キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】

1 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 18:06:08 ID:???

この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語はキャプテン森崎のフィクションであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。





…恋愛は二の次の筈です。

470 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 15:19:08 ID:???

深刻そうでいてイマイチ深刻になりきれていなように映っているのは気のせいだろうか。
ともかくレッチェの面々からは戦意喪失までの深刻さは感じられなかった。
多少勢いを失いかけていたジャシントなどはブルノにツッコミを入れる事で空元気は出ている。
そんなチームの雰囲気を横で感じながら、この2人は何処か達観したように普段の調子を保っていた。

ディッテンベルガ「やはりパルマだったか…。 戦意を折られる事なく戦えるかが鍵だが…」

イスラス「クック……判り切っていた事だろう………」

ディッテンベルガ「フッ、そりゃな。 だがまぁ…それより先ずは目の前の一戦…油断せず行くぞ。」

イスラス「…誰が相手でも負けない……。」

ディッテンベルガの言葉に対してイスラスは口数少なく答えた。
いつもと全く変わらぬ友の様子に、ディッテンベルガは安心感を得ていた。

コッパ・イタリア・プリマヴェーラ 準々決勝第4試合 レッチェ vs ナポリ
試合開始の時間が間もなくやって来ようとしていた。


471 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 15:22:15 ID:???

<控室・ナポリ>

ホルマジオ「さぁーてと…お前ら、今日はなかなか手強い相手だぜ、知ってるか?」

プロシュート「あぁん? おめ〜……イスラスの顔は知ってるよなぁぁっ?
        ディッテンベルガとカルネバーレ、キャプテンはマンチーニとか言うそうだが、
        そいつも全部しってるよな オメー?」

ペッシ(兄貴、いくら兄貴でもそりゃあ失礼じゃあないですか?
     ターゲットの顔を覚えるのはオレ達にとって反射みたいなもんでさぁ。)

ホルマジオ「おいおいおい、怖えって。 しょうがねぇなぁ〜、質問してるのはオレなのによぉ。
       質問に質問で返すなよ……礼儀に反するってもんだぜ。」

ガラの悪い言葉が飛び交うこの控室はFCナポリユースの控室。
どうやらミーティングが行なわれようとしていた……。 いた…?

ギアッチョ「カルチョって言葉はよぉ〜…『ボールを蹴る』って意味の言葉から生まれたんだよぉ〜。
       でもイギリスじゃフットボール(球)、足の球って言うんだぜぇ〜?
       しかもフランスもスペインもドイツも中国もオランダでさえ足球足球足球…
       何でカルチョみてぇぇに『ボールを蹴る』って意味の言葉にしねぇぇぇんだ〜〜〜?
       それって納得いくか〜〜〜〜〜〜おい?」

隅っこでロッカーを前に独り言を呟いている男もおり、ミーティングの雰囲気は全然ない。
ホルマジオは深々と溜息を吐いて、「ギアッチョ」と彼の名前を呼ぶが…。
そんなホルマジオの言葉に気づかず、ギアッチョはさらにヒートアップしていく。


472 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 15:23:17 ID:???

ギアッチョ「オレはぜーんぜん納得いかねえ………。
       なめてんのかぁーーーー! このオレをっ!!!!
       蹴れよ!! ボールを蹴りやがれ!!! 足球とか呼ぶんじゃねぇっ!!!
       チクショオーーーーー!!!! ムカつくんだよ! コケにしやがって!!!」

ホルマジオ「ギアッチョ!!!」

ギアッチョ「うるせえぇぇぇl!!!!!」

ホルマジオ「聞けよ、日本じゃカルチョの事は『蹴球』って呼ぶらしいぜ?」

ギアッチョ「なっなにぃぃぃぃぃぃ!!!!  マジか!! いいじゃねーか日本!
       ヤベーーーよ、オレ日本の事 好きになって来ちまったぜえええええ!!」

バカバカしい会話にプロシュートは肩を竦めて溜息をついた。
そもそも何だって自分がカルチョなんかやらされてるのか、彼は全く持って理解できなかった。
ボスからチームに与えられた指令らしいが、(特殊メイクするとは言え)こんな大勢の衆目の前に
自分達の姿を晒すなんて事は、彼にとって考えられない事だった。

プロシュート(リゾットの話じゃあ精神の訓練っつー名目で指令があったらしいが…やってられるかよ。
        しかも全部終わったらあのクソデブのポルポんとこに集合とかよぉぉ…。)

不満を頭の中で駆け廻らせながら、プロシュートはチームメンバーの顔を改めて確認した。
理知的ぶって話すホルマジオ、クレイジーに怒鳴り散らしていたギアッチョ。
そして自分の隣で佇んでいる弟分のペッシ。 あとは…


473 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 15:24:44 ID:???

先着で
 ★残りのナポリの主力メンバー→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ≫イルーゾォと…それからサーレーってのがいるらしい
ハート≫そしてペッシはすでにマンモーニ(ママッ子)じゃねえ
スペード≫それからリゾットも今日は出るらしい
クラブ≫あと…リガトニって奴が序盤に出るとか言ってたなぁ
クラブA≫そうそう、監督はチョコラータってヤツだ。
JOKER≫ドッピオってチビも居るが、何の役に立つのかわからねえ


474 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 15:29:45 ID:???
 ★残りのナポリの主力メンバー→ スペード6
とぅるるるるるるるるるるるるるる

475 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 17:04:49 ID:???

>残りのナポリの主力メンバー→
>スペード≫それからリゾットも今日は出るらしい
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「PAに入るのを許可しない」口癖のイルーゾォと(GKのオレにとっては中々頼りになるストッパー。)
それからポルポのとこから派遣されてきたサーレー(髪の毛のセットが蜘蛛の足みてぇで気持ち悪い。)
あと、まだ到着していがオレ達のリーダーでもあるリゾットも今日は出場するらしい。

プロシュート(リゾットが出るって事は今日の相手はマジにかなり強力な奴らだ。
        そして…(信じられねー事だが)組織も本気だって事も意味している。)

そう考えるとプロシュートも徐々に面白い気持ちになってきた。
何があるのかは判らないが、とにかく相手は手練(てだれ)…。
そういう相手を徹底的に叩きのめす事はプロシュートは嫌いではなかった。
目的が見えない事は心の底から不満ではあったが、そこは目を瞑れない事もない。

プロシュート「よぉぉし…ペッシ、今日は『先っちょ』から『ケツ』までトコトンやると決めたぜ。
        半端な気持ちっつーんだったら、オメー…今日はもう寝てろ。」

ペッシ「えっ…本気で行くんスか兄ぃ! そーゆー事ならオレもやってやりますぜ!
     よっしゃ、ヤロウぶっ殺してやる! ぜってーぶっ殺してやるぜ!!」


ピクッ…

プロシュートは今の気分を弟分に話し、さらにテンショウンを盛り上げようとした。
その言葉に対し、ペッシは打てば叩くような気持いい反応をしたつもりだった。
しかしプロシュートはペッシの言葉の中に自分の嫌いな言葉が含まれているのを聞き逃さなかった。


476 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 17:06:42 ID:???

プロシュート「オイてめぇ…忘れたのよコラぁ…!?
       オレたちの世界にそんな弱虫の使う言葉はねぇ筈だぞ……。」

ペッシ「へへっ、そうでした…! 「ブッ殺す」…そんな言葉は使う必要がなかった…ですよね。
     その言葉を頭の中に思い浮かべた時には! 実際に相手を殺っちまって、
     もうすでに終わってる! へへっ…まだオレはマンモーニだった頃のクセが抜けねぇっすね。」

プロシュート「わかってりゃあいいんだ…。 オメーは気が利くヤツだ、自信持ってイイ。」

ペッシ「プロシュート兄ぃの意志は、オレがフィールドでキッチリ見せてやりますぜ!」

プロシュートはようやく満足そうな笑みを浮かべた。
そしてペッシが上げて来た手に対し、ヤレヤレと苦笑しながら自分の手を叩きつけた。
いわゆるハイタッチをしたのである。

…と、ここでホルマジオがようやくホワイトボードの前に立った。

ホルマジオ「うお〜〜〜い、作戦説明するぜ。
       オレは基本的に考える事しかしねえからお前らシッカリやれよ〜〜。」

脱力したような声で喋るホルマジオに対し、皆 一応耳を傾ける。
分析力と発想力において、ホルマジオが他の者より抜きんでいるのは誰もが理解していた。
あのリゾットでさえホルマジオの意見をよく取り入れているのだから当然だ。

こうして、この部屋ではホルマジオ脚本によるレッチェ対策が話されたのだった。


477 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 17:08:30 ID:???

・・・・


〜グラウンド〜

実況「さあ皆さんお待たせしました! 決勝トーナメント第4試合 レッチェvsナポリ、
    もう間もなく選手入場です。 フォーメーションは以下のようになっております。」


レッチェ(3-5-2)

−−−H−−− Hカルネバーレ
−−−−−F− Fモゼ
−−−I−−− Iマンチーニ
−J−−−E− Jイスラス Eミケーレ
−−D−G−− Dリべリ Gジャシント
−A−C−B− Aドメーニコ Cディッテンベルガ Bチェーザレ
−−−−−−−
−−−@−−− @ブルノ


ナポリ(4-5-1)

−−−H−−− Hサーレー
−−−−−−−
−−I−J−− Iソルベ  Jジェラート
−F−E−G− Fチンクエ Eペッシ   Gギアッチョ
−−−−−−− 
−A−D−B− Aドゥーエ Dイルーゾォ Bトレ
−−−C−−− Cクワトロ
−−−@−−− @プロシュート


478 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 17:10:39 ID:???
中途半端で申し訳ないのですが、今日はここまでにします。
なんかだるくて調子悪いー。

479 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 18:05:22 ID:???
乙でした。ペッシは既にマンモーニを脱出しているのかw

480 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 18:06:20 ID:???

メシ食って早く寝なさい

481 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 18:12:42 ID:???
モニカ「私から中の人へ差し入れです。  カロリーメイトクリームソーダ をどうぞ…」
弥生 「じゃあ私からは トリュフヤクルト を…」


二人 「「早く元気になって私達をよろしくお願いしますね。ニコッ」」

482 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 20:06:52 ID:???
これは弥生の勝ちだな

483 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 20:57:05 ID:???
差し入れにトリュフが流行っている模様

484 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 22:44:53 ID:???
皆さんありがとうございます、お返しに トマトとモッツァレラのサラダうめこぶ茶 を☆
個人的には差し入れ勝負はモニカさんの勝ちですね、トリュフだけ貰っても活用できる気がしませんw

しかし今日は本当、いつにも増して誤字・脱字が多くてすみませんでした。
明日は多分更新できませんが、もう少しまともに書き綴れるようにしたいです。

485 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:29:52 ID:???

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

選手が入場し、観客達のテンションもまたここでダダ上がり状態となっていた。
フィオレンティーナの選手達の付近も当然例外ではない。
しかしこの喧騒の中、フィオレンティーナ選手達は厳しい表情で沈黙を貫いていた。

レントゥルス「はじまるね、ロマーノ。」

ダラピッコラ「ああ…どうやらナポリは予選と違う顔がチラホラ居やがる。
        いよいよと、きなくさい臭いがプンプンして来たぜ。」

三杉(実力を隠したチーム…どうやらダラピッコラの見立て通りかも知れないな。)


バスの中でダラピッコラが話していた、ナポリというチームの裏…
本物のギャングの目、危険な雰囲気…今になって三杉も只ならぬ風を感じ始めていた。
そしてレッチェが・・・敵ではあるものの、予選にて死闘を繰り広げ 少なからず親近感を抱いている彼等が、
出来るならば無事に試合を終え 勝利を収めて欲しいと(口には出さないが)願っていた。

・・・フィオレンティーナの観客席から遠く離れた一席にて、彼らよりもずっと幼い少年が一人。
彼はホットドックを片手に、スタンドの方をじっくりと凝視していた。
・・・と突然、その少年は前触れもなく奇声を上げたのだった。

???「トゥルルルルルル…! あ、ボスからの電話だ!」


486 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:31:09 ID:???

そう言って少年は手に持っていたホットドッグを耳に当て、更に奇妙な独り言を始めた。
周囲の観客はギョッと驚いたが、しかし間もなく試合開始の時間…変人に向ける分の関心など無かった。
少年の奇行、奇声など見なかった事、聞かなかった事にしてフィールドに歓声を上げる。

ワアァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

ドッピオ「もしもしドッピオです…はい、はい…試合開始は間もなくです。
      リゾットは居ないみたいですね・・・ポルポの部下のサーレーは出ています。
      サーレーの能力はポルポから聞いてます・・・ええ、リゾットは教えなかったそうです。
      ・・・ええ、暗殺チームですからね、当然ながら解ってボスにも能力を知らせないでしょう。
      はい・・・奴らが裏切る時のため、その能力を予測する要素が欲しい、ですよね・・・。
      しかし・・・本当に眉唾じゃないんですか? 発現するスタンド能力とカルチョの
      プレイスタイルに関連性があるなんて、なんだか信じられません・・・。
      い、いや・・・そんなつもりは! はい、はい・・・! ガチャン!」

ドッピオはホットドッグを耳から離し、ビビッた表情で溜息を吐いた。

ドッピオ「はぁー、ボスちょっと不機嫌そうだったな・・・マジビビッたぁ・・・。
      けどなぁ・・・確かにスタンド能力はメンタルや才能とフィックスし易いみたいだけど・・・
      そう簡単に能力を推測する事なんて出来るのかなぁ・・・。」

ドッピオは再び大きく溜息を吐いた。
彼の独り言は歓声に掻き消され、誰の耳にも入る事はなかったのである。

487 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:32:38 ID:???

実況「さあ、コイントスの結果 ナポリボールとなりました。
    間もなく試合開始の笛が鳴ります。」

サーレー「よっし、手筈通り頼むぜ。」
ソルベ「分かってるって。」
ジェラート「お前が手に入れたって能力、見せて貰うぜ?」


何やらコソコソと話しているナポリ選手の様子に、マンチーニも薄っすらと不気味さを感じていた。
どうやら何か策を練って来てはいるらしいが・・・。

イスラス「動揺するな・・・・・・。」

マンチーニ「イスラス!?」

イスラス「何を仕掛けてこようが関係ない・・・・・・オレが奪う・・・。」

マンチーニ「あ・・・ああ、頼りにしている・・・。 (イスラスも何か感じているのか・・・?)」

マンチーニは言葉の通りイスラスに対して全面的な信頼を寄せていた。
実力は勿論だが、その強気な瞳はどんな苦境でもチームのメンタルを引っ張る力があるからだ。
本人にそんな意志があるかどうかは別として・・・。(多分好き勝手やってるだけ)
だがイスラスの言葉を聞いても、マンチーニは今だけは不安が消える事が無かった。
かと言って、まだ試合が始まってない状況で動揺を周囲に曝すわけにはいかなかった。
イスラスもその事を解って注意喚起してきたのだろうし。


488 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:34:11 ID:???

ピイィィィィィィィィィ!!

実況「さあ試合開始です、ソルベくんのキックオフでジェラートくんが前に出ます。
    そしてすぐにバックパス、この辺りは定石通りと言えるのでしょうか?」

ジェラートのバックパスに対して走り込んだのはFWの筈のサーレーであった。
なんと大きく脚を上げ、そしてこの位置からシュート撃つかのように振り下ろした。
この位置からどんなシュートが来るのかとレッチェの選手達の身に緊張が走る。

・・・・・・。

しかしボールはサーレーの足元でピタリと止まっていた。
キックフェイント・・・にしても非常によく出来た、そして全く意味のないフェイントであった。
そして、サーレーはそのままの位置で立ち止まり・・・何もしようとしない。
いや、何やら足を細かく動かしているが、それの意味する事は全くの不明であった。

コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ・・・

サーレー(ちょこっとずつ爪先で小突くんだぜ・・・ちょこっとずつでも『固定』されてる所に力は溜まる。
      思い切り蹴るのは最初だけ・・・あとは職人みたいにコツコツコツコツ・・・。)


489 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:35:19 ID:???

何かをしてくる意図があるのは分かっていた、しかしこれは全くの予想外・・・
あまりに不可解なサーレーの挙動に、マンチーニは行動と思考が制限されてしまっていた。

マンチーニ(なんだ!? な、何をしようとしているんだ!?)

イスラス「(チッ・・・) オレが奪う・・・ゾーンを固めていろ・・・・・・。」

動けない味方に代わり、イスラスが中央へ走りこんだ。
そしてサーレーを真正面から狙いに捉え、そして誰の目にも止まらぬスピードで突っ込んだ。
三杉を、新田を何度も苦しめたイスラス必殺の高速タックルである。


ズザァァァァァァァァ!!!

サーレー(解除・・・。)



ド ゴ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ !



イスラス(・・・!)


490 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:36:20 ID:???

     バ キ イ ィ ィ ィ ッ ! ! !

何が起こったのか、今自分は何をしようとしていたのか。
前後不覚となってしまうほどの衝撃を、イスラスはその身に受けていた。


ドサッ! ドサッ・・・!

一度、二度・・・と身体を地に打ち付けられ、自分が相手のシュートに吹き飛ばされた事に気づいた。
そして首を僅かに動かして自軍のゴールの方向を見た。



先着で
 ★イスラスの目に入った光景は・・・→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてはポストに当たり破裂。
ハート≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてラインを割った。
スペード、クラブ≫ディッテンベルガが吹き飛ばされ、ブルノも紙みたいに吹っ飛んでゴール。
JOKER≫ディッテンベルガがこのボールを蹴り返した後の残身だった。


491 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 13:54:44 ID:???
 ★イスラスの目に入った光景は・・・→ ハート5

492 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 15:51:49 ID:???

>イスラスの目に入った光景は・・・→
>ハート≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてラインを割った。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そこに見えたのは、唖然とした表情で立ち尽くす仲間達の姿と…
それからディッテンベルガが背中から地に叩きつけられた瞬間の映像だった。

イスラス(決められた、か…?)

ゴールを許したか否か…イスラスはその事を何よりも気にした。
そのイスラスの疑問にすぐさま回答したのは審判の笛であった。
ピッと短い音がフィールドに響き、その腕はレッチェゴールの方向に向けられている。
ナポリのコーナーキックである事が示されていた。

イスラス(コースをずらしたのか……やるな…。)

マンチーニ「イスラス! イスラース!!!」

イスラス(やかましい…。)

叫び寄って来たマンチーニを無視し、イスラスは自分の身体が動くかを確認した。
腕…脚と…ここまで問題がなかった。 安心して立ち上がろうと全身に力を入れた時…
脇腹の部位に強烈な痛みに襲われた。


493 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 15:57:02 ID:???

イスラス(ッつ………アバラ骨か………?)

痛みの程度から、少なくとも亀裂骨折くらいにはなっていると思われた。
軽症とは言えない位であり、プレイにも悪影響を与える可能性があると言えた。
隣ではマンチーニが心配そうに何やら騒いでいるが、イスラスにとってそれはやや不快だった。
負けず嫌いさが顔を出し、マンチーニの騒ぎを無視して何事もなかったかのように立ち上がる。

イスラス「コーナーだ……」

そう言ってゴール前に戻ろうとしたが、当然マンチーニに呼び止められる。

マンチーニ「そんな事よりお前…怪我、怪我はしていないのか!?
       あんなシュートを間近で喰らって無事の筈がないだろう!!」

イスラス「・・・」


A 「痛くねぇ…。」 グッ(←親指を立てた)
B 「問題ない…。」 (怪我を隠して普段通りを装う)
C 「治療は…このコーナーを止めてからだ……。」 (怪我申告、CK後一時out)
D 「治療してくる……ここは頼むぞ………。」 (怪我申告、一時out)
E そ の 他  

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


494 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:01:24 ID:8aIiyr+A
B
イスラスならこっちかなあ……。

495 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:16:34 ID:xL4EaISY
D

496 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:20:35 ID:s7MlnIV+

サイボーグ選手たるもの、
折れた骨が内臓に刺さらない限りは前線に立ち続けねばなるまい

497 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:25:09 ID:???
そういえば、イスラスのテーマソングは
サイボーグ009より「誰がために」だったな。
吹きすさぶ風がよく似合う〜♪

498 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:02:44 ID:???

イスラスのイメージは加速装置の人で固定されてしまいましたねw
サイボーグ選手 誰が為に闘う〜
===============================================

>B 「問題ない…。」 (怪我を隠して普段通りを装う)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イスラス「問題ない…」

それだけ口にして、イスラスは自ゴール前へと戻って行った。
マンチーニはまだ何か言っているようだったが、彼の耳には入っていない。

イスラスは冷めて静かに怒気を宿していた、吹き飛ばされる直前の事を思い出して…である。
高速タックルがボールに届くより早く、サーレーはシュートを放った。
直立からの…しかもフォームがなってないシュートがあのような馬鹿げた威力を有している事は
イスラスにとっても全く合点がいかない話であるが、彼の怒りは“そこ”じゃない。

イスラス(あの目…)

サーレーがシュートを放つ直前、彼はイスラスと目を合わせてきた。
そしてその時の目、そして表情は、まるで希望がムンムン湧いて来ているかのような愉悦に満ちていた。
イスラスは自分がボールに飛ばされる直前まで、その表情がより喜びに満ち満ちていく所まで覚えている。
同じような場面において、同じような目をする人間を彼は知っていた。


499 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:06:10 ID:???

イスラス(あんな目を見せられて……下がる訳にはいかないな……くっく…)

肋骨が軋むように痛むが、そんな事は気にしなかった。
今自分が下がれば試合がどうなるか、彼には大方予想が着いていたし、
何よりドクターストップがかかって、この連中を地べたに這いつくばらせる事が出来なくなるのを怖れた。

…PAの近くでサーレーが話しかけて来た。

サーレー「よう大将、オレの“クラフトワーク”の弾丸を喰らって立つのかい?
      あんま無茶しない方がいいぜぇ〜? 大人しく寝といた方が後悔しねぇって。」

イスラス「……ダサいな…」

サーレー「ああん?」

イスラス「その髪型…蜘蛛みたいでダサい……と言ったんだよ、クック…」

サーレー「上等じゃねえか…!」

サーレーは怒気を孕みながら再び愉悦に笑っていた。
羽虫をプチっと潰すくらいにしか思っていないのだろうと想像がつく。
イスラスは嫌悪感で気持ち悪くなりつつも、ここはスルーして第一の戦友に近付いていった。


500 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:07:20 ID:???

ディッテンベルガ「イスラス…。」

イスラス「…ヤツは何をやった……?」

ディッテンベルガ「いや、何もやっちゃいない…ルールに則ってシュートを放っただけだ。
          どう考えても不自然だが、それが事実だ。 故にオレはそのつもりで対処する。」

イスラス「……そうか…ならばゴール前は頼む…」

それだけ言葉を交わすとイスラスはPAの外へ出た。
そして獲物を待つ獣のように、身構えてジッとする。
そんなイスラスにディッテンベルガは苦笑し、彼は彼でセットプレイに備えたのだった。
互いに怪我をしたかどうかなどと心配し合う事はない、勝つ為の最善を互いに尽くすだけ。
…それが彼等の友情の形と言えた。

実況「さあ、ナポリのコーナーキックです。 これを蹴るのはどうやらペッシくんですね。
    先程凄まじい威力のシュートを見せたサーレーくんに合わせて来るか?」

ペッシ(ふぅ〜…レッチェの奴ら、ビビッてやがる。 だがオレは気を抜かねえ…
     一旦喉下に喰らいついたら、命とるまで絶対に気を抜かねえ…見てろ、兄貴。)

ペッシは短く助走し…そしてゴール前へとボールを蹴り上げた。


シュパァァァァァン!!


501 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:11:05 ID:???

先着で
 ★ペッシの狙い→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、ハート≫ボールはサーレーを飛び越えて…
スペード、クラブ≫当然サーレーに合わせて蹴ってきた。
JOKER≫な、なんと直接狙ってきた!?


※本日はここまでです。
 次回はレッチェがこのCKを凌げるかどうかってところからー。
 化け物相手にサイボーグと皇帝の再来はどう闘うか…?
 個人的にはめっさ楽しいですが、JoJo5部知らない人には正直すみますん。

502 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 20:14:20 ID:???
 ★ペッシの狙い→ クラブJ

503 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 20:16:16 ID:???
引きの流れを見る限りナポリは苦しそうだなw
最初の1/2を外した時点で負けフラグが立った気がするぞw

504 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:26:31 ID:???
おっと混乱させてすみません。

今回ナポリは敵役に位置させていますので、今回の場合スペード・クラブだとナポリ有利となります。
前スレのローマ対ミランでも、ローマを敵役と位置させたのでクラブでローマ有利となってました。
ちょっとそんな感じで見て下さると助かります。

505 :503:2011/01/24(月) 20:30:58 ID:???
わざわざ回答して下さってありがとうございます。
自分は最初の判定はイスラス視点だったのでスペード・クラブでナポリ有利、
今回はベッシ視点だったのでダイヤ・ハートでナポリ有利だと勘違いしておりました。
(相手がサーレーに合わせるのを読んで狙いを外したと思った)

506 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 03:37:49 ID:???
乙でした

507 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:49:31 ID:???

>>505 レス返し感謝です! 確かにそう考えてしまいますよね、本当に混乱させ申し訳ないです。
    今度からNPC戦前には何らかのアナウンスをするようにしますね。
>>506 乙感謝でーす。
===============================================

>スペード、クラブ≫当然サーレーに合わせて蹴ってきた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コーナーキックの為にプレーが一旦切れている間、フィオレンティーナ選手もナポリ…
いや、先程のサーレーのシュートについて言葉を交わしていた。

ミュラー「彼が何をしたか…どう考えますか、バンビーノ。」

バンビーノ「…見当もつかないな。 ファウルも何も犯していないプレーには違わないが…
       しかし真っ当にカルチョをしているとは到底思えない。
       見ていてドス黒い感情が吹き出してくる悪質さを感じるだけだ。」

ダラピッコラ「同感だな、どうにも胸クソ悪くて仕方ねえ…」

三杉「だがどんなトリックがあるにせよ、ファウルは取られず 今のレッチェにも有効だ。
    少なくとも、あのサーレーに対して得体の知れない圧力を感じる選手はいるだろう。
    ナポリに他の攻め手があるにせよ、ここはサーレーに合わせるのが最良手だ…。」

タネは分からない物の、何か悪質な事をやったのでは…と意見は一致している。
誰もが不審な点を薄々感じるが、それを指摘する事は出来なかった。
そんな中、三杉は他の選手よりも一段冷徹な心理でチーム戦術を読もうとする。
この姿勢は他の選手達に多少の反感を抱かせるが…


508 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:51:55 ID:???

ダラピッコラ「なんでそんな冷静なんだよ…。 あのよ、沸々と湧いてくるムカつきとか…
        そういった感じのってミスギにはないのか…?」

三杉「…あるよ。 けど、それを外に出したらその感情に支配される事を知っている。
    どうやって敵と闘うかを考えるならば、冷たく感じるくらい平静である必要がある。」

ミュラー「うん、正しいでしょうね。」

ブンナーク「言いたい事は分かるが…オレには難しい話だな。」

レントゥルス「そだねー、分かっててもやっぱり冷たく感じるちゃうかなー。」

少しばかり冷静派と感情派の話に話が脱線してしまった事に三杉は苦笑し…
そして話をフィールドの中に戻した。

三杉「どちらにせよ…レッチェにもいるよ、僕と同じくらい冷徹な選手がね。
    そんな彼がナポリの狙いを読めないとは思えない。」

そう言って三杉はディッテンベルガを指差した。
皆がディッテンベルガに注目したその時、丁度ペッシによるコーナーキックは放たれた。


509 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:53:27 ID:???

シュパァァァァァン!!

実況「左からのコーナー! これはサーレーくんへのハイボールか!?」

サーレーはペッシのコーナーに満足の笑みを浮かべていた。
ポジション争いではディッテンベルガの相手になっていないが、それでも彼には勝算しかなかった。
ナポリの中では現時点 彼だけが持つスタンド…その能力を使えばゴールを決めるのは容易い話だった。
彼のスタンド“クラフトワーク”の能力は、スタンドが触れた物質をその位置に固定する能力。
解除のタイミングは彼の自由自在だ。 そして固定中の物体に与えられたエネルギーは蓄積され、
解除されると共に全てのエネルギーは消費される。

…先程イスラスを吹き飛ばしたシュートも、この固定と蓄積の能力の代物である。
そしてこのコーナーキックでも、彼はその能力を存分に生かすつもりでいた。

サーレー(それでいいぜ…今まともにオレをマーク出来そうなのはコイツ(ディッテン)しかいない。
      だけどオレの“クラフトワーク”でジャンプ直前の一瞬だけスパイクを固定しちまえば…?)

彼はディッテンベルガにまともな跳躍をさせるつもりはなかった。
かと言って、身体を固定したりなぞすれば流石に怪しまれるし、分かる人間には能力がバレる。
だからスパイクをほんの僅かな一瞬だけ固定する…それだけで彼と競り合える人間は居なくなる。

サーレー(要はココ(頭)だぜ、ヘディングって意味じゃなくてな!)


510 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:54:48 ID:???

いざ跳躍しようとボールに狙いを見定めたその時、ディッテンベルガは左の足元に違和感を感じた。

ディッテンベルガ(…!?)

サーレー(ハッハァ!!)

サーレーは一人で十分な跳躍をし、その結果に内心愉悦を爆発させた。
ディッテンベルガは当然ながらジャンプの体勢を崩し、本来のパフォーマンスに遠く及ばない。
競り合う相手のないフリーのヘディングに、サーレーと観客の大半はゴールを確信する。


…だがしかし、全てが完璧にサーレーの思い通りになるほどサッカーは甘くなかった。


カルネバーレ「うおおおおおおおおおおおお!!!」

サーレー「なにぃっ!?」

ディッテンベルガは予めカルネバーレにサインを出していた。
ゴール前に走り込んで競り合うつもりでいろ…と。
サーレーの愉悦の表情“だけ”はここで完璧に崩されていた。


511 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:56:38 ID:???

先着で
 ★サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ≫間に合ったぜい! サイドから走り込んだカルネくんがボールをPA外に!
ハート≫ギリギリ…! 体勢が悪かったせいでクリアしきれずナポリがねじ込み!
スペード、クラブ≫残念、一歩遅かった。 ボールはネットを揺らした。
JOKER≫ブルノ「あん…? あの着ぐるみ…何だってばよ?」
    まさか・・・ブルノさんがスタンド能力に目覚めた!?


512 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 11:59:57 ID:???
★サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→ スペード4

513 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:08:02 ID:???

>サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→
>≪スペード≫ 残念、一歩遅かった。 ボールはネットを揺らした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ディッテンベルガ(何かを仕掛けてくる事は分かっていた…実際に何なのかは分からなくてもな。
          それだけ分かっていれば何重かの備えをする事は可能…。)

ディッテンベルガはカルネバーレにPA外から走り込んでくるよう指示していた。
自分が吹き飛ばされるなど、何かしらの理由で競り合えなかった時のためにである。
ここまでは計算通り、あとは間に合うか間に合わないか…だけ。

ディッテンベルガ(賭ける事などしたくなかったが…頼む!)

本当ならば走り込んでくるのは鈍重でない選手に担ってもらうが理想だったが…
残念ながらサーレーのシュートに気圧されていないのはイスラスと彼くらいだった。
そのイスラスについては、イスラスにしか出来ない仕事があったため、
この場面においてはカルネバーレ以外にこの役割を頼む事は出来なかったとも言える。

カルネバーレの鈍足という懸念…
ディッテンベルガにとってのたった一つの懸念は、やはりこの場面の結果を左右する事になった。


514 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:09:49 ID:???

カルネバーレ「間に合ええぇぇぇっ!!!」

サーレー(驚いた、鈍足!! このタイミングなら奴は追いつかねえ…が!
      くそ、焦ってバランス崩した! こりゃマジ当てるだけになっちまう!)

カルネバーレが迫って来るという予定外の圧力、サーレーは脳内説明通りバランスを崩した。
ボールを当てるだけでも必死…と言う状況、これではGKに捕られると当然思ってしまう。
レッチェGKのブルノの事を知っていれば、そんなに焦る事はなかっただろうが…。

サーレー(クソクソっ、止むを得ねぇ! “クラフトワーク”…GKのスパイクを固定する!
      怪しまれるだろうが仕方ねえ…それにスタンドの事を分かるやつなんていない!)


バッ……  パシュッ!

気の抜けたようなヘディングになってしまったが、サーレーは何とかボールに合わせた。
あとはGKを無力化していれば何となるという算段である。
相手に怪しまれて対策を立てられても、1点取れればチャラだという判断だ。


515 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:13:13 ID:???

祈るような気持ちでサーレーは自らのシュートの行方を見守るが…。
残念ながらシュートコースはGKの頭上、手を伸ばせば届く距離だった。

ディッテンベルガ(よし、これなら!!)

サーレー(なにぃぃぃぃっ! やっちまったぁぁぁぁぁぁ!!!!)

サーレーの表情に焦りではなく絶望に似た色が映った。
だがレッチェのGK…ブルノに半端はなかった。

ブルノはその左目を大きく見開き、当然ながらこの(ヘボ)シュートのコースを完全に見切っていた。

ブルノ「ふん、なんだそのヘナチョコなヘッド…! 見せてやるぜ、写輪眼を!!!!
     オレの右目が真っ赤に燃え…あ、左目だった。 あと燃えるじゃなくてえーと…」


ザシュッ……!!

サーレー「あれ?」


516 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:14:35 ID:???

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


放送「おっとブルノくん、一歩も動かない! いや、動けなかったのか!?
    サーレーくんの撃ち損ないが見事レッチェゴールに突き刺さりました!」


ズダァァァァッ!!!

観客席で人々がずっこけたかは謎である。
とにかくボールはブルノの頭上をすり抜けてゴールネットに突き刺さった。


レッチェ  0−1  ナポリ




ブルノ「…あ、思い出した! “巡る”だ、万華鏡だもんな!
     は〜スッキリしたぜ!! よしさあ来い、オレに任せろ!」

ディッテンベルガ「……」


517 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:15:53 ID:???

一旦ここまで〜

518 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 14:21:02 ID:???
ブwwwルwwwノwwww
さすが引き締まったレッチェとの試合を一人で粉みじんに粉砕しただけのことはあるwww

519 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 16:31:11 ID:???
審判の中にスタンド使いはいませんか早く取り締まってください!
レッチェの監督はGKを早く交代してくださいw

520 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:08:15 ID:???

>>518 ブルノさんは永遠の癒しキャラです。レッチェにとっては腹立たしい事でしょうがw
>>519 審判はともかくレッチェの監督は本当に仕事するべき!w
===============================================


ブルノ「よしみんな、試合はこれからだ! こんな失点2秒で忘れろ!」 キラーン☆

キラーンっと白い歯を輝かせ、ブルノは無駄にイケメンスマイルを発揮した。
まるで右肩から白い翼の幻が見える様な…心底いい笑顔をしていた。
頑張ってスルーしようと思っていたレッチェメンバーだが、流石に無理な者もいた。

ディッテンベルガ「ジャシント…やって良し。」 ビキビキッ!

ジャシント「そーかそーか、いつも2秒で忘れてるから同じ失敗するんだな…」 ビキッ“!?”


グリグリグリ…!!!     “!”

ブルノ「い…痛い痛い! ウメボシ(※)は止めて、痛いのホント! ごめんなさいすみませ……」
(※ウメボシ=両拳でコメカミを左右から挟み込んで力いっぱいグリグリ。)


521 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:11:04 ID:???

一頻(ひとしき)りブルノを折檻すると、メンバーの気は鎮まった。
それを確認し、ディッテンベルガはこれからの事について話を振った。

ディッテンベルガ「みんな、むざむざ点を奪われてしまってすまなかった…。
          だが今ので判った事も幾つかある、聞いて頭に入れてくれ。」

マンチーニ「判った事……」

ディッテンベルガ「あのサーレーという男、浮き球に関しては素人レベルだ。 カルネバーレの不意打ち
          を抜きにしても、ポジショニング争いからしてあまりにお粗末だったしな…
          しかし、だ…どうやら奴は何か得体の知れないイカサマをしている。」

カルネバーレ「イカサマだと!?」

ディッテンベルガ「さっきオレは跳躍し損ねて奴と競り合えなかった…
          だが跳躍の直前までオレは地に足が着き、バランスも十分だった。
          …動かなかったのはスパイクの方だ、一瞬だけだがな。」

マンチーニ「…と言うと、スパイクが踏まれていたと言っているのか?
       なぜ審判は奴のファウルを取らなかった!?」


522 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:12:16 ID:???

ディッテンベルガ「ほんの一瞬だったからな…当のオレ自身、目視で確認出来なかった。
          言いたい事は、奴が高度なマリーシアを使える可能性があるって事だ。
          クロスに対してボールと奴を同時にチェックする事は不可能…
          カルネバーレは届かなかったが、浮き球に対しては走り込んで競り合うのが良い。」

カルネバーレ「なるほどな…面目ねえ話だぜ。」

ディッテンベルガ「何を言っている、お前が居たからこそ判った事だ。 それから当然だが、
          半端なクロスボールについては全部オフサイドにしてやるつもりだ。
          ただその時も奴に近づきすぎるのはNGだぜ、いいなドメーニコ、チェザーレ。」

チェザーレ「了解だ。」
ドメーニコ「やってやる、やってやるぞ!」

理解の範疇を超えるシュートを放ち、レッチェを混乱に竦みあがらせていたサーレーの存在。
そのサーレーへの対策を、この短時間で構築し始めたディッテンベルガの姿にメンバーは安堵した。
対策すら練れないような相手ではなく、闘う術はあると示された事が大きかったのだ。

ディッテンベルガとしてはあくまで推測であり、絶対の自信があるわけではなかったが、
メンバーのメンタルをイーブンに戻す為に、ここは敢えて力強く言い切る事とした。


523 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:13:21 ID:???

イスラス「……あのバカげたシュートはどうする……?」

ここでイスラスは彼が最も気にしている事をディッテンベルガに投げかけた。
士気は上がっても、こればかりは避けて通れない議論だった。

ディッテンベルガ「そうだな…」

腕を組んで考えるディッテンベルガ…メンバーの視線が再び彼に集まった。
数秒間の後、彼が出した答えはこのような物だった。

ディッテンベルガ「奴は常識外れなまでのキック力を持つと仮定して話をしよう。
          ボールを持たせない、或いはシュートを撃たせる暇を与えない事しか対策は無い。
          そのためには、敵の狙いが明らかにサイドでない時に……。」


A マンマークを付けるぞ。
B ダブルチームだ。 2人がかりで常にマーカーとして張り付いて貰う。
C ダブルチームだ。 1人はパスカット、1人は常時マークにつく。
D ダブルチームだ。 1人はパスカット、1人は離れた位置からタックルを狙え。
E トリプルチームだ。 パスカット、マーカー、タックルを3本同時に狙う。

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


524 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 19:45:24 ID:YHUoJwbg


525 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 19:47:04 ID:U6BZndlw


526 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 20:54:30 ID:iKnek6nU
A

527 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 23:40:03 ID:???
今更ですが、また明日〜。
日韓戦観てます、ドキドキやでー。

528 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 14:48:45 ID:???
>A マンマークを付けるぞ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ディッテンベルガ「…マンマークで張り付き、とにかく奴の動きを抑える事だ。
          とにかくシュートを撃たせなければ怖くない筈だからな。
          それを担うのは…やはりタックル巧者のドメーニコが適任か…。」

ドメーニコ「???」

ディッテンベルガ「どうした…?」

ドメーニコ「いや…さっきは近付きすぎるなと言っていたのに、今はマンマークで張り付けと言っている。
       言っている事に矛盾があるんじゃないか? ま、マークに付いていいのか?」

ディッテンベルガ「ム…。(確かに…シュートを撃たせない為にはマンマークで十分かも知れないが
          マリーシア(?)によってマーカーが無力化されれば台無しか…。
          しかし今の時点で指示が二転三転すると、不信を抱いたままプレイする事になる。
          それでは闘えないか…。  仕方ない、最悪の場面では…。)」

ドメーニコ「ディッテンベルガ…?」

ディッテンベルガ「大丈夫、ハイボールとそれ以外では状況が違うからな。
          お前は奴のマークに集中してくれ。」

ドメーニコ「そ、そうか? OK、解かったぜ!」

ディッテンベルガ「……」

ディッテンベルガは最悪のシーンも想定する必要が出てきてしまった。
相手を見切るまでは、あとほんの少し慎重であっても良かったのではないかと僅かに後悔していたが…
今それを考えても意味がない事だと当然理解している。
彼が出来るのは、この判断が裏目に出ない事を祈る事と、最悪のシーンに動けるよう構えておく事だった。

529 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 14:53:24 ID:???

ピィィィィィィィィィ!!

実況「試合再開、今度はレッチェのキックオフです。
    開始5分の早すぎる失点にゲームプランが狂っただろうと思われますが、
    しかしレッチェ、ここは気を取り直して攻めて貰いたいところ。」

マンチーニ(この立ち上がりは重要だ…ここで奴らの伸びた鼻を折れれば、まだ行ける!
       その為には…)


A オレ達のポゼッションサッカーだ! パスワークで相手を翻弄するぞ!
B イスラスの高速ドリブルで一気に決めて貰う!
C スタンダードにオレ、ミケーレ、モゼで中央から右サイドに攻め上がる!

2票票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


530 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 15:47:08 ID:gGo8fNtQ


531 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 16:10:43 ID:GefTySHA


532 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:32:38 ID:???

>B イスラスの高速ドリブルで一気に決めて貰う!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ポンッ ポンッ

キックオフ後、マンチーニはジャシントへとボールを下げ…
モゼ、カルネバーレと繋げて自分に戻させた。
現在の位置は中央右寄り…パス回しがやや右方向に寄っていた事から、
ナポリのフォーメーションも右側に歪み始めている状態となっていた。

マンチーニ(お膳立ては整った…。 後は頼む!!)


シュパァァァァン!

ソルベ「うおっ!?」

得意のスライドパスでサーレーとソルベの間を通し、マンチーニは一手で逆サイドを突いた。
当然そのパスを受けるのは高速ドリブルの使い手、最も信頼出来る選手だった。

チームに勢いを付けたい時… 敵に楔を打ち込みたい時…
その役を担ってくれたのは、それを可能にしていたのは、常にこのマルク・イスラスであった。
先程まではイスラスが怪我をしたのではないかと心配していたが、
その後の様子から本当に問題ないのだとマンチーニは判断し、彼に任せたのだった。


533 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:33:47 ID:???

トッ…!
     ズキッ…

キックオフ直後の布石により多少手薄になっている物の、当然ナポリ選手は直ぐさま詰めに走っている。
イスラスはそんな敵の様子をボンヤリと確認しながらトラップした。
走った痛みにより、その直後僅かに間を置き…そしてイスラスは走り始めた。

イスラス(……目に物を見ろ…)



スゥ……
   ……ズダダダダダダ!!!!

ジェラート「…はぁ?」

ペッシ「???」

中央付近からサイドへプレス気味に詰めていたジェラートとペッシ。
彼等はイスラスのスタートダッシュを見せられた直後、「自分は間に合わない」と直感する。
しかし何故間に合わないのか、何故相手がこんなに速いのか、それは理解出来なかった。
結果、彼等2人は間抜けそうに呆然とそれを見送る事しか出来ず・・・
その後に背中を芯から震え上がらせられる事になった。


534 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:34:51 ID:???

実況「出たあぁぁぁぁぁ!!! イスラスくんの高速ストライド、稲妻のように突き進む!
    ジェラートくんとペッシくん、これは唖然とした顔で見過ごすしか出来ません!!!」

ジェラート「おおおおお…おいいい!?」

ペッシ「げぇぇっっ!? 誰か! 誰か…ギアッチョさん!!!!」


この2人を内心 のろまと思いながら、彼の目は確実に立ちはだかって来る相手を見据えていた。
自分のスピードにパニックを起こす事なく、逆に睨みつけてくる男を。
その男はギアッチョ…カルチョの技術は特別あるわけではないが、
スピードスケートを幼い頃から好んできており、動体視力や体感速度域は並でない男だ。

ギアッチョ(はえぇっッ! 速ぇぇぇぞッ!? どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
       このオレが目で追うのがやっとだと!? ナメやがってクソッ!クソッ!)

イスラス(フン…)


535 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:36:27 ID:???

先着で
 ★ギアッチョの運命→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ 高速ドリブルにキリキリ舞いにされて、芝にキスをする。
≪ハート≫ クライフターンの緩急にバランスを保てず、芝にキスをする。
≪スペード≫ 強引なドリブルにスッ飛ばされて、芝にキスをする。
≪クラブ≫ 取り敢えず芝にキスをする。
≪クラブ5以下≫ イスラスの脚を削る。 しかしイスラスは構わず突き進む。
≪JOKER≫ スピードの向こう側を見せられ、芝にキスをする。


536 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 19:38:48 ID:???
 ★ギアッチョの運命→ ダイヤK

537 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 19:40:54 ID:???
クラブ5以外何出ても駄目とかw
しかもそんな時に限って無駄なダイヤKw

538 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:39:49 ID:???
>>537 この辺がイスラスとレッチェの怖いところかもですねw
===============================================

>ギアッチョの運命→
>≪ダイヤ≫ 高速ドリブルにキリキリ舞いにされて、芝にキスをする。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ギアッチョ「見えてんだよぉぉ!! だがどういうこった、クソがッ!!!」

速く走れる快速に自信を持っていたギアッチョ…
だがイスラスの織り成すドリブルは、彼の脚を遥かに上回る速度であった。
スピードスケートの世界を体感してきた為に、目で追う事は出来ていた。
しかし身体が、脚がそれについていく事は許されない。
それでもこの高速ドリブルを無理に追いきろうとすれば…

イスラス(…それではバランスが保てない………)


シュッ・・・!!

ギアッチョ「うぉあっ!?」

イスラス(芝とキスでもしていろ…… 速度の分だけ熱烈なのを……)

つんのめった後に、宙を舞うような派手な転倒をするだけである。


539 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:40:49 ID:???

…ドバァァァァァ!!!


ダラピッコラ「痛っ・・・! 痛ぇぞありゃ…」

バンビーノ「ご愁傷様だな…。」

三杉(相変わらず背筋が冷える剛脚だな…。)


ギアッチョを力任せ・・・いや、速さ任せに振り切って、イスラスはゴール前に迫っていた。
当然ながらDFのトレ、イルーゾォ、クワトロが守備を固めて待っていた、が・・・

“そんな事はイスラスには関係ない”


イルーゾォ「うおおおおががががが! 侵入は許可しないぃぃぃ!!!」

クワトロ「何なのだ、このプレッシャー!?」


540 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:42:46 ID:???

ズダダダダダ!!!!!!

イスラスの脚はその速度を落とす事なくPAを侵した。
3人で取り囲むように構えていれば躊躇うだろうというDFの淡い期待を踏みにじって。
GKのプロシュートはその様子を冷静に観察し・・・そして感嘆していた。

プロシュート(こいつは驚いた…マジに怖れいるぜ、マルク・イスラス。
        だがな…イスラス。 おまえはツイテないヤツだ!)


先着で
 ★プロシュートの狙い→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪クラブ≫ イスラスに追いすがって足を引っ掛けた。
≪それ以外≫ 可能な限り急な切り替えしを強いる守り方で対処したが…当然抜かれた。
≪JOKER≫ プロシュート「お前はDFを抜く為に3度切り返した。 その度に速度は僅かに落ち…」


541 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 20:45:14 ID:???
★プロシュートの狙い→ ハート2

542 :アナカン:2011/01/26(水) 20:54:32 ID:???
あっちゅう間にイスラスが同点に追いつきました。
…てなところで本日はおしまいです、進行が遅めですみませぬ。

543 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 21:00:39 ID:???
乙でした
ギャングども相手に頑張るな

544 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 22:07:48 ID:???
乙でした
兄貴は流石に能力使わないか…
まあ使ったら取り返しつかんしなwwww

545 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:21:35 ID:???

>>543 度胸や運動神経が一級だとしても、彼等はギャングですからね。
    サッカーで一級サッカー選手を正面から出し抜ける筈はありません。
>>544 兄貴ィの“偉大なる死”は大量虐殺向けですからね、仮に今持っていても使い所ないですw
===============================================

> プロシュートの狙い→
> ≪それ以外≫ 可能な限り急な切り替えしを強いる守り方で対処したが…当然抜かれた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

プロシュート(2度目の苦悶の表情…自分の仲間ではなくオレが気付くとはツイテない。 
        まっ 確定じゃあないが、ほぼ確信していいとオレは考えるぜ…)

イスラス(…3人……か)

ダダダッ…
  ザッ! クンっ…!!

全速からの激しい切り返しにより、DF3枚を崩して突き抜けたイスラス。
そのイスラスに対し、プロシュートは低く低く 足元を狙って突っ込んでいた。
一級品の度胸が生み出したタイミングはほぼベストだったと言える。


546 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:22:38 ID:???

プロシュート(視界に映るのをコンマ数秒でも遅らせられれば儲け物…。)

イスラス(……!)

プロシュートの狙い通り、ほんの僅かであるがイスラスはプロシュートの位置を見失った。
次の瞬間、突っ込みながら身体を真横にしながら宙に預け、
出来る限り広くをカバーしているプロシュートの姿が目に入る。


ザッ! トーン…
  バッ!

プロシュート「クッ…… は、速いっ…!」

イスラス「お前の目も奴と同じか……」

…急停止、前を向いたまま大きくサイドステップ、そして再びベクトルを前へ…。
イスラスは脚だけでなく全身のバネまでいっぱいに使い、プロシュートが横たえた身体を強引に避わした。  
そのスピードたるやプロシュートが息を呑むほどであった。
そのままイスラスは無人のゴールに向けてボールを蹴りいれたのだった。


レッチェ  1−1  ナポリ


547 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:23:43 ID:???

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


ウワアオオオオオオオオオオオオオオ!!!

実況「ま・・・またです!!! イスラスくん、フィオレンティーナ戦に続きこの試合でも5人抜き!
    信じられない、彼のドリブルを止められる選手はいないのかぁぁぁぁっ!?」

観客「流石イスラス、オレ達に出来ない事をやってのける!」「そこに痺れる、憧れるぅーー!」
   「逆転だ、すぐ逆転!」「イスラス!イスラス!」「行ったれーーー!」

イスラスの逆転激に観客席はほとんど絶叫一色となっていた。
実況の興奮した声も観客の意識を直に映し出しているようであり、興奮を後押しする。
当然これを観ていたフィオレンティーナ選手…彼等にとっては複雑な気持ちであった。

ミュラー「いやはや…参りましたね。」

スペルマン「流石といえば流石なんだけど…」

中山「5人抜き…思い出したくない事を思い出させてくれるよ。」

前の試合でイスラスに5人抜きをされている彼等(特にDF)にとって、
このプレイは素直に称賛出来ないほど悔しさの感情を引き出す物だった。
ナポリがどれほどの実力を隠していようが関係ない、と思わせる存在感。
やはりレッチェ…いや、イスラスが遅れを取る筈が無いと、彼等ですらそう思わされた。


548 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:24:47 ID:???

一方、抜きさられたプロシュートはと言えば…
ゴールからクルリと反転して自陣に戻ろうとするイスラスを、すれ違いざまに話しかけた。

プロシュート「速いな…。 ふー………確かに 『速い』 。」

イスラス「…ああ、そうか……」

プロシュート「だが…ちょっと迂闊なんじゃあねーか、イスラス。
        こんな序盤でそんな全力は見せちまって……サーレーに飛ばされてムカついたか?
        本来はパスで攻めてあのデカブツ(カルネバーレ)に決めさせるのがお前らだろ、
        感情を殺してでも普段通り闘い、チームを勝たせるために切り札を取っておく…
        それが勝負の駆け引きじゃねぇか? お前に攻めさせた奴は『キャプテン』失格だな。」

イスラス「…黙ってろ……」
        
怒りも苦痛もない、全くのポーカーフェイスを貫いてその場を去ったイスラス。
プロシュートの言葉は挑発として然程の効果もなかったようである。
しかしプロシュートの様子からは悔しさがなく、先程までの不機嫌そうな表情が一転不敵に変化していた。
彼は挑発の為に話しかけたわけではなかった。
相手の目を見て語るように見せて、その実 彼が見ていたのは額と首周りであった。
じっとりと額にだけ貼り付いていた汗を思い出し、プロシュートの確信は確定に変わった。


549 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:26:40 ID:???

プロシュート(フンッ、決まりだな。)

彼はメンバーを呼びつけて今後の作戦を語った。
特にCBであるクワトロ(背番号4だから安易に付けた名。3倍の人と同名。)
には特別細かく指示を出していたようだった。




・・・・・・


それから再びのナポリによるキックオフで試合が再開された。
今度はいきなりサーレーにボールを預けたりせず、後方からじっくりとパスを回すナポリ。
ラインはかなり低めに取ってあり、カウンター狙いである事が窺えた。
対してレッチェはディッテンベルガの戦術によりラインを上げており、
互いにとってはフォーメーションに歪みが生じたり迂闊なスペースが生まれる事はなかった。


550 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:27:42 ID:???

ホモップル疑惑のあるジェラートとソルベは見事なコンビプレイを見せてきたが、
レッチェの最終ラインを脅かすほどの威力とは言えず、攻めあぐむ姿が見られた。
下のラインから走り込み、ドリブルで突破しようとした選手もいるが、それらはことごとく
ジャシントとリベリによるツインタックルの餌食となっていた。
またマンマークが効いているのか、サーレーはプレイに絡むシーンが極端に減っていた。

だがレッチェも攻撃時は意外と攻めきれなかった。
パスはポンポンと小気味よく繋がるが、攻め込まれ始めるとナポリはラインをズッと下げ、
自陣の前で非常にコンパクトに守備陣形を固めてきたのである。
だがそこまで行けばカルネバーレに上げて、囲まれてようがパワーヘッドを撃たせてしまって済む話だ。
そう話が上手くいかなかったのはCBのクワトロの存在のせいであった。
彼は通常の3倍程度の反応速度を活かし、カルネバーレへのラストパスをシャットアウトしたのだ。

これによって両者は互いに攻めきれず、膠着する時間が意外な程に長く続いた。
そして試合が動き出した前半25分・・・


551 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:29:05 ID:???

先着で
 ★どっちがボールを持って何がどうなった?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ レッチェの見せ場
≪ハート≫ レッチェがナポリの攻撃を食い止めた
≪スペード≫ ナポリがレッチェの攻撃を食い止めた
≪クラブ≫ ナポリの見せ場
≪Joker≫ ブルノの見せ場


552 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 14:29:32 ID:???
 ★どっちがボールを持って何がどうなった?→ クラブK
JOKERwww

553 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 18:50:48 ID:???
兄貴の偉大なる死がサッカーでは使えない?そんなことはないと思う。
というか俺はこんな感じの能力を想定していた

スキル・偉大なる死
接触プレー時相手プレイヤー一人に−3修正、相手のガッツが400以下の時更に−2修正
スキル発動時ガッツ1、5倍消費

無差別だと目立つ事になるのなら直に触ればいいじゃないってことで
あとリゾットのメタリカならさりげなく貧血を起こさせる事もかのうだと思う


554 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 18:53:20 ID:???
さすがに選手がいきなり老化したらやばいだろw

555 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:06:24 ID:???
いいかッ!オレが怒ってんのはな、てめーの『諦めの速さ』なんだアナカンッ!

そりゃあ確かにザ・グレイトフル・デッドをいきなり出せって言われたんだ、衝撃を受けるのは当然だ!
本筋を変えちまうんだからな!オレだってヤバイと思う!

だがッ!オレたちチームの他のヤツならッ!あともうちょっとで兄貴の見せ場が作れるって書くのをを決して諦めたりたりはしねぇッ!
たとえイスラスがかませになろうともなッ!

オメーはマンモーニなんだよアナカン!ビビったんだ…甘ったれてんだ!わかるか?え?オレの言ってる事。
ザ・グレイトフル・デッドのせいじゃあねぇ、心の奥のところでオメーにはビビりがあんだよ!

『書く』と心の中で思ったならッ!

その時スデに行動は終わっているんだッ!

嘘ですすいません話題を見た瞬間言ってみたくなったんです無理せず頑張ってくださいすいません

556 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:32:40 ID:???

>>552 ブルノさんは反響が大きいですね…正直私の想像以上でした。

>>553 基本的に(サーレーさんを除く)彼等は本職の暗殺チーム(特殊メイク変装中)なんですよ。
    自分の能力を人前で曝すのはギリギリまでやらないのです。
    それに直触りならオン、オフや老化速度のコントロールも可でしょうが、
    通常の使い方では範囲・射程含めて難しいかなと思ってます。(この解釈は人それぞれかもですが)
    DFも巻き込んでしまうでしょうし、能力の気付かれるという懸念も大きい筈です。
    …メタリカについては適確なのでノーコメとするしかw

>>554 一瞬だけ発動するってのもありかもですけどね。
    しかし夏の日差しの下だし効果高すぎるかもw

>>555 ゲェッ、兄貴ぃ!? ぶ、ぶたないでくれよう兄貴ィ!
    いやあビビッて書けないのはその通りっすねw
    その代わりに各自能力とFixした技(戦術)で、なるたけ頭も使って追い詰める事を考えたのですw
    まあカードによってはそれもどうなるか判りませんけど…
    あ、セリフパロめっちゃ面白いです、感謝w
===============================================

557 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:33:41 ID:???

> どっちがボールを持って何がどうなった?→
> ≪クラブ≫ ナポリの見せ場
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イスラスの1点により完全に息を吹き返していた筈のレッチェ選手達。
しかし試合が進むにつれ、再び戸惑いに駆られ始めていた。

普通ならばレッチェのサッカーを前にした敵は、徐々に自分達のサッカーを失っていく筈なのだ。
まずポゼッションサッカーによる圧倒的な中盤支配を受け、自分達のペースを奪われる。
苦労して得た攻撃の機会も、詰め将棋のように考え尽くされた守備により攻め手が見えなくなり…
積極性を失い、弱気なバックパスや無計画なロングボール、闇雲な突破を繰り返す事になる。
そしてエースと呼ぶべきチームの主柱をイスラスとディッテンベルガの個が粉砕し…勝負を終える。

これが並みのチームがレッチェを相手にした時に通常起こり得る事である。
事実、ほとんどのチームがこのテンプレートの通りに破れてきた。
彼等を破ったフィオレンティーナでさえ、前半は心を折られかけたのだ。

それなのに…

このナポリというチームには精神的な失調は全く窺えなかった。
砂粒ほどの焦りを見せる事もなく、淡々と守備と攻撃を繰り返していた。
レッチェの選手が『いつもとちょっと違う』と感じ始めると、その気持ちは少しずつ伝染・増大していく。
まして一つ前の試合では、それを実感した頃には決定的な敗勢に追い込まれていたのだ。
選手達が敏感に考え始めるのは思ったよりも早かった。


558 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:35:38 ID:???

ミケーレ(どういう事だよ、こいつら…。)

チェーザレ(まるで機械を相手にしているようだぜ…。)

カルネバーレ(それにこいつ等…なんてぇ冷たい目をしてやがる?)

こうなると精神的に追い込まれる役割は本来の配役と逆転してしまう…。
ディッテンベルガもマンチーニも薄々その事に気付き始めていた。
そして…彼等2人が手を打たなければならないと、そう思った時には遅かった。


先着で
 ★何がまずいのでしょうか!→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ ナポリの選手交代、先に手を打たれたのです。
≪スペード、クラブ≫ アイツは決断も行動も速い、ムリをさせすぎるのです。
≪クラブA≫ ??? 多分大変です。
≪JOKER≫ ブルノがゴールポストと会話し始めたのです。


559 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:36:52 ID:???
 ★何がまずいのでしょうか!→ ハート5

560 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:37:59 ID:???
JOKERはいつものことでは?(笑)

561 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:41:44 ID:???
>>560 このJokerはスレ主にとってのJokerです(描写的な意味で)

今日の更新はここまでかな…と、有り難う御座いました。
後で携帯から少し書けたらいいなーなんて、ではでは。

562 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:43:13 ID:???
乙でしたー

563 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 21:04:19 ID:???
まだレッチェにも目はあるか。しかしJOKER自重www

564 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 21:20:12 ID:???
レッチェが勝ってもイスラスの怪我が影響でそうだな
パルマのデータ取りはナポリが良さそうだが・・・

565 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:47:11 ID:???

こんちゃ! 昨夜はお疲れさまでした!
チャットで試合観戦とか初めてだけど楽しかったぁ! 途中で同居人にPC占拠されたけどw
しかし川島さんは最高でしたww おめでとう日本代表!!
森崎板のチャットに参加出来たのはぶっちゃけ初めてでしたが、また参加したいすなぁー。


>>562 乙感謝だっぺよ!
>>563 レッチェも只のチームじゃないですからね、まだ分かりませんよw
>>564 パルマのデータ取りにナポリが良いか…そうとは限らないかもです。
===============================================

> 何がまずいのでしょうか!→
> ≪ハート≫ ナポリの選手交代、先に手を打たれたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

<ナポリベンチ>


ザッ……

リゾット「1−1、拮抗しているじゃないか……なあホルマジオ?
     スタンド能力は使ってないだろうな?」

ジリジリと互角の攻防が続く前半の半ば…ナポリでは1人の男が遅れてベンチ入りしていた。
チームの中心となるべき人物…パッショーネ暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロである。
ベンチ観戦していたホルマジオは、その問いかけが自分に向けられている事を察知して振り返った。

566 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:48:57 ID:???

ホルマジオ「……ああ、リーダーじゃねーか……相変わらずこの仕事は重役出勤だねぇー。
       安心しなよ……スタンド使ってるのはサーレーの間抜け野郎だけだぜ。」

リゾット「“脅威”、それは謎があるゆえ……ぬくぬくした幹部直轄には理解できない事だ。」

ホルマジオ「ま、アイツが死のうがオレ等には関係ねーって話だな…。」

彼らが話しているのは能力の秘密を知られる事へのリスクである。
この会場では誰が彼等のプレーを観ているか分かったものではなく、
少なくともポルポの部下であるサーレーは確実に見ているのだから。
…能力の正体を突きとめる程の分析力がサーレーにあるかという疑問はあるが。

ホルマジオ「…で、どーすんの? 出るって言ってたが、こんな任務に頑張るのかよぉー?」

リゾット「確かに下らない任務だ……そもそもオレ達がやるべき事じゃあない。
      …だがまあ今回は特別だ、カルチョは嫌いじゃない。」

ホルマジオ「そーかい、そりゃあ仕方ねぇーなぁー……。」

フゥ…と面倒そうな溜息を吐いてホルマジオもウェアを脱いだ。
そして審判に対し2人分の選手交代を申請をしたのである。


ピッ…!

前半28分、サイドの攻防でボールがラインを割った。
最後にボールを触ったのがモゼという事で、線審はナポリのスローインを示す。
ナポリはこのタイミングで選手を入れ替える。
LSHのチンクエに代わってリゾット、RSBのトレに代わってホルマジオがそれぞれピッチに入り…
それによってフォーメーションも若干の変更が加えられた。


567 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:50:51 ID:???

ナポリ(4-5-1)

−−−H−−− Hサーレー
−−−−−−−
−F−I−J− Fリゾット Iソルベ Jジェラート 
−−−−−−− 
−−E−G−− Eペッシ  Gギアッチョ
−A−D−B− Aドゥーエ Dイルーゾォ Bホルマジオ
−−−C−−− Cクワトロ
−−−@−−− @プロシュート


プロシュート(お…リゾットが来たか。)


マンチーニ(この時間帯で交代…しかも2人もか。)

ディッテンベルガ(先に手を打たれた…!)

ナポリが先に動いた事でレッチェは再び劣勢に追い込まれる事になった。
良くも悪くも膠着状態の頃、レッチェはナポリの攻撃パターンを潰して来れた。
敵選手の隠されてきた特徴も少しずつインプットされ、(気が焦っていても)
相手の仕掛けに反応する事が難しくなくなってきたタイミングでの交代…
つまりレッチェは敵の新たなパターンへの対応と言う意識に追われる事になった。

実況「さあドゥーエくんのスローイン、これがペッシくんに渡ります。
    フォーメーションを…4-2-3-1ですか? 組み替えたナポリ、ここは注目です。」

ペッシ(OMF3枚に対して厄介なボランチが2枚…オレがこのミケーレって奴を抜けば、
     ボランチは中央とこちらのサイドにシフトするしかない、そしたらサイドチェンジ…
     …てのがロジカルな組み立て方って奴だろう?)


568 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:51:55 ID:???

ミケーレ「止めてやる!」

ダダダッ!


ペッシ(感じ取ってやるぜ!! 何をしようとしているのか…
     お前の… 全て 動きは 読んでやる!)

ババッ、サッ!

実況「おっと! ペッシくん、ここまでシンプルにパスを繋げていたが ここで単独突破!
    ボランチの彼が1人抜いた事で左サイドは人数差が生まれます!」

ジャシント「チィッ! リベリ、オレのスペースをフォローしてくれ!
       あのリゾットって野郎も何してくるかわかんねえんだ!」

リベリ「任せろ!」

イスラス「……」

ペッシ「針にかかったな!?」


スッ…
シュパァァァァン!

ペッシは逆サイドへ向けてサイドチェンジを放った。
リベリが消えたスペース…ジェラートへ向けてのパス、誰の目にも理想的な崩しと思われた。


569 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:53:35 ID:???

イスラス「…させん……!」

しかし逆サイドにはこの男が居た。
驚異的な足でリベリの空けた穴を埋められる男が。
ジェラートとボールの間に入り、容易にインターセプトの構えに入るが…。

ペッシ「イスラス…プロシュート兄貴をぶち抜いたお前をオレが見失うものか。
     “お前(イスラス)の動きこそを全て読んでやる”とオレは言ったんだぜ。」


バシュッ……ズズズ…
  …ポーーーーーーーン!!!!

イスラス「!?」

実況「おっとぉ!? これはボールに強烈な回転が懸かっていた!!
    ボールはコースを変えて…ギアッチョくんがそれに走り込んでいたぁぁぁ!!」

ギアッチョ「オレとボールの距離はもう目と鼻の先…って言うじゃねぇかよぉぉぉぉ…。
       目と鼻の間の距離が近いからっての語源らしいが……? “先”って何だ!?
       目と鼻の“距離”とか“間”でいいじゃねえかよ! “先”って納得いくかぁ!?
       舐めやがって、クソがッ! オレを舐めてんだろ、この言葉ぁ!?」

最高スピードに乗っていたギアッチョは、このボールを確保してそのままゴールへと猛ダッシュ。
ジャシントとリベリが逆サイドに位置する以上、彼を止められる可能性があるのはイスラスだけだ。
そのイスラスも、静止状態からギアッチョの最高速へ追い付かなければならなかった。


570 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:54:41 ID:???

イスラス「間に合え…!」


先着で
 ★ペナが重なるイスラス→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ 追い付いた! なんとかボールを零したぞ!
≪ハート、スペード≫ ギリギリ追い付き…抜かれたが、ヤツのスピードを遅めて時間も稼いだ。
≪クラブ≫ ギアッチョがスパイクと芝に仕掛けを…イスラスは追い付けない。
≪JOKER≫ 加速装置発動!? イスラスがギアッチョを止めたぁぁぁぁ!!


571 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 13:55:17 ID:???
 ★ペナが重なるイスラス→ ハート6

572 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:17:31 ID:???

>ペナが重なるイスラス
>≪ハート≫ ギリギリ追い付き…抜かれたが、ヤツのスピードを遅めて時間も稼いだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダダダダダダダ…!
   ズダダダダダダダ…!!!

ギアッチョ「う、うおおおおおお!?」

イスラス「……」 ズキン…ズキン

ギアッチョよりもイスラスの方が速い…これは確定的に明らかであった。
何よりイスラスはスタートダッシュが速く、静止状態からの不利を物ともしなかった。
これは既に自身の最高速にあったギアッチョにとっては信じ難い話であった。
追い付かれ、サイドからタックルにくるイスラスに向け、ギアッチョは半ば自棄になって叫ぶ。

ギアッチョ「クソが…… それなら来い、来いよぉっ!
       無駄な足掻きをしに、止めを刺されによォォォ!!」

イスラス(クッ…!?) ズキン…ズキン


573 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:19:11 ID:???

ドドドドッ…
  ガシィィィ!!

実況「おっとぉ!? これはギアッチョくんの直線的ドリブルだ!
    イスラスくん、ギアッチョくんに追い付き捕捉しましたが、吹っ飛ばされる!
    だがそのお陰でドリブルスピードはガクンと減速した!」

ディッテンベルガ「イスラスウゥゥゥゥ!!!」

ディッテンベルガがギアッチョの前に立った、当然彼はジェラートとサーレーもチェックしている。
彼は中央から右サイドの攻撃を全てシャットアウトするつもりでいたのだ。
それを可能にする隙の無さ、凄味がディッテンベルガにはある。
だがしかし…

ギアッチョ「オメーら、さっきの交代がどういう事かをよぅ…
       フォーメーションを変えただけなのか…理解してなかったみてぇだなあ…」

ディッテンベルガ「戯言を…!」


ポンッ…!

ディッテンベルガ(破れかぶれのパスか!? あんな方向、誰も………!?)

ギアッチョ(見やがれ、ウチの大将のミスディレクションと…そして消えるフェイントをな!)


574 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:20:56 ID:???

ディッテンベルガは目を疑った。
ギアッチョが出したパスを受け取る選手など誰も居ない筈だった。
少なくともディッテンベルガが見た最後の配置から、そこに選手がフリーで居る事は有り得なかった。

ディッテンベルガ(バカな!? 左サイドのお前が何故そんな所に居る…!)

ジャシント「何だよこいつ…素人か!?」

リゾット「オレはお前に……近付かない。」


ドドドドドド

先程入ったばかりのリゾットがポジションを無視して中央まで出張って来ていた。
この位置で彼の前に立てるのは、もはやジャシントとチェーザレの2人だけ。
ここでドリブルを止められなければ失点は免れられない。

ジャシント「クソッ、ツインタックルじゃなくたって!」
チェーザレ「ここは通さない!」

ダダッ…!


575 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:21:59 ID:???

リゾット「なるほど…走って向かってくると言う事は…
      相手の動きをよく見るタイプじゃあないって事か…お前のプレイスタイルは。」

ジャシント「なにっ!?」

ジャシントはドキリとした。
確かにツインタックルはジャシントの鋭いタックルで崩し、
それにタイミングを合わせたリベリの丁寧なタックルを奪い取る連携だったのだ。

リゾット「それさえ分かれば、お前の『抜き方』は…出来ている。」

ジャシント「い、言ってろ!」


ザッ…キュッ!      …コッ

リゾットは右に行くために蹴り出したが…それは見せかけで、ボールを引き足で左に戻した。
ジャシントらは右から慌てて左へと視線・身体を戻して突っ込むが…そこにボールは無かった。

ジャシント「なにっ!?」

リゾットはボールを軸足当て、さらに彼等の逆を突いていたのである。
そのまま引き足を踏み込みんでボールを追いながら蹴り出していった。


576 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:23:03 ID:???

ダダッ!

リゾット「これで再び1点差…。」

実況「抜いたぁぁぁぁ! リゾットくん、2人を幻惑するような足技で一気に突破!
    これでGKと1対1……いや、もうゴールでいいでしょこれは。
    はい、2対1です、頑張れレッチェ!」

ブルノ「おいいいいいいいいいいいい!! それって納得いくかああああああ!?
     オレはぜーーーんぜん納得いかねえええ! クソがッ! 舐めてンのかこのオレを!」

ポスト「いや、適切な処置と言える。」

ブルノ「何で会話になってんだよ! おかしいだろ!?」

リゾット「…………」


先着で
 ★ブルノ得意の1対1→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ10以上≫ ポストの超ファインプレイ!
≪ダイヤ10以下、ハート、スペード、クラブ≫ 普通に決められた
≪JOKER≫ ブルノがスタンドに目覚めた


577 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:24:04 ID:???
 ★ブルノ得意の1対1→ ダイヤ7

578 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:25:04 ID:???
くそ、惜しかったwダイヤじゃなくてダイヤ10以上とかさすがブルノ様だぜ!
しかし実況自重しろw

579 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:25:45 ID:???
ていうかGK変えろw

580 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:34:28 ID:???
ブルノのスタンドはやっぱりポストだったのかー?
すべてのシュートをポストに当てる、ミスター・ポストマン

581 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 16:01:53 ID:???
>>570でクラブが出てたら問答無用でゴールだったのかな。

582 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 17:36:23 ID:???
>>580 ブルノさんの秘密はまだまだ明かされませんよー(いや、そんな秘密があるかも謎ですが)

>>581 一応同じような確率のカードがありました。
     リゾットを温存したまま決定機を演出できたか否か、の差がありましたね。
===============================================

>ブルノ得意の1対1→
>≪ダイヤ10未満≫ 普通に決められた
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ザッ…!

ブルノ「いくぞ…… う、ず、ま、き、ブルノ連弾!!」

リゾット「……」

ブルノが只の『シュートに備える』に吠えた。
何が連弾なのか、何が渦巻いているのか…それは彼にしか分からない。


スッ…
 バシュッ!

リゾットは冷静なボールタッチでブルノをかわし、空っぽのゴールにボールを叩き込んだ。
決めた本人は丸っきりあっさりとやってのけ、そしてガッツポーズも出さずに自陣に戻った。
観客が本当にゴールしたのか疑いたくなるようなリゾットの様子だったが、審判の笛が事実を伝えていた。


ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!!


レッチェ 1−2 ナポリ

583 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 17:38:30 ID:???

リゾット(気のせいか……。 誰かと会話している様子、自律式スタンドの使い手かと疑ったが…。
      あいつ(ブルノ)の表情には演技ではない『無知』と疑いのない『自信』があった。
      スタンド使いなら、さっきのオレのドリブルを見て“敢えて”近付いてくる筈は無い…
      しかも赤子以上に隙だらけだった…。)

溜息を吐き、落胆のようなホッとしたような表情でリゾットは結論を部下に話した。

リゾット「あいつ…ただのバカだ。 (オレ達にとって)無害なザルキーパーの小僧だ。」

ホルマジオ「やっぱり?」
サーレー「オレもそんな気がしてた。」

プロシュート(ば…バカな! 決勝トーナメントだぞ!? 勝つ気ねーのか、レッチェ!?)
クワトロ(レッチェ…キミ達は強いチームだが、キミ達のGKがいけないのだよ。 フフフフ)

リゾット「とにかく、だ…いつも通りここからはカウンター1本でいく、無闇に力を見せる必要は無い。
      プロシュート、お前がDFのタイミングを指示しろ。
      老人のようなスローな動きになるよう、敵を誘導してやれ。」

プロシュート「OKだ…もうイスラスのドリブルはオレに通用させねえ。
        ホルマジオ、イルーゾォ、タイミングを誤るなよ?」

ホルマジオ「仕方ねぇーなぁー。」
イルーゾォ「本来はPAに入れてやりたくもないが…、まあ止むを得ないだろう。」

こうしてナポリの選手達は守備戦術を確認し終えた。
彼等の表情はあくまで不敵であり、しかし相手を見下したような色は浮かんでいなかった。


584 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 17:40:38 ID:???

実況「さあ再び1点差を付けられたレッチェ、攻めるしかありません!
    前半中に同点に追い付けなければ精神的疲労は大きいぞ!?」

マンチーニ(クソッ、分かってるんだよそんな事は!)

キックオフからレッチェは再びポゼッションサッカーの構えを取った。
最終ラインを上げ、コンパクトな中盤を作り上げてショーパスコースを無数に作り上げる…
しかし最後の詰めがどうしても上手くいかなかった。
カルネバーレへのクロスはカットされ、マンチーニ自身のバナナシュートでは通用しない。
こうなるといよいよレッチェはイスラス頼みとなるしかないが…

マンチーニ(そりゃマークを付けるよ、イスラス相手なら2人使っても惜しくない、オレだってそうする。)

イスラスへのパスだけはどうしても遮断したいのか、前線・中盤から積極的に人数が付いていた。
こうしてレッチェが攻めあぐねた状態で、時間ばかりが過ぎていく…。


先着で
 ★前半残りの見せ場→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ レッチェにだって隠している実力くらいある!
≪ハート≫ イスラスが一瞬の隙にマークを振り切った。
≪スペード、クラブ≫ 膠着のまま前半終了
≪JOKER≫ マンチーニとカルネバーレに覚醒が!?


585 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 17:41:06 ID:???
 ★前半残りの見せ場→ ダイヤA

586 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 17:45:40 ID:???
隠している実力?とうとうブルノの本気が明らかにw

587 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 18:17:43 ID:???
お、これで流れが変わるか?

588 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 19:51:35 ID:???

> 前半残りの見せ場
> ≪ダイヤ≫ レッチェにだって隠している実力くらいある!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

自陣ゴール前から逃げ出す大きなクリア、そして攻撃としてのロングボールの放り込み…
ナポリはラインを下げて守備人数を揃え、この2つばかりを多用していた。
完全に勝負と割り切った戦術…ブラジルではブーイングが飛ぶ所だが、ここはイタリア。
勝利のためならば、えげつない行為も容易く認められる。

マンチーニ(まずい…時間ばかりかけて、全く攻めきれない…!)
カルネバーレ(どうすんだよ、こいつらの守備はマジで固いぜ!?)

イルーゾォ「お前は許可しない!!!」


バシュゥゥゥッ!!!

何度目かになるナポリゴール前からのクリア。
イルーゾォの強力なキック力でボールは一気にレッチェの最終ラインに届く。
このボールの処理をミスればサーレー、或いはリゾットに渡り、ピンチとなり得るが…


ポスッ…

最後尾でカバーリングするのはディッテンベルガ、何の事故も起こり得なかった。
しかし所詮ロングボールの処理に成功しているだけ、ゲームの流れは変わらない。

589 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 19:54:46 ID:???

ディッテンベルガは最後尾から前線の停滞する様子をじっくりと観察してきたが…
どうやらナポリ側のミスは期待できそうにないと判断するに至った。
攻め続けられる圧力にも平然と対処しているナポリ選手は、
まるでもっと厳しい修羅場を体験してきた猛者のように思えるのだった。

ディッテンベルガ(出来ればパルマ戦まで使いたくはなかったが…もはや打開策は一つしかない!)


ポンッ…ポンッ…

ソルベ(クソッ、うぜえパス回しだ…)

ディッテンベルガ(スペースが空いた…!)

サーレー「うっ!?」
リゾット「上がってきたか…!」

ディッテンベルガはここに来て自分がゲームメイクする事を決めた。
ディフェンスラインでのパス回しから、隙をみてボランチの位置のスペースへスルスルと上がり…。
ミケーレ、リベリ、ジャシント、マンチーニと共にパスワークで中盤を掻きまわした。
中盤の人数が増やされただけでなく、その増えた人物が万能のオールラウンダーとなれば
ナポリとしても、そうそう為す術が見当たらない。
ラインをジリジリと下げ、プレー出来るスペースを減らすくらいが関の山だった。


590 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 19:56:35 ID:???

ディッテンベルガ(守備を固めてフィニッシャー2人をマーク…そのスタイルは変えないか。
          やはりそれが限界だ、もう1人のゲームメーカーをマークする余裕はない!)

ポンッ…!
 …ポンッ!

ナポリの守備に大きな変化が無い事を確認し、ディッテンベルガは覚悟を決めた。
マンチーニとのワンツーでボールを動かし、自らをアタッキングサードの位置に持っていったのだ。
流石にこの位置はイルーゾォが張っており、カバーを仕掛けてくる。

イルーゾォ「おいおい…いいのかそりゃあ? ボールを奪われたら終わりじゃないのか?」

ディッテンベルガ(その挑発…オレにリスクを意識させ、仕掛ける可能性を削りに来ているか。
          だが、裏を返せばお前の意識はイスラスに向いてるのがバレバレだ!)
          

クンッ!

イルーゾォ(そうだろうなぁぁ! ………あ?)

ディッテンベルガがイスラスの位置を視線で確認した…パスを出すスペースを見計らったんだ。
たった視線だけのフェイントだったが、今のイルーゾォには効果覿面だった。
リスクを考えれば、こんな位置でディッテンベルガが自身で仕掛ける事は考えていなかったのだ。

ディッテンベルガ(ここまでは計算通り…。 最後にこいつらの選択肢を狭めるために…!)


591 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 19:57:52 ID:???

先着で
 ★ディっテンさんが決めます?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ 必殺シュートを見せます。
≪スペード≫ 必殺シュートを放つが…その時、口の中にジャリッと砂のような物を噛む感触があった。
≪クラブ≫ 同上+シュートがグラウンドのギャップか何かによって枠外です。
≪JOKER≫ なんとここでバックパス!? それに走り込むのは…


592 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 20:02:56 ID:???
 ★ディっテンさんが決めます?→ ダイヤ8

593 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 22:49:26 ID:???

> ディっテンさんが決めます?→
> ≪ダイヤ、ハート≫ 必殺シュートを見せます。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ザッ…!

イルーゾォが視線と重心をイスラスの方に向けると同時に…
それとは真逆の方向へディッテンベルガはサイドステップをかけていた。

イルーゾォ「なななななにぃっ!」

ディッテンベルガ「おいおい…こんな程度で驚くのか?」

先程のイルーゾォの言葉を皮肉るように言ったディッテンベルガ。
水平にステップしながら、さらに脚を振りかぶるという高水準の技術で周囲を驚かせ…

ディッテンベルガ「飛び立て! テイクオフシュート!!」


バッギュォオオオオオオオオオオオオオオオオン!!

放ったシュートの威力とボールが描く軌道は、もう一段上の驚愕を与えたのだった。


ドガアッ!
    クワトロ「うぬぅぅぅぅ!」

プロシュート「グラウンダーのシュートか・・! だがコースは見えているぜ!!」

地を這うようなシュートは轟音を伴ないナポリゴールに迫っていた。
プロシュートは軌道を読み、ゴール右隅を狙ったシュートへダイビングする…が!


594 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 22:51:30 ID:???

ギュルギュルギュル!

プロシュート(この音、この回転…! や、ヤベェ! このシュートは……!)

ディッテンベルガ「飛び立つ!!!」


ザシュッ…!!!
  ギュイーーーーーン!!!    ……シュンッ!!


ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!
  ピッピィイイイイイイイイイイイイイイ!!!



レッチェ 2−2 ナポリ


同点を告げる笛が鳴り響き、それを追うように前半終了がピッチに告げられた。
レッチェはギリギリで同点に追い付き、後半へ弾みをつけられた形になったのである。


595 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 22:55:12 ID:???

実況「決まったぁぁぁぁ!!! ディッテンベルガくん、ここで思わぬ隠し玉!
    芝を抉るように地を這うシュートが、バウンド時に信じられない急上昇!!!
    これを読めというのはGKには酷な話だぁぁ!!」

観客「うおおおおお!」「あんなシュートを持ってたのか!?」「流石は皇帝の再来!!」

新田「い、今のは…!」

中山「あの軌道…バックスピンを掛けていたのか!?」

三杉「おそらく…しかし推進力と侵入角度、バウンドさせるタイミング…凄い難度のシュートだ。
    そして、それに見合った威力と守り辛さを兼ね備えている…。」

ディッテンベルガの必殺シュートにフィオレンティーナは唸るしかなかった。
こんなシュートを隠し持っていたとは、彼等は全く考えていなかった。

バンビーノ「驚いたな…オレ達の時には使わなかったのか、それともこの数日で編み出したのか…」

中山「今となっては分からないが…使われていたら危険だったな。」

三杉「確かに危険だった…あのシュートが強力、というだけの意味じゃなくてね。」

中山「…と、言うと?」


596 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 22:58:27 ID:???

三杉「マークの枚数が足らないのさ…。
    レッチェはこれまで攻撃を組み立て、最後まで完遂出来る選手が一人しか居なかった。」

新田「イスラス…ですか?」

三杉「ああ…ディッテンベルガとは形は違うが、彼は起点となってフィニッシュも出来る。
    だからこそ、攻撃のイニシアチブを取られない為に相手チームはマークするんだ。
    だけど同じレベルで攻撃の集中になれる選手がもう一人存在してしまえば…話は変わってくる。
    どちらが攻撃のイニシアチブを取るのか、警戒しきれないんだ。」

バンビーノ「マークをしてもまともに抑えきれない選手が存在し…
       しかもそのどちらかはマーカーが足りずにフリーとなるのか。」

ミュラー「まるでベッケンバウアーとネッツァーの“ランバ・サンバ”ですね…。」

この話にメンバー達は息を呑んだ。
予選でなんとか破ったレッチェが、さらに闘い辛い相手に成長していると言う事実。
得点差では圧倒していたが、スコアから読み取れない苦しみがあったのを思い出していた。

レントゥルス「うわああああ〜〜 再戦したくないよぉおおお〜〜〜」

レントゥルスの悲痛な叫びが皆の心を代弁した。
いつもならば皆でなだめる所だが、この時ばかりは誰にもなだめる余裕がなかった。

597 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 23:00:03 ID:???

レッチェ、ナポリ両チームの選手達が一旦控室に下がっていき、ハーフタイムとなった。
サッカーのレベルはレッチェの方が上だが、それを上回るような凄味をナポリは示していた。
踏んできた修羅場数が違うとでも言わんばかりのメンタルの強さは驚愕して良いレベルだった。
パルマvsサンプドリアとは比較にならない拮抗した試合展開に誰もが精神的疲労を感じていた。

三杉(ハーフタイムか…どうしよう。)


A パルマ対策でも話し合ってみようか
B レッチェ対策でも話し合ってみようか
C ナポリ対策でも話し合ってみようか
D ブンナークに説教してみようか
E 弥生の事を考えてみようか
F モニカの事を考えてみようか
H そ の た

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


598 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 23:10:06 ID:s3TbrN6A
F

599 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 23:21:54 ID:V0kymIGg
A

600 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 23:31:38 ID:lzaezYVw
A

601 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 23:37:01 ID:???
総合力ではレッチェが上だろうけど、イスラスが怪我してるし分からないな。
これはどっちが勝っても面白くなりそうだ。

602 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 00:28:10 ID:???

>>601 どもでーす、試合の感想述べて下さって嬉しいのぜ!
===============================================

>A パルマ対策でも話し合ってみようか
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(そうだな…パルマについて対策を話し合ってみよう。)

まだ当たるか判らない相手だが、三杉はやはり彼等を気にしていた。
これほどのチームを作り上げたイスラスとディッテンベルガが恐れるチーム…
先程のサンプドリア戦でも実力の高さは窺えたが、まだその全容は見えていないのは明らかだった。
そして何より、三杉はパルマと決勝で当たる予感がして仕方無かった。
根拠は何もない……にも関わらず、確信に近い思いを抱いていた。

三杉「皆、この試合の話もいいが…パルマ対策について話し合わないか?」

バンビーノ「パルマか…構わんが、具体的に何について話すか決めているか?」

三杉「そうだな…」


A パルマのフォーメーションと戦術について特徴を思い出しながら対策を考える
B パルマの攻撃について、試合を思い出しながら対策を考える
C パルマの守備について、試合を思い出しながら対策を考える
D 特定の選手について、特徴を思い出しながら対策を考える(※更に分岐)
E その他 特別に話したい事があれば・・・

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

※現時点ではまだ情報不足なので、ある程度のまとめと推測になります。
 また個人的に思う事、パルマにやってみたい戦術が既にある方は記述して下さい。


603 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 01:02:34 ID:OLTOtesg
A

604 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 01:09:08 ID:+tlh7gsM


605 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 02:00:41 ID:???

>A パルマのフォーメーションと戦術について特徴を思い出しながら対策を考える
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「…まずは相手のフォーメーションと基本戦術の確認をしよう。
    正直言ってスタメン選手の特徴を把握したとは言えないからな。」

そう言うと三杉はノートを取り出し、先程の試合におけるパルマのフォーメーションを書き出した。
物の1分もしない内に書き終えると、仲間達にノートを広げて見せる。


−−−−−−− 
−−J−H−− Jタルデリ Hフェラーリ
−−−−−−−
−−−I−−− Iシニョーリ 
F−D−E−G Fシル  Dディモス  Eコンティ  Gガリバルディ
−−−−−−− 
−A−−−B− Aトリノ  Bカステッリーニ
−−−C−−− Cクスタ
−−−@−−− @シューマッハ


三杉「これが基本的な形…3-5-2だが、もっと言ってしまえば3-4-1-2だ。」

バンビーノ「3-4-1-2か…4列表記と言うのは珍しいな。」

三杉「うん…まあ普通は言わないけど、今回は模擬的にそう表現させて貰ってるよ。
    とにかくこれが基本の形、そしてスタメンの選手の名前だ。」


606 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 02:02:17 ID:???

これを見たブンナークが思い出したように呟いた。

ブンナーク「FWに2人…そうだったよな。 だが点を取ったのは2列目のシニョーリだけ…
       なんだよ、パルマのFWは人数合わせの雑魚って事か?」

三杉「それは…」


先着で
 ★パルマのFWの事を見ていたか→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ タルデリもフェラーリも良く見ていた
≪ハート≫ タルデリの事は良く見ていた。
≪スペード≫ フェラーリの特徴は判り易かった。
≪クラブ≫ タルデリは多分侮れない…くらいしかわがんね。
≪JOKER≫ タルデリとフェラーリの実力はエブリシングお見通しだ!


607 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 02:21:28 ID:???
★パルマのFWの事を見ていたか→ ハート9

608 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 03:35:28 ID:???

> パルマのFWの事を見ていたか→
> ≪ハート≫ タルデリの事は良く見ていた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「とても雑魚とは言えない相手だったぞ、少なくともタルデリはな。
    イタリアJrユースに選出される才を持ち、屈辱を経て磨いてきた実力は間違いない。」

チラリとバンビーノを見ると、腕を組んでウンウンと頷いている。
タルデリの事は恐らくバンビーノの方が知っている筈だが…
敢えて自分からは発言しない所に、そこはかとない黒さを感じて三杉は苦笑した。

三杉「(まあいいか、間違いや不足があれば補足訂正をするだろう。)
    何度か見せた競り合いでは、悉く相手を上回っていた…肉体は間違いなく屈強だ。」

ブンナーク「ほう…?」

屈強…と聞いてブンナークがピクリと反応した。
パワー系はパワー系と競う事が一つの楽しみであり、今もそんな事を考えているのだろうと思われた。
だが三杉は冷たーーーい瞳と声で話を続ける。

三杉「屈強なFWと言っても誰かみたいにシュートばかりを考えているわけじゃない。
    タルデリはFWだが前線から積極的に守備をしかけていた、それも中々鋭いタックルでね。
    DFが3枚のパルマにとって、高い位置での守備はハッキリ言って相性が良い…
    おそらくあの監督が後天的に仕込んだ物だろうが、油断出来ない。
    チームのタクティクスを彼自身も把握できていなければ、あれほど守備は出来ないだろう。
    …逆を言えば、それが出来ているのはチーム内での役割を確立している証明でもある。」

ブンナーク「(´・ω・`) あれ、オレもしかして槍玉にあげられてる?」


609 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 03:39:16 ID:???

ブンナーク「(´・ω・`) あれ、オレもしかして槍玉にあげられてる?」

三杉「いや、気にしないで聞いてくれブンナーク。
    そうそう、サンプドリア戦では機会がなく確認できなかったが…
    パスかドリブルが上手ければ、ポストプレイヤーとしても一端に活躍しそうだ。
    屈強かつハードワーカー、将来的に有望なFWの形と言えるかもね。」

ブンナーク「(`・ω・´) か、肝心のシュートが強くなけりゃな…FWだしよ!」

新田(ブンナーク…そんな認識で大丈夫か?)

三杉「さて、彼のシュートが強力かどうか…? …と、これは現時点じゃ判断できないな。
    キック力は間違いなく高いと思うが、シュートはセンスも重要だからね。
    僕のタルデリへの印象は“無骨”…そこまでシュート技術を高められているかは疑問だ。」

ブンナーク「∩( ・ω・)∩ バンジャーイ そんならオレがFWの仕事を見せつけてやんよ。」

三杉「…出来ればもうそろそろフリーダムからロジカルに移行し始めて貰いたいな。
    確かに強力なシューターは貴重だが、敵の守備が固ければ結局は博打になる。
    ワンパターンにならない搦め手の一つでもあれば戦術の範囲は広がるなあ。
    …と、これは独り言、独り言…。」

ブンナーク「ヽ(≧Д≦)ノ 」

中山(三杉…。)
新田(ブンナークぇ……)

三杉「…と、話が逸れてしまったかな。
    バンビーノ、タルデリの事で何か抜けている事はあるかい?」


610 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 03:40:31 ID:???

先着で
 ★教えてバンビさん→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ああ、基本的に同じ認識だが…少しだけ補足させて貰おう。
≪ハート、スペード、クラブ≫ いや、オレの認識と同じだ。
≪JOKER≫ ダイヤよりkwsk


611 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 03:52:38 ID:???

ほいでは暫く中断です、誰かカード引いて下されー。
レス数と容量のバランスから今回も1000いかなそうな悪寒がヒシヒシ。
∩( ・ω・)∩ コマッタナー

612 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 03:54:35 ID:???
 ★教えてバンビさん→ ダイヤ5
ブンブンはすっかりコメディリリーフだなぁw

613 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 17:40:09 ID:???

> 教えてバンビさん→
> ≪ダイヤ≫ ああ、多少だが補足させて貰おう。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バンビーノ「あの試合を見ての分析としては完璧だな、オレの認識とほとんど同じだ。
       だが多少補足させて貰いたい部分もある、今の奴に当てはまるかは判らんがな。」

三杉「ふむ…お願いする。」

バンビーノ「実はタルデリのポジションは元々DMFだった、その中でも守備的な部類のな。」

三杉「ほう…?」

バンビーノ「JrユースでFWをこなせる奴が根こそぎリタイアした時な…競り合いに強かった
       タルデリが急遽FWをやる羽目になったのさ。 経緯はともかく、当時から
       ドリブルの腕は中々だった…地上ポストプレイは警戒しておくべきかも知れない。」

三杉「なるほど…守備の強さはポジションコンバートにあったわけか。
    無骨なハードワーカーのイメージがある筈だな。
    もう一つ、シュートについては何か知っていたりするかい?」

バンビーノ「それについては未知だが…シューターとしてもある程度は見とくべきかもな。
       お前も言っていたがオレも当時からシュートセンスがあったようには思えない。
       だが、ある程度の壁までは努力で越えてきている可能性は十分考えられる。」


614 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 17:41:26 ID:???

どうやらバンビーノが知っている事はここまでだった。
完璧ではないにせよ、ここまでで判った事もある。
サンプドリア戦ではシニョーリによる力押しばかりを前面に押し出していたパルマだが、
それ以外の得点パターンを隠し持っている可能性は十分にあると言う事だ。

ダラピッコラ「シニョーリの個人技だけでも強力だが、FWも飾りという訳ではない…と。
        えーえー、パルマも守り難そうなチームだよな。」

ミュラー「フフ、同感ですね。 ミスギ、中盤と最終ラインはどんな様子でしたっけ?」

三杉「うむ、フォーメーションにおいては中盤に5枚。
    シニョーリ以外の4人を1列下げてフラットにする形だが…。
    実際にフラットになっている時間は少なかったように思えたな。
    コンティがサイドへ展開しつつ上がり、空いたスペースをRSHが埋めていたのが印象にある。
    最終ラインの3人は粒が揃っているが、それでも中央が一人なのはリスクが高いと思われる。
    事実、トリノとカステッリーニが中央に寄っている時間が多かったね。」

ミュラー「なるほど…。」


先着で
 ★他の選手の反応→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ 中山「あとは…攻撃が7枚になるあのカウンターだな。」 
≪ハート、スペード、クラブ≫ バンビーノ「となると、サイドが薄いのが弱点と言えるな。」
≪JOKER≫ レントゥルス「何となくだけど…気になる事があるなあ。」


615 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 17:44:22 ID:m+b6wdAU
 ★他の選手の反応→ スペードA

616 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 17:44:25 ID:???
 ★他の選手の反応→ ハートK


617 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 19:37:54 ID:???

> 他の選手の反応→
> ≪スペード≫ バンビーノ「となると、サイドが薄いのが弱点と言えるな。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バンビーノ「となると…サイドが薄いのが弱点と言えるな。」

三杉「うん…見た通りサイドは1枚、脆いのは確かだね。」

バンビーノ「中盤…特にセンターについては人数が多く、高めのラインでボールを奪いたい意図は窺える。
       だがやはり最終ラインが3枚なのが大きい、CBが外に開けば中央に穴が空く…
       だからと言って中央にだけ固まっていても、サイドの裏ががら空きとなってしまう。」

三杉「ふむ…これを明確な弱点と取るべきか、
   それでも跳ね返せるだけの自信がDF3人とGKにあると思うべきか。」

ミュラー「彼等の堂々とした振る舞いを見るに、後者と考えるべきかも知れません。」

三杉「確かにね…だが、攻め方として有効な事には変わりないだろう。
    サイドの裏は隙があるようならガンガン狙っていきたいところだな。」

他の選手は皆この意見に頷いた。
サイドが戦術上の弱点であり、それを突くのが勝利の近道だと全員が認識したのである。
こうしてフィオレンティーナがパルマ対策を話し合っている間、
控え室では両チームでハーフタイムミーティングが行われていた。

618 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 19:39:21 ID:???

<レッチェ控え室>

マンチーニ「何とか前半のうちに同点に追いつけたな…。」

ディッテンベルガ「うむ、オレとしては切り札を使ってしまった形だが…まあ止むを得なかった。
          …ともかくこれで試合の主導権を握れる筈だ、敵はオレ達の攻撃手段全てに
          備える事は出来ないからな。」

マンチーニ「イスラスのマークを減らすのか…それとも変えないで来るのか。
       どちらにせよ、ここからは守備に穴が出来るのは確かだろう。」

前半終了時の流れによって、レッチェの士気は比較的高かった。
本来はパルマ、或いは決勝の相手を前に、試合の主導権を握り
尚且つ1点を奪う為にと考えていた、ディッテンベルガの取って置きである。
次の試合からは何かしら対策され、与えられる精神的ショックも半減しているだろうが、
ともかくこの試合ではナポリが対応できる範囲外なのは疑いない。

ディッテンベルガ「とは言え、奴等は心底得体が知れない…。
          チーム戦術としては完全に圧倒しているが、その優位性を今日は感じられない。
          あれほどメンタルに強いチームはなかなかお目にかかれる物ではない…。」

ジャシント「そうだな…テクニック自体も、一部のヤツを除いて特別巧い訳じゃないが…
       それでも前半の間中、劣勢だったのはオレ達の方だった…」


619 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 19:42:39 ID:???

マンチーニ「…何もかも割り切って、勝つ為の戦術を仕掛けてきているようだからな。
       キープレイヤーへの徹底マークと、あれだけ露骨なカウンター狙い…
       まさかプリマでここまでエンターテイメントを排した戦いをするとは思わなかったぜ。」

ディッテンベルガ「とにかくこの後も油断せずにいこう、最後の笛を聞くまではな。
          幸い後半のキックオフはオレ達だ、最初からペースを握れるのは大きいぞ。」

マンチーニ「ああ、そうだな。」

この話の流れで、ここまでちょっとばかし身体を小さくしていた者が発言してきた。
前半は全く活躍できず、後半で汚名返上をしたいと考えているカルネバーレだ。

カルネバーレ「でっ、でっ……後半1発目はどう攻めるんだ? だ?
        あのよ…取り敢えずオレ、まだボールに触ってない…」

ブルノ「奇遇だな、オレもだぜ!」

カルネバーレ「あの4番、かなり出来る奴でクロスボールを全部カットしちまうんだ。
        どうにか出し抜いてパワーヘッドを撃ちてえんだが…どうしたらいい?」

ディッテンベルガ「そうだな…確かに4番は反応の速さが尋常じゃない。
          あいつを掻い潜ってクロスを通すのは相当難しいと思うぞ…
          ヘッドは諦め、ドリブルでフッ飛ばしつつGKと1対1が現実的だな。」


620 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 19:44:02 ID:???


カルネバーレ「うぬぬ…やっぱそうか………」

ディッテンベルガの返答に、カルネバーレは悔しそうに唸った。
FWとして自分の持ち味を出せない試合は彼の本意ではない。

ブルノ「うむ、仕方ない奴だ。 んで、オレはどうしたらいい?」

マンチーニ「心配するなカルネバーレ、後半はお前にボールを送る隙も出てくる筈だ。」

カルネバーレ「すまねぇなぁ…。」

ブルノ「なあどうしたらいい?」

ミーティングが進む中、彼等の士気は下がる事は無く 試合の見通しも開けてきているようだった。
そんな中、ここまで発言せずにいたイスラスがボソリと呟いた。

イスラス「マンチーニ……」

マンチーニ「ああ、どうしたイスラス?」


621 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/31(月) 19:46:11 ID:???

イスラス「…キックオフ直後の攻撃……オレに任せろ…」

ディッテンベルガ「なんだイスラス、やる気になっているのか?」

イスラス「いや……ただ、キックオフ直後はオレが確実にボールを持てる……
      相手がマークをしてこれないからな……構わんか…?」

ディッテンベルガ(イスラス…?)

ディッテンベルガはこのイスラスの言葉に若干の違和感を感じた。
だが反対する理由は特に無く、またチームが後半 一気に流れに乗るには確かな手でもあった。
ディッテンベルガは暫し思案し、これに返答した。


A イスラスに任せる
B イスラスに任せない(※要・代案)
C いや、むしろ後半のプランはイスラスに投げていいだろう

3票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


622 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 19:56:21 ID:c1T+KuT2
A

623 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 21:18:50 ID:K6xuGC/I
B ディッテンベルガの印象をより強くするためにまずはディッテンベルガ中心の戦術を行う。
理想はイスラス2ディッテンベルガ2とマークが付くこと
サーレー1マンマークでも一人分有利になる。そこからレッチェのサッカーを行う。
どちらかのマークが途切れたら、そはりそこから崩す。


ただのだめもと作戦っすけどねww

624 :森崎名無しさん:2011/01/31(月) 21:21:36 ID:+tlh7gsM
A

625 :森崎名無しさん:2011/02/01(火) 17:22:40 ID:RX8TB1hk
A
やっべ、三票だった

626 :森崎名無しさん:2011/02/01(火) 17:34:09 ID:???
おお、気づかんかった

627 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/02(水) 22:04:54 ID:???

>A イスラスに任せる
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ディッテンベルガ「分かった…お前がそう言うなら任せる以外にない。」

イスラス「…感謝するぞ……」

キックオフ直後の選択肢は最初から2つだった。
自分が攻めるか…イスラスが攻めるか。
どちらにせよマークが付く前にボールを持てるチャンスだった。
決められるならば確実に決めたい、だが万が一外してもその後の主導権は握れる。
言ってみれば、ディッテンベルガにとって選択肢は50%50%なのだった。

いや、イスラスの闘争心が目覚め『本気モード』となるならば決定率は跳ね上がる。
それゆえ、自分で攻めたいとイスラスが言うのならば優先する事は当然だった。

ディッテンベルガにとって誤算だったのはイスラスの負傷…
気付く事が出来なかったのは、既にイスラスが前半走り回っていたせいだ。
もっと早いタイミングでイスラスと会話をしていれば…
彼等がもっと近いポジションであったら、ディッテンベルガの選択は違った物になっていた筈だった。


628 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/02(水) 22:06:05 ID:???

〜フィールド〜

観客「レッチェーー!!」「行け行けナポリ!」「よぉーしよしよしよしよし!」

実況「さあ間もなくハーフタイムが終了し後半開始、既に選手達もピッチに戻っています。
    前半は2-2とスコアの上では互角、しかしナポリ リードの時間が長い展開でした。
    しかしレッチェはキックオフ直後の得点が多い為、最初からクライマックスかも知れません。
    さあ後半先にペースを掴むのは攻撃権のあるレッチェか、それともナポリか?」

ディッテンベルガ(当然オレ達だ…何と言っても『イスラスが攻める』のだからな。)

イスラス(……)



ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!

カルネバーレ(悔しいが…作戦は作戦だ、頼むぜイスラスッ!)


ポーンッ!!


実況「おっとキックオフしたカルネバーレくん、このボールをすぐにイスラスくんへパス!
    これはレッチェ、後半早々の速攻に狙いを定めていたか!?
    ナポリはここを凌げないと一気に不利に見舞われるぞ、大丈夫か!?」


629 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/02(水) 22:08:31 ID:???

先着で
 ★パッショーネ、そんな守備で大丈夫か?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ ギアッチョ「大丈夫か・・・だ? 誰に聞いてんだ!? オレをなめてんのかあの実況!」
           プロシュート「どっち向いてんだド低脳! もう目の前にイスラスが来てんだぞ!?」
≪スペード≫ プロシュート「大丈夫だ、問題ない」
≪クラブ≫ リゾット「大丈夫だ、問題ない。」
≪クラブA、JOKER≫ ホルマジオ「一番いいスタンドを頼むぜ、大将。」


630 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:08:51 ID:???
★パッショーネ、そんな守備で大丈夫か?→ スペード10

631 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:08:55 ID:???
 ★パッショーネ、そんな守備で大丈夫か?→ クラブA

632 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:10:11 ID:???
あぶねえ…いや惜しいのか?

633 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:10:11 ID:???
ホッとしたような、ちょっと見たかったようなw

634 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:15:19 ID:???
スクラップサイボーグ・イスラス
ミハエルも故障したかんな

635 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 22:16:42 ID:???
しかし良くない流れだな。どうも選択ミスってるっぽいし。

636 :森崎名無しさん:2011/02/02(水) 23:12:25 ID:???
イスラス使えば点とれるけどパルマ戦欠場て流れだろうね

637 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:07:01 ID:???

ちょっと忙しくて更新が機会が減ってますー。
さらに疲労で気力も下がるんで悪循環・・・しばしこんな日が続くかもです。
まあマターリ気長にお待ち下さると嬉しく思います。


>>632-633
意外なほどのナポリの人気にビックリっす!
と言うかスタンド描写に需要があったんでしょうかw

>>634
まだです、まだスクラップと言うにはハヤイノデス・・・
ミハエルにだってまだまだ未来がある!!・・・と思います

>>635-636
レッチェを勝たせた方が三杉達には有利なると思われますのでファイトッすー。
どんな流れが続くかはアセアセして待っていて下さいw

638 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:08:05 ID:???

> パッショーネ、そんな守備で大丈夫か?→ スペード10
> ≪スペード≫ プロシュート「大丈夫だ、問題ない」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イスラス(いくぞ……)

プロシュート「ギアッチョ! ホルマジオ! 手筈通りだ、位置を誤るな!」

ホルマジオ「はいよぉー、わかってんぜぇ。」
ギアッチョ「ハッハッ、おめーを頼りにしてっかんな!」

ボールがイスラスに渡るや否やプロシュートの指示が飛ぶ。
キックオフ直後のプレイについては予め対応を決めてきたように素早く陣形が動いた。
やや低めに位置していたギアッチョが更に目イッパイ下がり、ホルマジオはやや外に膨らむ。
丁度この2人がPAギリギリ外側でフラットに並んだ状態である。
更にその後方にイルーゾォが回り込み、フォローの構えを取った。
完全にイスラスのドリブル対策へ特化したシフトなのは明らかだった。 だが…


ダッ!

イスラス(…止められるものなら……止めてみろ!!)

プロシュート(…と、お前は考える。)

しかしイスラスはこの程度は躊躇する理由にもならないとばかりにダッシュを開始した。
その瞳から、その脚から強靭な意志を発するかの如く。
だがプロシュートはそのイスラスの力強いダッシュに対して不敵に笑った。


639 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:09:06 ID:???

〜回想・ナポリハーフタイム中(1)〜

ざわ・・・
  ざわ ざわ・・・

リゾット「イスラスが重大な負傷を抱えているだと…?」

プロシュート「ああ、間違いねえな。」

リゾットの話をわざわざ遮ってのプロシュートの発言、
これによってナポリのメンバー達は驚きと疑念にざわめいた。

ペッシ「まっ、マジですかい!? でもアイツ…イスラスの奴、全然そんな様子じゃなかったですよ!?
     プロシュート兄貴ィを疑う訳じゃねえですが、なぜそんな事がわかったんで…?」

ホルマジオ「そぉーだぜ……いくらテメェの言葉でも、なかなか信じらんないねぇー…。
       あのバケモンが怪我してるっつぅーならよう、納得させてくんねーと…なぁ?」

既にこれ以上にない信頼を勝ち取っているプロシュートとは言え、根拠なくその言葉を鵜呑みに
する者は居なかった。 誰の言葉であろうと、信ずるに足るだけの根拠が必要なのだ。
本来 言葉一つでチームが全滅する可能性のある世界の住人として、当然の事ではあった。

リゾット「ああ、その通り。 …ってもお前の事だ、ちゃんと掴んでの話だな?」

プロシュート「えーえー…まあ聞けよ。 “汗”ってのはよぉ〜、どんな時に掻くか知ってるか?」

だがプロシュートは自信を持って彼らに自らの根拠を説明してみせる事が出来た。
それはイスラスがどんなポーカーフェイスを保とうとも、隠しようがない部分の話であった。

〜回想終了〜

640 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:10:50 ID:???

プロシュート(神経反射によって人は発汗するが…状況は2つに分かれる――
        物理的な熱による温熱性発汗と…それからストレスや苦痛による精神性発汗
        後者ってのは、いわゆる“脂汗”って名前のやつだ…。)


ダダダダダ!!!!!!

ホルマジオ(うおぉっ!? こりゃムリだ、同じ人間とは思えねぇーな。)
ギアッチョ「クソがっ、クソっだらヤロウが!! 通すかよぉぉぉぉぉ!!」

イスラスの猛ダッシュを前に頭の中は白旗状態のホルマジオ…だがその思考とは裏腹に足は動いていた。
体感速度域と動体視力はイスラスにお劣らぬギアッチョが、イスラスのコースへ反応しており…
ホルマジオはその動きに合わせて、直線突破するのに必要なスペースを埋める事だけを意識した。

イスラス(ムダだ……!)


ザァッ!!
  ……ダァァァァッ!!

急ブレーキと急加速で2人分の脇を抜けてイスラスは抜け出した。
観客が「おおっ」と歓声を上げる…が、直前までの最高速は切り返しによって失われていた。


641 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:13:24 ID:???

プロシュート(温熱性発汗ってぇのは全身に起きる…丁度、前半走り回った今のお前は『そう見える』。
        だが前半序盤、オレからゴールを奪った直後…お前が掻いていた汗は変だった。
        おかしいよなぁー? 『額にだけ汗が滲む』なんてよぉーーー。)

プロシュートは目に怪しい光を宿しながら、見計らっていたタイミングでGoサインを出していた。
2人抜きをしてPAに侵入した直後をイルーゾォに狙わせたのだ。
スタートダッシュも人並み外れているイスラスだが、これだけ激しく切り返した直後では流石に
トップスピードには達していない。 イルーゾォでも十分に照準を定める事が可能だった。

イスラス「……!」

イルーゾォ「さっきまでのお前なら、一々オレの方を見やしなかった…。
       そんな必要はなかったんだよな、そんだけ速けりゃ当然だぁ…。
       だが今は違う、オレの姿が見えたのなら……!! お前も、もうおしまいだッ!」


ザザアァァァァァ!!!!

これまでにない鋭いタックルが飛び出した。
イスラスがスピードに乗りきる前を狙った見事なタイミングであった。


642 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:18:08 ID:???

…だがスピードを活かすための距離が足りないと察したイスラスは、急遽強引なドリブルに切り替えた。

イスラス「どけっ……!!」


ドガァッ!!
        イルーゾォ「こォれしきィィイイのオオ事ォォオオオ!!」


その剛脚は速さを求めるのを止め、力と重さを求めて筋肉を突き動かした。
…結果、イルーゾォは圧倒的な力負けによって斜め後方は飛ばされてしまう。

視界が拓(ひら)け、イスラスは脚の使い方を力から速さへと再変換しようとした…
が…それを実行するよりも前に、次なる敵が襲って来ているのが判った。
狙い済ましてゴールから跳び出してきたのはプロシュートである。

プロシュート「(動きが) 見えるッッッッ! ノロいぞイスラスッッーー!!!」

イスラス「!!!!」

ここまで全ての工程がプロシュートの指示による作戦であった。
ホルマジオ、ギアッチョの二人がプレッシングで速度を落とさせる。
続いてイルーゾォがイスラスの再加速前にタックルで捕捉する。
万が一取れればそれでも良し、取れない場合をプロシュートは想定して彼は跳び出したのだ。
速さと力…そのどちらにも筋力の使い道を集中できてない、このタイミングを狙って…。
そしてこの瞬間……プロシュートは最後の罠を発動させるつもりでいた。


643 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 16:19:35 ID:???

プロシュート(お前に限って言えば、試合開始直後(ドリブルゴールを決めたとはいえ)汗を掻いている
        …なんてのはちょっとばかし違和感のある話だった。 だがお前の汗は額だけ…
        額に汗を掻くならば、普通は首も同時に掻いてなけりゃぁフェアじゃないんだよ。
        そいつは疑いようのない精神性発汗、つまりお前は苦痛に耐えてプレイしてんだよ!!)


先着で
 ★「ぶっ潰す」と心の中で思ったなら→! card
と( ! と card の間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、Joker≫ イスラス「両方やるのは訳ない事だ…お前をこのピッチから追い出せるならな…」
≪それ以外≫ プロシュート「その時スデに行動は終わっているんだっ!!」 

※ダイヤとJokerは結果が完全に同一にはなりません。


644 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 16:25:26 ID:???
 ★「ぶっ潰す」と心の中で思ったなら→ クラブ4

645 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 16:26:34 ID:???
/(^o^)\

646 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 19:53:22 ID:???

>「ぶっ潰す」と心の中で思ったなら→ クラブ4
> ≪それ以外≫ プロシュート「その時スデに行動は終わっているんだっ!!」 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ガシィィィッ…!!!

掴んだッ!
身体を投げ出し、いっぱいに伸ばしたプロシュート掌は確かにボールを掴んでいた。
こうなるとイスラスは苦し紛れに力で押し返すしか手がなく、当然それを試みた。
だがプロシュートは力負けする事の無いよう 勢いをつけて跳び出していた、それも過剰なほどに…。

イスラス「グッ……!」


ガクッ……

ドリブルの勢いを数段構えで殺されたイスラスの脚力は、プロシュートの跳び出しに敗北した。
プロシュートの身体に覆い被さるように倒れこむイスラス。

プロシュート「フン…」ニヤ


        ドドドドドドドド


647 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 19:54:56 ID:???

プロシュートは動きを止めず、そのまま勢いよく立ち上がり…そしてボールを大きく前方へと蹴り出した。
イスラスはプロシュートが起き上がる動作の余波をくらい、一回転しながら後方へと投げ出される。

プロシュート自身はボールを掴んでおり、そして彼の背中に倒れこんだのはイスラス自身だ。
GKが“カウンターのために”動きを止めずフィードしても、何もおかしい事はない。
その結果としてイスラスが後方に投げ出されても、それはイスラスの過失である。

背中からドスンと落下し、衝撃を受ける。
五体満足であれば少々痛みを感じる程度の衝撃だが、今のイスラスにとっては致命的だった。


ズキィィィィィィィィィン!!!!!

イスラス「オゥフ……!?」

これまでにない、鈍く激しい痛みがイスラスを襲った。
一瞬息をする事が出来なくなった彼は思わず痛みの中枢地である右脇腹を押さえる。
プロシュートはその光景をチラリとだけ確認し、満足した。

プロシュート「なるほど…肋骨でも折れてたってとこか。」

イスラス「ガッ………気付いて…いたのか……」

プロシュート「テメェーはスゲー速さだったぜ、とんでもねー馬力だよ。
        だが馬力のあるエンジンほどフレームに激しい荷重を与えているんだぜ。
        賢明なお前にゃあオレの言っている事わかるよな…もう安全運転でいくしかないぜ
        偉大なる死(グレイトフルデッド)には遠く及ばねぇー事故死(アクシンデンタルデッド)を呪いな。」

屈辱と激痛に顔を歪めたイスラスの姿がそこにあった。

648 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 19:56:00 ID:???
そして…


先着で
 ★プロシュートのクリアボールの行方→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ マンチーニがボールを確保、カウンターは免れた。
≪ハート、スペード≫ ペッシがボールを確保した、カウンターのピンチ?
≪クラブ≫ サーレーがボールを確保、しかも…!?
≪クラブA≫ クラブ+立ち上がらないイスラスの様子にレッチェが動揺
≪JOKER≫ ディッテンベルガがボールを確保、そのまま立て続けに攻め込んだ。


649 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 19:57:37 ID:HYNi3dqA
 ★プロシュートのクリアボールの行方→ ハート7

650 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:38:40 ID:???

> プロシュートのクリアボールの行方→ ハート7
> ≪ハート、スペード≫ ペッシがボールを確保した、カウンターのピンチ?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

プロシュートが蹴り出したボールを誰よりも素早く追ったのはペッシだった。
ペッシはこのボールを何が何でも自分が確保するつもりで、とにかく他の選手とは気合が違っていた。

ペッシ(やっぱり兄貴ィはスゲェーや! 言葉にも、覚悟にも間違いがねえっ!
     だがここからはオレの番…兄貴ィの意志は『ここで追加点を取れ』だ。
     その意志を形にして遂げるのは弟分のオレの役目なんだよぉーーー!!)


トンッ!
   ザッ……

ペッシ「ふん…来いよ。」

しっかりと胸でトラップしたペッシだが、当然ながら彼にはすぐさまレッチェの刺客がつく。
ここでカウンターを許し 追加点を取られたりしたら、レッチェは一気に敗勢が濃くなる。
イスラスが真っ向から敗北したという事実はそれだけ大きな意味を持っていた。
だがペッシは全く意に介さない、『やる』と決めたらペッシも直線を行く男なのだ。
ゆえに目の前に立つ男が誰だって構わなかった。


651 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:39:58 ID:???

先着で
 ★流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ジャシント、リベリか…厳しいが負けるか!!
≪ハート≫ マンチーニかよ、今のオレを止められるぁ!?
≪スペード、クラブ≫ おっとラッキー、ミケーレ(ザコ)だ。
≪クラブA≫ おっと……あれ、GKがここまで飛び出していいのか?
≪JOKER≫ ディッテンベルガ「見せ付けるしかないんだ…こいつら以上の『覚悟』がある事を!」


652 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 20:41:50 ID:HYNi3dqA
 ★流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→ ダイヤ10
クラブAだけは勘弁をw

653 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:49:09 ID:???
レッチェが九死に一生を得そうなところで本日は終了します。
また次回も宜しくお願いしまー。

654 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 20:49:33 ID:???
セフセフ・・・なのかな。

655 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:39:22 ID:???

>>654 ダイヤなのでセフセフなんのですわー
===============================================

> 流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→ ダイヤ10
> ≪ダイヤ≫ ジャシント、リベリか…厳しいが負けるか!!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ジャシント「来いよ…じゃねーだろ! パス出す前に潰しに来たってんだよ!!」
リベリ「その通り、守備を釣り出すそのパスはこれ以上出させやしない!」

ボランチの2人は、ペッシがこれまで見せてきた決定的なパスを警戒し 張っていたのだ。
攻撃の起点となる男を止めることでナポリの機能を奪い、逆に再反撃の機会を得る為に。


ザザァァァァァ!!!!

ツインタックル第一のタックルをジャシントが放ってきた。
勢いよく放たれた先制のタックルは相手選手の機先を制し、バランスを崩す為のもの…
だがペッシはそのタックルをかわしはしなかった。


656 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:41:09 ID:???

ドカアッ!!
       ジャシント「グッ……!?」

ペッシ「パスでチャンスを作るのは、崩せないかもしれないと思っていた時…
     だが必ずやるって決めた時は「直線」だッ!
     今のオレは、何がなんでも「直線」で突っ切るのよッ!」

ディッテンベルガ「こんなドリブルも持っているのか…!」

なんとペッシこれまでは違う荒々しいスタイルでジャシントを吹っ飛ばした。
次々と新たな引き出しを出してくるナポリに後方のディッテンベルガも舌を巻くが…

リベリ「オレ達のツインタックルはそんなに底が浅くない!!!」

ズザザザアーーー!!  チッ……!


ボールが足元から離れたところをリベリの精密なタックルが襲った。
これが見事にボールを弾き、カウンターのピンチを事前に防いだ形になった。

リベリ「よしっ!」

ペッシ「クソッ!!」

プロシュート(焦るなペッシ、栄光はお前とあるんだぜ。)


657 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:42:13 ID:???

後半開始直後の攻防…
レッチェがゴール直前までナポリを押したがGKによって1対1をギリギリで止められ…
その後に狙ったカウンターチャンスはすぐさまレッチェの両ボランチが潰した。
観客の視点ではこの様に映っており、誰もが後半に主導権を握るのはレッチェと予感していた。
だが実際のその後の展開は違っており、リズムを持っていたのはナポリだった。

後半からナポリはイスラスにつけた2人分のマークを解除していた。
余った分を一人はマンチーニにつけ、もう一人はディッテンベルガの上がりを抑える位置につけたのだ。
中央に厚みを持ったナポリ、不用意に上がれなくなったディッテンベルガ、そしてここにきて何故だか
運動量がグッと落ちたイスラス…ナポリの戦術は上々に機能し、中盤を少しずつ押し返すのだった。

新田「なんか…おかしいですよ。」

中山「…そうだな、イスラスの動きが目に見えて悪い。」

新田「ええ、あんなものじゃない筈ですよ…。
    予選でのイスラスはもっともっと、全然凄かったのに…。」

三杉「……」

バンビーノ「しかもイスラスの脚が止まってからレッチェもミスが増え始めている。
       あの恐るべき戦術も、リズムが狂えば効果も半減というわけだ。」


658 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:43:46 ID:???

三杉「イスラスの攻防力がレッチェのメンタルに影響を与えていたというわけか…。
    これで試合は分からなくなった、レッチェの敗北もいよいよ有り得るな。」

新田「クソッ……!! 頑張れよレッチェ!!!」

三杉(もうレッチェはディッテンベルガ次第というわけか……。
    しかし、あのイスラスが本当にこれで終わるのか…?)


先着で
 ★後半20分経過…ゲームが動くか?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤJ以上≫ イスラスが…
≪ダイヤ10以下≫ ディッテンベルガが鬼のような堅守
≪ハート≫ カルネバーレが守備に回って身体を張った好プレイ
≪スペード≫ ナポリの攻撃陣がサイドに狙いを絞った
≪クラブ6以上≫ ブルノさんが種割れ?
≪クラブ5以下≫ リゾットがディッテンベルガに…
≪JOKER≫ ついにレッチェがキーパー交代…だと?


659 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 18:50:28 ID:???
 ★後半20分経過…ゲームが動くか?→ ダイヤ3

660 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 19:27:48 ID:???
いやいやGK交代なんて当たり前のことがなんで
JOKERという超低確立なのwww

661 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 20:08:00 ID:???

>>660 監督「む…いや、この試合 ブルノをはずすわけにはいかん!」


今日はもう更新できませんー

関係ないですが以下の動画の歌詞が頭から離れず困ってます
脳内再生されまくりんg
元動画の製作者は天才ですねわかります

「蹴ると」を本家と比較してみた
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm13410517

662 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 20:11:56 ID:???
お疲れ様でした
それを はずすなんて とんでもない!

663 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:52:30 ID:???
>>662 レッチェはのろわれている、GKをはずすことができない
===============================================


> 後半20分経過…ゲームが動くか?→ ダイヤ3
> ≪ダイヤ10以下≫ ディッテンベルガが鬼のような堅守
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

それから1 2 分の間はナポリの時間だった。
主導権を握ったナポリは矢継ぎ早にレッチェ陣営に襲い掛かったのだ。
あまりの攻勢に見かねたカルネバーレが守備に回ろうとしたが、
これはディッテンベルガが頑として受け入れなかった。

ディッテンベルガ「下がるなカルネバーレ!」

カルネバーレ「ん、んなこと言ったって、このままじゃよ!」

ディッテンベルガ「この程度、お前が心配するような状況じゃない!
          お前の力を必要としているのは前線なんだ、もう少し待っていろ!!」

カルネバーレ(だ、大丈夫なのかよ…?)

前線の選手が不安になるような試合の流れであった。
レッチェにはこれほど守備に回された経験もそうそうなかった。
しかし…


664 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:53:49 ID:???

ディッテンベルガ「うおぉぉぉぉお!!!!」


ザシュウゥゥゥゥ!!!

ペッシ「グッ…グムゥ!?」

実況「止めたぁぁぁ!!! 再三にわたるナポリの攻撃が通用しない!?
    ディッテンベルガくん、ペッシくんの怒涛のドリブルをまたも食いとめた!!」

リベリ「な、ナイスフォロー!」
ジャシント「すまねえ、助かった!!」
ブルノ(なんだよ、折角やる気になってきたのに…暇だなぁ。)

まるで氷の上を滑るようなギアッチョのスライディングシュート、
レッチェから2点目を奪ったリゾットの消えるフェイント、
ゴールに向けて一直線に突き進むペッシのビーチフラッグ、
そしてサーレーに向けられた縦のロングパス…

しかしそのどれもが、GKまで届く事は無かった。
国を、思想を、絆を別(わか)つ、あのベルリンの壁がナポリの前に立ちはだかっていたからだ。
イスラスを潰し、ゲームを支配した時点で勝利を確信していたナポリはその認識を改めさせられていた。


665 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:55:11 ID:???

ホルマジョ(おいおい、ここまで通じねぇーなんて計算外だぞ。)
プロシュート(ヤロウ…イスラスが潰れても自分守りきりゃ負けねえってか?)

ディッテンベルガ(ゲームプランが崩れれば焦ってミスが生まれる、それはオレ達も奴等も同じ…
          だからこそ、今はどんな攻撃で来ようともオレは守り切ってみせるっ!!)


・・・


中山「すごいなディッテンベルガ、本当にスゴイよアイツ…!!」

ダラピッコラ「ああ、もう技術とか作戦とか…そんなんじゃねえ!
        こいつは理屈じゃねえよ、尊敬しちまうぜ!」

イスラスが沈黙してから間もなく30分が経とうとしていた…。
試合は残るところ10分あまりでスコアは未だ2−2、試合の収束は見えていなかった。
だが三杉の目はこの時点でナポリの勝利はほとんどない事を見抜いていた。

三杉(ナポリの選手は個人の技術に優れるが、連携が未熟…
    逆にレッチェはジャシント、リベリをディッテンベルガが動かす連携が完成している。
    これではバイタルエリアに持ち込んでも、ディッテンベルガを越える事は出来ない。
    サイドからのクロスか、2点目のように守備を釣り出さなければナポリに決定的チャンスはない。
    そして既に攻め疲れが見える今、ナポリにはもう手が無い筈だ…。)


666 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:57:05 ID:???

ペッシ(チクショウ、チクショウ〜〜〜!!
     なんでゴールが割れねえんだ、どんなカラクリ使ってやがんだ!?)

プロシュート(チィッ!! まさかこれほどとはよ…本職は伊達じゃねえって事か。
        まともなやり方じゃあー詰んでんな、こいつはよぉー。)

リゾット(訓練……殺しでもねぇこんな胡散臭え任務でスタンドを曝す気はねえが、負けんのも癪だ…。
      ただ、PKならまず間違いなくオレ達の勝ち…ここはそれで良しとするか。)

残っていた攻め手を全てディッテンベルガに防がれてしまったナポリ…
三杉の見立て通り、彼等にはもうレッチェからゴールを奪う方法が無くなっていた。
勿論暗殺チームがスタンドを使えば勝利は容易いのだが、そんなつもりは彼等にはない。
もはやGKの差を付いてPKでの勝利を狙うのみであった。


先着で
 ★ナポリ、残り10分の闘い方→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ギアッチョ「ハッハァー! みんな上がれ、オレはまだまだ攻めるぜ!」
≪ハート≫ ここまで通りの闘い方を継続。
≪スペード、クラブ≫ リゾット「下がれ! ここからは全員で守りきるぞ!」
≪JOKER≫ ?


667 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 12:58:49 ID:???
 ★ナポリ、残り10分の闘い方→ ハート3

668 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 13:01:59 ID:???
これでほぼレッチェの勝利かな?

669 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 18:49:33 ID:???
別にPKでもレッチェがGK代えたら勝負はわからないような…

670 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 20:08:02 ID:???
ブルノ交代なんて選択肢は…あるなら最初からやってるさ。

671 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 00:23:36 ID:???
悲しいけどセーブ力はブルノ>オテッロなのよね
もうPKになったらディッテンベルガがGKやったほうがいいんじゃないかな

672 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 00:26:18 ID:???
それだ!

673 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:42:40 ID:???
>>ブルノとPKについて
第1GKがブルノでここまで起用してますからね、控えがそれ以上とは誰も思えないでしょう。
まあ実際ブルノさんは交代しませんしね!
ディッテンベルガがPKでGKやればいいってのは実に妙案っすねw
===============================================

> ナポリ、残り10分の闘い方→ ハート3
> ≪ハート≫ ここまで通りの闘い方を継続。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

同点、PKを辞さないと決めたナポリ、彼らがこの試合終盤をどう闘ったかと言えば…
結論から言えば、彼らはスタイルを変えることなく試合の手綱を握った儘でいようとした。
レッチェにはすでに反撃する余裕はないと判断したのだ。
それは強(あなが)ち間違ってはいなかった。
だが、彼らは選択すべき戦術を誤っていた。

ディッテンベルガの壁を破る為、彼らは既に散々攻めていた。
当然ながらその疲労は彼らの身体に確実に蓄積していた。
攻めている最中においては、高揚感で疲労を忘れていられるが…
一度(ひとたび)攻めきる事を“諦め”てしまうと、それは当然噴出する。
目的を失った状態でこれまでと同等のパフォーマンスを出せるかといえば、それはNoだ。
本職のアスリートであればそんな事は当然理解している事だが…。
残念ながら彼らは所詮ギャング…その中でも殺し屋という人種でしかなかった。

同点で終わらせるために必要だったのは、守りきるのだという意識の切り替え。
それが集中力を保たせ、疲労を忘れさせる術であった。

674 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:45:59 ID:???

逆にレッチェは確かに反撃する余裕がなくなっていた。
ゲームの主導権を握られた現状、守りきらなければならないという意識に覆われていたのだ。
しかし、それでもサッカー選手という人種は反撃の機会を本能的に窺っている。
どんなに不利な状況でも、カウンターという戦術が状況を引っ繰り返す時があるのを、彼らは知っているのだ。
そしてディッテンベルガは守りに傾倒しながらも、ここまでラインコントロールを手抜きしていなかった。
この事がレッチェに最後のチャンスを与える事になる。

ソルベ「やらないかジェラート!」   ポーン!
ジェラート「うほ、いいパスだぜ!」   ポーン!

ジャシント「気・持・ち・悪(わ・り)・い・ん・だ・よ!!」  パシィ!!

実況「さあ後半も間もなく40分、試合はいまだ膠着しています!
    ナポリのコンビプレイでしたが、ここはジャシントくんが弾きました!
    いまだ攻めきれないナポリ、1点が欲しいところです!」

ディッテンベルガ(カットが苦手なジャシントがあのコンビを阻止したか。
           どうやらナポリの攻撃が雑になり始めてきたな…これは勝機だ。)

675 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:49:32 ID:???

現状は前線の人数が少なくショートパスのコースが減っており、リズムが作れない状況。
同様の理由でロングパスも予測されており、中盤のショートカットも困難だ。
こんな時に引きっぱなしでは何も起こす事は出来ない。
何かを起こすカウンターアタックというのは『引いて守るだけ』のカウンターではなく、
『時々ラインを上げて、いい感じの場所で奪う』時のカウンターなのである。
たった10mのラインコントロールがカウンターの成功率を別つ…これは現代では常識。
ディッテンベルガという奇才はこの時代 既にその潮流を掴んでいた。

実況「さあ零れたボールをチェーザレくんがクリア、しかしこれをペッシくんがフォロー。
    今一度ナポリの攻撃が続きます、大丈夫かレッチェ…?」

ペッシ「リーダー!」

リゾット「おう。(身体が重くなってきやがったな…早く終わっちまえよ。)」

ドリブルを開始したリゾットは、ハーフウェイラインを超え10m辺りでリベリ・ジャシントに付かれた。
しかしリゾットは消えるフェイントでサッと振りほどき、後方から上がってきていたギアッチョに出した。

676 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:50:43 ID:???

先着で
 ★ギアッチョへのパス→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ なんとイスラスが後方からスライディングでカット
≪スペード≫ ディッテンベルガがカット
≪クラブ≫ ギアッチョに通った、ディッテンベルガと勝負
≪JOKER≫ なんとブルノがカット! 思い切ったカウンターだ!

677 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 11:56:12 ID:???
 ★ギアッチョへのパス→ ダイヤ6

678 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:35:00 ID:???

> ギアッチョへのパス→ ダイヤ6
> ≪ダイヤ、ハート≫ なんとイスラスが後方からスライディングでカット
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

だがそのボールがギアッチョに届く事はなかった。
ディッテンベルガと全く同じタイミングで勝機を見出した男がここで動いたのだ。


ダダッ…
 ズザァァァァァァ!!!

ギアッチョ「なにぃぃぃっ!?」

プロシュート「な…なんで動けやがるんだ? 奴のアバラは完璧に砕けている筈だぜ?」

後方からのスライディングでイスラスがボールをカットした。
驚きにより呆然とした顔になるギアッチョ、そしてプロシュート。
だがここで意識を止めてはいけなかった。
イスラスはカットしたボールを、その体勢のまま直接ディッテンベルガへ蹴り出した。

679 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:36:26 ID:???

イスラス「……行け…」

ディッテンベルガ「随分長いバケーションだったな、イスラス。」

顔を僅かに歪めながら、イスラスはフッと鼻で笑った。
それを見る事なくディッテンベルガと…下がりきっていた中盤が攻めあがっていた。
中盤が久々にコンパクトな形になる、レッチェのショートパスの見せ所だ。

ポン! ポン!
 ポン…ポ、ポン!

イルーゾォ「チィっ! 何やってる、止めろ!!!」
ホルマジオ「バカ、違ぇーー!! 前半みたく下がれ! んなの途中で止められっかぁー!!」

ディッテンベルガ「遅い!!」


スパァァァァァン!!

ここで縦を狙った鋭いパスが通った。
受けたのはカルネバーレ…有能なマークのお陰でここまで消されていた男だ。
マークが行き届かぬ今、ディッテンベルは敢えて早めに渡していた。

680 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:37:50 ID:???

カルネバーレ「ハッハァー、ようやくオレの出番か!
        テメェ!! そこを退くか吹き飛ばされるか、選びやがれ!!」

クワトロ「そんな決定権が貴様にあるのか!?」

イルーゾォ「何やってんだクワトロ!! 奪うぞ!!」


先着で
 ★カルネ氏の強引的球運搬?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ 吹っ飛ばして1対1
≪スペード≫ 弾かれたボールをマンチーニがフォロー
≪クラブ≫ 弾かれたボールをペッシがフォロー
≪JOKER≫ カルネ氏「見やがれ、これがオレのアイスロックシュートだ!!」

681 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 13:45:03 ID:DFekP5wI
★カルネ氏の強引的球運搬?→ クラブ3

682 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 13:55:26 ID:???
ディッテンベルガさんの頑張りが台無しにw

683 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:38:33 ID:???

> カルネ氏の強引的球運搬?→ クラブ3
> ≪クラブ≫ 弾かれたボールをペッシがフォロー
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

カルネバーレ「散々邪魔してくれやがって…借りは返すぜ!!」

クワトロ「えぇい、体格が戦力の絶対的…おぼふっ」

カルネバーレは強引なドリブルでクワトロをドガッっと吹き飛ばした。
これまでの鬱憤が晴らされ、ようやく胸がすく思いだったが…。

イルーゾォ「おいおい、何だそりゃ…私怨か?
       なるほど、胸がスッとして油断した所をオレが止めりゃあいいんだな?」


チッ…!

カルネバーレ「ゲッ!?」

実況「おっとカルネバーレくん、気を抜いてしまったか!?
    そしてこのボールはペッシくんの足下に…レッチェ絶対的なチャンスを潰しました!」

チャンスの後はピンチ、当然ナポリは逆に攻めようと試みる。
特にこのペッシはこんなチャンスを待っていたと言える。

684 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:41:12 ID:???

ペッシ「よし、行くぜ兄貴! ここでオレが最後の道を開いてみせる!!」

…と、ボールをトラップして相手ゴールへ向いたその時。
ペッシは眼前に立ち塞がる、最も倒してやりたい敵の存在に気がついた。

イスラス「…何よりも『困難』で…… 幸運なくしては辿り着けない道のりだった……
       貴様達を相手に勝利するという道のりがな……」

睨み合う両者。

ペッシ「……何故お前らがオレ達の意識の変化を察知したのか……わからねーが…
      全てはオレがオメーに止めを刺し、決勝点を奪う事で オレ達の『任務』は終了するっ!
      マルク・イスラス、大怪我の“わりには”さすがはお得意の高速ストライド…
      よく逆サイドからここへカバーして来れたな。」


ズキィィィィン!!

プロシュートによって砕かれたアバラが今再びイスラスに激痛を与えた。
本来の実力ならばイスラスが圧倒的に上、だが今この状況はプロシュートの後押しが働いていた。

685 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:42:54 ID:???

ズキィィィィン!!

プロシュートによって砕かれたアバラが今再びイスラスに激痛を与えた。
本来の実力ならばイスラスが圧倒的に上、だが今この状況はプロシュートの後押しが働いていた。

プロシュート(やれ、やるんだペッシ…オレはお前を見守っているぜ…。)

ペッシ「兄貴の目の前でよぉぉぉぉぉぉ!!!
      お前を“ぶっ潰してやるぜぇぇぇぇぇぇ”!!!」

イスラス「……」

ドドドドドドドドド


先着で
 ★ラストバトル→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
≪ダイヤ、ハート、10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…
≪スペード9以下、クラブ≫ ペッシの勝利、抜き去った後はそのままゴールまで直線!
≪JOKER≫ ??

686 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 14:43:42 ID:???
 ★ラストバトル→ スペード10

687 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 14:47:12 ID:???
すげえ、何てギリギリの攻防なんだ。≪スペード、クラブ≫だったら
負けてたのにイスラスの執念ってところか。

688 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:48:47 ID:???

記述ミスです。

×≪ダイヤ、ハート、10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…

○ダイヤ、ハート、スペード10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…


すみませんでしたー。
本当に紙一重でイスラスが勝ったっちゅー事です。

689 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 15:14:52 ID:???
さすがサイボーグ選手……だが、次の試合大丈夫か?好きなチームだから心配だ

690 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 15:15:24 ID:???
ラストバトルとのことだからレッチェ勝利確定か?
しかし代償は大きいぞ

691 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:49:38 ID:???

> ラストバトル→ スペード10
> ≪スペード10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダダダダダダダ!!

先に仕掛けたのはイスラスだった。
相手の挙動など意に介さず、ボールに向かって突っ込んだ。

ディッテンベルガ(イスラス…!)
リゾット(勝ったな…。)
マンチーニ(クッ…! 見切ってくれ、イスラス!!)
プロシュート(……)


ドシュゥゥゥゥゥ!!!

様々な思いが交差する中、その中心に在った二人がぶつかり合った。
直後、後方へ吹き飛ばされたのはイスラスである。

692 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:53:02 ID:???

その瞬間 ナポリ選手には歓喜が、レッチェ選手には絶望がそれぞれ刻まれた…。
ただし、ペッシとイスラス、そしてプロシュートとディッテンベルガを除いて。

イスラス「“ぶっ潰してやる”ってセリフは……終わってから言うもんだぜ………。」

飛ばされたイスラスの足元にボールが在った。
接触の瞬間、クリップのように足でボールを挟み 掠め取っていたのだ。
そしてイスラスは倒れこみながら再びボールをディッテンベルガに渡した。

ディッテンベルガ「ダンケ…」

ボールを託されたディッテンベルガは息をつかず、そのままゴールに向けて一直線に進んだ。
ホルマジオ、イルーゾォ、ギアッチョが行く手に立ちはだかったが、ディッテンベルガは止まらない。
ジョアン直伝の芸術的ドリブルで3人を振り払い…そして残るはプロシュートただ一人。

ディッテンベルガ(貴様がイスラスにした行為、それもサッカーの一面ではある…。
           そしてオレはその目にダイヤモンドのように固い決意を見た。 …だが!)

プロシュート「クソがッ……」

ディッテンベルガ(それは決してサッカー選手が抱く気高い決意じゃあない、
           目的の為には手段を選ばない、荒くれ者の下種な決意だ!!)

693 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:54:15 ID:???

グワァ…

実況「ディッテンベルガくん、足を振り被った!!
    これはまさしく、前半終了間際にナポリゴールをこじ開けた…!」

ディッテンベルガ「テイクオフシュートだっ!!!!」

プロシュート「止める!!」

ズバシュァァァァァァァァァ!!!
       ………… ドゴォッ!!!!

ディッテンベルガ「アウフ ヴィダーゼーエン(さよならだ)」

ディッテンベルガの放ったシュートはプロシュートの身体を吹き飛ばし、天井のネットへ突き刺さった。
試合を決定付ける3点目を奪ったのはレッチェであった。
そしてゴールの後を追うように試合終了を告げる笛が鳴り響いたのだった。


ピィィィィィィィィィィ!!!!!
ピッピッピィィィィィィィィィィ!!!!!

レッチェ 3−2 ナポリ

694 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:59:18 ID:???
一旦ここまでです。
また夜に更新できるかも?

取り敢えずレッチェの闘いはひとまず終了です。
この後は暫くgdgd戦後処理があり、その後はスレタイ通りのあれですね。
そしてこのスレもきっと850くらいの運命…。
なので、800レスを越えたらスレタイ募集を始めようと思います。
その時はどうぞ宜しくお願いします。

695 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:21:41 ID:???

実況「決ッ着ーーーー!!! 激闘に終止符が打たれました!
    先制点そして2点目と、ゲームをリードをしていたのはナポリですが…
    しかし離されては追いつき、攻められては守り抜き、
    最後の最後で勝ち越しゴールを決めたのはレッチェです!!
    イタリア南部の情熱がぶつかりあった好ゲーム、勝者はレッチェに決まりました!!」

シャアァァァァァァァンナローーーーー!!!

観客「レッチェ!レッチェ!」「流石は皇帝の再来じゃん!?」「加速装置は伊達じゃないーー!」

両チーム共が、互いのゴールまで迫ったラストシーン。
最後の最後まで勝者を予想できなかった熱い試合展開に、観客は惜しみない拍手を送った。

ペッシ「あ、兄貴ィーーーー!」

ディッテンベルガのラストシュートで激しく吹き飛ばされた兄貴分の元へペッシは走り寄る。
プロシュートはゴールポストに身体を打ちつけたようで、まだ立ち上がれていなかった。


696 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:24:12 ID:???

プロシュート「ぐぅ……ペッシか…。」

ペッシ「あ、兄貴ィーー…!」

プロシュート「………大丈夫だ、それより肩貸せ…」

ペッシ「あ、あぁ…」

ペッシの力を借りて立ち上がったプロシュートは、そのまま敵の方へと歩き出した。
その足の先は、同様にディッテンベルガの肩を借りているイスラスへと向いていた。
やがてナポリの二人はレッチェの二人の前に立つ。

ペッシ(兄貴…?)
プロシュート「よう…。」

イスラス「………」 (ガルルルル…

声をかけたものの猟犬のように警戒を顕わにするイスラスに、プロシュートは苦笑した。


697 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:27:14 ID:???

プロシュート「フン、ムチャしやがって…テメェーのせいで予定が狂いっぱなしだったぜ。」

イスラス「(ムカ) …ムチャをしたつもりは一切ない……全て予定通り…」
ディッテンベルガ(嘘つけ)ボソリ
イスラス「ゴホン…普段どおり戦う、切り札を取っておく……両方やるのはわけない事だったな……」

プロシュート「ヘッ……さっき“迂闊”だなんて言ったが撤回するぜ、無礼な事を言ったな。
        レッチェには守る方法も攻める方法も、オレの想定以上に懐が深かった…
        そこの男(ディッテンベルガ)のせいでな。」

ディッテンベルガ「……。」

プロシュート「あの時点で同点に追いついたのは正しい選択だった。そこでオレ達に
        “あいつ(イスラス)を潰せば勝ち”と思わせ、ギリギリまでそう信じさせたのだからな…
        …いやマジに恐れ入ったよ。」

ペッシ(ま、マジで!? そ、そうか…こいつ(イスラス)そこまで考えて…)←違う

プロシュート「だからと言って、よくそこまで自分を酷使したもんだな?
        洒落にならない負傷を負ったその身体でよぉ…。」

イスラス「……」


698 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:28:23 ID:???

先着で
 ★なんて答える?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ イスラス「……勝つ為なら相手を潰す事も厭わぬやり方に…腹が立ったからな…」
≪スペード、クラブ≫ イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…」 エヘン
≪JOKER≫ イスラス「オレには“超イスラ水”があるからな…治癒力も加速するのだ……」


699 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 21:30:44 ID:???
 ★なんて答える?→ スペード4
JOKERを引く・・・・これを行うのはむずかしい・・・・

700 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:11:28 ID:???

> なんて答える?→ スペード4
> ≪スペード≫ イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…」 エヘン
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

因縁をつけられると思っていたイスラスは、予想外に賞賛のような言葉をかけられ戸惑った。
その結果、彼は本心を隠して つい格好をつけた事を言ってしまう。

イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…。」 エヘン

…しかもちょっと胸を張り、ディッテンベルガを内心呆れさせたのだ。
だがこれを聞いたペッシは衝撃を受けたような顔をした。
そしてそのペッシを見たプロシュートも我が意を得たりとニヤリとする。

ペッシ(こいつ…プロシュート兄貴と同じ言葉を…!?
     『一度食らいついたら腕や脚の1本や2本失おうとも決してスタンド能力は解除しない』
      …こいつはその言葉通り戦って…勝ち取りやがったのか!!!)

プロシュート(……理解したようだな、ペッシ。 負けちまったが、これだけで十分価値があったな。
        イスラスか…こいつはきっといいスタンド使いになるだろうぜ。
        カルチョなんてやらせてるのが惜しいくらいだが…まあ仕方ねぇか…。)


701 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:15:52 ID:???

ディッテンベルガ「……?」

プロシュートらの反応をディッテンベルガは怪訝そうな顔で観察した。
だがその真意は彼に量れる筈もなかった。
それでも何かツッコもうとディッテンベルガは口を開こうとしたが、
その前にプロシュートらは『レッチェと試合が出来て良かった』と、綺麗に纏めてしまった。
クルリと背を向けて去っていく二人の後姿を見せられ、ディッテンベルガは一人居た堪れなかった。
仕方なく彼は胸を張った隣の親友に、恨めしい思いでツッコミを入れる事になった。

ディッテンベルガ「格好良いこと言っていたが…本当はムカついてたんだろ?」

イスラス「…………そんな事はない…」

ディッテンベルガ「アヤックスのクライフォートを思い出してたんだろ?」

イスラス「……違う…」

目を逸らすイスラスに対してディッテンベルガは容赦なく追求した。
ディッテンベルガはさらに畳み掛けようとしたが、それは再び彼に邪魔をされる。


702 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:17:03 ID:???

プロシュート「ああ、そうだお前ら。」

イスラス「(ビクッ!)………まだ何かあるのか…?」

プロシュート「お前ら、フィオレンティーナの連中とは知った仲だろ?
        機会があったら伝言しといてくれよ、『これからはもっと、しんどくなるぜ』ってな。
        本当は決勝まで勝ち上がって、自分で言いたかったんだがなぁ。」

ディッテンベルガ「なにっ…どういう意味だ!?」

驚いて聞き返したディッテンベルガだが、相手は笑みを浮べただけで何も答えず去っていった。
意味の解らない捨て言葉を残され、イスラス達は首を傾げるしかなかった。


〜スタンド席〜

新田「ははっ、やった! レッチェが勝ったぜ!」

中山「見事だったな、特にディッテンベルガは獅子奮迅の活躍だった…見習いたいくらいにな。」

フィオレンティーナの席では、主に新田と中山がレッチェの勝利を喜んでいた。

703 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:18:07 ID:???

新田はイスラスに 中山はディッテンベルガに感じる所があり、
この二人は観戦の中でレッチェをかなり熱く応援していたのだった。
当然三杉もイスラスに対しては相当の意識を持っているのだが、今は違う事を考えていた。

三杉(イスラス、肩を借りていたが…準決勝は大丈夫なのだろうか?)

準決勝のパルマ戦を明後日に控え、大きな怪我などないようにと内心で祈る三杉。
しかし残念ながらイスラスの負傷は決して軽微とは言えなかった。
彼がその事を知るには、まさにそのパルマ戦を待たなければならなかった。


・・・・・・

この日の試合はその全てが終了した。
三杉達は2つの試合の経緯と結果を脳裏に噛み締めて会場を後にした。
ホテルに戻ってからは一応フリーの時間帯となっている。
三杉には既に予定が入っているため、厳密にはフリーとは言えなかったが…
とにかく彼らは一日の課題を終え、バスで一旦ホテルまで戻った。


704 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:19:11 ID:???

〜宿泊ホテル〜

マルコ「あ、お帰りー。」

ホテルに戻るとマルコがロビーで出迎えてくれた。
彼は今日、監督命令で(表面上)謹慎となっていたのだ。

レントゥルス「あ、マルコだー。」
スペルマン「おやおや、隅に置けないねえ。」

マルコ「なにが…! そんな事より試合はどうだった?」


A 「パルマとレッチェが勝ったよ。」
B 「ダメだよマルコ、今日は教えられないな。」
C 「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」
D 「そんな事よりローマ戦について相談したいんだが。」
E (特に僕が答えなくてもいいか、部屋に戻ろう。)
F  そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


705 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:20:36 ID:Pjy7WN1s

兄貴はたいそう格好良かったなあ……
戦っても見たかったが、レッチェも大好きなので複雑だ

706 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:21:27 ID:KxIVh1KM
C

707 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:23:46 ID:vqz77ZeE
C

708 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:24:16 ID:DTmaPxNU


709 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:38:29 ID:???
三杉のそんなことより返し
マルコくん今日はどうだったんだいw

710 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 00:56:33 ID:???

>C 「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マルコは試合結果を気にして質問したのたが、三杉は氷の微笑を湛えてこう応えるのだった。

三杉「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」


ヒュウゥゥゥゥゥ…

質問を質問で返すという愚行が、ホテルのロビーに冷ややかな気流を作り出した。
当然これは事情を知る三杉が、ついつい意図から外れようとしたマルコを嗜めただけなのだが、
知らないその他大勢からすれば このやり取り…かなりの居た堪れない感である。

レントゥルス「おぅぐっ…!」

こういう空気に耐性のないレントゥルスが真っ先に凍りついた。
そして他の者達も次々にその場に慄き、立ち尽くすが…


711 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 01:00:24 ID:???

マルコ「あっ! いけないいけない…つい、いつもの癖で聞いちゃった。
     アハハ、ありがとうミスギ。」

三杉「どう致しまして。」ニコッ

みんな(えええええーー なにその反応っ!!?)

笑顔で軽く切り返すマルコに周囲は更なる仰天に包まれた。
そして周囲の驚きを他所に二人の会話は続く。

三杉「…で、何をしてたの? ぜひとも聞いておきたいな。」

マルコ「んーと…そだね。 買い物して、映画観て…バールでお茶して…
     そうそう、サッカーショップでグッズなんかも見てきたよ。」

三杉「なるほど……。」


A 「ふむ…そこへは誰と?」 敢えて突っ込む(笑)
B 「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」 
C 「もっと他の所には行かなかったのかい? 人気(ひとけ)のない場所とか…」ニヤニヤ
D 「そうそう、そんな事より今日の試合はパルマとレッチェが勝ったよ。」

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


712 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:01:22 ID:vlRda1Fk


713 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:06:29 ID:lMQnhur2

他の選択肢がどれも罠にしか見えないんだがw

714 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:07:07 ID:c5c3Z/jY


715 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 01:39:39 ID:???

>B 「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マルコの言葉に三杉は安堵した。
『やるべき事』ではなく『やりたい事』をしろと監督は言っており…
聞いた限り、マルコはその言葉通り 自らの欲求に従って行動をしたようだったからだ。
ついでに言うならば、三杉は昨夜マルコに『ナディアとデートしたらどうか』と薦めていた。
つまりマルコが今日何をして来たかは聞くまでもなかった。
…特に皆の前では。

三杉「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」

故に三杉がマルコに問うたのは、“それによってマルコが何を得たか”であった。
この一日は監督がマルコに与えた課題であった筈なのである。

先着で
 ★マルコが全ての原理原則を理解する時→! cardと
(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪Joker、ダイヤJ以上≫ マルコは全てを把握した。The.ボーナス!
≪それ以外≫ 正直よくわかんない。


716 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:41:47 ID:???
 ★マルコが全ての原理原則を理解する時→ スペード5

717 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:05:04 ID:???

>マルコが全ての原理原則を理解する時→ スペード5
>≪それ以外≫ 正直よくわかんない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉の問いに対しては、流石にマルコも首を傾げるだけだった。
結局マルコ自身、今日一日をフイにして得たのが何なのかは解らなかったのだ。
だがそれでもマルコに腐った雰囲気はない。

マルコ「うーん……正直何だったのかよくわからないけど…
     でも今はすっごくサッカーしたいかな、明日からまた頑張るつもりだよ。」

三杉「そっか……まあ明日になればきっと判るのかな、何しろ監督の指示だからね。
    とにかく、やる事がなくなってソワソワしてたんじゃなくって良かったよ。」

マルコ「ハハッ、まあ正直午前中はそんな感じだったけどね。」

三杉「フフ、やっぱりか。」

予定調和とも言うべきマルコの真面目さに、二人して笑い合った。
周囲はこの話についていけなかったが、空気が和やかなので気にしない事にしたようだ。


718 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:06:22 ID:???

三杉「取り敢えず、今日の試合結果については明日にでも話すよ。
    …それじゃ、僕はこれから予定があるから…。」

マルコ「そっか…ミスギも楽しんできてね」ニコッ

マルコの笑みに気付かない振りをして、三杉は自分の部屋に戻った。
そのまま自室のシャワーを軽く浴び、夏の日差しによって汗に塗れた身体をリフレッシュした。
シャワー後に身体を拭いていると、部屋のインターホンが鳴った。
誰の訪問か…三杉には最初から予想がついている。
三杉はすぐにドアを開け、訪問者を確認した、

先着で
 ★訪問者の名は…→! cardと
(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ お、お前は……BJだと!?
≪ハート、スペード、クラブ≫ 当然ミュラーです。
≪Joker、クラブA≫ その名は…青葉弥生。何故ここに…


719 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:10:27 ID:???
本日はここまでとします、どなたかカード引きをお願いしますね。
それではお休みなさーい。

720 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 02:11:00 ID:???
★訪問者の名は…→ クラブ9


721 :森崎名無しさん:2011/02/12(土) 22:54:56 ID:???
あぶねあぶねー
弥生訪問はクラブAか。
クラブで弥生かと見間違えてたから、一瞬マジであせったw

722 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 08:31:58 ID:???

>>721 ここでクラブA引いてたら明日は練習どころじゃないですからね、アハハ。
===============================================

> 訪問者の名は…→ クラブ9
> ≪クラブ≫ 当然ミュラーです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドアの向こうに立っていたのは当然ながらアルフレッド・ミュラーであった。
その手に持っているのは手提げのスーツキャリー、それから靴箱である。
昨日の帰りのバス中で借り受ける約束の、タキシードと革靴をわざわざ届けに来てくれたのだ。

三杉「やっ、わざわざ済まない。 こちらから出向こうと思っていたのだけどね。」

ミュラー「いえいえ、これくらいは御やすいご用ですよ。
      デートの準備の際、あれもこれもと時間に迫られて動いては必ず何か見落としますから。」

三杉「ふふ、助かるよ。」

ミュラー「そんな事より、これが約束の品…ヒューゴ・ボスのタキシードとゴールドファイルの革靴です。
      ミラノで着るには少々無骨ですが、初めて食事を共にするならば悪くないと思いますよ。
      最初から気合を入れ過ぎても、色々と誤解を与えるかも知れませんしね。」

いかにもなミュラーのアドバイスに三杉は心の中で苦笑した。
確かに言っている事は判るが、そう考える時点で意識しすぎと言えなくもないと思うのだ。
貴公子としては一端のミュラーも、女性関係にはそこまで慣れたものではないのかも知れない。
ただそれはドイツ人の生真面目な気質を反映してると言え、三杉にとって好感を持てる物であった。


723 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 08:33:17 ID:???

三杉(…それに、元々着なれない他人のタキシードならば、多少無骨なデザインの方が都合良い。
    煌びやかな品は、着こなしが出来ていなければ逆にみっともなくなるからね。
    その点、ミュラーが用意してくれたこの品々は今の僕にとって最高と言える。)

三杉は深くミュラーに感謝を述べ、明日の練習にて代価を払う事を改めて約束した。
貸し借りなしの50%50%ゆえに、ミュラーも特別恩に着せるような言葉はない。
こうして三杉は気持ち良くタキシードに袖を通す事が出来た。


先着2名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★やや無骨なタキシード 威圧感38+(! card)=★
 ★三杉 服飾センス50+(! card)=★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。

【タキシード】−【三杉】
≧2→着こなせてねえ状態、どことなく威圧的だわ。
=1〜-1→まあまあ悪くはないね。
=-2〜-6→重くなく、それでいて気品も滲み出て見える絶妙なバランスですな。
=-7〜-11→少しタキシードが足を引っ張ってるいる感だが…大丈夫だ、問題ない。
≦-12→三杉が煌びやか過ぎる! タキシードがここまで負けるとはどういう事なのw

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
三杉のマークがダイヤ、Jokerで「生まれ付き貴公子」が発動し、自動で最良の結果となります。
ハートで「モニカを意識(+10)」が発動し、無意識に気合が入りすぎます。
クラブで「あ、ブンナークに説教するの忘れてた(-5)」が発動し、やや意識散漫になります。
また、これらのマークはこの後で追加選択肢を生む事があります。


724 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:36:03 ID:???
★やや無骨なタキシード 威圧感38+( スペード4 )=★

がんばれタキシード!

725 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:38:56 ID:???
★三杉 服飾センス50+( クラブJ )=★

726 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:40:11 ID:???
これはひどいwww

727 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:37:00 ID:???

革靴「艦長!!! ダメです、ドイツブランドじゃ太刀打ち出来ません!」
タキシード「止むを得ん…撤退だ!!」
三杉「いや、それは困る。」
===============================================

 やや無骨なタキシード 威圧感38+( スペード4 )=42
 三杉 服飾センス50+( クラブJ )+(あ、ブンナークに説教するの忘れてた-5)=56
【タキシード】−【三杉】≦-12→三杉が煌びやか過ぎる! タキシードがここまで負けるとはどういう事なのw
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉の着こなしを前にして、持ち主のミュラーが首を傾げる。
彼の着こなしは、本格的な社交界であれば貧乏な名門と揶揄されそうな感じであった。
実際、彼の家はヒューガーによって堕とされているので間違ってはいないが。

ミュラー「うーん…」

三杉「…?  何かおかしいかい?」

ミュラー「いえ、やはりミスギは美男で洗練されすぎていますね。
      どうやらこのブランドでは少し見劣りしてしまうようです。」

三杉(うーん……確かにそうかも知れないが…。)

本来なら髪をオールバックにするなど、タキシードに合わせたチューンダウンの余地があった筈である。
しかし三杉は着衣し準備を整えるさなか、やり忘れていた事を思い出してしまった。
練習の意図を無視し、自分の欲求を押し通したブンナークへの説教である。
それを思い出してから意識の数割が持って行かれ、何となく準備がおざなり(素材勝負)になってしまった。

728 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:38:11 ID:???
素材勝負であれば、貴公子オーラが出ている三杉と やや重ったるいドイツブランドの品々が
フィットしないのも当然と言えば当然…結果、三杉の煌びやかさが前面に押し出される事となった。

三杉「…いや、でもこんなものだよ。
    そろそろホテルを出なければいけない時間だし、これ以上は無理だ。」

ミュラー「そうですか。 まあ本人がそう仰るならばボクから言う事はありません。
      それじゃあ今夜はゆっくり楽しんできて下さい。」

三杉「うん、重ねがさね感謝するよ。」


…こうして三杉は準備を終えて自室を後にした。
待ち合わせ場所に向かう途中、若い燕を探すセレブ達が彼を舐めるように視ていたのは内緒である。

一方、三杉が食事を共にする相手としたモニカの方はと言えば…


ガチャ…。

モニカ「お帰りー。」

ビビ「ただいまですわ…。」

学校の集まりを終えて帰宅したビビ・クロコダイルは、先輩兼ルームメイトのモニカの様子に肩を落とした。
いつもなら振り返って出向かえてくれる、自身が敬愛する先輩が他の事に夢中なのである。
しかも…


729 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:39:44 ID:???

ビビ(お、お姉さまがお化粧をしている…)

普段は短時間しか使わないドレッサーの前にモニカは座り、何やら懸命に作業をしていた。
ビビはわざと音が立つよう、ベッドにダイブして身体を横たえた。
反応はない…その後も長々ドレッサーについているモニカの後ろ姿をビビはジト目で覗き見る。
しばらく時間が経過し、ようやくモニカがビビの方へ振り向いた。

モニカ「うん、こんな感じかな…。 ねえクロコ、どうかな?」

ビビ「おかしいですわ…。」

モニカ「えっ!? な、なんか変!?」

ビビ「違いますわ……可愛すぎておかしいと言っているんです………」

モニカ「へ…?」

ビビ「妾(わたくし)のお姉さまがそんなにガッチリ可愛いくキメるわけがないですわ!」キリッ

モニカ「ちょ、ちょっと! いつ私はアンタの所有物になったっていうの!?」

ビビ「お黙り下さい! お姉さまは現代のオーパーツなのですよ!? それが、それが…
    そんなお姉さまが殿方と逢引のためにそんなガチで着飾るだなんてえぇぇぇぇ!!!!」

そう叫びながら、ビビは可愛らしい顔を歪めて頭を掻きむしる。
これには流石のモニカも驚いた。


730 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:41:05 ID:???

モニカ(うぇ!? ちょっ、デートだなんて…! 別に、しょ、食事するだけだし…こんなの挨拶よ挨拶…
     …って言うか、そもそもなんでクロコがミスギさんと食事する事を知ってるの!?)

この心の声がビビに聞こえていたら「そこじゃねえし!」とツッコミを入れた筈である。
ともあれモニカはガタリと椅子から立ち上がり、その全身をビビに晒した。

ビビ(!!!!!!!!!!!!!!!!)

瞬間、ビビの時が世界に支配され硬直を見せる。
そしてそれが解除した時、うるっせえのなんの。

ビビ「お姉さまーーーーーーーー!!! なんですのその扇情的なミニチャイナはぁぁぁ」ドンガシャッ!

モニカ「ひっ!?」


ズボシャアアア!!

叫ぶと同時にビビは鼻血を出して気絶した。
どうにもこうにもツッコミようがない状況にモニカは立ち竦み…
そして、いつのまにか待ち合わせの時間が迫っている事に気付き、
仕方なくこの面倒な後輩をベッドに寝かせ、モニカは部屋を後にしたのだった。


731 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:42:27 ID:???

〜ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世〜

世界的に有名なアーケード、その中でも最も美しいガレリアの下が二人の待ち合わせ場所であった。
8角形の建物に二つのアーケードが交差するこの場所は、ガラスのアーチと屋根が人々を温かく包みこんでいる。
ユヴェントス戦の前、一度この場所を通っている三杉は、当然迷う事なく待ち合わせ場所へ辿り着いた。

三杉(ふむ、どうやら時間通りに来れたようだ。 ええとモニカは…)

少なくない人通り…自分達以外にも待ち合わせをしている者はおり、三杉は暫しモニカの姿を探す。
…程なくして、柱の傍に立っている女性を発見した。

三杉「やあモニカ、待たせてしまったかい?」

モニカ「あ・・・ いいえ、さっき着いたばかりです。」

こちらの姿を観て、モニカの顔がパァッと明るくなった。
こんな表情をされると三杉も悪い気は決してない。
とにかく2人は無事、待ち合わせたこのガレーラで互いの姿を認識する事が出来た。


732 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:44:00 ID:???

先着2名様で
 ★三杉のセカンドインプレッション→! card
 ★モニカのセカンドインパクト→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

・三杉の結果
≪10〜K≫ 似合うと予想はしていたが…まさか本当にチャイナドレスを見られるとはね。
≪5〜9≫ ちょっとアンバランスだが・・・まあ許容範囲だ、何しろ本人が美人だし当然か。
≪1〜4≫ 少し露出が過ぎるな・・・もう少し慎ましい人だと思っていたのに。

・モニカの結果
≪J〜K≫  あ、少しタキシードがみすぼらしいかも? ハッ、もしかして私が緊張しないように…
≪6〜10≫  流石ミスギさん、タキシードよりも輝いている。 す、少し緊張してきた…。
≪1〜5≫ あわわわ、なんて煌びやかなの…緊張してまともに話せないかも知れない。 

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
三杉のマークがハートで内心ドキッとします。
モニカのマークがハートで、どんな数字でも現実に戻ってきます。
またJokerかハート一致で三杉がモニカに魅了されてしまいます。


733 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 12:48:32 ID:???
★三杉のセカンドインプレッション→ クラブK


734 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 12:51:03 ID:???
 ★モニカのセカンドインパクト→ ダイヤ10
あかんヒロイン交代の危機や

735 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 14:28:21 ID:???
マークのおかげでかろうじて踏みとどまってる感じだな

736 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 16:36:45 ID:???
ブンブンの説教忘れてたw

737 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:36:46 ID:???
ここからどうなるかは皆さんとカード神(或いはマモノ)次第!
ブンブンの事は取り敢えず忘れようじゃないですか!ww
===============================================

> 三杉のセカンドインプレッション→ ≪K≫ 似合うと予想はしていたが〜
> モニカのセカンドインパクト→ ≪10≫ 流石ミスギさん〜
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカの姿を改めて確認し、三杉がまず驚いたのがその服装だった。
長めのボレロで上半身をある程度は隠しているが、
その下に身に着けているのは間違いなくチャイナドレス…
昨夜三杉が想像した、モニカが最も似合いそうなドレスがそれであった。

三杉(スレンダーで長い脚、黒いロングヘア…想像通り、エキゾチックな魅力が出ている。
    僕の見立てもまんざらではないかな。 …ただ、一つ予想外だったのが…)

そのドレスがミニチャイナだと言う事である。
昨夜、スリットから覗き見える白い肌を想像し 自らを恥じた三杉は、それ以上の物を現実に見ていた。
本来の彼の気質からすれば、この露出の多い服装には少なからず悪い気分を感じておかしくなかったが…
今夜に限っては、何故だかそういう気分にならなかったのが不思議なところであった。
それはモニカが(結果的に)アンバランスなほど自身の魅力を前面に押し出した事で、
三杉の脳に男性的な感情を刺激させ、それを許容させていたのかも知れない。


738 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:39:11 ID:???

逆にモニカはと言えば、三杉のスタイルに対してそう驚く事はなかった。
貴公子オーラを一度浴びており、ある程度の予測は着いていたのだ。
勿論その予測は普段接しているクラスメート等と比べてかなり高めの見積りではあるが。

モニカ(流石ミスギさん、タキシードよりも本人の方が輝いてるわ…。)

予想していたとはいえ、それでも素敵な男性を目の前にしている事…、
そしてその男性と これから暫しの時間を共有する事には変わりない。
改めてその事実を実感し、モニカの心臓は少しだけ早くなる。

モニカ(す、少し緊張してきたかも…。)

モニカは緊張を気取られないよう、ボレロを羽織り直すのだった。
わざわざ機会を作って得られた2人の再会…
少なくとも、その始まりについては悪感情は存在しなかったのである。

三杉「それじゃあ行こうか。」

モニカ「はい、今日は宜しくお願いします。」

三杉はモニカに声をかけ、予約している店へと歩き始め、その半歩後ろをモニカは着いて歩いた。
モニカの対応はやや堅苦しいくらいにかしこまっており、服装の大胆さからは想像し難いものだった。
そのギャップに三杉は一人苦笑した。


739 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:41:35 ID:???

三杉(…少なくとも彼女は一生懸命に着飾ってきてくれたのだろう。)

状況的ではあるが、モニカが自分の魅力を引き出す努力をしてきた事をが三杉には推察された。
そう考えてみると、誘った自分の方は 準備を多少疎かにしてしまったのではないかと反省の念に駆られる。
だが今その事を考えても仕方ないので、三杉はモニカに話を振ってみようと考えた。


A チャイナドレスはよく着るのかい?
B 随分と大胆に決めてきたんだね、少し目のやり場に困るな。(笑いながら冗談っぽく)
C 随分と大胆に決めてきたんだね、少し目のやり場に困るな。(多少真剣に)
D 実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?
E (いや、ここは話すよりも手を繋ぐべきだ。 うん。)
F そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


740 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:01:04 ID:RTkNtkG6


741 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:02:55 ID:5ZTK+q9g
D

742 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:21:23 ID:Qp5JEI+Q
D

743 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:33:26 ID:???

>D 実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「……」

モニカ「…?」

若干の後ろめたさ…或いは恥ずかしさを伴なう事を三杉は口にしようとしていた。
だがいざ言うとなると、貴公子としての矜持が邪魔をするのだ。
自身にとっての都合悪い内情を打ち明けるなどと、まるで言い訳を言うみたいではないか、と…。

モニカはそんな三杉の不自然な様子にちょっとだけ首を傾げる。
だが考えてみて欲しい。
言おうとした事を言えずにモゴモゴとしているのはもっと貴公子らしくない。
三杉はその事実に気付き、ハッとなった。

ガビーン

三杉(い、いけない…こんな言いにくい事を言えない男は貴公子じゃない。)

ハッというよりガビーンだったのは御愛嬌である。
だがその事に気付くと三杉はもう迷わなかった。
少し情けないが、そんな事よりも大事な事が彼にはあるのだ。←真剣


744 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:36:24 ID:???

三杉「実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?」

モニカ「・・・☆」

三杉「…」

モニカ「え…! そうなんですか!?」

目をパチクリさせてから一拍置いて、モニカは多少驚いた様子を見せた。
どういう理由で驚いているのかまでは読み取れないが…
そこは構わずに、三杉は話を続けた。

三杉「うん、元々ミラノには大会の為に来た訳だからね。
    まさかタキシードが必要になるとは思わなかったな、ハハ。」

モニカ「そっか…そうですよね。」

三杉「ドイツのブランドの物らしいけど…どうだろう、やはり着慣れていないように見えるかい?」

モニカ「うーん……」


745 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:38:04 ID:???

先着で
 ★モニカの回答→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ …実は私のこの服も、昨日慌てて買ってきた物なんですよ。
≪ハート≫ 着慣れているか、いないかなんて関係ありませんよ。
≪スペード≫ そうですね、言われてみればミスギさんには物足りないタキシードかも…。
≪クラブ≫ そんな事ないですよ、似合っています。
≪クラブA≫ そ、そんな事ないですよ! 似合ってじばっ… (←噛んだ)
≪JOKER≫ ハート→ダイヤ


746 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 20:41:47 ID:???
 ★モニカの回答→ クラブ8

747 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 21:30:48 ID:???
クラブAが一番萌え展開に思えるのは気のせい?

748 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 21:33:22 ID:???

>>747 ドジっ子属性一丁!!! 我々の業界ではご褒美ですかね。
=============================================

> モニカの回答→ クラブ8
> ≪クラブ≫ そんな事ないですよ、似合っています。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ「そんな事ないですよ、似合っています。」

三杉「…そう? そっか……。 うん、それならいいんだ…。」

モニカは三杉の隣で密かに緊張しており、そして三杉の思わぬ話に驚かされた。
そのため、彼女は落ち着いて自分の気持ちを推敲する事も出来ない状態となっていた。
またファッションセンスに長らく自信を持てなかった事が災いし、
そんな自分の率直な感想は正しくないのでは…と、素直に吐露する事も躊躇われていた。
結果…モニカの回答は当たり障りのない、いやお世辞に近い物となってしまったのである。

三杉(……気を遣ってくれているのだろうか? だがこの服装がフィットしていない事は明白だ…
    明らかにお世辞と判る事を言われるのはあまり気分が良いものではないな。)

自分の事をかなり客観的に見る事が出来る三杉にとって、このモニカの回答は宜しい物ではなかった。
多少の失望を感じつつ、だが仕方ない事かも知れないと三杉は思った。

※『三杉』感情度:やや↓ 人間味:やや↑ 貴公子P:やや↓(感情度は再会時の+分がほぼチャラに)
※『モニカ』緊張度:微↑ その他:秘密

749 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 21:34:58 ID:???

あまり会話が広がらないまま歩き続けると、やがて目的の店が見えて来た。

三杉「ああ、あの店だ。」

モニカ「あっ… あのお店知っています、最近周りの人から話に聞くんです。」

そう、最近流行の中華料理店…その名も『広東茶々房』である。
その名のとおり、中華料理の中でも広東料理をメインにおいた料理店だ。
ちなみに欧州をはじめとして中国系移住者は、その大半が広東省からの人間である。
この背景もあって、諸外国における中華料理店は広東料理を扱う店が多い。
また広東料理は飲茶(ヤムチャ)を含む事からも、その手軽さが若い女性に受け易かった。
モニカにとってもどうやら未体験ゾーンらしく、興味津々である事が窺えた。

三杉「1階でチャイナドレスのレンタルもやっているみたいだけど…今日は必要なかったみたいだね。」

モニカ「あっ、そうなんですか…! でも偶然、このチャイナドレスにして正解だったのかな。」


A ハハ、さっき僕も待ち合わせ場所でキミを見て、大層驚いたものさ。
B そうだね、ちょっとだけ運命じみたものを感じたよ。
C うん、タイミングもだけど。 何よりそのドレスはキミに似合っているよ。
D (特に何も言わなくていいかな、さっさと店に入るか。)
E そ の 他

『3』票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


※本日はここまでとなります、また次回も宜しくお願い致しますねー。


750 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 21:37:48 ID:Qp5JEI+Q
C

この先どう転ぶかはともかく
食事は楽しくいきたい

751 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 21:40:53 ID:MyUceIpU


752 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 21:41:59 ID:x1VvQ3gI


753 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 22:14:17 ID:aVyO+8Oc
B オトセ

754 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 22:27:25 ID:8W5GC5R2
C

755 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 12:21:18 ID:???

> C うん、タイミングもだけど。 何よりそのドレスはキミに似合っているよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉は素直な感想をモニカに伝える事にした。
想像していた通り、チャイナドレスはモニカの魅力を引き立てていたのだから。

三杉「うん、タイミングもだけど…何よりそのドレスはキミに似合っているよ。」

モニカ「え………。 ほ、本当ですか?」

三杉「うん、これは“お世辞”ではなく素直な感想だよ。
    そのドレスは間違いなく君の魅力を引き立てている。」

最後の一言に三杉は、先程の遣り取りのお返しとばかりにやや皮肉を込めて言った。
当然モニカ自身は皮肉を言ったつもりはなかったので、全く伝わっていないが。
とにかく、三杉の確認の言葉を聞いてモニカは明らかに嬉しそうな顔をしていた。


756 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 12:23:18 ID:???

モニカ「ありがとうございます、嬉しいです…!
     じ…実はこのドレス、昨日あれから慌てて買ってきた物なんです…。」

三杉「おや…そうだったのか?」

モニカ「ええ…お恥ずかしい話ですが、私はドレスを持ってなかったんです…興味なくて。
     でも一緒に食事をして恥ずかしくない姿で行きたいって思って…
     何軒か回って、出会ったお店の方のアドバイスも貰って、悩んで…
     それで最後にこのドレスを選ぶ事が出来たんです。 だから…。」

三杉「……」

話しながら段々と顔を下に向けるモニカの話を三杉はジッと聞いていた。

モニカ「だから、このドレスが私に似合ってると言って貰えて本当に嬉しかったんです。
     ドレスを探している間に悩んだ事も出会えた人も、全てが良かったんだって思えるから。」

三杉(なるほどね…。)

正直なところ、この話は三杉にとっても理解できる話だった。
努力や苦労が成果として現れ、それを他者に気付いて貰える事の喜びは。
天才と呼ばれるよりも更に以前、三杉はその事を既に知っていた筈だった。
いつしかそれを忘れ、諦めと共に人を見下ろした10代前半…だがその後、挑戦者として這い上がった
このイタリアでの2年間は、再び三杉にそんな等身大の心を宿らせていた。

三杉(…今の僕なら、弥生にも別の接し方をするのだろうか?)

ふと三杉はそんな事を思った。
だが仮にそうだとすると弥生との関係はまた違った絵を描くのかも知れない。
そう考えると人と人の関係は分からない物だと三杉は内心苦笑するのだった。
(…という感じの展開が三杉の脳内を約0.5秒で駆け巡った。)


757 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 12:26:17 ID:???


三杉「ドレスを探し回った話、ぜひ聞きたいものだね。
    食べながら聞かせて貰えるかい?」

モニカ「ええ勿論。」

そう交わして三杉は店内へとモニカをエスコートした
いつの間にかモニカの口から発せられる言葉は滑らかな物に変わってきているのだった。

予約の時間より多少早めの到着となったが、席にはすぐ案内をしてもらえた。
4人用のやや余裕のある円卓であり、空いている席にはモニカのバッグが置かれる。
店内を見回すとそこらに中華紋様や装飾が為されており、三杉の知る中華料理店と大差はなかった。

三杉「どうやらミラノでも日本でも、店内の様子は同じみたいだ。」

モニカ「そうなんですか…! それじゃあ本場と変わらないって事ですね!」

三杉「いや、本場は中国だからね?」

モニカ「え…あ、そっか。 でもでもラーメンは日本料理でしたよね?」

三杉「いや…ラーメンも中華料理だよ。」

モニカ「……・  カレーは…?」

三杉「インド料理だ。」

モニカ「…………… は、初めて知りました…。」

三杉(…モニカは日本をなんだと思っているのだろう?)


758 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 12:27:57 ID:???


他国の料理をアレンジし、独自の食文化を展開している日本の食社会。
学生くらいの年代であれば、このような誤解している海外の人間は意外なほど多い。
三杉とモニカの2人はこのカルチャーショックを前に、互いに苦笑を漏らし合うのだった。

…と、そこにウェイターがオーダーを受けにやってきた。

ウェイター「リア充爆発しろ。(お食事の前にドリンクのオーダーはございますでしょうか?)」

三杉「え!?」

モニカ「リ、リア充…って何ですか?」

ウェイター「コホン…大変失礼致しました。 お食事の前にドリンクのオーダーはございますでしょうか?」

三杉「あ、ああ…ドリンクね。」

モニカ「ミスギさん、中華料理には何が合うんですか?」

三杉「うん、まあ食前だからね…ここは。」


A 老酒(ラオチュウ)
B シードル
C カプチーノ
D ジャスミン茶
E ミネラルウォーター
F  メローイエロー
G  チェリーコーク

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


759 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 12:57:07 ID:ikf37bOI
D
これ…だよね?
全く自信ないけど

760 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 13:09:15 ID:MEJLR6aM
D

761 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:06:25 ID:???
中華大好きで大人だったら老酒でもいいけど
なにしろ臭いので初心者のモニカには多分NG
スマートなのはシードルかな?食前酒だし
ジャスミン茶はカジュアルになりすぎるきらいがあるけど
不正解!って事にはならない…と思う

762 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 18:22:59 ID:???

>>759 カプチーノと老酒以外は概ね問題ないかとー 食前ですからw
>>761 シードルはスマートですよね。
=============================================

> D ジャスミン茶
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「モニカ、ジャスミンティーは飲んだ事ある?」

モニカ(フルフル)

首を横に振って、未経験である事をモニカは告げていた。
三杉は思わずニヤリとしてしまう。
教えたがりの彼にとって、この流れは打って付けと言えた。

三杉「そうか…それじゃあジャスミンティーを2つ。」

ウェイター「パルパルパル………妬ましまりました。」

舌打ちをしつつウェイターは下がっていった。
そこは「畏(かしこ)まりました」だろうと三杉は内心思ったが、興味は既に説明へと移っていた。


763 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 18:26:05 ID:???

三杉「ジャスミンティーは中国の花を使ったフレーバーティーなんだ。
    言ってみればアールグレイと親戚筋に当たるかもね。」

モニカ「へぇー、そうなんですか。 花を使うと言うと…ローズティーみたいにですか?」

三杉「うーん…それと近いのもあるけれど、良質の物は少し違うかな。
    ローズティーは淹れる直前でバラの花を加えるのが普通だけれど、
    ジャスミンティーは茶葉の状態でマツリカの花を混ぜ合わせるんだ。
    だから花の香りがローズティーに比べると鮮明だと言えるね。」

モニカ「カルチョの選手なのにお茶にも詳しいんですね…!」

三杉「ハハ、これくらいは普通だよ。
    それよりも、香りが強いって事はクセがあるって事だから…」


先着で
 ★…だから?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ …そのまま三杉の説明は前菜が運ばれてくるまで延々と続いたが、モニカの興味も尽きなかった。
≪ハート≫ モニカ「苦手な人は苦手とする…ですか?」
≪スペード≫ 三杉「苦手な人は苦手かも知れないね。」
≪クラブ≫ モニカ(羨望の眼差しがスルーされちゃった(´・ω・`)ショボーン)
≪クラブA≫ …そのまま三杉の説明は前菜が運ばれてくるまで延々と続き、モニカの肩を凝らせた。
≪JOKER≫ 三杉&モニカ「「苦手な人は苦手、あっ…」」


764 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:26:36 ID:???
 ★…だから?→ クラブ10

765 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:29:28 ID:???
大丈夫だ弥生
カード神はお前の味方だ

766 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:35:05 ID:???
むしろ弥生がカードを操作してるんじゃないかと

767 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:35:56 ID:???
呪いは いや想いは国境を越えるのだな

768 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:40:53 ID:???
説明してイジメて楽しいのはやっぱり弥生だなと再認識した三杉淳の夜だった……となるわけですね

769 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:44:32 ID:???
まさかのクラブ連打。

770 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 18:47:12 ID:???
【まさかの】Another-C_2【クラブ連打。】

771 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 19:29:47 ID:???

≫カードについて
 スレ主も驚きのクラブ連打です。流石は弥生の呪…想いは格が違ったw

≫相性
 弥生ちゃんは虐めて楽しい事には安心と信頼の実績がありますしね!

>>770 スレタイ感謝といか言いようがないですww
=============================================

> …だから?→ クラブ10
> ≪クラブ≫ モニカ(羨望の眼差しがスルーされちゃった(´・ω・`)ショボーン)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「苦手な人は苦手かも知れないね。」

モニカ「へ、へぇーなるほど、そうかも知れませんね。」

三杉「そうそう、茶葉の状態で花弁と混ぜ合わせると言ったけれど、
    花弁を茶葉で包んだタイプもあるんだ、これは淹れた時に花が開くように見えて…」

三杉の薀蓄はまだまだ尽きることはなかった。
モニカにとってもお茶の話は決して詰まらなくはなかったが、それでも彼女は落胆していた。


772 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 19:32:17 ID:???

〜回想・今日の昼間の学生寮〜

ルームメイトのビビ・クロコダイルが持っている女性誌を懸命に読んでいるモニカがそこに居た。
ビビは学校の集まりで外出しており、コッソリと盗み見ているというシチュエーションだ。
ドレスはなんとか手に入れたが、他が全く未経験・ノープランではどうする事も出来ない。
彼女なりに必死に考えた結果である。

モニカ「なになになるほど…羨望の眼差しで相手の目をジッと見つめれば、
     相手が意識してくれているかどうかは判る、かぁ……。
     ミスギさんの目をジッと見つめる…? 目をジッとって…」

モニカ(ぎゃあああー) ゴロゴロージタバタ

枕に顔を埋めながらモニカはベッドの上で転がり回った。
この手の雑誌を読む事もデート経験もないモニカにとって、なかなかセンセーショナルな内容らしい。
読み進めて想像し、体力(精神力)を消耗するという作業が先程から続いていた。
こんな姿を誰かに見られたら、彼女は恥ずかしさで自決するかも知れない。
流石に思春期まっしぐら(しかも遅咲き)は格が違った。

モニカ「よ、よし…頑張ってみよう! 恥ずかしいけど……。」

〜回想終了〜


773 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 19:34:36 ID:???

モニカ(羨望の眼差しがスルーされちゃった(´・ω・`)ショボーン)

彼女にとっては今の瞬間、なかなかの勇気を振り絞っていた。
だが三杉淳は何事もなかったかのようにそれをスルーし、説明に没頭している。

モニカ(やっぱり魅力ないのかなぁ……)

三杉的には久々に自分の説明欲を満たせる場であり、非常に気持ちよく薀蓄を話していたのだが…
思春期全開のモニカは自分の魅力を疑うと同時に、三杉はそこまで意識していないのかもと思うのだった。

三杉の説明が一通り終了する頃、ジャスミンティーが運ばれてきた。
続いて料理のオーダーである。
三杉はメニューにザッと目を通すと、モニカに向けて声をかけた。


A どのコースにする?
B このコースでいいかな?
C アラカルトでお互い食べたい料理を選ぼうか?
D 食べられない食材はある?
E ところで…牡蠣は好きかい?
F そ の 他

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774 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 19:38:53 ID:Jk3/OlBk


775 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 19:39:16 ID:AHoJB6Oo
E

旬だしー

776 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 19:40:07 ID:MEJLR6aM


777 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 20:18:13 ID:???

>D 食べられない食材はある?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「何か食べられない食材は?」

モニカ「えっと……キノコ類が苦手です。」

三杉「そうか、それじゃあこのコースを…ええ、椎茸やキノコの類は入れないで下さい。」

モニカ(うわー、スマート。)




貴公子ポイント70オーバーの三杉にとっては造作も無い気遣いであった。
当たり前の事を当たり前にこなすのが貴公子と言わんばかりである。
だがその迷いのない流れるようなオーダーは、モニカにとってある種 感動的でもあった。

三杉「勝手に決めて悪かったかな?」

モニカ「いいえ、中華料理は初めてだったので助かりました。」

三杉「そうか、それなら良かった。 …そうだ、ドレスを探し回った話を聞きたいな。」

モニカ「はい、任せて下さい!」


778 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 20:23:45 ID:???

これを機に再び“互いの”会話に花が咲き始める
モニカは徐々に奇妙なドレス探索の事を話していった。
最初に入った妙な喋り方をする店員の事、ドイツの退役軍人が切り盛りする店と…
そして柱の女と呼ばれる彫刻、そのドレスのレプリカである風の羽衣の話。
それからドレスサロン・シンデレラで出合ったアヤと言う名の女性の事。
荒唐無稽な展開に、三杉は何度か聴きなおしを求める必要があったが、
最終的には楽しく聞かせようとするモニカなりの努力と思う事にした。
彼女の話には誇大表現は一切ないのが事実だが。

その間に前菜の盛り合わせが運ばれ、その皿が空いた頃にトロミのあるスープが運ばれ、
料理がモニカの奇妙な冒険をさらに彩る形となっていた。
話が一段落したのは、間もなく蒸し物が運ばれてくるだろうタイミングである。
モニカの方はどうか分からないが、三杉は今までのところ楽しい時間を過ごせていた。

三杉(さて、次はどうしようかな。)


A ジャスミンティーも終わったし、少しだけアルコールが入ってもいいかな
B 蒸し物…つまり点心、ここは料理の話をしよう
C ここはサッカーの話をしよう(さらに分岐)
D 話題はそう多くないけれど、フィレンツェでの体験談を話そうかな
E いやいや、マルコとナディアの話をしよう
F 弥生の事を話すか…
G そ の 他

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779 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/16(水) 20:37:15 ID:???
本日はここまでですかねー。
それでは本日のお付き合い、どうもありがとうございました。
あとは投票おねがいしまっす。
明日の更新はない可能性が高いかもー。

780 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 20:37:23 ID:kbnAuAuI


781 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 20:57:23 ID:WL18Xil2


782 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 21:02:44 ID:OLz97C9Y
D


783 :森崎名無しさん:2011/02/16(水) 21:04:18 ID:AHoJB6Oo
A

784 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 00:48:17 ID:???

>A ジャスミンティーも終わったし、少しだけアルコールが入ってもいいかな
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ふと三杉は空になった茶器に気付いた。
会話と飲食が進むうち、約二杯分のジャスミンティーをすっかり飲み干していたのだ。
口直し、或いは言葉を円滑に発するため、是非とも飲物の追加オーダーをしておきたいところである。
…と、ここで三杉の脳裏にある誘惑がよぎった。

三杉(こういう食事も久し振りで、しかもこれから先もやたらに機会はないかも知れない…
     今日は少しだけアルコールが入ってもいいかな…。)

自ら進んで羽目を外す事など滅多にない三杉。
だがこの夜に限っては、それが当てはまらない事となっていた。
彼は自分が考えているよりも、モニカとの食事に甘露を得ていたのかも知れなかった。

三杉(…とは言え、飲み過ぎれば当然モニカに迷惑かけるだろう…
     ブレーキだけは最後まで心得ておかなければならないな。)

…と自分の中に一つ関を作った上で、三杉は軽めのアルコールを頼む事とした。
丁度ウェイターが小籠包をはじめとした蒸し物を、卓へ置きにきていた。

785 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 01:13:05 ID:???

三杉「ドリンクの追加をお願いします、桂香陳酒をグラスで。」

ウェイター「はい喜んでー。」

中国ではありふれている、キンモクセイを漬けた果実酒を三杉は頼んだ。
するとモニカは意外そうに三杉の顔を覗き込んできた。

モニカ「桂香陳酒…? ミスギさん、お酒を頼んだんですか?」

三杉「うん、今日は気分が良いから少しだけね。
     …モニカはお酒は飲めるのかい?」

なんとなく気になって三杉は尋ねてみた。
飲ませようという気はないが、もしも好きならば1人よりも2人で飲む方が楽しいのは明らかだ。
とは言え、年齢が年齢なので期待はさほどしていなかった。


先着で
 ★モニカの返答→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。

《ダイヤ》 少しだったら飲めますよ。
《ハート》 ミスギさんと同じのを飲んでみたいなあ…なんて。
《スペード》 実は飲んだ事なくて…カクテルパーティーでも、いつもソフトドリンクを選んでます。
《クラブ6以上》 モニカ「ワインかシャンパンだけですが、飲めますよ」 三杉「それは残念だ」
《クラブ5以下》 モニカ「ワインかシャンパンだけですが、飲めますよ」 三杉「よし、ドンペリを頼もう」
《JOKER》 モニカ「ここここここ…今夜は飲みたい気分です。」 三杉「そんなに噛んで大丈夫かい?」

786 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 01:14:28 ID:???
 ★モニカの返答→ ダイヤJ

787 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 01:19:08 ID:???
クラブが途切れた…
きっと弥生ちゃんはお休みの時間なんですね。

788 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 09:51:39 ID:???

> モニカの返答→ ダイヤJ
>《ダイヤ》 少しだったら飲めますよ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ「少しだったら飲めますよ。」

三杉「へぇ、やはりワインやシャンパンを?」

モニカ「あー……近いかもです。」

三杉「そうか、こう言ってはなんだが少し意外だね。」

モニカ「あはは、でも本当に少し…シャンパンのカクテルを1杯くらいです。」

三杉「なるほど…」


A シャンパンのカクテルと言うと…ロッシーニやプッチーニかな?(さらにカード判定の後、Cへ)
B それは1杯で酔うくらいの強さって事かい?(さらにカード判定、Cへ)
C それじゃ、君も果実酒を1杯くらいどうかな?(判定なし、そのまま進みます。)

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


789 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 11:00:11 ID:dpSc7RJc


790 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 12:29:56 ID:CQ2SfBFU
C

791 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 19:41:15 ID:???

>C それじゃ、君も果実酒を1杯くらいどうかな?(判定なし、そのまま進みます。)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

その反応で、三杉はモニカのアルコールに対する感覚を幾分か察した。
特別好きというわけでなく、イタリア人ではありがちなお喋りの手段としての飲酒だ。
つまりお酒を飲んで酔う事が目的ではなく、緊張を緩和し会話を楽しくスムーズにする事が目的なのだ。
その中でシャンパンのカクテルを…という事は、甘い感じで強くないアルコールを御所望の筈である。

三杉「それじゃ、君も果実酒を1杯くらいどうかな?」

モニカ「えっ、私もですか?」

三杉「ああ、弱めで甘い感じのも揃っているよ。 山査(さんざし)酒か檸檬酒がお勧めかな…。
    きっとソーダ割りにも出来るから、シャンパンのカクテルと同じ感覚で飲めると思う。」

モニカ「へぇえ…そうなんですか! あ、でもでもシャンパンもあるみたいですよ?」

三杉「あぁ…この後にオイスターソースを使った料理が出てくるからね、ちょっと合うか判らない。
    合う銘柄もあるとは思うけれど、流石にそこまで詳しくないんだ、ごめんね。」

モニカ「とんでもないです、ありがとうございます。」

…と言うわけで三杉に続いてモニカも果実酒をオーダーした。
アルコールは、解け始めていたモニカの緊張をさらに紐解く役を担う。
これにより、2人の円卓からは笑い声が増える事となるのであった。


……と思ったのか?(ナレーション:ブローリンさん)


792 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 19:42:50 ID:???

先着2名様で
 ★三杉の酔いメーター(%)→(! card/15)×100=
 ★モニカの酔いメーター(%)→(! card/15)×100=
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。


【酔いメーターの計算値】
20%以下→微酔い(緊張度↓、感情度↑)
21〜60%→ほろ酔い(緊張度↓↓、感情度↑、興奮度↑)
61〜80%→深酔い(??)
81%オーバー→酔っ払い一丁!

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
三杉のカードがダイヤで「貴公子の嗜み」が発動、酔いメーターの最終値に×1/2。
        ハートで「酒は情けの露雫」が発動、数値に関係なく状態がほろ酔いに。
        クラブAで「酒は百薬の長 されど万病の元」が発動、酔っ払い一丁!
モニカのカードがハートで「は憂いを払う玉箒」が発動、数値に関係なく状態がほろ酔いに。
        クラブで「高陽の酒徒」が発動、酔いメーターの最終値に×1.5。
2人がJokerで一致すると「酒の終わりは色話」が発動。 この後は見せられないよ!


793 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 19:43:23 ID:???
 ★三杉の酔いメーター(%)→( クラブ7 /15)×100=

794 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 19:46:52 ID:???
 ★モニカの酔いメーター(%)→( スペード4 /15)×100=

795 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 20:17:51 ID:???

>三杉の酔いメーター(%)→( クラブ7 /15)×100=47%《ほろ酔い》
>モニカの酔いメーター(%)→( スペード4 /15)×100=27%《ほろ酔い》
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

流石にカクテルパーティーなどに出席する機会の多いイタリア人淑女、
自らの酒量はしっかりと心得ているらしく、モニカの酔い加減は最良と言えた。
それに対して日本人である三杉にとって、滅多にある物ではない飲酒の機会…
モニカに比べて少々飲み過ぎのきらいがあった。
とは言え、それでもほろ酔い程度に留める辺りは流石は貴公子というところだ。

結果、2人とも今まで以上に楽しい時間を過ごせる事になった。
三杉については「酒は情けの露雫」の如く、モニカを女性として細やかに扱い、
会話の中では時に冗談などを交えて、席を盛り上げた。
またそれによってモニカも緊張がほぼ取り払われ、自信のなさよって構成されていた気持ちに変化が訪れる。
つまり先行しすぎた憧れの気持ちから、徐々に等身大の好意へとなっていったのである。

この頃になるとメインの皿は終了し、残すはあんかけチャーハンとデザート、
そして最後に口直しのお茶を残すのみとなっていた。


796 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 20:19:56 ID:???

三杉(さて、いよいよ終盤に差し掛かってきたな…次はどうしよう。)


A ここはサッカーの話をしよう(さらに分岐)
B 話題はそう多くないけれど、フィレンツェでの体験談を話そうかな。
C いやいや、多少下世話かも知れないがマルコとナディアの話をしよう。
D けじめは持っておかなければな…弥生の事を話しておこう。
E 色話も悪くない…モニカの好きな男性のタイプを聞いてみよう。
F 色話も悪くない…自分の好きなタイプについて話をしよう。
G そ の 他

『3』票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


797 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 20:21:04 ID:dpSc7RJc


798 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 20:21:31 ID:CQ2SfBFU
B

799 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 20:29:46 ID:ZBWNHM8g


800 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/17(木) 20:31:07 ID:???
判定の途中ですが本日はここまでとします。
また容量の関係で、大分早いですがスレタイの募集を実施します。
次スレではASローマとの試合がメインになると思われます。
テンプレは以下の通りです。

【】Another-C_3【】


また容量が470KBの時点で本編は一旦終了、以降は外伝となりますが御了承下さい。

801 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 20:55:34 ID:???
【やあ】Another-C_3【カワイコちゃん♪】
【貴公子の】Another-C_3【嗜み】
【送り】Another-C_3【貴公子?】
【あらぶる】Another-C_3【ジェントルマンず】
【読み合い競り合い】Another-C_3【騙しあい】
【次回】Another-C_3【マルコの章】

802 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 21:04:04 ID:FlFbhv7Q
E

803 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 21:25:06 ID:OaiRj3ZQ


804 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 21:30:43 ID:???
【待つ女】Another-C_3【弥生】
【夜も】Another-C_3【貴公子?】
【ブンブン】Another-C_3【フリーダム】

805 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 21:35:43 ID:BdXhnkSM
A

806 :森崎名無しさん:2011/02/17(木) 22:44:20 ID:???
そういえばモニカはサッカーの話が出来る子だっけ

807 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 00:04:36 ID:???
【ヒロイン】Another-C_3【交代か?】
【ボインの】Another-C_3【誘惑に】
【出来心】Another-C_3【過酷な夜】

モニカはサッカーの話の出来る娘です。
共通の趣味として、いいかも。

808 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 10:11:46 ID:???
【弥生?】Another-C_3【そんなの関係ねえ!】
【日本に】Another-C_3【未練はねえ!】
【俺が】Another-C_3【タキシード仮面だ!】

809 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 12:50:11 ID:???

早速のスレタイ案感謝ー! >>807 なぜ滝さんのとことコラボしたしwwww
=============================================

>A ここはサッカーの話をしよう(さらに分岐)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(そうだな…折角だからサッカーの話をしよう、
    モニカにとってもそれなりに得意分野だろうし。)

ここで三杉はモニカがサッカーを見る目がある程度鍛えられている事を思い出した。
生粋のミラニスタという事だったが、一瞬の駆け引きを見逃さない鋭さなどを持っていた筈だ。

三杉「ちょっとサッカーの話をしてもいいかな?」

モニカ「あっ…はい、大丈夫ですよ。」

三杉「オッケー、それじゃあ…」


A ミランのトップチームについて
B 三杉のプレイについて
C フィオレンティーナについて
D 昔のバンビーノについて
E ミランのトップチームについて
F 最近のセリエAについて
F 好きな選手やサッカー逸話などのフリートーク
G 「うちのブンナークが脳筋でさ、言う事を理解しないんだよ…どうしたらいいかな?」
H そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


810 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 12:53:18 ID:???
あら、コラボしたスレタイ案を出してくれたのは>>808さんでしたね。
間違えてすみません。

それからこのサッカートークは展開によって最大2件話せます。
また話題については食事中にあと1回選べます。(食後のお茶時間として)

811 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 12:55:22 ID:???
すみません、選択肢がおかしいので修正…
以下のようにお願い致します。


A ミランのトップチームについて
B 三杉のプレイについて
C フィオレンティーナについて
D 昔のバンビーノについて
E 最近のセリエAについて
F 好きな選手やサッカー逸話などのフリートーク
G 「うちのブンナークが脳筋でさ、言う事を理解しないんだよ…どうしたらいいかな?」
H そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)



812 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 15:52:19 ID:dZzdmegQ


813 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 15:53:33 ID:BEEfNvBk
F

814 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 16:14:13 ID:l+sjjC8w
F
2回しか選べないのは苦しいが、最初にジャブはやっぱり必要かなあ
三杉「好きなサッカー選手は?」
モニカ「三杉さんです(はぁと)」
的な展開を期待w

815 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 19:35:19 ID:???

>>814 あれ、私が2人いる
=============================================

>F 好きな選手やサッカー逸話などのフリートーク
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「オッケー、それじゃあ…好きな選手は?」

モニカ「コ、コホッ」

三杉が問いかけるや否や、モニカは咽るように咳き込んだ。
どうやらグラスの山査酒が気管支に入り込んでしまったようである。
三杉は心配そうに声をかけたが、モニカは少し恨めしそうな顔を返した。

三杉「おっと、平気かい?」

モニカ「大丈夫ですけど…その質問はずるくないですか?
     …と、モニカ・ディマーレは若干の抗議を訴えます。」

三杉「あれ…何か変な事を聞いてしまったかい?」

主人公なので鈍感な三杉は、モニカの抗議の意味が本気で分からず 真顔で聞き返してしまった。
逆にモニカは三杉が本気で解っていない事を理解した。 つまりそれは…

816 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 19:36:45 ID:???

カアアアアア………

モニカ(うわああああ……バカバカ、何言っちゃてるの私!? ホント馬っ鹿じゃないのぉ!?
     サッカー話って前置きされて好きな選手って…そのままの意味に決まってるじゃない!
     別に好きな人とか聞かれてる訳ないのに、なんであんな事言っちゃったのぉぉぉぉ…
     うわああああ、絶対変な女って思われたよぉおぉぉおぉおぉぉぉ…。)

三杉「だ、大丈夫かい、頭抱えちゃって……お酒が良くなかった?
    あああ、でもそんなに頭をブンブン振り回すと酔いが回っ…」


キュピーン!

モニカ「(そ、それだわ!)ご、ごめんなさい…少し酔っちゃったみたいで質問が聞き取れなかったの。
      何だか分からない事を言って困らせて本当にごめんなさい、恥ずかしいです。」

三杉「(おや、憂いを帯びた表情もなかなか…)そうだったんだ。 大丈夫、気にしてないよ。」


モニカ「良かった…(本当に良かった…) それで、質問は何でしたっけ?」

少し不機嫌そうな顔、頭を抱えた様子、憂いを帯びた表情…そしてパァッと明るい笑顔。
クルクルと目まぐるしく変化するモニカの様子は、三杉にとって面白く、そして可愛らしかった。


817 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 19:37:45 ID:???

三杉「(外見が少しクールなだけにギャップが面白いな…)
    ええと…好きなサッカー選手は誰かなって聞いたんだよ。
    結構サッカーに詳しそうだから、どんな名前が出てくるかなって期待している。」

モニカ「えぇー? そ、そんなプレッシャーかけないで下さいよ…。」

先程と同じく抗議の声をあげるモニカだが、それとは裏腹に今度はその表情は微笑んでいた。

三杉「ダメだよ、ちゃんと正直に答えなさい。」

モニカ「アハ、わかりました。 それじゃあ…」


先着で
 ★モニカの好きな選手→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ10以下》実は……フランスの銀色のカルテットが好きなんです、内緒ですよ
《ハート》やっぱり…ミランのエースストライカー、マルコ・ファンベルグさんですね
《スペード》やっぱり…ミランのバンディエラ、カルロ・グロッソさんですね
《クラブ》やっぱり…ミランのファンタジスタ、ルート・フーリアさんですね
《ダイヤ絵柄、JOKER》ジャイロって選手、知ってますか…? って、逆に聞くのも失礼かな…


818 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 19:38:52 ID:???
★モニカの好きな選手→ ハート10

819 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 19:40:55 ID:???
なんでこのカードが昨日出せなかったのぉおぉぉおぉおぉぉぉ…。

820 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 19:43:17 ID:???
それは呪いがかかっていたからですよ。フフフ…

821 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 20:45:30 ID:???

>モニカの好きな選手→ ハート10
>《ハート》やっぱり…ミランのエースストライカー、マルコ・ファンベルグさんですね
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ「やっぱり…ミランのエースストライカー、マルコ・ファンベルグさんですね。」

三杉「おや、意外にもベタなところに来たね。」

モニカ「アハハ、そう言われてもやっぱりミラニスタですからね。
     こんなところで背伸びもしませんし、見得もはりませんよ。」

三杉「そうか…なるほどね。 いや、実は僕もファンベルグが一番好きなんだ。
    あの人みたいなオーバーヘッドを撃てるようになりたいと思っているんだけどね。」

モニカ「えぇっ! ほ、本当ですか!? ミスギさんは玄人好みかなって思ってたから、
     ニスケンスさんやグロッソさんの方が好みかなと思ってたんですけど…。
     わぁぁ、おんなじなんだ…! これはすごく嬉しいかも。」

三杉「うん、これは僕も驚いたよ…趣味が合うみたいだね。」

モニカ「えへへ。」

アルコールのお陰なのか、喜び方にブレーキが一切ないようだ。
モニカの笑顔は言葉通り満面の笑みであり、三杉もつられて笑顔になる。


822 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 20:46:54 ID:???

モニカ「じゃあじゃあ、ファンベルグさんのゴールシーンで一番好きなのって何ですか?」

三杉「そうだね…色々あるんだけれど、アヤックス時代のオーバーヘッドが一番記憶に残ってるかな。
    直前で身体を捻って、カーブをかけたオーバーヘッドなんだけど…知ってるかい?」
※参考URL(ttp://www.over-head.org/fanbasuten.html)

モニカ「あ、ゴール集のビデオにも収録されているあれですね、勿論知ってますよ。
     と言うか、ミスギさんのオーバーヘッドも少し似てますよね。」

三杉「うん、恐れ多くも意識してるよ。 オーバーヘッドで綺麗にカーブをかける方法は
    ファンベルグさんのビデオを見て、何度も練習したからね。
    でも、あの人のオーバーヘッドはやっぱり違うんだよな……
    幾つもある引き出しの中から最良の撃ち方を選んでいるから、
    似ている事はあっても同じシュートを狙って撃つ事はないんだよ。」

モニカ「9の美しいゴールより、10の汚いゴールのほうがいいって言い切ってますからねー。
     あれだけ引き出しを持っていて、それでも意識はシュートじゃなくてゴールなんですよね。
     これはある意味凄い事だと思うんです。」

三杉「うんうん、どれもパーフェクトなんだよ。 全てのシュートに迷いも驕りもない。
    だが技術が高度すぎるから、それが非常にシンプルに見える…ファンベルグたる所以さ。
    ミラン副会長が「サッカーのダ・ヴィンチ」と評しているけれど、まさにその通りだね。」

適確なコメントが三杉の思い描くシーンを理解している事を示していた。
恐らくモニカの頭の中では、今三杉が思い出しているのと全く同じ映像が流れている筈だった。
そしてゴールシーンだけでないプレイの内側についての語りに、三杉も思わず饒舌になった。


823 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 20:48:56 ID:???

三杉「それじゃあ逆にモニカの好きなゴールシーンを教えて貰おう。」

モニカ「うーん……そうですねえ…それでしたらユーロ88の決勝戦です。」

三杉「ああ! あのミスだったクロスをドライブボレーで決めた、あの!?
    普通の選手なら諦める、一流でもトラップという場面だったね、あれは。」
※参考URL(ttp://www.youtube.com/watch?v=EmNeVkfQuAo)

モニカ「そうです、ナディアと一緒にTVを観ながら叫んじゃいましたよー!
     世界最高のGKヤシンの弟子だったリナトがポカーンとするしかなかったんですよ?」

三杉「汚いゴールの方がいいと言っていて、まさにその対極を生み出すからね。
    相手のチームからすると堪ったものではないよ。」


先着で
 ★モニカ「 」→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》そうだ、ヤシンと言えば…ミスギさんと同世代にお孫さんが居るそうですよ?
《スペード、クラブ》あとは怪我さえが心配なんですよね…もう何回も手術してますし。
《ハート、JOKER》でも、ミスギさんも七色のオーバヘッドを撃てるようになると思いますよ。


824 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 20:49:56 ID:???
★モニカ「 」→ クラブ5
うおお、ハート神よ!!

825 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 20:50:56 ID:???
……すまねぇ

826 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 21:16:26 ID:???

> モニカ「 」→ クラブ5
>《スペード、クラブ》 あとは怪我だけが心配なんですよね…もう何回も手術してますし。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカ「あとは怪我だけが心配なんですよね…もう何回も手術してますし。」

三杉「そうなんだよ…。 彼と同じフィールドに立ちたいと願っているけれど…。
    僕がトップに上がって、そして試合に出れる時…彼の足が健在であって欲しい。」

モニカ「こんな事は思いたくないですけれど、もうあまり時間はないかもですね…。
     でも大丈夫、ミスギさんだったら間に合います! 私、応援してますから…
     ミスギさんの事もファンベルグさんの事も…!」

三杉(なんだろう…不思議な話だな。 今まで数知れない女の子から黄色い声で応援されてきたが、
    それとは嬉しさが全然違う……本当に不思議だ。)

応援を受けて それが力になった記憶は三杉にはほとんどない。(両親の応援など、例外はあるにせよ)
何故ならば、三杉の力は常に自らの内側から生み出していたものだからである。
努力の過程においても、そして試合におけるピンチにおいても…だ。

そういう意味で、このモニカの応援は他とは全然違って聞こえていた。
三杉は心の底から「ありがとう」という言葉をモニカに返すしかなかった。
…ファンベルグというユトレヒトの白鳥は今、モニカに対して大きな力を貸していた。


827 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 21:18:40 ID:???

三杉(サッカーの話題か…思っていたよりもずっと楽しいじゃないか。
    ここで違う話題に移るのもなんだし、まだサッカーの話を続けよう。
    …で、どんな話が良いだろうか?)

A ミランのトップチームについて
B 三杉のプレイについて
C フィオレンティーナについて
D 昔のバンビーノについて
E 最近のセリエAについて
F サッカー逸話などのフリートーク
G 「うちのブンナークが脳筋でさ、言う事を理解しないんだよ…どうしたらいいかな?」
H そ の 他

『3』票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


828 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 21:27:14 ID:fRJ2MwLI
G
選択したくなる魅力w

829 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 21:28:25 ID:TLO99kic

むー、Bとかも魅力的なんだけどデート中に盛り上がりそうなのがどれだか分からない

830 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 21:29:14 ID:QqlwGZdw


831 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 21:37:44 ID:dZzdmegQ
F 確かちょっと前はナポリ全盛期だったような…

832 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 21:40:52 ID:u+t1GwKY


833 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 21:57:03 ID:???

               『 次 回 予 告 』

アルコールを取り込んだまま収束に近付く2人のディナー。

発展させない弥生の呪い…
出ないハート…
チャンス時に投下されるクラブ5…
胎動するモニカとのフラグ…
一向に進まないスレ主の筆…

そしてフィッツヲルタによって仕組まれた罠が牙を剥く。
果たして勝ちを望む人々(参加者)のカードは何処へ続くのか…?
次回! 新劇場版アナザー・カンピオーネ


               ときめきミスギアル


さぁて! この次もぉ↑ サービスサービスゥ!

834 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/18(金) 22:00:41 ID:???

てな訳で、470KBを超えたので本編は一時中断です。
残りは外伝とし、この続きは次スレで行います。

ちなみに>>827における投票は3票なので、まだ受け付けています。
現在はB1票、C1票、F2票、G1票ですね。

それからスレタイもまだまだ大募集〜
宜しくお願いしますだ〜

【】Another-C_3【】


835 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 22:10:45 ID:lV+3K4V+
B

乙です

836 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 23:02:34 ID:???
未決age

837 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 23:06:59 ID:SUBe238A


838 :森崎名無しさん:2011/02/18(金) 23:24:10 ID:???
【Nice】Another-C_3【boat】

引き次第で、こうなっちゃう気がするんだ、、、、

839 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 00:49:45 ID:???

投票やお気遣いのageに感謝でしたー。

ところで…
これまで基本二票、大事または日を跨ぐなど次回更新まで時間がある場合は三票以上としてきました。
しかし時間ある時に更新がモットーの当スレでも、流石に選択肢決定に2時間余裕の現状、
以前に増してテンポが悪くなっているのも否めなくなっています。
当然ながらスレ主の力不足や時間帯の悪さ等が主原因ですが、
このままではテンポダウンの悪循環に留まり続けるだろうと思っています。

そこで今後は基本一票決、時間が空く場合や重要な局面で二票決にするつもりです。
さらに投票が敬遠される懸念もありますが、まあその時は改めて考えます。
と言うわけで今後とも宜しくお願い致しまーす。

840 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 01:03:56 ID:???
投票がたくさん入ってると、もう決定していると思ってしまうんだw
それだけ悩ましい選択肢が多いってことだろうな・・・

841 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 12:06:46 ID:???
一票はやめてー。
重要じゃない選択肢でも積み重ねで落とし穴ルートに直進してるかもしれないし

842 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 12:16:22 ID:???
自分も出来れば二票で行って欲しいです
無理強いは出来ませんが

843 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 12:30:34 ID:???
票変更のときはGMさんは悩んでるんだと思う
だけど展開は追ってるし参加しているから、悩まずいつもと同じなまんま頑張ってください

844 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 17:27:12 ID:???

どもー
実は票数変更についてはだいぶ以前から考えていました。
当然デメリットもある事は承知ですので、踏ん切りもつかぬまま昨日に至ってますが…
まあ正味の所、悩んでると言えば悩んでいますし、自信もちょっと無くなっているのかも知れません。

私はかなり開き直ってマニア向けな方向で進んできたつもりで、そんな私のスレを凄く好んで
くれている人が何人か居てくれる事も理解しています。 少数精鋭でも最高じゃんと思ってきたの
ですけれど、選択肢で票が割れると決まらなくなるのは如何ともし難いなーと。
特に、滅多に取れない今日は沢山更新できるって日での選択肢律速は厳しい問題です。

もう少し見てくれる人を増やさないと(減らすのを食い止めないと)厳しいのかなーと。
思いつつも、票数を減らすしかないんかなーと言う感じで居る今日この頃です。

駄文すみませんでした。
もうちょっと考えてみようかと思います。


845 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 17:29:17 ID:???

<外伝・驕るルーベン久しからず>

〜これまでのあらすじ〜

・フィオレンティーナに負け
・レッチェに負け
・大会予選落ち
・体育座り
・ジョアンから呼び出し
・予選落ち=落第はきっと方便
・んなこたあない
・お前の為にチームがあるんじゃない、チームの為にお前がいるんだ。
・蹴球破滅録ルーベン(イメージ映像)
・市営グラウンドで体育座り ←NEW
 


ルーベン「はぁ……マジでどうしてこうなった?」

いま一度ルーベンは同じ言葉を繰り返した。
彼の気持ちはあの日以来ずっと空虚なままだった。
この広い市営グラウンドに来ていた物の、身体を動かす元気はまるでない。
ジョアンのアドバイスの意味を真剣に考える事も出来ていなかった。

だがここで、そんなルーベンに近付こうとする者が現れる。


846 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 17:31:37 ID:???

??「ふんっ、まるで死んだ魚の目じゃな!」

ルーベン「あん? ……誰だ!」

誰も居ない筈のグラウンドで声が聞こえた事にルーベンは驚いた。
しかも何やら自分をバカにするような物言い…彼は立ちあがって苛立ちを解き放った。


ザッザッザッザ…

??「バカにされれば怒るくらいの骨は残っとるか…結構じゃ。」

声のする方にルーベンは目をやった。
“神風”と書かれた日の丸の鉢巻を巻いた老人の姿がそこにあった。
頭は丸々と禿げあがっており、目は強気に笑っている、70は超えるだろう老人である。

ルーベン(ちっ! また爺かよ! しかもなんだよこの獲物を狙う豹みたいな足捌きは!?
      ジョアンと言いコイツと言い、最近の御老人はこんなんばっかか!?)

??「ふぉっふぉっふぉっ…ルーベン・ソサ・アルダイスじゃな。」

ルーベン「見りゃわかんだろと言って通じそうだな…。 誰だテメ…ぐわっ!?」

ルーベンは目の前に突き出された杖に身を反らせて驚く。
反応が遅れていれば目を突かれていたのではないかと思われた。


847 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 17:35:30 ID:???

??「ふんっ、流石の反応じゃなルーベンよ。
    儂はマチルダ尽之助…今現在ウルグアイユースの監督じゃ。」

ルーベン「あぁっ!? ぶっ殺すぞこのクソ爺…って、なんだぁ? ウルグアイの監督ぅ?
      って事は何か? ルベンスのバ監督はクビになったってか?」

ヒャヒャヒャヒャとルーベンはバカにしたような笑いを返した。
彼にとっては怒りは霧散するほどのグッドニュースだったのだろう。
一頻り笑って落ち着いた後、ルーベンは再び老人の方に顔を向けた。

ルーベン「…で、それが何だってんだ? 今更ウルグアイがオレに用があるってのか?」

マチルダ「ま、そういう事じゃな。 ワールドトーナメントで貴様を使ってやるっちゅう話じゃ。」

ルーベン「っ冗ーーー談! 雑魚揃いのウルグアイで今更何しようってんだ!
      ビクトリーノとカノーバにオレ一人加わったところで通用すると思ってんのか!?
      今の世代のバカみたいなレベルの高さを解ってねぇんだろ!
      ウルグアイが世界一だったのは半世紀も前の話だって理解しろ爺ぃっ!!」

ルーベンは怒りを撒き散らすように言い放った。
1国のクラブチームのトーナメントで、たった1週間の期間でどれほどの屈辱に塗れたかわからない。
さらに国際大会ともなれば、トップクラスのチームの選手層は計り知れたものではない。
そしてウルグアイにはまともに戦えるレベルの選手はほとんど居ない。
ジョアンのチームに入り、優勝を夢見ていたルーベンにとってはふざけた誘いとしか思えなかった。


848 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 17:45:39 ID:???

マチルダ「…その根性は気に入らんが、まぁ取り敢えずやる気を出させてやる。」

ルーベン「んだとっ!? どうしてくれようってんだ!」

マチルダ「ふん、それはだな……」

マチルダは鼻で笑うと、次はパチンっと映画のように指を鳴らした。
するとマチルダの後方から、この合図を待っていたかのように影が姿を現した。


先着で
 ★そして…→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》影に気を取られたルーベンは、マチルダに後頭部を強打された。
《ハート、スペード》??「そこでドラゴンショットオォォォォォ!!!」 ルーベン「qあwせdrftgyふじこlp」
《クラブ6以上》↑ + ??「さらに追い撃ちのぉぉぉぉ、マシンガンショット!!!!」
《クラブ5以下》↑ + アグィレイラ「ふふ、目が覚めたかルーベン?」
《JOKER》↑ + ダ・シルバ「今から一緒に!」カノーバ「これから一緒に」ビクトリーノ「殴りに行こうか!」


849 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 17:46:31 ID:???
★そして…→ スペード10

850 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 17:57:26 ID:???
フルコース見たかったぜw

851 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 18:13:13 ID:???
そういや本編の火野は最初からトルネードだからドラゴンショットは出てきてなかったね

852 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 18:26:59 ID:???

> そして…→ スペード10
>《ハート、スペード》??「そこでドラゴンショットオォォォォォ!!!」 ルーベン「qあwせdrftgyふじこlp」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

物陰から現れた男はかなりの巨漢…しかも均整のとれた筋肉の鎧を纏っていた。
ルーベンも体格は逞しい方だが、それでもこの男には負ける。
その男はオレンジ色の頭髪を伸び散らかし、汚らしい無精髭を生やしたその足元にはボールがあった。

ルーベン「んだぁ…? テメェがオレを楽しませてくれるってぇ!?」

??「………監督さんよぉ、本当にやっちまっていいのか?」

ルーベンの言葉を詰まらなそうに受け流し、男はポリポリと頭を掻きながら尋ねた。
マチルダは厭らしそうな笑みを浮かべ、肯定の言葉を返す。

マチルダ「構わん、この手の輩には百の言葉より一の拳骨じゃて。」

??「じゃあ仕方ねえ…おい、取り敢えず腹に力入れとけよ。」

ルーベン「あ゛あ゛!? オレ様を無視して話を進めんじゃねえぇぇぇっ!!!」


ダダダッ!!

怒り心頭のルーベンはもう我慢ならんと言った様子で相手に襲いかかった。
だが次の瞬間…

853 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 18:28:39 ID:???

??「ドラゴンショットオォォォォォ!!!」

ルーベン「qあwせdrftgyふじこlp」

男の蹴ったボールにルーベンは無重力体験させられる事になった。
ドサァッと地面に叩きつけられ、気持ち良かった時間は地獄に変わる。

ルーベン「うががががががが! は、腹がっ!!!!」

ボールをぶつけられたドテっ腹が痛み、その奥の胃からは黄色の分泌物が逆流する。
ウゲェッっと胃液をグラウンドに零す破目となってしまった。
これほどの衝撃を受けたのは彼にとって久し振りの事であった。

??「チッ…だから腹に力を入れとけっつったんだよ。」

ルーベン「ゲフッ………てめぇ…なにもんだ…。
      その目、その肌……まさか日本人……」

??「オレは日本人じゃねえっ!!!!」

ルーベンの言葉に対し、男はまるで酸を垂らされたリトマス紙のように一瞬で顔を紅潮させた。
そして脚を再び振りかぶり、ルーベンに向けて照準を定めた。


854 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 18:30:16 ID:???

ルーベン「げえっ……な、なんで………」

マチルダ(ふっふっふ、それで良い…まさしく貴様は竜じゃな、リョーマ!)

火野「死ねえぇ!!! ドラゴンショット!!!」


ぐおオォォォォォォォォォォォ!!!!

ルーベン「ギャアアアァァァァァァァ!!!!!」

市営グラウンドにルーベンの絶叫が悲しく響き渡り……。
その後、暫くの静寂がグラウンドに訪れた。


先着で
 ★ルーベンの運命は…→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 ピーポーピーポー… マチルダ「ちとやりすぎたかの?」
《ハート、スペード》 ルーベン「うーん…」 マチルダ「おうおう、気が付きおったわ…」
《クラブ》 ルーベン「うーん…もっと、もっとだ…」 マチルダ「目覚めたらしいのぉ…」
《JOKER》 ファンファンファン… 市民からの通報で2人組の暴漢が警察に逮捕された。


855 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 18:31:05 ID:???
★ルーベンの運命は…→ ハート8


856 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 19:13:37 ID:???

> ルーベンの運命は…→ ハート8
>《ハート、スペード》 ルーベン「うーん…」 マチルダ「おうおう、気が付きおったわ…」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルーベン「うーん……」

痛む頭、重い腹…意識を取り戻したルーベンが最初に感じたのはその二つであった。
どれくらいの時間、気を失っていたのだろうか…。
徐々にルーベンは自らに降りかかった厄災を思い出していった。

ルーベン「イチチチチ、一体なんでこんな目に……チクショウっ…」

マチルダ「おうおう、目を覚ましよったわ…」

ルーベン「げぇっ!?」

最も聞きたくなかった不吉な声、ルーベンは驚愕とともに声の方向に振り向いた。
…と次の瞬間、自分に向けて飛んでくる物体に気付く。

ルーベン「ヒッ…!!!!?  …て、あ、あれ? 缶ジュースか?」

無意識にまたあのシュートが飛んできたのかと身を強張らせたが、
すぐにそれがスポーツドリンクの入った缶ジュースである事に気付いた。
ルーベンは缶ジュースをキャッチし、それを投げた人物を睨みつける。


857 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 19:15:02 ID:???

ルーベン「テメッ…どういうつもりだ…!」

火野「あん? どういうつもりも何もねえよ、飲めって。」

そう言うと、自分はサッサと缶のプルタブを開け、ゴクリと一飲みする。
先程の真っ赤な顔からは考えられないほど平静な様子に、ルーベンも思わず毒気が抜かれる。
そのルーベンの表情の変化を見定め、マチルダはルーベンの隣に歩み寄った。

マチルダ「心配せんでも儂の驕りじゃ。 ほれ、あそこの自販機で買わせてきた。」

ルーベン「……… ケッ…!」

半ば自棄気味にプルタブを開け、ルーベンもスポーツドリンクを口に入れた。
口内に漂っていた血の味が、甘酸っぱいドリンクによって消されていく。
それと共にルーベンは、自分の中の陰鬱な気持ちがあまり存在していない事に気付いた。

ルーベン(ありゃ…? 昨日、いやついさっきまで何もかも億劫だったのに…何なんだこりゃ。)

マチルダ「ふむ、憑き物が取れたような顔をしておるな。
      さっきまで追い詰められた強盗のような目をしとったぞ?」

ルーベン「むが…!? この爺ぃ抜け抜けと…テメェに何が判る!
      それに強盗のような目ってな…! それ言ったらアイツは殺人鬼の目じゃねーか!!」

火野「はっはっは…なるほど、言い得て妙だな。」

ルーベン「そこ、笑ってんじゃねーよ! 殺人鬼って言われてんだぞ!?
      実際にオレかなり死にかけたけどな! ホンッと…何なんだよテメーらは!?」


858 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 19:17:01 ID:???

マチルダに心理を見透かされ、嫌味を言った相手に笑ってスルーされ、
むずがゆくて仕方無いルーベンはとにかく言いたい事を一気に捲し立てた。
それはもう気持ちいいくらいに捲し立てた。

マチルダ「何じゃっつわれてもなぁ、それはさっき言ったじゃろ。」

ルーベン「ウルグアイユースの監督ってのか!? そんなのが何でリンチ紛いの事やってんだ!
      そんでこいつは何よ!? こいつはどう見たって……」

先着で
 ★踏み止まれ!!→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 ルーベン「日本人じゃねーか!」 ドゴオォォォォォォォォ!!
《ハート、スペード》 ルーベン「日……(ハッ) いや、ほら…あれじゃねえか!」
《クラブ、JOKER》 ??「待った!! ルーベン、その先は言うな!」 


859 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 19:18:03 ID:???
 ★踏み止まれ!!→ クラブ4

860 :森崎名無しさん:2011/02/19(土) 19:37:49 ID:???
やっぱルーベン何かついてるなw

861 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/19(土) 20:19:17 ID:???

新スレを立てましたのでご報告しておきます。

【読み合い競り合い】Another-C_3【騙しあい】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1298110975/l50

数々のスレタイ案どうもありがとうございました、次スレでも宜しくお願いしますね。
なお、このスレはまだしばらく外伝を進めます。
でも感想・意見・雑談等に使うのも歓迎なのでどうぞよしなにー。




862 :森崎名無しさん:2011/02/21(月) 13:14:00 ID:???
たとえば「○○が××なところが好き」ってのをあんまり具体的に書くと
「○○が××ではない」スレの作者・参加者の気分を害してしまうかもしれないから
具体的なことは書けないけれど、
「自分の好きなキャラである三杉が、こういう路線の作品の主人公でうれしいなー」
って思いながら見ているよ。

なんかいきなり長文で語ってしまったけど、

>自信もちょっと無くなっているのかも知れません

って言ってたから、
「こういうふうに楽しみに見てる奴もモチロンいるよ」というアピール&励ましの気持ちもこめて
ついつい語ってしまったよ。

863 :森崎名無しさん:2011/02/21(月) 13:15:46 ID:???
すみません上のコメント冒頭の一行ぬけました。
再投稿失礼します。

自分このスレかなり好きだよー。
たとえば「○○が××なところが好き」ってのをあんまり具体的に書くと
「○○が××ではない」スレの作者・参加者の気分を害してしまうかもしれないから
具体的なことは書けないけれど、
「自分の好きなキャラである三杉が、こういう路線の作品の主人公でうれしいなー」
って思いながら見ているよ。

なんかいきなり長文で語ってしまったけど、

>自信もちょっと無くなっているのかも知れません

って言ってたから、
「こういうふうに楽しみに見てる奴もモチロンいるよ」というアピール&励ましの気持ちもこめて
ついつい語ってしまったよ。

864 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/21(月) 15:53:43 ID:???
>>863
わあ、わざわざお気遣いのコメントありがとうございます…!

出来るだけ皆さんに楽しんで貰える物を書きたいなと希望していますが、
それがなかなか思うように出来ていない気がしているのです。
それが自信を無くしかけているって言葉になってしまいました。

色々と良くなっていくよう工夫はしたいと思っていますが、路線はブレないように頑張ります。
(恋愛パートが入った時点で既に多少なりともあれですが…w)

865 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 11:00:44 ID:???

> 踏み止まれ!!→ クラブ4
>《クラブ、JOKER》 ??「待った!! ルーベン、その先は言うな!」 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

日本人だろ…ウッカリその禁句を口にしようとするルーベンを制止する者が居た。

??「待った!! ルーベン、その先は言うな!」

ルーベン「…へっ?」


バシュウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!

振り返ったルーベンの視界に飛び込んできた物。
それはルーベンの幼馴染であるエンツォ・フランチェスコリ・アグィレイラと…
彼が全力で蹴り込んだサッカーボールであった。
ボールが顔面に食い込む衝撃をスローモーションで味わいながら、
ルーベンはこの幼馴染との再会を心の底から呪うのだった。

バチィッ!!!
       ルーベン「ぶへっ!!!」

顔面ブロックの発動と共にルーベンは安らかな眠りにつく事になった。
アグィレイラ「その死に顔は信じられないほど美しく…アグィレイラは思わず呟いた…
        嘘みたいだろ…死んでるんだぜ、そいつ……」


866 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 11:04:21 ID:???

ルーベン「…って、おいぃぃl!!1!!」

アグィレイラ「ハッハッハ、無事だったかルーベン! いやぁ、危なかったなあ。」

ルーベン「ああっ、今し方テメェ−のせいで危うく心停止するとこでしたよ、この変態クソ野郎!」

アグィレイラ「久し振りに会った親友に対してクソ野郎とは酷いなぁ。
        ヒノに対してNGワードを言おうとしたから止めたと言うのに。」

ルーベン「だから、それによって死にかけたこ……」

マチルダ「よさんか、みっともないぞっっっ!!!!!」


ずーーーーーーん!!

再会と同時に騒ぐルーベンとアグィレイラをマチルダが一喝した。
先程までとは様子が違う大人としての本気…。
流石のルーベンも一瞬怯み、次の言葉を失った。


867 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 11:06:57 ID:???

その細目は笑っているように見えるが、そうでない事は明らかだ。
そしてこの老人には強気で不敵なルーベンを押さえ付けるほどの凄みがあった。
思わずルーベンも呻るように声を漏らしてしまう。

マチルダ「さっきから大の男がヘソを曲げ、怒りに我を失いおって、挙句の果てにっ……!」

ルーベン「クッ…!」

マチルダ「額に『肉』などと…」 プフッ

ルーベン「はぁっ…?」

えも言われぬ迫力を醸し出していたマチルダが不意に吹き出した。
意味が判らず怪訝な顔をするしかないルーベンに、アグィレイラがチョンチョンっと肩を小突く。
そして何故か持っていた手鏡をルーベンに渡した。
ルーベンが手鏡を覗きこむと、そこには信じられない物が映っていた。
自分の額にマジックで書かれた『肉』の文字。(当然彼には漢字が分からないが。)

ルーベン「ああぁぁぁぁぁっ!!!!? ひ、額に落書きぃっ!?」

アグィレイラ「いやぁ、格好いいなルーベン。」


868 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 11:08:14 ID:???

ルーベン「こ、これを書いたのは誰だ!!! アグィレイラ、テメェか!!?」

アグィレイラ「失敬な、ボクが来たのは今し方の話、そんな事出来るわけないだろう。」

ルーベン「ぐぎぎぎぎぎっ……! じゃ、じゃあ!! 犯人はテメェだなっ!!!」

そう言ってルーベンは一人の男を指差した。


A ルーベン「ヒノとか言ったな…! テメェだ、テメェしかいねえ!」
B ルーベン「さっきから人を小馬鹿にしてるテメェだろ、じじぃっ!!!」
C ルーベン「んな訳あるか!! こんな事するのはテメェだけだよ、アグィレイラ!!」
D ルーベン「犯人は……オレだ…。」
E ルーベン「…そうだ! 犯人はイスラスだ、イスラスしかいねぇ!!」

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


869 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 12:30:12 ID:wDVA6c8U

シュートしたボールにスタンプでも仕込んでいたんだろう

870 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 12:35:55 ID:11A609Xo


871 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 16:54:50 ID:???

> C ルーベン「んな訳あるか!! こんな事するのはテメェだよ、アグィレイラ!!」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ルーベン「んな訳あるか!! こんな事するのはテメェだよ!!」

そう言ってルーベンが指差したのは、やはり彼のよく知る幼馴染であった。
エンツォ・フランチェスコリ・アグィレイラ…
幼き日、ルーベンと共に2人でサッカーへ未来を馳せた男である。
彼等2人は良いコンビであった…将来の代表候補と期待されるほどに。
だが不幸な事に、アグィレイラはバカで変態だった。

ルーベン「人が寝たり気絶している間に落書きするのはテメェの得意技だろうが!
      道端で拾ったセクシーコマンドーとかバカドリルとかいう本を鵜呑みにしやがって…!」

アグィレイラ「いやー、ボクの事をそこまで解ってくれているのはキミだけさ!
        流石はルーベン、我が竹馬の髭友にしてライバルだね…ウォンチュッ!」 ビシッ 

ルーベン「やめろ気持ち悪い!!」

アグィレイラ「ハハハ、照れるなよ。 ところで残念だけどそれ書いたのはボクじゃないんだ。
        その模様は漢字と言って日本で使われている文字だからね、ボクは書けない。」

ルーベン「な、なにっ!? 日本? ……てぇ事は………テメェかぁ!?」

火野「チッ、ばれたか。」

言葉とは裏腹に全然悔しそうな様子を見せず、火野は隠し持っていた油性マジックを取り出した。
人をふっ飛ばしといて尚且つ額に落書きするなんて、あまりに最低な奴だとルーベンは憤慨するが…


872 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 16:55:52 ID:???

ルーベン「ぐぬぬぬぬぬ! 馬鹿にしやがって、最低野郎共…!!」

アグィレイラ「まあでも寝ている間に顔に落書きしたら面白いと教えたのはオレだけどね。」

火野「ま、共犯って奴だよ。 おっと怒るな、そいつはヒーローの証なんだぜ?」

ルーベン「あぁっ!? ヒーローだぁ!?」

アグィレイラ「そうそう、オレは教えて貰って知っているが、本当に日本のマンガのヒーローだぜ?
        “キン肉マン”って言うんだ、マジかっけぇーーーから!!」

格好良いヒーローの証と言われ、尚且つ持て囃された事でルーベンはなんとか怒りを萎めた。
色々と驚かされたが、アグィレイラが現れた時点でほとんどの疑念は取り払われたと同義。
アグィレイラのバカみたいな悪戯についても実は馴れた物であり、彼はほとんど諦めていた。
ここに到ってルーベンは観念を決め、目の前の(バカ)集団の話を聞く事にした。

火野「オレはリョーマ、リョーマ・ヒノだ。 一応言っておくが、列記としたウルグアイ人だぜ?
    両親が共に日本人だから見た目はこんなだけどよ…魂は紛れもなくウルグアイの物だ。」

ルーベン「えぇえぇ、さいですかい。」

アグィレイラ「こいつはこの見た目のせいで苦労してるんだぜ。 ストライカーとしての実力はお前が
        さっき味わった通りだが、それにも関わらずナシオナル・モンテビデオでは干され放し
        だったんだぜ。 んで、仕方なくトライアウトでリーベルプレートに入団し、
        ようやく陽の目を見る事が出来始めてたってわけさ。」


873 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 16:57:46 ID:???

ルーベン「ふぅん…タブーの理由はそういう事ね。」

アグィレイラの説明から、ルーベンは火野が日本人と呼ばれて怒る理由を察した。
見た目だけの判断で中身を評価されなかったのだ、トラウマや鬱屈の原因としては上等である。

火野「…けど、それでもルベンスのバ監督はその後も徹底的に黙殺よ。」

ルーベン「ケッ、あのクズヤローのやりそうな事だぜ!
      あいつは移民やガウチョを差別するゴミ虫だからな…!」

アグィレイラ「まあオレ達がペニャロール(ウルグアイの名門チーム)を早々に見限ったのと
        理由は同じって事だ。 ま、お前はウルグアイ自体を見限ったのかも知れないがね。」

ルーベン「………」

押し黙るルーベン…思いがけず彼は自らの過去を振り返る事になった。
力を求めた理由を、ウルグアイという国を見返してやりたいと思った原点を。
周囲が自分の実力を認めないなら力で屈服させるしかない、主従関係を教え込むしかない。
…その心が今日の彼の精神とプレイスタイルを作ったと言っても過言ではない。


874 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 16:59:30 ID:???

こうして少しセンチメンタルな気持ちになっていたルーベンに対し、マチルダは告げる。

マチルダ「ま…お前さんがウルグアイという国に対して含むところがあるのは承知の上じゃ…。
      ゆえに、貴様等にはウルグアイユースというチームをぶち壊してもらいたい。」

ルーベン「はっ!? 爺ぃテメェ、さっき自分でそのウルグアイユース監督っつっただろ?
      自分のチームをわざわざ潰してどうしようってんだ?」

マチルダ「ふふふ…教えてやるわ、儂の描くRUX(リアルウルグアイファイブ)を!!」

ルーベン「はああぁぁぁ!!? なんっだそりゃあぁぁぁ!!!!」

火野「オレと」 アグィレイラ「ボクと、そしてお前と」
マチルダ「モンテビデオのサルバトーレ・ヴィエラ、グレミオのダ・シルバで5人。」

ルーベン「…オレも勘定済みかよ!!」

火野「いいねぇ、RUX…戦隊物みたいで燃えるじゃねえか。
    言っとくがオレは赤の戦士だからな、ドラゴンレッド。 もう決めてんだ。」

ルーベン「なん…だと………?」

アグィレイラ「ヒノは日本人って侮蔑されるのは大嫌いだけど、日本のアニメや漫画は大好きなのさ。
        そんで日本には戦隊物って言って、5色の戦士が力合わせて闘う特撮があるんだ。」

ルーベン「はぁ…パワーレンジャーみてぇなもんか?」


875 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:00:47 ID:???

火野「アメリカ産のパチ物と一緒にされるのはムカつくが、概ね間違っちゃいねえ。
    一応言っておくがビクトリーノはパンサーブラックだからな、
    最初は敵で後から仲間になる6人目の戦士ってわけよ…クゥ〜〜、燃えるねぇっ!」

ルーベン(バカだ…ホンマもんのバカだ。 こんな本物初めて見た、目を合わせちゃいけない。)

アグィレイラ「ちなみにボクはイーグルホワイト。
        純白な心を持ったボクにはピッタリじゃないか?」

ルーベン「頭からっぽって意味じゃお似合いだけどな…」

マチルダ「ま、そういう訳じゃ。 お前達には腑抜けきったウルグアイユースを一度潰してもらう。
      そうして生まれる敵愾心、憎しみ、嫉妬、ぶつかり合い…そして徐々に育まれる友情。
      それらを全て乗り越えたとき、新生ウルグアイユースが爆誕するわけじゃな。
      さあルーベンよ、貴様の力を儂に貸せ! 当然」

ルーベン「わかった、やるわ。」

マチルダ「即答そうこなくてはな!」
火野「信じてたぜ、イエロー!」
アグィレイラ「違うよヒノ、ルーベンはピンクだって。」

ルーベン(こんなバカどもが好きにしたらウルグアイは世界の笑いものだ…
      しかも下手に実力があるから本気でバカを押し通しかねねぇ。
      それに…ムカつくが、ウルグアイユースをオレ以外の奴が陵辱するのは我慢ならねぇ。)


876 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:03:02 ID:???

こうして…ルーベンはマチルダの元に集うRUXの一員となった。
彼にとっては過去を払拭する新たな戦いの幕開けだった。
まずは悪の手先、現ウルグアイユースメンバーを陵辱するため…
頑張れルーベン、負けるなRUX、彼等の戦いは明日へと続く。

ルーベンの章……完


877 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:04:23 ID:???

『EDテーマ(RUV〜僕らは一つ〜)』

ウルウルウルウル ウルグアイー
夢へと頑張れ 南米
ウルウルウルウル ウルグアイー
僕らの正義はただ一つ ウルグガッツ!

ウルグアイ ユースが 弱体化したら
オレ達を呼んでくれ
悪(敵チーム)を潰す それだけのために
陵辱しよう 元気だして

すべての力 合わせた時に
見たこともないエナジー
サッカーの父(U!RUG!A!I!)

ウルウルウルウル ウルグアイー
ひとつになって 明日へ
ウルウルウルウル ウルグアイー
怖いものなしの向こう見ず ウルグガッツ!
正義のリアル ウルグアイ V

※アバレンジャーのEDテーマで一つ宜しく脳内再生ください


878 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:09:53 ID:???

ルーベンがウルグアイの獅子達と新たな戦いを決意した頃…
フィオレンティーナに敗れた者、再戦を誓っているライバル達、まだ見ぬ強敵…
彼らにも次の闘いへ向けた序章が例外なく訪れていた。


先着で
 ★さーて、続いての外伝は?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 Another Campione Episode 0 〜act2〜
《ハート、スペード》 ピエールの章
《クラブ》 ヘルナンデスの章
《クラブA》→いきなり最終回……あれっ?
《JOKER》→ジャイロの章……はぁ?


879 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:12:46 ID:???
★さーて、続いての外伝は?→ ダイヤ8

880 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:13:56 ID:???
カノーバは犠牲になったのだ…RUX…その犠牲にな…
え、何じいちゃん見る目無いの?忘れてんの?ディスってんの?

881 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:24:56 ID:???
>>880
カノーバはウルグアイでビクトリーノのライバルと呼ばれており普通に評価されてる存在なので、
ビクトリーノと共に現ウルグアイユースの一員って事にしました。

882 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:27:54 ID:???
>>880
巨大ロボ扱いだったりしてww

883 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:36:20 ID:???
>>882
その発想は無かった


884 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:36:56 ID:???
なぜか角張っていて、足から火を噴いて空を飛ぶカノーバさん、まで幻視した

885 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/22(火) 17:53:21 ID:???
>>882
天才現る。
メカ島津に続くメカカノーバ爆誕フラグですね。

886 :森崎名無しさん:2011/02/22(火) 17:53:22 ID:???
マチルダ「ゴールにそびえる鉄の城となれィ!」
とか言われてRU5にシュート滅多打ちされる姿が浮かぶんだがw

887 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:33:57 ID:???


Another Campione Episode 0 〜act2〜 《Si Si Chao 》


2-1)ヴァイオリンの街

    198X年12月 イタリア クレモナ

ここはミラノと同じロンバルディア州に属すクレモナ。
ミラノとヴェネチアの間に位置する、ルネサンスとバロック音楽が有名なこの街…
決して都会とは言えない小さなこの街の外れにて2つ目の物語が始まった。


ゴーーーーン・・・
  ゴーーーーーン・・・

日の出の刻を僅かに過ぎた朝の7時。
今朝もこの小さなサンターガタ教会で定刻を告げる鐘が鳴り響いた。

ジョバンニ「…っしょ、コレで良し。」

ジョバンニは毎朝の仕事を終えると、鐘を鳴らすロープを元のように固定して1階に降りた。
そしてそのまま教会の出口まで急ぎ足で駆け抜けた。


888 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:35:32 ID:???

神父「おはようジョバンニ、今朝もごくろうさん。」

ジョバンニ「あっ、神父様おはようございます!」

教会に住み込んでいる神父に声をかけられ慌てて返事を返すが、その足は止まらない。
外に出て冷たい風を身に受けると、思わず身体がブルっとするが、やはり止まらない。
朝ごはんの時間も定刻なのだ、7時15分までに手を洗って席に着かなければ抜きにされてしまう。

ジョバンニ(いくら近くってもゆっくり歩いてたら間に合わないかもしれないからね…)

食べ盛りのこの年頃、朝ごはんを抜かれるとは悲惨である。
だがそんな時間の無い時でも彼はクレモナの街並みを観回しながら行く。
バイオリンをはじめとした弦楽器の工房の溢れた、このクレモナの街を。
この街の住人になれて良かったと、彼は毎日感謝していた。

ジョバンニ「…っと、間に合ったかな。」

そうこうしている間に彼は目的地に到着した。
建物を囲う鉄製の柵には古ぼけた木のプレートが固定されている。
そこに書かれていたのは『ヴァイオラ孤児院』という文字。
…ここが現在のジョバンニの帰るべき家、ホームであった。


889 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:37:39 ID:???

無事朝ご飯を胃袋に収容したジョバンニは、元気よく学校へと登校した。
教室に入ると友達のバジリコが眠そうに欠伸をしているのが見えた。

ジョバンニ「おはようバジリコ。」

バジリコ「ジョバンニおはよう、毎朝よくやるね。 早起きして鐘を鳴らすなんてオレには無理だ―。」

ジョバンニ「そうかい? 馴れてしまえば早起きは全然つらくないよ?
       今の季節だと寒さが堪らないけどね、ハハ。」

バジリコ「そっちはそっちで苦手だ…いやー感心しちゃうぜ。」

寒い朝の風を想像したのか、バジリコは心底ゲンナリした表情をする。
ジョバンニはその顔を笑ったが、正直こんな顔をしたくなる程寒い朝は少なくなかった。
けれども少しでもお金を貰える、しかも安全に…という条件は彼にとって大きかった。

バジリコ「ところでよ、幽霊の噂…知ってるか?」

ジョバンニ「へっ? ゆ、幽霊!?」

バジリコ「ああ、出るらしいぜ。 しかも今話していたサンターガタ教会の近くだ。」


890 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:39:30 ID:???

2-1)弱虫のおこちゃま

ジョバンニ「うえ…きょ、教会の近くで幽霊……?
       ずずずず、随分と怖いもの知らずな幽霊だね…ホントだったらの話だけど……。」

バジリコ「ああ、でも夜な夜な小さな子供が一人で遊ぶ音がしているって話だぞ。
      “うしみつ刻”って言って子供が絶対寝てる時間って母ちゃんが話してた。」

ジョバンニ「夜な夜な……。」

つまり頻繁にあるという事だ。
土曜日に夜更かしした子供が遊んでるだけじゃないのかと思ったが、そうではなさそうだ。
学校もあるのに、そんな夜更かしばかりしていられる子供が居るのだろうか…
少なくとも自分には絶対にムリだと思っていた。
にわかに真実味を増してくる幽霊話…ジョバンニは背筋がゾッと冷たくなった。
…と、このタイミングで背中側から大声で話しかけてくる者が居た。

セージ「バジリコー! 今日も放課後サッカーしようぜ!」

ジョバンニ「ひっ…!」


891 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:40:58 ID:???

タイミングの悪い声に、思わずジョバンニは驚きの声をあげてしまった。

バジリコ「はは、ビビったなジョバンニ。 かっこ悪りーー。
      OKセージ! 放課後と言わず今からやりたいけどな。」

セージ「ハハ、違いないね。」

バジリコ「ジョバンニは今日は来るのか? たまには一緒に遊ぼうぜ?」

ジョバンニ「あ、いいよボクは。 教会の手伝いがあるし…
       終わった後も工房で楽器作りを見せて貰う約束があるから。」

セージ「そいつ誘っても無駄だって、なんたってバンビーノ(おこちゃま)だからな。」

ジョバンニ「ば、バンビーノって言うな!」

セージ「やーい、弱虫バンビーノ。」

思わず憤慨するジョバンニだが…セージは気にせずニヤニヤ煽ってくる。
内気で真面目…しかもサッカーの下手なジョバンニが怒っても全く怖くないのだ。
その事が益々ジョバンニを腹立たせた。


892 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:42:07 ID:???

ジョバンニ「弱虫なんかじゃない! バンビーノって呼ぶのは許さないぞ!」

バジリコ「セージ、あんま調子に乗んなよ。」

セージ「ヘンっ、いつ誘っても来ないそいつが悪いんだ。」

そう言い捨ててセージは向こうに行ってしまった。

ジョバンニ「ちぇっ、なんだよセージの奴…。」

バジリコ「でもお前も悪いぞ、ジョバンニ。」

ジョバンニ「バジリコ………」

不貞腐れるジョバンニをバジリコがたしなめた。
ジョバンニは否定して怒るが、それを言われても仕方ないと彼は思っているのだ。

バジリコ「顔面にぶつけられてから、誘って誘ってもずっと来ないじゃないか。
      弱虫と思われたって仕方ないぞ、それじゃあやっぱりバンビーノだ。」

ジョバンニ「……」

バジリコ「楽器が好きなのが100歩譲って本当だとしても、偶(たま)には一緒に来いよ。
      弱虫じゃないって見せつけてやらないと、お前ずっとバンビーノだぞ?」

タイム「そこで肝試しですよ!!!」

バジリコ&ジョバンニ「「ぎゃあ!!」」

893 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:43:15 ID:???

急に目の前に現れ大声を出され、流石にバジリコもビックリした。
悪戯のタイミングだったら天才的なタイムの仕業である。
当然彼は直後にバジリコの鋭いしっぺを喰らい涙目になるが、決して懲りはしない。

タイム「くっはーーー、相変わらず痛ぇぇぇぇですねぇっ!!」

バジリコ「んで……肝試しってなんだよ?」

ジョバンニ「まさかとは思うけど…さっきの幽霊の話?」

タイム「そのまさか、あったりまえじゃないですか!
     こういう事に首を突っ込むのが子供の仕事って奴でしょ!」

バジリコ「よし、OKやるぞ。 なあジョバンニ?
      ほら、こいつ教会で手伝いしてるから道とか詳しいし頼りになるぜ。」

ジョバンニ「!!!!!?」

タイム「グーーーーッ!!」

二つ返事でOKするバジリコにジョバンニは仰天した。
しかも勝手に自分の参加も決められているなんて堪った物ではない。


894 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:46:49 ID:???

バジリコ「ほら、弱虫を返上するチャンスだぜ。」

笑いながら言うバジリコには悪びれた様子は一切ない、逆に良い事したと実に満足げだ。
またすでにタイムは走り去り、他の子供達に話している。
早くも断れない状況にハマッた事はジョバンニにも判っていた。

先生「ほらーー、悪ガキども座れ!」

教室に先生が入ってきた。 騒いでいたタイムも慌てて席に着く。
これから授業が始まるが1限目はジョバンニの嫌いな生物学。
さっきの話との相乗効果で憂鬱な気分に満たされつつ、ジョバンニは鞄から教科書を取り出すのだった。


<続く>


895 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 17:50:41 ID:???
とゆー訳でこのスレはこれでお終いです。
後はテスト書き込み、一言、感想、意見、ディスカッション、ネタなど
容量が埋まりきるまで何でもおkですので埋め支援を期待したく思います。
一応気付いて頂けるようageる事をお許しください。

このスレもどーもありがとうございました。

896 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 18:19:46 ID:???
…と思ったけど、6KBって一言支援とかじゃいつまでも埋まらない容量な気がしてきました。
やっぱり自分で埋めます。

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_ニ|/'-、/   ー-、 ヽーー---/´   {ー-===._-、       ,.  V
 7堰@ヽ (乙入 ヽ_,..r''′     ヽ._  \ヽ、   /     |
__(/、 一ヘ  く            、⊥エェ_,_ヽ. `く´ ノ    |
ニイ、)ー-、/〉 {/             /´ >,`‐゚‐' Y,`-イ ′    ノ|
  { ミ:ー_人_,/〕ヽ      /    '゙ _^ニ=、′!、  / j
  ∨厂    ,/   }      |    ´"/´´¨   !ヽ,∠ニ=ァ'
  ノ,/    /′   l        |     i{         「ージヌー
/     :!    U      !       ヾ        ',゙`'/`
       {    U      |         ,.  ''"  V
      ,l    !      |          /´      >
    /      ト、     {        `ーニ ̄_ ィ´
 、 /          l \        ー=_:::ニニ,二,⌒ン
  \       /!   \      、``ー-ニィ/
   \     〈 ヽ.   \     `ー- 、.ノ   『暗殺チームのAAを作った』
      \    }  `丶、  \         /     なら使ってもいいッ!
        \,,ノ      `>、ヽ、   _/
       ,r''__\_       /ヽ ` ̄ ̄
     //(9}/::ヽ    /::::::ヽ.._... --┐
    /,.イ,ニY〃::::::::〉ーく:::::::::/        {
    / ヒ:シ//ヽ_/::::::::::::::Y´         `、



897 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 18:21:08 ID:???
        _..  - ―‐ - ._
        , '"          \
      /"レ'/  /\_. へ、 ∧lヽ
     / /´ {/ノノ ,ィ爪Yハ`′  ',
   /  / // ノ´    ヽ ', l
   |  /   //   :    ', l |
   | l| l  /     .::     ,,l !l |       アナカン 君だっけ?
   |l |l |  ド==、、::  ,r='"-| ! |        糞スレ立ててばかりいるのも何だから
  ノ|| |l l  |t‐t・ッテ,  ィrt・ッラ|l  |         ここ座んなよ
≦ノノll│ |  |. ´¨~〃 .,,_ ヾ~´ .|l lト、
_./ノ|l | |  l:.   ゙:. ′゙    ,'|l l|ヽヾニ=‐       お茶でも飲んで
‐''"ノ| | |  ト、     `''"__  /:l  l\ー-`ニ=-       話でもしようや・・・
:::´ノ,l li l  | ヽ、 '‐ニ-'' ,イ:::l  lヾミヽ::l
:::‐"/ / ハ l  | ヽ ヽ、._"_/ l:::! l`ヽ、`二>‐
:::::/ノ/ } i l― -、ヾ三/ __ll l::::::::::::::`>― ---- 、
::::"´:::::::;.' ノ、 ', ⊂) 〈フフ  _,l l::::::::::::r'´ /¨>'"  )
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:::::::::/´:::(cl=  ⊂二ノ   ,r'‐、  ‐= }   `ヽ |   }
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  (フl」<) ',          ノ   } }


898 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 18:22:21 ID:???
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           )__ノヽイ-'    ///`   =、、ヽ、` ノ   l |、
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/、  / /   _/  /      .ヘ  \    '''    \  リ' l  |
  \/ /  / _,,  /     _/l  ヘ,   \        ,`Y / /
    \    ̄/ /   _/ /   !    `ー―l、、_;;;,rソノ/ /   _/l
ヽ     \  / /  ∠/| |    l  ,,,;;;;''__Tテ´  '' /  _/ /
 \       ̄\       Ll     |ミl  /r彡彡,l | ̄ ̄   ∠/| |
   \      \  ̄\_,r―‐、_ノミl / (@ソ彡 lソヽ, _,、     Ll
    \      \   / ,r===ミ ,r===、、 ̄\二三 {_
     \       \/ ,Y    /      リ    / __\
       \    Y    `!、、__/__     ,,Y,   / /    ヽ
     // \/二ll ―   / / 、 ̄ ̄ ̄r― 、 | |       ヽ
    //     |o 0ll /    //    ヽ  ,/´~ ̄`l | |       〉
  /∠     ! 0 ll   ̄ /'   ̄`ヽ   l|○( )l | !      /
   7 /      ヽ、ll    /         ヾo 0 0/  Y、/´  Y
 //                          ̄ ̄    |     |


899 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/24(木) 18:25:13 ID:???
                       _
                   /-‐-\
                    ノ ,=u=、ヽ、        __人__人__人__
        /~ト=.   //      \\      )         (
       /ヽ_ノノ三  〈 ,/ o二〔咒〕二o `、 〉   )  場 飲  (
      , く   _/三.__   \_ト、_______,.イ_/    )   合 ん   (
    /   ./三./ ノ }三 ハ|テェェv:レェェラレ.、      )   か ど   (
    /、__ /=/`ー' /三..ヾ〈   「|_|〉   〉ソ     )   | る   (
   /   ,/丶 /三三三. |  l'ニミ!  |'l      )    ッ    (
   /  /ヽ、 /三三三. - .」\`==-'/i|       )       (
  /,/ _,∠ -┬―‐┬┬‐=="'' ‐<..,,_|_|"'''‐-、  ⌒Y⌒Y⌒Y⌒
,.-:「  ;:'''       !   :! L..ノノ三- 、_  ハ.  iヘヽ、
 /|:! ,!   ::::-=二王 ̄三 ̄ ̄        `'′入oヽ ´‐\
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 ヽ|l,l|l___;;;;;__ノ三!=  /三三      ̄ ̄_,,.. -ヽ. ヽ
    ̄ ̄::::三三/= /三三三    """ ̄


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