キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】

1 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 18:06:08 ID:???

この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語はキャプテン森崎のフィクションであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。





…恋愛は二の次の筈です。

482 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 20:06:52 ID:???
これは弥生の勝ちだな

483 :森崎名無しさん:2011/01/22(土) 20:57:05 ID:???
差し入れにトリュフが流行っている模様

484 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/22(土) 22:44:53 ID:???
皆さんありがとうございます、お返しに トマトとモッツァレラのサラダうめこぶ茶 を☆
個人的には差し入れ勝負はモニカさんの勝ちですね、トリュフだけ貰っても活用できる気がしませんw

しかし今日は本当、いつにも増して誤字・脱字が多くてすみませんでした。
明日は多分更新できませんが、もう少しまともに書き綴れるようにしたいです。

485 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:29:52 ID:???

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

選手が入場し、観客達のテンションもまたここでダダ上がり状態となっていた。
フィオレンティーナの選手達の付近も当然例外ではない。
しかしこの喧騒の中、フィオレンティーナ選手達は厳しい表情で沈黙を貫いていた。

レントゥルス「はじまるね、ロマーノ。」

ダラピッコラ「ああ…どうやらナポリは予選と違う顔がチラホラ居やがる。
        いよいよと、きなくさい臭いがプンプンして来たぜ。」

三杉(実力を隠したチーム…どうやらダラピッコラの見立て通りかも知れないな。)


バスの中でダラピッコラが話していた、ナポリというチームの裏…
本物のギャングの目、危険な雰囲気…今になって三杉も只ならぬ風を感じ始めていた。
そしてレッチェが・・・敵ではあるものの、予選にて死闘を繰り広げ 少なからず親近感を抱いている彼等が、
出来るならば無事に試合を終え 勝利を収めて欲しいと(口には出さないが)願っていた。

・・・フィオレンティーナの観客席から遠く離れた一席にて、彼らよりもずっと幼い少年が一人。
彼はホットドックを片手に、スタンドの方をじっくりと凝視していた。
・・・と突然、その少年は前触れもなく奇声を上げたのだった。

???「トゥルルルルルル…! あ、ボスからの電話だ!」


486 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:31:09 ID:???

そう言って少年は手に持っていたホットドッグを耳に当て、更に奇妙な独り言を始めた。
周囲の観客はギョッと驚いたが、しかし間もなく試合開始の時間…変人に向ける分の関心など無かった。
少年の奇行、奇声など見なかった事、聞かなかった事にしてフィールドに歓声を上げる。

ワアァァァァァァァァァァァァァァァァ!!

ドッピオ「もしもしドッピオです…はい、はい…試合開始は間もなくです。
      リゾットは居ないみたいですね・・・ポルポの部下のサーレーは出ています。
      サーレーの能力はポルポから聞いてます・・・ええ、リゾットは教えなかったそうです。
      ・・・ええ、暗殺チームですからね、当然ながら解ってボスにも能力を知らせないでしょう。
      はい・・・奴らが裏切る時のため、その能力を予測する要素が欲しい、ですよね・・・。
      しかし・・・本当に眉唾じゃないんですか? 発現するスタンド能力とカルチョの
      プレイスタイルに関連性があるなんて、なんだか信じられません・・・。
      い、いや・・・そんなつもりは! はい、はい・・・! ガチャン!」

ドッピオはホットドッグを耳から離し、ビビッた表情で溜息を吐いた。

ドッピオ「はぁー、ボスちょっと不機嫌そうだったな・・・マジビビッたぁ・・・。
      けどなぁ・・・確かにスタンド能力はメンタルや才能とフィックスし易いみたいだけど・・・
      そう簡単に能力を推測する事なんて出来るのかなぁ・・・。」

ドッピオは再び大きく溜息を吐いた。
彼の独り言は歓声に掻き消され、誰の耳にも入る事はなかったのである。

487 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:32:38 ID:???

実況「さあ、コイントスの結果 ナポリボールとなりました。
    間もなく試合開始の笛が鳴ります。」

サーレー「よっし、手筈通り頼むぜ。」
ソルベ「分かってるって。」
ジェラート「お前が手に入れたって能力、見せて貰うぜ?」


何やらコソコソと話しているナポリ選手の様子に、マンチーニも薄っすらと不気味さを感じていた。
どうやら何か策を練って来てはいるらしいが・・・。

イスラス「動揺するな・・・・・・。」

マンチーニ「イスラス!?」

イスラス「何を仕掛けてこようが関係ない・・・・・・オレが奪う・・・。」

マンチーニ「あ・・・ああ、頼りにしている・・・。 (イスラスも何か感じているのか・・・?)」

マンチーニは言葉の通りイスラスに対して全面的な信頼を寄せていた。
実力は勿論だが、その強気な瞳はどんな苦境でもチームのメンタルを引っ張る力があるからだ。
本人にそんな意志があるかどうかは別として・・・。(多分好き勝手やってるだけ)
だがイスラスの言葉を聞いても、マンチーニは今だけは不安が消える事が無かった。
かと言って、まだ試合が始まってない状況で動揺を周囲に曝すわけにはいかなかった。
イスラスもその事を解って注意喚起してきたのだろうし。


488 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:34:11 ID:???

ピイィィィィィィィィィ!!

実況「さあ試合開始です、ソルベくんのキックオフでジェラートくんが前に出ます。
    そしてすぐにバックパス、この辺りは定石通りと言えるのでしょうか?」

ジェラートのバックパスに対して走り込んだのはFWの筈のサーレーであった。
なんと大きく脚を上げ、そしてこの位置からシュート撃つかのように振り下ろした。
この位置からどんなシュートが来るのかとレッチェの選手達の身に緊張が走る。

・・・・・・。

しかしボールはサーレーの足元でピタリと止まっていた。
キックフェイント・・・にしても非常によく出来た、そして全く意味のないフェイントであった。
そして、サーレーはそのままの位置で立ち止まり・・・何もしようとしない。
いや、何やら足を細かく動かしているが、それの意味する事は全くの不明であった。

コツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツコツ・・・

サーレー(ちょこっとずつ爪先で小突くんだぜ・・・ちょこっとずつでも『固定』されてる所に力は溜まる。
      思い切り蹴るのは最初だけ・・・あとは職人みたいにコツコツコツコツ・・・。)


489 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:35:19 ID:???

何かをしてくる意図があるのは分かっていた、しかしこれは全くの予想外・・・
あまりに不可解なサーレーの挙動に、マンチーニは行動と思考が制限されてしまっていた。

マンチーニ(なんだ!? な、何をしようとしているんだ!?)

イスラス「(チッ・・・) オレが奪う・・・ゾーンを固めていろ・・・・・・。」

動けない味方に代わり、イスラスが中央へ走りこんだ。
そしてサーレーを真正面から狙いに捉え、そして誰の目にも止まらぬスピードで突っ込んだ。
三杉を、新田を何度も苦しめたイスラス必殺の高速タックルである。


ズザァァァァァァァァ!!!

サーレー(解除・・・。)



ド ゴ オ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ !



イスラス(・・・!)


490 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 13:36:20 ID:???

     バ キ イ ィ ィ ィ ッ ! ! !

何が起こったのか、今自分は何をしようとしていたのか。
前後不覚となってしまうほどの衝撃を、イスラスはその身に受けていた。


ドサッ! ドサッ・・・!

一度、二度・・・と身体を地に打ち付けられ、自分が相手のシュートに吹き飛ばされた事に気づいた。
そして首を僅かに動かして自軍のゴールの方向を見た。



先着で
 ★イスラスの目に入った光景は・・・→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてはポストに当たり破裂。
ハート≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてラインを割った。
スペード、クラブ≫ディッテンベルガが吹き飛ばされ、ブルノも紙みたいに吹っ飛んでゴール。
JOKER≫ディッテンベルガがこのボールを蹴り返した後の残身だった。


491 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 13:54:44 ID:???
 ★イスラスの目に入った光景は・・・→ ハート5

492 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 15:51:49 ID:???

>イスラスの目に入った光景は・・・→
>ハート≫ディッテンベルガが吹き飛ばされながらも、ボールの軌道は逸れてラインを割った。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

そこに見えたのは、唖然とした表情で立ち尽くす仲間達の姿と…
それからディッテンベルガが背中から地に叩きつけられた瞬間の映像だった。

イスラス(決められた、か…?)

ゴールを許したか否か…イスラスはその事を何よりも気にした。
そのイスラスの疑問にすぐさま回答したのは審判の笛であった。
ピッと短い音がフィールドに響き、その腕はレッチェゴールの方向に向けられている。
ナポリのコーナーキックである事が示されていた。

イスラス(コースをずらしたのか……やるな…。)

マンチーニ「イスラス! イスラース!!!」

イスラス(やかましい…。)

叫び寄って来たマンチーニを無視し、イスラスは自分の身体が動くかを確認した。
腕…脚と…ここまで問題がなかった。 安心して立ち上がろうと全身に力を入れた時…
脇腹の部位に強烈な痛みに襲われた。


493 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 15:57:02 ID:???

イスラス(ッつ………アバラ骨か………?)

痛みの程度から、少なくとも亀裂骨折くらいにはなっていると思われた。
軽症とは言えない位であり、プレイにも悪影響を与える可能性があると言えた。
隣ではマンチーニが心配そうに何やら騒いでいるが、イスラスにとってそれはやや不快だった。
負けず嫌いさが顔を出し、マンチーニの騒ぎを無視して何事もなかったかのように立ち上がる。

イスラス「コーナーだ……」

そう言ってゴール前に戻ろうとしたが、当然マンチーニに呼び止められる。

マンチーニ「そんな事よりお前…怪我、怪我はしていないのか!?
       あんなシュートを間近で喰らって無事の筈がないだろう!!」

イスラス「・・・」


A 「痛くねぇ…。」 グッ(←親指を立てた)
B 「問題ない…。」 (怪我を隠して普段通りを装う)
C 「治療は…このコーナーを止めてからだ……。」 (怪我申告、CK後一時out)
D 「治療してくる……ここは頼むぞ………。」 (怪我申告、一時out)
E そ の 他  

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


494 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:01:24 ID:8aIiyr+A
B
イスラスならこっちかなあ……。

495 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:16:34 ID:xL4EaISY
D

496 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:20:35 ID:s7MlnIV+

サイボーグ選手たるもの、
折れた骨が内臓に刺さらない限りは前線に立ち続けねばなるまい

497 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 16:25:09 ID:???
そういえば、イスラスのテーマソングは
サイボーグ009より「誰がために」だったな。
吹きすさぶ風がよく似合う〜♪

498 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:02:44 ID:???

イスラスのイメージは加速装置の人で固定されてしまいましたねw
サイボーグ選手 誰が為に闘う〜
===============================================

>B 「問題ない…。」 (怪我を隠して普段通りを装う)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イスラス「問題ない…」

それだけ口にして、イスラスは自ゴール前へと戻って行った。
マンチーニはまだ何か言っているようだったが、彼の耳には入っていない。

イスラスは冷めて静かに怒気を宿していた、吹き飛ばされる直前の事を思い出して…である。
高速タックルがボールに届くより早く、サーレーはシュートを放った。
直立からの…しかもフォームがなってないシュートがあのような馬鹿げた威力を有している事は
イスラスにとっても全く合点がいかない話であるが、彼の怒りは“そこ”じゃない。

イスラス(あの目…)

サーレーがシュートを放つ直前、彼はイスラスと目を合わせてきた。
そしてその時の目、そして表情は、まるで希望がムンムン湧いて来ているかのような愉悦に満ちていた。
イスラスは自分がボールに飛ばされる直前まで、その表情がより喜びに満ち満ちていく所まで覚えている。
同じような場面において、同じような目をする人間を彼は知っていた。


499 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:06:10 ID:???

イスラス(あんな目を見せられて……下がる訳にはいかないな……くっく…)

肋骨が軋むように痛むが、そんな事は気にしなかった。
今自分が下がれば試合がどうなるか、彼には大方予想が着いていたし、
何よりドクターストップがかかって、この連中を地べたに這いつくばらせる事が出来なくなるのを怖れた。

…PAの近くでサーレーが話しかけて来た。

サーレー「よう大将、オレの“クラフトワーク”の弾丸を喰らって立つのかい?
      あんま無茶しない方がいいぜぇ〜? 大人しく寝といた方が後悔しねぇって。」

イスラス「……ダサいな…」

サーレー「ああん?」

イスラス「その髪型…蜘蛛みたいでダサい……と言ったんだよ、クック…」

サーレー「上等じゃねえか…!」

サーレーは怒気を孕みながら再び愉悦に笑っていた。
羽虫をプチっと潰すくらいにしか思っていないのだろうと想像がつく。
イスラスは嫌悪感で気持ち悪くなりつつも、ここはスルーして第一の戦友に近付いていった。


500 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:07:20 ID:???

ディッテンベルガ「イスラス…。」

イスラス「…ヤツは何をやった……?」

ディッテンベルガ「いや、何もやっちゃいない…ルールに則ってシュートを放っただけだ。
          どう考えても不自然だが、それが事実だ。 故にオレはそのつもりで対処する。」

イスラス「……そうか…ならばゴール前は頼む…」

それだけ言葉を交わすとイスラスはPAの外へ出た。
そして獲物を待つ獣のように、身構えてジッとする。
そんなイスラスにディッテンベルガは苦笑し、彼は彼でセットプレイに備えたのだった。
互いに怪我をしたかどうかなどと心配し合う事はない、勝つ為の最善を互いに尽くすだけ。
…それが彼等の友情の形と言えた。

実況「さあ、ナポリのコーナーキックです。 これを蹴るのはどうやらペッシくんですね。
    先程凄まじい威力のシュートを見せたサーレーくんに合わせて来るか?」

ペッシ(ふぅ〜…レッチェの奴ら、ビビッてやがる。 だがオレは気を抜かねえ…
     一旦喉下に喰らいついたら、命とるまで絶対に気を抜かねえ…見てろ、兄貴。)

ペッシは短く助走し…そしてゴール前へとボールを蹴り上げた。


シュパァァァァァン!!


501 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:11:05 ID:???

先着で
 ★ペッシの狙い→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ、ハート≫ボールはサーレーを飛び越えて…
スペード、クラブ≫当然サーレーに合わせて蹴ってきた。
JOKER≫な、なんと直接狙ってきた!?


※本日はここまでです。
 次回はレッチェがこのCKを凌げるかどうかってところからー。
 化け物相手にサイボーグと皇帝の再来はどう闘うか…?
 個人的にはめっさ楽しいですが、JoJo5部知らない人には正直すみますん。

502 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 20:14:20 ID:???
 ★ペッシの狙い→ クラブJ

503 :森崎名無しさん:2011/01/24(月) 20:16:16 ID:???
引きの流れを見る限りナポリは苦しそうだなw
最初の1/2を外した時点で負けフラグが立った気がするぞw

504 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/24(月) 20:26:31 ID:???
おっと混乱させてすみません。

今回ナポリは敵役に位置させていますので、今回の場合スペード・クラブだとナポリ有利となります。
前スレのローマ対ミランでも、ローマを敵役と位置させたのでクラブでローマ有利となってました。
ちょっとそんな感じで見て下さると助かります。

505 :503:2011/01/24(月) 20:30:58 ID:???
わざわざ回答して下さってありがとうございます。
自分は最初の判定はイスラス視点だったのでスペード・クラブでナポリ有利、
今回はベッシ視点だったのでダイヤ・ハートでナポリ有利だと勘違いしておりました。
(相手がサーレーに合わせるのを読んで狙いを外したと思った)

506 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 03:37:49 ID:???
乙でした

507 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:49:31 ID:???

>>505 レス返し感謝です! 確かにそう考えてしまいますよね、本当に混乱させ申し訳ないです。
    今度からNPC戦前には何らかのアナウンスをするようにしますね。
>>506 乙感謝でーす。
===============================================

>スペード、クラブ≫当然サーレーに合わせて蹴ってきた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

コーナーキックの為にプレーが一旦切れている間、フィオレンティーナ選手もナポリ…
いや、先程のサーレーのシュートについて言葉を交わしていた。

ミュラー「彼が何をしたか…どう考えますか、バンビーノ。」

バンビーノ「…見当もつかないな。 ファウルも何も犯していないプレーには違わないが…
       しかし真っ当にカルチョをしているとは到底思えない。
       見ていてドス黒い感情が吹き出してくる悪質さを感じるだけだ。」

ダラピッコラ「同感だな、どうにも胸クソ悪くて仕方ねえ…」

三杉「だがどんなトリックがあるにせよ、ファウルは取られず 今のレッチェにも有効だ。
    少なくとも、あのサーレーに対して得体の知れない圧力を感じる選手はいるだろう。
    ナポリに他の攻め手があるにせよ、ここはサーレーに合わせるのが最良手だ…。」

タネは分からない物の、何か悪質な事をやったのでは…と意見は一致している。
誰もが不審な点を薄々感じるが、それを指摘する事は出来なかった。
そんな中、三杉は他の選手よりも一段冷徹な心理でチーム戦術を読もうとする。
この姿勢は他の選手達に多少の反感を抱かせるが…


508 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:51:55 ID:???

ダラピッコラ「なんでそんな冷静なんだよ…。 あのよ、沸々と湧いてくるムカつきとか…
        そういった感じのってミスギにはないのか…?」

三杉「…あるよ。 けど、それを外に出したらその感情に支配される事を知っている。
    どうやって敵と闘うかを考えるならば、冷たく感じるくらい平静である必要がある。」

ミュラー「うん、正しいでしょうね。」

ブンナーク「言いたい事は分かるが…オレには難しい話だな。」

レントゥルス「そだねー、分かっててもやっぱり冷たく感じるちゃうかなー。」

少しばかり冷静派と感情派の話に話が脱線してしまった事に三杉は苦笑し…
そして話をフィールドの中に戻した。

三杉「どちらにせよ…レッチェにもいるよ、僕と同じくらい冷徹な選手がね。
    そんな彼がナポリの狙いを読めないとは思えない。」

そう言って三杉はディッテンベルガを指差した。
皆がディッテンベルガに注目したその時、丁度ペッシによるコーナーキックは放たれた。


509 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:53:27 ID:???

シュパァァァァァン!!

実況「左からのコーナー! これはサーレーくんへのハイボールか!?」

サーレーはペッシのコーナーに満足の笑みを浮かべていた。
ポジション争いではディッテンベルガの相手になっていないが、それでも彼には勝算しかなかった。
ナポリの中では現時点 彼だけが持つスタンド…その能力を使えばゴールを決めるのは容易い話だった。
彼のスタンド“クラフトワーク”の能力は、スタンドが触れた物質をその位置に固定する能力。
解除のタイミングは彼の自由自在だ。 そして固定中の物体に与えられたエネルギーは蓄積され、
解除されると共に全てのエネルギーは消費される。

…先程イスラスを吹き飛ばしたシュートも、この固定と蓄積の能力の代物である。
そしてこのコーナーキックでも、彼はその能力を存分に生かすつもりでいた。

サーレー(それでいいぜ…今まともにオレをマーク出来そうなのはコイツ(ディッテン)しかいない。
      だけどオレの“クラフトワーク”でジャンプ直前の一瞬だけスパイクを固定しちまえば…?)

彼はディッテンベルガにまともな跳躍をさせるつもりはなかった。
かと言って、身体を固定したりなぞすれば流石に怪しまれるし、分かる人間には能力がバレる。
だからスパイクをほんの僅かな一瞬だけ固定する…それだけで彼と競り合える人間は居なくなる。

サーレー(要はココ(頭)だぜ、ヘディングって意味じゃなくてな!)


510 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:54:48 ID:???

いざ跳躍しようとボールに狙いを見定めたその時、ディッテンベルガは左の足元に違和感を感じた。

ディッテンベルガ(…!?)

サーレー(ハッハァ!!)

サーレーは一人で十分な跳躍をし、その結果に内心愉悦を爆発させた。
ディッテンベルガは当然ながらジャンプの体勢を崩し、本来のパフォーマンスに遠く及ばない。
競り合う相手のないフリーのヘディングに、サーレーと観客の大半はゴールを確信する。


…だがしかし、全てが完璧にサーレーの思い通りになるほどサッカーは甘くなかった。


カルネバーレ「うおおおおおおおおおおおお!!!」

サーレー「なにぃっ!?」

ディッテンベルガは予めカルネバーレにサインを出していた。
ゴール前に走り込んで競り合うつもりでいろ…と。
サーレーの愉悦の表情“だけ”はここで完璧に崩されていた。


511 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 11:56:38 ID:???

先着で
 ★サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

ダイヤ≫間に合ったぜい! サイドから走り込んだカルネくんがボールをPA外に!
ハート≫ギリギリ…! 体勢が悪かったせいでクリアしきれずナポリがねじ込み!
スペード、クラブ≫残念、一歩遅かった。 ボールはネットを揺らした。
JOKER≫ブルノ「あん…? あの着ぐるみ…何だってばよ?」
    まさか・・・ブルノさんがスタンド能力に目覚めた!?


512 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 11:59:57 ID:???
★サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→ スペード4

513 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:08:02 ID:???

>サーレーvsカルネバーレ(鈍足)→
>≪スペード≫ 残念、一歩遅かった。 ボールはネットを揺らした。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ディッテンベルガ(何かを仕掛けてくる事は分かっていた…実際に何なのかは分からなくてもな。
          それだけ分かっていれば何重かの備えをする事は可能…。)

ディッテンベルガはカルネバーレにPA外から走り込んでくるよう指示していた。
自分が吹き飛ばされるなど、何かしらの理由で競り合えなかった時のためにである。
ここまでは計算通り、あとは間に合うか間に合わないか…だけ。

ディッテンベルガ(賭ける事などしたくなかったが…頼む!)

本当ならば走り込んでくるのは鈍重でない選手に担ってもらうが理想だったが…
残念ながらサーレーのシュートに気圧されていないのはイスラスと彼くらいだった。
そのイスラスについては、イスラスにしか出来ない仕事があったため、
この場面においてはカルネバーレ以外にこの役割を頼む事は出来なかったとも言える。

カルネバーレの鈍足という懸念…
ディッテンベルガにとってのたった一つの懸念は、やはりこの場面の結果を左右する事になった。


514 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:09:49 ID:???

カルネバーレ「間に合ええぇぇぇっ!!!」

サーレー(驚いた、鈍足!! このタイミングなら奴は追いつかねえ…が!
      くそ、焦ってバランス崩した! こりゃマジ当てるだけになっちまう!)

カルネバーレが迫って来るという予定外の圧力、サーレーは脳内説明通りバランスを崩した。
ボールを当てるだけでも必死…と言う状況、これではGKに捕られると当然思ってしまう。
レッチェGKのブルノの事を知っていれば、そんなに焦る事はなかっただろうが…。

サーレー(クソクソっ、止むを得ねぇ! “クラフトワーク”…GKのスパイクを固定する!
      怪しまれるだろうが仕方ねえ…それにスタンドの事を分かるやつなんていない!)


バッ……  パシュッ!

気の抜けたようなヘディングになってしまったが、サーレーは何とかボールに合わせた。
あとはGKを無力化していれば何となるという算段である。
相手に怪しまれて対策を立てられても、1点取れればチャラだという判断だ。


515 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:13:13 ID:???

祈るような気持ちでサーレーは自らのシュートの行方を見守るが…。
残念ながらシュートコースはGKの頭上、手を伸ばせば届く距離だった。

ディッテンベルガ(よし、これなら!!)

サーレー(なにぃぃぃぃっ! やっちまったぁぁぁぁぁぁ!!!!)

サーレーの表情に焦りではなく絶望に似た色が映った。
だがレッチェのGK…ブルノに半端はなかった。

ブルノはその左目を大きく見開き、当然ながらこの(ヘボ)シュートのコースを完全に見切っていた。

ブルノ「ふん、なんだそのヘナチョコなヘッド…! 見せてやるぜ、写輪眼を!!!!
     オレの右目が真っ赤に燃え…あ、左目だった。 あと燃えるじゃなくてえーと…」


ザシュッ……!!

サーレー「あれ?」


516 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:14:35 ID:???

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


放送「おっとブルノくん、一歩も動かない! いや、動けなかったのか!?
    サーレーくんの撃ち損ないが見事レッチェゴールに突き刺さりました!」


ズダァァァァッ!!!

観客席で人々がずっこけたかは謎である。
とにかくボールはブルノの頭上をすり抜けてゴールネットに突き刺さった。


レッチェ  0−1  ナポリ




ブルノ「…あ、思い出した! “巡る”だ、万華鏡だもんな!
     は〜スッキリしたぜ!! よしさあ来い、オレに任せろ!」

ディッテンベルガ「……」


517 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 14:15:53 ID:???

一旦ここまで〜

518 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 14:21:02 ID:???
ブwwwルwwwノwwww
さすが引き締まったレッチェとの試合を一人で粉みじんに粉砕しただけのことはあるwww

519 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 16:31:11 ID:???
審判の中にスタンド使いはいませんか早く取り締まってください!
レッチェの監督はGKを早く交代してくださいw

520 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:08:15 ID:???

>>518 ブルノさんは永遠の癒しキャラです。レッチェにとっては腹立たしい事でしょうがw
>>519 審判はともかくレッチェの監督は本当に仕事するべき!w
===============================================


ブルノ「よしみんな、試合はこれからだ! こんな失点2秒で忘れろ!」 キラーン☆

キラーンっと白い歯を輝かせ、ブルノは無駄にイケメンスマイルを発揮した。
まるで右肩から白い翼の幻が見える様な…心底いい笑顔をしていた。
頑張ってスルーしようと思っていたレッチェメンバーだが、流石に無理な者もいた。

ディッテンベルガ「ジャシント…やって良し。」 ビキビキッ!

ジャシント「そーかそーか、いつも2秒で忘れてるから同じ失敗するんだな…」 ビキッ“!?”


グリグリグリ…!!!     “!”

ブルノ「い…痛い痛い! ウメボシ(※)は止めて、痛いのホント! ごめんなさいすみませ……」
(※ウメボシ=両拳でコメカミを左右から挟み込んで力いっぱいグリグリ。)


521 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:11:04 ID:???

一頻(ひとしき)りブルノを折檻すると、メンバーの気は鎮まった。
それを確認し、ディッテンベルガはこれからの事について話を振った。

ディッテンベルガ「みんな、むざむざ点を奪われてしまってすまなかった…。
          だが今ので判った事も幾つかある、聞いて頭に入れてくれ。」

マンチーニ「判った事……」

ディッテンベルガ「あのサーレーという男、浮き球に関しては素人レベルだ。 カルネバーレの不意打ち
          を抜きにしても、ポジショニング争いからしてあまりにお粗末だったしな…
          しかし、だ…どうやら奴は何か得体の知れないイカサマをしている。」

カルネバーレ「イカサマだと!?」

ディッテンベルガ「さっきオレは跳躍し損ねて奴と競り合えなかった…
          だが跳躍の直前までオレは地に足が着き、バランスも十分だった。
          …動かなかったのはスパイクの方だ、一瞬だけだがな。」

マンチーニ「…と言うと、スパイクが踏まれていたと言っているのか?
       なぜ審判は奴のファウルを取らなかった!?」


522 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:12:16 ID:???

ディッテンベルガ「ほんの一瞬だったからな…当のオレ自身、目視で確認出来なかった。
          言いたい事は、奴が高度なマリーシアを使える可能性があるって事だ。
          クロスに対してボールと奴を同時にチェックする事は不可能…
          カルネバーレは届かなかったが、浮き球に対しては走り込んで競り合うのが良い。」

カルネバーレ「なるほどな…面目ねえ話だぜ。」

ディッテンベルガ「何を言っている、お前が居たからこそ判った事だ。 それから当然だが、
          半端なクロスボールについては全部オフサイドにしてやるつもりだ。
          ただその時も奴に近づきすぎるのはNGだぜ、いいなドメーニコ、チェザーレ。」

チェザーレ「了解だ。」
ドメーニコ「やってやる、やってやるぞ!」

理解の範疇を超えるシュートを放ち、レッチェを混乱に竦みあがらせていたサーレーの存在。
そのサーレーへの対策を、この短時間で構築し始めたディッテンベルガの姿にメンバーは安堵した。
対策すら練れないような相手ではなく、闘う術はあると示された事が大きかったのだ。

ディッテンベルガとしてはあくまで推測であり、絶対の自信があるわけではなかったが、
メンバーのメンタルをイーブンに戻す為に、ここは敢えて力強く言い切る事とした。


523 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 18:13:21 ID:???

イスラス「……あのバカげたシュートはどうする……?」

ここでイスラスは彼が最も気にしている事をディッテンベルガに投げかけた。
士気は上がっても、こればかりは避けて通れない議論だった。

ディッテンベルガ「そうだな…」

腕を組んで考えるディッテンベルガ…メンバーの視線が再び彼に集まった。
数秒間の後、彼が出した答えはこのような物だった。

ディッテンベルガ「奴は常識外れなまでのキック力を持つと仮定して話をしよう。
          ボールを持たせない、或いはシュートを撃たせる暇を与えない事しか対策は無い。
          そのためには、敵の狙いが明らかにサイドでない時に……。」


A マンマークを付けるぞ。
B ダブルチームだ。 2人がかりで常にマーカーとして張り付いて貰う。
C ダブルチームだ。 1人はパスカット、1人は常時マークにつく。
D ダブルチームだ。 1人はパスカット、1人は離れた位置からタックルを狙え。
E トリプルチームだ。 パスカット、マーカー、タックルを3本同時に狙う。

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


524 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 19:45:24 ID:YHUoJwbg


525 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 19:47:04 ID:U6BZndlw


526 :森崎名無しさん:2011/01/25(火) 20:54:30 ID:iKnek6nU
A

527 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/25(火) 23:40:03 ID:???
今更ですが、また明日〜。
日韓戦観てます、ドキドキやでー。

528 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 14:48:45 ID:???
>A マンマークを付けるぞ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ディッテンベルガ「…マンマークで張り付き、とにかく奴の動きを抑える事だ。
          とにかくシュートを撃たせなければ怖くない筈だからな。
          それを担うのは…やはりタックル巧者のドメーニコが適任か…。」

ドメーニコ「???」

ディッテンベルガ「どうした…?」

ドメーニコ「いや…さっきは近付きすぎるなと言っていたのに、今はマンマークで張り付けと言っている。
       言っている事に矛盾があるんじゃないか? ま、マークに付いていいのか?」

ディッテンベルガ「ム…。(確かに…シュートを撃たせない為にはマンマークで十分かも知れないが
          マリーシア(?)によってマーカーが無力化されれば台無しか…。
          しかし今の時点で指示が二転三転すると、不信を抱いたままプレイする事になる。
          それでは闘えないか…。  仕方ない、最悪の場面では…。)」

ドメーニコ「ディッテンベルガ…?」

ディッテンベルガ「大丈夫、ハイボールとそれ以外では状況が違うからな。
          お前は奴のマークに集中してくれ。」

ドメーニコ「そ、そうか? OK、解かったぜ!」

ディッテンベルガ「……」

ディッテンベルガは最悪のシーンも想定する必要が出てきてしまった。
相手を見切るまでは、あとほんの少し慎重であっても良かったのではないかと僅かに後悔していたが…
今それを考えても意味がない事だと当然理解している。
彼が出来るのは、この判断が裏目に出ない事を祈る事と、最悪のシーンに動けるよう構えておく事だった。

529 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 14:53:24 ID:???

ピィィィィィィィィィ!!

実況「試合再開、今度はレッチェのキックオフです。
    開始5分の早すぎる失点にゲームプランが狂っただろうと思われますが、
    しかしレッチェ、ここは気を取り直して攻めて貰いたいところ。」

マンチーニ(この立ち上がりは重要だ…ここで奴らの伸びた鼻を折れれば、まだ行ける!
       その為には…)


A オレ達のポゼッションサッカーだ! パスワークで相手を翻弄するぞ!
B イスラスの高速ドリブルで一気に決めて貰う!
C スタンダードにオレ、ミケーレ、モゼで中央から右サイドに攻め上がる!

2票票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


530 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 15:47:08 ID:gGo8fNtQ


531 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 16:10:43 ID:GefTySHA


532 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:32:38 ID:???

>B イスラスの高速ドリブルで一気に決めて貰う!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ポンッ ポンッ

キックオフ後、マンチーニはジャシントへとボールを下げ…
モゼ、カルネバーレと繋げて自分に戻させた。
現在の位置は中央右寄り…パス回しがやや右方向に寄っていた事から、
ナポリのフォーメーションも右側に歪み始めている状態となっていた。

マンチーニ(お膳立ては整った…。 後は頼む!!)


シュパァァァァン!

ソルベ「うおっ!?」

得意のスライドパスでサーレーとソルベの間を通し、マンチーニは一手で逆サイドを突いた。
当然そのパスを受けるのは高速ドリブルの使い手、最も信頼出来る選手だった。

チームに勢いを付けたい時… 敵に楔を打ち込みたい時…
その役を担ってくれたのは、それを可能にしていたのは、常にこのマルク・イスラスであった。
先程まではイスラスが怪我をしたのではないかと心配していたが、
その後の様子から本当に問題ないのだとマンチーニは判断し、彼に任せたのだった。


533 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:33:47 ID:???

トッ…!
     ズキッ…

キックオフ直後の布石により多少手薄になっている物の、当然ナポリ選手は直ぐさま詰めに走っている。
イスラスはそんな敵の様子をボンヤリと確認しながらトラップした。
走った痛みにより、その直後僅かに間を置き…そしてイスラスは走り始めた。

イスラス(……目に物を見ろ…)



スゥ……
   ……ズダダダダダダ!!!!

ジェラート「…はぁ?」

ペッシ「???」

中央付近からサイドへプレス気味に詰めていたジェラートとペッシ。
彼等はイスラスのスタートダッシュを見せられた直後、「自分は間に合わない」と直感する。
しかし何故間に合わないのか、何故相手がこんなに速いのか、それは理解出来なかった。
結果、彼等2人は間抜けそうに呆然とそれを見送る事しか出来ず・・・
その後に背中を芯から震え上がらせられる事になった。


534 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:34:51 ID:???

実況「出たあぁぁぁぁぁ!!! イスラスくんの高速ストライド、稲妻のように突き進む!
    ジェラートくんとペッシくん、これは唖然とした顔で見過ごすしか出来ません!!!」

ジェラート「おおおおお…おいいい!?」

ペッシ「げぇぇっっ!? 誰か! 誰か…ギアッチョさん!!!!」


この2人を内心 のろまと思いながら、彼の目は確実に立ちはだかって来る相手を見据えていた。
自分のスピードにパニックを起こす事なく、逆に睨みつけてくる男を。
その男はギアッチョ…カルチョの技術は特別あるわけではないが、
スピードスケートを幼い頃から好んできており、動体視力や体感速度域は並でない男だ。

ギアッチョ(はえぇっッ! 速ぇぇぇぞッ!? どういう事だ!どういう事だよッ!クソッ!
       このオレが目で追うのがやっとだと!? ナメやがってクソッ!クソッ!)

イスラス(フン…)


535 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 19:36:27 ID:???

先着で
 ★ギアッチョの運命→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ 高速ドリブルにキリキリ舞いにされて、芝にキスをする。
≪ハート≫ クライフターンの緩急にバランスを保てず、芝にキスをする。
≪スペード≫ 強引なドリブルにスッ飛ばされて、芝にキスをする。
≪クラブ≫ 取り敢えず芝にキスをする。
≪クラブ5以下≫ イスラスの脚を削る。 しかしイスラスは構わず突き進む。
≪JOKER≫ スピードの向こう側を見せられ、芝にキスをする。


536 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 19:38:48 ID:???
 ★ギアッチョの運命→ ダイヤK

537 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 19:40:54 ID:???
クラブ5以外何出ても駄目とかw
しかもそんな時に限って無駄なダイヤKw

538 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:39:49 ID:???
>>537 この辺がイスラスとレッチェの怖いところかもですねw
===============================================

>ギアッチョの運命→
>≪ダイヤ≫ 高速ドリブルにキリキリ舞いにされて、芝にキスをする。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ギアッチョ「見えてんだよぉぉ!! だがどういうこった、クソがッ!!!」

速く走れる快速に自信を持っていたギアッチョ…
だがイスラスの織り成すドリブルは、彼の脚を遥かに上回る速度であった。
スピードスケートの世界を体感してきた為に、目で追う事は出来ていた。
しかし身体が、脚がそれについていく事は許されない。
それでもこの高速ドリブルを無理に追いきろうとすれば…

イスラス(…それではバランスが保てない………)


シュッ・・・!!

ギアッチョ「うぉあっ!?」

イスラス(芝とキスでもしていろ…… 速度の分だけ熱烈なのを……)

つんのめった後に、宙を舞うような派手な転倒をするだけである。


539 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:40:49 ID:???

…ドバァァァァァ!!!


ダラピッコラ「痛っ・・・! 痛ぇぞありゃ…」

バンビーノ「ご愁傷様だな…。」

三杉(相変わらず背筋が冷える剛脚だな…。)


ギアッチョを力任せ・・・いや、速さ任せに振り切って、イスラスはゴール前に迫っていた。
当然ながらDFのトレ、イルーゾォ、クワトロが守備を固めて待っていた、が・・・

“そんな事はイスラスには関係ない”


イルーゾォ「うおおおおががががが! 侵入は許可しないぃぃぃ!!!」

クワトロ「何なのだ、このプレッシャー!?」


540 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/26(水) 20:42:46 ID:???

ズダダダダダ!!!!!!

イスラスの脚はその速度を落とす事なくPAを侵した。
3人で取り囲むように構えていれば躊躇うだろうというDFの淡い期待を踏みにじって。
GKのプロシュートはその様子を冷静に観察し・・・そして感嘆していた。

プロシュート(こいつは驚いた…マジに怖れいるぜ、マルク・イスラス。
        だがな…イスラス。 おまえはツイテないヤツだ!)


先着で
 ★プロシュートの狙い→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪クラブ≫ イスラスに追いすがって足を引っ掛けた。
≪それ以外≫ 可能な限り急な切り替えしを強いる守り方で対処したが…当然抜かれた。
≪JOKER≫ プロシュート「お前はDFを抜く為に3度切り返した。 その度に速度は僅かに落ち…」


541 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 20:45:14 ID:???
★プロシュートの狙い→ ハート2

542 :アナカン:2011/01/26(水) 20:54:32 ID:???
あっちゅう間にイスラスが同点に追いつきました。
…てなところで本日はおしまいです、進行が遅めですみませぬ。

543 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 21:00:39 ID:???
乙でした
ギャングども相手に頑張るな

544 :森崎名無しさん:2011/01/26(水) 22:07:48 ID:???
乙でした
兄貴は流石に能力使わないか…
まあ使ったら取り返しつかんしなwwww

545 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:21:35 ID:???

>>543 度胸や運動神経が一級だとしても、彼等はギャングですからね。
    サッカーで一級サッカー選手を正面から出し抜ける筈はありません。
>>544 兄貴ィの“偉大なる死”は大量虐殺向けですからね、仮に今持っていても使い所ないですw
===============================================

> プロシュートの狙い→
> ≪それ以外≫ 可能な限り急な切り替えしを強いる守り方で対処したが…当然抜かれた。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

プロシュート(2度目の苦悶の表情…自分の仲間ではなくオレが気付くとはツイテない。 
        まっ 確定じゃあないが、ほぼ確信していいとオレは考えるぜ…)

イスラス(…3人……か)

ダダダッ…
  ザッ! クンっ…!!

全速からの激しい切り返しにより、DF3枚を崩して突き抜けたイスラス。
そのイスラスに対し、プロシュートは低く低く 足元を狙って突っ込んでいた。
一級品の度胸が生み出したタイミングはほぼベストだったと言える。


546 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:22:38 ID:???

プロシュート(視界に映るのをコンマ数秒でも遅らせられれば儲け物…。)

イスラス(……!)

プロシュートの狙い通り、ほんの僅かであるがイスラスはプロシュートの位置を見失った。
次の瞬間、突っ込みながら身体を真横にしながら宙に預け、
出来る限り広くをカバーしているプロシュートの姿が目に入る。


ザッ! トーン…
  バッ!

プロシュート「クッ…… は、速いっ…!」

イスラス「お前の目も奴と同じか……」

…急停止、前を向いたまま大きくサイドステップ、そして再びベクトルを前へ…。
イスラスは脚だけでなく全身のバネまでいっぱいに使い、プロシュートが横たえた身体を強引に避わした。  
そのスピードたるやプロシュートが息を呑むほどであった。
そのままイスラスは無人のゴールに向けてボールを蹴りいれたのだった。


レッチェ  1−1  ナポリ


547 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:23:43 ID:???

ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!


ウワアオオオオオオオオオオオオオオ!!!

実況「ま・・・またです!!! イスラスくん、フィオレンティーナ戦に続きこの試合でも5人抜き!
    信じられない、彼のドリブルを止められる選手はいないのかぁぁぁぁっ!?」

観客「流石イスラス、オレ達に出来ない事をやってのける!」「そこに痺れる、憧れるぅーー!」
   「逆転だ、すぐ逆転!」「イスラス!イスラス!」「行ったれーーー!」

イスラスの逆転激に観客席はほとんど絶叫一色となっていた。
実況の興奮した声も観客の意識を直に映し出しているようであり、興奮を後押しする。
当然これを観ていたフィオレンティーナ選手…彼等にとっては複雑な気持ちであった。

ミュラー「いやはや…参りましたね。」

スペルマン「流石といえば流石なんだけど…」

中山「5人抜き…思い出したくない事を思い出させてくれるよ。」

前の試合でイスラスに5人抜きをされている彼等(特にDF)にとって、
このプレイは素直に称賛出来ないほど悔しさの感情を引き出す物だった。
ナポリがどれほどの実力を隠していようが関係ない、と思わせる存在感。
やはりレッチェ…いや、イスラスが遅れを取る筈が無いと、彼等ですらそう思わされた。


548 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:24:47 ID:???

一方、抜きさられたプロシュートはと言えば…
ゴールからクルリと反転して自陣に戻ろうとするイスラスを、すれ違いざまに話しかけた。

プロシュート「速いな…。 ふー………確かに 『速い』 。」

イスラス「…ああ、そうか……」

プロシュート「だが…ちょっと迂闊なんじゃあねーか、イスラス。
        こんな序盤でそんな全力は見せちまって……サーレーに飛ばされてムカついたか?
        本来はパスで攻めてあのデカブツ(カルネバーレ)に決めさせるのがお前らだろ、
        感情を殺してでも普段通り闘い、チームを勝たせるために切り札を取っておく…
        それが勝負の駆け引きじゃねぇか? お前に攻めさせた奴は『キャプテン』失格だな。」

イスラス「…黙ってろ……」
        
怒りも苦痛もない、全くのポーカーフェイスを貫いてその場を去ったイスラス。
プロシュートの言葉は挑発として然程の効果もなかったようである。
しかしプロシュートの様子からは悔しさがなく、先程までの不機嫌そうな表情が一転不敵に変化していた。
彼は挑発の為に話しかけたわけではなかった。
相手の目を見て語るように見せて、その実 彼が見ていたのは額と首周りであった。
じっとりと額にだけ貼り付いていた汗を思い出し、プロシュートの確信は確定に変わった。


549 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:26:40 ID:???

プロシュート(フンッ、決まりだな。)

彼はメンバーを呼びつけて今後の作戦を語った。
特にCBであるクワトロ(背番号4だから安易に付けた名。3倍の人と同名。)
には特別細かく指示を出していたようだった。




・・・・・・


それから再びのナポリによるキックオフで試合が再開された。
今度はいきなりサーレーにボールを預けたりせず、後方からじっくりとパスを回すナポリ。
ラインはかなり低めに取ってあり、カウンター狙いである事が窺えた。
対してレッチェはディッテンベルガの戦術によりラインを上げており、
互いにとってはフォーメーションに歪みが生じたり迂闊なスペースが生まれる事はなかった。


550 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:27:42 ID:???

ホモップル疑惑のあるジェラートとソルベは見事なコンビプレイを見せてきたが、
レッチェの最終ラインを脅かすほどの威力とは言えず、攻めあぐむ姿が見られた。
下のラインから走り込み、ドリブルで突破しようとした選手もいるが、それらはことごとく
ジャシントとリベリによるツインタックルの餌食となっていた。
またマンマークが効いているのか、サーレーはプレイに絡むシーンが極端に減っていた。

だがレッチェも攻撃時は意外と攻めきれなかった。
パスはポンポンと小気味よく繋がるが、攻め込まれ始めるとナポリはラインをズッと下げ、
自陣の前で非常にコンパクトに守備陣形を固めてきたのである。
だがそこまで行けばカルネバーレに上げて、囲まれてようがパワーヘッドを撃たせてしまって済む話だ。
そう話が上手くいかなかったのはCBのクワトロの存在のせいであった。
彼は通常の3倍程度の反応速度を活かし、カルネバーレへのラストパスをシャットアウトしたのだ。

これによって両者は互いに攻めきれず、膠着する時間が意外な程に長く続いた。
そして試合が動き出した前半25分・・・


551 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 14:29:05 ID:???

先着で
 ★どっちがボールを持って何がどうなった?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ レッチェの見せ場
≪ハート≫ レッチェがナポリの攻撃を食い止めた
≪スペード≫ ナポリがレッチェの攻撃を食い止めた
≪クラブ≫ ナポリの見せ場
≪Joker≫ ブルノの見せ場


552 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 14:29:32 ID:???
 ★どっちがボールを持って何がどうなった?→ クラブK
JOKERwww

553 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 18:50:48 ID:???
兄貴の偉大なる死がサッカーでは使えない?そんなことはないと思う。
というか俺はこんな感じの能力を想定していた

スキル・偉大なる死
接触プレー時相手プレイヤー一人に−3修正、相手のガッツが400以下の時更に−2修正
スキル発動時ガッツ1、5倍消費

無差別だと目立つ事になるのなら直に触ればいいじゃないってことで
あとリゾットのメタリカならさりげなく貧血を起こさせる事もかのうだと思う


554 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 18:53:20 ID:???
さすがに選手がいきなり老化したらやばいだろw

555 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:06:24 ID:???
いいかッ!オレが怒ってんのはな、てめーの『諦めの速さ』なんだアナカンッ!

そりゃあ確かにザ・グレイトフル・デッドをいきなり出せって言われたんだ、衝撃を受けるのは当然だ!
本筋を変えちまうんだからな!オレだってヤバイと思う!

だがッ!オレたちチームの他のヤツならッ!あともうちょっとで兄貴の見せ場が作れるって書くのをを決して諦めたりたりはしねぇッ!
たとえイスラスがかませになろうともなッ!

オメーはマンモーニなんだよアナカン!ビビったんだ…甘ったれてんだ!わかるか?え?オレの言ってる事。
ザ・グレイトフル・デッドのせいじゃあねぇ、心の奥のところでオメーにはビビりがあんだよ!

『書く』と心の中で思ったならッ!

その時スデに行動は終わっているんだッ!

嘘ですすいません話題を見た瞬間言ってみたくなったんです無理せず頑張ってくださいすいません

556 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:32:40 ID:???

>>552 ブルノさんは反響が大きいですね…正直私の想像以上でした。

>>553 基本的に(サーレーさんを除く)彼等は本職の暗殺チーム(特殊メイク変装中)なんですよ。
    自分の能力を人前で曝すのはギリギリまでやらないのです。
    それに直触りならオン、オフや老化速度のコントロールも可でしょうが、
    通常の使い方では範囲・射程含めて難しいかなと思ってます。(この解釈は人それぞれかもですが)
    DFも巻き込んでしまうでしょうし、能力の気付かれるという懸念も大きい筈です。
    …メタリカについては適確なのでノーコメとするしかw

>>554 一瞬だけ発動するってのもありかもですけどね。
    しかし夏の日差しの下だし効果高すぎるかもw

>>555 ゲェッ、兄貴ぃ!? ぶ、ぶたないでくれよう兄貴ィ!
    いやあビビッて書けないのはその通りっすねw
    その代わりに各自能力とFixした技(戦術)で、なるたけ頭も使って追い詰める事を考えたのですw
    まあカードによってはそれもどうなるか判りませんけど…
    あ、セリフパロめっちゃ面白いです、感謝w
===============================================

557 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:33:41 ID:???

> どっちがボールを持って何がどうなった?→
> ≪クラブ≫ ナポリの見せ場
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

イスラスの1点により完全に息を吹き返していた筈のレッチェ選手達。
しかし試合が進むにつれ、再び戸惑いに駆られ始めていた。

普通ならばレッチェのサッカーを前にした敵は、徐々に自分達のサッカーを失っていく筈なのだ。
まずポゼッションサッカーによる圧倒的な中盤支配を受け、自分達のペースを奪われる。
苦労して得た攻撃の機会も、詰め将棋のように考え尽くされた守備により攻め手が見えなくなり…
積極性を失い、弱気なバックパスや無計画なロングボール、闇雲な突破を繰り返す事になる。
そしてエースと呼ぶべきチームの主柱をイスラスとディッテンベルガの個が粉砕し…勝負を終える。

これが並みのチームがレッチェを相手にした時に通常起こり得る事である。
事実、ほとんどのチームがこのテンプレートの通りに破れてきた。
彼等を破ったフィオレンティーナでさえ、前半は心を折られかけたのだ。

それなのに…

このナポリというチームには精神的な失調は全く窺えなかった。
砂粒ほどの焦りを見せる事もなく、淡々と守備と攻撃を繰り返していた。
レッチェの選手が『いつもとちょっと違う』と感じ始めると、その気持ちは少しずつ伝染・増大していく。
まして一つ前の試合では、それを実感した頃には決定的な敗勢に追い込まれていたのだ。
選手達が敏感に考え始めるのは思ったよりも早かった。


558 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:35:38 ID:???

ミケーレ(どういう事だよ、こいつら…。)

チェーザレ(まるで機械を相手にしているようだぜ…。)

カルネバーレ(それにこいつ等…なんてぇ冷たい目をしてやがる?)

こうなると精神的に追い込まれる役割は本来の配役と逆転してしまう…。
ディッテンベルガもマンチーニも薄々その事に気付き始めていた。
そして…彼等2人が手を打たなければならないと、そう思った時には遅かった。


先着で
 ★何がまずいのでしょうか!→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ ナポリの選手交代、先に手を打たれたのです。
≪スペード、クラブ≫ アイツは決断も行動も速い、ムリをさせすぎるのです。
≪クラブA≫ ??? 多分大変です。
≪JOKER≫ ブルノがゴールポストと会話し始めたのです。


559 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:36:52 ID:???
 ★何がまずいのでしょうか!→ ハート5

560 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:37:59 ID:???
JOKERはいつものことでは?(笑)

561 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/27(木) 20:41:44 ID:???
>>560 このJokerはスレ主にとってのJokerです(描写的な意味で)

今日の更新はここまでかな…と、有り難う御座いました。
後で携帯から少し書けたらいいなーなんて、ではでは。

562 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 20:43:13 ID:???
乙でしたー

563 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 21:04:19 ID:???
まだレッチェにも目はあるか。しかしJOKER自重www

564 :森崎名無しさん:2011/01/27(木) 21:20:12 ID:???
レッチェが勝ってもイスラスの怪我が影響でそうだな
パルマのデータ取りはナポリが良さそうだが・・・

565 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:47:11 ID:???

こんちゃ! 昨夜はお疲れさまでした!
チャットで試合観戦とか初めてだけど楽しかったぁ! 途中で同居人にPC占拠されたけどw
しかし川島さんは最高でしたww おめでとう日本代表!!
森崎板のチャットに参加出来たのはぶっちゃけ初めてでしたが、また参加したいすなぁー。


>>562 乙感謝だっぺよ!
>>563 レッチェも只のチームじゃないですからね、まだ分かりませんよw
>>564 パルマのデータ取りにナポリが良いか…そうとは限らないかもです。
===============================================

> 何がまずいのでしょうか!→
> ≪ハート≫ ナポリの選手交代、先に手を打たれたのです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

<ナポリベンチ>


ザッ……

リゾット「1−1、拮抗しているじゃないか……なあホルマジオ?
     スタンド能力は使ってないだろうな?」

ジリジリと互角の攻防が続く前半の半ば…ナポリでは1人の男が遅れてベンチ入りしていた。
チームの中心となるべき人物…パッショーネ暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロである。
ベンチ観戦していたホルマジオは、その問いかけが自分に向けられている事を察知して振り返った。

566 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:48:57 ID:???

ホルマジオ「……ああ、リーダーじゃねーか……相変わらずこの仕事は重役出勤だねぇー。
       安心しなよ……スタンド使ってるのはサーレーの間抜け野郎だけだぜ。」

リゾット「“脅威”、それは謎があるゆえ……ぬくぬくした幹部直轄には理解できない事だ。」

ホルマジオ「ま、アイツが死のうがオレ等には関係ねーって話だな…。」

彼らが話しているのは能力の秘密を知られる事へのリスクである。
この会場では誰が彼等のプレーを観ているか分かったものではなく、
少なくともポルポの部下であるサーレーは確実に見ているのだから。
…能力の正体を突きとめる程の分析力がサーレーにあるかという疑問はあるが。

ホルマジオ「…で、どーすんの? 出るって言ってたが、こんな任務に頑張るのかよぉー?」

リゾット「確かに下らない任務だ……そもそもオレ達がやるべき事じゃあない。
      …だがまあ今回は特別だ、カルチョは嫌いじゃない。」

ホルマジオ「そーかい、そりゃあ仕方ねぇーなぁー……。」

フゥ…と面倒そうな溜息を吐いてホルマジオもウェアを脱いだ。
そして審判に対し2人分の選手交代を申請をしたのである。


ピッ…!

前半28分、サイドの攻防でボールがラインを割った。
最後にボールを触ったのがモゼという事で、線審はナポリのスローインを示す。
ナポリはこのタイミングで選手を入れ替える。
LSHのチンクエに代わってリゾット、RSBのトレに代わってホルマジオがそれぞれピッチに入り…
それによってフォーメーションも若干の変更が加えられた。


567 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:50:51 ID:???

ナポリ(4-5-1)

−−−H−−− Hサーレー
−−−−−−−
−F−I−J− Fリゾット Iソルベ Jジェラート 
−−−−−−− 
−−E−G−− Eペッシ  Gギアッチョ
−A−D−B− Aドゥーエ Dイルーゾォ Bホルマジオ
−−−C−−− Cクワトロ
−−−@−−− @プロシュート


プロシュート(お…リゾットが来たか。)


マンチーニ(この時間帯で交代…しかも2人もか。)

ディッテンベルガ(先に手を打たれた…!)

ナポリが先に動いた事でレッチェは再び劣勢に追い込まれる事になった。
良くも悪くも膠着状態の頃、レッチェはナポリの攻撃パターンを潰して来れた。
敵選手の隠されてきた特徴も少しずつインプットされ、(気が焦っていても)
相手の仕掛けに反応する事が難しくなくなってきたタイミングでの交代…
つまりレッチェは敵の新たなパターンへの対応と言う意識に追われる事になった。

実況「さあドゥーエくんのスローイン、これがペッシくんに渡ります。
    フォーメーションを…4-2-3-1ですか? 組み替えたナポリ、ここは注目です。」

ペッシ(OMF3枚に対して厄介なボランチが2枚…オレがこのミケーレって奴を抜けば、
     ボランチは中央とこちらのサイドにシフトするしかない、そしたらサイドチェンジ…
     …てのがロジカルな組み立て方って奴だろう?)


568 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:51:55 ID:???

ミケーレ「止めてやる!」

ダダダッ!


ペッシ(感じ取ってやるぜ!! 何をしようとしているのか…
     お前の… 全て 動きは 読んでやる!)

ババッ、サッ!

実況「おっと! ペッシくん、ここまでシンプルにパスを繋げていたが ここで単独突破!
    ボランチの彼が1人抜いた事で左サイドは人数差が生まれます!」

ジャシント「チィッ! リベリ、オレのスペースをフォローしてくれ!
       あのリゾットって野郎も何してくるかわかんねえんだ!」

リベリ「任せろ!」

イスラス「……」

ペッシ「針にかかったな!?」


スッ…
シュパァァァァン!

ペッシは逆サイドへ向けてサイドチェンジを放った。
リベリが消えたスペース…ジェラートへ向けてのパス、誰の目にも理想的な崩しと思われた。


569 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:53:35 ID:???

イスラス「…させん……!」

しかし逆サイドにはこの男が居た。
驚異的な足でリベリの空けた穴を埋められる男が。
ジェラートとボールの間に入り、容易にインターセプトの構えに入るが…。

ペッシ「イスラス…プロシュート兄貴をぶち抜いたお前をオレが見失うものか。
     “お前(イスラス)の動きこそを全て読んでやる”とオレは言ったんだぜ。」


バシュッ……ズズズ…
  …ポーーーーーーーン!!!!

イスラス「!?」

実況「おっとぉ!? これはボールに強烈な回転が懸かっていた!!
    ボールはコースを変えて…ギアッチョくんがそれに走り込んでいたぁぁぁ!!」

ギアッチョ「オレとボールの距離はもう目と鼻の先…って言うじゃねぇかよぉぉぉぉ…。
       目と鼻の間の距離が近いからっての語源らしいが……? “先”って何だ!?
       目と鼻の“距離”とか“間”でいいじゃねえかよ! “先”って納得いくかぁ!?
       舐めやがって、クソがッ! オレを舐めてんだろ、この言葉ぁ!?」

最高スピードに乗っていたギアッチョは、このボールを確保してそのままゴールへと猛ダッシュ。
ジャシントとリベリが逆サイドに位置する以上、彼を止められる可能性があるのはイスラスだけだ。
そのイスラスも、静止状態からギアッチョの最高速へ追い付かなければならなかった。


570 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 13:54:41 ID:???

イスラス「間に合え…!」


先着で
 ★ペナが重なるイスラス→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ 追い付いた! なんとかボールを零したぞ!
≪ハート、スペード≫ ギリギリ追い付き…抜かれたが、ヤツのスピードを遅めて時間も稼いだ。
≪クラブ≫ ギアッチョがスパイクと芝に仕掛けを…イスラスは追い付けない。
≪JOKER≫ 加速装置発動!? イスラスがギアッチョを止めたぁぁぁぁ!!


571 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 13:55:17 ID:???
 ★ペナが重なるイスラス→ ハート6

572 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:17:31 ID:???

>ペナが重なるイスラス
>≪ハート≫ ギリギリ追い付き…抜かれたが、ヤツのスピードを遅めて時間も稼いだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダダダダダダダ…!
   ズダダダダダダダ…!!!

ギアッチョ「う、うおおおおおお!?」

イスラス「……」 ズキン…ズキン

ギアッチョよりもイスラスの方が速い…これは確定的に明らかであった。
何よりイスラスはスタートダッシュが速く、静止状態からの不利を物ともしなかった。
これは既に自身の最高速にあったギアッチョにとっては信じ難い話であった。
追い付かれ、サイドからタックルにくるイスラスに向け、ギアッチョは半ば自棄になって叫ぶ。

ギアッチョ「クソが…… それなら来い、来いよぉっ!
       無駄な足掻きをしに、止めを刺されによォォォ!!」

イスラス(クッ…!?) ズキン…ズキン


573 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:19:11 ID:???

ドドドドッ…
  ガシィィィ!!

実況「おっとぉ!? これはギアッチョくんの直線的ドリブルだ!
    イスラスくん、ギアッチョくんに追い付き捕捉しましたが、吹っ飛ばされる!
    だがそのお陰でドリブルスピードはガクンと減速した!」

ディッテンベルガ「イスラスウゥゥゥゥ!!!」

ディッテンベルガがギアッチョの前に立った、当然彼はジェラートとサーレーもチェックしている。
彼は中央から右サイドの攻撃を全てシャットアウトするつもりでいたのだ。
それを可能にする隙の無さ、凄味がディッテンベルガにはある。
だがしかし…

ギアッチョ「オメーら、さっきの交代がどういう事かをよぅ…
       フォーメーションを変えただけなのか…理解してなかったみてぇだなあ…」

ディッテンベルガ「戯言を…!」


ポンッ…!

ディッテンベルガ(破れかぶれのパスか!? あんな方向、誰も………!?)

ギアッチョ(見やがれ、ウチの大将のミスディレクションと…そして消えるフェイントをな!)


574 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:20:56 ID:???

ディッテンベルガは目を疑った。
ギアッチョが出したパスを受け取る選手など誰も居ない筈だった。
少なくともディッテンベルガが見た最後の配置から、そこに選手がフリーで居る事は有り得なかった。

ディッテンベルガ(バカな!? 左サイドのお前が何故そんな所に居る…!)

ジャシント「何だよこいつ…素人か!?」

リゾット「オレはお前に……近付かない。」


ドドドドドド

先程入ったばかりのリゾットがポジションを無視して中央まで出張って来ていた。
この位置で彼の前に立てるのは、もはやジャシントとチェーザレの2人だけ。
ここでドリブルを止められなければ失点は免れられない。

ジャシント「クソッ、ツインタックルじゃなくたって!」
チェーザレ「ここは通さない!」

ダダッ…!


575 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:21:59 ID:???

リゾット「なるほど…走って向かってくると言う事は…
      相手の動きをよく見るタイプじゃあないって事か…お前のプレイスタイルは。」

ジャシント「なにっ!?」

ジャシントはドキリとした。
確かにツインタックルはジャシントの鋭いタックルで崩し、
それにタイミングを合わせたリベリの丁寧なタックルを奪い取る連携だったのだ。

リゾット「それさえ分かれば、お前の『抜き方』は…出来ている。」

ジャシント「い、言ってろ!」


ザッ…キュッ!      …コッ

リゾットは右に行くために蹴り出したが…それは見せかけで、ボールを引き足で左に戻した。
ジャシントらは右から慌てて左へと視線・身体を戻して突っ込むが…そこにボールは無かった。

ジャシント「なにっ!?」

リゾットはボールを軸足当て、さらに彼等の逆を突いていたのである。
そのまま引き足を踏み込みんでボールを追いながら蹴り出していった。


576 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 15:23:03 ID:???

ダダッ!

リゾット「これで再び1点差…。」

実況「抜いたぁぁぁぁ! リゾットくん、2人を幻惑するような足技で一気に突破!
    これでGKと1対1……いや、もうゴールでいいでしょこれは。
    はい、2対1です、頑張れレッチェ!」

ブルノ「おいいいいいいいいいいいい!! それって納得いくかああああああ!?
     オレはぜーーーんぜん納得いかねえええ! クソがッ! 舐めてンのかこのオレを!」

ポスト「いや、適切な処置と言える。」

ブルノ「何で会話になってんだよ! おかしいだろ!?」

リゾット「…………」


先着で
 ★ブルノ得意の1対1→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ10以上≫ ポストの超ファインプレイ!
≪ダイヤ10以下、ハート、スペード、クラブ≫ 普通に決められた
≪JOKER≫ ブルノがスタンドに目覚めた


577 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:24:04 ID:???
 ★ブルノ得意の1対1→ ダイヤ7

578 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:25:04 ID:???
くそ、惜しかったwダイヤじゃなくてダイヤ10以上とかさすがブルノ様だぜ!
しかし実況自重しろw

579 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:25:45 ID:???
ていうかGK変えろw

580 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 15:34:28 ID:???
ブルノのスタンドはやっぱりポストだったのかー?
すべてのシュートをポストに当てる、ミスター・ポストマン

581 :森崎名無しさん:2011/01/30(日) 16:01:53 ID:???
>>570でクラブが出てたら問答無用でゴールだったのかな。

582 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/01/30(日) 17:36:23 ID:???
>>580 ブルノさんの秘密はまだまだ明かされませんよー(いや、そんな秘密があるかも謎ですが)

>>581 一応同じような確率のカードがありました。
     リゾットを温存したまま決定機を演出できたか否か、の差がありましたね。
===============================================

>ブルノ得意の1対1→
>≪ダイヤ10未満≫ 普通に決められた
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ザッ…!

ブルノ「いくぞ…… う、ず、ま、き、ブルノ連弾!!」

リゾット「……」

ブルノが只の『シュートに備える』に吠えた。
何が連弾なのか、何が渦巻いているのか…それは彼にしか分からない。


スッ…
 バシュッ!

リゾットは冷静なボールタッチでブルノをかわし、空っぽのゴールにボールを叩き込んだ。
決めた本人は丸っきりあっさりとやってのけ、そしてガッツポーズも出さずに自陣に戻った。
観客が本当にゴールしたのか疑いたくなるようなリゾットの様子だったが、審判の笛が事実を伝えていた。


ピィイイイイイイイイイイイイイイイ!!


レッチェ 1−2 ナポリ

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