キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【そんなタイトルで】アナザー カンピオーネ1【大丈夫か?】
1 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2010/10/22(金) 19:35:21 ID:PrCX1H7o
この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。
そして……この物語はキャプテン森崎のフィクションで…
とある貴公子と仲間達のサッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。
824 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 05:18:35 ID:???
三杉(これはいけない…彼女が脚を露出すれば、それは確かに万人が魅力を感じる事とは思うが、
その事を想像して悦に入るなんて見っとも無い事この上無いじゃないか。
それに…何だかまるで明日の夜を凄く楽しみにしているみたいじゃないか?
女性の知人と夕食を共にする、たったそれだけの事だと言うのに…。)
そうして彼は自らの浮かれかけていた心を戒めたのである。
浮かれて溺れるように女性と会う、それはいけない事だと彼は思っていた。
少なくとも、弥生が何も知らないまま…自分(三杉)の居場所すら知らないような
状態のままで、それを善しとする事は流石に出来なかった。
とは言え、他の女性と二人きりで食事する事を“青葉弥生が”裏切りと思うかどうか…
そこまで考えられなかった事は、貴公子としては不足する所があったと言わざるを得ない。
それが、女性との“まともな”付き合いの乏しさの結果だったとしても…。
このように三杉が男としての想像を働かせ、それを恥じている頃までに…
明日の相手であるモニカのサイドでもちょっとした物語があった。
825 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 05:19:36 ID:???
<モニカの章>
モニカ・センペルテ・ディマーレは少なからず焦燥に駆られていた。
これまで男性に然程興味が無かった彼女が、珍しく憧れや尊敬を抱いた年上の男性…
即ちフィオレンティーナのジュン・ミスギに食事を誘われた、そこまでは良かった。
そう、そこまでは純粋に喜ばしいサプライズであったと言える。
問題なのは二つ、それがディナーだと言う事と日時が明日の晩だと言う事だった。
三杉「明日の晩にディナーをゆっくり楽しみたいと思っているんだが、構わないか?」
三杉のこの言葉を聞いた時、モニカの頭の中は一瞬で真っ白になった。
それもその筈…彼女は男性とディナーに行く為のオシャレ着を持っていなかったのだ。
そもそもモニカは男性とまともにデートした事もなかった。
しかし、それは彼女がモテナイという事を意味していない。
クラスメートの男性に誘われる事はあっても、彼女の目には相手が子供っぽく映っており、
どうにも二人きりで時間を過ごす事へ魅力を感じず、全て断っていたのだ。
やがて、誘われ、断る事を疎ましく感じるようになった彼女…
その服装が中性的な物になっていくのはどうにも仕方がない事だったと言える。
パーティーの際でもレディスジャケットでサッパリと決める彼女は、
プレイボーイの多いイタリア男子学生の間では“残念な美人”として有名だった。
826 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 05:23:07 ID:???
モニカ「明日の晩…い、意外にすぐなんですね。」
こう答えて 考える時間を少しでも捻出しようという努力が、今の彼女の精一杯だった。
ランチであれば、一応所有している女性的な普段着を着ていくつもりだった。
しかしディナー(しかも貴公子相手)となると、ドレスコードによって、
最低でもカクテルドレス以上が必要になる事は想像に難くなかった。
三杉「…困る?」
モニカ(正直…困る……かな。 いつものレディスジャケットでもドレスコードはOKだと思うけれど、
流石にそれを着ていく訳にはいかないもの…どうしよう、着ていく服が無い…。)
断る事も頭に過(よ)ぎったが、それはすぐさま彼女自身に否定された。
何故ならば、どうしても行きたいと言う思いが圧倒的に強いからである。
そして返事が求められている今の状況、彼女には考えている暇(いとま)は皆無だった。
気が付けば、彼女は次のように答えていた。
モニカ「いえ…大丈夫です。 ちょっと驚いただけで…。」
言っちゃったー、と内心パニック気味になるモニカ。
どうするアイフルそふとばんく 建て替えるならダイワハウチュ。
ハッキリ言って混乱する思いは大きかったが、それ以上に嬉しい気持ちも強かった。
結果 頭の中は±0であり、その表情には困惑も喜色も浮かばなかったのである。
827 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 05:24:53 ID:???
三杉の表情を確認してみると、どうやら自分の言葉に対して苛立ちや呆れは抱いていないようだ。
その事にだけ安堵したモニカは再び頭を悩ませ始めるが…
だがその時、彼女の頭上に天啓とも呼ぶべき精神コマンド閃きが訪れた。
即ち…
先着で
★正月特番と思って下さい→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ、ハート→ナディアとクラウディアにドレスを貸して貰えるよう頼もうと考えた。
スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。
クラブ→一回だけどんな攻撃も回避できる効果を得た。
JOKER→名門貴族である家の力(名前)を使うしかないと考えた。
※一旦ここまでです
828 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 06:00:16 ID:???
★正月特番と思って下さい→
スペードA
クラブAが出たら恥ずかしい格好でも耐えられるような不屈の精神が身に付くかもね!
829 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 09:18:15 ID:???
どう転んでも三杉が真剣なら応援するぞ
830 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 11:52:50 ID:???
>>828
ダメダメ、それは『不屈』なのです、これはあくまで右から左へ受け流す『閃き』なのです。
>>829
ありがたいお言葉です、とは言え一体どうなるかは私にも分かりません…
===============================================
>スペード→この場を解散したら大急ぎで買いに行こうと考えた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
即ち、駐車場でフィオレンティーナのバスを見送り解散した後 大急ぎで買いに行こうという案だ。
ハッキリ言ってしまえば力技であり、閃きでも何でもありはしない。
しかし今のモニカにとっては、そんな案ですら天啓に等しい物であった。
モニカ(もちろん 都合良く私に似合う服が売っているとは限らない…
よしんば あったとして、私がそれを見付けられるか分からない。
でも今は、そんな事はどうでもいいの。 重要な事じゃないわ。)
当然起こり得る懸念、不安要素が心の中に浮かび上がり、モニカを動揺させようとしていた。
しかし今の彼女にとって、そんな事は取るに足らぬ瑣末な事であった。
モニカ(見付けられるか見付けられないかじゃない…見付けるの。
そうよ、マタイの福音書がずっと前から教えてくれていたじゃない。)
求めつづけなさい。 そうすれば与えられます。
探しつづけなさい。 そうすれば見いだせます。
たたきつづけなさい。 そうすれば開かれます。
マタイの福音書7章の一節をモニカは思い出していた。
彼女も当然子供の頃から聖書に慣れ親しんで育ってきているが、
特にこの一節は勇気を与えられる気がして好きだった。
831 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 11:55:00 ID:???
いつの間にかモニカが抱えていた混乱は収まっており、その目は静かで強い光を放っていた。
落ち着いた様子を察したのか、三杉はモニカに再び話しかけてきた。
三杉「モニカ、待ち合わせ場所だけど…あれ、聞いているかい?」
モニカ「あ、はい。 ごめんなさい、大丈夫です。」
三杉「そっか、じゃあ…ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世の下で19時に。」
ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世…ミラノドゥオーモ広場北に位置した、
ミラノで最も栄えているショッピングアーケードの事である。
もしも仕立てや取り寄せが必要になったとしても、待ち合わせの場所がそのアーケード
ならば、時間的猶予は最も期待できる事は確定的に明らかだった。
つまりモニカに取っては非常に願ったり叶ったりの場所と言えた。
モニカ「(コクコク)分かりました、じゃあ19時に…。 あの、私ちょっとナディア達と…。」
三杉「ああ、すまないね、友達が居るのに。」
そう優しそうに言ってくれる三杉にペコリと一礼し、モニカはナディア達の方へと位置を移動した。
かなり慌てて混乱もしたが、自分のやるべき事がハッキリとしたのは満足すべきだった。
ホッとしながらナディアの傍までやってくると、彼女は顔を覗き込みながらこう言ってきた。
ナディア「にやにや、にやにや。」
モニカ「な、なによう。」
832 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 11:57:53 ID:???
ナディア「なに話してたの〜? またまた私のイイ雰囲気レーダーに反応したんだけど〜。」
モニカ「プッ なんなの、そのレーダー。」
クラウディア「それだけ2人の周りの空気が違ってたって事よ。」
ナディアの不思議ちゃん発言に思わず吹いてしまうモニカ。
っしてクラウディアがその発言の解説をするのはいつもの事だった。
…その筈だが、モニカは今クラウディアの声に少し動揺した。
それは女の勘と言うか観察力が彼女にそうさせたのだ。
モニカ「あっクラウディア……。 っと…あの……明日一緒に食事する事にナリマシt…」
ナディア「本当!?」
クラウディア「あらあら、良かったじゃない!」
モニカ「ごめんなさい、クラウディア…アタシ…抜け駆けしちゃって…」
ついつい語尾が小さくなってしまうモニカ。
モニカはクラウディアも三杉に対して興味がある気がしていたのだ。
それなのに(テンパった結果とは言え)自分だけがアピールし、
そして食事誘われるまでなった事が少なからず後ろめたかった。
しかしクラウディアはそんなモニカの態度に笑って答えるのだった。
833 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 11:59:26 ID:???
クラウディア「プフ そんな事 考えてたんだ? 大丈夫よ、私のは少し違うから。」
ナディア「…と、申されると!?」
だがモニカより速くクラウディアの言葉に興奮気味に食い付いたのはナディアの方だった。
余りの引きのよさにクラウディアはもう一度噴き出したのだった。
クラウディア「興味は確かにあったわ、あの人は兄さんがあの大けがで自暴自棄になっていた時、
希望…って言うのかな、そういうのを与えてくれた人だからね。」
モニカ「そうなの!?」
ナディア「知らなかった!」
クラウディア「そうそう。 お陰で兄さんはサッカーを諦めず、治せる医者を求めて失踪して…
治して戻ってきたかと思えば、今度はフィレンツェのクラブ寮に住み込むって話。
兄さんにはサッカーなんてやめて欲しいと思っていた私にとっては、
逆に引き離されるような形になっちゃったからね。
凄い人と思う反面、一方的に恨んだりもしてたなー。」
モニカ「そっか…。」
ナディア「なるほど…クラウディアのサッカー嫌いって、そのせいだったんだね。」
クラウディア「うん、だから私がミスギさんを気にしているって思ったモニカは正解。
でも所詮そこまでの興味だったから、モニカは私に対して遠慮する事ないんだよ?」
モニカ「そっか…ごめんね、ありがとう。」
ニコッと笑ってくれたクラウディアの顔がとてもとても綺麗だとモニカは思った。
何より自分に気を遣って、色々と吐露してくれた友人の優しさが心の奥まで染みた。
涙目でウルッときそうになるのをグッとこらえ、モニカは笑顔を返したのだった。
834 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 12:02:45 ID:???
ナディア「それじゃ、三日後頑張ってね。 にこにこ。」
マルコ「うん、がっかりさせたくないしね。」
クラウディア「兄さんもね、辛い事あったらちゃんと言ってよ?」
バンビーノ「分かってるさ、心配するな。」
…その後 一同は駐車場に到着し、フィオレンティーナの選手達はバスに乗車していった。
ナディア達はローマ戦での応援を彼らに約束し、その姿を見送ったのだった。
モニカにとってはここから忙しい時間の始まりである。
モニカ「じゃあ2人とも、私ちょっと用事があるからここでお別れね。」
ナディア「あれ、そうなの? 一緒にジェラートでも食べようと思ってたんだけどな。」
クラウディア「用事って?」
モニカ「あ…うん、あの私ってディナーに着て行けるような女性らしい服って持って無くて…
だから今から探そうと思ってるの。」
ナディア「えーーーーー!」
モニカの発言に驚きを一切隠さなかったのはナディア。
あまりの様子にモニカは思わず目をパチクリさせた。
そして、ナディアが続けて放った言葉に思わず苦笑してしまうのだった。
835 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/03(月) 12:06:20 ID:???
先着で
★その言葉とは→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ、スペード→ナディア「水くさいよモニカ、私も一緒に探す!」 クラウディア「私もよ。」
ハート→ナディア「今から探すって無理じゃない?」 クラウディア「私のドレス貸そうか?」
クラブ→ナディア「ダメだよ、モニカは美し格好良くなくちゃ! ど、ドレスなんて…!」
JOKER→イスラス「話は聞かせて貰った…」 ディッテン「オレ達に任せてくれ。」
クラブA→ルーベン「話は聞かせて貰ったぜ!」 ブルノ「オレ達に任せろってばよ!」
ハートA→ファルコーニ「話は聞かせて貰った…」 ピエトロ「クラウディア、デートしてくれぇぇ!」
836 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 12:41:05 ID:ksLBx6AI
★その言葉とは→
ハートK
837 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 12:51:18 ID:???
女性陣気合十分
838 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 12:59:17 ID:???
この分岐の多さなら
審判腐敗「ウム、話は聞かせて貰ったぞ!」 弟子「キングオブ○ートの名に掛けて!」
「「お前にィィッ!最高のおォォ!ドレスをォォ!」」
みたいなのが無くて良かったねw
839 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 13:34:17 ID:???
クラブAはやめろぉ!
840 :
森崎名無しさん
:2011/01/03(月) 13:55:23 ID:tTmTemrA
>>838
コ○パのオーダーメイドですね分かります
841 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:05:46 ID:???
>>837
2人とも実に協力的ですね。モニカが友人に恵まれているのか、カード神の運命力なのか…
>>838
マスターの事をしっかり覚えていてくれる
>>838
にスレ主は感激ww
この場合ドレスは巨大な布切れになりますがw
>>839
どんな阿呆らしい展開になるか、ルーベンはともかくブルノさんは危険すぎる…
>>840
コスプレ衣装って安くなりましたよねー。
===============================================
ハート→ナディア「今から探すって無理じゃない?」 クラウディア「私のドレス貸そうか?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ナディア「今から探すって無理じゃない!? カクテルドレス探すのってかなり大変だよ?」
腕をワタワタと振りながら大慌て…といった様子でナディアはそう言った。
だがあまりに予想通りの内容で、モニカは思わず苦笑してしまう。
モニカ「やっぱりそうかな?」
ナディア「そりゃそうだよ、気に入るデザイン、色、サイズ、それと自分に似合うかとか…
実際に見立てて試着もしなくちゃだし、そうそう数もこなせないよ。」
クラウディア「そうよ、コッチの方だってかかるし…私のドレス貸そうか? 」
ここは流石にクラウディアも口を挟んできた。
年頃の女性ならば自分のドレスを探してきており、その大変さは解っているのだ。
自分のドレスならばモニカのサイズには合う筈と、貸与を勧めてくれるのだった。
だが…
842 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:12:16 ID:???
モニカ「うん、ありがとうね2人とも。 でも…それは最後の手段にさせて?」
ナディア「なんで!?」
クラウディア「モニカ…」
モニカ「自分でね…探したいの。 見付けられないかもだし、妥協しなくちゃいけないのかも知れない。
でもね、私は探す努力をしたいの。 必要ないからって、今迄女としての努力を怠ってたから、
表面だけ着飾ったって私はきっとダメだと思うの、自信が持てる筈ないのよ。
だからせめて、自分の足で探して、苦労して、納得して、それで明日に臨みたい。」
モニカはクラウディアの申し出を、感謝しながらも断った。
彼女は自分が今まで1人の女性として花開いていない自覚があった。
その為に必要な努力をサボってきたのだから当然と言えば当然である。
しかしその結果、初めて魅力を感じた男性を前に、最初から最後までテンパる失態を演じてしまった。
明日のディナーはモニカにとって、楽しみであると同時に恐怖でもあった。
だから彼女は少しでも努力し、その事で自分を納得させたいと考えていたのだ。
そしてこのモニカの言葉はクラウディア達の心に伝わる。
ただ目の前の事だけでなく、先の事も見据えた助力をしてあげたい気持ちにさせたのだった。
クラウディア「そっか…そうだよね。」
ナディア「うん、分かるわその気持ち。 女にとってデートは楽しみと同時に戦争だもの。」
適当に合わせた格好で好きな人と一緒に居たくないよねー。」
モニカ「す、す、好きな人って…ま、まだ分かんないだから……。」
843 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:13:17 ID:???
クラウディア(ダメねこの娘。)
ナディア(早くなんとかしてあげたいわ。)
他愛もない単語でこれだけ赤面するモニカに乾いた笑いが出る2人。
モニカのしたいようにするのが良いと思う以上に、こりゃやらなきゃダメだと思うのだった。
モニカ「じゃ…私行くね?」
クラウディア「うん、困ったら連絡してね?」
ナディア「ウチで2人で涼んでるからさ。」
感謝を伝えてモニカは2人と別れ、そのままバスでミラノ大聖堂に向かった。
大聖堂の手前、ショッピングアーケードの入り口でバスを降り、そしてモニカは周囲を見渡した。
844 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:14:52 ID:???
先着で
★モニカの奇妙な冒険1→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ、ハート7以下→取り敢えず無難にブティック発見。
ハート8以上→…ランジェリーショップがモニカの目に留まった…だと……?
スペード→子供が泣いているのを発見。
クラブ→所在ないモニカに近づき、話しかける者が…(さらに分岐)
JOKER、ダイヤK→アーケードの奥にある中華テイストの店にビビっと電波を感じた。
845 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 13:22:49 ID:???
★モニカの奇妙な冒険1→
ダイヤ3
846 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:36:50 ID:???
すみませんが容量が現在572881バイトと心許ない気がするので、
このスレの本編はここでいったん終了とし、スレタイの募集とスレ末外伝に突入といきます。
スレタイのテンプレは以下の通りです、宜しくお願い致します。
【】Another-C_2【】
847 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 13:44:53 ID:???
乙です
【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】
【サッカーも】Another-C_2【やってるよ!】
【モテたっていいじゃない】Another-C_2【貴公子だもの】
【別枠で】Another-C_2【ヒロイン決定戦】
モニカたんええ子や…
848 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 13:48:10 ID:???
三杉達が強豪ユヴェントスを倒し、トーナメント準決勝に駒を進めている頃…
すでに敗れた者、再戦を誓っているライバル達、まだ見ぬ強敵…
彼らも次の闘いに向けた序章が例外なく訪れていた。
先着で
★さーて、今回の外伝は?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ→ピエールの章
ハート→ヘルナンデスの章
スペード→ルーベンの章
クラブ→ブルノの章
クラブA→いきなり最終回……あれっ?
JOKER→ジャイロの章……はぁ?
849 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 13:49:06 ID:???
★さーて、今回の外伝は?→
スペードK
850 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 14:21:40 ID:???
>スペード→ルーベンの章
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ルーベン・ソサ・アルダイス…インテル・ミラノの攻撃の要となっていた選手。
恵まれた体躯による力強いドリブル、ダイナミックな守備…
それに加えて、彼には伝説のコーチ;ジョアン・ウェンガーから授かったテクニックを有していた。
彼は自分の実力に自信を持っていたし、周囲もそれを認めていた。
ルーベンの攻撃力とヘルナンデスの守備力、この二つがあればインテルは十分に強豪であった。
普段行なわれているカンピオナート・プリマヴェーラでも勝ち星を多く挙げており、
最も重要なACミランとのダービー戦においては全戦全勝という強さを誇っていた。
当然ながら、今回のコッパ・イタリア・プリマヴェーラでも優勝戦線に食い込むだろうと思われたが…
蓋を開けてみれば惨憺たる戦績で予選落ちという驚くべき結果だった。
凋落しつつあるフィオレンティーナに0-3、サッカー文化の遅れている南伊のレッチェにも0-3。
インテルにとっては屈辱の結果としか言いようが無かった。
予選敗退が決まった日の夜、彼らは例外なく暗くなった部屋で体育座りを余儀なくされていた。
その後…プレイの散漫さとヘルナンデスの怪我を理由に、ルーベンは戦犯として扱われていた。
それまで彼はチーム内での発言力も大きく、王様のように振る舞っていた。
851 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 14:25:09 ID:???
…しかしそれが許されたのは、チームを勝たせている間だけであった。
謙虚さが無く、プレイも自分勝手であった彼を弁護する者は誰も居なかったのだ。
そして何より彼自身、その事に対する言い訳もしようとしなかった。
まるで、そんな事は意味が無いかと思わせるよう静かにしていたのである。
先着で
★なにがあった?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ→レッチェ戦の敗戦後、ルーベンは抜け殻のようになっていた。 言い訳する気力もない。
ハート、スペード、クラブ→あのチームに入れない事をジョアンの口から正式に告げられていた。
クラブA→自分のプレイ態度が間違っていたのではないかと疑問を感じていた。
JOKER→自分のプレイ態度が間違っていたと本気で反省していた。
852 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 14:27:35 ID:???
★なにがあった?→
クラブJ
853 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 14:55:10 ID:???
【恋の】Another-C_2【奴隷】
【びーくーる】Another-C_2【びーくーる】
【次の主役は】Another-C_2【君に決めた】
【解析はまかせろー】Another-C_2【バリバリー】
【理屈じゃ】Another-C_2【ない】
【貴公子の】Another-C_2【駆け引き】
【ポーカー】Another-C_2【ゲーム】
854 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 15:20:10 ID:???
>クラブ→あのチームに入れない事をジョアンの口から正式に告げられていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ルーベン「はぁあ…なんでこんな事になっちまったんだろうなぁ…
一体全体、どうしてこうなった?」
人の気配が全くない小さな市民広場で、ルーベンはただ一人でボヤいていた。
今日はコッパ・イタリア・プリマヴェーラの決勝トーナメント初日、しかもACミランの試合が2戦目に
予定されているのだ。 例外なくサッカー狂であるミラノ市民はこぞってサン・シーロに集まっている。
そんな日ともなれば、この市民グラウンドは当然のように閑散となってしまう。
しかしそれがルーベンにとって都合良かった。
今の彼は人に居ない場所に居たかったのだ。
ルーベン「はぁ……マジでどうしてこうなった?」
ルーベンはベンチに座り、何度繰り返したか判らない疑問を再び呟いた。
しかし、どうしてこうなったかの原因を考える殊勝さは持っていない。
『ただ不運が訪れた、自分に落ち度なんかない』
こういう前提を捨てる気は彼には更々なかったのである。
そして思い出される衝撃の言葉。
855 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 15:20:42 ID:???
【マジックテープの】Another-C_2【奇跡】
【マジックテープに】Another-C_2【市民権を】
【正装と】Another-C_2【マジックテープ】
856 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 15:23:50 ID:???
〜回想・2日前〜
予選最終戦が終わった翌日、ルーベンはジョアンから呼び出されていた。
彼は大慌てで、呼び出しのあった駅前のカフェへと向かったのである。
ルーベン「(や)っべー、(や)っべーよこりゃ、ジョアンの爺ぃ 直々の呼び出しキタゼこれ…!
そうだよ、予選落ちしたってオレの実力は変わらねえよな。
決勝トーナメントに行けなきゃ落第なんて方便だったんだ、きっとそうだ!」
自らの希望的観測を口にしながらルーベンは歩みを急いだ。
早く安心したい、自信を取り戻させて欲しい、そんな気持ちが彼を急がせていた。
目的のカフェに到着して席を見渡すと、すぐにその人物は見付かった。
ジョアン・ウェンガー、かつてブラジルの名門 FCサンパウロのトップチームで監督を務め、
今はフィオレンティーナにて特別待遇のコーチを務めている老人がそこに居た。
ブル…
先程まで大口を叩いていたルーベンも、本人を前にして流石に緊張した。
ジョアンは老人とは思えない若々しい雰囲気を醸し出し、その眼光は未だ猛禽のように鋭かった。
数年前ウルグアイに出会って以来、その頃と全く変わりない空気がこの老人の周囲にはある。
857 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 15:25:33 ID:???
ルーベン「ご、御無沙汰しております…ジョアンさん。」
ジョアン「うむ…。 どうだ、フィオレンティーナとレッチェは手強かったか?」
型通りの挨拶などどうでも良いとばかりに、ジョアンはいきなり切り込んできた。
ルーベンは動揺する自分を抑えつけ、どう答えるべきかを頭の中で計算する。
先着で
★ルーベンの奇妙な言い訳→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ→いや、もう少し本気出せばあんな奴らチョチョイのチョイでしたね。
ハート→そうっすね、チーム力の差が出ましたね。ウチの雑魚共がもう少し使い物になってりゃ…。
スペード→流石に強力でしたよ、兄弟弟子があんなに居てはね。
クラブ、JOKER→確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。
858 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 15:27:24 ID:???
★ルーベンの奇妙な言い訳→
クラブ4
ここだ・・・ここでダメダメな言い訳を・・・!
859 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 15:27:51 ID:RxFPZ0Qc
★ルーベンの奇妙な言い訳→
ハート3
860 :
逆襲の若島津
◆KDdgoChxgs
:2011/01/04(火) 15:27:59 ID:7BLMwFC+
★ルーベンの奇妙な言い訳→
ハート10
地獄のルーベンですね、分かります。
861 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 15:37:23 ID:???
綺麗なルーベン・・・だと・・・?
862 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 15:42:46 ID:???
いや、これは本心じゃなく言い訳だけの展開と見た
JOKERならマジで改心してたんだろうけどw
863 :
855
:2011/01/04(火) 15:51:58 ID:???
【貴公子と】Another-C_2【恋のマジック】
変なタイミングで書き込んですみませんでした
864 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 16:06:20 ID:???
>>863
いえいえ、お気になさらず。 それよりもスレタイありがとうございますw
===============================================
>クラブ→確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
その結果、何を言ったところで負けは負け…強気に出ても恥の上塗りだと、そこまでは気付いた。
…となれば、ここは殊勝な態度を取らない手はない。
ルーベン「そうっすね、確かに強かった…ですが、オレももう少し考えてプレイするべきでしたよ。」
ジョアン「ほう?」
??「なるほど…」
この回答が意外だったのか、ジョアンは座りなおして僅かに身を乗り出す。
またルーベンの後ろの席に座っていた人物が、彼の言葉に反応した事をルーベン自身は気付かなかった。
ルーベンにとっては目の前の老人の一挙手一投足だけが重要であり、それ以外は意識の外だった。
ルーベン(よっしゃ、これ大正解じゃね? これでジョアンの好感度は鰻登り、オレ選出間違いなし!)
ジョアン「では聞こうか…考えてと言ったが、具体的にどうすべきだったと言うのだ?」
内心ガッツポーズをエビ反り空中三回転で決めていたルーベン…
だが…当然ジョアンがこれだけで満足した筈はなかった。
865 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 16:08:38 ID:???
その言葉が何を意図しているのか、その事についてジョアンは再びルーベンに問う。
ぶっちゃけギクリとした事は胸の内に隠し、ルーベンは更に頭を働かせた。
ルーベン「それはもう…」
先着で
★ルーベンの輝かしい言い訳→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ→嫌だなあジョアンさん、それをこれから考えるんじゃないですか。
ハート、スペード→フィオレンティーナ戦の前半は好調でしたからね…あとはマリーシアがあれば。
クラブ→アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
JOKER→単独で撃てる必殺シュートくらいは編み出して臨むべきでした。
866 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 16:13:06 ID:???
★ルーベンの輝かしい言い訳→
クラブQ
さあどうなる。
867 :
866
:2011/01/04(火) 16:14:13 ID:???
なにぃ!?判定3連続クラブだとぉ!?
868 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 16:23:10 ID:???
ルーベンさん綱渡りしてるなw途中から切れてるけどw
869 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 16:37:04 ID:???
>>867
ルーベンさんはこの時の為に運を残していたんですね!
>>868
ガラスのロープを目隠しで渡るルーベンさんに乾杯っすw
==============================================
>クラブ→アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ルーベン「アオイって猿をですね、ラインコントロールに使ってりゃ…もう少しね。
少なくともレッチェ相手にあれだけ無様を晒す事は無かったでしょう…。」
ルーベンは一応、本当に一応考えるべき事は考えていた。
フィオレンティーナとレッチェの試合だって、苛々しつつも観戦した。
お陰でレッチェの生命線はオフサイド、弱点はサイドアタックとまで把握していたのだ。
そしてその弱点を突くのに打って付けな選手がインテルに居る事も分かっていた。
当然それは太陽王子(プリンチペ・デル・ソーレ) 葵新伍の事であった。
ジョアン「なるほどな…確かに考えていたのはウソではないようだ。
貴様の見立ては間違っていないぞ。」
ルーベン(やったー! 神様、オレ様、マジ感謝! 来スレからキャプテンルーベン始まるよ!)
どうやらこの回答も正解だったらしい。
ジョアンは納得したように頷き、ルーベンの言葉を肯定していた。
この時のルーベンの気分は、まさに希望に明日にレディーゴーだったと言えよう。
870 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 16:38:56 ID:???
ジョアン「だがしかし…!」
天に昇っていたルーベンは三度現実に引き戻された。
これ以上何かあるのか、もうないだろう、とルーベンは焦燥を蹴り飛ばす。
ジョアン「仮にサイドアタックが成功したとして、レッチェゴールをこじ開けられるか?
貴様の持つフィニッシュシュートは何だったかな?」
ルーベン「そりゃもうテトラヒドロンシュートとダイビングボレーですよ。
テトラヒドロンは撃てませんが、ダイビングボレーならあんなGK…」
先着で
★この大言壮語への反応→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
ダイヤ→低い浮き球のシュートでディッテンベルガの壁を越えられると思っていたのか?
ハート、スペード→ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。
クラブ→まぁいい…ならば最後のチャンスをやろう。
JOKER、クラブA→ブルノ「ちょっと待った! 聞き捨てなんねぇってばよ!」
871 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 16:41:36 ID:???
★この大言壮語への反応→
スペード8
ルーベンさん、安らかに眠れ・・
872 :
逆襲の若島津
◆KDdgoChxgs
:2011/01/04(火) 16:43:30 ID:7BLMwFC+
★この大言壮語への反応→
クラブ6
873 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 16:51:46 ID:???
よくぞ綱渡りを続けたがルーベンさんの運もついに尽きたかw
874 :
森崎名無しさん
:2011/01/04(火) 17:08:29 ID:???
【僕がフック面なら】Another-C_2【君はループ面】
875 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 17:17:48 ID:???
>スペード→ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ジョアン「その通り、お前のシュート力なら あんなザルキーパー目ではない。」
…という答えをルーベンは期待していた。
期待というよりも、それは確信だったと言って良い。
故に、ジョアンが目の前で溜息を吐いた時…彼の思考はそこで停止した。
ジョアン「ふぅ…まあいい。 せめて最後にアドバイスをくれてやろう。」
ルーベン(あれ? あれ?)
最後のアドバイス…その言葉が意味する事をルーベンは察知していた。
しかしその事を理解する事も認める事も出来なかった。
彼は自分がカンピオーネに選ばれる事だけを信じており、それ以外の現実は信じていなかった。
ルーベン「ちょっ! ジョアンさん、最後のアドバイスってどういう事ですか!?」
ジョアン「言葉通り、お前は私の弟子としては落第だ。
考えてその程度の認識ならば、私のチームには要らん。」
ルーベン「そんなバカなっ…!」
876 :
アナカン
◆w2ifIqEU72
:2011/01/04(火) 17:23:37 ID:???
ジョアン「しかしサッカー選手として今後の見込みがないわけではない。
フィジカル、テクニック共に充分な実力を有しているのだからな。
しかしそれは私の弟子のほぼ全てに言える事だ、図に乗るような事ではない。」
ルーベン「ううっ………」
ジョアンの言葉は冷淡であり、ルーベンの異議にまるで聞く耳を持つ様子は無かった。
意識を失いそうになルーベンの耳に入ってくる言葉は、彼が最も聞きたくない内容だった。
自分が他の選手と比べて何ら特別ではないという現実。
ジョアン「テトラヒドロンシュート…確かに威力は大したものだ。
だがお前はあのシュートを他のチームに移っても使えると思っていたのか?」
ルーベン「それは…!」
ジョアン「お前の為にチームがあるんじゃない、チームの為にお前がいるんだ。
勘違いするな、使われる立場になった時、それでも生きていける術を私は教えて来た。
これから先、もしも大成したいと考えるならば その言葉の意味を考えるがいい。」
私が言いたいのはそれだけだ…そう締め括ったジョアンの声をルーベンは絶望的に聞いていた。
自分はいつだって使う立場にある、彼はそう信じてプレイをしてきた。
テトラヒドロンシュートはその主従関係を具現化した、彼のお気に入りのシュートだったのである。
だがそれこそがジョアンの不興を買った最たる物とジョアンは言ったのだ。
このアドバイスは、ルーベンに単独でゴールを決める術を身につける事を勧めた物だった。
しかしルーベンはこの時点でそこまで思考を繋げる事は出来なかった。
テトラヒドロンの否定、自分の否定、この時はそれだけがルーベンの頭を巡っていた。
〜回想終わり〜
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