キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】

1 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/05(月) 21:09:17 ID:???
全日本ジュニアユースのFW(?)、反町一樹が幻想郷のサッカー界に旋風を巻き起こすというスレです。
この話はキャプテン森崎のパラレル作品で、
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
もしかしたら他のアニメや漫画、小説などからもキャラが出たりするかもしれませんがご了承下さい。

本編のように、選択肢を選んだりカードを引いたりして物語が進んでいきます。

【前スレ】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1277548514/l50

[大まかなあらすじ。]
幻想郷の賢者、八雲紫に連れてこられた反町一樹。
秋姉妹らと出会いオータムスカイズを結成、幻想郷に混乱を巻き起こす為に今日も戦いに励むのだった!

[前スレのわかりやすいあらすじ。]
紅魔館主催で開催される不夜城カップに出場をしたオータムスカイズ。
初戦の地霊アンダーグラウンド戦を4−2で勝利し、2回戦のネオ妬ましパルパルズ戦も1−0で辛勝。
試合後、うどんげとてゐの二人を加え、更に波に乗ったオータムスカイズの次の相手は守矢フルーツズ。
前半は押せ押せムードで3−1で折り返すも、早苗や天子の猛攻の前に3−3に追いつかれ、終には逆転されてしまう。
しかし、最後の最後で反町が体を張ってPKを奪い、4−4の同点に。試合はVゴール方式の延長戦へと持ち越されるのだった。

早苗「奇跡の力で2点目!」
リグル「これが私のネオリグルキックだァ!」
萃香「甘い! 鬼パンチ!!」
リリーブライト「「初の出番なのにまるで活躍出来ません!!」」
天子「天人の力で3点目! 流石天人は格が違った!!」
超サナエ「奇跡の力で逆転!」
クラブA「だがPK!」
佐野「なんだかよくわからんが、目的地まで徒歩で行く事になった」

お互い死力を尽くす準々決勝、果たして勝利するのはオータムスカイズか守矢フルーツズか!? あ、佐野君もがんばれ!
そんな幻想のポイズン38スレ目、このスレでもよろしくお願いします。

882 :森崎名無しさん:2010/07/17(土) 20:34:19 ID:???
奇しくもvs秋空と立場を逆転させてるわけだな、守矢。

883 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/17(土) 20:49:09 ID:???
本日はひとまずここまで。続きは明日以降書かせていただきます。
それでは、お疲れ様でした。

884 :森崎名無しさん:2010/07/17(土) 20:57:46 ID:???
お疲れ様でした

白黒のシュート力はどんなもんなんだろ
リグルや早苗の反応見る限り、
リグルのシュート(地上の流星?)>マスパ
ドラゴンメテオ>ネオリグル
らしいが

885 :森崎名無しさん:2010/07/17(土) 22:34:05 ID:???
乙です
>全てを駆使して得た、同点ゴール。
きっと西尾?さんも行間で大活躍してますよね

886 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:50:48 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「ゴォォォオオオオオオル!! 後半38分! ここで、ここに来て!
    守矢フルーツズ、神奈子選手と諏訪子選手のツインシュートで同点に追いついたァァァアッ!!
    なお、先ほどのゴールは最後にボールにふれたのは神奈子選手という事で神奈子選手のゴール!
    諏訪子選手のアシストとなります!
    さぁ、これで博麗連合ももう1点を取らなければならなくなりましたッ!!
    果たして勝利の女神はどちらに微笑むか!? いずれにせよ、次の1点を決めたチームが決勝に駒を進める!
    それは間違いないでしょう!!」

反町「凄い……! 回転をかけたツインシュートか……!!」
にとり「確かに大柄な神奈子様と小柄な諏訪子様が同時に撃てば、ボールにかかる回転は変わってくる。
    ……ここまでこのシュートを温存してたんだねぇ」
静葉「温存をしていた……というよりは、ここしか使う機会が無かったんじゃないかしら?
   今まで神奈子様は下がり目の位置にいる事が多かったもの」
反町「どっちにしても、相手の意表がつけた……これで同点。 そして、早苗さんも復活したはずだ。
   まだまだ試合はわからなくなってきたぞ……!」

諏訪子「ゲロゲロゲロ! やったぁ! これで同点だァァァア〜ッ!!!」
神奈子「よしっ……! 後はもう1点を取るだけだよ!!」
天子「この天人のポストプレイがあったからこそなしえた技。 流石天人は格が違った!」

このまま2−1のまま博麗連合が勝利を収めるのかと観客達が思っていた時間帯。
その一瞬の内に守矢フルーツズは意表を突く形で得点を上げ、同点に追いついた。
観客達は熱狂したように声を張り裂けんばかりに上げ、両チームに応援の声を出し……。
得点をした神奈子と諏訪子はお互いハイタッチを交わしつつ、素早く自陣へと戻る。
得点は上げた……しかし、まだ同点……勝利は収めていない。
しかし、それでも……守矢フルーツズの面々は勝利が出来る筈だと信じていた。

887 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:51:48 ID:???
神奈子「早苗! もういけるね?」
諏訪子「時間はかかったけど、ギリギリ同点に出来たよ! 後は……」
早苗「はい……後はもう1点……! もう1点、取るだけですね!」

立ち上がり、自陣深くから神奈子達を迎えたのは――守矢フルーツズキャプテン。
昨日のオータムスカイズ戦でも2ゴール、1アシストを記録し。
勝利に大きく貢献をした、奇跡の風祝――東風谷早苗。
彼女がいれば、必ずや勝利が出来る……。
神奈子達は知らず知らずの内、そんな安心感を抱くようになっていた。

神奈子(本当にたくましくなってくれた……やっぱりキャプテンをやらせたのは正解だったね)
諏訪子(早苗がいれば勝てる……! 早苗は……私が絶対負けさせない!
    今大会に向けてあんなに練習したんだ! あの麓の巫女にも白黒魔女にも、負けさせたくない!)
早苗「残り時間は7分……ですが、1点を取るには十分過ぎる時間です!
   延長に行かせては、一発一発の攻撃力が高い博麗連合が有利なのは明白!
   ここはこの7分だけで決着をつける気持ちでいきましょう!」
守矢フルーツズ「「「おう!!」」」

早苗の激昂に一同は呼応し、それぞれのポジションについていく。

早苗(あと1点……あと1点で、勝利が出来る!
   あと1点で決勝に進出出来る……! あと1点で……優勝に手が届くかもしれない!
   負けられない……負けられません!)

888 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:52:49 ID:???
こうして守矢フルーツズの面々が改めて気合を入れていた頃。
博麗連合はというと、キャプテンの霊夢は頭をガシガシとかきむしりながら渋い顔を浮かべ……。
守矢フルーツズゴール、そして燃える早苗達を見てため息を吐く。
予想外の神奈子と諏訪子のコンビプレイにより、試合は再び振り出しに。
しかも早苗は体力を回復させており、更に守矢の攻撃は熾烈となるだろう。

霊夢(あーあ……こっちにも優秀なキーパーが欲しいわよ……。
   って、無いもの強請りしても仕方ないし……)
魔理沙「……おい霊夢、私にやらせろ」
霊夢「ん?」

どうやって攻めたものか……と霊夢が考える中。
そんな霊夢の肩を掴みながら、低く唸るように言ったのは魔理沙である。
その瞳は守矢フルーツズゴール前――酒をがぶ飲みしている萃香に注がれており。
何としても彼女からゴールを奪ってみせる、という熱意が魔理沙から伝わってくる。

魔理沙「最後は私が決めてやる。 お前が運んで私が決める……それがこのチームのやり方だろうが」
霊夢「んー……」
魔理沙「萃香相手だろうが、私が決めてやる……だから運んで来い、霊夢」
霊夢(カッカしてるわね……熱くなったり気合入れたりして点が入るんなら誰も苦労しないんだけど……。
   ま、実際魔理沙の……えーっと……ドラゴンメテオか。
   あれなら萃香相手でも十分過ぎる程通用する筈だし……とはいえ、一発勝負になるし……。
   ここは決定率を上げる為に……そうね……)

結局、霊夢は魔理沙の願いを聞き入れる事にした。
それは魔理沙の熱意に根負けしたとかではなく、純粋に勝率は悪くないだろうからという判断からである。
果たしてその判断が正しかったのか否か……魔理沙が萃香からゴールを割る事が出来るのか、否か。
その答えは、あと7分で出る事となる。

889 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:53:49 ID:???
ピィイイイイイイイイッ!!!

ジョン「さぁ〜、試合再開! 残り時間は僅か7分ですが、果たしてここで決着がついてしまうのか!?
    博麗連合のボールで試合は再開され……おっと、ボールは霊夢選手がキープ!
    魔理沙選手はこれに対してすぐさま上がっていきます!」

霊夢「パスを回していくわよ!!」
コンガラ「了解だ!」
キクリ(そうですね……ここは絶対に相手にチャンスをやれない場面ですし……)

試合が始まるや否や、魔理沙は脇目も振らず守矢フルーツズゴール前へと走って行き……。
一方でボールを持った霊夢は、一旦DFラインまでボールを戻しパスを回していく。

反町「時間稼ぎか……」
にとり「最後の最後に攻めて、相手に反撃の余地を残さないようにって事だね。
    パルパルズが使ってきてた戦法だ」
静葉「ノーリスクで攻撃をしようという事ね……でも……」

ババムッ! ダダダッ!! ババムッ! ダダダッ!! パシッ!!

キクリ「よし……これを……」
諏訪子「あーうー! そうそう簡単にパス回しをさせてたまるかー!!」
キクリ「ああっ……!」

ポンッ コロロ……

パスを回し始めて数分……DF数人でパスを回していた博麗連合だが……。
しかし、そのパス回しはすぐさま守矢フルーツズの前線メンバーに打ち破られる事となった。
確かに人数が多く、一体誰にパスを送るか予測をしにくい博麗連合のパス回し。
だが、あくまでもその起点となっていたのはキクリとコンガラの2人なのである。
その二人を集中的に警戒すれば……前線での守備力にも定評のある守矢フルーツズがボールを奪えるのは自明の理であった。

890 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:54:56 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ、あああああ〜っとぉ!? これは諏訪子選手、見事にボールをカットォ!
    そして、このボールを拾ったのは……」

早苗「ナイスプレイです、諏訪子様!」

ジョン「早苗選手! オータムスカイズ戦、2ゴール1アシストの大活躍を果たし!
    大きく勝利に貢献をしたキャプテンの早苗選手だァ!!」

観客「うおおおおおお! いけ、早苗さん!!」「ここでゴールを奪えば一気に逆転だー!!」

コンガラ「くっ……そう易々と……!!」
早苗「通らせてもらいます! ハァッ!!」

諏訪子の零したボールをフォローし、体勢を整え。
そして、ボールを奪いに挑みかかってきたコンガラをヒールリフトで振り切る早苗。
既にバイタルエリアへと進入をしたが……既に疲弊をしきっているFW陣は使えず。
ここは自分が決めるしかないと咄嗟に判断をする。

早苗(ですが、PA内にはDFが多数存在……超サナエモードならまだしも、この状態では突破は難しい。
   逆にシュートならば如何にDFの数がいようと、キクリ選手がいない以上は決める事が可能!
   ここは……シュートです!!)

グワアアアアアアアッ!!

早苗「はァァァァァァアアアアッ!!!」

891 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:56:05 ID:???
シュート力自体は決して高くは無いものの、それでも並のMFとしては十二分に通用をする早苗のシュート――ドライブシュート。
バイタルエリアからのシュートならば、玄爺を相手にすればまず決まる。
早苗はそう確信を持ちながら足を大きく振り上げ、必殺の技――ドライブシュートを放とうとするのだが……。

ビュンッ!

霊夢「ま、そう来るでしょうよ!」
早苗「霊夢さん……!!」

その早苗の真正面に飛び込んだのは、バイタルエリアまで戻ってきていた霊夢である。
その霊夢の姿を見た瞬間、早苗は一瞬驚きに目を見開くものの……。
しかし、すぐに大丈夫だと自分を言い聞かせながらシュートを蹴り放った。

早苗(霊夢さんは確かに強い……ですが、ブロックはその中でも若干苦手だったはずです!
   私のドライブシュートならば……いえ、このミラクルドライブなら! 絶対に通せる!)
霊夢「……はっ!」
早苗「えっ!?」

早苗の打ったドライブシュート――否、特殊な回転をかけたミラクルドライブは大きく飛び上がり。
霊夢の頭上をも越えてゴールへ向かおうとするのだが……。
寸前、霊夢は大きく飛び上がり再びオーバーヘッドの体勢でボールに食らいつく。
早苗にとって……その霊夢の行動は非常に不可解なものだった。
一体何をするのかと……オーバーヘッドでボールをクリアーするのだろうかと、一瞬そう思ったのだが……。

ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

早苗「まっ……まさか……! まさか……!? そんなことが……ああああああっ!?」
霊夢「だああああああああああああああああああああああああっ!!!」

ギュウウウウウウッ!! バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

892 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:57:05 ID:???
珍しい霊夢の咆哮と同時、霊夢は早苗の放ったミラクルドライブを――自分のドライブシュート。

夢想封印で"打ち返した"。

強烈なドライブ回転のかかったボール――しかも、シュート性のボールをダイレクトで。
しかも、自分もまたドライブ回転をかけながら打ち返すという離れ業。
天に愛された才能を持っているからこそ出来る、人間離れした必殺のカウンターシュート。
渾身のシュートを打ち返された早苗は思わず口を大きく開いて唖然とし……。
守矢フルーツズのDF陣は、その高速――否、音速で動き、鋭い回転がかかるボールに向けてブロック向かうも。
当然ながらかする事すら出来ず、そのままシュートは守矢フルーツズゴールを襲う。

反町「これは……!」
にとり「やっぱり霊夢は凄い……! この土壇場で……こんなことするなんて!!」
静葉(流石は博麗の巫女だわ……このシュート……一樹君のオータムドライブと同等かしら……?)

誰もがこのシュートは決まったと、そう思った。
それ程までに霊夢の跳ね返したカウンターシュート――カウンター二重結界は、完璧だった。
ボールは閃光のようにフィールドを駆け抜け、地面にバウンドをしてゴールネットへと突き向かう。
そして、そのままゴールに吸い込まれそうになり……。

萃香「そんなゴール前からのシュートを決めさせて……たまるかァァァアアアアッ!!!」

ビュゴオッ! バゴオオオオオッ!!!

寸前、巨大化をしたGKの萃香が弾き返した。

893 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:58:05 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ……あああああああああああああああっ!!!
    こっ、これは……これは……れ、霊夢選手!
    早苗選手のドライブシュートをカウンターで弾き返し……シュートを打ちましたが……。
    し、しかし! これを萃香選手がその豪腕を使って見事に弾いた!!
    流石は小さな鋼鉄の巨人、伊吹萃香! 決まってもおかしくなかったシュートを……しかし、弾いたァァッ!!」

霊夢にとって不運だったのは、カウンターシュートを放った位置が自陣深く。
バイタルエリアからのシュートだった為、萃香にパンチングに向かう時間を与えてしまった事。
そして、萃香が既に前回のオータムスカイズ戦にてドライブシュートには目が慣れており……。
更に、早苗の元々のシュート力自体が低かった為にカウンターシュートの威力も決して高くなかった事である。

早苗(よ、よかった……ここで決められたら、トラウマになるところでしたよ……!
   ですが、これで霊夢さんはもうスタミナが無くなったはず……これなら!)

萃香が霊夢のとんでもシュートを弾き返した事で、心底安堵をする早苗。
もしもここで決められてしまっていれば、きっと今後サッカーをやり続ける限り。
一生苛まれる事となるトラウマと化していただろう。
しかし、そのシュートは萃香が弾き、何とかピンチは脱出……。
しかも、これで霊夢のスタミナも切れた筈だと早苗は確信しながらオーバーヘッドの体勢から着地をした霊夢に視線を向けるが……。

霊夢「……決めなさいよ」
早苗「へ?」

霊夢は何故か落ち込んではおらず、息を荒げながら……しかし、未だ守矢フルーツズゴール前を見ていた。
一体どうしたのかと早苗が再びゴール前に視線を向けてみると……。

霊夢「萃香は体勢崩して、DFもいない! こんだけやりゃあ十分でしょうが!!」
早苗「な、なにを……あ、あああああああああああああああああああああっ!?」

894 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:59:08 ID:???
グルンッ!

魔理沙「ナイスパスだぜ、霊夢! 後は私が……決めてやる!!!」
萃香「まっ……魔理沙!?」

萃香が弾き返したボールに向けてオーバーヘッドの体勢を取りながら飛び上がっていたのは、魔理沙。
そう、霊夢は何もこのカウンターシュートで萃香を抜けるとは考えていなかった。
ただ彼女が考えていたのは、如何にすれば効率よく得点を上げる事が出来るか……それのみ。

ただシュートを連発していては、萃香の牙城は絶対に突き破れない。
霊夢と魔理沙も残る体力はお互いシュート一発分程度ずつしか残っていないのだ。
ならばどうするかと霊夢は考え……霊夢は自身が魔理沙の決定率を上げる為の囮となる事を選んだ。
早苗にドライブシュートを打たせる事も、それを自分がカウンターシュートで打ち返す事も。
そして、それを萃香がパンチングで弾き返す事も全てが霊夢の計算通りのものだったのである。

ブロックに入る者も、クリアーに向かう者もおらず……萃香は体勢を崩している状況。
そんな中で、魔理沙は本日2発目……これが最後の1発となるであろう、渾身のシュート。
ドラゴンメテオを、思い切りボールに叩きつける。

魔理沙「こいつで終わりだ! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
萃香「ぐっ……くっ……おおおおおおおおおおおおっ!?」

ドガッ!! ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!

フリーの状態から放たれた破壊力を込めた弾丸は、懸命に立ち上がった萃香の手をすり抜けてゆく。
魔理沙は勝利を確信し、ぐっと拳を大きく握り締めた。
万全の体勢の萃香から取った点ではないというのは決して誇れるものではない。
しかし、それでもこの試合を決定付ける得点を上げる事が出来たというのは、喜ばしい事実。

魔理沙(私達の勝ちだ!!)

895 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 16:00:13 ID:???
にやつく笑顔を見せ、着地を決めようとする魔理沙。
博麗連合の者達も、それを見て一斉に沸き立ちそうになるのだが……。

霊夢「馬鹿魔理沙ァァァアアアッ!!」
魔理沙「なっ……なにィ?」
萃香「……ん?」

ギャオオオオオオオッ……バンッ!!

霊夢が激怒したかのような絶叫をすると同時、魔理沙は顔を顰め……。
それからゆっくりと、ボールの行方を目で追う。
そして、GKである萃香もまた……倒れこみながらも目で追った。
ボールは確かにゴールラインを割っていた……それは確かである。
しかし、確かにゴールラインを割っていたが……ボールはネットを突き破っていなかった。
……魔理沙の渾身のオーバーヘッド――ドラゴンメテオは、枠を捉えていなかったのである。

魔理沙「……馬鹿な」

信じられないものを見るかのような目で、枠から外れたボールが看板に突き刺さるのを見やりつつ……。
急に重くなった体を地面に下ろし、その場に座り込む魔理沙。
霊夢の冷たく、しかし、怒りのこもった視線が彼女の背中を突き刺し。
観客達の落胆をするため息が、フィールドを包み込んだ。

########################################################################################

一旦ここまで。

896 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:11:01 ID:???
これは西尾?の呪いじゃあ!

897 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:11:27 ID:???
たかだか早苗程度に躓いていられないって発言した時点で負けは確定してたでしょ

しかし白黒ひどいな
活躍って隙を突いてほぼブロックがいない状態で決めたマスパ(笑)ぐらいじゃね?





898 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:20:48 ID:???
この試合は静岡県人会によって操作されているっ!(ババーン

899 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:24:21 ID:???
>>898 な、なんだってー!?
ということは後半に試合から消えて体力温存していた
西尾?の超ロビングシュートのシーンがもうすぐ見れるのか!?

900 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:05:32 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「あっ……あああああああっ! こ、これは枠外! 枠外です!!!
    魔理沙選手の渾身のドラゴンメテオ、またもや不発ゥゥウウッ!!
    ボールはゴールラインを割り、守矢フルーツズのゴールキックで試合再開です!!」

リグル「へへん! やったー、ざまあみろ白黒めー!」
チルノ「ふん、やっぱあんな奴大したこと無いわね! このさいきょーのあたいの敵じゃない!」
にとり(嫌われてるなぁ、魔理沙……うーん、大丈夫かなぁ。 ちょっと心配だよ……)
反町(……なんだかこれと似たような場面を俺は見たようなことがある気がするぞ)

絶好のチャンスを潰してしまった魔理沙を見て、リグルやチルノといった魔理沙を嫌う者は大喜びをし……。
一方で魔理沙と仲の良いにとりはこの絶対的な場面で大ポカをやらかした魔理沙を心配する。
そして、反町はといえばこのような場面を中学サッカー大会決勝の最後の最後で見たような気がするなぁ……などと考えており……。
そんな中、フィールドでは間一髪難を逃れた守矢フルーツズがゴールキックから試合を再開していた。

萃香「ふいー、危ない危ない……が、これで一気に勝機は出てきた! それ、いくよっ!!」
魔理沙「ぐっ……くっ、そ……!!」

新しくボールを受け取り、素早くセットしてボールを大きく蹴る萃香。
しばし呆然としていた魔理沙はそれを見て懸命に戻ろうとするも……。
既に足が痙攣しており、その戻る速度は遅い。

衣玖「よし……天狗さん!」
文「あやややや、これで一気に有利になりましたねぇ。 さぁ、それじゃあ1点取っちゃいましょう!」

901 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:06:38 ID:???
萃香が蹴ったボールはボランチである衣玖を経由して、右サイドを走る文へとパスを送る。
既に後半は40分を過ぎており、これが守矢の最後の攻撃であるのは誰の目に見ても明らか。
霊夢は疲弊した体を懸命に動かしながら、苛立たしげにDFたちに指示を送る。

霊夢「コンガラ、文を止めにいって! キクリはゴール前を固める! 他の奴らもゴール前固めて!!
   いい? 人数かけていけば、あっちは決定打が無いんだからどうしようもなくなるのよ!」
コンガラ「了解した……!」
キクリ(確かにあちらの面々も疲弊はしていますからね……ここを凌げば、延長戦でVゴールを決めるのも難しくは無い……)

キャプテンである霊夢の指示を受けたDFたちは素直に動き。
コンガラは右サイドを上がってきた文に再度挑みかかるのだが……。

文「ですからドリブルはしませんって〜♪ それ、パスですよ〜!」
コンガラ「くっ……くそっ!!」

コンガラは完全に文に手玉に取られてしまい。

キクリ「今度はポストプレイなど……!!」
天子「生半可な天人には真似の出来ない……スルー!!」
キクリ「なっ……なにィ!?」

今度こそはポストプレイを阻止してみせると飛び上がったキクリは……。
しかし、空中戦ではやはり分が悪かったのか天子に軽くいなされ、スルーを許してしまう。
流れるような守矢フルーツズの最後の攻撃……。
ここまで堅守を誇ってきた博麗連合のDF達にも疲れが出たのか、それともこれが守矢の底力なのか。
完全に柱となっていた二人のDFを攻略された博麗連合は、スルーをされたボールの行方を見守るしかなく……。

ダダダダダダダッ!!

早苗「ナイススルーです、天子さん!!」

902 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:07:39 ID:???
このスルーをされた高いボール目掛け、しっかりと合わせていたのは守矢フルーツズキャプテン・東風谷早苗である。
最後の最後、残り少ない体力全てをこの一撃に賭けるとばかりに早苗は体を反転させ。
この試合、霊夢や魔理沙が何度も見せていたシュートフォーム――オーバーヘッドの形を取る。

早苗(私にはぶっつけ本番でドライブシュートをオーバーヘッドで決める事の出来る才能は無い!
   ですが……このオーバーヘッドでも、十分決まる!)

ただのオーバーヘッドとはいえ、玄爺はスルーの効果で体勢を崩しており。
更に、キクリは壁として存在しない状況。
ここしかシュートチャンスは無いのだと早苗は大きく足を振りかぶるのだが……。

ブゥンッ!

霊夢「なんでこんなに簡単にピンチ作ってんのよ!」
早苗「霊夢さん!?」

その早苗の目の前に、同じくオーバーヘッドの体勢で飛び上がったのは霊夢。
ここを守りきり、延長戦に行く事さえ出来ればまだ望みは繋がる。
そう信じて霊夢はオーバーヘッドの姿勢を作りながらクリアーに向かい。
ボールをなんとしてもゴール前から引き離そうとするのだが……。

ビキィッ!!

霊夢(っ!!)
早苗(! いつもの霊夢さんに比べてジャンプ力が足りない……!? なら……!!)
霊夢「たぁぁぁあっ!!」
早苗「あああっ!?」

903 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:08:42 ID:???
既に疲れが見えてきていた霊夢は、辛うじて早苗の放ったオーバーヘッドキックに触れる事が精一杯。
完全にクリアーをする事は出来ず、ボールは零れ球となるのだが……。

バケバケF「バケェ〜!」

ジョン「おっとぉ!? 博麗連合ゴール前での空中戦! 早苗選手と霊夢選手。
    両チームのキャプテン同士の対決は、決着がつかず! ボールは零れ球に!!
    しかし、これは素早くバケバケF選手がフォローをした!
    守矢フルーツズ、これは攻撃失敗! 勝負は延長戦までもつれ込むか〜!?」

早苗(これだけ霊夢さんが疲れていて……それでも勝てない……!!)
霊夢(くそっ、大きくクリアーするつもりだったのに……! これじゃあ……)

空中でもつれ込む早苗は、自分ではやはり霊夢には勝てないのかと悔しそうに歯噛みをし。
一方で霊夢は完全にクリアーできなかった事を悔いる。
ボールは確かに博麗連合の選手が確保した……後はそれを大きくクリアーすればいい。
理屈で言えば確かにその通りであり、バケバケFも迷わずボールを蹴り上げようとするのだが……。

西尾?「黒はんぺんカットじゃああ!!」
バケバケF「!?」

バスッ!!

そのバケバケFのクリアーしようとしたボールに食らいつき、カットに向かったのは。
前線まで上がり、チャンスを虎視眈々と狙っていた守矢フルーツズの外界からの助っ人。
自称・大友カルテットの一員、西尾浩司?であった。

904 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:09:56 ID:???
ジョン「あっ……ああああああ〜っ!! だ、駄目です! 博麗連合、クリアーできない!
    ボールは西尾?選手がカットしてしまったァ! まだ守矢の猛攻は続きます!!」

反町「守矢は全員攻撃の態勢だな……ここまで来たら当然か」
にとり「カウンターのピンチは無いしね。 もう残り時間も……ロスタイムだけだ!」

コンガラ「くっ……ドリブルは……!」
西尾?「せんわい! そりゃあ!!」

素早くゴール前まで戻り、西尾?のドリブルを警戒してか再びタックルに向かうコンガラ。
しかし、それを察知すると同時に西尾?は素早くバックパス。
これまで堅守を誇ったコンガラも、パスにはどうしても弱く……。
自分から逃げていく方向に転がるボールは、どうやっても追う事が出来ない。
そして、そのボールを拾い、直後シュートフォームを作りゴールを狙うのは……。

パンッ! スパンッ!!

神奈子「オンバシラァァァァァァアアアアアアアッ!!!」

グッ!! ドガオオォンッ!!

前半戦あまり消耗をせず、未だ体力の有り余っていたMF――神奈子。
神奈子は大きく吼えると共に、空より御柱の山を飛来させて背中に装着。
大きく足を振り上げると、一気にボールに打ちつけシュートを放つのだが……。

キクリ「そのシュートは……さっき止めました!!」
霊夢「っ! どいつもこいつも……馬鹿ばっかだわ!!!」
早苗(これは……!)
キクリ「えっ……!?」

905 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:10:58 ID:???
キクリはその神奈子のシュート――エクスパンデット・オンバシラのシュートコースに入り込み。
再度膜を作りながら、ブロックに行く構えを見せる。
しかし、それを見て嘆いて見せたのは……未だ空中で縺れている霊夢。
そして、対照的に表情を明るくしたのは……同じく空中で縺れている早苗。
二人のキャプテンが滞在する地点をすり抜けたエクスパンデット・オンバシラはそのまま直進し……。

諏訪子「ゲロォッ!!」
キクリ・玄爺「「なにィ!?」」

ガコォッ! ズバアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!

寸前に入った諏訪子のヘディングでコースを変え、ブロックに入っていたキクリの肩を掠め。
体勢を整えていた玄爺の脇を通り抜けてゴールネットへと突き刺さる。
昨日の試合――オータムスカイズ戦で見せた、諏訪子と神奈子のコンビプレイ。
相手の意表を突く事に特化をした、守矢を代表する選手の息のあったコンビプレイ。
試合を決定付けた、逆転ゴールがゴールネットに突き刺さった瞬間、着地をした霊夢は大きくため息を吐き……。

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!
ピッピッピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!

早苗「か……勝った……!!」

得点を告げる笛……そして、同時に鳴る試合終了を告げる笛を聴いた早苗は。
その場にガクリと崩れ落ち、その瞳には涙さえ浮かべるのであった。

守矢フルーツズ3−2博麗連合

試合終了!

########################################################################################

一旦ここまで。

906 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 18:12:32 ID:???
静岡県人会が祝勝会の準備を始めたようです

907 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 18:13:43 ID:???
静岡県人会大勝利!
希望の未来にレディ・ゴー!

908 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 18:16:01 ID:???
黒はんぺん大活躍の巻!

909 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 18:21:05 ID:???
この試合のMVPは衣玖さんと西尾?と白黒で決定
まさか枠外まで日向をコピーするとは
あなたのおかげで守矢が勝つことができました

910 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 18:24:15 ID:???
初めて白黒を愛せそうな気がしたww

911 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:25:23 ID:???
という訳で長かったNPC試合シーンもようやく終わりです……いやぁ、考えるのがしんどかった。
ただ、あともうちょっとだけ試合後のシーンなどもやりますので再び反町達の視点に戻るのはそれからです。

>>909-910
実はそれ以外にも色々な本編の試合展開などをパク……もといオマージュさせてもらいました。
早苗さんvs魔理沙・霊夢の勝負では早苗さんの完敗のような形になりましたが。
チームとしてはギリギリ守矢の方が上でしたね。

912 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 19:47:00 ID:???
ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!

ジョン「試合終了〜! 正しく激闘! 死闘! 熱闘!!
    激しい攻防の応酬となった準決勝、守矢フルーツズvs博麗連合の試合は……。
    すんでのところで守矢フルーツズが気合勝ちをし! 1点をもぎ取りました!!
    勝者は守矢フルーツズ! 決勝に進出するのは守矢フルーツズだァァァアッ!!」

観客「これが早苗さんの恐ろしい所なんですよ」「なんという大物食い……! 守矢すげぇ!!」
「オータムに続き博麗まで倒しちまうとか……」「こりゃ優勝も狙えるかもしれねぇぞ!?」

諏訪子「あーうー! やったー! 決勝進出だー!!」
天子「流石に天人のいるチームは格が違った! これは優勝も手にするに違いにい」
神奈子(決勝か……今まで、何度も大会には出場してきたが……決勝に進出したのはこれが始めてだねぇ)

狂喜に沸くチームメイトを見ながら、一人、感慨深げに腕を組み頷く神奈子。
守矢フルーツズは今まで何度も大会に出場し続けた事のある強豪チームではあるが……。
しかし、これまでに一度として優勝経験も無く、決勝に進出した事すらも無い。
その原因は、才能はあふれんばかりにはあるものの奇行を働く事の多かった早苗の。
自滅によるものが大半だったのだが……。

神奈子(その早苗に常識が戻り、実力を増した今の守矢フルーツズは最強だ……!
    これなら本当に優勝だって狙える……! 優勝出来る!)
早苗「やりましたね、神奈子様!」
神奈子「ああ! 後は決勝に全ての力を注ぐだけだ!」
早苗「はいっ!」

常識に囚われるようになった事で奇行に走る事を止めセーブ力だけならば幻想郷トップに並ぼうかという程まで成長した早苗。
そして、優勝経験もある百戦錬磨の緋想萃夢格闘一派の面々が加わった今の守矢のチーム力は非常に大きい。
神奈子は喜色を浮かべハイタッチを求める早苗と手を合わせ。
明後日の決勝戦に向けて、静かに闘志を燃やすのだった。

913 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 19:48:00 ID:???
霊夢(くそ……どうやって勝ちゃいいってのよ……)

守矢フルーツズの面々が喜ぶ一方、博麗連合は……しかし、傍目から見れば大したショックには見舞われていなかった。
それもこれも、全てはキャプテンである霊夢が冷めた目で喜ぶ早苗たちを見ていたからである。
敗退はしたものの、かといってキャプテンの霊夢が大げさに悔しがるなどをしていない以上。
チームメイトであるバケバケ達も、キクリやコンガラも静かに歯噛みをするのみであり。
声を大にして絶叫をする者もいなければ、涙を流す選手もいなかった。

霊夢(魔理沙は糞みたいなポカするし、キクリとコンガラと玄爺も思ってた程役に立たない。
   こんなんで勝てる訳ないでしょうが……)

今日の試合、霊夢は決して早苗達にも負けない勝負を何度も繰り広げていた。
そして、試合展開は概ね霊夢の思い描くように運ばれていった。
その中で博麗連合は二度も守矢フルーツズからリードを奪う事に成功をしたのだが……。
最後の最後で魔理沙が枠外にシュートを飛ばし、霊夢と魔理沙がガス欠となって敗退。
最善を尽くし、自分は活躍を続けたにもかかわらず、敗北してしまったとなれば。
霊夢としても怒るよりもあきれるより他に無いのである。

早苗「霊夢さん……」
霊夢「ん……んー。 ま、頑張んなさい。 レミリアは強いけどね」
早苗「はい!」

そんな霊夢に声をかけたのは、勝者である守矢フルーツズのキャプテン――東風谷早苗。
満面の笑みを浮かべながら握手を求める早苗に対し、霊夢は然程気にした様子もなく。
決勝の相手――紅魔スカーレットムーンズのエースの名を上げながら、握手を交わす。
そして、早苗は続いて顔を俯かせじっと立ち尽くしていた魔理沙へと手を差し伸べるのだが……。

914 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 19:49:08 ID:???
パシッ!

早苗「きゃっ……」
魔理沙「……フザけんじゃねぇ」
早苗「えっ?」
魔理沙「私は誰の下にもつかねえ……誰の下にもだ!
    今日は負けたが、次は絶対に勝ってやる……! 必ずだ!」

鬼気迫る、といった表情で早苗の手を払いのけ、控え室へと大股で歩きながら向かう魔理沙。
早苗は一瞬怯み、驚いたような表情を向けるが……それを見て霊夢はため息を吐き。
早苗の肩をポン、と叩いてからチームのメンバーを引き連れて控え室へと戻る。

反町(魔理沙さんは多分、勝てると踏んでいたんだろうな……。
   それで結局、最後の最後でシュートを外した……今、自分で自分が許せないんだろう)

観客席から見ていた反町は、そんな博麗連合の一同の様子を見て冷静に分析をする。
いつかどこかで似たようなものを見たような気がする、霧雨魔理沙の背中。
かつては届かないかと思っていたその背中が……反町には、妙に小さく見えた。

???(……勝てたわね)

一方、この試合を最後まで見守っていた巫女服の女性は、静かに笑みを浮かべてから観客席を後にする。
彼女が向かった先は、敗北した博麗連合の控え室だったのだが……。

A.なんだか気になる!(???と博麗連合の絡みを見る)
B.そろそろ主人公の反町にスポット当てようよ(NPCシーンを終了します)

先に3票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

915 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 19:49:56 ID:za4gdJeo


916 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 19:52:27 ID:xvSo1Pb+
A

917 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 19:52:53 ID:BtJvdShc


918 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 19:58:24 ID:Q36p+ckE


919 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 19:59:12 ID:???
C.そろそろ(もう一人の)主人公の佐野にスポット当てようよ

920 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:00:14 ID:???
D.そろそろ真・主人公の西尾?にスポット当てようよ

921 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:10:07 ID:???
E.そろそろ小話の主人公の穣子にスポット当てようよ(魔法少女リリカル☆みのりこ第二話が始まります)

922 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:12:53 ID:???
違う世界の魔理沙さんならポスト枠外はまたかで済むんだけどね

923 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:15:30 ID:???
やさぐれとるのう。やはり白黒は変態の荒波に揉まれないと

924 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:23:54 ID:???
まずは地上シュートの威力でリグルに負けてるという現実を受け入れるべき


925 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:28:47 ID:???
多分切り札のドラゴンメテオも反町の強烈なヘディングより弱いんだろうなw

926 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:30:40 ID:???
多分反町は比較すべき対象じゃないw

927 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:33:28 ID:???
魔理沙的には反町って「最初から強い味方におんぶにだっこでシュートだけ鍛えてれば良かったチーター」認識みたいだしね

928 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:41:57 ID:???
いよいよ回想シーン…試合とは別に緊張するぜ

929 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:41:58 ID:???
ちょっと情報収集すれば、オータムにもともと実績のある選手が
加入したのは結構後になってからのことだとわかるはずなんだけどね。
どうやら「努力家」という設定は内向きの努力しかしない、ということであるようだ。

930 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:45:25 ID:???
俺としては白黒紅白のその評価が回想シーンで覆るのを期待してるんだがな
雑談スレにあったけれど、なんでこんな性格にしたんだとスレ主を叩くのはしたくない
そこに行っちゃうと面白いこのスレ出ていくしかないからな

931 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:48:05 ID:???
とりあえず出ていくとか書くと少し脅しっぽく見えるから自重してほしい

932 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 20:49:37 ID:???
自重はどちらも必要じゃない?

933 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:53:11 ID:???
>A.なんだか気になる!(???と博麗連合の絡みを見る)
=============================================================================
コツ コツ コツ ……

魔理沙「………………」
霊夢(はーあ……もっと頼りになる仲間がいりゃいいんだけどねぇ……)

試合の熱気も冷め、既にスタジアム内も静寂に包まれつつある中……。
敗退をした博麗連合の面々は帰り支度を済ませ、帰路につこうとしていた。
既にこの大会の為だけに適当に集めたバケバケ達は退散しており。
コンガラとキクリといった者達も先に博麗神社へと帰った為。
最後に控え室を出たのは、キャプテンの霊夢とそのパートナーである魔理沙の二人のみ。
その二人も帰り支度をようやく終え、廊下に出たのだが……。

靈夢「お疲れ様、二人とも」

魔理沙「!?」
霊夢「……ちっ」

足音響かせながら、霊夢達が向かった廊下の曲がり角から姿を現したのは――。
今日の試合、最初から最後まで見守っていた、先代の博麗の巫女――博麗靈夢。
冷ややかな彼女の視線を受け、魔理沙は一瞬だが驚きに顔をゆがめるも……。
霊夢は逆に苛立ったような表情を浮かべながら小さくしたうちをし、靈夢を睨み付ける。

霊夢「ババアが説教でもしにきたわけ? なら、疲れてるから帰ってくれるかしら?」
靈夢「そういうわけにもいかないわ、霊夢……博麗の名に泥を塗ったあなたには、相応のお仕置きが必要よ」

934 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:54:14 ID:???
かつて博麗の巫女と呼ばれた女と、今の博麗の巫女である少女。
彼女達は肉親――姉妹とは思えない程の冷たく、そして怒りと憎しみを込めた視線を向け合い。
絡ませつつ、霊夢はギリギリと歯軋りをし、靈夢はそれを見て眉を顰める。
彼女達の因縁を話すには……まず、霊夢の出生してからの来歴を話す所から始まる。

博麗霊夢――その類稀なる天性のセンスにより、将来を期待されていた少女。
しかし、彼女の不幸はその出生した時点で――彼女よりも類稀な天性のセンスを持ち。
彼女よりも何事をするにしても、抜群の能力を発揮したその当時現役の博麗の巫女。
博麗靈夢が存在をしていた、という事だろう。

幼少の頃より、霊夢は靈夢をも超える逸材かもしれないと、一部の者達にうわさこそされていた。
事実、幼少の頃の霊夢はその年ではまるで扱える筈のない結界術、陰陽術。
ありとあらゆる博麗の巫女として必要な術などを、事も無げに習得してみせたのだ。
もしも彼女が生まれるのがもっと過去――それこそ、百年二百年前ならば。
或いは彼女は稀代の天才として名を残していただろう。
だが、それはならなかった……なぜならば、現役の博麗の巫女――博麗靈夢の方が。
技術的にも精神的にも、圧倒的に霊夢よりも強大であり、強かったからである。

霊夢がやがて成長し、半人前ながらも妖怪退治の見習いをやっていた頃。
引率をしていた靈夢の方が、圧倒的な力を見せて妖怪たちを屈服させたというのも。
数少ないが、知る人ぞ知る事実であった。

両者共に、努力を知らずに育った、天才。

その天賦の才は……霊夢にとっては残念な事に。
そして、靈夢にとっては然程気にした事は無いがありがたい事に。
僅かながら、靈夢の方が大きく恵まれていたのである。

935 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:55:21 ID:???
やがて博麗霊夢はこのままではいけないのかもしれない、と沸々と危機感を抱く。
否、それは危機感というのとはまた違う―― 一種のライバル心。
自分が一番になりたい……自分こそが優れているのだと証明したいと思う、強い反骨心であった。
それから博麗霊夢は懸命に努力を続けた。
博麗神社に古くから伝わる勉強法などで術を強化し、強くなろうとあり続けた。
靈夢もそれを生暖かい目で、妹を見守るような目で見ていた。

霊夢はやがて、自身の力で空を飛ぶ方法を見つけることが出来た。
これは靈夢には無かった数少ない才能のようで、霊夢はその事実にしても嬉しがった。
霊夢が自由自在に空を飛ぶ中、靈夢は玄爺に乗るより他に空を飛ぶ方法は無かったからである。

こうして数年が経ち……霊夢はめきめきと実力を伸ばしていった。
一部ではもはや霊夢の方が実力が高いのではないかと呼ばれる程にまで、強くなった。
元々才能があった霊夢が努力をしたのだから、それもまた当然の事である。
そして、二人はまたもや妖怪退治に向かうこととなる。
霊夢が始めて魔理沙と出会う事となったこの妖怪退治。
その折、霊夢が活躍を出来たかというと……答えは否。

数年間努力をし、実力を伸ばし、空を自在に飛べるようになった霊夢。

しかし、その霊夢は靈夢と共同で行った妖怪退治において活躍をする事が出来ず。

結局、目覚しい活躍をとげ……後に語り継がれる事となったのは靈夢であった。

数年間の努力では、才能を覆せなかったのである。

936 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:56:21 ID:???
霊夢は悩んだ。
一体どうすれば靈夢に勝つことが出来るのか……どうすれば、靈夢と対等に戦えるのか。
靈夢のおまけという地位から逃れるには、果たしてどうすればいいのか。
悩んだ末――霊夢は幻想郷全土のルールを変える事にした。

即ち、妖怪退治の際には問答無用で妖怪を封印、或いは撲滅するのではなく。
スペルカードルール――弾幕ごっこで勝負をつける事を好しとしたのである。
これにより、人間と妖怪……多くの種族間にある絶対的な力の差というものが無くなった。
どんなに弱い者でも、強者に勝てるというルールを作り上げたのだった。

博麗霊夢はこのルールを作り上げると、早速とばかりに紅い霧を出していたレミリアを退治しに。
以前の妖怪退治の折に出会っていた霧雨魔理沙と共に向かった。
そして、霊夢と魔理沙はレミリアをスペルカードルールの下に倒し。
この異変は、見事に霊夢の初手柄となった。

それを見て、靈夢は微笑を浮かべながら博麗の巫女を退く事にしたのである。

靈夢「このルールなら、霊夢一人でもやっていけるわね」

命の奪い合いではない、敗北しても死にはしない弾幕ごっこ。
そのルールの下に戦うのならば、霊夢一人でもやっていけると判断しての退任。
こうして博麗霊夢は今の地位を手に入れ……博麗靈夢は隠居をする事となった。

結局、二人の間の因縁――というよりも、霊夢の一方的な劣等感は最後の最後まで収まる事は無かった。
なぜならば、博麗靈夢がこのような茶番――スペルカードルールというものは好かないとカードを作る事を放棄したからである。
そうして、霊夢はやがて元の怠惰な巫女へと戻っていった。
靈夢がいなくなった以上は自分が一番だという優越感と、靈夢に対する怒りを内に秘めながら。

937 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:57:22 ID:???
霊夢「……で、そのお偉い先代の博麗の巫女様が私にお仕置き?
   馬鹿言うんじゃないわよ、あんたどんだけブランクがあると思ってんの」
靈夢「ブランクがあろうが、あなた程度には負けないわ……。
   努力を怠って、鍛錬を忘れちゃったあなたなんかにはね……」
霊夢「鍛錬した事が一度もないようなあんたに言われたかないわよ、糞ババア……!」

サッカーに関しても、二人は――というより霊夢は靈夢に対して一方的な劣等感を抱いていた。
天性のセンスのみで勝負をするのはお互いに同じ。
しかし、そのセンスにしても……靈夢は化け物じみた圧倒的な力量を持っていたのだ。
だが、そんな靈夢もボールを持たなくなって既に数年が経っている筈だと霊夢はほくそえむ。

霊夢「…………返り討ちにしてやる!」
靈夢「ふふふ……」

疲れた体に鞭打ち、珍しく激情に駆られながらボールを持って靈夢に突進をする霊夢。
幅は狭いがそれでも十分……博麗幻影で抜きされると、霊夢は判断をしていた。
傍から見ていた魔理沙も、靈夢が負けるものだとこの時ばかりは思っていた。
それ程までに霊夢のドリブル技術は鋭かったのである。

霊夢「油断してんじゃないわよ!」
靈夢「油断……? 違うわ……」

大きく飛び上がり靈夢の頭上を越そうとする霊夢。
しかし、靈夢はそのジャンプにあわせて大きく飛び上がり……。

靈夢「これは余裕と……いうものよ!」
霊夢「!?」

ズギャアアッ!! バアアンッ!!

938 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:58:24 ID:???
足ではさんだ霊夢のボールを、靈夢はいとも簡単にヘディングで弾き飛ばした。
瞬間、体格で劣る霊夢は吹き飛ばされ……靈夢は転がったボールを確保。
その動きはブランクがあるものには到底見えず、魔理沙は目を丸くするのだが……。
一方で霊夢は地面にはいずりながらもすぐさま立ち上がり、今度は靈夢からボールを奪い返そうとする。

霊夢「うあああああああああああああああああっ!!!」
靈夢「ほら、熱くなるだけでボールが奪えたら誰も苦労しないわよ?」
霊夢「うるさい……! うるさいうるさいうるさいうるさい……!!!」

その勝負は、まるで大人と子供……否、赤子であった。
先ほどの試合で要所要所で活躍を見せていた霊夢の姿は消え……。
そこにあったのは、ただ、ボールを奪おうと顔を真っ赤にしながらボールに追いすがる少女。
そして、それを完全に手玉にとって遊んでいる天才の姿があるのみ。

靈夢「……それ、シュートよ」
霊夢「ッ!!」

やがてその勝負にも飽きたのか、靈夢は霊夢をあっさりといなして完全にフリーの状況を作ると。
ボールを蹴ってゴールに見据えた扉目掛けて直撃させる。

靈夢「……1点ね」
霊夢「ぐっ……くっ……!!」

939 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:59:25 ID:???
先代の博麗の巫女――博麗靈夢は健在であった。
無論、彼女も最初からブランクというものがまったく無かった訳ではない。
しかし、とある試合を経験し、そこで試合勘を養った今――。
今の彼女に、敵と呼べるような存在というのはほんの一握りしかおらず……。
そして、その敵と呼べるような存在の中に、霊夢は存在をしていなかったのだ。

霊夢「ふざけんじゃないわよ……! また……私から全部を奪うつもり……!?」
靈夢「練習してなかったあなたが悪い。 練習さえしてれば……そうね。 一度くらいはボールを零せたんじゃないかしら?」
霊夢「ふざけんじゃ……ないわよ……!!!」

靈夢と霊夢――天に愛された者同士。
だが、より天に祝福を受けていたのは、博麗靈夢であった……ただ、それだけの話。
お互い才能のある者、才能だけで戦ってきた者の実力は……。
地面に這い蹲り、嗚咽を漏らす霊夢――そして、それを見下ろす靈夢。
二人の今の構図を象徴する如く、圧倒的な差としてここにあった。

霊夢「努力しても全部無駄……どんだけ勉強しても……練習をしても……。
   私の術はあんたを超えない……!」
靈夢「だから数年間だけの努力じゃ駄目なのよ……何十年と続ければ……いずれは私を超えるわ」
霊夢「ふざけんな……!」
靈夢「ふざけてはいないんだけどね……まあ、いいわ。
   それより霊夢……ちゃんとフランス国際Jrユースには出なさいよ?」
霊夢「何を……!」
靈夢「私も出るの。 あなたが出てくれないと、楽しむ事すら出来そうにないから……ね?」
霊夢「………………!!」

そして、ここでこの大会が終わった後に開かれる大会――幻想郷の外へと出て。
全世界の名だたる強豪達と戦う大会の話を聞き、目を見開く霊夢。
既に現役を引退した靈夢が、何故いまさらと考えるのだが……それを見透かしたかのように、靈夢は口を開く。

940 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:00:31 ID:???
靈夢「お灸を据えるのよ。 どっかの怠惰な巫女さんが、これ以上情けない姿を見せないように……ね」
霊夢「……くっ」
靈夢「それじゃあ、用件は全て伝えたわ……」

地面をダン!と握り拳を打ち付けて悔しがる霊夢を見た後……。
靈夢は小さくため息を吐いてから、通路を通って再び来た道を戻ろうとするのだが……。

魔理沙「……待ちやがれ!」
靈夢「……………」

その靈夢の背中に向けて大声を出して呼び止めたのは、霧雨魔理沙。
ここまで待ち、靈夢と霊夢の再会を見守っていた魔理沙は……。
しかし、苛立たしげに歯軋りをしながら、靈夢に向かって吼える。
そう、この魔理沙もまた、靈夢とは親交のある仲。
かつては共に妖怪退治にも向かった事のある、友人といっていい者なのだが……。

魔理沙「霊夢が出なきゃ楽しめないってのはどういう意味だ……! 私なんかいてもいなくても同じだってか!?」
靈夢「実際今日の試合を見たら、誰でもそう思うでしょう」
魔理沙「〜〜〜ッッ!!!」

今日の試合、一番重要な場面で大きなミスをしでかした魔理沙。
その魔理沙の傷に塩を塗るような言葉を吐いた靈夢は、しかし、事も無げにそのまま去ろうとし……。
魔理沙はしばらく声にならない声を出していたが、すぐさま、持っていたボールを地面に下ろし。
その右足を大きく振りかぶって、靈夢の後頭部目掛けてシュートを蹴り放つ。

魔理沙「……そんなでかい口、利けなくしてやる!! マスタースパァァァァァク!!!」

魔理沙が放つは、自身の渾身の必殺技。
これまで幻想郷サッカー界で幾多のゴールを量産し、貫いてきた黄金の閃光。
一瞬やりすぎたかと自分でも思ったそのボールは、しかし、靈夢の背後に徐々に迫ってゆき……。

バシィイイッ!!!

941 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:01:31 ID:???
魔理沙「なっ……なにィ!?」
靈夢「……でかい口を叩いてるのは、あなたでなくて? 魔理沙」

しかし、靈夢はそのボールを……振り向きざまに、ワンハンドキャッチしてみせた。
唖然とする魔理沙に、その光景を見て再び瞳に涙をためる霊夢。
それらを一瞥した後……靈夢はフ……と笑みを見せてから、懐から黒ずんだボールを取り出し。
魔理沙へとそれを投げてよこした。

ズシッ

魔理沙「!? ……な、こりゃ……」
靈夢「魅魔からの贈り物よ。 彼女も次の大会に参加をするわ……彼女を悲しませない事ね」
魔理沙「な……!? み、魅魔様が……!? お、おい! 待て!! 靈夢!!!」
靈夢「ノートの52Pらしいわよ、魔理沙」
魔理沙「!?」

黒ずんだボールはズッシリ重く……ゆうにその重さは普通のボールの3倍ほどはあるだろう。
魔理沙が一体どうしてこんなものをと靈夢に戸惑いの目を向ければ……。
靈夢から返ってきた言葉は、かつての魔理沙の師匠がそのボールを寄越したというもの。
そして、フランス国際Jrユースには……その師匠もまた、参加をするというもの。
魔理沙が目を白黒させ、混乱をするのを尻目に靈夢はその場を去り……。
こうして博麗連合の控え室の前は、再び静寂に包まれる事となる。

霊夢の胸に、幼少の頃失くした筈の闘争心を与え……。
魔理沙に大きな困惑と、更に大きな敗北感を残して。

                         TO BE CONTINUED

942 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:06:56 ID:???
>>924-927
魔理沙というか、基本的に殆どの幻想郷サッカー住民にとっては、全てを自分でこなす必要というのがあったんですね。
なので、魔理沙としては「ドリブルでのボール運び」「パスでのつなぎ」「ディフェンス」と全部やってくれるメンバーを。
最初からそろえていた反町を、おんぶにだっこと言っていました。
まあ、これも今の幻想郷だと考えられない事なんですけどね(殆どのチームがかなり名有りを多くしてますので)

>>928 >>930-932
意見が覆るかどうかはわかりませんが、何となくこんなん後ろでやってましたという説明はさせていただきました。
これを見て色々意見はあるかと思いますが、どうぞ穏便にお願いします。

という訳でひとまず本日はここまで&本編はこのスレではここまでです。
続きは明日、新スレを立ててからさせていただこうと思います。
また、スレが残ってれば佐野君外伝……残っていなければ、本編でちょろちょろっとやろうとでも思います。
よろしければ新スレのスレタイ案なぞ考えていただけるとありがたいです。
それでは、お疲れ様でした。

【】幻想のポイズン39【】

943 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:08:59 ID:???
乙です。今はただ……完走、お疲れ様でした。

944 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:10:56 ID:???
つまり、新時代のことをきちんと理解せずに、
「わしの若いころは…」とやってたわけね。
いよいよ【情報不足】としかいえんね、南無南無。

【別れの日】幻想のポイズン39【迫る】
【いざ】幻想のポイズン39【決断のとき】

945 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:18:36 ID:???
【第1部】幻想のポイズン39【完】
【新たなる】幻想のポイズン39【一歩】
【西尾?】幻想のポイズン39【最後の戦い】
【ビバ!】幻想のポイズン39【温泉!】
【休暇は】幻想のポイズン39【温泉だろJK】

GMが混浴にする意思を見せなければ、俺はこの星を破壊しつくすだけだぁ!

946 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:19:38 ID:???
混浴反対。垣根があるからこそいいんじゃないか

947 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:21:48 ID:???
混浴にもよさがあるとは思うが、遮られてるからこその楽しみもあると偉い人が言ってた。

948 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:24:27 ID:???
二人が負けたのも先代除いて我に敵う者などいないと決め付け怠けていた
自分が未来永劫最強の一角だと思っていたというツケみたいなもんですねからね
しかしブラックボールか・・・
ネオマスパ修得だけにしてもらいたいっす
【地獄?天国?】幻想のポイズン39【温泉旅行】


949 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:28:20 ID:???
もうこのスレで二人の話はいいッス

950 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:29:33 ID:???
それでは、以後このスレは静岡県人会の祝勝会場とするっ!

951 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:45:34 ID:???
【郷土愛は】幻想のポイズン39【死なず】

西尾?さんは決勝でも地味に
活躍してくれるはず
そういや反町ってどこ出身なんだろ?

952 :森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:55:37 ID:???
東京だと思ってたなんとなく
原作では明言されてないはず

953 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 02:48:37 ID:???
各地でスカウトがいるようだし、反町もその口か?
そうでなければ、(私立の学園だから)高い学費を払える位のいいとこの出だったりしてな。

954 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 13:59:46 ID:???
【かなり時間押してますんで巻いていきます。 佐野満外伝】

銀の槍を構え、鋼の鎧を身に纏い、魔界の村に降り立った佐野満。
襲い掛かるゾンビ達をちぎっては投げ、ちぎっては投げの大活躍で粉砕し。
次々と佐野を待ち構えていた罠を切り抜け、佐野はとにかく道を突き進んだ。
全ては自分を船から降ろし、置いていった魅魔達に追いつく為である。

佐野「いい加減おどろおどろしいからさっさと切り抜けたいぜ! マジで!!
   っていうかここで足踏みしてたら、なんか知らんがいよいよ時代に取り残される気がしてきた!!」

実際問題前回までのペースだと佐野君が魔界の村を制圧する頃には。
Jrユース大会も終わっちゃってるかもしれないので、今回は巻きでいきます。

先着1名様で、
佐野ダイジェスト→! card

!とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。
マークによって下記の表に従い分岐します。

JOKER→なんと完全に制覇した上に二週目までした!? 魅魔「佐野、佐野……その武器じゃ魔王は倒せないよ……」
ダイヤ→なんと完全に制覇をした! ここまでの道のりで佐野のフィジカル大幅アップ!
ハート→後一歩の所で赤い有馬さんに倒された……。 ここまでの道のりで佐野のフィジカル結構アップ
スペード→半ばの所で力尽きた。 ここまでの道のりで佐野のフィジカルちょっとアップ。
クラブ→なんかすぐやられた。 当然パワーアップしない。

955 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 14:01:04 ID:???
佐野ダイジェスト→ ダイヤ10

956 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 14:06:21 ID:???
>>943
どうも、乙ありがとうございます。

>>944 >>948
まあ、以前までの魔理沙はサッカーに関してはハングリー精神と努力を忘れちゃった状態でしたからね。
特に反町に関してはまるで敵じゃないと思っていましたので。
怠けてなければこの試合もわからなかったんですけどねー……。

>>945-947
温泉が混浴か否かはカード判定です。多分。

>>951-953
西尾?さんは多分決勝でも……決勝でもやってくれる! 三杉とのマッチアップで。

反町の出身地に関しては不明ですね。どこなんでしょう?
流石にスカウトをされるとしても、関東のどこかとは思いますが……。

957 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 14:48:58 ID:???
佐野がまさかの大強化w

958 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 15:11:42 ID:???
>佐野ダイジェスト→ ダイヤ10 =なんと完全に制覇をした! ここまでの道のりで佐野のフィジカル大幅アップ!
===========================================================================================
次々と難所をクリアーしていった佐野であったが、その佐野の前に突如として現れた黒い影。
それは魔界の村四天王を名乗るコッカトリスさんだった!
コッカトリスさんは頭を伸ばして攻撃し、卵を投げつけて攻撃する恐ろしい相手だ!
どうする、佐野満!?

ああ、よかった。何とか勝てたぞ……。
佐野は思った。

佐野「あと5センチ右だったら……」

ほんと、正に紙一重の勝利だった気がする!

次なる相手は四天王二人目、巨大なフジツボのストームチェザリスだ!
ストームチェザリスは何かというとすぐ巻貝をミサイルで飛ばす恐ろしい相手だ!
でも勝ててよかった……ハッキリ言って危なかった。
佐野いわく。

佐野「初めて趣味を生かした攻撃ができた」

との事。
なるほど、あの時放ったあの攻撃のことな!

その後三人目四人目も出てきた。
勝てた。
すごいよかった。

959 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 15:12:42 ID:???
佐野「という事で全ての関門を突破して有馬さんも倒してなんかとにかく勝ったぞ!!」

色々と端折りすぎたが、とにもかくにもこうして佐野は見事に魔界を制覇した。
その道中、何度も何度も槍を投げてボス達に対抗しようとした事。
また、重い鎧を着て走り抜けたことでスタミナが大幅に上昇し。
更には筋力もつき、早々簡単には競り負けないような体を作り上げる事も成功した。
佐野にしては珍しく、見事に魅魔の思惑通りに成長を遂げたのである。

佐野「ここが師匠達が来てる筈の館か……」

そして、佐野はとうとう魅魔達が滞在をしている筈の館まで辿り着いた。
ここまで本当に苦難の連続だったのだが、それを話すとやはり長くなるので省略。
とにもかくにも、佐野は凄く頑張って突破をしたという事だけ覚えていて上げてください。

佐野「さて、それじゃあとにかくお師匠たちと合流しよう。 すみませーん、誰かいませんかー」

館へと辿り着いた佐野は、ひとまず魅魔達と合流せねばと考え。
ドンドンと扉を叩き、ノックをするのだが……。

先着1名様で、
魔界の神様がいる場所→! card

!とcardの間のスペースを消してコピペして下さい。
マークによって下記の表に従い分岐します。

JOKER→板尾神「なんや君か〜」 ゲェ!? 板尾神!?
ダイヤ・ハート→???「あなたがあいつの連れてきた人間……?」 メイドさんがお出迎えした!
スペード・クラブ→???「……」 ???「はじめまして、異世界からのお客さん」 白と黒の服を着た二人の少女がお出迎え!

※佐野のガッツが+100、せりあいが+5されました。

960 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 15:14:25 ID:???
魔界の神様がいる場所→ スペードQ
せり…あい………?

961 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 15:48:57 ID:???
>すごいよかった。
なんかツボにはまったw

962 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 15:50:01 ID:???
>魔界の神様がいる場所→ スペードQ =
???「……」 ???「はじめまして、異世界からのお客さん」 白と黒の服を着た二人の少女がお出迎え!
=================================================================================================
佐野「おん?」
ユキ「私はユキ、こっちがマイ。 よろしくね」
マイ「…………」
佐野「ん? あ、ああ……まあ、よろしく」

ノックを続ける事数十秒、すぐに扉は開き、中から出てきたのは……。
なんと佐野よりもまた一回り程小さい、二人の少女であった。
佐野が目をパチクリさせている間に黒い服を着た活発そうな少女は自身をユキと名乗り。
白い服を着た少女――マイは、何やら佐野を値踏みするかのような視線を向ける。

佐野(黒い方がユキって何かわかりにくいな……しかし、それはともかく……)
ユキ「あなたの師匠……あの悪霊なら、もう中に入って神綺様と会談されてるわよ」
佐野「お? あ、そうなのか?」
マイ「…………ついてきて」

師匠である魅魔や命蓮寺のメンバーは一体どこに行ったんだろうとキョロキョロしていた佐野を見て。
ユキとマイは素早く一同の所在について話し。
その場所に連れて行くから、と佐野を館の中に入るように誘う。
佐野はそれに素直に従い、館の中に入り二人の後を追い……。

魅魔「おっ! いやぁ、よく来たね佐野! 思ってたより早かったじゃないか!!」
佐野「師匠!」

大広間に出ると同時、魅魔や命蓮寺のメンバーと無事に再会を果たすのだった。

963 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 15:51:13 ID:???
佐野が姿を見せると同時、命蓮寺のメンバーや魅魔は一瞬だが驚いた表情を見せ……。
しかし、すぐに無事に安堵をしたような顔をしながら佐野の来訪を喜ぶ。
……一部、ぬえだけはあまり良くない反応を示していたのだが。
佐野はそれを見て笑みを浮かべながら、鎧をようやく脱いで視界を確保して魅魔と握手を交わす。

佐野「どうだ、師匠! 俺だってやりゃあ出来るだろうが!!」
魅魔「うん……いやぁ、驚いたよ。 こんだけ早く来るなんて、思ってもいなかった。
   てっきり道中でやられてまた私が手ぇ貸さなきゃいけないかもと思ってたからね。
   ……うん、よくやってくれた。 まあ、今はゆっくりして疲れを取れ!」
佐野(まるで自分の家みたいに言いやがるなぁ……)

だが、実際の所佐野も疲れていたので断る事もなく佐野は適当な椅子に腰掛け。
改めて周囲を見回してみる。
すると、命蓮寺のメンバーと何やら話をしている、赤い服を着ている頭から見事なアホ毛が出た女性。
そして、そのアホ毛の女性の傍らに位置しながらちらちらと佐野を見てくるメイド服の女性の存在に気づいた。
また、先ほどのユキとマイの二人は中央のテーブルから離れているルーミアやぬえと話をしている様子である。

佐野(うーん、この見慣れない人が白蓮さんや師匠の知り合いなのか?
   それはともかく、どうすっかな……?)

A.「お師匠、あの二人は?」 魅魔に見知らぬ二人について聞いてみる
B.(何話してるんだろ?) 白蓮とアホ毛の女性の話に耳を傾けてみる
C.「おーい、こっちにも茶くれー」 メイドの女性に茶を要求する
D.「何話してんだ? ん?」 ぬえとルーミア、ユキとマイの話に混ざる
E.その他 自由投票枠

先に「2」票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

>>960 有馬さん達と何度も競り合った勝負を繰り返したんです。多分。
>>961 武士沢レシーブで検索しましょう。

964 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 15:58:38 ID:BgfjRxO6
A

965 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:01:50 ID:vhZKJ2ZA
A

966 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:13:30 ID:???
この後きっと年表による特訓の模様をお送りしてくれるはず

967 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 16:40:03 ID:???
>A.「お師匠、あの二人は?」 魅魔に見知らぬ二人について聞いてみる
======================================================================
魅魔「ん? ああ……そういや、紹介がまだだったか。
   あの二人が、この館の主とNo.2の神綺と夢子だよ」
佐野「へぇー……」

一体あの二人は誰なのかと気になり、魅魔に問いかける佐野。
魅魔はその問いに事も無げに答え……割と簡単な説明を、二人を指差しながらする。
曰く、あのアホ毛を生やして子供みたいな笑顔を見せている赤い服の女性は……。
しかし、実はこの魔界を作ったとされるとてもとても偉い神様。
その名を神綺と言い、この館のみならず魔界をも代表するような人物なのだという。
そして、その傍らにいるメイド服の女性の名は夢子。
曰く、彼女はその神綺に作り出された子供らしく――神綺の片腕的存在なのだそうな。

佐野(ぶっちゃけ神様だとか作り出したとか言われても現実感はねーんだけど……)

白蓮やら星やら、とにかく色々と規格外な者達と一緒に過ごしていたといえば佐野も同じ。
師匠である魅魔すらも悪霊といわれる存在である以上……。
神様ぐらいいてもおかしくは無いだろう、というのが佐野の見解であった。
その後、魅魔は神綺と夢子を呼び出して佐野と引き合わせ。
佐野と二人は挨拶を交わす事となる。

神綺「それでは、これからよろしくお願いしますね、佐野君。
   一緒に大会に向けて頑張っていきましょう〜♪」
夢子「……魅魔の弟子、らしいわね。 一応は期待はしてるけど……なるべく、応えてくれると助かるわ」
佐野「お、おう! よろしく……って、大会?」
魅魔「いってなかったっけ? この魔界に来たのは、こいつらと手を組んで大会に出る為なんだよ。
   えーっと、なんだ……国際Jrユース大会……だっけ?」
佐野「へぇー……国際Jrユース大会にねぇ……。 ……って、えええええええええええええええええ!?」

968 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 16:41:05 ID:???
神綺と夢子と握手を交わし、笑みを浮かべる佐野。
そんな佐野の疑問―― 一体大会って何の事だ?というものに対し……。
魅魔は間髪いれず、「フランス国際Jrユース大会」のことであると説明をした。
そして、それを聞いた瞬間、佐野は正に割れんばかりの絶叫を上げて驚きを露にしたのである。

佐野「こ、国際Jrユース……!? って、フランス国際Jrユースだよな!?」
魅魔「ああそうさ。 そのフランス国際Jrユース……お前が全日本代表として出る筈だったこの大会に。
   私達も殴りこみをかける!」
神綺「楽しみね〜」
白蓮「ええ、本当に」
夢子(神綺様がもう一人増えたみたいな気分だ……)
佐野「んな……マジかよ……?」

てっきり幻想郷の大会かと思っていた佐野にとっては。
まさか今更国際Jrユースに出場する事になるとは思っていなかった為か完全に寝耳に水。
おまけにその大会に全日本以外として出場するというのだから、当然驚きに目を白黒させるのだが……。
魅魔の大真面目な声を聞いてそれが本当に実現する事なのだと聞くと、佐野は少しずつ冷静さを取り戻し。
長い髪の毛をかきむしりながら、なんとか気持ちに整理をつけつつ口を開こうとする。

魅魔「何か話があるなら聞くけど?」
佐野「あ……う……えーっと……」

A.「俺が所属するチームってのは?」 佐野が所属するチームについて改めて聞く
B.「そんな馬鹿な話があるか! 俺は全日本で戦う!」 こんな部屋にいられるか!俺は全日本に帰るぞ!
C.「反町さんは……? 反町さんは、その大会に出るのか?」 終生のライバル(と勝手に思ってる)反町の動向が気になる
D.「どう見ても師匠はJrじゃないだろ」 突っ込む
E.その他 自由投票枠

先に「2」票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

969 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:42:06 ID:dVCz2wUo


970 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:45:47 ID:vhZKJ2ZA
A

971 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:48:40 ID:???
A
甘いぞ佐野、40になっても少年隊な人達もいるのだ

972 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 16:52:08 ID:pE5rcUw6
A
上げ忘れた

973 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 17:38:49 ID:???
>A.「俺が所属するチームってのは?」 佐野が所属するチームについて改めて聞く
==============================================================================
魅魔「おや? てっきり全日本に帰りたいとか言ってくるもんかと思ったけど……」
佐野「今の俺が戻ったって、全日本に帰っても居場所は無いし。
   それならここでいたら、師匠に色々教えてもらえる分、得だろ?」
魅魔(ふーむ……意外に直情的じゃないねぇ。 ま、それが理解出来てるんなら十分だ)

幻想郷に来てから幾段かレベルアップを遂げたとはいえ。
まだ佐野の能力は幻想郷の全体のレベルから見てみれば中堅から低い方にある。
そんな状況のまま全日本に帰ったとしても、決して活躍は見込めないと冷静に分析する佐野に。
魅魔は関心したかのように頷きつつ……佐野の問いかけに答える事にする。

魅魔「まず、お前が所属をするチームはこの世界――つまり、魔界チームだ。
   この魔界の代表として、お前は戦う事になる」
佐野「……まあ、それは何となく想像ついた。 ここまでつれてこられたんだしな」
魅魔「そして、チームメイトになるのはここまでついてきたお前の仲間……。
   つまり、命蓮寺のメンバーだね」
白蓮「頑張りましょうね、佐渡君」
星「ですから聖、佐渡君ではなく佐野君だと……ああ、佐野君、ふ菓子食べますか?」
ナズーリン「お師、多分彼は今走り回ってきて口の中パサパサだからふ菓子はやめてあげよう」
ムラサ「なんだかここのチームはDFが不足してるらしいし、私も大活躍の予感ね〜」
一輪「ふふふ、いよいよこの私と雲山の豪腕が世界を相手に戦う時が来るようね!
   姐さんのありがたさを世界に知らしめるいい機会だわ!」
椛(今度こそ存在感を出すッス……! もう誰にも負けてられんッス!)
ルーミア「頑張るのかー」
小町「ZZZ……」
ぬえ「……ふん!」

974 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 17:39:50 ID:???
魅魔「そして、この魔界にいる面々……神綺と夢子、そしてユキとマイの二人」
神綺「よろしくね〜♪」
夢子(あの尼もキーパーか……さて、どれほどの実力者なのか……)
ユキ「マイ、私達のコンビプレイをいよいよ世界の舞台で見せる時が来たわね!」
マイ(こんだけメンバーが多いと、二人同時に起用されるかどうかも疑問なんだけどね……)

魅魔「更に、私も出場するよ」
佐野「えっ!? 師匠も!?」

魅魔がここまで紹介をしたメンバーに関しては、佐野もある程度は予想がついていた。
この魔界チームで戦うというのならば当然魔界のメンバーも出場するであろう事は予期出来た事であり。
命蓮寺メンバーもついてきたという事は、きっとこの魔界のメンバーとして戦うだろうと予想できたからである。
しかし、魅魔が参加をするというのは完全に予想外の事であった。
佐野は思わず目を丸くして驚くのだが……魅魔はニヤリと笑みを見せると。
更にその口を開いて続ける。

魅魔「そして、昔の私の相棒と……後はまだ幻想郷に残ってる靈夢もいずれ合流する。
   あと、この神綺の娘もこっちに帰ってくるみたいだね」
佐野「靈夢さんもか……って、事は……」
魅魔「全部で18人……後は適当な魔界人を編入して、総勢25人で出場をする。
   佐野、お前の希望するポジション……FWはかなりの激戦区になるよ。
   私のかつての相棒も、FWが出来るタイプだからね」
佐野(それに星さんやルーミアもいるんだもんな……師匠も現役時代はFWだったらしいし)

普通は2人……多くて3人しか起用される事は無い、FW。
そのFWにはこの圧倒的な実力を持つ師匠――魅魔と、そのかつての相棒。
そして、自分以上のシュート力を持つ星やルーミアと共に争わなければならないと聞き、危機感を抱く佐野だが……。

975 :幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/19(月) 17:40:53 ID:???
佐野(でも、それなら全日本にいた頃だって同じだ……あそこもFWは激戦区だった。
   一番枠が少ない癖に、FW候補がべらぼうに多かったしな。 それに比べれば、まだマシな気もする)

全日本に比べれば、その競争率も決して高すぎるという事は無いと判断をする佐野。
確かに今の自分には強烈なシュートは何一つ無い。
しかし、それをカバーできるだけのドリブルの鋭さとパスの精度は……。
まだまだ発展途上といえど、かなり磨けたと自分では自負をしている。

魅魔「国際大会まで、一ヶ月ある。 その一ヶ月でどこまでお前が伸びる事が出来るか……。
   伸ばす事が出来るか、それが勝負だよ。
   ……お前が勝負をしたいと思ってる反町ってぇ坊主も、この大会には出る筈だからね」
佐野「そうか……反町さんも出るのか……」

それを聞いて、更に闘争心を燃やす佐野。
魅魔の試すような視線を受けながら、佐野はしかしそれを受け止めながらしっかりと目を合わせ……。

A.「師匠、特訓をしてくれ!」 師匠に特訓してくれるよう頼む
B.「師匠、ちょっと練習してくる!」 適当な場所に転がっていたボールを持って一人で練習に向かう
C.「練習しようぜ!」 誰かを誘って練習に行く
D.「それより腹減った……」 そんな事よりおなかがすいた!
E.その他 自由投票枠

先に「2」票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

976 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:02:14 ID:QS0pd5zQ


977 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:07:24 ID:JJupxunk
E
特訓してくれ!
あとここは魔界だろう!?
だったら俺に魔界式改造手術を施してくれ!
俺は人間を超越する!

978 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:09:10 ID:B3xkfySw
E
特訓してくれ!
あとここは魔界だろう!?
だったら俺に魔界式改造手術を施してくれ!
俺は人間を超越する!

979 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:12:19 ID:???
なにィ!?

980 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:14:19 ID:???
反町じゃないからってみんな遠慮しなさすぎだw

981 :森崎名無しさん:2010/07/19(月) 18:14:56 ID:???
きっとストレスがたまってるんだよ

982 :977:2010/07/19(月) 18:21:15 ID:JJupxunk
一応言い訳しときますと、もうこんくらいしないととてもじゃないが間に合わないだろうという意思があります
つまり結構かなり本気(マジ)です

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