をダイジェストにするかNPCシーンにするかここで投票させて頂きますね。
それでは、お疲れ様でしたー。

*この試合は今後の展開を大きく左右させる試合です。ダイジェストにするか、NPCにするか選んでください*

A.NPCシーンにする(判定無しで淡々と試合を進めます)
B.ダイジェストにする(判定ありで試合を進めます。思いもよらない選手が活躍したり、覚醒したりするかも?)

先に「5」票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

740 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:08:37 ID:giqtXAy2
B
運命は自分たちの手で(ちょっとでも)切り開きたいよね!
乙でした〜

741 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:09:31 ID:???
700過ぎているし…誰か前スレ埋めようよ…

742 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:10:08 ID:wFo9QKUM
A 相性的に勝敗見えるし、これでいいや
迷子乙でした

743 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:11:28 ID:1QInXYP6


744 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:13:08 ID:JAvg022M
A

745 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:41:15 ID:U7B5tsyg
A

746 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 22:44:03 ID:XyR0qHyw
A

747 :森崎名無しさん:2010/07/12(月) 23:07:15 ID:99QQEVWo
B


748 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 08:02:55 ID:lPTwEF5E
A

749 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 17:02:13 ID:???
>>740>>742
乙ありがとうございますー。
>>741
どうもすみません、自分が言うべきでしたね……スレを埋めてくれた皆さん、ありがとうございます。

それでは、試合はNPCシーンとして進めさせていただきますね。

>D.守矢フルーツズの控え室に挨拶に行こう!
==============================================================
反町(やっぱり守矢フルーツズの様子が気になるな……控え室に挨拶に行こう!)

昨日の試合、自分達を負かして準決勝へと駒を進めた守矢フルーツズ。
敗戦をしたのは当然ながら悔しいが……しかし、自分達を負かした以上は。
何とかしてこの準決勝も勝ち、決勝へと上がって優勝を手にして欲しい。
反町は守矢フルーツズの様子を見、鼓舞をする意味でも控え室に挨拶に行こうと考えるのだが……。

穣子「あ、守矢に挨拶に行くの? んじゃ私達もついていくわよ」
反町「え?」
静葉「神奈子様達にもご挨拶をしたいものね」
にとり「というかしておかないと後が怖いからさー……かぱぱ」

反町に続き、一斉に立ち上がったのはオータムスカイズ所属の妖怪の山に住まう三人衆。
幻想郷には珍しい縦社会である妖怪の山に住まう三人にとっては。
神奈子や諏訪子といった面々に挨拶をするのは当然の礼儀らしく。
反町が行くのならば、自分達もまた行かねばなるまいという事らしい。

750 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 17:03:14 ID:???
反町「よし、それじゃあ行こうか。 他の皆は?」
ヒューイ「私は売店〜。 おなかすいた〜」
レティ「こっちは私が引率するわ。 私も何か食べるもの買いたいし……」
うどんげ「そ、それじゃあ私達は博麗連合に挨拶に行こうか? 一応、前までいたチームだし……」
てゐ「行っても歓迎されるとは思わないけどね〜。 ま、いっか」
メディスン「席は私達が取ってるわ……いってらっしゃい」

こうして買い物班、博麗連合に行く班、そして守矢フルーツズに挨拶に行く班に別れ。
反町は穣子と静葉、にとりの3人を引き連れて観客席を降りて関係者入り口からスタジアム内部へと入り。
守矢フルーツズの控え室を目指す。

反町(今回は皆がついてきてくれてるから安心だな……)

今までならば、一人で挨拶に行こうとして迷子になるのが通例だった反町。
しかしながら今回は静葉達がついてきてくれているのだから、大丈夫だろうと安堵しつつ。
反町達は入り組んだ室内を歩き回り、ようやく控え室に到着する。
そして、反町はドアをノックして中にいるであろう人物に呼びかけるのだが……。

コンコン

反町「すみません、オータムスカイズの反町ですけど……」

先着1名様で、
丁寧なご挨拶→! card

!とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。
マークによって下記の表に従い分岐します。

JOKER→霊夢「ん? 何であんたが?」 ゲェー、ここ博麗連合の控え室だー!?
ダイヤ・ハート→早苗「わざわざありがとうございます!」 キャプテンの早苗さんだ!
スペード・クラブ→文「これはこれはオータムスカイズさん! 今、よろしいですか!?」 ゲェー、天狗!?

751 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:10:33 ID:???
丁寧なご挨拶→ ハート4

752 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:10:51 ID:???
丁寧なご挨拶→ クラブ6

753 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 17:40:05 ID:???
>丁寧なご挨拶→ ハート4 =早苗「わざわざありがとうございます!」 キャプテンの早苗さんだ!
=========================================================================================
反町のノックが終わると同時、凄まじい勢いでドアが開く。
中から出てきたのは、緊張した面持ちを浮かべている守矢フルーツズキャプテン――東風谷早苗。
反町が来たことが嬉しかったのかその緊張した顔を若干綻ばせつつ。
反町の来訪を心から喜びつつ、静葉や穣子達にも目を向けて頭を下げる。

静葉「神奈子様達にもご挨拶をしたいのだけれど、いいかしら?」
早苗「ええ! どうぞ、中に入ってください」
反町「あの、ミーティングの邪魔になるようならすぐに帰りますけど……」
早苗「いえ、ミーティングは既に終わってますから大丈夫ですよ。 さあ、どうぞ」

早苗に誘われるまま、守矢フルーツズ内の控え室へと侵入をする反町達。
静葉と穣子はパイプ椅子に腰掛けていた神奈子、諏訪子の二柱を見るや否やすぐさまその場に急行。
二人とも、熱心に頭を下げて挨拶をし、神奈子と諏訪子もそれに対していつものように「よいよい」と受け答えをしている。
一方でにとりはといえば……どうやら昨日、途中で逃げ出したものの萃香に見つけられてしまい。
連れ戻され、今では萃香に鎖で逃げないよう雁字搦めにされている文と何やら話をしている。

静葉「今日は頑張ってください、神奈子様、諏訪子様」
穣子「観客席から応援をさせていただきます」
神奈子「うむ……」
諏訪子「よいよい……」
にとり「あ、文様……結局、つかまっちゃったんですね……」
萃香「どんだけ早く動こうが、居場所を見つけりゃいいだけの話だからねぇ」
文「霧になって探し回るとか反則もいいとこで……あやややや! わ、わかってます! もう逃げませんから!」
萃香「一度手を貸すと言ったからには最後まで付き合いなよ!」

754 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 17:41:05 ID:???
そして、控え室の奥の方では天子が衣玖に茶を淹れさせて優雅に試合前の時間を堪能しており。
西尾?は他の名無しの天狗や河童らと入念に試合に向けての話し合いを進めていた。

早苗「今日勝てば、とうとう決勝ですからね……一部を除き、みんな燃えていますよ!」
反町(早苗さんも気合入ってるみたいだな……。 さて、どうしよう?
   何を話そうかな?)

A.「勝算はあるんですか?」 博麗連合に勝算はあるのかと聞いてみる
B.「体調は大丈夫ですか?」 疲れは取れているかと聞いてみる
C.「文さん……使うんですか?」 文を使って大丈夫なのかと聞いてみる
D.「今日のスタメンGKは?」 早苗と萃香、どちらが先発GKか聞いてみる
E.「必ず勝って下さいね! 応援してますから」 応援をしていると鼓舞する
F.「ところで早田の件なんですけど……」 早田の件について説明しておこう
G.ここだ、ここでスカウターを使うんだ!(誰に使うか後で選べます)
H.その他 自由投票枠

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

755 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:45:20 ID:???
案外判断に迷うかも
Fの機会ができたというのはありがたいんだけど場所が場所だからなぁ
嘘大嫌いな鬼さんにパパラッチもいるから・・・

756 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:47:03 ID:eHelgWVI
A ここでFはないだろw

757 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:48:14 ID:2jCDtxiU

Fは無理だよな。試合前に言うような事じゃねーし

758 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 17:51:28 ID:gSELM1Hg


Fは全部終わってから二人っきり(あるいは神様だけ同伴)じゃないと、
いろいろものすごーく面倒になるよ・・。

759 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:08:01 ID:tv8wes+c
A

760 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:08:02 ID:yFdVmlnY


761 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 18:46:26 ID:???
>A.「勝算はあるんですか?」 博麗連合に勝算はあるのかと聞いてみる
==============================================================================
守矢フルーツズも、当然ながらオータムスカイズを破った実力を持つ以上は強い。
だが、それと同じく――博麗連合もまた、強い。
幻想郷トップの能力を持つと言われる、キャプテンである博麗霊夢。
そして、その霊夢と長年コンビを組み幻想郷最強クラスのFWでもある霧雨魔理沙。
その二人を主軸とし――更には、DFには未知なる能力を持つキクリとコンガラという面子も揃えている。
幾ら守矢フルーツズといえども早々簡単には勝つことは難しいだろうと反町は思い。
早苗に対して勝算があるのかと問いかけると……。

早苗「勿論、勝算はあります。 確かに霊夢さん達は強いですけど、付け入る隙はありますから」
反町「自信があるんですね」
早苗「当然です! まず、博麗連合の弱点の一つに攻撃は完全に霊夢さんと魔理沙さんに依存しているというものがあります。
   要はこの二人さえ封じてしまえば、こちらが点を取られる事は無いんです」

早苗の言う通り、博麗連合の攻撃は霊夢と魔理沙が全面的に担当していると言って過言ではない。
それはつまり、逆を言えばその二人さえ抑えてしまえば守備はどうとでもなるという事。
オータムスカイズのように反町、リグル、幽香、橙の4人を同時に警戒する必要が無い以上。
むしろこの対策は楽な方だと、早苗は言う。

早苗「そして、攻撃に関しては文さんのサイドアタックを主軸に進めていきます。
   博麗連合はサイドアタックはありませんし、DFも基本的に殆ど中央に寄っています。
   そこからセンタリングを上げ、何度もシュートに持っていけば点は取れる筈です」
反町「なるほど……」
早苗「名のある選手の数はこちらが上ですからね。 きっと勝ってみせますよ!!」

微笑みながらも強く意気込み、試合に向けて闘志を燃やす早苗。
そこまで言うからには、やはり相当の自信があるのだろうなと反町は思いつつ……。
そろそろ試合時間になりそうという事で、静葉らを引き連れ控え室を出るのだった。

762 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 18:47:34 ID:???
こうして反町達が守矢フルーツズの控え室を出ていた頃。
一方で博麗連合の控え室でもまた、うどんげとてゐが挨拶を済ませて出てきている所であった。
一応は今まで所属をしていたのだから挨拶をしようという事で向かったうどんげ達であったが。
霊夢達は大して歓迎をするというムードでうどんげ達を迎えず。
霊夢は興味無いといった風に無関心、魔理沙も適当にうどんげ達の挨拶を受け流し……。
キクリとコンガラに至ってはそもそもあまり面識が無かった為か会話すら出来ず。
唯一、常識人らしいGKの玄爺だけがうどんげ達の相手をしてくれたのだった。

うどんげ「うう……もうちょっといい扱いしてくれてもいいんじゃないかなぁ……」
てゐ「だから行かない方がいいって言ったのに、鈴仙ちゃんは本当に貧乏くじ引くの好きだね〜」
うどんげ「だって行かなかったら行かなかったで後が怖いでしょ!」
てゐ(いやいや、行かんかっても大丈夫だと思うよー。 向こうは私らを完全に無視してるし)
うどんげ「でも、霊夢も魔理沙も凄い自信だったね。 守矢にも勝てるとか言ってたよ」
てゐ「そりゃ博麗の巫女率いるチームだしねー、流石の守矢も負けちゃうんじゃない?
   ま、結果は神のみぞ知るって所だろうけどね」

廊下を歩きながら、項垂れた様子で歩くうどんげとそれを宥めるてゐ。
博麗連合の者達も、当然ながらこの試合には勝てる筈だと意気込んでいた。
特に魔理沙は早苗と萃香の二人から必ずゴールを奪ってやると鼻息荒く力説しており。
霊夢も早苗が相手ならば勝ちようは幾らでもあると豪語していたのである。

うどんげ「やっぱり霊夢は凄いもんなぁ……負ける姿が想像出来ないよ」
てゐ「前のオールスター戦は一応負けてたらしいけどね〜」

763 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 18:48:37 ID:???
それから数分、反町達とうどんげ達は丁度試合開始前に観客席へと戻る事が出来。
6人は揃ってメディスンたちが取っていてくれた席へと移動をする。
ヒューイとレティはどうやら売店に行っていたのか、その両手に一杯のホットドックやポップコーンを持っており。
フィールドには目を向けず、とにかく食べて食べて食べまくっていた。

レティ「まいう〜♪」
ヒューイ「おいしい!」
反町(よくこれだけ食べられるなぁ……見てるだけで胸焼けしそうだ)
妹紅「お帰り、反町。 守矢の様子はどうだったの?」
反町「どうも、ただいま。 守矢のムードは良かったですよ。 勝算もあるみたいですしね」

レティ達を見てるだけで腹が一杯になりそうだと思いつつ、反町はフィールドに視線を向け……。
妹紅に話しかけられた所で、守矢の控え室の様子などを報告。
試合開始を目前に控えたという事で観客達のボルテージも徐々にではあるが上昇しており。
それぞれ好き勝手にどちらが勝つだろうかなどと予想をしていたりする。

リグル「どっちが勝つのかなぁ……やっぱり私達に勝った守矢かなぁ?」
にとり「かぱぱ……確かに文様や神奈子様、諏訪子様のいる守矢には勝って欲しいけど……。
    魔理沙も霊夢も強いからねぇ……それに、守矢は疲れも残ってるだろうし……」
橙「反町さんはどう思いますか?」
反町「ん、そうだな……」

A.「守矢が勝つと思うぞ」 守矢フルーツズの勝利を予想する
B.「博麗連合が勝つんじゃないかな」 博麗連合の勝利を予想する
C.「戦力は拮抗してる……予想は難しいな」 わからないと答える
D.その他 自由投票枠

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

764 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:49:20 ID:eHelgWVI


765 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:52:40 ID:gSELM1Hg

流れ的にも戦力的にもBなんだろうが、こうあってほしい、かな。

766 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:53:20 ID:yFdVmlnY


767 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 18:53:54 ID:2jCDtxiU


768 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 19:00:01 ID:???
神々のコンビプレイとオンバシラってDF・GKには常に二択を迫れるのかな?
もし紅白が勘だけで全て見抜けるとかあるなら鍵は文とてんこになりそう

769 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 19:07:43 ID:???
ドリブルゴールは無理、多分博麗はゴール前固めてくるし
天子のシュートも殆どのDFがブロックに行かなければ問題なし
守矢はこの試合得点源としては天子が役立たずなのが痛いわw

770 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:04:00 ID:???
>A.「守矢が勝つと思うぞ」 守矢フルーツズの勝利を予想する
===============================================================================
リグル「やっぱり反町も守矢だと思う?」
反町「守矢の強みはなんといっても守備の堅さだ。
   昨日は俺達が4点も取ったけど、その4点も1つはPKがあったから取れたようなもの……。
   それに、俺達が本当に死力を尽くして、全員走り回って、ようやく取れた4点だ。
   でも、俺達と違って博麗連合はFWやMFが攻撃にばかり集中出来る訳じゃない。
   霊夢さんと魔理沙さんはシュートを打つ事だけに集中できる訳じゃないんだ。
   スタミナは消耗するし、そうなれば決定機が少なくなる……博麗が勝つのはやっぱり難しいよ」

理路整然とした言葉で、守矢の勝利を予想する反町。
その言葉に一同も納得したような表情で頷くのだが……。

???「……あなたはそう予想されるのですね」
反町「へ?」
幽香「!!!」

そんな反町達の席の背後、立ち見をする為の柵が張られた場所に立っていたのは。
霊夢と似たようで、しかし、腋の部分が隠れている巫女装束を纏った、紫色の髪を持つ女性。
一瞬、反町は自分に話しかけられたのかと首を捻り、一体誰だろうかと疑うような目で女性を見つめ。
他の者達も一体誰だろうかと顔を向き合わせる中……幽香はただ一人、絶句したような表情でその女性を見つめる。

反町「あの……」
???「……どちらにせよ、この試合も昨日の試合と同じく、後世に語られる名勝負になりそうですよ」
反町「???」
???「それでは……失礼しますね」

771 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:05:00 ID:???
言いたい事は全て言い切ったとばかりに、その女性は満足そうな顔を浮かべるとその場を立ち去り。
後に残った反町達は頭の上に疑問符を浮かべながら、その女性の後姿を見送る。

反町「だ、誰だろう?」
穣子「あんたの知り合いとかじゃないの?」
反町「知らないよ。 ……でも、なんだか不思議な雰囲気の人だったな」
メディスン「……幽香、どうかしたの?」
幽香「……いえ、なんでもないわ」

姿こそそこいらにいるような巫女さんであるものの、その身に纏う雰囲気が尋常ではなかった女性。
反町達が尚もその女性のいた場所に目を向け、誰だったのだろうと首を捻る中。
幽香はただ一人、平静を装いながらも……自身の内に秘める残虐性。
今はまだ"緩和"されたものの、かつては文字通り"最強"の名を欲しいままにしていた攻撃性。
あらゆる者を破壊しつくす、獣のような力が、あの女性を目にした瞬間、大きく膨れ上がるのを感じ取り……。
それを抑えようと、懸命に冷静になろうと拳を握って理性を保とうとする。

幽香(……そう、そうね。 魅魔が再びフィールドに戻る以上……あいつも戻ってきておかしくない。
   いえ、戻る事こそが必然……!)
リグル(どうしたんだろう、幽香……凄く怖い顔してるよ)

心配そうに幽香を見つめるのは、リグルとメディスンの二人。
彼女達は気づいていなかった……風見幽香が、拳を握って理性を保とうとしている反対の手で。
髪の長さが首にかかる程度まで短くなった今ではありえる筈も無い位置で、懸命に気を落ち着けようと髪を捜そうとするのを。


???(霊夢と魔理沙……どれだけ成長をしたのか、みせてもらいましょうか。
    ……期待に応えてくれると、いいのだけれどね)

772 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:06:38 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「さぁ、お聞き下さいこの歓声! この不夜城カップも、いよいよ準決勝!
    本日はここ、紅魔スタジアムより実況は私、ジョン・カタビラ!
    解説は皆さんおなじみ、南沢豪さんで守矢フルーツズVS博麗連合の試合をお送りします!
    今日はよろしくお願いします、南沢さん」
南沢「最近出番が無いですが、よろしくお願いしますカタビラさん」
ジョン「さて、早速ですが南沢さん。 今日の試合をどうごらんになられるでしょうか?」
南沢「そうですね……やはり、両チームにいる人間の選手……。
   霊夢選手、魔理沙選手、早苗選手がどれだけ活躍出来るかが明暗を分けてくるかと思います」
ジョン「と、いいますと?」
南沢「博麗連合は攻撃は完全に霊夢選手、魔理沙選手の出来如何で決まってきます。
   これを早苗選手が守りきれるか、というところがこの試合のポイントとなると思います。
   守りきれれば、守矢は何とかして点を取りさえすればいいわけですからね。
   逆に博麗連合は、何としても早苗選手の牙城を崩さなければ勝利の芽は無い訳です」
ジョン「ゴールデンコンビと呼ばれる霊夢選手と魔理沙選手、二人が早苗選手を攻略できるかという事ですね。
    さぁ、フィールドには両チームの選手が入場してきました! まもなく試合開始です!」

観客「早苗さーん! 今日も奇跡のセービングで守れー!!」「霊夢ちゃん腋ちゅっちゅ!」
「魔理沙、決めろー! ハットトリックで得点王トップだ!!」

観客達、そして実況の声がフィールドに降り注ぐ中。
入場をしてきた選手達はそれぞれおざなりながらも挨拶をし……。
そんな中、早苗は霊夢、そして魔理沙の二人に向けて近づいていく。

早苗「今日はよろしくお願いします、霊夢さん、魔理沙さん」
魔理沙「おう。 ま、吹っ飛ばされても泣くなよ?」
早苗「泣きませんよ!」

773 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:07:48 ID:???
なんとも生真面目な早苗の言葉に魔理沙は本当に性格が元に戻ったなと驚きつつも。
片手を上げて挨拶をし、早苗をからかう。
早苗はそれに対して頬を膨らませながら怒るのだが……一度咳払いをし。
今度は霊夢に向き直ると、右手を差し出して握手を求め、霊夢は面倒くさそうに欠伸をしながらその右手を握る。

早苗「今日こそは勝ちますよ! この私の奇跡の力で!!」
霊夢「んー……まあ、楽しくやりましょ。 あと、この前のオールスターみたいに力尽きるとか止めなさいよ?」
早苗「あはは……ええ、わかってます。 萃香さんもいますし、危険になれば下がりますよ」
霊夢「ならいいわ、あんなことあっちゃ寝覚め悪いしね」

同じ人間としてそれなりに親交のある3人はこうして挨拶を済ませ……。
キャプテンである霊夢と早苗はセンターサークルに残り、コイントスを済ませる。

早苗「えっと……それじゃあ、表で」
霊夢「あんたそれでいいの?」
早苗「え? あ……えっと、じゃあ、裏で」
霊夢「じゃあ私、表ね」

キィン! パシッ……

早苗「ああああああ!? お、表じゃないですか!?」
霊夢「あんた馬鹿でしょ……。 んじゃ、ボールもらうわね」
早苗「うう……それじゃあ、陣地はこっちで……」

774 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:09:01 ID:???
ジョン「さぁ、コイントスが終わり、ボールは博麗連合が得た模様!
    選手達がそれぞれのポジションへと散らばっていきますが……あ、ああっと、これは!?」

ざわ…… ざわ……

反町「これは……4−5−1? でも……!」
穣子「ふぉ、4ボランチ!? なにそれ、そんなのアリなの!?」

−−@−− @早苗
−BAC− B天狗 A河童 C天狗
−−D−− D萃香
−−E−− E衣玖
−−I−G I神奈子 G西尾? 
F−−−− F文
−H−J− H天子 J諏訪子
−−H−− H魔理沙
−−I−− I霊夢
−−−−−
JG−EF Jバケバケ Gバケバケ Eバケバケ Fバケバケ
−−D−− Dコンガラ
−CAB− Cバケバケ Aキクリ Bバケバケ
−−@−− @玄爺

※守矢フルーツズ、博麗連合のフォーメーションが判明しました。

775 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:10:04 ID:???
それぞれのチームの選手がポジションに散らばる中……。
ボールを得た博麗連合の選手達の中で、前線に立つはキャプテンである霊夢とその相棒の魔理沙の二人のみ。
それ以外の者達はその全てがボランチ、そしてDFに割り振られており……。
しかもボランチには4人がいるという、正に無法のフォーメーション。
完全に霊夢と魔理沙、その二人以外は攻撃では役立たずだから。
精々守備の人数補正をアテに頑張っとけと言わんばかりのフォーメーションである。

早苗「な、なんて常識に囚われないフォーメーション……!!」
神奈子(!? いかん、もしもここで負けたらまた早苗が常識に囚われないようになっちゃうかもしれん!)
諏訪子(か……勝たなければ! なんとしても勝たなきゃ!!)
神奈子「み、みんな、いくよ! 相手のフォーメーションも所詮は奇策だ!
    こっちは常道を通って、勝ってやろうじゃないかァ!」
諏訪子「そうだよ! 勝つんだよ、この試合!!」

このフォーメーションを見て、当然ながら早苗率いる守矢フルーツズの面々は驚くのだが……。
神奈子と諏訪子は咄嗟にもしもこのフォーメーションを取る博麗連合に負けては拙いと判断。
それぞれ声を張り上げてチームメイトを鼓舞し、必ず勝とうと怒鳴る。
守矢の二柱は、なんとも苦労性であった。

萃香「あっはっは! 面白い! たった二人で私達を抜けるか見てみたいもんだ……ねぇ?」
早苗「そ、そうですね……。 ……そうです、つまり、あの二人を封じれば攻撃されないという事ですもんね!
   何も恐れる事はありません! さぁ、皆さん、勝ちましょう!」
天子「天人がいるチームが負けることは絶対にありえにい。 流石天人は格が違った」
衣玖「あまり無茶はいけませんよ、総領娘さま……」
文(まあ、最強の呼び声名高い博麗連合が負ければ、それはそれでネタになりそうですしねぇ。
  張り切って、頑張らせていただきましょうかね……)
西尾?(決勝に行ってあの三杉と戦うんじゃ……! 日本人なら知らぬもんはおらん、天才サッカープレイヤー三杉と!
    こんなところで、躓いてはおれんぞ!)

776 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 20:11:11 ID:???
そして、その二柱の言葉に守矢フルーツズの面々も同調して士気を上げる。
しかし、それを見ながら博麗連合のキャプテン・霊夢と相棒の魔理沙は顔を見合わせるのだった。

魔理沙「いくぜ、霊夢」
霊夢「まあ、相手は早苗だし、ちゃちゃっと勝ちましょう」
魔理沙「だな」

早苗も幻想郷では既にトップクラスに入ろうかという程のキーパー。
だが、そんな早苗にも負けていてはならない……と、霊夢と魔理沙は顔を見合わせたまま同意をする。
攻撃人数はたった二人……しかし、これはただの奇策ではない。
霊夢にはこの二人だけで、必ずや早苗を攻略出来ると確信を持っていたからこその、フォーメーションである。

霊夢(最近は頑張ってたようだけど……努力じゃ超えられない壁ってのがあるのよ。
   ……超えられない壁がね)
魔理沙(たかだか早苗程度に躓いてられねぇ……こんな試合さっさと勝って、決勝でレミリアと勝負だ)

########################################################################################

一旦ここまで。

777 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 20:15:08 ID:???
あーうん…とりあえず
みんなクールダウンを心がけよう。同じことで何度も炎上よくない

778 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 20:17:29 ID:???
そういや白黒ってマスパの上位版編み出したんだっけ?
それともフラグだけ?

779 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 20:21:03 ID:???
まぁ森崎板ではおなじみの教訓があるからねぇ
それに前後半二人だけでガッツ切れしないわけないし
もしコンガラとキクリが攻撃能力も持ってたとしたら話は別だけど

780 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 20:28:40 ID:???
秋空なら霊夢を芋神と妖精1の2人で試合から消して
魔理沙を弟子とメディあたりで撃たす前に潰すのがベターな守り方だったかな?

781 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 21:11:32 ID:???
>>777
どうもです。自分で動かせない分苛々させてしまうかもしれませんが……何卒ご勘弁を。
>>778
それはこの後わかるかもですね。
>>779
魔理沙と霊夢の実力が如何に凄かろうと、結局は二人ですからね。
博麗連合はそこだけが大きな弱点です。
>>780
霊夢に関しては妖精1より妹紅の方が適任でしょうか(妖精1のスキルは霊夢のスキルで無効化されます)
魔理沙にヒューイは大いにありですが、メディスンはちょっと厳しいかもですね。

782 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 21:12:32 ID:???
ジョン「さァ、激戦続きだった今大会もとうとう準決勝!
    果たして博麗連合が王者の貫禄を見せ、勝利を収めるのか!
    それとも、守矢フルーツズが準々決勝同様、粘りを見せて決勝に駒を進めるか!?
    いよいよ試合開始です!」

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

バムッ。

審判の笛が鳴ると同時、観客達が沸き立つ中霊夢は魔理沙へとボールを渡す。
当然ながら、諏訪子と天子、守矢の二人のFWは徐々に距離を詰めてボールを奪いに向かうのだが……。

グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

魔理沙「食らえ、守矢フルーツズ! これが私のマスタースパークだぜ!!」
早苗「なにィ!?」

反町「な……!?」
リグル「ええええええええええ!?」
にとり「そんな……無茶だよ!?」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ……ああああああああああ〜っ!? こ、これは……魔理沙選手!
    これはセンターサークル内から、笛が鳴ると同時のいきなりのシュート体勢だァァァァッ!?
    出るか、出るか!? マスタースパーク!!
    シュートは火力だと豪語する魔理沙選手の主砲、火を噴くかァァァ!?」

783 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 21:13:52 ID:???
なんとボールを持った魔理沙は、一々相手陣営へと運ぶ手間自体が惜しいとばかりに足を大きく振りかぶり。
一気にシュート体勢を取りながら、守矢フルーツズゴールへと視線を向ける。
これに慌てたのは、当然ながらこのいきなりのキックオフシュートを予期していなかった守矢フルーツズ。
天子と諏訪子はブロックにいけず、魔理沙は完全にフリーの状態から足を振り下ろし……。

ドッゴオォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!

シュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウッ!!!

神奈子(だ、駄目だ……間に合わないッ!!)
萃香(しまった……! 酒飲むのに集中しててブロックにいけない――!?)

ボールは轟音を立てながら守矢フルーツズゴール目掛けて一直線に突き進む。
守矢フルーツズにとって不運だったのは、このシュートに対して誰もがブロックに向かえなかった事。
神奈子はよもやいきなりシュートを打ってくるとは思っていなかったのか不覚にも気が緩んでおり。
萃香は天を仰いで瓢箪の中身を飲んでいた為か、咄嗟にシュートコースに入れず。
衣玖は神奈子が影となってしまい、シュートの弾道を追う事が出来ない。
誰にも邪魔される事なく突き進むシュートを止められるのは、事実上GKである早苗のみなのだが……。

早苗「取る! 取ってみせますよ!」

バッ!

ジョン「あっとぉ!? これは早苗選手、懸命に飛ぶ! 果たして間に合うか!?」

その早苗だけは、辛うじて魔理沙のシュート――マスタースパークに反応をしていた。
50mの距離がある以上、取れる筈だと確信して、その両手を広げてキャッチに向かった。
こんな序盤に点を取られてはたまらないと、闘志を燃やし飛んだのだが――。

784 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 21:15:04 ID:???
ドッガシャアアアアアアアアアアアアアア!!!

早苗「ぐぇえええええええええええええ!!!」

ズバァアアアアアアアッン!!!

早苗は距離があるからと……そして、序盤から全力を出す訳には行かないからと。
昨日の試合の疲れが残っていない体を気遣い、全力でのセーブに向かわなかった。
魔理沙のシュートは反町には劣るから、キャッチでも十分取れる筈だと信じて。
しかし、確かに魔理沙のシュートは反町には劣るものの――それでも幻想郷トップクラスの威力を持つもの。
華奢な体の早苗はボールに触れると同時に紙切れのように吹き飛ばされてしまい……。

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

ジョン「きっ……決まったァァァ!! 魔理沙選手の開始直後の50m弾が早苗選手を、
    人身事故の如く吹き飛ばし、ゴールネットを突き破ったァァァアッ!!
    は、博麗連合、開始一分どころか10秒で先制!! 先取点は博麗連合だァァァー!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

守矢フルーツズ0−1博麗連合

785 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 21:22:35 ID:???
観客「うおおおおおお、やっぱ魔理沙はすげぇぜ!!」「ああ、見ていてスカッとするな!」
「しかし今大会はキックオフシュートのバーゲンセールだな……」

魔理沙の開幕早々のシュートを見て、大いに沸き立つ観客席。
それも当然と言えば当然。
今大会、何度も成功されているとはいえ、キックオフシュートを成功させるというのは。
そのシューターに相当の実力が無ければ出来ない事である。
観客達は口々に魔理沙を称えるような言葉をフィールドに浴びせるのだが……。
しかし、一部にはこの状況を見て、その観客達の言葉を否定するものたちいた。

反町(確かに……確かに、魔理沙さんのシュート力は驚異的だ……でも……止められないって程じゃないぞ!)

自分のシュートに大きな自信を持っている、反町。

レミリア(まあ、流石にうちに何本も打たれたら厳しいでしょうけど。 それでも、私のマスターオブレッドサンには及ばないわ)

今大会を主催し、幾多の試合で点を決め続けている紅魔の皇女――レミリア。

にとり(……絶対とは言えない。 でも……50%の確率では弾ける……筈だね)
チルノ(くっそおおおお! あたいがいりゃ、絶対にブロックしてやるのに!)

オータムスカイズの名ブロッカーとして名を馳せた、にとりとチルノ。

リグル(負けてない……。 私のシュートも……白黒のものに負けてないよ!)

今大会に向けて、短い期間ながらもシュート力を鍛え、新技を身に着けたリグル。そして……。

???「……まるで成長していない」

ため息交じりにシュートを決めた魔理沙を否定する、巫女服の女性であった。
########################################################################################
一旦ここまで。

786 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/13(火) 22:07:02 ID:???
本日はひとまずここまで。続きは明日以降書かせていただきます。
ちょっとこのNPCシーンは長引きそうですが、ご了承下さい。
それでは、お疲れ様でしたー。

787 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 22:12:36 ID:???
乙です。
この試合でどちらが勝つかは重要だな。
守矢フルーツズが勝てば、早苗のキャプテンはほぼ磐石に思われるし。
博麗連合が勝てば、態度も改まらず嫌な印象なまま二部に進むだろう。
既にオータムスカイズは敗退してんだから、こらしめる役は守矢に願いたいが……

788 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 22:22:13 ID:???
お疲れ様でした

構図的には森崎互換対翼互換、日向互換なんだよな

789 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 22:57:10 ID:???
気のせいか、魔理沙が日向互換ってのにはすげぇ違和感が・・・

790 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 23:23:09 ID:???
アリスが魔界行きの現状では、魔理沙派閥に入る人材がなさそうだな。

791 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 23:27:51 ID:???
ロリ・コンナンデス「僕が魔理沙派閥だ!」

792 :森崎名無しさん:2010/07/13(火) 23:58:21 ID:???
東方二次的に考えるとアリスさんがいなくてもにとり、パチュリー、こいし、フランがいますしおすし

793 :森崎名無しさん:2010/07/14(水) 00:20:23 ID:???
構図的には本スレのサンパウロVSハンブルガーSVが思い浮かんだ俺
勝敗予想がほぼどっこいどっこいなのも含めて

794 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:54:18 ID:???
>>787
そうですね。この試合、どちらが勝つかはある意味決勝以上に重要になります。
ただ、守矢が勝っても博麗が勝っても、キャプテン争いが絶望的になる訳ではないですね。
不利ではありますが。

>>788>>793
実は今回のNPC戦は本編の勝負などを一部パク……もとい、オマージュさせてもらってます。
最後までどちらが勝つかわからない、といったムードを作れれば幸いです。

>>789
互換キャラではありますが、日向ではないですからね。
魔理沙は日向に比べれば若干ではありますがパス力が上です。

>>790-792
魔理沙は派閥的には敵味方はっきり別れるタイプですね。
本編で言う森崎・日向と同じ感じです。

795 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:55:22 ID:???
魔理沙「ふぅ……まずは1点だな」
霊夢「ったく……こんな初っ端から失敗したらどうすんのよ?」
魔理沙「失敗を恐れちゃ何も出来ないんだぜ。 ……まあ、しかし、お前の言う通り体力配分も大切だしな。
    ちょっとペース落としてくか」
魔理沙(しっかし早苗の奴……普通のキャッチで取れるとでも思ってんのか?
    大方あの反町って奴のと比べてキャッチで十分だと思ったんだろうが……気にくわねぇ)

点を取りながらも、しかし、全力の早苗のセーブ――みらくるセービング・改から奪った点では無いという点に。
魔理沙は不満そうに表情をぶすっとさせたまま、下がってゆく。
一方、守矢フルーツズ前では唯一人吹き飛ばされたGK――東風谷早苗がようやく起き上がっていた所だった。

神奈子「す、すまないね早苗……。 ……対応が遅れちまった」
早苗「いえ……私は大丈夫です。 怪我もありません。
   それより、皆さん! やはりこの試合は勝てますよ!」
諏訪子「え?」

開始早々に1点を失ってしまい、常人ならば怯えてしまうかもしれない状況。
しかしながらそんな中、早苗はあくまでも笑みを浮かべ……新しいボールを受け取りつつ。
諏訪子に渡すと、その口を開いて力説する。

早苗「確かに魔理沙さんのシュートは凄かった……私のキャッチでは、どうしても分が悪かった。
   ですが、それでも、反町君のものに比べれば一段も二段も劣ります!」
萃香「うん……確かに、そうだね」
早苗「次こそは必ず止めます! ですから皆さん、何とかして同点……そして逆転を!
   1点……1点あれば、必ず私と萃香さんで抑えてみせます!」

796 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:56:40 ID:???
点を取られながらも、それでも、魔理沙のシュートは反町やリグルのそれに比べれば劣ると冷静に分析。
そして、次こそは必ずや止めてみせると豪語をする早苗。
昨日のオータムスカイズとの試合と同じく……早苗はまだまだ、勝負を諦めていない。
その言葉を聴いた守矢フルーツズの一同は大きく頷くと、素早くポジションに散ってキックオフを開始しようとする。

ジョン「さぁ〜、早くも1点を失ってしまった守矢フルーツズ!
    ここは何としても、まずは同点に追いつきたい所!
    しかし、博麗連合は霊夢選手、魔理沙選手以外は全員がディフェンシブなポジションについています!
    これを攻略するのは至難の技とも思えますが……」

ピィイイイイイイイイッ!

バムッ

諏訪子「よし……今日こそ働いてもらうよ、天狗! しっかり仕事果たしなよ!!」
文「あやややや……ええ、ええ、わかっていますよ。 お任せ下さい!」

審判の笛が鳴ると同時に、今度は守矢フルーツズのキックオフで試合は再開される。
中央の諏訪子からボールを受け取ったのは、右サイドを俊足で飛ばして駆け上がる文。
昨日のオータムスカイズ戦では途中で逃げ出した上、それまでもヒューイにドリブルを再三止められ続けたものの。
その俊足を生かしたドリブルは幻想郷でもトップクラス。
守備参加をする気が無い魔理沙、霊夢のいる中盤をあっさりと突破し……ボランチのバケバケ達をも抜き去り一気にサイドを駆け上がる。

シュパアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あーっと! 早い早い! 流石は幻想郷最速のドリブラー、射命丸文選手!
    バケバケ選手達を抜き去り、一気にサイドアタックを成功させましたァ!!」

797 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:57:41 ID:???
観客「おー、その意気だー! いけいけ、守矢フルーツズ!」「でも博麗連合もPA固めてるぜ? 大丈夫か?」

橙(……昨日の試合勝ってれば、今頃私もああやってサイドを駆け上がれてたのかな)
穣子「サイドアタックが成功しても、中央ガチガチね……諏訪子様大丈夫かしら?」
レティ「あの天人はちょっと浅めの位置でパスを待ってるわね。 天狗はどっちにパスを……?」

文(さてと……やっぱりここは諏訪子様ですかね。
  ここらでゴールを決めさせておかないと、不機嫌になってしまいますから)
文「いきますよ、諏訪子様!」
諏訪子「ゲロゲロ! まっかせな!」

バシュウ!!

ジョン「あーっと! 守矢フルーツズ、早くもシュートチャンス!
    サイドを駆け上がった文選手、ここはファーサイドの諏訪子選手へとセンタリングを上げたぞ!
    諏訪子選手、これにはピタリと合わせている!
    これは出るか!? 諏訪子選手の打点の高いヘディングシュートォ!!」

三杉(本当に高い……僕や翼君以上のジャンプ力だな……。
   彼女の基礎的な能力は恐らくレミリアさん程ではないんだろうが、それをあのジャンプ力で補っている)
美鈴(確かに高いですけど……頑張ればクリアーできる……かな?)

キクリ「コンガラ!」
コンガラ「うむ……いよいよ私達の見せ場が来たらしいな……むんっ!」
諏訪子「ゲロ!?」

798 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:58:50 ID:???
打算的に誰に任せるのが一番自分の得になるのかを考えつつ、諏訪子へとセンタリングを上げる文。
そのボールに諏訪子は大きく飛び上がりながらあわせるのだが……。
しかし、博麗連合の者達も当然ながらそのジャンプを黙って見過ごす訳にはいかない。
DFラインから諏訪子のヘディングを防ごうと、一人果敢に飛び上がったのは――額に勇儀のような一本角を持ち。
片手には刀を持ち、足が何故か存在しない地獄からの使者――コンガラ。
そのジャンプ力は諏訪子には及ばないが、しかし、刀を大きく突き出しながら飛び上がってきた事に諏訪子は驚き。
コンガラは不適に笑いながらも、大きくその刀を縦一閃に薙ぐ。

コンガラ「地獄流刀殺法――空裂斬!!」
諏訪子「あーうー!?」

シュピィィィィィイイイイイッ……パコーンッ!!

瞬間、刀から放たれた風をも裂く衝撃がボールを襲い。
諏訪子がヘディングに行く寸前、ボールは大きくクリアー。
コンガラはようやくまともな勝負が出来そうだと笑みを見せながら、刀を鞘に収めつつそっと着地をする。

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ、あああああああ〜っ!! だ、駄目だぁぁぁぁ〜っ!!
    駄目です! 諏訪子選手のヘディングシュート、通用せず!
    コンガラ選手にシュートを打つ寸前、大きくクリアーされてしまったァァッ!!
    守矢フルーツズ、得点ならずッ!」

穣子「諏訪子様の空中神戦が通用しない!?」
妹紅「すごいや! 私よりもずっと高く飛んでるよ!?」
リグル(それでも私のネオリグルキックなら吹き飛ばせる! 絶対吹き飛ばせるんだ!!)
反町「何度かやればわからない……けど、これで諏訪子さんのヘディングも有効とは言い難くなった。
   ……となると、次に守矢が取れる手段は……」

799 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 18:59:50 ID:???
コンガラのクリアーしたボールは、しかし、守矢の西尾?がしっかりとキープをしていた。
元々、攻撃メンバーが霊夢と魔理沙の二人しかいない博麗連合。
中盤の数は当然ながら守矢に負けており、そうなればスペースを魔理沙と霊夢二人だけでカバー出来る訳もなく。
零れ球をフォロー出来る確率は非常に低くなる。

早苗「どんどん打っていって下さい! あの刀を持ったDFさんはまだ体勢を崩してますよ!!」
西尾?「了解じゃあ! それ、天子!!」
天子「恥知らずな刀使いがいた。 刀使いは心まで醜い」

早苗の指示を受けた西尾?は、言われるままに守矢フルーツズのストライカー――比那名居天子へとパス。
バケバケ達がカットに向かうも、今一歩届かず。
天子はそのなだらかな胸で華麗にボールをワントラップすると同時、バイタルエリアから一気にシュート体勢を取る。

グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ、あああああああああ〜っとぉ!? これは、またもや出るかァ!?
    今大会、猛威を奮っている天子選手の気炎万丈の剣!!
    天子選手、その右手に緋想の剣を持ってシュート体勢に入ったァァァァッ!!」

天子「ブロックの数は……ふん、4枚でいい!」
コンガラ「キクリ!」
キクリ「今度は私の番ですね……はァっ!」

倒れたコンガラを除いたDF、そしてここまで下がっていたボランチ。
合計で4枚の壁から「気質」を得つつ……緋想の剣を振りかぶってボールに叩きつける。
昨日の試合、鉄壁を誇るオータムスカイズからさえゴールを奪った天子のシュート――「気炎万丈の剣」だが……。

800 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:01:07 ID:???
ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

キクリ(確かに速い……威力も十分……ですが、この程度なら……)

ブゥンッ……ボグワアアアアアアッ!! ピタッ

天子「おいィ!?」
キクリ「止められますね……。 ふぅ……」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ……ああああああああ〜っ!! だ、駄目です!!
    天子選手の今大会猛威を奮う殺人シュートも、通用しなァいッッ!!
    キクリ選手、不思議な膜のようなものを作り出し天子選手のシュートをブロック!
    守矢フルーツズ、両エースのシュートが通用していません!」

観客「あいつ忍者だろ、汚いな忍者さすがきたない」「おいおいおい……あんなDFがいてどうやって点取るんだよ!?」
「畜生、GKまで届いてすらいないじゃねーか!?」「天子は犠牲になったのだ……」

薄紫色の膜を作り出し、天子の放ったシュートを包み込んでブロックを行ったキクリ。
笑みを見せながらボールを確保するキクリに対して天子は歯噛みをする一方……。
観客達はここに来てようやく活躍を見せ始めた博麗連合の二人のDFに対して拍手を送り始める。

パチュリー「決勝でもし博麗が出てきた場合、あのDFには注意が必要ね」
三杉「ああ……あの前線の二人が守備に参加していない理由がよくわかった」
フラン「うふふ、でも、あんな二人をどっかーん!したら凄く気持ちいいだろうなー」
咲夜(私のシュートでは到底太刀打ち出来そうにないわね……。
   博麗が決勝に上がってくれば、私は守備に集中をしましょうか……)

801 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:02:16 ID:???
キクリ「さぁ、カウンターですよ! もう1点取ってきてください!」
魔理沙「おう! 霊夢、上がれ! 行くぜ!!」
神奈子「くっ……衣玖!」
衣玖「はい!」

観客達が未だに騒然とする中、キクリは確保したボールを大きくフィード。
ボールは中盤まで下がってきていた魔理沙が華麗にトラップし……。
霊夢はそれを見てゴール前まで駆け出し、神奈子と衣玖が慌てて魔理沙に詰め寄ろうとするが……。

魔理沙「どけェッ!!」
神奈子「ぐあああっ!?」
衣玖「くうううっ!?」

ドガガガガガガガガガガッ!!

ジョン「あああああああ〜っ!! 神奈子選手、衣玖選手、吹っ飛んだァァァァ〜ッ!!
    魔理沙選手、フェイントを使わない直線的なドリブルで一気に突き進みます!
    前半既に20分! 博麗連合、またもや一転してチャンスとなったァァ!!」

静葉「……乱暴ね」
幽香「あら、あれがいいんじゃないの。 歯向かう敵には力づくでねじ伏せるのが一番なのよ」
にとり(本当にチーム内にライオンがいるような気分だよ……うう、胃が痛いなぁ……。
    途中で乱入とかしたりしないだろうね?)
リグル(シュート力は追いついてるけど、やっぱりドリブルは駄目だ……。
    競り合いだって、最近あまり鍛えてないから負けてるかも……。 くそっ!)
反町「守矢はここで決められると厳しいぞ……!」
メディスン「あのオーバーラップキーパーが防げるかどうかね……」

802 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:03:16 ID:???
萃香「くそっ、A番、ここは任せた! B番、C番、魔理沙からボールを奪いにいくよ!」
河童A・天狗B・天狗C「「「おうっ!!」」」
早苗(萃香さんは行ってくれましたか……止めてくれるのを信じたいですが、万が一もある。
   ここは必ず防がなければならない場面な以上……)
早苗「ハァッ!!」

バチバチバチバチバチィッ!!

超サナエ(出し惜しみは出来ない……! 全力で防ぎます!)

前半まだ半分を過ぎていない状況、しかも一度吹き飛ばされて体力に余裕が無い状況で……。
しかし、早苗はここは絶対に点をやれない場面だと考えつつ。
全神経を集中させ、一時的にパワーアップをする秘術――超サナエ・モードを解禁する。
一方、ボールを持っていた魔理沙には萃香らDFが殺到していたのだが……。

萃香「そう簡単にゴールは割らせないぞー!!」
魔理沙「だろうな。 だからこうするぜ!」
萃香「なにィ!?」

チョンッ パシッ!!

霊夢「うっし、ナイスパス、魔理沙」

ジョン「あああああ〜っとぉ!? これは上手い!
    魔理沙選手、萃香選手の股下を抜くパスを出して霊夢選手にボールを託した!
    DF陣、魔理沙選手に殺到していた為か霊夢選手はフリーになっているぞ!?」

803 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:04:32 ID:???
静葉「通ったはいいけど……」
穣子「……でも、他のと見比べると下手ね。 あのパス」
にとり「あははは……まあ、魔理沙も普段はパスなんてするタイプじゃないしねぇ……。
    今回は萃香様相手に真正面から勝負するのは分が悪いと思ったからと……。
    後は、萃香様がパスカットが苦手だから通ったんじゃないかなぁ?」
反町「ん? パスするタイプじゃないのか? あのパス、確かに静葉さんや幽香さんのものに比べれば低いけど……。
   それでも、十分MFとしては通用するくらいに凄かったけど」
にとり「魔理沙がパスする時はどうしても勝ちたい時、向かってきた相手と真っ向勝負するのが不利だと感じた時くらいだよ。
    あと、自分が認めた奴くらいにしかパスは出さないね。
    それ以外の場合は突っ込んで打つ。 味方を生かす為にパスとかポストプレイとかは……まあ、しないねぇ」
リグル(パスか……でも、パスは私も苦手だしなぁ……)

こうしてオータムスカイズの面々が魔理沙の弱点(?)について語り合っていた時。
フィールドではボールを持った霊夢が単独でバイタルエリアへと進入をしていた。

霊夢(さてと……前半もそろそろ半分過ぎそうね。
   まだ私はそんなに疲れてないし……ここらで一発くらいは打っときましょうか!)

ダダダダダッ!

グワアッ!

超サナエ「! きましたね、霊夢さん!!」

ジョン「あ〜っとぉ!? これは霊夢選手、バイタルエリアで利き足を上げたァ!
    これは霊夢選手必殺! 夢想封印の構えか!?」

804 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:05:37 ID:???
霊夢「さーて、これが止められるかしらね? 夢想封印!」

バシュウウウウウウウウウウウウウッ!!

超サナエ「調子に乗らないで下さい! これ以上は失点しませんよ!!」

ギュオオオオオオオオオオオオオオオッ!!

ほぼフリーの状態から打たれた霊夢のドライブシュート――夢想封印は。
大きく伸び上がりながら、下降をして守矢フルーツズゴールへと襲い掛かる。
その様は正にゴールを奪い取ろうとする鷹のようであり……。
ブロックに入った河童Aはまるでなすすべも無いまま、シュートを通してしまう。

三杉「決まった!」
パチュリー「……これは、ただの夢想封印じゃない」
美鈴「えっ、えっ……どっ、どういう?」
反町「まさか……霊夢さんも、打てるのか……?」
にとり「これって……!」

強烈なドライブ回転がかかったシュートを見た瞬間、観察力に長けた観客達はみなが思う。
先ほどの魔理沙のマスタースパークにも匹敵――否、それ以上の威力を持つ。
破壊力は無いがキャッチする事は非常に困難なシュートが守矢のゴールを襲うのだと。

超サナエ(ゴールは絶対許さな……え!?)

ブギュルッ! バムッ!! バッ!!

805 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:06:46 ID:???
上空から変化をつけて落ちてきた霊夢の夢想封印目掛け、大きく飛び上がりながらパンチングに向かおうとする超サナエ。
しかし、ボールに手が触れようとした瞬間……ボールは突如軌道を変化させる。
それは超サナエにとってもなじんだ動き――そして、反町と三杉にとっても見知った奥義。
ドライブシュートに特別な回転をかけ、地面にバウンドをさせてゴールを狙いGKの動きを惑わせる必殺の技。

超サナエ「ミラクル……ドライブ!?」
霊夢「夢想封印・集よ。 あんたや永琳に出来るんなら私にも出来るに決まってるでしょう」

驚いたように目を見開く超サナエに対して事も無げに言いつつ。
霊夢は地面にバウンドをしてゴールに向かおうとするボールを見やる。
大きく飛び上がった超サナエはボールには飛びつけず、DFもいない。
シュートは枠に入っており、バウンドをしてもまず枠を外れる事は無い。

決まった。フィールドに立つ21人、全員がそう思った。

しかし、たった1人だけはそうは思っていなかった。

超サナエ「んがーっ!!」

バッ!
バチィイイイイッ!!
ガィイイイイン!

霊夢「!?」

806 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:07:56 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ……あああああ〜っ!? こ、これは凄い!!
    早苗選手! 霊夢選手の意表を突くミラクルドライブ――夢想封印・瞬を鋭いパンチで防いだァァァッ!!
    流石は奇跡の風祝! ミラクルキーパー! 東風谷早苗選手!!」

普通にセーブをしようとしては、当然ながら間に合わない。
ならばと、超サナエはゴールバーを大きくパンチで叩きその反動で地上へと急降下。
その勢いを借りながら体勢を整え、ボールがゴールラインを割る間際に辛うじてパンチを繰り出し弾いたのである。
超サナエにとって幸運だったのは、自分もまたミラクルドライブの使い手であるが故。
ミラクルドライブの飛ぶ方向を予めある程度予想が出来た事。
霊夢にとって不運だったのは、ドライブ回転をかけすぎた事によりすぐにバウンドをする事が無く。
その場にしばらく留まってしまい、超サナエのセービング機会を与えてしまった事だろう。

超サナエ「ミラクルドライブは私の十八番! 私の技でゴールを割らせる訳にはいきません!!」
霊夢「あんたの技って何よ……永琳だって使うじゃないの」

地面に倒れこみながら不適な笑みを見せつつ霊夢に言葉を吐く超サナエに。
それを聞いて眉を顰めつつ、肩を竦める霊夢。
そんな二人をさておき……ボールは大きく飛び上がってしまい、零れ球になる。
そして、それに対して飛び上がりながらあわせたのは……。

魔理沙「霊夢! ご馳走さん!」

ジョン「んなああああ〜っ!? こ、これは魔理沙選手! 零れ球に向けて大きく飛び上がっている!!
    しかもこれは背面飛び……オーバーヘッドの体勢だァ!!
    早苗選手、まだ体勢を崩したままだがセーブできるか!?」

807 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:08:58 ID:???
超サナエ「ッ!! どんな状況でもゴールは絶対許早苗!! ただのオーバーヘッドでゴールは割らせません!!」
魔理沙「ただのオーバーヘッドじゃねェ! くらえ! これが私の新技――『ドラゴンメテオ』だ!!!」
超サナエ「なにィ!?」

霊夢の零れ球に合わせ、オーバーヘッドの体勢を取る魔理沙。
超サナエは慌てて体勢を立て直そうと立ち上がり。
拳を握ってボールを弾き返そうとするが……それを見て魔理沙はにやりとほくそえむ。
確かに今までの魔理沙のオーバーヘッドキック――『シュート・ザ・ムーン』ならば。
体勢を崩しているとはいえ、超サナエのパンチングでも十分弾けただろう。
しかし、この時魔理沙が放とうとしていたのはただのオーバーヘッドキックではない。
前回のオールスター戦から反町に対抗する為にと編み出した、新たな必殺技……。
オーバーヘッドの体勢からマスタースパークを放つという荒業――『ドラゴンメテオ』である。

魔理沙「これで2点目だァ!!」

ドッゴバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッ!!

高度から放たれたドラゴンメテオの威力は、先ほどゴールを許したマスタースパークより更に上の威力。
おまけに超サナエは体勢を崩しており、圧倒的に不利な状況である。
シュートを放った魔理沙は確実に決まったと、小さくガッツポーズを取って勝利を確信する。

しかし、魔理沙は忘れていた。

守矢フルーツズには超サナエ以外にもう一人……ゴールを守る選手がいるという事を。

ズモモモモモモモ……

萃香「ミッシング・パープル・萃香ちゃん参上! おりゃあああ!!」
魔理沙「なにィ!?」

ぺちんっ

808 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:10:00 ID:???
超サナエと魔理沙との間に割って入り、自らの能力――「密と疎を操る程度の能力」を駆使し。
瞬間的に巨大化をして魔理沙のシュートをブロックに入った萃香。
その巨体に魔理沙の渾身のシュートがめり込むのだが……。
しかし、巨大化をした萃香を吹き飛ばす事は出来ず。
萃香は満足げに笑みつつ、そのまま跳ね返りそうになったボールを足を大きく振ってクリアーする。

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「ふ、防いだァァァァッ!! 萃香選手! 辛うじて魔理沙選手のシュートをブロック!!
    先ほどはブロックに入れませんでしたが、やはり彼女もまた鉄壁!!
    流石は鋼鉄の小さな巨人、伊吹萃香!! そう簡単にゴールは割らせません!!」

観客「萃香ちゃんちゅっちゅしたいよぉ……」「新技披露は決まらないの法則はやはりあった!!」

にとり「かぱー! やっぱり萃香さまは凄いや! あのシュートを防ぐんだもんね」
反町(あのブロック……にとりとチルノ並……? いや、それ以上か……?
   ……しかし、昨日は萃香さんがすぐにGKになってくれてよかったな。
   もしもあのままDFで出場されてたらもっと点を取るのは厳しくなってたかも……)
リグル(うっ……く、くそっ……あのシュート……私のネオリグル以上……?
    ……う、浮き球勝負だと勝てないのかな)

809 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 19:11:01 ID:???
魔理沙「くっそ……!」
霊夢「あんたねぇ、新技使うならせめて決めなさいよ!? 大体それ消耗大きいんでしょ!?
   さっき抑えてくって言ったばっかなのにこんなところで使ってどうすんのよ!? 馬鹿!?」
魔理沙「うるせぇな、チャンスだったんだから仕方ねーだろ!?
    大体それを言うならお前だってあのシュート成功させとけよ! それなら私がねじ込む事だって無いんだ!」
超サナエ「ああ、もう……お二人ともそこら辺にしておきましょうよ……」
萃香(本当に仲いいのか悪いのかわからない奴らだなぁ……)

観客席が萃香と超サナエのファインセーブに沸き、反町達が両チームの攻防に目を丸くしていた頃。
しゅるしゅると音を立てて元の姿に戻った萃香は、言い争いをする博麗連合のエース二人。
そして、それを何とかなだめようとする守矢のキャプテンを見て、深い深いため息を吐いていたのだった。

########################################################################################

一旦ここまで。

810 :森崎名無しさん:2010/07/14(水) 21:17:14 ID:???
早苗さんが常識人通り越して善人に見えてくるふしぎ

811 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:33:09 ID:???
こうして2失点目のピンチを防いだ守矢フルーツズ。
しかし、博麗連合の二人のDFを警戒してか思うように攻め込めず……。
前半30分を過ぎても有効な手立てを見つけられず、未だスコアは0−1のままであった。

反町「うーん……守矢フルーツズは攻め切れてないな……」
レティ「DFとボランチであれだけガチガチに固められたら、早々簡単にゴールは狙えないものね……」
妖精1「……多分、人間のシュートでも人数差をかけてあのキクリってDFが来たら、防がれるでしょうしね」
ヒューイ「あの天狗がドリブルゴールはしないのかなぁ?」
にとり「文様は自分がゴールするのはあんまり好まないからなぁ……」
リグル「え、どうして? FWなら誰でも自分で決めたいでしょ?」
にとり「いやね、一緒にいるのが諏訪子様だしさ……それを立てようとするんだよ。
    ……まあ、流石の文様でもドリブルゴールは無理だ。
    あれだけガチガチに固められたら、文様でも突破は難しい……おっ?」

諏訪子「天狗、一か八かだ! ドリブルで突っ込め!」
文(あややや……まあ、指示なら仕方ないですかね……。
  失敗しても私の責任にはなりませんし……よっ、と)

シュパアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「おっとぉ!? ここは守矢フルーツズ、思い切った攻撃!
    なんと右サイドウイングの文選手がPA内へと突っ込みます!
    ですが博麗連合もこれは予想済みか、PA内を固めている! これは突破は困難に見えますが……!?」

文(無茶でも何でもやらなきゃならないんですよねぇ……ああ、やだやだ)
バケバケJ「バケェ!!」
バケバケG「バケバケェ!!」
文(ここはまあまず抜けるんですけど……)
コンガラ「地獄流刀殺法・大地斬!!」
文「やっぱりこうなりますよね〜」

バチィッ!!!

812 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:34:19 ID:???
一か八か、突破出来れば儲けものという気持ちでPA内へと突入をする文。
その俊足を生かした突破スピードはバケバケ達には感知する事すら出来なかったのだが……。
しかし、多くの者達がPA内に入っている密集地。
そして、そこで待ち構えていたコンガラの刀を使った鋭いタックルの前にはやはり無謀過ぎたか。
コンガラが刀を振るうと同時に文はバランスを崩してしまい……。
それでも幻想郷最速の意地があったのか。ボールは零れ球になってしまう。

コンガラ(くっ……完全に確保出来なかった!?)
文(ここまでやりゃ上出来ですよね。 さ、クリアーが得意らしいDFさんは動けませんよ)
諏訪子「よーし、よくやった! それェ!!」
キクリ(クリアーはブロックより苦手なんですけどね……!)

ジョン「あーっとぉ!? やはり文選手、PA内を突破はならず!!
    コンガラ選手にドリブルを止められたが……しかし! これに諏訪子選手、合わせている!
    キクリ選手、慌ててこれに向けて飛び上がりクリアーに向かいますが……」

バチィッ!!

諏訪子「あーうー!?」
キクリ「よし……!」

文の零れ球にしたボールは、諏訪子の得意とする高いボールではなく低めのボールであった。
それに向けて諏訪子はボレーシュートを放とうとするも……。
それより先にキクリのダイビングヘッドがボールに届き、ボールはクリアーされる。
またもや得点ならずかと、守矢フルーツズ応援団のいる観客席からは深いため息が漏れるのだが……。

813 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:35:26 ID:???
西尾?「まだじゃあ! まだ終わっちょらんぜよ!!」
神奈子「西尾?君!?」

このセカンドボールをフォローしたのは、この試合殆ど消えていた西尾?である。
ボールを持った西尾?の位置は、隙を見計らって上がってきていたのか既にバイタルエリア。
相手のDFの要であるキクリ、コンガラの二人は未だに倒れており。
守矢フルーツズにとっては降って沸いた圧倒的なチャンスである。

西尾?(ここはわしがゴールを決めて同点にするんじゃ! この状況なら……抜ける!!)

ジョン「あーっとぉ!? これは西尾?選手、先ほどの文選手と同様、ゴール前に突っ込んだァァ!!
    これには当然ながらまだ体勢を整えられていないキクリ選手、コンガラ選手は対応出来ず……。
    しかし、それでもまだバケバケ選手達がPA内を塞いでいる!
    果たして西尾?選手、ここを突破出来るかァ!?」

西尾?「どけェ! 今のワシに近寄るんじゃねェ!!」
バケバケB「バケェー!?」

ドガガガガァッ!!

ジョン「と、突破したァァァァー!! 西尾?選手、バケバケ選手達を吹き飛ばし!
    一気にゴールキーパーと一対一だァ!!」

反町「チャンスだ!! ここで決められれば、流れは一気に守矢に移る!」
にとり「後半になれば萃香様も本調子だしね!」

密集地とはいえ、相手がバケバケならば西尾?のドリブルも十二分に通用する。
その小さな体で、しかし、合気道のように相手の力を利用してDFたちを吹き飛ばしつつ。
西尾?はボールをキープしたままPA内へと進入し、博麗連合ゴールキーパーと一対一となる。

814 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/14(水) 21:36:27 ID:???
霊夢「玄爺!」
玄爺「そう簡単には決めさせませんぞ!」
西尾?(隙がなかなか無いのう……! じゃが、ゴールを決めるのはわしじゃ!!)

反町(亀と西尾?の対決……なんだろう、凄く不安だ……)

どう見ても亀ながら、手足を懸命に動かして西尾?へと接近し飛び出すキーパー玄爺。
それを見ながら西尾?は口に咥えた爪楊枝をギリ……と噛み。
玄爺との距離を測って、仕掛け時を待ち構える。

神奈子(西尾?君、頼むよ……! この試合、負ける訳にはいかないんだ!!)
諏訪子(あーうー……その亀は見た目から考えれば動きは鈍重……!
    手が大きいからキャッチは上手そうだが、一対一は不得手な筈! いけるよ!!)
玄爺「ここですな!」
西尾?「ニィ……シュートは強いもんばかりとは、限らんぜよ!!」
玄爺「なんと!?」

ポーン……

ジョン「あっ……あああああ〜っ!? こ、これは……西尾?選手、玄爺選手の頭上を越えるやまなりのシュート!!
    前回の大会で見せた、西尾?選手の心憎いロビングシュートだァァァ!!
    玄爺選手、これには届かないッ!! これは入るかァ!?」

玄爺が前のめりになり、ドリブルを警戒してボールの確保にやってきた所を……。
西尾?は焦らず、玄爺の頭を超えるようなロビングシュートを放つ。
会心の出来だと、西尾?は笑みを浮かべて同点ゴールだと確信するのだが……。

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