キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】

1 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/10/22(金) 19:35:21 ID:PrCX1H7o

この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語はキャプテン森崎のフィクションで…
  とある貴公子と仲間達のサッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。

650 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/23(木) 16:28:16 ID:???

ファルコーニ「クッ、今のタイミングでカットされるのか…!」

フィッツウォルタ(遅攻と速攻の見極めをファルコーニが誤るはずがない。
          …『だからこそ次のプレイを読むのは簡単だ』。)


トラップして体勢を整えたフィッツウォルタは、そのままドリブルを開始する。
ローマにとっては前線でボールを奪った、絶好のショートカウンターである。

アントニオ「チィっ! ランピオンだ、ランピオンをマークだ!」

ミラン守備陣「「 任せろー! 」」

前半と同じようにGKアントニオはロケットヘッドへの警戒を指示した。
後半に入ってローマのFWは一人増えていたが、そちらにパスが行ったとしても
アントニオは止められる自信があった。

フィッツウォルタ(前半と全く変化ないのか…ならば!)


先着で
 ★ラストパス?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ランピオンにセンタリングを上げた。
ハート→トトにセンタリングを上げた。
スペード→そのままドリブル。
クラブ→PA内まで走り込み…
JOKER→なんとシュートを放った。


651 :逆襲の若島津 ◆.0brsTst7A :2010/12/23(木) 17:00:47 ID:agaWtTyg
★ラストパス?→ ハート6

652 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 17:08:18 ID:???

>ハート→トトにセンタリングを上げた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダニエラ「あう!?」

ポジション的にトトのマーカーだったダニエラとアレッサンドロは、GKアントニオの指示で
ランピオンを相手に競る体勢を取りつつも、万が一の場合にトトをケアするつもりでいた。
この辺りはイタリアDFの責任感と警戒心の賜物である。
そして実際にランピオンがPA内に入り、彼等は位置取り調整の為そちらへ意識の大半を向けた。
それはホンの僅か 刹那の時間と言えたが、振り返り トトの姿を確認しようとして彼等は絶句する。
まるで幽霊のようにトトの姿は消え失せていたのだ。




ダニエラ達がトトを見失う直前、フィッツウォルタの狙いは
タイミングも含めて完全にトトと繋がっていた。

クルッ・・・!  トト(今だ、来たまえ!)
       フィッツウォルタ(いいタイミングだ。)


スパアァァァァァン!!!


アレッサンドロ「こいつ、一瞬目を離した隙を!?」

ダニエラ「バカな!」


653 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 17:10:05 ID:???

実況「さあフィッツウォルタくんのセンタリングが上がった!
    さあ出るかロケットヘッ・・・っと、このパスは違うぞ!?
    ニアのランピオンくんを飛び越えてファーサイドに流れていく!」

フィリッポ「ゲゲッ!」

アントニオ「心配無用!」

絶対的なエース、前半にゴール寸前の場面を作ったランピオンへのパス・・・
それだけを想定していたミランDFは、意外なラストパスに慌てふためいた。
しかもトトは一瞬でダニエラとアレッサンドロを振り切っており、防げるDFは誰も居ない。
GKのアントニオも虚を突かれたのだが、彼はロケットヘッドでなければ止められる自信があった為、
DFに比べて冷静にポジション調整をする事が可能であった。

アントニオ「抜かせるかー!!!」

トト(へぇ、良い反応じゃないか。)

アントニオは素早く飛び出してシュートコースを塞ぎに行く・・・が。
だがしかし、トトの表情からは幾分も余裕が失われていなかった。


654 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 17:11:11 ID:???

先着で
 ★生粋のストライカー?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ10以上→アントニオの闘魂ロケットが火を噴いた。
ダイヤ9以下、ハート→ファルコーニがPK覚悟で後ろからタックルに行っていた。
スペード、クラブ→残念、アントニオは呆気なく避けられた。
JOKER→トトが惜しげもなく最終奥義を出しやがった。


655 :森崎名無しさん:2010/12/24(金) 17:14:24 ID:???
★生粋のストライカー?→ スペードJ

656 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 18:12:51 ID:???

>スペード、クラブ→残念、アントニオは呆気なく避けられた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

トト「しかし残念ながらキミは顔が悪い。」


トンッッッッ!!!

アントニオ「なにぃっ!?」

アントニオがシュートコースを塞ぎきるよりも早く、トトは爪先でボールを蹴りこんでいた。
非常に小さい予備動作で放たれたそのシュートは、アントニオの大きな身体を避ける、
呆気なくゴールに吸い込まれていった。



ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!



ミラン 0−1 ローマ


657 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 18:13:55 ID:???

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!

実況「決まったぁぁぁぁぁ!! 後半開始僅か5分、ローマが先取点を上げました!
    決めたのは後半から入ったサルバトーレ・ビアンキ、若干15歳!
    DFの隙を突いて見事に裏へ抜け出し、冷静に決めました!!」

観客「ゲェェェェッ!!」「ランピオンじゃない奴に決められただと!?」「誰だアイツは!」

観客席のミランサポーターによる悲鳴がスタジアムを劈(つんざ)く。
膠着していた試合が動き出し、ミランのチャンスが訪れると思った矢先、
それから2、3分もせずに ローマから逆に先制点を奪われるとは思っていなかったのだろう。


ダーーー!

ゴールを決めたトトはそのままガッツポーズで観客席に走って行った。
そしてコーナーフラッグでポーズを決め、両腕を上げて歓声に酔っていた。

トト(さあ、ボクのゴールを讃えたまえ!
    遠慮する事はない、甘美なる称賛を! それこそがボクの活力!)

ミランのホームスタジアムなので当然ブーイングの方が圧倒的に多かった。
しかしトトはそれを気にした様子も気付いた様子も無く、ひたすら自らのゴールをアピールしていた。


658 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 18:14:57 ID:???

あまりのアピールっぷりにフィオレンティーナ選手達は呆れ気味だった。
だがその中には、このトトのプレイに脅威を感じている者もいた。
バティンのバティゴールやブンナークのアトミックショットのようなインパクトはない、
一見地味に見えてしまうこのビアンキのゴールシーンに。


先着で
 ★その選手は→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→中山さん
ハート→ミュラー
スペード、クラブ→新田
JOKER→ブンナーク。 あれ、お前いつの間に戻った?


659 :森崎名無しさん:2010/12/24(金) 18:21:05 ID:???
★その選手は→ スペード4

660 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 20:06:08 ID:???

>スペード→新田
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダラピッコラ「ハハッ、何だろうなあの全力アピール。」
レントゥルス「そりゃもう嬉しいんだろうねぇー、まだ15歳だもん。
        もしかしてプリマのデビュー戦なんじゃない?」

ダラピッコラとレントゥルスはトトの事を微笑ましく見ていたが。
その隣では冷や汗を掻いている選手がいた・・・新田である。

中山「どうした新田? 顔が強張っているが・・・。」

新田「あ・・・だ、大丈夫です。 それよりアイツ・・・ビアンキとか言いましたっけ。
    アイツとんでもない奴かも知れませんよ、マグレなのかも知れないですけど・・・。」

同じくFWである新田は、今トトがやって見せたプレイに脅威を感じているようだった。
それが何なのか、当然三杉は気になった。 また他の選手達も首を傾げている。
彼等にとって、今のビアンキのプレイは1対1を上手く決めただけにしか見えていなかった。

三杉「・・・何故そう思う?」


661 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 20:07:11 ID:???

新田「えっと・・・アイツのシュートはトーキックだったんです。 皆は多分そうそう使わないと思うけど、
    小さい予備動作で強いシュートを撃てる代わりに、コントロールが難しいのは知っていますよね?」

マルコ「え・・・うん、確かにそう言われてるよね。」

新田「あんなスピードで走り込んでいて、尚且つGKがちゃんと飛び出して来ている状況・・・
    それなのにほとんど予備動作もなく、正確にゴールを狙えるのは尋常じゃありません。
    今のがマグレじゃないとしたら、あいつのキック技術はメチャメチャ高いですよ。」

この新田の言葉には同じFWのポジションとしての説得力があり、聞き流し難いものだった。
彼の言葉を鵜呑み出来るとしたら、ビアンキは1対1に相当強い事が窺えるのであった。

中山「だが、うちのGKはラムカーネだ。 奴が今のを自在に使えるとしても・・・
    前半ならば心配は要らない、後半だったら絶望的なのはいつもの事だ。
    それに1対1は元々GKには絶対不利、俺達がそんな状況を作らせなければいい。」

三杉「そうだな、今までゴール前においてはランピオンだけを警戒すれば良いと思っていたが、
    どうやらあのビアンキも確実にケアする必要があるようだ。
    しかしそれが判っていれば対策の立てようもある、今はそれで十分だ。」

DF陣はそれぞれ頷いた。 高いキック技術を持っていても、それを出させなければ無力。
フィオレンティーナの守備陣が後半にこそ堅いのは、彼等一人一人に「自分が守らなければ」
という自覚があるからなのであった。


662 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 20:09:27 ID:???

試合の膠着は終了した。
ローマの得点はショートカウンター、ミランの起点となるファルコーニのプレイを抑えての・・・である。

ミランの攻撃はファルコーニのレジスタとしての能力を基盤としており、
それがローマの守備を度々翻弄し、時にはパスを受けた選手に実力以上の物を出させていた。
故にファルコーニを通さない攻撃はローマに対して無力と言え、
通した時も 今回のような止められ方をすれば失点のリスクはあまりに大きかった。

ミランの弱みはこの時点で白日の下に晒された。 前半にミランが先取点を奪っていれば、
ファルコーニも点を奪うでなく、相手の焦りを誘う選択肢もあったろう。
そして今暫くはローマが撹乱されたかも知れない。
だが残念ながら先取点を奪ったのはローマ、しかもランピオンの得点源を見せての得点。
主導権はローマの物となり、ミランには逆転の目はほぼ失われたと言って良かった。

その後の試合展開はと言うと・・・


663 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 20:10:44 ID:???

先着3名様で
 ★ランピオンの活躍→! card(! dice+! dice)
  トトの活躍→! card(! dice+! dice)
  シニーシャの活躍→! card(! dice+! dice)
  ヘルマーの活躍→! card(! dice+! dice)★

 ★フィッツウォルタの活躍→! card(! dice+! dice)
  ヤルニの活躍→! card(! dice+! dice)
  モンドニコの活躍→! card(! dice+! dice)
  ムッシの活躍→! card(! dice+! dice)★

 ★レビタンの活躍→! card(! dice+! dice)
  ムッシの活躍→! card(! dice+! dice)
  アンノーニの活躍→! card(! dice+! dice)
  ジョバンニの活躍→! card(! dice+! dice)★
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→超活躍
ハート→大活躍
スペード→普通
クラブ→空気
JOKER→奇跡的活躍、技取得覚醒かよ!

※カードの結果に関わらず、ランピオンの1得点、ヘルマーの1アシストだけは保障されています。
 ランピオン、トト、ヘルマー、フィッツウォルタ、レビタンの5人以外は覚醒判定も兼ねます。
 Joker、K、6ゾロなどで強くなってしまい嫌な感じです。


664 :森崎名無しさん:2010/12/24(金) 20:14:22 ID:???
★ランピオンの活躍→ クラブ24 + 5
  トトの活躍→ クラブ64 + 1
  シニーシャの活躍→ ダイヤK4 + 1
  ヘルマーの活躍→ スペードA6 + 6 )★

665 :森崎名無しさん:2010/12/24(金) 20:28:00 ID:???
★フィッツウォルタの活躍→ ダイヤA1 + 4
  ヤルニの活躍→ ダイヤ42 + 4
  モンドニコの活躍→ クラブ94 + 1
  ムッシの活躍→ ダイヤ104 + 5 )★

666 :森崎名無しさん:2010/12/24(金) 20:34:53 ID:???
 ★レビタンの活躍→ スペード95 + 6
  ムッシの活躍→ クラブ56 + 6
  アンノーニの活躍→ クラブA4 + 1
  ジョバンニの活躍→ ハート41 + 6 )★

667 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/24(金) 20:47:30 ID:???
シニーシャとムッシがちょっと強くなってしまったところで、本日は更新を終了します。

すっかり夜になりましたし、それでは皆さんHAPPY Merry Christmas!!
良い聖夜をお過ごしください。

668 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 15:52:42 ID:???


>判定の中でムッシが2人居ますが、2番目のポットのムッシはグレグッチの誤りでした。
>なのでムッシの6ゾロ覚醒は変わりません、御了承ください。

超活躍→シニーシャ(CMF)、フィッツウォルタ(DMF)、ヤルニ(CMF)、グレグッチ(SB)
大活躍→ジョバンニ(GK)
 普通→ヘルマー(CMF)、レビタン(CB)
空気?→ランピオン(CF)、トト(ST)、ムッシ(CB)、アンノーニ(SB)、モンドニコ(ベンチ)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

実況「さあ試合再開から5分経過、ミランは慎重にボールを回しています。
    だがしかしローマの中盤は安定しています、中々攻め込む機会を得られません。」

バンビーノ「見事だな・・・ゾーン守備のなかでもヤルニはチェックが早く、パスをよく阻止している。
       通してもカバーがしっかりしているからリスクは見た目以上に少ない。」

三杉「見た通りのチャレンジ&カバーだね。 元々ストッパーとスイーパーの連携を、中盤でやるとは。」

ミランはショートパスを回して撹乱を図るが、ローマは全く崩れていなかった。
それどころか低めのCMFであるヤルニの攻撃的な守備により、逃げのパス回しになっていた。
何とかパス通っても、フィッツウォルタのカバーにより前線に送ることは出来ない。
また、大きな展開でスペースを作ろうとしても、やはりフィッツウォルタにバランスを取られていた。

ファルコーニ(マズイな・・・これでは隙を作り出す事が出来ない。
        スルーパスで一気に展開するより他にない・・か?)


669 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 15:54:16 ID:???

相手の中盤の重厚さに対し、ファルコーニも徐々に焦燥に駆られていった。
止むを得ず、彼はWGのピエトロに対してスルーパスを放つ。

ファルコーニ「走れ、ピエトロ!」


シュパァァァン!

ピエトロ「ようやくボールが回ってきた! よーし、掻き回してやるぜ!」

ここぞとばかりにサイドを駆け上がっていくピエトロ。
だがローマのDFは、彼のクセをすでに知っている。

グレグッチ「そうはいきませぬな。」

ピエトロ「オレに近付くな、大変な事になる・・・早くこのオレから離れろォォォ」

スピードに乗ったドリブルとトラッシュトークで敵を翻弄にかかるピエトロ。
グレグッチはこれを意に返さず、冷静にボールを掠め取った。

ピエトロ「くっ、まだ目覚めないのか!?」

グレグッチ「出直してくるが良い・・・・・・では行け、シニーシャ!」


670 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 15:55:23 ID:???

ポーーーン!

グレグッチから逆サイド側のシニーシャへとロングフィードが出された。
長身のマッシモがパスカットに行ったが、これは残念ながらカットできない。
ボールは見事にシニーシャまで通ったが・・・。


ポフッ

シニーシャ「ナイス、グレグッチ!」

ディミトリオ「何がナイスだって!?」
ロデオ「カウンターはさせないよ!」

MFのディミトリオだけでなく、WGのロデオもここまで戻って速攻を阻止に来ていた。
しかしシニーシャはローマ(の名無し)の中でも中々のテクニシャンである。
またディミトリオに対してはクセを熟知しており、彼は自信を持って相対していた。


先着で
 ★シニーシャの技取得→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→必殺ドリブルフラグ
ハート→必殺ドリブルフラグ、必殺パスフラグ
スペード→必殺ドリブル
クラブ→必殺ドリブル、必殺パス
JOKER、クラブA→必殺ドリブル、必殺パス(各発動50%)


671 :森崎名無しさん:2010/12/25(土) 15:58:18 ID:???
 ★シニーシャの技取得→ ダイヤ5

672 :森崎名無しさん:2010/12/25(土) 16:17:08 ID:???
中二病がいる…15歳だからなにもおかしくはない

673 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 16:42:23 ID:???
>>672 ちょっと頭の弱い子なんです。
===============================================

>ダイヤ→必殺ドリブルフラグ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ササッ・・・ クルッ
 トンッ
   ポーン!

ロデオ「ボ、ボールは!」
ディミトリオ「頭上を通したのか!」

迫ってきた2人とぶつかり合う直前で反転し、直後にボールを軽く浮かせたシニーシャ。
二蹴り目では相手の頭上を越す半円軌道のライナーを出した。
ロデオ達はボールどころかシニーシャを追い越してしまうが、当のシニーシャは当然ボールを追い、
そのままスピードに乗って2人との距離を離していった。

シニーシャ(よっし、咄嗟の思い付きだが上手く行った!)

マルコ(今の技、ボクが練習しているターンと同じか・・・)

※シニーシャがドリブルフラグAを取得。


674 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 16:43:27 ID:???

ポーン!

シニーシャ「ヘルマー、前半の借りを返してやれ!!」

ヘルマー「おう! 悪いなシニーシャ!」

ボールを受けたヘルマーは当然ファルコーニの位置を確認する。
彼は前半と同じようにランピオンへのパスコースを塞ぎ、腰を落としてジリジリと間合いを計っていた。
迂闊なドリブル突破をさせるつもりはなく、またランピオンへのラストパスも断つ意図・・・。
ヘルマーにとっては、距離を空けたドライブシュートを選びたくなる守られ方であった。
しかし・・・。

ヘルマー「おっと、それでいいのか? 既にウチの得点源は一人じゃないんだぜ?」

ファルコーニ「グッ・・・」 チラリ

この言葉に、ファルコーニは一瞬 後方のトトの位置を目で追ってしまう。
ヘルマーはその隙を狙って素早くサイドステップ、そしてドライブパスを放った。


ギュイィィィィン!!

ファルコーニ「しまっ・・・!!」

ヘルマー「自慢じゃないがペテンにはめるのは得意なんでね。」

ファルコーニは今度は焦りを隠す事が出来なかった。
逆にヘルマーは意地の悪い笑みでファルコーニを見ていた。

675 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/25(土) 16:45:45 ID:???

そして・・・

ランピオン「吹き飛べ!!!」


バキイィィィィィィ!!!

アントニオ「くそがぁぁぁぁ!!」
ミランDF一同「あーーれーー」

このヘルマーのクロスにはランピオンが確実に合わせ、再びミランゴール前を蹂躙した。
放たれたロケットヘッドは今度は確(しっか)りと枠内を捉え、ローマの追加点となったのである。



ピィィィィィィィィィィ!!!



ミラン 0−2 ローマ


※一旦ここまでっす、今日これでお終いかもっす

676 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 15:56:22 ID:???

ワアアアアアアアアアアアアアアアア

実況「入ってしまったぁぁぁ! ミラン、許してはいけない追加点・・・!
    いやー、先制点が入るまでの時間に比べ、何とも呆気ない2点目となってしまいました。
    これはミラン、緊張の糸が切れてしまったのか?」

これまで互角に戦っていたミランの相次いでの失点であった。
集中力の欠如によるものではないかと実況は話すが、フィオレンティーナの選手の見解は違う。

中山「いや、迷ったな・・・。」

新田「ええ、前半 ミランはランピオンだけをマークしていれば、水際でなんとか失点を免れられた。
    けれども後半からはビアンキが居る。 あいつに得点能力が十分あるとなると・・・。」

バンビーノ「どうしてもランピオンへのマークが甘くなる・・・
       いや、ランピオンへのパスの供給源すら抑えられなくなる。」

マルコ「ヘルマーだね・・・。」

ナディア「えっ、つ、つまりどういう事だってのよ?」

選手達は最低限の言葉で納得しあうが、聞いてる者は中々そうもいかない。
ナディアはポカンとした顔で言葉の意図を尋ねた。
マルコはナディアの方を振り向くと、その呆けた顔に微笑んで説明する。


677 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 16:03:40 ID:???

マルコ「ヘルマーをマンマークするとして・・・警戒するラインが1つ、つまりランピオンと決まって
     いるならば、それを妨害するのは難しくない。 ワンサイドカットでヘルマーを誘導し、
     限定されたコースへドライブシュートを撃たせれば、あのGKなら止められる。」

バンビーノ「だが・・・そこにもう一人手強いFWが入ると、途端にケアの負担が激増する。
       目の前の敵とフィニッシャーの二人ならば、それを結ぶラインへのパスを警戒
       すれば良いが、一人増えればラインが増えてトライアングルが出来てしまう。」

ナディア「そっか、それをファルコーニただ一人で何とかしろと言うのは酷な話だわ。」

モニカ「なるほど…他のMFもシニーシャの相手や攻撃だってあるし、
      守備のフォローにはなかなか手が回らないのよね。」

中山「守る側にとって、強力なフィニッシャーが2人存在するのは本当に厄介な話なんだ・・・
    そう考えれば、ウチとやってきた相手もブンナークと新田の2人を相手にするのは
    相当難しかったと思うぜ。 レッチェもユヴェントスも後半から大崩れしたのは
    仕方なかった事なのかも知れないな。」

ヤレヤレ・・・と大きな溜息を吐く中山、彼にとってビアンキの登場は頭痛の種となったようだ。
どう守ったものかとブツブツ呟いている。


678 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 16:13:48 ID:???

先着で
 ★皆でどうしたら良いか考えた結果がこれだよ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→クラウディア「兄さん、次の試合 大丈夫?」 シンパイ・・・
ハート→モニカ「ミスギさん、どうしたらいいですか?」 ジッ・・・
スペード→ブンナーク「ランピオンのマークは任せろ!」 バリバリ
クラブ→レントゥルス「そうだ、中山も一緒に白旗振ればいいんだよ!」 パタパタパタ
JOKER→中山「閃いた!」 ピキーン!


679 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 16:17:14 ID:???
 ★皆でどうしたら良いか考えた結果がこれだよ→ スペード6

680 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 18:26:25 ID:???

>スペード→ブンナーク「ランピオンのマークは任せろ!」 バリバリ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

思った以上に守り難そうなローマの攻撃陣に皆が頭を悩ませていた時・・・
天を揺るがすような声が響き渡った! そう、アイツが帰ってきた!

ブンナーク「ランピオンのマークは任せろ!」 バリバリ

三杉「ブンナーク・・・! おま・・・」

スペルマン「ブンナーク? あれ、居なかった?」

ブンナーク「なにィ!? オレが居ない事に気付かなかったのかお前達!」

ミュラー「ええ、てっきり空気になる術を心得たのかと思いました。」

ブンナーク「え・・・マジ・・・? ホントにホント・・・・・・?」

スペルマンとミュラーの洗礼に出鼻を挫かれるブンナーク。
待ちわびられて登場したつもりでこの扱いは彼にとって予想外・・・その表情は茫然自失となっていた。
よく空気になっているスペルマンらにとって、空気になるのは既に何でもないような事である。
だがメンタル×(←パワプロ的表現)の彼にとっては馴染みない扱い、恐怖そのものであった。

三杉(ふむ・・・次の試合に向けて全員で観戦をするのに、無断で居なくなったのは許し難い。
    だがどうやらミュラーとスペルマンが既に灸を据えてくれたようだ。)


681 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 18:28:01 ID:???

叱責しようと声を張り上げるより早く、ミュラーとスペルマンがブンナークを凹ませてしまっていた。
もしかしたら、これは彼等にとってフォローなのかも知れないと三杉は疑った。
事実 涙目のブンナークを見ていると「これ以上の叱責しても・・・」という気になってくる。
そんな状況において三杉の口から出た言葉はと言うと・・・


A 三杉「ブンナーク、チームの団体行動を乱すのは許さない!」
B 三杉「ブンナーク、キミは何処へ行っていたんだ!」
C 三杉「ブンナーク、バリバリって何の音だ!」
D 三杉「ブンナーク、ランピオンのマークを任せろって・・・本気か!?」
E 三杉(今は特に何も言わなくてもいいか。)
F 自由記述選択 三杉「そんな事よりローマの攻撃陣への対策が思いついたぞ! ええと・・・」
G 自由記述選択 三杉「そ の 他」

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


682 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 18:39:51 ID:CavJvUWs


683 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 19:36:25 ID:VfvoDmFw


684 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 20:04:10 ID:???

>C 三杉「ブンナーク、バリバリって何の音だ!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

『バリバリ』

ブンナークが戻ってきて発言したのと時を同じくして、三杉の耳に入ってきた擬音。
普通に生活していて、そんな音はなかなか発生するものではない。
この聞き覚えの無い音の正体は何だったのか・・・何よりも先ず三杉は疑問に思い、そして叫んでいた。

三杉「ブンナーク、バリバリって何の音だ!」

バンビーノ「!?」
マルコ「!?」

ブンナーク「・・・・・・」


先着で
 ★音の正体→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ブンナーク「オレのやる気がみなぎっている時に聞こえる音さ!」 な、なんだってー
ハート→ブンナーク「いや、このマジックテープ式の財布をな・・・」 女性陣「やめて!」 
スペード、クラブ→一同(何を言ってるんだろうミスギさん・・・)(大丈夫か・・・?)
クラブA→ブンナーク「いや、このマジックテープ式の財布をな・・・」 モニカ「素敵!」
JOKER→マルコ「あれを見て!」 大変だ!スタジアムの電気系統が大暴走している!


685 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 20:05:52 ID:???
★音の正体→ ハートQ

686 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 20:05:56 ID:fhcTFtIk

前半のうちにトトが出てきたらミュラーにビエルコウッド(コーラーでもおk)して貰って中山さんはランピオンを対応。

後半、フィッツウォルタは間違いなくラムカーネの弱点を読んでるので前線の枚数を増やすまたは後ろから撃ってくる。
そしたらブンブンを最終ラインに起き、マンマーク作戦で外からのシュートを封じる。
中山さんはフリーにして最終ラインの後ろに置く。




或いは全員下がって引きこもりチキンサッカーを敢行する。
または…、スペルマンをヘルマーに当ててエグい挑発を続けキレさせて退場を狙うと言う
マテ…げふん、外道な戦法もあるけどお勧めはしませんよw

687 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 20:11:12 ID:???
可哀想なブンブン

688 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 20:12:07 ID:???
ブンブン「でもこれがポーターの財布だとしたら?」


まさかゲームプランを考えてるうちにストーリーが進んでるとは…鬱だ('A`)。

689 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 20:14:12 ID:???
バリバリ元気出せよー

690 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 21:56:02 ID:???
>>687,>>689 ブンナークは大丈夫です、強い子なので負けません、スレ主も応援してますw
>>688 ゲームプラン感謝です、いずれ選択肢に使わせて頂きますね!
===============================================

>ハート→ブンナーク「いや、このマジックテープ式の財布をな・・・」 女性陣「やめて!」 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ブンナークはゴソゴソとポケットを漁り・・・そして『その物体』を取り出した。

ブンナーク「いや、このマジックテープ式の財布をな・・・」

ブンナークがポケットから取り出したのは財布・・・それもマジックテープ式の財布だった。
それを目にした皆の顔に驚愕の色が走り・・・そして次の瞬間、彼等の共通した思いが爆発した。




      _人人人人人人人人人人人人人人人_
        >      な、なんだってー!!    <
        ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
   ∩___∩              ∩____∩
   | ノ     u ヽ            / u     u └|  ∩____∩
  / # ●   ● |           | ●   ● # .ヽ/  u    └|
  | u   ( _●_)  ミ          彡   (_●_ ) u  |●   ● # ヽ
 彡、   |∪|  、`\        /     |∪|    彡  (_●_) u   |
/ __  ヽノ /´>  )       (  く   ヽ ノ   / u   |∪|    ミ
(___)   / (_/        \_ )      (  く   ヽ ノ     ヽ
   みゅらー                ばんびー      まるこ
(注・精神的イメージです)


691 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 21:58:32 ID:???
くまー

692 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:01:23 ID:???

ダラピッコラ(有り得ねぇ・・・!)
レントゥルス(・・・・)
スペルマン(まさか・・・まさか伝説のマジックテープ使いが・・・)

新田(ブンナーク・・・ダセェ!!!)
中山「新田! それは大声で言ってやっていい!」

ラムカーネ(戦闘レベル確認・・・)



チームメイトだけではない、この財布に衝撃を受けたのは・・・。
それは当然ながら女性、クラウディアをはじめとした3人の女の子であった。

ナディア「やめて!!」

モニカ「も、もしも自分の彼氏の財布がマジックテープ式だったら・・・」 クラリ・・・

クラウディア「ダメよモニカ! 考えたら死にたくなるから・・・それは想像しちゃダメ!!」

ナディアが顔を手で塞いで絶叫した。
青い顔をしたモニカは、考えてはいけない事を考えようとして意識を失いかける。
そのモニカを慌てて支え、意識が戻ってくるように呼びかけを続けるクラウディア・・・。


693 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:03:39 ID:???
ブンナーク「お・・・お前達・・・・・・?」

ブンナークはこの悲惨な光景に目を疑った。
一体自分は何をしたのだろう、悪い事をしたのか、マジックテープ式の財布の何が悪いのか・・・と。
心が折れそうになり、ガックリと膝をつくブンナーク。
全てが取り返しのつかない事態になってしまった・・・誰もがそう思った時である。

三杉「マジックテープの何がおかしいんだい?」

         ナ ゝ   ナ ゝ /    十_"    ー;=‐         |! |!
          cト    cト /^、_ノ  | 、.__ つ  (.__    ̄ ̄ ̄ ̄   ・ ・
ミ/    J   ゙`ー、   " ;, ;;; ,;; ゙  u ヾi    ,,./ , ,、ヾヾ   | '-- 、..,,ヽ  j  ! | Nヾ|
'"       _,,.. -─ゝ.、   ;, " ;;   _,,..._ゞイ__//〃 i.! ilヾゞヽ  | 、  .r. ヾ-、;;ノ,.:-一'"i
  j    /   ,.- 、  ヾヽ、 ;; ;; _,-<  //_,,\' "' !| :l ゙i !_,,ヽ.l `ー─--  エィ' (. 7 /
      :    ' ・丿   ̄≠Ξイ´,-、 ヽ /イ´ r. `ー-'メ ,.-´、  i     u  ヾ``ー' イ
       \_    _,,......::   ´゙i、 `¨ / i ヽ.__,,... '  u ゙l´.i・j.冫,イ゙l  / ``-、..- ノ :u l
   u      ̄ ̄  彡"   、ヾ ̄``ミ::.l  u   j  i、`ー' .i / /、._    `'y   /
              u      `ヽ  ゙:l   ,.::- 、,, ,. ノ ゙ u ! /_   ̄ ー/ u /
           _,,..,,_    ,.ィ、  /   |  /__   ``- 、_    l l  ``ーt、_ /  /
  ゙   u  ,./´ "  ``- 、_J r'´  u 丿 .l,... `ー一''/   ノ  ト 、,,_____ ゙/ /
        ./__        ー7    /、 l   '゙ ヽ/  ,. '"  \`ー--- ",.::く、
       /;;;''"  ̄ ̄ ───/  ゙  ,::'  \ヾニ==='"/ `- 、   ゙ー┬ '´ / \..,,__
、      .i:⌒`─-、_,....    l   /     `ー┬一'      ヽ    :l  /  , ' `ソヽ
       みゅら                 にった          なかや
(注・精神的イメージです)

694 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:05:48 ID:???
先程以上に驚愕を露(あら)わにする仲間達と女性陣。
特に日本人であり三杉の貴公子っぷりを以前から知っている中山、新田。
三杉がカフェで優雅にエスプレッソを嗜む姿を知っているミュラー。
そして・・・

                                  /\       /!
         /ヽ-一^ーへ-┐       _/\/   \/\/  |_
        ┌/ ⌒        'ー┐       \              /
     _r:/   u'  ヽ ∪  /⌒'ぐ!      >  理 解 不 能!  /_
     >ノ {   v'T7X′    {ヽ〈 }<`⌒/                  /
      'Yィ!lヽ)  { ・ / ∪ u' Y }! j|  \   理 解 不 能!  く
     l L',/_ ,.)`'゙ '"´´     {__ノ   |   /                  \
     ヽ'"゙「rェUテ-、 J   v  i   / く     .理 解 不 能!   /
        |  } _r'フ^\. U     !  /   \             \
       | l し'‐,'二ニ´       ' / ,′  /   理 解 不 能!    __\
.        \`ー'´   u  _,,.    / /   /               \
        `丶.__,,/´ ____,,/_∠     ̄ ̄|   /\/\   / ̄ ̄
           `丁lT"´\            |/        \/
            L ||
        女性陣(注・精神的イメージです)


そして、三杉のその滲み出る貴公子オーラを感じ取っていた女性陣3人である。

※この6人の驚きを筆で表現するのはスレ主の力不足で不可能であった事をお詫び申し上げます。


695 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:06:59 ID:???


ブンナーク「み・・・ミスギ!!」

ブンナークは砂漠の中でオアシスを見た気がした。
それはまさに希望の光、命の泉、生きるための希望であった。

三杉「皆が驚く意味がボクには解らないな。」

中山「いや・・・だって17、8歳にもなってマジックテープ式の財布なんて・・・」
新田「そうそう、そうですよ。 “ダサすぎ”ですよ!」

中山と新田が口を揃えて反論した。
一応彼等も人並みかつ歳相応のセンスは有しており、そのため当然出てくる反応だった。
しかし三杉はこの反論に対して全く取り乱さず、むしろ平素な様子で答えるのだった。

三杉「そもそもマジックテープはスイスのジョルジュ・デ・メストラル が1941年にアルプスを
    登山したとき、自分の服や愛犬に貼り付いた野生ゴボウの実にヒントを得て発明した物だ。」

マルコ「えっ!?」

三杉「フック状の起毛部とループ状の密集起毛部とを押し付けるだけで貼り付くようになっており、
    貼り付けたり剥がしたりすることが自在にできる。また、マッシュルーム状に起毛されて
    結合力が強いクリックタイプ、鋸歯状のシャークバイトタイプなどバリエーションがある。
    市場は年間で○×億円、日本でもイタリアでもマジックテープにより数万、数十万の雇用
    を確保している・・・ ハッキリ言わせて貰うと『人類の叡智』だ。」


696 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:07:59 ID:???
    を確保している・・・ ハッキリ言わせて貰うと『人類の叡智』だ。」

ミュラー「ミスギ・・・」

クラウディア「な・・・何を言っているのか解らないんだけど・・・」
モニカ「す、素敵・・・」
ナディア(えっ!? どういうことなの!?)

ブンナーク「そう、そうだ・・・マジックテープは悪くなんか無い。
       故郷(くに)の爺ちゃんがイタリアに来る前に買ってくれた大事な物なんだ・・・
       このマジックテープはオレにもっと貼り付けと輝き叫んでいるんだ・・・!」

三杉の熱弁に騒いでいた者達も徐々に圧倒されていく。
ブンナークも涙を浮かべて喜んでいた。
大事な財布を恥ずかしく思わなくていい、これほど嬉しい事はなかったのだ。

そしてこの騒ぎにトドメを“彼”が撃ち抜く。

ラムカーネ「加えて・・・」

バンビーノ「なにぃぃぃぃぃぃ!!!」
スペルマン「ラムカーネが!」
ダラピッコラ「マジックテープを!」
レントゥルス「弁護するのぉーー!?」

三杉(ほう・・・?)


697 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:09:36 ID:???

ラムカーネ「何を驚いているのか理解不能、構わずターゲットについて説明を補足する・・・。
       マジックテープは非常にユーティリティ及びコストパフォーマンスに優れた素材だ。
       世界中の軍属の戦闘服に採用されている事からもそれは証明可能・・・
       従来、国籍章、階級章、部隊章、名前などのワッペンはミシンで縫い付けられていたが、
       戦闘服は当然ながら頻繁に洗濯される。 丈夫な戦闘服は頻繁な洗濯に耐えるが、
       ワッペンや縫い目は当然ながら傷みやすく、取り替える手間とコストは大きいものだった。
       そのコストを削減したのがマジックテープ、洗濯時にワッペンだけを取り外せるので
       ワッペンの老朽化は格段に遅くなった。日本でも自衛隊の戦闘服に多用されている筈だ。
       またNASAにおいても宇宙用のマジックテープが開発され、アポロ宇宙船では無重量の
       宇宙空間で物を壁や計器板に固定しておくのに使われり、無人機の外側を覆う断熱シート
       などを留めるためにも使われている。 」

つまり・・・と最後に締める言葉を前置いて瞳を閉じるラムカーネ
そして一拍置いて三杉の方にチラリと目を向けた。
2人は頷きあい、そして同時に口にした。

ラムカーネ&三杉「人類の叡智だ。」

パチパチパチパチ!!!!
皆思わず拍手した、そうせざるを得ない気になった。
感動すら覚えていた。

ブンナーク(サンキュー、心の友よ。
       そう、フック面に舞い、ループ面に酔う・・・それが男のロマンだ。)


698 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:10:39 ID:???

フィオレンティーナの面々は心底恥じていた。
彼(女)等の心にあったのは敗北感である。
自分達がダサいと笑った物は、実に人類の叡智であった。
その事を全く知らず、ただバカにしていた事を彼(女)達は恥じたのである。
ただしクラウディアだけはこれに当てはまらなかった。

モニカ(何物にも偏見を持たず、表には見えない偉大さを先ず知ろうとする姿勢・・・
     ああ、これが本当の貴公子なのね・・・! やっぱりこの人 素敵!)

クラウディア(結局よく解らないけど・・・でも、傷つき孤立してしまいそうな人を
        救ったのよね。 本気かどうかはともかく、やっぱり優しい人なんだわ。)

クラウディアは先程ドリンクを買った時にしっかりと見ていたのだ。
三杉の財布がフィレンツェの伝統工芸、歴史ある革細工の製品だったのを。


※ブンナークからの評価が3上昇、モニカとクラウディアからの評価が1上昇しました。
※貴公子ポイントが3上昇し、77+3=80となりました。


699 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/27(月) 22:13:03 ID:???
なんだかよく分からない事を書きまくってしまいましたが、これは一応社会人が書いた文章です。
悪ノリするとよくわかんなくなってしまいますね、ホホホ。

では本日はここまで、それではー

700 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 22:13:46 ID:???
バリバリ乙でしたー

701 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 22:16:05 ID:???
マジックテープにそんな秘密が…
ホントにマジックなテープだったのか

702 :森崎名無しさん:2010/12/27(月) 22:57:25 ID:???
さすが貴公子とゼロシステムは、凡人の隼とは格が違ったww

703 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 04:37:02 ID:???
ブンブン→∧_∧
     ( ゚ω゚ ) 支払いは任せろー
 バリバリC□l丶l丶
     /  (   ) やめて!
     (ノ ̄と、 i
        しーJ
     ∧_∧
     ( ゚ω゚ ) でもこれがポーターの財布だとしたら?
     C□l丶l丶
     /  (   ) ・・・
     (ノ ̄と、 i
        しーJ

     ∧_∧
     ( ゚ω^ ) 
 バリバリC□l丶l丶
     /  (   ) ふしぎ!抱いて!
     (ノ ̄と、 i
        しーJ


704 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 19:35:31 ID:???

>>700 バリバリ感謝なんよ!
>>701 マジックテープを笑う者はマジックテープに泣く・・・意外な物が意外な使われ方をしてるんですね。
>>702 貴公子とゼロシステムは禁断の組み合わせですからね、正直コロニーが吹っ飛びます。
>>703 ナイスAA! これでブンナークもモテモテにw
===============================================

そんな阿呆な事件が裏では起こっていたが、試合はキッチリと進行していた。
弱みの明らかになったミランは中盤の守備が立ち回らなくなり、止む無くMFのラインを下げた。
シニーシャとヘルマーからのラストパスをどうにか阻止しようとしたのである。
攻撃についてはSBがオーバーラップし、短時間だがパス回しに参加した。
最終的に前線のWGあるいはCFへのパスだと判り切っている為、ラストパスは何度も防がれ・・・
その度に戦線を前後に移動させられるSBの疲弊は早く、ミランとしてはジリ貧だった。

ナディア「あー・・・頑張れミランー・・・」

モニカ「どう見ても攻める手立てがないわ・・・残念だけど相手に隙が無さすぎるのよ。
     MFが2人とも守備に忙殺される以上、隙を作らせる展開も無理だし・・・。」

ナディア「うー・・・ボランチに専門のハードワーカーが居たらなぁ・・・・・・。」

モニカ「それを言ったらファルコーニとCFの間を繋ぐセコンダプンタ(セカンドトップ)が居たらね・・・。」

クラウディア(よく解んない・・・)


705 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 19:36:34 ID:???

ナディアとモニカも、ミランの明らかな劣勢に肩を落とすしかなかった。
彼女達の目からも必要だと思われた人材・・・ハードワーカーと、そして“ファンタジスタ”。
その2人はいまだ何処かの島国で旅立ちの日を待っていた。

そしてもう一人、最強の矛とも言うべき生粋のストライカー・・・彼は今、このスタジアムの中に居た。
彼はこれから幾つものチームを転々とし、不遇の時代を過ごす事となる。

彼等が集い・・・そしてミラン・ユースに全ての人材が揃った時、暗黒時代は完全に幕を下ろす。
それは新たなグランデ・ミランの序章になるのだが・・・それはまた違う物語である。


・・・後半30分、試合も大詰めを迎えていた。
ほとんどの攻撃をローマの強固な中盤にシャットウアウトされていたミランだが・・・。
ここでようやくチャンスと呼べる物が彼等に訪れた。
その切っ掛けを作ったのはルーキー、自信なさげに怖じ怖じした態度が印象的な少年、
左WGを任されていたロデオ・ストラーロである。

ロデオ(やらなきゃ・・・何か変えなきゃ・・・! このまま黙って終わるのは嫌だ!!)

ディミトリオ「バッ・・・! お前、何やって!!」
ピエトロ「なん・・・・・・だと・・・?」


706 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 19:38:14 ID:???

ナディア「あれーーー!? いつの間に・・・!」

マルコ「あの位置は1.5列目、間違いなくWGのポジション放棄だけど・・・でもこれはアリだ。
     攻撃を展開出来なくなくなっているミランにとって、CFまでの中継が出来る
     あのポジションの存在は有効だよ。」

三杉「そうだな、SBの消耗が致命的になる前によく気がついたよ。 技術は甘いしプレイに思い切りが
    足りないと思っていたけど、プレイは献身的だし、思ったよりも良いセンスをしているかもね。」

見た通り、ロデオはWGではなくST(セカンドトップ)のポジションに来ていた。
グレグッチと違い、今日は動きの悪いアンノーニはこれに戸惑う。
それはミランのSBが上がって来た時にCMFシニーシャとの連携を狂わせ、これ以上にない隙となった。


ギイィィィィン!!!

ファルコーニ(今だ・・・! ようやく見えた!!)

ロデオ(アンドレア!!)

シニーシャとアンノーニの動揺の隙を突き、アンドレアのキラーパスがスペースに入った。
SBのステファノは残り少ない体力を使い切るつもりでそこに走りこみ・・・
見事にボールをトラップし、時間を空けずにマイナスで折り返した。


707 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 19:39:46 ID:???

ステファノ「こんなに走らせやがって・・・責任取れ、マンモーニ(ママっ子)!」

ロデオ「うえぇぇぇ・・・で、でもナイスです、ステファノさん!」

ステファノ「へっ・・・意地を見せようぜ!」

ロデオ「ハイ!!」

ステファノの言葉に勇気を貰ったロデオはドリブルを開始した。
ボールキープを得意とする彼のプレイスタイルとは違う、強行突破。
いつもの彼を知っている人は無茶しすぎと言うかも知れない。
だが、今のミランに必要なのは、その“無茶”なのである。


ザッ・・・グィン!

アンノーニ「あっ!」

ロデオ「やった! やれた! 後は頼むマッシモオォォォォ!!」


スパァァァァン!!

アンノーニを抜き去り、遂にミランは待望の決定機を得た。
もう逆転は不可能かも知れない・・・それでもこのまま終われない・・・
そんなミランの意地が具現化されたような1本のクロスがようやく上がったのだ。


708 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 19:41:23 ID:???

マッシモ「おおおおおぉぉぉっ!」

CFのマッシモが吼えた。
この試合でようやく見せられる自分のヘディング。
長身を生かしたヘディングには自信があった。
・・・あった筈だった。


先着で
 ★ミラン最後の意地→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

JOKER→なんとここでポストプレイ! ファルコーニが走り込んでシュート、決まった、やった!
ダイヤK→ピィィィィィィ!
クラブA→ピィィィィィィ!
それ以外→現実は非常、マッシモはレビタンに全力で吹っ飛ばされた。


709 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 19:48:41 ID:???
 ★ミラン最後の意地→ JOKER

710 :709:2010/12/28(火) 19:49:51 ID:???
やったぜ!

711 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 20:01:08 ID:???
なにィ!?

712 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/28(火) 20:01:42 ID:???
うは、すげっ
ほとんど希望的観測だったのにロデオさんが運命を変えおった!
不遇キャラの復讐劇はまだ続いていると言うのか…。

そんなこんなで短いですがここで中断します。
スレ主的には劇的なんですが、ファンタジスタ知らない人はますます置いてけぼりサーセン(o_ _)o

713 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 20:05:43 ID:???
なんとまあ…

邪気眼くんなにもしてねえ


714 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 21:39:38 ID:???
ポストプレイはまかせろー

715 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 22:53:08 ID:???
ダイヤKだったらローマのファウルでPK、クラブAだったら
ミランのファウルで後は試合終了まで一直線とかだったのかな。

716 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 23:14:14 ID:???
空中ポストプレイの擬音とはいったい…



717 :森崎名無しさん:2010/12/28(火) 23:18:05 ID:???
マッシモ「ポストプレイはまかせろー」ポンポン
フィッツウォルタ「やめて!」

718 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 13:00:41 ID:???

>>709 いや、ホントすげっす
>>713 まあ仕方ないっすよ、マッチアップの相手も好調でした。
>>715 それぞれ展開が少しありましたー。
>>713,716,717 バリバリがこんな波及の仕方をするなんて…!
===============================================

>JOKER→なんとここでポストプレイ! ファルコーニが走り込んでシュート、決まった、やった!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そう、マッシモが持っていた筈の自信はすでに絶対では無かった。
前半からマッチアップしている目の前の黒人選手…リゴベル・レビタン。
その当たりの強さ、身体能力は自分の遥か上をいっている事は思い知らされていた。
ダイレクトシュートで競った所で、到底敵う物ではない事は判っていた。

マッシモ「(クソッ…けど、ここは覚悟を決めるしかない! 勝負に絶対は無い!)
      …おおおおおおおぉぉぉっ!」

マッシモは自分の闘志を奮い立たせるために雄叫びを上げ…そしてポジショニングを取った。
その先には怪物のようなCBが手ぐすねを引いて待っており、ここでパワー勝負になる。

レビタン「オマエニハ前ヲ向ク事スラサセナイ…。」

マッシモ(グァっ…なんて圧力だよ!? けど! こんなやられっ放しで終われるか…!)

絶望的なポジショニング争いで、どうにか前を向こうとするマッシモ。
その争いの中で、彼の視界に後方から上がってくる選手の姿がチラリと見えた。
…誰の姿なのかまでは確認出来ていない、だがマッシモには何となく判っていた。
そう、こんなギリギリのチャンスで来て欲しいタイミングに顔を出してくる奴はアイツしか居ない。


719 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 13:01:54 ID:???

スゥ…  タッ!

       レビタン「!?」

タッ!

マッシモは跳躍の直前で前を向こうとする力を抜いた。
レビタンは一瞬バランスを崩し、そのせいで跳躍が一歩遅れる。

レビタン「舐メタ真似を…! ダガ、ソノ角度カラしゅーとヲ撃ッテモごーるニハ届カン!」

マッシモ「知るかぁぁぁ!!!」

マッシモはジャンプのアドバンテージにより、ギリギリ先にボールを触る事が出来そうだった。
それで十分だった。

マッシモ(お前ならきっとあそこに走り込む…PA右斜め45°20mぅぅぅっ!)


バシュゥゥゥゥ!!

レビタン「ナニィィッ!?」

咄嗟のポストプレイだった。 狙いすました一連のプレイという訳ではない。
だがこのボールは、猛然と走り込んできていたファルコーニの脚にピタリと合った。
まるでそれが約束事だったかのように、奇跡的にタイミングがバッチリだった。


720 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 13:03:40 ID:???

ファルコーニ「グラッツェ、マッシモ。 そして……ロデオ!」


シュパァァァァァァン!!!

ファルコーニはこのボールをノートラップでミドルシュートにいった。
シュートは枠の内側を捉えており、このプレイを予想していなかったGKは全く反応出来なかった。
唯一このプレイを見切って反応していたのはもう一人のCBムッシ。

ムッシ「うおぉぉぉぉ!!」

ファルコーニ(頼む…!!)


パシュっ!

ボールは彼の足に当たり、弾かれたと思われた。
だがそのままゴールの中にへと吸い込まれ、遂にミランの1点が記録されたのである。




ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!



ミラン 1−2 ローマ


721 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 13:06:10 ID:???

ワアアアアアアアアアアアアアアアア

実況「決まったぁぁぁ! ミラン! 遂に、遂に1点を返しました・・・!
    後半立て続けに失点してから、良い所が無く時間が過ぎていましたが…
    ここで素晴らしいインスピレーション、完璧な連携を見せてくれました!」

観客「よくやった、流石ファルコーニ!」「マッシモとロデオもナイス!!」「ロデオGJ!!」

サンシーロが歓喜の悲鳴で揺れた。
ミランサポーターが立ちあがって選手達に賞賛を浴びせたのだ。
劣勢一色で、このまま終わると思われた今日の試合…
やっぱり暗黒時代だからな…という落胆を吹き飛ばした重い重い1点だった。

ナディア「すっごーーーーい!! やった! やったよ!」

モニカ「うん! ファルコーニが決めてくれたね!」

バンビーノ「マッシモも上手くやったな…あの判断はベストだった。」

手を握り合って大喜びの女子、そして古巣が見せた意地に感慨深く呟くバンビーノ。
マルコと三杉もそこまでミランに思い入れは無いが、このプレイには感じ入っていた。

マルコ「でも、あのロデオって子がやっぱり良かったね。」

三杉「ああ、彼の思い切った行動がこの得点を生んだんだ。
    袋小路に陥っていた中でよくこんな流れを作れた物だ、これは賞賛に値する。」


722 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 13:08:56 ID:???

そしてフィオレンティーナとは離れたスタンドの一角において…。
黒いジャージに身を包んだ男が、このプレイにニヤリとしていた。

ヴァレンティノ「ふぅん…面白いプレイを見せてくれるもんじゃないか。」

彼はACミラン トップチームの一軍コーチ、ヴァレンティノ・ダミアーニ。
6年前まではトップチームで10番を背負っていた程の男であった。

ヴァレンティノ(ファルコーニのパスくらいしか見所ないと思ってたが…。
         なかなかどうして…骨がある奴が何人か居る。 特に……。)

ヴァレンティノの視線の先は、ロデオ・ストラーロ。
無邪気な顔で仲間達と喜び合っている少年の姿があった。

ヴァレンティノ(悪い空気が凝り固まっている時に思い切ったプレイで打開したのは大きいな。
         あの野郎、オドオドした風に見せて“ハートが強ぇ”じゃねえか。)

ヴァレンティノはもう一度 ニッと笑うと、姿を翻した。
もうこの試合を見るつもりはないらしく、一直線に出口へと向かっていく。
その顔に生気が溢れかえっている事に、彼を知る者は驚くであろう。

ヴァレンティノ(オレの人生…もう面白い事はないと思ってたんだがな…。
         プリマの監督ライセンスでも取っておくとするか。)

※ロデオが「スキル・ハートが強い」を取得しました。
 この物語に大きな影響は無いと思いますが、ロデオや松山さんにとっては大事な事なのですw


一旦ここまでっす

723 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 14:45:45 ID:???

トト「最っっ低のデビュー戦だ!!」

ローマの陣営ではトトが喚いていた。
悪くなりかけているチームの雰囲気に拍車をかけるようにである。
当然、チームメイト達は青筋を浮かべてトトの事を睨みつける。
しかしトトは止めない。

トト「ボクがたったの1点だとか有り得ないんだが!
    しかも決勝点だった筈のボクの1点を守りきれないで…
    このボクのデビュー戦が台無しだ、どうしてくれる!!」

ランピオン「少し黙ってろ、テメェ1点取った後は何もやってねぇじゃねぇか…!」

トト「それはパスが悪い。」


ブチっ

トトの止まらぬ暴言がランピオンの敏感な堪忍袋を一刀両断した。
激しく怒気をはらんだ目でトトに詰め寄ろうとするが…。


724 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 14:48:08 ID:???

ランピオン「このガキ!! だいたい…」

ヘルマー「はい、そこまで。」

ランピオン「止めんなヘルマー!」

ヘルマー「わりーけど、そういう訳にはいかないよな。」

トト「そうそう、逆ギレは困るよ。 子供じゃないんだ。」

このトトの言葉には流石にヘルマーもカチンと来た。
いっつも調停役を買って出ている彼も、思わず語調が荒くなってしまう。

ヘルマー「テメーもいい加減にしろよ、皆お前と違って疲労が溜まっているんだ。」

トト「ふん、何故疲れる?」
          」
ヘルマー「テメーが全然守備しねぇからだろうが!
      ランピオンとオレががテメーのゾーンを埋める為にどんだけ奔走してると思ってる!」

フィッツウォルタ「そういう事だ…積極的に当たる必要はないが、せめてスペースを埋めろ。」

トト「断る、ボクは生粋のストライカーだからね。」

ランピオン「そんな道理が…!」


725 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 14:49:30 ID:???

さらにエキサイトしかけるチームメイト同士の諍(いさか)い。
だがそれをフィッツウォルタが一喝した。

フィッツウォルタ「いいからポジションに就け! 審判にレッドカードを貰いたいのか!」

いつにないフィッツウォルタの怒号にローマ選手達は驚き、渋々散っていく。
審判にレッドカードを貰うというのが洒落にならないと思ったからなのかも知れないが。

フィッツウォルタ(ふぅ…頭が痛いな。 優勝するために皆 必要な人材ではあるが…。
          ま、ムッシが何か掴んだのが怪我の功名と思うべきか。)

嘆息しながらフィッツウォルタはCBのムッシに目を向けた。
先程のプレイにおいて、ファルコーニの走り込みに気付いていたのは2人。
フィッツウォルタとムッシだけであった。 追いかけるフィッツウォルタは、
ファルコーニがトラップした瞬間に身体を当ててコースを狂わすしかなかった。
この狙いはファルコーニがノートラップで撃ったために遂げる事が出来なかった。

他のDF、GKが完全に呆気に取られる中、ムッシだけはこのプレイをしっかり見ていた。
そして自らもファルコーニのシュートに反応し、止める寸前までいっていたのだ。

フィッツウォルタ(最終ラインが強固になるのは嬉しい誤算だな。)


726 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/29(水) 14:50:36 ID:???

先着で
★ムッシの能力アップ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ブロック+1
ハート→競り合い、ブロック、クリア+1
スペード→全守備能力+1
クラブ→全能力+1
JOKER、クラブA→全能力+2&スキル・冷静を取得


727 :逆襲の若島津 ◆KDdgoChxgs :2010/12/29(水) 14:51:51 ID:o4uPBEfo
★ムッシの能力アップ→ クラブ5


728 :森崎名無しさん:2010/12/29(水) 16:49:29 ID:???
『totoは守備意識がない』これは利用できるかも

729 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 05:12:28 ID:???

>クラブ→全能力+1
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

フィッツウォルタ(予想外の事態でも冷静に周りを見て、適切な判断を下せるという事実は自信に繋がる…
          それは即ち全場面において思い切りの良いプレイを期待できるという事。
          CBにミルチビッチが居る事を考えれば、ムッシには攻撃力も期待する意味で
          SBを任せるのも有効かもしれないな。)

ムッシが掴んだのは自信…それも元来持っていた冷静さに由来する物とフィッツウォルタは判断した。
それによってムッシはユーティリティが一段階上がり、守備以外の役割もこなせる事が期待された。


そしては…




ピッピッピイィィィィィィィ!!!!

実況「試合終ーー了! 結果は2対1、ローマがミランを下しました!
    アウェイとも言える状況でしたがローマはミランをしっかり抑えたと言えるでしょう。
    前半の終盤からはミランが攻め上がれないシーンが長く見られています。
    しかし結果は1点差、最後の最後でミランが意地を見せた結果となりました。」


730 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 05:13:28 ID:???

観客「あー、負けたかぁ…」「インテルは予選落ち、ミランは決勝1回戦負け…悔しいったらないぜ。」
    「でも最後の方は悪くなかったな。」「ああ、暗黒時代とはもう言えないな」「良くやった!」

気を落としながらも、サポーター達は死力を尽くした選手達に惜しみない拍手を送った。
ミランの選手達は敗北したが、それでも得た物は決して小さくは無かった。
それは彼らの表情からも窺えた。

ファルコーニ(今はまだ力不足だった…それが事実だ。 だが次は勝ってみせる。
        そして1日も早くトップに上がり…オレ自身がグランデミランを背負うんだ。)

ロデオ(実力の差を思い知らされた試合だったけど…でも、本当に勉強になった!
     何だか新しい世界が垣間見えた気もするし、次はゴールを決めるよ、マンマ(母さん)。)

下を向かず、観客達に声援の礼を返す彼らの目は未来に向いていた。
そのプレイとその姿はサポーター達に頼もしさを覚えさせ、夢を抱かせるに足りるのだった。


パチパチパチ

一所懸命に声援を送っていたナディアとモニカ。
彼女達も残念そうに、しかし満足そうに拍手を送っていた。

モニカ「残念だったね。」

ナディア「うん、でも凄かったよ。 応援し甲斐あった。」

モニカ「うん…。」


731 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 05:15:14 ID:???

一頻(ひとしき)り落ち込むのが済むと、ナディアはクルンと振り向いた。
そして大事な大事な恋人に笑顔を向け、そして明るく言うのだった。

ナディア「さて! この仇はマーくんに取って貰うとしますか!」

マルコ「えっ? いや…うん、勿論そのつもりさ…!」

ナディア「うん! 応援するからね!」

急に話を振られたマルコはキョトンとしたが、すぐにやる気を顕(あら)わにする。
そもそも彼にとっては切望した試合、目標としてきた選手との闘いなのである。
他の選手達もリア充死ねと思っていたが、それは口に出さずに頷くのだった。

三杉「さて…それじゃ皆 ホテルへ戻るぞ、今日は身体をゆっくり休めるんだ。」

中山「明日はパルマと岸田達(サンプドリア)、それからレッチェとナポリの試合か。
    午後からだし、午前中はローマの対策でも練れると良いな、三杉。」

三杉「そうだな…でも明後日も丸1日あるからね、まずは疲労を完全に落としてからだよ。」

中山「はいはい、流石キャプテンは落ち着いてるね。」

ローマとの準決勝は3日後、その日にもう一方のブロックでも準決勝が行われる。
さらに1日空けた5日後に決勝が行なわれる予定であり、それでこの大会は終息するのである。


732 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 05:17:19 ID:???

泣いても笑ってもあと2試合…それで自分達の将来がほぼ決まってしまう。
チームの上層部やスカウトの目に留まるプレイが出来ていたか…考えようとして止めた。
出来ていようが出来て無かろうが関係ない、残り2試合でもやって見せなければいけないのだ。
一度や二度満足するプレイを出来たところで満足や安心などしていられない。
現状を切り開いて上へ登っていくと言うのは、つまりそういう事なのである。

三杉達は席を立ち、会場の出口へと歩き出した。
ナディア達はそのまま出口まで、三杉達は専用のバスに乗るため駐車場へ向かう。
この帰路において、短い時間ではあるが三杉達は会話を楽しんでいた。
三杉は誰と話していたかと言うと…


A マルコ
B バンビーノ
C 中山
D クラウディア
E モニカ
F ナディア
G 話しかけて貰い待ち!(カード分岐)
H その他の選手(記述式:選手名と会話の内容概略)
I 特に会話せず、人間ウォッチングだ。(カード分岐)

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


733 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 07:02:12 ID:7H19kJrg
A

734 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 07:07:32 ID:BRV2wFCo


735 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 07:58:49 ID:NISOPpJk


736 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 08:09:33 ID:yqrOpw3Q
l

737 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 08:51:34 ID:imuzpkzQ
E

738 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 09:12:11 ID:RgKJhZNo


739 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 11:26:43 ID:???

>E→モニカ
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

誰と話していたかと言うと、それはやはりモニカであった。
ハーフタイム中 三杉は彼女を食事に誘ったのだが、返事をまだ貰っていなかったのだ。
今日の内に返事は貰えなくとも、連絡は恐らくマルコ(ナディア)経由で可能だろうが…
それでもハッキリ聞いておきたいのが人の気持ちと言うものである。
そんな理由で三杉はスッとモニカの横に立ち、彼女に話しかけたのである。

三杉「モニカ。」

モニカ「ひゃ、ひゃい…!」

三杉「(ひゃい?) さっき言った食事の件はどうだろう?
返事を聞かせて貰っていないから催促に来たよ、ふふ。」

彼女に微笑を向けながら、三杉はなるべく優しい言葉をかけてみた。
すると彼女は…

740 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 11:35:49 ID:???
先着で
★モニカの返事のようなもの→! card
と、(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。


ダイヤ→ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ…ハイ! こ、こちらこそ宜しく御願いします!
ハート→ど、ど、ど、ど、ど、ど…どんな服装が好みですか!?
スペード→ラ、ラ、ラ、ラ、ラ、ラ…ランチくらいなら…
クラブ→だ、だ、だ、だ、だ、だ…誰が、あ、アンタなんかと…!
JOKER→ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、ふ…不束者ですが、頑張って良い奥さんに… ナディア「やめて!」

741 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 11:39:14 ID:???
★モニカの返事のようなもの→ ダイヤ8

742 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 13:53:45 ID:???
なんか風が吹いてるラブコメ色の風が吹いてる

743 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 14:01:54 ID:???

ダイヤ→ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ…ハイ! こ、こちらこそ宜しく御願いします!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ「ハ、ハ、ハ、ハ、ハ、ハ…ハイ! こ、こちらこそ宜しく御願いします! 」

ダラピッコラ(あの娘…ダメじゃね?)
レントゥルス(うん、早くなんとかしないと…)

口調は優しいものの、催促を求める三杉の言葉に慌てふためいた様子を見せる。
目を渦巻きのようにグルグルと回しながら、それでも返してくれた返事はYESだった。
…声が上擦っていて、とても聞き取りにくかったが。

三杉「そっか、良かった。 何か食べられない物とかあるかい?」

モニカ「あの、えっと…シドロモドロ…強いて言えばゴルゴンゾーラチーズ…」

ダラピッコラ(絵に描いたようなパニックだな…)
レントゥルス(しどろもどろって口に出して言う人初めて見た。)

三杉「そうか、ゴルゴンゾーラは匂いが強いからね。 日本人でも苦手な人は多いよ。」

モニカ「(コクン)」


744 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 14:09:52 ID:???

>>742 ラブ※って難しいというか、どーしたら書いたら良くぁwせdrftgyふじこlp
===============================================

食材や料理でNGな物が無いか確認を取ると、どうやらゴルゴンゾーラが苦手だそうだった。
かなり独特で強い、青カビのチーズの香りを考えると、匂いの強い物が比較的ダメなのかも知れない。
…となれば、奇抜なのは避けて、無難なトラットリアに行くのが望ましいのと三杉は考えた。

三杉(…と言っても、ボクが知っているのはレントゥルスに連れられて行ったパスタ屋くらいだが。)

遠征先と言う事で地に利が無く、大した情報が無いわけだが…誘ったからには適当に決めるのは嫌だ。
しかし今考えても仕方ないので三杉はこれを一旦保留とし、具体的に日時を取り付ける事を考えた。

三杉(さて、食事の日時だが…どうするかな。 今夜は外出禁止だろうから明日以降…
    明日は試合前に昼を一緒にしても良いし、夜ゆっくりディナーを楽しむでもいいだろう。
    ただ明後日は試合前だからな…ディナーは絶対に無理だろう。 その後は…)

三杉はスケジュールを考え、その結果からモニカに日時を提案する事にした。
当然、ディナーを嗜むならばある程度店も探しておきたいところである。

三杉「モニカ、食事する日時についてだけど…」


A 明日の昼に軽いランチで良いかな?
B 明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいが、構わないか?
C 明後日の昼に軽いランチで良いかな?
D 4日後の昼に軽いランチで良いかな?
E 大会が終わった6日後の昼に軽いランチで良いかな?
F 大会が終わった6日後の晩にディナーをゆっくり楽しみたいが、構わないか?
G いや、ボクは待てない。 今晩のディナーを是非一緒に…。

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


745 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 14:19:29 ID:imuzpkzQ
B ふふ。

746 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 14:39:55 ID:CkeIyz2s
A

747 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 15:34:51 ID:x3C26PLQ

弥生ちゃんゴメンね

748 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 17:03:18 ID:???

>B 明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいが、構わないか?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

折角約束を取り付けたのだ、どうせならばユルリと会食を楽しみたい。
しかしそうなれば、試合前日および試合当日は不可能…
そして大会終了後…そこまで待つと、どんな予定が待っているか解らない。
なにせ自分は自由をジョアン(ひいてはフィオレンティーナ)に売り渡している身だ…
と、そこまで考えてもう三杉は決めていた。

三杉「明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいと思っているんだが、構わないか?」

モニカ「明日の晩…い、意外にすぐなんですね。」

三杉「…困る?」

三杉の提案に、先程とは行かぬまでもモニカは驚いた様子を見せた。
流石に急すぎたかな、と三杉は僅かに後悔するが…

モニカ「いえ…大丈夫です。 ちょっと驚いただけで…。」

しかしモニカの表情には決して悪感情は浮かんでいなかった。
返答がそのまま素直な感想と受け取って構わないだろう。
三杉は内心安堵し、そのまま待ち合わせ場所も彼女に告げた。


749 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 17:05:08 ID:???

三杉「そっか、じゃあ…ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の下で19時に。」

モニカ「(コクコク)分かりました、じゃあ19時に…。 あの、私ちょっとナディア達と…。」

三杉「ああ、すまないね、友達が居るのに。」

ペコリと一礼してモニカはナディア達の傍に寄って行った。
なにやら必死な形相で心配な気になるが、まあそれを考えても仕方がない。
今日の明日…男の自分にとってもデート(?)の準備期間としては短すぎるのだ。
女性からしてみれば、言うに及ばずであろう。

三杉(ふむ…無理をさせて悪かったかな? …けれど、予定を考えれば仕方がない。
    せめてまともにエスコートくらいはしてあげないとダメだな…。)


…やがて三杉達は駐車場に到着、バスに乗車した。
ナディア達は一応駐車場まで見送ってくれて、3日後のローマ戦の応援を約束してくれた。
手を振って彼女らと一時(ひととき)の別れを終え、バス内で談笑が始まった。
話題の主役(犠牲者)はマルコ・オジオ先生である。


750 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 17:08:10 ID:???

三杉「可愛くて明るくて…掛け値なしに素敵な恋人だな、マルコ。」

マルコ「えっと……うん、ありがとう…。」

ダラピッコラ「っかぁ〜、否定しない! 流石にマーくん先生は格が違った!」

マルコ「ちょっ…!」

スペルマン「ま、ボクは前から知ってたけどね〜。」

ダラピッコラ「なにぃ!?」

マルコ「イヴァンは目ざとく写真見付けて、ガンガンに問い詰めてきたんじゃないか!」

スペルマン「誰にも話さない約束はキッチリ守ったよ?」

スペルマンの非情さがそこはかとなく覗き見える会話だが…
そこは突っ込まず、耳を真っ赤にして必死に対応するマルコであった、もうお前爆発しろ。
そんな思春期まっ盛りな話題に(珍しく)華が咲くフィオレンティーナだが、
ここで最高潮となりつつあるマルコの話題とは違う話が三杉の耳に飛び込む。


751 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 17:09:45 ID:???

先着で
 ★スレ主は嫌な予感がしている→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ミュラーが耳打ちしてきた。
ハート→レントゥルスが耳打ちしてきた。
スペード→バンビーノが話しかけてきた。
クラブ6以上→すいやせん、嘘です。 三杉は考え事してます。
クラブ5以下→ブンナークが耳打ちしてきた。
クラブA→「ジュンー」 ハッ、この声は…
JOKER→ラムカーネが話しかけてきた。


752 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 17:13:00 ID:???
 ★スレ主は嫌な予感がしている→ ダイヤQ

753 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 17:21:48 ID:???
来ている・・・!流れが来ている・・・!!

754 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 18:01:47 ID:???

>ダイヤ→ミュラーが耳打ちしてきた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ミュラー「(ボソリ)ところでミスギ…先程の女性と密会の約束を取り付けたようですね?」

三杉(!)

それは、三杉のカフェ(バール)仲間であるアルフレッド・ミュラーの耳打ちだった。
モニカと特別会話に時間を取っていたのは誰の目にも明らかだったが、
会話の仔細までが筒抜けだったのかと、三杉は自分の予想以上の迂闊さに驚いた。
しかし…

三杉「ふふ、盗み聞きしてたのかい? 君にしては趣味が悪いね。」

ミュラー「いえいえ、カマをかけただけですよ…そんな顔はしないで下さい(ニコ)
      …しかし、それならばこの話は有用な筈です。 キミは正装は用意してますか?」

三杉「正装か…。 いや、勿論そんな物は用意していないよ?」

ミュラー「ま、そもそも大会の為の遠征ですからね、それが当然でしょう。
      …でも大丈夫ですか? それではドレスコードが必要な店には入れません。」

三杉「ふむ…確かに。」


755 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 18:03:01 ID:???

失念していた…と言うより、女性との会食(しかもディナー)を全く想定していなかったのだ。
しかしここはファッション都市ミラノ、まともなリストランテを選ぶならば正装は必要と考えられる。
勿論、ドレスコードのない気軽なトラットリアを選ぶ事も出来るわけだが…。

三杉「…で、キミはそこの所を入れ知恵をしてくれたって訳かい?
    それにしたって、今日、明日に仕立てた所でまともなタキシードは用意出来ないよ。」

ミュラー「ええ、でもボクはヒューゴ・ボスのタキシードとゴールドファイルの革靴を持っています。
      キミとボクとでは体格が似ている…使えるかも知れませんね?」

三杉(!?)

再び驚かされる貴公子三杉・・カフェ仲間 兼 貴公子系ライバルのミュラーの言葉は確かに衝撃的だった。
彼が口にしたのはいずれもドイツ系のファッションメーカー、イタリア系のアルマーニ等には劣る物の、
味のある服を仕立てる事で知られているメーカー…そしてそれを用意していると言うのだ。
流石にチェスが趣味な奴は格が違うと言わざるを得ない。

三杉「確かに魅力的で有用な話だね…。 しかし何故、そんな話を?
    失礼で申し訳ないが、あまりにボクに都合の良い話で勘繰ってしまうんだが…」

尤もな三杉の言葉に対し、ミュラーはプッと吹いて答えた。


756 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/30(木) 18:04:37 ID:???

先着で
 ★ミュラーの目的は?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→別に…純粋に感謝の気持ちですよ。キミのリーダーシップのお陰でボク達はここまで来れた。
ハート→貸しにしておきますよ、ボクが頼る時もあるでしょう?
スペード、クラブ→物で釣るのは恥ずかしいのですが、個人練習に付き合って欲しいんですよ。
JOKER→ここでさらにレントゥルスが話に割って入ってきた。


※今日はここまでー 年末だなぁー


757 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 18:04:59 ID:???
 ★ミュラーの目的は?→ スペード8

758 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 18:16:11 ID:???
まあ悪くない話だよね
しかしスーツを飛び越えてタキシードとは
さすが貴公子たちは格が違った

759 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 18:22:22 ID:???
ダイヤはミュラーの評価アップだけなのかな?

760 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 18:50:04 ID:???
次はエースFW複数いるし、チームにとってもいい話だな
しかし修羅場が怖いなあ…弥生は三杉のことを信じてくれてるし、裏切りたくない

761 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 19:00:55 ID:???
今のところは食事に誘ったくらいだしそこまで問題ではないと思う。
この後のディナーを無難に終えることが出来ればだがw

762 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 19:13:46 ID:???
しかしこの貴公子ノリノリである

763 :森崎名無しさん:2010/12/30(木) 19:51:54 ID:???
裏切るですと?これは心外な。
あのモニカ嬢、実に三杉さん好みの挙動をしていらっしゃる。
あの分だと良い〇〇になるんではないですか?

仲間が増えるよ!やったねやよいん!


(本当に心苦しいのはむしろ中の人への負担が増える事だと言うのは黙っておこう…)

764 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 04:38:49 ID:???

>>758 三杉「ドレスコードで…スーツ?」 ミュラー「その発想はありませんでした。」
    ダラピッコラ「そのセリフそっくりそのまま返すぜ。」

>>759 あまり答えすぎるのもアレなんで秘密だーw

>>760 既にときめきミスギアルはスレ主の手の中から飛び出しております。
    どうなっちゃうんでしょうね? 弥生はヒロイン死守する機会あるんでしょうかね?

>>761 ディナーが無難に終わる確率は何%なの?
    ちょっと火遊びしたい人が多そうでドキドキしてんですけど。

>>762 貴公子はデートすると決めたら徹底的にプランニングする、勝手にそんな気がしてます。

>>763 最近やたらミストさんに話しかけられる気がする…確かにテコ入れしたモニカのキャラは…
    だが落ち着け、冷静になれ。俺はラブ※書く為に三杉スレを始めたんじゃない…
    アルシオンのために、新田のために書くんだ! くっ…! 落ち着け!
    あんな安っぽい挑発に乗るな! うおおおおおっ!


765 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 04:40:22 ID:???

>スペード→物で釣るのは恥ずかしいのですが、個人練習に付き合って欲しいんですよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ミュラー「物で釣るのは恥ずかしいのですが、個人練習に付き合って欲しいんですよ。」

三杉「個人練習?」

三杉はキョトンとした。
個人練習に付き合うなんて、彼にとってはそう特別な事ではない。
以前にだって、三杉から声をかけて何度か練習を共にしていた。
なのに何故これほど畏まり、そして取引のように持ちかけるのか…。
三杉にはピンと来なかった。

三杉「それは構わないが…何故こんな手法を採るんだい?」

ミュラー「んー…まぁ、ボクにも思う所がありまして。
      出来ればその時はボクへの指導に集中して欲しいと思います。」

三杉「ああ、成るほど…そうなるとボクは、自分の練習をほとんど出来ないという事か。」

ミュラー「ええ、そういう事になります…キミにも計画があるでしょうが、それでもお願いしたい。」

三杉「ふむ……」


766 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 04:41:29 ID:???

ミュラー「レッチェ、ユヴェントスと強敵との試合が続き、その中でボクは活躍出来ていません…
      でもナカヤマやラムカーネのお陰で試合は勝っている…正直言って危機感を持っています。」

これで解りましたか?…とばかりに目配せを送ってくるミュラー。
確かにミュラーの言っている事は理解するに易かった。

三杉「成るほどね…合点がいったよ。」

ミュラー「助かります…まっ、そんな個人的な感情からのお願いですからね。
      それに、ボクを育てておけば後悔させない…なんてプレゼンも出来ませんし。
      それで抜け抜けと頼むからには、こういう駆け引きも必要でしょう?」

『二コリ』と良い笑顔を向けてくるミュラー。
少々黒ずんだ腹の内を抜け抜けと曝け出す様は、呆れを通り越して感嘆に値した。
…何故かチクリと胸が痛むフレーズがあった気がするが、でも今は、そんな事はどうでも良かった。
重要なことじゃなかったのだから。

三杉(結局、僕が選べる道は2つきりか…。
    ディナーはドレスコードのないトラットリアにし、ミュラーの頼みを断るか…
    それとも格式のあるリストランテにして、ミュラーの指導に時間を使うか…。)

ミュラーが感情でなく勘定で話を持ちかけてきている以上、こちらも勘定で応えて良いだろう。
それによってミュラーに恨まれる事もない…そう考えれば気持ちも楽であった。
結果、三杉が出した答えはと言えば…


767 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 04:44:22 ID:???

A ミュラーにOKを出した
B ミュラーにNo thank youを出した
C 返答を少し待ってくれとお願いした
D 練習は手伝わん、だが服は寄こせと無茶な事を言った It’s a Gianism(ジャイアニズム)

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


768 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 06:25:35 ID:LZfo9JAU


769 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 06:36:06 ID:1zU62u2k
A

770 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 07:22:25 ID:sJQ3hPIo


771 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 08:19:39 ID:fyyoNFCk
A

772 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 13:27:25 ID:???

>A ミュラーにOKを出した
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「解った、それで構わないよ。」

ミュラー「ふふ、感謝します。」」

一瞬違う考えが過(よ)ぎったが、結果として三杉はこれを受け入れる事にした。
タキシードの事もあったが、ローマ戦での事も踏まえた結果である。
強力な決定力を持つCFW、1対1以外は未知数だが実力を感じさせるST…
これを防ぎきるために最終ラインの強固を計るのは正しいと思われた。

この返答にミュラーは胸を撫で下ろし、そして自分の席へと戻っていった。
三杉は試合までにやっておかねばならない事を頭の中でまとめた。

三杉(これでやる事が大分見えてきたかな…。)

ホテルに戻ったらリストランテを探し、出来れば予約を取って置く。(これは早い方が良いかな)
ローマへの守備対策はミュラーの強化を主とする。(何を中心に鍛えるべきかも考えておくべきか…)
その他に、こちらのクセを読んで先読みしてくる事に対して…これは改めて考える必要があるが…。

三杉(ふむ…誰かとディスカッションしておきたいかも知れないな。)


773 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 13:28:30 ID:???

三杉はバンビーノ、マルコ、中山の3人の事を見た。
戦術について議論するならばあの3人の内の誰かが適当と思われたのだ。
そして、全ての対策案が纏まったら最終的にアンザーニ監督と相談である。



ブロロロロロロロ…
      キキ―――

考えている間にバスがホテルへと到着した。
選手達は席を立ち、バスを降りる…首を回したり欠伸したりで、疲労の様子が窺えた。
勿論三杉も疲労感が身体を渦巻いているが、もう暫し動かなければならなかった。

三杉(ふぅ…思ったよりやる事が多いな、巧く立ち回らなければ時間が足りなくなるぞ。
    まず最初に何から手を就けるとしようか…?)

A リストランテの確保をするかな
B ローマ戦についてバンビーノと相談するか
C ローマ戦についてマルコと相談するか
D ローマ戦について中山と相談するか
E ……まずはひと眠りだな

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


774 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 13:31:57 ID:X23jacuw


775 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 13:34:06 ID:7tvincFM


776 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 13:57:02 ID:???

>A リストランテの確保をするかな
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(そうだな、何はともあれ明日の店を探さなければ…
    土地勘が無い身でこれを後回しにするのは流石に無謀だろう。)

尤もな理由で三杉は自分のやる事を決めた。
身体は疲労しているが、どうやら頭はまだまだ順調に回転しているらしい。

三杉(…とは言っても、どう探せば良いものか。)


A レントゥルスに聞いてみようかな
B ダラピッコラに聞けば何か知っているかも
C バンビーノに聞けば出てくるかな
D ミュラーはその辺りまで調べてないだろうか?
E ま、無難にホテルのフロントで聞いてみるか

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


777 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 14:04:41 ID:jbbhZH/6
E

こういう時は無難がいちばん

778 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 14:24:36 ID:X23jacuw


779 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 15:02:34 ID:???

>E ま、無難にホテルのフロントで聞いてみるか
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉はその足でフロントへと向かった。
闇雲に仲間達から聞き込んだところで、都合よく情報を得られるか分からない。
しかしホテルのフロントならば、都市内のネットワークも持っている筈だ。

三杉(それを適切に使ってくれるプロフェッショナルが対応してくれる限りではないけどね。)

多少の誤算や無駄足もちょっとは覚悟し、三杉はフロントに声をかけてみる。

三杉「すみません、この辺りでディナーを楽しみたいのですが、適当な店を教えて頂けませんか?
    静かでドレスコードのある店で、明日の晩のリザーブが空いてると望ましいです。」

こういう時 三杉はなるべく細かい指定を入れて尋ねてみる事にしている。
注文が厳しいようにも思えるが、より具体的である方が相手も調べやすい筈と思うからだ。


先着で
 ★フロントの返事→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→有能なフロント「お任せ下さい、朝までに何店かランクを別けて調べておきます」
ハート→流行に敏感なフロント「ああ、それならこの店がイイですよ。」
スペード→?(友情出演)「3時間後だ…3時間後、お前に最高の店を教えてやる。」 CV:井上和彦」
クラブ→?(友情出演)「パルパルパル…知っていても教えるものか、妬ましい…」 だれおまえ
JOKER→?(友情出演)「むしろ俺達でカーニバルに行かないか? 気分転換も必要だと思うんだ。」

780 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 15:08:12 ID:???
 ★フロントの返事→ スペード8


781 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 16:26:20 ID:???

>スペード→?(友情出演)「3時間後だ…3時間後、お前に最高の店を教えてやる。」 CV:井上和彦
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

フロント(男)「日本人か…ふんっ。」

三杉(思う事は同じだな、日本人がフロントとは驚きだ。)

こちらを振り向いたフロントの男は日本人で、無愛想さを隠そうともしていなかった。
眠いのか目つきが悪いのか、不快な目でジロジロとこちらを値踏みしているようだ。
これは外れかな…と三杉は内心落胆したのだが。

フロント(男)「目的は? 美食かデートか…どっちだ?」

三杉「む…デートですよ。 ちゃんとした店にエスコートしたいと思っています。」

フロント(男)「チッ…ガキが色気づきやがって。」

客を客とも思わない横柄な言動、いくら何だってこれは酷いと三杉は抗議しようしたが…
その矢先、奥から同僚と思われる女性が出てきた。


782 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 16:27:28 ID:???

フロント(女)「コラッ! お客様に向かって何を言ってるんですか!」

三杉(おや…?)

フロント(男)「グムッ…栗田さんか…!」

フロント(女)「ごめんなさいね、この人ちょっと僻みっぽい人なのよ。
        でも食べ物とか料理店とか、その方面だけは詳しいから。」

三杉「あ…はい。(どうやら話を聞いていたようだね、これは助かった。)」

フロント(男)「コラ、勝手な事を…」

フロント(女)「山岡さん! 私達は至高のメニューに全然勝てなくて国外追放になったんですよ!?
        ここを追い出されたらもう他に行く所が無いって分かってます!?」

助け舟を出してくれたと思ったら、とんでもない事を暴露し始めたフロントの女性。
三杉は前言を撤回して頭を抱える…正直突飛だし重いしドン引き以外の何物でもない。
だが、フロント(男)のやる気を出させる効果はどうやらあったようであり…

フロント(男)「あーもー…分かってるよ、チクショウめ! 悪かったよ!
        おい坊主、3時間後だ…3時間後、お前に最高の店を教えてやる。」

三杉「へっ? あ、は…はぁ。」


783 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 16:28:34 ID:???

フロント(男)「ふん、イタリアのミラノだか何だかしらないが、どの都市でも同じだ。
        人気が出れば回転を早くするために手間暇を惜しんで味を落とす…
        本当に美味い物を食べさせる名店は極わずかに限られてるって事だ。
        お前に教えてやるのは、ミラノ最高の味を出す店、それだけだ!」

フロント(女)「山岡さん素敵!」

三杉「はぁ…じゃ、じゃあ宜しくお願いします。」

結局、やたらと気合を入れて店を探してくれる事になった。
一応礼を伝えてフロントを後にする三杉。
ただ…最高の味に拘っているのが、彼にとっては多少心配ではあったが。

三杉(最高の味か、個人的には望むところだが…ムードは大丈夫だろうか?
    絢爛過ぎてはモニカの腰が引けるかも知れないし、みすぼらしかったらムードも何もない。
    3時間後…教えて貰う時に詳細までしっかりと聞いた方が良さそうだ…。)

失敗では決してないが、成功の確信が取れていない結果に三杉は少々落胆する。
だが一先ずここは満足すべきと考える事にし、三杉は自分の部屋へと戻った。
入るなりドサッと荷物をベッドに置き、そして自らも身を任せる。


784 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 16:31:29 ID:???

三杉「はーー……疲れたぁ…。」

ユヴェントス戦の疲労が三杉の全身を駆け巡る。
思わず脱力してしまう身体をベッドは優しく受け止めるのだが…。


先着で
 ★ポッポッポ はとポッポ 豆は要らんが今は少しだけ眠らせてくれ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、ハート→ コンコン… マルコ「ミスギ、戻ったかい?」
スペード、クラブ→あ…眠い、これは寝てしまう。(夕食までひと眠りします。)
JOKER→ コンコン… ??「この部屋に宿泊していると聞いてやってきた。」 誰?



※おそらく本日はここまで…つまり今年度の更新は終了ですね。
 一年間、どうもありがとうございました。
 色々とありましたが、こうして再び皆さんと楽しめている事を心から感謝しています。
 それではみなさん、良いお年を。

785 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2010/12/31(金) 16:32:40 ID:???


    ,___________________
    |             __,,,..,,,_           |
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    |         f,  メヒトリルヤヒトリ  |         .|
    |         ((((イ f0j  f0j' ルlll.|        .|
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    |           !!ヤ介ー 个リルリ           |
    |          _,nリセ  /ト-セリ_          .|
    |         人,___  ∀   ___,入       |
    |         Fイヽ ~~女~~~~ノ イキ         |
┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃                                        ┃
┃ さなえ                               ┃
┃                                        ┃
┃     「 みんな 、おつかれさま                 ┃
┃                                        ┃
┃       らいねんもがんばってね 」            ┃
┃                                        ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛


786 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 16:40:47 ID:???
 ★ポッポッポ はとポッポ 豆は要らんが今は少しだけ眠らせてくれ→ ダイヤ7
よいお年を〜

787 :森崎名無しさん:2010/12/31(金) 21:11:57 ID:???
エースFWが2人いるチームと戦うのは初めてだな
ミュラーがどれだけ伸びるかがポイントだな。

788 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 02:35:30 ID:???

>786 どもでした、旧年中はおせわになりましたんg
>787 ボッシ+ピエールやカルネバーレと+イスラスとか、一級+二級(以下)のチームは
    ありましたけどね。 今回は一級+一級でお届けしそうな感じです。
===============================================

>ダイヤ→ コンコン… マルコ「ミスギ、戻ったかい?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コンコン…

意識がまどろみ始めるよりも早く、そのドアをノックする音が聞こえた。
三杉は閉じていた瞳をどうにか開き、両手を使って上体を起こす。
そしてドアの方に耳を傾け、空耳でなかったか注意を払ってみた。

マルコ「ミスギ、戻ったかい?」

ドアを挟んでいるせいで少し聞こえ辛いが、どうやら自分を呼ぶ声が確かに聞こえた。
声の主はマルコだった、間違いない。
三杉は頭を振って眠気を飛ばし、ドアへと歩いて行った。


ガチャ

三杉「やあマルコ、僕に用事かい?」


789 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 02:36:50 ID:???

マルコ「うん…って、なんか眠そうだね。 間が悪かったかな?」

三杉「ひや…らい丈夫だよ。」

欠伸を伴ない少し言葉が可笑しくなってしまったが、誤魔化すようにマルコを部屋へと招き入れた。
その様子にマルコは小さく笑いながらも、その事には突っ込まずにいてくれた。

マルコ「グラッツェ…そんなに長居するつもりはないから安心してよ。
     用件は、まあ…判っているとは思うけれど、ローマ戦の事だよ。」

三杉「うん、そうだろうと思った。」

基本的にマルコは三杉同様…いや、それ以上に理論家である。
三杉にとっては会話が予想しやすく、内容も互いの理解が早い相手であった。
それゆえ面倒くさい所がなく、疲れている時でも相手をしたくない気にはならなかった。

マルコ「それでね、話と言うのは…」


先着で
 ★とあるマルコの戦術構築(タクティクス)?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→対ローマ向けの練習案を考えて来たんだ。
ハート、スペード→このノートを見てよ、こいつをどう思う?
クラブ→実はね…練習を手伝って欲しいと思ってるんだけど…
JOKER→ローマの攻略法を考えて来たんだけれど、聞いてくれないか?


790 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 02:38:17 ID:???
そんな訳で…2011年明けましておめでとうございます!
今年の目標はエピソード1を終わらせて2に行く事、がんばるぞー。
皆さん どうぞ今年もお付き合いをお願い致しますね^^


…と言う訳でもういっちょ先着で
 ★とあるスレ主(わたし)の御年玉(プレゼント)→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→仲間に新必殺技(またはスキル)付与(さらに判定)
ハート→仲間に新必殺フラグ付与(さらに判定)
スペード→仲間の必殺フラグを1つ回収(さらに判定)
クラブ→1回だけラムカーネのパワーダウンを15分遅らせる権。
JOKER→ダイヤ+クラブ


791 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 02:39:31 ID:/UIUkK3g
 ★とあるマルコの戦術構築(タクティクス)?→ ダイヤ2

792 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 02:39:51 ID:???
 ★とあるマルコの戦術構築(タクティクス)?→ ハート9
この試合の主役はマルコかのう。

793 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 02:41:00 ID:???
とはいってもマルコの実力では余程上手くやらないと勝負にならんよなぁ…
しかも攻撃限定

794 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 02:44:37 ID:???
 ★とあるスレ主(わたし)の御年玉(プレゼント)→ ダイヤJ

795 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 02:58:06 ID:???
さっきから判定でのダイヤ率が高いなw良い傾向だw

796 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 04:15:19 ID:???

なんだか縁起の良い引きですね。
===============================================

>ダイヤ→対ローマ向けの練習案を考えて来たんだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マルコ「対ローマ向けの練習案を考えて来たんだ、提案させてくれないか?」

三杉「練習案…と言うと、既にそのレベルで対策を練ったという事かな?」

マルコ「フフ、質問に質問で返されると困るなぁ。
     それを判断して貰う意味も含まれてるのさ。」

そう言うとマルコは手に持っていたファイルを開いて見せた。

ランピオン:必殺ヘディング、必殺空中ポストプレイ、必殺クリア…その他接触プレイに滅法強い
      精神力A、判断力B、戦略性C、決定力A、突破力C、守備力B
ビアンキ:必殺1対1シュート、必殺トラップ、浮き球系必殺シュート?…データ不足
      精神力?、判断力D、戦略性A?、決定力A、突破力?、守備力D

三杉「これは…ローマのFWの評価なのかい?」

マルコ「そう…とは言え、ビアンキは今日初めて見ただけだからデータ不足は否めないけどね。
     だから、判っている部分と予想される範囲だけで考えてみたんだ。
     それからね…今のとこちらとを比べて見てくれないか?」


797 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 04:17:36 ID:???

マルコはこのページをファイルから外すと、今度はファイルの奥のページをめくった。
そして出て来た内容と言うのは…。

ブンナーク:必殺ヘディング、必殺シュート、必殺ドリブル…強引な技が得意でゴール前の守備も可
      精神力C、判断力B、戦略性C、決定力A、突破力B、守備力B
ニッタ:必殺1対1シュート、必殺ボレー、必殺ドリブル…ムラはあるが決定力、突破力の成長が目覚ましい
      精神力B、判断力B、戦略性C、決定力A、突破力A、守備力C

※新田のファルコンクロゥはまだ披露されていないのでマルコも知らない。


三杉「こちらはウチの二枚看板だね…。 こうして比較して見てみれば、ランピオンとブンナークは
    似ていると言えるかも知れないな。 まぁ、グラウンダーシュートがある分 FWとしての
    汎用性はブンナークの方が上だけれど。」

マルコ「まあそういう事だよね、ニッタとビアンキについてだけれど…GKとの1対1に強そうだという
     点では近い部分がないわけじゃない。 今日の試合ではまだ全容が見えていないけれど、
     グラウンダーか、或いは浮き球の必殺シュートも持っている可能性は高いだろうね。」

ふむ、と三杉は頭を働かせてみる。
確かに今日見せた技だけが彼の実力の全てなどと思うべきではなかった。

マルコ「浮き球とグラウンダー…より厄介なのはトラップとの2択を迫られる浮き球必殺技の方だね。
     そうなると、益々 ニッタとビアンキは共通点が増える事になる。」

三杉「なるほど…つまり練習案と言うのはアレだね。
    ブンナークと新田を仮想ローマFWに見立て、守備練習を行なう。
    その際に、ウチの守備陣がエースFW2人相手にどれだけ守れるかを見立てる…と。」


798 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 04:19:29 ID:???

マルコ「そういう事だね。 それからもう一つ、ビアンキのトラップについてさ。」

三杉「トラップ?」

マルコ「うん、トラップと言うよりラストパスに対する動き全般に言える事だけれどね。
     彼のゴール前の動きは、さり気無くて非常に緻密…ハッキリ言って危険だと思うよ。
     マーカーの意識が一瞬離れた隙に“振り切る”技術を持っていると考えられる。」

三杉「振り切る技術、か…と言うとそれはもしや…!」

マルコ「うん。 形は違うけれど、ニッタの隼ボレーと同じ。
     クリアを狙ってくる相手に競り合わせない術を持っているという事だよ。
     だから今のニッタの隼ボレーを受けてみて、その脅威を知っておく事は
     ウチの守備陣にとって必要じゃないかとボクは思う。」

自分の提案はここまで…とばかりにマルコはファイルを閉じた。
そして三杉の目を見て、その判断の行方を見定めようとしている。

三杉(そうだな…。)


A 明日の午前中はその練習をするよう監督に提案するよ。
B 明日の午前中、それから明後日にその練習をするよう監督に提案するよ。
C 悪いけれどその案は聞けないな…時間は全て個人練習に充てたいと思っている。

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


799 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 04:22:26 ID:???
この辺で一旦中断です、お年玉袋の中身については後日練習時間で開けた時にー
それでは投票をお願い致しまーす

800 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 05:37:45 ID:???
OKしたとしたらミュラーとの練習はどうなるんでしょう?

801 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 06:20:36 ID:???
そう言えばこのスレでは全然説明してなかったですね。
基本的に練習は試合前日(ここでは明後日)に実施され、午前に監督の指導、
午後に個人練習があります。ミュラーとの個人練習はこの午後のに相当しているのです。

802 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 06:24:10 ID:???
なので、明後日の個人練習が潰れたらミュラーは困っちゃいますね。
…ってゆう話、説明不足すみませんですた。

803 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 06:45:31 ID:g/2+sgD2
A

804 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 08:01:34 ID:Cqo8UHlw


805 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 11:03:43 ID:NentOy3c
A

806 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 11:46:36 ID:???

>A 明日の午前中はその練習をするよう監督に提案するよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「明日の午前中はその練習をするよう監督に提案するよ。」

有効な練習とは思ったが、個人的な事情もあり三杉はこの回答をするしかなかった。
これを聞いたマルコは目を意外そうにパチクリし、そして恥ずかしそうに笑った。

マルコ「明日の午前中か……うん、まあそうだよねー。」

三杉「えっと…?」

マルコ「あっ、ごめんごめん。 いやね、実の所かなり有効な練習じゃないかって思ってたんだ。
     明後日も時間を取ってくれる気でいたから、自惚れてて恥ずかしいなって思ってさ。」

マルコの言葉に三杉は若干胸が痛くなった気がした。
ミュラーとの約束で個人練習を削れない私情が判断に含まれていたからである。
かと言って、ミュラーとの事を考えると判断を覆す事は出来ない。

三杉(ふむ…何か言葉でのフォローくらいは言っておいた方が良いだろうか?
    有効な練習だと思ってる事は言うとして…)


A ミュラーとの個人練習がある事を正直に話しておく。
B 正規の練習時間をどう使うか判断するのはアンザーニ監督だから、と言っておく。
C 個人練習を削るわけにはいかないとだけ言っておく。
D ・・・まあ良いか、フォローしなくても。
E そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


807 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 12:32:32 ID:YpzTxHWo

正直今後の事を考えるとミュラーのレベルアップが先決だし。

808 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 12:33:30 ID:PRYCQK8w
A

809 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 13:11:09 ID:???

>A ミュラーとの個人練習がある事を正直に話しておく。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「うーん…すまないね、実は個人練習でミュラーの指導をする事にしたんだ。」

マルコ「ミュラーの?」

三杉「ああ。 決勝やその後も見据えると、CBの基礎能力向上は絶対に必要だ。
    エースが複数存在するチームはこれからも出てくるだろうからね。
    ラムカーネが消耗しきった後半戦、中山だけを頼りに…というのは、
    チームとして余りに脆すぎるとは前々から思っていたんだ。

マルコ「確かにね…そっか…。 うん、大丈夫、分かったよ。
     そうやって判断してくれて助かるねよ。
     自分だけで考えていると、どうしても主観が寄っちゃうからね。」

ハハハっと頭を掻きながら、やはり恥ずかしそうに笑うマルコ。
どうやら正直且つ理由を以って話したお陰で、言葉通り素直に受け入れて貰えたようである。
ホッと胸を撫で下ろした三杉は、本来のフォローもしておく事にする。

三杉「うん、でも君の見立ては本当に有用だと思うよ。 ランピオン、ビアンキを
    ブンナークと新田で置換して考えた練習は、DF陣にとって随分な予習になる。
    それにビアンキが新田のように競り合いを振り切る技術を持っているならば、
    予め体験しておけば、試合中にパニックに陥る事もないだろうからね。」

マルコ「アハハ、フォローありがとうね。 それじゃあボクはこれで…
     有効な戦術についても考えておくつもりだから、良かったらまた声をかけてよ。」


810 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 13:12:16 ID:???

そう言ってマルコはファイルを閉じ、椅子から立ち上がった。
部屋を出ていこうと翻したマルコ…三杉はその背中に向けてこう言っていた。
フ…と頭に浮かんだ事だった。


先着で
 ★何て言ったの?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→そうだ…確か君、目が良いって言ってたよね?
ハート、スペード、クラブ→何気にもう夕飯の時間なんだね、食堂へは一緒に行こう。
JOKER→ダイヤ+「筋トレではどんな事をやっているんだい?」


811 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 13:19:56 ID:???
 ★何て言ったの?→ ハート3

812 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:01:55 ID:???

>ハート→何気にもう夕飯の時間なんだね、食堂へは一緒に行こう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そう、話を終えた三杉は自らの空腹に気付いたのだった。
ふと時計を見ると、どうやら夕食の規定時刻は間もなくだった。
そりゃお腹も空く筈だ…と三杉は肩を竦めた。

三杉「マルコ、戦術を考えるのもいいけど、何気にもう夕飯の時間だよ。」

マルコ「え? あ、本当だ。」

三杉「ハハ、食堂まで一緒に行こうじゃないか。」

マルコ「そうだね、アハハ。」

身体だけでなく頭も回転させている2人は、正直言って他のメンバーよりも糖分を消費していた。
連れ立って食堂へと向かう中、彼らは互いの胃が活発に鳴っている事を見て見ぬふりしたのだった。



・・・・。

夕飯の席で三杉は、アンザーニ監督に対して明日午前中の予定を問い質した。
当然マルコの提案した練習案を進言する為にであった。
幸い監督はこの練習案に同調し、これを受け容れてくれたのだった。


813 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:04:02 ID:???

三杉(これで明日の午前、午後、それから夜の予定は全てが埋まった訳だな。
    色々と忙しい日になる事は間違いないから、混乱しないように気をつけなければ。)

そんな事を考えながら部屋に戻る途中、三杉はフロントへの用事を思い出した。
明日のディナーの為調査を依頼していた、店の詳細確認である。
食堂から部屋に戻るその足で、三杉はフロントへと再び訪れた。
相変わらずグータラで愛想の悪い男がブスっとしながら立っている。

三杉「こんばんは。」

フロント(男)「うん? ああ、お前か。」

三杉「お願いしていたリストランテの見立て、如何でしょうか?」

フロント(男)「ふん、心配するな。 ちゃーんとやってあるさ。」

彼は傍らに置いていた紙切れを手に取り、三杉に突き出した。
そして何とも言えぬドヤ顔で踏ん反り返った態度を取っている。
半ばあきれ顔になりながら、三杉はその紙を受け取った。

三杉(うーむ、貴公子とは正反対の人生を送って来たんだろうなぁ…
    ボクはこんな下品な大人にならないよう、態度には気を付けていこう。)


814 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:05:18 ID:???

フロント(男)「ほら、これが店の名前と電話番号だ、リザーブはさっきの時点でまだ空いていた。
        これで満足だろ? さあチップを寄こせ。」

三杉(当然あげるつもりだったが、そう言われるとあげたくなくなるから不思議だ。
    しかしまあ、仕事をしっかりしてくれる限りはキッチリとチップを渡すのがスマートだ。)

三杉はポケットの中から10リラ硬化を取り出して男に渡した。
湿気てやがんな…と男はさらに悪態を吐いたが、流石に付き合っていられない。

三杉(さてと…この店はどんな感じの店なんだろうか?
    まあ予約の為に電話しなければならないし、ついでに聞いてみるとしよう。)


先着で
 ★電話して聞いたお店の詳細→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→味も店の雰囲気もロケーションも良く、それでいて値段も手頃な完璧な店。
ハート→最近ミラノで流行っている高級中華料理店。
スペード→なんと3つ星レストランです、まあちょっと怖気づいちゃうよね。
クラブ→味は最高! しかしドレスコードは有って無いような物らしい。
JOKER→女の子をその気にさせる店…だと……


815 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 14:09:58 ID:???
 ★電話して聞いたお店の詳細→ ハート8

816 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:52:22 ID:???

>ハート→最近ミラノで流行っている高級中華料理店。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

受話器の先から聞こえた単語は三杉にとって予想外の物だった。

三杉「中華料理店…?」

店員『Exactry、当店は香港に本店を持つ名門店のイタリア支店第一号なんですよ。
    自画自賛になりますが、味、雰囲気共にイタリア女性からの評判は上々です。』

三杉「そうですか、中華料理と聞いて意外に思いましたが…なるほど。
    エキゾチックなアジアの雰囲気は女性に好まれるのかも知れませんね。」

店員『柔軟性の高い思考をお持ちですね…左様です、まだ流行に乗ったとは言えませんが、
    男性よりも女性の方が客層としては多いです。 それから恋人同士のカップルもね。』

三杉(む…恋人同士……か。)

ズキン…と、この言葉に三杉の胸は痛んだ気がした。
だが電話先の店員がその事を知る筈もなく、彼はさらにプレゼンを進めていく。
味はこうだ、調理はこうだ、材料はこうだと、ほとんど自慢のような口調である。
それは自信の現れなのかも知れないが、三杉の頭には然程入っていかなかった。


817 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:53:37 ID:???

店員『…以上です、他に何かご質問はおありでしょうか?』

三杉「あ…そうだな……ドレスコードについてはどうでしょう?」

店員『そうですね、気軽な雰囲気も残したいという意味で、男性にはスーツからのドレスコードを
    お願い致しております。 女性の方も軽めのカクテルドレスで十分でございます。』

三杉「なるほど、ならばそこまで厳格な雰囲気という訳ではないのですね。
    どうやら緊張しないで済みそうです。」

あまりに絢爛豪華、固い空気でモニカが恐縮してしまう懸念はどうやらなさそうだと分かり、
三杉はまた改めて安堵した。 その声に店員は満足し、さらに話を続けてくる。

店員『御謙遜を…ああ、それから女性限定でのサービスもご用意しております。』

三杉「女性限定のサービス?」

店員『ええ、当店は1階がチャイナドレス専門のブティック&レンタルになっております。
    雰囲気をより楽しんで頂くため、女性の方に無料でドレスを貸し出してイルノデス。
    無論、お気に入りの品がございましたらご購入頂きたいのが本音ですがね。』

三杉(ふぅん…サービスが行き届いているというか、商売上手というか。)

あまりの手回しの良さに三杉は感嘆を覚えた。
だが、これならば何の心配もなく食事を楽しむ事が出来ると言えた。
三杉はそのまま明日の予約をお願いし、そして電話を切ったのだった。


818 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/02(日) 14:55:36 ID:???

三杉「やれやれ…慣れない土地ではディナー一つするのも大変だ。
    しかしチャイナドレスか…モニカは黒髪だからきっと似合う事だろう。」

三杉は少しばかり立ち止まり、明日のモニカの姿を想像(妄想)してしまった。
その妄想が、桃色の電磁波に乗ってモニカに伝わるとなどという事は、
海のミスギの目を以ってしても見抜く事は出来なかったのである。
そのモニカの姿と言うのは…


A ロングチャイナは確かに悪くない…スリット男のロマンだと言われても頷ける。
B ミニチャイナ…何故だろう、この僕でも男心を震わせられる。
C やはりカクテルドレスの姿がしっくりくる気がするな。
D いや…彼女は大人っぽい雰囲気だからイブニングドレスが似合うだろう。
E うーん…今日みたいなサッパリした服装しか想像できないな。

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


※意味ある選択ではありませんが、皆さまの想像力によっては大変重要な選択です。
 全力でお好みの選択をしたって下さい。


819 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 14:58:15 ID:qWSIk60M


820 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 15:40:57 ID:NentOy3c


821 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 18:15:01 ID:A30doPCw
3票か!
じゃBにも惹かれるけど高級店ってことで

A

822 :森崎名無しさん:2011/01/02(日) 23:48:46 ID:???
色気づくと負けフラグかなと思っちゃう、不思議

823 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:17:01 ID:???


>>822 男ってそういう生き物ですよねーw
===============================================

>A ロングチャイナは確かに悪くない…「スリットは男のロマン」だと言われても頷ける。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ロングチャイナ…詰襟で横に深いスリットが入った、正式名称;マンダリン ガウン。
つまり、所謂ノーマルのチャイナドレスを身に付けたモニカの姿を三杉は想像していた。

この想像は、彼のエロチシズムやフェチシズムから出て来た発想とは言い難かった。
スレンダーな体型、長い脚、黒く長めの頭髪など…モニカの外見的特徴を思い出せば、
一般的なパーティドレスなどよりもチャイナドレスの方が遥かにフィットすると思われたのだ。

三杉(特に、彼女の長くてスレンダーな脚がスリットから垣間見えるとなれば、
    街行く数多の男性の心を魅了するのは疑いない事だろうな。)

などと三杉は考え、想像し、そして一人で納得していたわけだが…
やがてこの善からぬ想像と、それを平然と考察している自分の滑稽さに急に恥ずかしくなった。
いつの間にかこの想像の中に入り込んでいる自分に対しても。
そして今感じている不思議な感覚と共に、これを否定するのだった。


824 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:18:35 ID:???

三杉(これはいけない…彼女が脚を露出すれば、それは確かに万人が魅力を感じる事とは思うが、
    その事を想像して悦に入るなんて見っとも無い事この上無いじゃないか。
    それに…何だかまるで明日の夜を凄く楽しみにしているみたいじゃないか?
    女性の知人と夕食を共にする、たったそれだけの事だと言うのに…。)

そうして彼は自らの浮かれかけていた心を戒めたのである。
浮かれて溺れるように女性と会う、それはいけない事だと彼は思っていた。
少なくとも、弥生が何も知らないまま…自分(三杉)の居場所すら知らないような
状態のままで、それを善しとする事は流石に出来なかった。

とは言え、他の女性と二人きりで食事する事を“青葉弥生が”裏切りと思うかどうか…
そこまで考えられなかった事は、貴公子としては不足する所があったと言わざるを得ない。
それが、女性との“まともな”付き合いの乏しさの結果だったとしても…。


このように三杉が男としての想像を働かせ、それを恥じている頃までに…
明日の相手であるモニカのサイドでもちょっとした物語があった。


825 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:19:36 ID:???

<モニカの章>

モニカ・センペルテ・ディマーレは少なからず焦燥に駆られていた。
これまで男性に然程興味が無かった彼女が、珍しく憧れや尊敬を抱いた年上の男性…
即ちフィオレンティーナのジュン・ミスギに食事を誘われた、そこまでは良かった。
そう、そこまでは純粋に喜ばしいサプライズであったと言える。
問題なのは二つ、それがディナーだと言う事と日時が明日の晩だと言う事だった。



三杉「明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいと思っているんだが、構わないか?」

三杉のこの言葉を聞いた時、モニカの頭の中は一瞬で真っ白になった。
それもその筈…彼女は男性とディナーに行く為のオシャレ着を持っていなかったのだ。

そもそもモニカは男性とまともにデートした事もなかった。
しかし、それは彼女がモテナイという事を意味していない。
クラスメートの男性に誘われる事はあっても、彼女の目には相手が子供っぽく映っており、
どうにも二人きりで時間を過ごす事へ魅力を感じず、全て断っていたのだ。
やがて、誘われ、断る事を疎ましく感じるようになった彼女…
その服装が中性的な物になっていくのはどうにも仕方がない事だったと言える。
パーティーの際でもレディスジャケットでサッパリと決める彼女は、
プレイボーイの多いイタリア男子学生の間では“残念な美人”として有名だった。


826 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:23:07 ID:???

モニカ「明日の晩…い、意外にすぐなんですね。」

こう答えて 考える時間を少しでも捻出しようという努力が、今の彼女の精一杯だった。
ランチであれば、一応所有している女性的な普段着を着ていくつもりだった。
しかしディナー(しかも貴公子相手)となると、ドレスコードによって、
最低でもカクテルドレス以上が必要になる事は想像に難くなかった。


三杉「…困る?」

モニカ(正直…困る……かな。 いつものレディスジャケットでもドレスコードはOKだと思うけれど、
     流石にそれを着ていく訳にはいかないもの…どうしよう、着ていく服が無い…。)

断る事も頭に過(よ)ぎったが、それはすぐさま彼女自身に否定された。
何故ならば、どうしても行きたいと言う思いが圧倒的に強いからである。
そして返事が求められている今の状況、彼女には考えている暇(いとま)は皆無だった。
気が付けば、彼女は次のように答えていた。

モニカ「いえ…大丈夫です。 ちょっと驚いただけで…。」

言っちゃったー、と内心パニック気味になるモニカ。
どうするアイフルそふとばんく 建て替えるならダイワハウチュ。
ハッキリ言って混乱する思いは大きかったが、それ以上に嬉しい気持ちも強かった。
結果 頭の中は±0であり、その表情には困惑も喜色も浮かばなかったのである。


827 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 05:24:53 ID:???

三杉の表情を確認してみると、どうやら自分の言葉に対して苛立ちや呆れは抱いていないようだ。
その事にだけ安堵したモニカは再び頭を悩ませ始めるが…
だがその時、彼女の頭上に天啓とも呼ぶべき精神コマンド閃きが訪れた。
即ち…


先着で
 ★正月特番と思って下さい→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、ハート→ナディアとクラウディアにドレスを貸して貰えるよう頼もうと考えた。
スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。
クラブ→一回だけどんな攻撃も回避できる効果を得た。
JOKER→名門貴族である家の力(名前)を使うしかないと考えた。


※一旦ここまでです

828 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 06:00:16 ID:???
 ★正月特番と思って下さい→ スペードA

クラブAが出たら恥ずかしい格好でも耐えられるような不屈の精神が身に付くかもね!

829 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 09:18:15 ID:???
どう転んでも三杉が真剣なら応援するぞ

830 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:52:50 ID:???

>>828 ダメダメ、それは『不屈』なのです、これはあくまで右から左へ受け流す『閃き』なのです。
>>829 ありがたいお言葉です、とは言え一体どうなるかは私にも分かりません…
===============================================

>スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

即ち、駐車場でフィオレンティーナのバスを見送り解散した後 大急ぎで買いに行こうという案だ。
ハッキリ言ってしまえば力技であり、閃きでも何でもありはしない。
しかし今のモニカにとっては、そんな案ですら天啓に等しい物であった。

モニカ(もちろん 都合良く私に似合う服が売っているとは限らない…
     よしんば あったとして、私がそれを見付けられるか分からない。
     でも今は、そんな事はどうでもいいの。 重要な事じゃないわ。)

当然起こり得る懸念、不安要素が心の中に浮かび上がり、モニカを動揺させようとしていた。
しかし今の彼女にとって、そんな事は取るに足らぬ瑣末な事であった。

モニカ(見付けられるか見付けられないかじゃない…見付けるの。
     そうよ、マタイの福音書がずっと前から教えてくれていたじゃない。)

求めつづけなさい。 そうすれば与えられます。
探しつづけなさい。 そうすれば見いだせます。
たたきつづけなさい。 そうすれば開かれます。

マタイの福音書7章の一節をモニカは思い出していた。
彼女も当然子供の頃から聖書に慣れ親しんで育ってきているが、
特にこの一節は勇気を与えられる気がして好きだった。

831 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:55:00 ID:???

いつの間にかモニカが抱えていた混乱は収まっており、その目は静かで強い光を放っていた。
落ち着いた様子を察したのか、三杉はモニカに再び話しかけてきた。

三杉「モニカ、待ち合わせ場所だけど…あれ、聞いているかい?」

モニカ「あ、はい。 ごめんなさい、大丈夫です。」

三杉「そっか、じゃあ…ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の下で19時に。」

ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世…ミラノドゥオーモ広場北に位置した、
ミラノで最も栄えているショッピングアーケードの事である。
もしも仕立てや取り寄せが必要になったとしても、待ち合わせの場所がそのアーケード
ならば、時間的猶予は最も期待できる事は確定的に明らかだった。
つまりモニカに取っては非常に願ったり叶ったりの場所と言えた。

モニカ「(コクコク)分かりました、じゃあ19時に…。 あの、私ちょっとナディア達と…。」

三杉「ああ、すまないね、友達が居るのに。」

そう優しそうに言ってくれる三杉にペコリと一礼し、モニカはナディア達の方へと位置を移動した。
かなり慌てて混乱もしたが、自分のやるべき事がハッキリとしたのは満足すべきだった。
ホッとしながらナディアの傍までやってくると、彼女は顔を覗き込みながらこう言ってきた。

ナディア「にやにや、にやにや。」

モニカ「な、なによう。」


832 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:57:53 ID:???

ナディア「なに話してたの〜? またまた私のイイ雰囲気レーダーに反応したんだけど〜。」

モニカ「プッ なんなの、そのレーダー。」

クラウディア「それだけ2人の周りの空気が違ってたって事よ。」

ナディアの不思議ちゃん発言に思わず吹いてしまうモニカ。
っしてクラウディアがその発言の解説をするのはいつもの事だった。
…その筈だが、モニカは今クラウディアの声に少し動揺した。
それは女の勘と言うか観察力が彼女にそうさせたのだ。

モニカ「あっクラウディア……。 っと…あの……明日一緒に食事する事にナリマシt…」

ナディア「本当!?」

クラウディア「あらあら、良かったじゃない!」

モニカ「ごめんなさい、クラウディア…アタシ…抜け駆けしちゃって…」

ついつい語尾が小さくなってしまうモニカ。
モニカはクラウディアも三杉に対して興味がある気がしていたのだ。
それなのに(テンパった結果とは言え)自分だけがアピールし、
そして食事誘われるまでなった事が少なからず後ろめたかった。
しかしクラウディアはそんなモニカの態度に笑って答えるのだった。


833 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 11:59:26 ID:???

クラウディア「プフ そんな事 考えてたんだ? 大丈夫よ、私のは少し違うから。」

ナディア「…と、申されると!?」

だがモニカより速くクラウディアの言葉に興奮気味に食い付いたのはナディアの方だった。
余りの引きのよさにクラウディアはもう一度噴き出したのだった。

クラウディア「興味は確かにあったわ、あの人は兄さんがあの大けがで自暴自棄になっていた時、
        希望…って言うのかな、そういうのを与えてくれた人だからね。」

モニカ「そうなの!?」
ナディア「知らなかった!」

クラウディア「そうそう。 お陰で兄さんはサッカーを諦めず、治せる医者を求めて失踪して…
        治して戻ってきたかと思えば、今度はフィレンツェのクラブ寮に住み込むって話。
        兄さんにはサッカーなんてやめて欲しいと思っていた私にとっては、
        逆に引き離されるような形になっちゃったからね。
        凄い人と思う反面、一方的に恨んだりもしてたなー。」

モニカ「そっか…。」
ナディア「なるほど…クラウディアのサッカー嫌いって、そのせいだったんだね。」

クラウディア「うん、だから私がミスギさんを気にしているって思ったモニカは正解。
        でも所詮そこまでの興味だったから、モニカは私に対して遠慮する事ないんだよ?」

モニカ「そっか…ごめんね、ありがとう。」

ニコッと笑ってくれたクラウディアの顔がとてもとても綺麗だとモニカは思った。
何より自分に気を遣って、色々と吐露してくれた友人の優しさが心の奥まで染みた。
涙目でウルッときそうになるのをグッとこらえ、モニカは笑顔を返したのだった。


834 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 12:02:45 ID:???

ナディア「それじゃ、三日後頑張ってね。 にこにこ。」

マルコ「うん、がっかりさせたくないしね。」

クラウディア「兄さんもね、辛い事あったらちゃんと言ってよ?」

バンビーノ「分かってるさ、心配するな。」

…その後 一同は駐車場に到着し、フィオレンティーナの選手達はバスに乗車していった。
ナディア達はローマ戦での応援を彼らに約束し、その姿を見送ったのだった。
モニカにとってはここから忙しい時間の始まりである。

モニカ「じゃあ2人とも、私ちょっと用事があるからここでお別れね。」

ナディア「あれ、そうなの? 一緒にジェラートでも食べようと思ってたんだけどな。」

クラウディア「用事って?」

モニカ「あ…うん、あの私ってディナーに着て行けるような女性らしい服って持って無くて…
     だから今から探そうと思ってるの。」

ナディア「えーーーーー!」

モニカの発言に驚きを一切隠さなかったのはナディア。
あまりの様子にモニカは思わず目をパチクリさせた。
そして、ナディアが続けて放った言葉に思わず苦笑してしまうのだった。


835 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/03(月) 12:06:20 ID:???

先着で
 ★その言葉とは→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、スペード→ナディア「水くさいよモニカ、私も一緒に探す!」 クラウディア「私もよ。」 
ハート→ナディア「今から探すって無理じゃない?」 クラウディア「私のドレス貸そうか?」
クラブ→ナディア「ダメだよ、モニカは美し格好良くなくちゃ! ど、ドレスなんて…!」
JOKER→イスラス「話は聞かせて貰った…」 ディッテン「オレ達に任せてくれ。」
クラブA→ルーベン「話は聞かせて貰ったぜ!」 ブルノ「オレ達に任せろってばよ!」
ハートA→ファルコーニ「話は聞かせて貰った…」 ピエトロ「クラウディア、デートしてくれぇぇ!」


836 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 12:41:05 ID:ksLBx6AI
★その言葉とは→ ハートK

837 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 12:51:18 ID:???
女性陣気合十分

838 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 12:59:17 ID:???
この分岐の多さなら
審判腐敗「ウム、話は聞かせて貰ったぞ!」 弟子「キングオブ○ートの名に掛けて!」
「「お前にィィッ!最高のおォォ!ドレスをォォ!」」

みたいなのが無くて良かったねw

839 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 13:34:17 ID:???
クラブAはやめろぉ!

840 :森崎名無しさん:2011/01/03(月) 13:55:23 ID:tTmTemrA
>>838
コ○パのオーダーメイドですね分かります

841 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:05:46 ID:???

>>837 2人とも実に協力的ですね。モニカが友人に恵まれているのか、カード神の運命力なのか…
>>838 マスターの事をしっかり覚えていてくれる>>838にスレ主は感激ww
    この場合ドレスは巨大な布切れになりますがw
>>839 どんな阿呆らしい展開になるか、ルーベンはともかくブルノさんは危険すぎる…
>>840 コスプレ衣装って安くなりましたよねー。
===============================================

ハート→ナディア「今から探すって無理じゃない?」 クラウディア「私のドレス貸そうか?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ナディア「今から探すって無理じゃない!? カクテルドレス探すのってかなり大変だよ?」

腕をワタワタと振りながら大慌て…といった様子でナディアはそう言った。
だがあまりに予想通りの内容で、モニカは思わず苦笑してしまう。

モニカ「やっぱりそうかな?」

ナディア「そりゃそうだよ、気に入るデザイン、色、サイズ、それと自分に似合うかとか…
      実際に見立てて試着もしなくちゃだし、そうそう数もこなせないよ。」

クラウディア「そうよ、コッチの方だってかかるし…私のドレス貸そうか? 」

ここは流石にクラウディアも口を挟んできた。
年頃の女性ならば自分のドレスを探してきており、その大変さは解っているのだ。
自分のドレスならばモニカのサイズには合う筈と、貸与を勧めてくれるのだった。
だが…


842 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:12:16 ID:???

モニカ「うん、ありがとうね2人とも。 でも…それは最後の手段にさせて?」

ナディア「なんで!?」
クラウディア「モニカ…」

モニカ「自分でね…探したいの。 見付けられないかもだし、妥協しなくちゃいけないのかも知れない。
     でもね、私は探す努力をしたいの。 必要ないからって、今迄女としての努力を怠ってたから、
     表面だけ着飾ったって私はきっとダメだと思うの、自信が持てる筈ないのよ。
     だからせめて、自分の足で探して、苦労して、納得して、それで明日に臨みたい。」

モニカはクラウディアの申し出を、感謝しながらも断った。
彼女は自分が今まで1人の女性として花開いていない自覚があった。
その為に必要な努力をサボってきたのだから当然と言えば当然である。
しかしその結果、初めて魅力を感じた男性を前に、最初から最後までテンパる失態を演じてしまった。

明日のディナーはモニカにとって、楽しみであると同時に恐怖でもあった。
だから彼女は少しでも努力し、その事で自分を納得させたいと考えていたのだ。

そしてこのモニカの言葉はクラウディア達の心に伝わる。
ただ目の前の事だけでなく、先の事も見据えた助力をしてあげたい気持ちにさせたのだった。

クラウディア「そっか…そうだよね。」
ナディア「うん、分かるわその気持ち。 女にとってデートは楽しみと同時に戦争だもの。」
      適当に合わせた格好で好きな人と一緒に居たくないよねー。」

モニカ「す、す、好きな人って…ま、まだ分かんないだから……。」


843 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:13:17 ID:???

クラウディア(ダメねこの娘。)
ナディア(早くなんとかしてあげたいわ。)

他愛もない単語でこれだけ赤面するモニカに乾いた笑いが出る2人。
モニカのしたいようにするのが良いと思う以上に、こりゃやらなきゃダメだと思うのだった。


モニカ「じゃ…私行くね?」

クラウディア「うん、困ったら連絡してね?」
ナディア「ウチで2人で涼んでるからさ。」

感謝を伝えてモニカは2人と別れ、そのままバスでミラノ大聖堂に向かった。
大聖堂の手前、ショッピングアーケードの入り口でバスを降り、そしてモニカは周囲を見渡した。

844 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:14:52 ID:???

先着で
 ★モニカの奇妙な冒険1→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、ハート7以下→取り敢えず無難にブティック発見。
ハート8以上→…ランジェリーショップがモニカの目に留まった…だと……?
スペード→子供が泣いているのを発見。
クラブ→所在ないモニカに近づき、話しかける者が…(さらに分岐)
JOKER、ダイヤK→アーケードの奥にある中華テイストの店にビビっと電波を感じた。


845 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 13:22:49 ID:???
★モニカの奇妙な冒険1→ ダイヤ3

846 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:36:50 ID:???

すみませんが容量が現在572881バイトと心許ない気がするので、
このスレの本編はここでいったん終了とし、スレタイの募集とスレ末外伝に突入といきます。

スレタイのテンプレは以下の通りです、宜しくお願い致します。


【】Another-C_2【】

847 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 13:44:53 ID:???
乙です
【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】
【サッカーも】Another-C_2【やってるよ!】
【モテたっていいじゃない】Another-C_2【貴公子だもの】
【別枠で】Another-C_2【ヒロイン決定戦】

モニカたんええ子や…

848 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 13:48:10 ID:???

三杉達が強豪ユヴェントスを倒し、トーナメント準決勝に駒を進めている頃…
すでに敗れた者、再戦を誓っているライバル達、まだ見ぬ強敵…
彼らも次の闘いに向けた序章が例外なく訪れていた。


先着で
 ★さーて、今回の外伝は?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→ピエールの章
ハート→ヘルナンデスの章
スペード→ルーベンの章
クラブ→ブルノの章
クラブA→いきなり最終回……あれっ?
JOKER→ジャイロの章……はぁ?


849 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 13:49:06 ID:???
★さーて、今回の外伝は?→ スペードK

850 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 14:21:40 ID:???

>スペード→ルーベンの章
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルーベン・ソサ・アルダイス…インテル・ミラノの攻撃の要となっていた選手。
恵まれた体躯による力強いドリブル、ダイナミックな守備…
それに加えて、彼には伝説のコーチ;ジョアン・ウェンガーから授かったテクニックを有していた。
彼は自分の実力に自信を持っていたし、周囲もそれを認めていた。

ルーベンの攻撃力とヘルナンデスの守備力、この二つがあればインテルは十分に強豪であった。
普段行なわれているカンピオナート・プリマヴェーラでも勝ち星を多く挙げており、
最も重要なACミランとのダービー戦においては全戦全勝という強さを誇っていた。

当然ながら、今回のコッパ・イタリア・プリマヴェーラでも優勝戦線に食い込むだろうと思われたが…
蓋を開けてみれば惨憺たる戦績で予選落ちという驚くべき結果だった。
凋落しつつあるフィオレンティーナに0-3、サッカー文化の遅れている南伊のレッチェにも0-3。
インテルにとっては屈辱の結果としか言いようが無かった。
予選敗退が決まった日の夜、彼らは例外なく暗くなった部屋で体育座りを余儀なくされていた。

その後…プレイの散漫さとヘルナンデスの怪我を理由に、ルーベンは戦犯として扱われていた。
それまで彼はチーム内での発言力も大きく、王様のように振る舞っていた。

851 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 14:25:09 ID:???

…しかしそれが許されたのは、チームを勝たせている間だけであった。
謙虚さが無く、プレイも自分勝手であった彼を弁護する者は誰も居なかったのだ。
そして何より彼自身、その事に対する言い訳もしようとしなかった。
まるで、そんな事は意味が無いかと思わせるよう静かにしていたのである。


先着で
 ★なにがあった?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→レッチェ戦の敗戦後、ルーベンは抜け殻のようになっていた。 言い訳する気力もない。
ハート、スペード、クラブ→あのチームに入れない事をジョアンの口から正式に告げられていた。
クラブA→自分のプレイ態度が間違っていたのではないかと疑問を感じていた。
JOKER→自分のプレイ態度が間違っていたと本気で反省していた。


852 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 14:27:35 ID:???
 ★なにがあった?→ クラブJ

853 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 14:55:10 ID:???
【恋の】Another-C_2【奴隷】
【びーくーる】Another-C_2【びーくーる】
【次の主役は】Another-C_2【君に決めた】
【解析はまかせろー】Another-C_2【バリバリー】
【理屈じゃ】Another-C_2【ない】
【貴公子の】Another-C_2【駆け引き】
【ポーカー】Another-C_2【ゲーム】

854 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 15:20:10 ID:???

>クラブ→あのチームに入れない事をジョアンの口から正式に告げられていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルーベン「はぁあ…なんでこんな事になっちまったんだろうなぁ…
      一体全体、どうしてこうなった?」

人の気配が全くない小さな市民広場で、ルーベンはただ一人でボヤいていた。
今日はコッパ・イタリア・プリマヴェーラの決勝トーナメント初日、しかもACミランの試合が2戦目に
予定されているのだ。 例外なくサッカー狂であるミラノ市民はこぞってサン・シーロに集まっている。
そんな日ともなれば、この市民グラウンドは当然のように閑散となってしまう。
しかしそれがルーベンにとって都合良かった。
今の彼は人に居ない場所に居たかったのだ。

ルーベン「はぁ……マジでどうしてこうなった?」

ルーベンはベンチに座り、何度繰り返したか判らない疑問を再び呟いた。
しかし、どうしてこうなったかの原因を考える殊勝さは持っていない。

『ただ不運が訪れた、自分に落ち度なんかない』

こういう前提を捨てる気は彼には更々なかったのである。
そして思い出される衝撃の言葉。


855 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 15:20:42 ID:???
【マジックテープの】Another-C_2【奇跡】
【マジックテープに】Another-C_2【市民権を】
【正装と】Another-C_2【マジックテープ】

856 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 15:23:50 ID:???

〜回想・2日前〜

予選最終戦が終わった翌日、ルーベンはジョアンから呼び出されていた。
彼は大慌てで、呼び出しのあった駅前のカフェへと向かったのである。

ルーベン「(や)っべー、(や)っべーよこりゃ、ジョアンの爺ぃ 直々の呼び出しキタゼこれ…!
      そうだよ、予選落ちしたってオレの実力は変わらねえよな。
      決勝トーナメントに行けなきゃ落第なんて方便だったんだ、きっとそうだ!」

自らの希望的観測を口にしながらルーベンは歩みを急いだ。
早く安心したい、自信を取り戻させて欲しい、そんな気持ちが彼を急がせていた。
目的のカフェに到着して席を見渡すと、すぐにその人物は見付かった。
ジョアン・ウェンガー、かつてブラジルの名門 FCサンパウロのトップチームで監督を務め、
今はフィオレンティーナにて特別待遇のコーチを務めている老人がそこに居た。


ブル…

先程まで大口を叩いていたルーベンも、本人を前にして流石に緊張した。
ジョアンは老人とは思えない若々しい雰囲気を醸し出し、その眼光は未だ猛禽のように鋭かった。
数年前ウルグアイに出会って以来、その頃と全く変わりない空気がこの老人の周囲にはある。

857 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 15:25:33 ID:???

ルーベン「ご、御無沙汰しております…ジョアンさん。」

ジョアン「うむ…。 どうだ、フィオレンティーナとレッチェは手強かったか?」

型通りの挨拶などどうでも良いとばかりに、ジョアンはいきなり切り込んできた。
ルーベンは動揺する自分を抑えつけ、どう答えるべきかを頭の中で計算する。


先着で
 ★ルーベンの奇妙な言い訳→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→いや、もう少し本気出せばあんな奴らチョチョイのチョイでしたね。
ハート→そうっすね、チーム力の差が出ましたね。ウチの雑魚共がもう少し使い物になってりゃ…。
スペード→流石に強力でしたよ、兄弟弟子があんなに居てはね。
クラブ、JOKER→確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。


858 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 15:27:24 ID:???
 ★ルーベンの奇妙な言い訳→ クラブ4
ここだ・・・ここでダメダメな言い訳を・・・!

859 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 15:27:51 ID:RxFPZ0Qc
★ルーベンの奇妙な言い訳→ ハート3

860 :逆襲の若島津 ◆KDdgoChxgs :2011/01/04(火) 15:27:59 ID:7BLMwFC+
 ★ルーベンの奇妙な言い訳→ ハート10
地獄のルーベンですね、分かります。

861 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 15:37:23 ID:???
綺麗なルーベン・・・だと・・・?

862 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 15:42:46 ID:???
いや、これは本心じゃなく言い訳だけの展開と見た
JOKERならマジで改心してたんだろうけどw

863 :855:2011/01/04(火) 15:51:58 ID:???
【貴公子と】Another-C_2【恋のマジック】

変なタイミングで書き込んですみませんでした

864 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 16:06:20 ID:???
>>863 いえいえ、お気になさらず。 それよりもスレタイありがとうございますw
===============================================

>クラブ→確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

その結果、何を言ったところで負けは負け…強気に出ても恥の上塗りだと、そこまでは気付いた。
…となれば、ここは殊勝な態度を取らない手はない。

ルーベン「そうっすね、確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。」

ジョアン「ほう?」
??「なるほど…」

この回答が意外だったのか、ジョアンは座りなおして僅かに身を乗り出す。
またルーベンの後ろの席に座っていた人物が、彼の言葉に反応した事をルーベン自身は気付かなかった。
ルーベンにとっては目の前の老人の一挙手一投足だけが重要であり、それ以外は意識の外だった。

ルーベン(よっしゃ、これ大正解じゃね? これでジョアンの好感度は鰻登り、オレ選出間違いなし!)

ジョアン「では聞こうか…考えてと言ったが、具体的にどうすべきだったと言うのだ?」

内心ガッツポーズをエビ反り空中三回転で決めていたルーベン…
だが…当然ジョアンがこれだけで満足した筈はなかった。

865 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 16:08:38 ID:???

その言葉が何を意図しているのか、その事についてジョアンは再びルーベンに問う。
ぶっちゃけギクリとした事は胸の内に隠し、ルーベンは更に頭を働かせた。

ルーベン「それはもう…」


先着で
 ★ルーベンの輝かしい言い訳→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→嫌だなあジョアンさん、それをこれから考えるんじゃないですか。
ハート、スペード→フィオレンティーナ戦の前半は好調でしたからね…あとはマリーシアがあれば。
クラブ→アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
JOKER→単独で撃てる必殺シュートくらいは編み出して臨むべきでした。


866 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 16:13:06 ID:???
★ルーベンの輝かしい言い訳→ クラブQ
さあどうなる。

867 :866:2011/01/04(火) 16:14:13 ID:???
なにぃ!?判定3連続クラブだとぉ!?

868 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 16:23:10 ID:???
ルーベンさん綱渡りしてるなw途中から切れてるけどw

869 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 16:37:04 ID:???

>>867 ルーベンさんはこの時の為に運を残していたんですね!
>>868 ガラスのロープを目隠しで渡るルーベンさんに乾杯っすw
==============================================

>クラブ→アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルーベン「アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
      少なくともレッチェ相手にあれだけ無様を晒す事は無かったでしょう…。」

ルーベンは一応、本当に一応考えるべき事は考えていた。
フィオレンティーナとレッチェの試合だって、苛々しつつも観戦した。
お陰でレッチェの生命線はオフサイド、弱点はサイドアタックとまで把握していたのだ。
そしてその弱点を突くのに打って付けな選手がインテルに居る事も分かっていた。
当然それは太陽王子(プリンチペ・デル・ソーレ) 葵新伍の事であった。

ジョアン「なるほどな…確かに考えていたのはウソではないようだ。
      貴様の見立ては間違っていないぞ。」

ルーベン(やったー! 神様、オレ様、マジ感謝! 来スレからキャプテンルーベン始まるよ!)

どうやらこの回答も正解だったらしい。
ジョアンは納得したように頷き、ルーベンの言葉を肯定していた。
この時のルーベンの気分は、まさに希望に明日にレディーゴーだったと言えよう。


870 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 16:38:56 ID:???

ジョアン「だがしかし…!」

天に昇っていたルーベンは三度現実に引き戻された。
これ以上何かあるのか、もうないだろう、とルーベンは焦燥を蹴り飛ばす。

ジョアン「仮にサイドアタックが成功したとして、レッチェゴールをこじ開けられるか?
      貴様の持つフィニッシュシュートは何だったかな?」

ルーベン「そりゃもうテトラヒドロンシュートとダイビングボレーですよ。
      テトラヒドロンは撃てませんが、ダイビングボレーならあんなGK…」

先着で
 ★この大言壮語への反応→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ→低い浮き球のシュートでディッテンベルガの壁を越えられると思っていたのか?
ハート、スペード→ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。
クラブ→まぁいい…ならば最後のチャンスをやろう。
JOKER、クラブA→ブルノ「ちょっと待った! 聞き捨てなんねぇってばよ!」


871 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 16:41:36 ID:???
★この大言壮語への反応→ スペード8
ルーベンさん、安らかに眠れ・・

872 :逆襲の若島津 ◆KDdgoChxgs :2011/01/04(火) 16:43:30 ID:7BLMwFC+
★この大言壮語への反応→ クラブ6


873 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 16:51:46 ID:???
よくぞ綱渡りを続けたがルーベンさんの運もついに尽きたかw

874 :森崎名無しさん:2011/01/04(火) 17:08:29 ID:???
【僕がフック面なら】Another-C_2【君はループ面】

875 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 17:17:48 ID:???

>スペード→ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ジョアン「その通り、お前のシュート力なら あんなザルキーパー目ではない。」

…という答えをルーベンは期待していた。
期待というよりも、それは確信だったと言って良い。
故に、ジョアンが目の前で溜息を吐いた時…彼の思考はそこで停止した。

ジョアン「ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。」

ルーベン(あれ? あれ?)

最後のアドバイス…その言葉が意味する事をルーベンは察知していた。
しかしその事を理解する事も認める事も出来なかった。
彼は自分がカンピオーネに選ばれる事だけを信じており、それ以外の現実は信じていなかった。

ルーベン「ちょっ! ジョアンさん、最後のアドバイスってどういう事ですか!?」

ジョアン「言葉通り、お前は私の弟子としては落第だ。
      考えてその程度の認識ならば、私のチームには要らん。」

ルーベン「そんなバカなっ…!」


876 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 17:23:37 ID:???

ジョアン「しかしサッカー選手として今後の見込みがないわけではない。
      フィジカル、テクニック共に充分な実力を有しているのだからな。
      しかしそれは私の弟子のほぼ全てに言える事だ、図に乗るような事ではない。」

ルーベン「ううっ………」

ジョアンの言葉は冷淡であり、ルーベンの異議にまるで聞く耳を持つ様子は無かった。
意識を失いそうになルーベンの耳に入ってくる言葉は、彼が最も聞きたくない内容だった。
自分が他の選手と比べて何ら特別ではないという現実。

ジョアン「テトラヒドロンシュート…確かに威力は大したものだ。
      だがお前はあのシュートを他のチームに移っても使えると思っていたのか?」

ルーベン「それは…!」

ジョアン「お前の為にチームがあるんじゃない、チームの為にお前がいるんだ。
      勘違いするな、使われる立場になった時、それでも生きていける術を私は教えて来た。
      これから先、もしも大成したいと考えるならば その言葉の意味を考えるがいい。」

私が言いたいのはそれだけだ…そう締め括ったジョアンの声をルーベンは絶望的に聞いていた。
自分はいつだって使う立場にある、彼はそう信じてプレイをしてきた。
テトラヒドロンシュートはその主従関係を具現化した、彼のお気に入りのシュートだったのである。
だがそれこそがジョアンの不興を買った最たる物とジョアンは言ったのだ。

このアドバイスは、ルーベンに単独でゴールを決める術を身につける事を勧めた物だった。
しかしルーベンはこの時点でそこまで思考を繋げる事は出来なかった。
テトラヒドロンの否定、自分の否定、この時はそれだけがルーベンの頭を巡っていた。

〜回想終わり〜

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