キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【まさかの】Another-C_2【色恋沙汰】

1 :アナカン ◆w2ifIqEU72 :2011/01/04(火) 18:06:08 ID:???

この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語はキャプテン森崎のフィクションであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描いたストーリーです。





…恋愛は二の次の筈です。

647 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 19:54:56 ID:???

プロシュートは動きを止めず、そのまま勢いよく立ち上がり…そしてボールを大きく前方へと蹴り出した。
イスラスはプロシュートが起き上がる動作の余波をくらい、一回転しながら後方へと投げ出される。

プロシュート自身はボールを掴んでおり、そして彼の背中に倒れこんだのはイスラス自身だ。
GKが“カウンターのために”動きを止めずフィードしても、何もおかしい事はない。
その結果としてイスラスが後方に投げ出されても、それはイスラスの過失である。

背中からドスンと落下し、衝撃を受ける。
五体満足であれば少々痛みを感じる程度の衝撃だが、今のイスラスにとっては致命的だった。


ズキィィィィィィィィィン!!!!!

イスラス「オゥフ……!?」

これまでにない、鈍く激しい痛みがイスラスを襲った。
一瞬息をする事が出来なくなった彼は思わず痛みの中枢地である右脇腹を押さえる。
プロシュートはその光景をチラリとだけ確認し、満足した。

プロシュート「なるほど…肋骨でも折れてたってとこか。」

イスラス「ガッ………気付いて…いたのか……」

プロシュート「テメェーはスゲー速さだったぜ、とんでもねー馬力だよ。
        だが馬力のあるエンジンほどフレームに激しい荷重を与えているんだぜ。
        賢明なお前にゃあオレの言っている事わかるよな…もう安全運転でいくしかないぜ
        偉大なる死(グレイトフルデッド)には遠く及ばねぇー事故死(アクシンデンタルデッド)を呪いな。」

屈辱と激痛に顔を歪めたイスラスの姿がそこにあった。

648 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 19:56:00 ID:???
そして…


先着で
 ★プロシュートのクリアボールの行方→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ マンチーニがボールを確保、カウンターは免れた。
≪ハート、スペード≫ ペッシがボールを確保した、カウンターのピンチ?
≪クラブ≫ サーレーがボールを確保、しかも…!?
≪クラブA≫ クラブ+立ち上がらないイスラスの様子にレッチェが動揺
≪JOKER≫ ディッテンベルガがボールを確保、そのまま立て続けに攻め込んだ。


649 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 19:57:37 ID:HYNi3dqA
 ★プロシュートのクリアボールの行方→ ハート7

650 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:38:40 ID:???

> プロシュートのクリアボールの行方→ ハート7
> ≪ハート、スペード≫ ペッシがボールを確保した、カウンターのピンチ?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

プロシュートが蹴り出したボールを誰よりも素早く追ったのはペッシだった。
ペッシはこのボールを何が何でも自分が確保するつもりで、とにかく他の選手とは気合が違っていた。

ペッシ(やっぱり兄貴ィはスゲェーや! 言葉にも、覚悟にも間違いがねえっ!
     だがここからはオレの番…兄貴ィの意志は『ここで追加点を取れ』だ。
     その意志を形にして遂げるのは弟分のオレの役目なんだよぉーーー!!)


トンッ!
   ザッ……

ペッシ「ふん…来いよ。」

しっかりと胸でトラップしたペッシだが、当然ながら彼にはすぐさまレッチェの刺客がつく。
ここでカウンターを許し 追加点を取られたりしたら、レッチェは一気に敗勢が濃くなる。
イスラスが真っ向から敗北したという事実はそれだけ大きな意味を持っていた。
だがペッシは全く意に介さない、『やる』と決めたらペッシも直線を行く男なのだ。
ゆえに目の前に立つ男が誰だって構わなかった。


651 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:39:58 ID:???

先着で
 ★流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ジャシント、リベリか…厳しいが負けるか!!
≪ハート≫ マンチーニかよ、今のオレを止められるぁ!?
≪スペード、クラブ≫ おっとラッキー、ミケーレ(ザコ)だ。
≪クラブA≫ おっと……あれ、GKがここまで飛び出していいのか?
≪JOKER≫ ディッテンベルガ「見せ付けるしかないんだ…こいつら以上の『覚悟』がある事を!」


652 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 20:41:50 ID:HYNi3dqA
 ★流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→ ダイヤ10
クラブAだけは勘弁をw

653 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/03(木) 20:49:09 ID:???
レッチェが九死に一生を得そうなところで本日は終了します。
また次回も宜しくお願いしまー。

654 :森崎名無しさん:2011/02/03(木) 20:49:33 ID:???
セフセフ・・・なのかな。

655 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:39:22 ID:???

>>654 ダイヤなのでセフセフなんのですわー
===============================================

> 流石に誰でもOKってわけじゃねぇーだろ→ ダイヤ10
> ≪ダイヤ≫ ジャシント、リベリか…厳しいが負けるか!!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ジャシント「来いよ…じゃねーだろ! パス出す前に潰しに来たってんだよ!!」
リベリ「その通り、守備を釣り出すそのパスはこれ以上出させやしない!」

ボランチの2人は、ペッシがこれまで見せてきた決定的なパスを警戒し 張っていたのだ。
攻撃の起点となる男を止めることでナポリの機能を奪い、逆に再反撃の機会を得る為に。


ザザァァァァァ!!!!

ツインタックル第一のタックルをジャシントが放ってきた。
勢いよく放たれた先制のタックルは相手選手の機先を制し、バランスを崩す為のもの…
だがペッシはそのタックルをかわしはしなかった。


656 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:41:09 ID:???

ドカアッ!!
       ジャシント「グッ……!?」

ペッシ「パスでチャンスを作るのは、崩せないかもしれないと思っていた時…
     だが必ずやるって決めた時は「直線」だッ!
     今のオレは、何がなんでも「直線」で突っ切るのよッ!」

ディッテンベルガ「こんなドリブルも持っているのか…!」

なんとペッシこれまでは違う荒々しいスタイルでジャシントを吹っ飛ばした。
次々と新たな引き出しを出してくるナポリに後方のディッテンベルガも舌を巻くが…

リベリ「オレ達のツインタックルはそんなに底が浅くない!!!」

ズザザザアーーー!!  チッ……!


ボールが足元から離れたところをリベリの精密なタックルが襲った。
これが見事にボールを弾き、カウンターのピンチを事前に防いだ形になった。

リベリ「よしっ!」

ペッシ「クソッ!!」

プロシュート(焦るなペッシ、栄光はお前とあるんだぜ。)


657 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:42:13 ID:???

後半開始直後の攻防…
レッチェがゴール直前までナポリを押したがGKによって1対1をギリギリで止められ…
その後に狙ったカウンターチャンスはすぐさまレッチェの両ボランチが潰した。
観客の視点ではこの様に映っており、誰もが後半に主導権を握るのはレッチェと予感していた。
だが実際のその後の展開は違っており、リズムを持っていたのはナポリだった。

後半からナポリはイスラスにつけた2人分のマークを解除していた。
余った分を一人はマンチーニにつけ、もう一人はディッテンベルガの上がりを抑える位置につけたのだ。
中央に厚みを持ったナポリ、不用意に上がれなくなったディッテンベルガ、そしてここにきて何故だか
運動量がグッと落ちたイスラス…ナポリの戦術は上々に機能し、中盤を少しずつ押し返すのだった。

新田「なんか…おかしいですよ。」

中山「…そうだな、イスラスの動きが目に見えて悪い。」

新田「ええ、あんなものじゃない筈ですよ…。
    予選でのイスラスはもっともっと、全然凄かったのに…。」

三杉「……」

バンビーノ「しかもイスラスの脚が止まってからレッチェもミスが増え始めている。
       あの恐るべき戦術も、リズムが狂えば効果も半減というわけだ。」


658 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 18:43:46 ID:???

三杉「イスラスの攻防力がレッチェのメンタルに影響を与えていたというわけか…。
    これで試合は分からなくなった、レッチェの敗北もいよいよ有り得るな。」

新田「クソッ……!! 頑張れよレッチェ!!!」

三杉(もうレッチェはディッテンベルガ次第というわけか……。
    しかし、あのイスラスが本当にこれで終わるのか…?)


先着で
 ★後半20分経過…ゲームが動くか?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤJ以上≫ イスラスが…
≪ダイヤ10以下≫ ディッテンベルガが鬼のような堅守
≪ハート≫ カルネバーレが守備に回って身体を張った好プレイ
≪スペード≫ ナポリの攻撃陣がサイドに狙いを絞った
≪クラブ6以上≫ ブルノさんが種割れ?
≪クラブ5以下≫ リゾットがディッテンベルガに…
≪JOKER≫ ついにレッチェがキーパー交代…だと?


659 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 18:50:28 ID:???
 ★後半20分経過…ゲームが動くか?→ ダイヤ3

660 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 19:27:48 ID:???
いやいやGK交代なんて当たり前のことがなんで
JOKERという超低確立なのwww

661 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/04(金) 20:08:00 ID:???

>>660 監督「む…いや、この試合 ブルノをはずすわけにはいかん!」


今日はもう更新できませんー

関係ないですが以下の動画の歌詞が頭から離れず困ってます
脳内再生されまくりんg
元動画の製作者は天才ですねわかります

「蹴ると」を本家と比較してみた
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm13410517

662 :森崎名無しさん:2011/02/04(金) 20:11:56 ID:???
お疲れ様でした
それを はずすなんて とんでもない!

663 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:52:30 ID:???
>>662 レッチェはのろわれている、GKをはずすことができない
===============================================


> 後半20分経過…ゲームが動くか?→ ダイヤ3
> ≪ダイヤ10以下≫ ディッテンベルガが鬼のような堅守
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

それから1 2 分の間はナポリの時間だった。
主導権を握ったナポリは矢継ぎ早にレッチェ陣営に襲い掛かったのだ。
あまりの攻勢に見かねたカルネバーレが守備に回ろうとしたが、
これはディッテンベルガが頑として受け入れなかった。

ディッテンベルガ「下がるなカルネバーレ!」

カルネバーレ「ん、んなこと言ったって、このままじゃよ!」

ディッテンベルガ「この程度、お前が心配するような状況じゃない!
          お前の力を必要としているのは前線なんだ、もう少し待っていろ!!」

カルネバーレ(だ、大丈夫なのかよ…?)

前線の選手が不安になるような試合の流れであった。
レッチェにはこれほど守備に回された経験もそうそうなかった。
しかし…


664 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:53:49 ID:???

ディッテンベルガ「うおぉぉぉぉお!!!!」


ザシュウゥゥゥゥ!!!

ペッシ「グッ…グムゥ!?」

実況「止めたぁぁぁ!!! 再三にわたるナポリの攻撃が通用しない!?
    ディッテンベルガくん、ペッシくんの怒涛のドリブルをまたも食いとめた!!」

リベリ「な、ナイスフォロー!」
ジャシント「すまねえ、助かった!!」
ブルノ(なんだよ、折角やる気になってきたのに…暇だなぁ。)

まるで氷の上を滑るようなギアッチョのスライディングシュート、
レッチェから2点目を奪ったリゾットの消えるフェイント、
ゴールに向けて一直線に突き進むペッシのビーチフラッグ、
そしてサーレーに向けられた縦のロングパス…

しかしそのどれもが、GKまで届く事は無かった。
国を、思想を、絆を別(わか)つ、あのベルリンの壁がナポリの前に立ちはだかっていたからだ。
イスラスを潰し、ゲームを支配した時点で勝利を確信していたナポリはその認識を改めさせられていた。


665 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:55:11 ID:???

ホルマジョ(おいおい、ここまで通じねぇーなんて計算外だぞ。)
プロシュート(ヤロウ…イスラスが潰れても自分守りきりゃ負けねえってか?)

ディッテンベルガ(ゲームプランが崩れれば焦ってミスが生まれる、それはオレ達も奴等も同じ…
          だからこそ、今はどんな攻撃で来ようともオレは守り切ってみせるっ!!)


・・・


中山「すごいなディッテンベルガ、本当にスゴイよアイツ…!!」

ダラピッコラ「ああ、もう技術とか作戦とか…そんなんじゃねえ!
        こいつは理屈じゃねえよ、尊敬しちまうぜ!」

イスラスが沈黙してから間もなく30分が経とうとしていた…。
試合は残るところ10分あまりでスコアは未だ2−2、試合の収束は見えていなかった。
だが三杉の目はこの時点でナポリの勝利はほとんどない事を見抜いていた。

三杉(ナポリの選手は個人の技術に優れるが、連携が未熟…
    逆にレッチェはジャシント、リベリをディッテンベルガが動かす連携が完成している。
    これではバイタルエリアに持ち込んでも、ディッテンベルガを越える事は出来ない。
    サイドからのクロスか、2点目のように守備を釣り出さなければナポリに決定的チャンスはない。
    そして既に攻め疲れが見える今、ナポリにはもう手が無い筈だ…。)


666 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/07(月) 12:57:05 ID:???

ペッシ(チクショウ、チクショウ〜〜〜!!
     なんでゴールが割れねえんだ、どんなカラクリ使ってやがんだ!?)

プロシュート(チィッ!! まさかこれほどとはよ…本職は伊達じゃねえって事か。
        まともなやり方じゃあー詰んでんな、こいつはよぉー。)

リゾット(訓練……殺しでもねぇこんな胡散臭え任務でスタンドを曝す気はねえが、負けんのも癪だ…。
      ただ、PKならまず間違いなくオレ達の勝ち…ここはそれで良しとするか。)

残っていた攻め手を全てディッテンベルガに防がれてしまったナポリ…
三杉の見立て通り、彼等にはもうレッチェからゴールを奪う方法が無くなっていた。
勿論暗殺チームがスタンドを使えば勝利は容易いのだが、そんなつもりは彼等にはない。
もはやGKの差を付いてPKでの勝利を狙うのみであった。


先着で
 ★ナポリ、残り10分の闘い方→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ ギアッチョ「ハッハァー! みんな上がれ、オレはまだまだ攻めるぜ!」
≪ハート≫ ここまで通りの闘い方を継続。
≪スペード、クラブ≫ リゾット「下がれ! ここからは全員で守りきるぞ!」
≪JOKER≫ ?


667 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 12:58:49 ID:???
 ★ナポリ、残り10分の闘い方→ ハート3

668 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 13:01:59 ID:???
これでほぼレッチェの勝利かな?

669 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 18:49:33 ID:???
別にPKでもレッチェがGK代えたら勝負はわからないような…

670 :森崎名無しさん:2011/02/07(月) 20:08:02 ID:???
ブルノ交代なんて選択肢は…あるなら最初からやってるさ。

671 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 00:23:36 ID:???
悲しいけどセーブ力はブルノ>オテッロなのよね
もうPKになったらディッテンベルガがGKやったほうがいいんじゃないかな

672 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 00:26:18 ID:???
それだ!

673 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:42:40 ID:???
>>ブルノとPKについて
第1GKがブルノでここまで起用してますからね、控えがそれ以上とは誰も思えないでしょう。
まあ実際ブルノさんは交代しませんしね!
ディッテンベルガがPKでGKやればいいってのは実に妙案っすねw
===============================================

> ナポリ、残り10分の闘い方→ ハート3
> ≪ハート≫ ここまで通りの闘い方を継続。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

同点、PKを辞さないと決めたナポリ、彼らがこの試合終盤をどう闘ったかと言えば…
結論から言えば、彼らはスタイルを変えることなく試合の手綱を握った儘でいようとした。
レッチェにはすでに反撃する余裕はないと判断したのだ。
それは強(あなが)ち間違ってはいなかった。
だが、彼らは選択すべき戦術を誤っていた。

ディッテンベルガの壁を破る為、彼らは既に散々攻めていた。
当然ながらその疲労は彼らの身体に確実に蓄積していた。
攻めている最中においては、高揚感で疲労を忘れていられるが…
一度(ひとたび)攻めきる事を“諦め”てしまうと、それは当然噴出する。
目的を失った状態でこれまでと同等のパフォーマンスを出せるかといえば、それはNoだ。
本職のアスリートであればそんな事は当然理解している事だが…。
残念ながら彼らは所詮ギャング…その中でも殺し屋という人種でしかなかった。

同点で終わらせるために必要だったのは、守りきるのだという意識の切り替え。
それが集中力を保たせ、疲労を忘れさせる術であった。

674 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:45:59 ID:???

逆にレッチェは確かに反撃する余裕がなくなっていた。
ゲームの主導権を握られた現状、守りきらなければならないという意識に覆われていたのだ。
しかし、それでもサッカー選手という人種は反撃の機会を本能的に窺っている。
どんなに不利な状況でも、カウンターという戦術が状況を引っ繰り返す時があるのを、彼らは知っているのだ。
そしてディッテンベルガは守りに傾倒しながらも、ここまでラインコントロールを手抜きしていなかった。
この事がレッチェに最後のチャンスを与える事になる。

ソルベ「やらないかジェラート!」   ポーン!
ジェラート「うほ、いいパスだぜ!」   ポーン!

ジャシント「気・持・ち・悪(わ・り)・い・ん・だ・よ!!」  パシィ!!

実況「さあ後半も間もなく40分、試合はいまだ膠着しています!
    ナポリのコンビプレイでしたが、ここはジャシントくんが弾きました!
    いまだ攻めきれないナポリ、1点が欲しいところです!」

ディッテンベルガ(カットが苦手なジャシントがあのコンビを阻止したか。
           どうやらナポリの攻撃が雑になり始めてきたな…これは勝機だ。)

675 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:49:32 ID:???

現状は前線の人数が少なくショートパスのコースが減っており、リズムが作れない状況。
同様の理由でロングパスも予測されており、中盤のショートカットも困難だ。
こんな時に引きっぱなしでは何も起こす事は出来ない。
何かを起こすカウンターアタックというのは『引いて守るだけ』のカウンターではなく、
『時々ラインを上げて、いい感じの場所で奪う』時のカウンターなのである。
たった10mのラインコントロールがカウンターの成功率を別つ…これは現代では常識。
ディッテンベルガという奇才はこの時代 既にその潮流を掴んでいた。

実況「さあ零れたボールをチェーザレくんがクリア、しかしこれをペッシくんがフォロー。
    今一度ナポリの攻撃が続きます、大丈夫かレッチェ…?」

ペッシ「リーダー!」

リゾット「おう。(身体が重くなってきやがったな…早く終わっちまえよ。)」

ドリブルを開始したリゾットは、ハーフウェイラインを超え10m辺りでリベリ・ジャシントに付かれた。
しかしリゾットは消えるフェイントでサッと振りほどき、後方から上がってきていたギアッチョに出した。

676 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 11:50:43 ID:???

先着で
 ★ギアッチョへのパス→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ なんとイスラスが後方からスライディングでカット
≪スペード≫ ディッテンベルガがカット
≪クラブ≫ ギアッチョに通った、ディッテンベルガと勝負
≪JOKER≫ なんとブルノがカット! 思い切ったカウンターだ!

677 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 11:56:12 ID:???
 ★ギアッチョへのパス→ ダイヤ6

678 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:35:00 ID:???

> ギアッチョへのパス→ ダイヤ6
> ≪ダイヤ、ハート≫ なんとイスラスが後方からスライディングでカット
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

だがそのボールがギアッチョに届く事はなかった。
ディッテンベルガと全く同じタイミングで勝機を見出した男がここで動いたのだ。


ダダッ…
 ズザァァァァァァ!!!

ギアッチョ「なにぃぃぃっ!?」

プロシュート「な…なんで動けやがるんだ? 奴のアバラは完璧に砕けている筈だぜ?」

後方からのスライディングでイスラスがボールをカットした。
驚きにより呆然とした顔になるギアッチョ、そしてプロシュート。
だがここで意識を止めてはいけなかった。
イスラスはカットしたボールを、その体勢のまま直接ディッテンベルガへ蹴り出した。

679 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:36:26 ID:???

イスラス「……行け…」

ディッテンベルガ「随分長いバケーションだったな、イスラス。」

顔を僅かに歪めながら、イスラスはフッと鼻で笑った。
それを見る事なくディッテンベルガと…下がりきっていた中盤が攻めあがっていた。
中盤が久々にコンパクトな形になる、レッチェのショートパスの見せ所だ。

ポン! ポン!
 ポン…ポ、ポン!

イルーゾォ「チィっ! 何やってる、止めろ!!!」
ホルマジオ「バカ、違ぇーー!! 前半みたく下がれ! んなの途中で止められっかぁー!!」

ディッテンベルガ「遅い!!」


スパァァァァァン!!

ここで縦を狙った鋭いパスが通った。
受けたのはカルネバーレ…有能なマークのお陰でここまで消されていた男だ。
マークが行き届かぬ今、ディッテンベルは敢えて早めに渡していた。

680 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 13:37:50 ID:???

カルネバーレ「ハッハァー、ようやくオレの出番か!
        テメェ!! そこを退くか吹き飛ばされるか、選びやがれ!!」

クワトロ「そんな決定権が貴様にあるのか!?」

イルーゾォ「何やってんだクワトロ!! 奪うぞ!!」


先着で
 ★カルネ氏の強引的球運搬?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ 吹っ飛ばして1対1
≪スペード≫ 弾かれたボールをマンチーニがフォロー
≪クラブ≫ 弾かれたボールをペッシがフォロー
≪JOKER≫ カルネ氏「見やがれ、これがオレのアイスロックシュートだ!!」

681 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 13:45:03 ID:DFekP5wI
★カルネ氏の強引的球運搬?→ クラブ3

682 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 13:55:26 ID:???
ディッテンベルガさんの頑張りが台無しにw

683 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:38:33 ID:???

> カルネ氏の強引的球運搬?→ クラブ3
> ≪クラブ≫ 弾かれたボールをペッシがフォロー
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

カルネバーレ「散々邪魔してくれやがって…借りは返すぜ!!」

クワトロ「えぇい、体格が戦力の絶対的…おぼふっ」

カルネバーレは強引なドリブルでクワトロをドガッっと吹き飛ばした。
これまでの鬱憤が晴らされ、ようやく胸がすく思いだったが…。

イルーゾォ「おいおい、何だそりゃ…私怨か?
       なるほど、胸がスッとして油断した所をオレが止めりゃあいいんだな?」


チッ…!

カルネバーレ「ゲッ!?」

実況「おっとカルネバーレくん、気を抜いてしまったか!?
    そしてこのボールはペッシくんの足下に…レッチェ絶対的なチャンスを潰しました!」

チャンスの後はピンチ、当然ナポリは逆に攻めようと試みる。
特にこのペッシはこんなチャンスを待っていたと言える。

684 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:41:12 ID:???

ペッシ「よし、行くぜ兄貴! ここでオレが最後の道を開いてみせる!!」

…と、ボールをトラップして相手ゴールへ向いたその時。
ペッシは眼前に立ち塞がる、最も倒してやりたい敵の存在に気がついた。

イスラス「…何よりも『困難』で…… 幸運なくしては辿り着けない道のりだった……
       貴様達を相手に勝利するという道のりがな……」

睨み合う両者。

ペッシ「……何故お前らがオレ達の意識の変化を察知したのか……わからねーが…
      全てはオレがオメーに止めを刺し、決勝点を奪う事で オレ達の『任務』は終了するっ!
      マルク・イスラス、大怪我の“わりには”さすがはお得意の高速ストライド…
      よく逆サイドからここへカバーして来れたな。」


ズキィィィィン!!

プロシュートによって砕かれたアバラが今再びイスラスに激痛を与えた。
本来の実力ならばイスラスが圧倒的に上、だが今この状況はプロシュートの後押しが働いていた。

685 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:42:54 ID:???

ズキィィィィン!!

プロシュートによって砕かれたアバラが今再びイスラスに激痛を与えた。
本来の実力ならばイスラスが圧倒的に上、だが今この状況はプロシュートの後押しが働いていた。

プロシュート(やれ、やるんだペッシ…オレはお前を見守っているぜ…。)

ペッシ「兄貴の目の前でよぉぉぉぉぉぉ!!!
      お前を“ぶっ潰してやるぜぇぇぇぇぇぇ”!!!」

イスラス「……」

ドドドドドドドドド


先着で
 ★ラストバトル→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。
≪ダイヤ、ハート、10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…
≪スペード9以下、クラブ≫ ペッシの勝利、抜き去った後はそのままゴールまで直線!
≪JOKER≫ ??

686 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 14:43:42 ID:???
 ★ラストバトル→ スペード10

687 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 14:47:12 ID:???
すげえ、何てギリギリの攻防なんだ。≪スペード、クラブ≫だったら
負けてたのにイスラスの執念ってところか。

688 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 14:48:47 ID:???

記述ミスです。

×≪ダイヤ、ハート、10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…

○ダイヤ、ハート、スペード10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…


すみませんでしたー。
本当に紙一重でイスラスが勝ったっちゅー事です。

689 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 15:14:52 ID:???
さすがサイボーグ選手……だが、次の試合大丈夫か?好きなチームだから心配だ

690 :森崎名無しさん:2011/02/08(火) 15:15:24 ID:???
ラストバトルとのことだからレッチェ勝利確定か?
しかし代償は大きいぞ

691 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:49:38 ID:???

> ラストバトル→ スペード10
> ≪スペード10以上≫ イスラスの勝利、奪ったボールはディッテンベルガに渡り…
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ダダダダダダダ!!

先に仕掛けたのはイスラスだった。
相手の挙動など意に介さず、ボールに向かって突っ込んだ。

ディッテンベルガ(イスラス…!)
リゾット(勝ったな…。)
マンチーニ(クッ…! 見切ってくれ、イスラス!!)
プロシュート(……)


ドシュゥゥゥゥゥ!!!

様々な思いが交差する中、その中心に在った二人がぶつかり合った。
直後、後方へ吹き飛ばされたのはイスラスである。

692 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:53:02 ID:???

その瞬間 ナポリ選手には歓喜が、レッチェ選手には絶望がそれぞれ刻まれた…。
ただし、ペッシとイスラス、そしてプロシュートとディッテンベルガを除いて。

イスラス「“ぶっ潰してやる”ってセリフは……終わってから言うもんだぜ………。」

飛ばされたイスラスの足元にボールが在った。
接触の瞬間、クリップのように足でボールを挟み 掠め取っていたのだ。
そしてイスラスは倒れこみながら再びボールをディッテンベルガに渡した。

ディッテンベルガ「ダンケ…」

ボールを託されたディッテンベルガは息をつかず、そのままゴールに向けて一直線に進んだ。
ホルマジオ、イルーゾォ、ギアッチョが行く手に立ちはだかったが、ディッテンベルガは止まらない。
ジョアン直伝の芸術的ドリブルで3人を振り払い…そして残るはプロシュートただ一人。

ディッテンベルガ(貴様がイスラスにした行為、それもサッカーの一面ではある…。
           そしてオレはその目にダイヤモンドのように固い決意を見た。 …だが!)

プロシュート「クソがッ……」

ディッテンベルガ(それは決してサッカー選手が抱く気高い決意じゃあない、
           目的の為には手段を選ばない、荒くれ者の下種な決意だ!!)

693 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:54:15 ID:???

グワァ…

実況「ディッテンベルガくん、足を振り被った!!
    これはまさしく、前半終了間際にナポリゴールをこじ開けた…!」

ディッテンベルガ「テイクオフシュートだっ!!!!」

プロシュート「止める!!」

ズバシュァァァァァァァァァ!!!
       ………… ドゴォッ!!!!

ディッテンベルガ「アウフ ヴィダーゼーエン(さよならだ)」

ディッテンベルガの放ったシュートはプロシュートの身体を吹き飛ばし、天井のネットへ突き刺さった。
試合を決定付ける3点目を奪ったのはレッチェであった。
そしてゴールの後を追うように試合終了を告げる笛が鳴り響いたのだった。


ピィィィィィィィィィィ!!!!!
ピッピッピィィィィィィィィィィ!!!!!

レッチェ 3−2 ナポリ

694 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/08(火) 16:59:18 ID:???
一旦ここまでです。
また夜に更新できるかも?

取り敢えずレッチェの闘いはひとまず終了です。
この後は暫くgdgd戦後処理があり、その後はスレタイ通りのあれですね。
そしてこのスレもきっと850くらいの運命…。
なので、800レスを越えたらスレタイ募集を始めようと思います。
その時はどうぞ宜しくお願いします。

695 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:21:41 ID:???

実況「決ッ着ーーーー!!! 激闘に終止符が打たれました!
    先制点そして2点目と、ゲームをリードをしていたのはナポリですが…
    しかし離されては追いつき、攻められては守り抜き、
    最後の最後で勝ち越しゴールを決めたのはレッチェです!!
    イタリア南部の情熱がぶつかりあった好ゲーム、勝者はレッチェに決まりました!!」

シャアァァァァァァァンナローーーーー!!!

観客「レッチェ!レッチェ!」「流石は皇帝の再来じゃん!?」「加速装置は伊達じゃないーー!」

両チーム共が、互いのゴールまで迫ったラストシーン。
最後の最後まで勝者を予想できなかった熱い試合展開に、観客は惜しみない拍手を送った。

ペッシ「あ、兄貴ィーーーー!」

ディッテンベルガのラストシュートで激しく吹き飛ばされた兄貴分の元へペッシは走り寄る。
プロシュートはゴールポストに身体を打ちつけたようで、まだ立ち上がれていなかった。


696 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:24:12 ID:???

プロシュート「ぐぅ……ペッシか…。」

ペッシ「あ、兄貴ィーー…!」

プロシュート「………大丈夫だ、それより肩貸せ…」

ペッシ「あ、あぁ…」

ペッシの力を借りて立ち上がったプロシュートは、そのまま敵の方へと歩き出した。
その足の先は、同様にディッテンベルガの肩を借りているイスラスへと向いていた。
やがてナポリの二人はレッチェの二人の前に立つ。

ペッシ(兄貴…?)
プロシュート「よう…。」

イスラス「………」 (ガルルルル…

声をかけたものの猟犬のように警戒を顕わにするイスラスに、プロシュートは苦笑した。


697 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:27:14 ID:???

プロシュート「フン、ムチャしやがって…テメェーのせいで予定が狂いっぱなしだったぜ。」

イスラス「(ムカ) …ムチャをしたつもりは一切ない……全て予定通り…」
ディッテンベルガ(嘘つけ)ボソリ
イスラス「ゴホン…普段どおり戦う、切り札を取っておく……両方やるのはわけない事だったな……」

プロシュート「ヘッ……さっき“迂闊”だなんて言ったが撤回するぜ、無礼な事を言ったな。
        レッチェには守る方法も攻める方法も、オレの想定以上に懐が深かった…
        そこの男(ディッテンベルガ)のせいでな。」

ディッテンベルガ「……。」

プロシュート「あの時点で同点に追いついたのは正しい選択だった。そこでオレ達に
        “あいつ(イスラス)を潰せば勝ち”と思わせ、ギリギリまでそう信じさせたのだからな…
        …いやマジに恐れ入ったよ。」

ペッシ(ま、マジで!? そ、そうか…こいつ(イスラス)そこまで考えて…)←違う

プロシュート「だからと言って、よくそこまで自分を酷使したもんだな?
        洒落にならない負傷を負ったその身体でよぉ…。」

イスラス「……」


698 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 21:28:23 ID:???

先着で
 ★なんて答える?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ、ハート≫ イスラス「……勝つ為なら相手を潰す事も厭わぬやり方に…腹が立ったからな…」
≪スペード、クラブ≫ イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…」 エヘン
≪JOKER≫ イスラス「オレには“超イスラ水”があるからな…治癒力も加速するのだ……」


699 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 21:30:44 ID:???
 ★なんて答える?→ スペード4
JOKERを引く・・・・これを行うのはむずかしい・・・・

700 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:11:28 ID:???

> なんて答える?→ スペード4
> ≪スペード≫ イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…」 エヘン
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

因縁をつけられると思っていたイスラスは、予想外に賞賛のような言葉をかけられ戸惑った。
その結果、彼は本心を隠して つい格好をつけた事を言ってしまう。

イスラス「………勝つためならば…この程度は安いものだ…。」 エヘン

…しかもちょっと胸を張り、ディッテンベルガを内心呆れさせたのだ。
だがこれを聞いたペッシは衝撃を受けたような顔をした。
そしてそのペッシを見たプロシュートも我が意を得たりとニヤリとする。

ペッシ(こいつ…プロシュート兄貴と同じ言葉を…!?
     『一度食らいついたら腕や脚の1本や2本失おうとも決してスタンド能力は解除しない』
      …こいつはその言葉通り戦って…勝ち取りやがったのか!!!)

プロシュート(……理解したようだな、ペッシ。 負けちまったが、これだけで十分価値があったな。
        イスラスか…こいつはきっといいスタンド使いになるだろうぜ。
        カルチョなんてやらせてるのが惜しいくらいだが…まあ仕方ねぇか…。)


701 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:15:52 ID:???

ディッテンベルガ「……?」

プロシュートらの反応をディッテンベルガは怪訝そうな顔で観察した。
だがその真意は彼に量れる筈もなかった。
それでも何かツッコもうとディッテンベルガは口を開こうとしたが、
その前にプロシュートらは『レッチェと試合が出来て良かった』と、綺麗に纏めてしまった。
クルリと背を向けて去っていく二人の後姿を見せられ、ディッテンベルガは一人居た堪れなかった。
仕方なく彼は胸を張った隣の親友に、恨めしい思いでツッコミを入れる事になった。

ディッテンベルガ「格好良いこと言っていたが…本当はムカついてたんだろ?」

イスラス「…………そんな事はない…」

ディッテンベルガ「アヤックスのクライフォートを思い出してたんだろ?」

イスラス「……違う…」

目を逸らすイスラスに対してディッテンベルガは容赦なく追求した。
ディッテンベルガはさらに畳み掛けようとしたが、それは再び彼に邪魔をされる。


702 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:17:03 ID:???

プロシュート「ああ、そうだお前ら。」

イスラス「(ビクッ!)………まだ何かあるのか…?」

プロシュート「お前ら、フィオレンティーナの連中とは知った仲だろ?
        機会があったら伝言しといてくれよ、『これからはもっと、しんどくなるぜ』ってな。
        本当は決勝まで勝ち上がって、自分で言いたかったんだがなぁ。」

ディッテンベルガ「なにっ…どういう意味だ!?」

驚いて聞き返したディッテンベルガだが、相手は笑みを浮べただけで何も答えず去っていった。
意味の解らない捨て言葉を残され、イスラス達は首を傾げるしかなかった。


〜スタンド席〜

新田「ははっ、やった! レッチェが勝ったぜ!」

中山「見事だったな、特にディッテンベルガは獅子奮迅の活躍だった…見習いたいくらいにな。」

フィオレンティーナの席では、主に新田と中山がレッチェの勝利を喜んでいた。

703 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:18:07 ID:???

新田はイスラスに 中山はディッテンベルガに感じる所があり、
この二人は観戦の中でレッチェをかなり熱く応援していたのだった。
当然三杉もイスラスに対しては相当の意識を持っているのだが、今は違う事を考えていた。

三杉(イスラス、肩を借りていたが…準決勝は大丈夫なのだろうか?)

準決勝のパルマ戦を明後日に控え、大きな怪我などないようにと内心で祈る三杉。
しかし残念ながらイスラスの負傷は決して軽微とは言えなかった。
彼がその事を知るには、まさにそのパルマ戦を待たなければならなかった。


・・・・・・

この日の試合はその全てが終了した。
三杉達は2つの試合の経緯と結果を脳裏に噛み締めて会場を後にした。
ホテルに戻ってからは一応フリーの時間帯となっている。
三杉には既に予定が入っているため、厳密にはフリーとは言えなかったが…
とにかく彼らは一日の課題を終え、バスで一旦ホテルまで戻った。


704 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/10(木) 23:19:11 ID:???

〜宿泊ホテル〜

マルコ「あ、お帰りー。」

ホテルに戻るとマルコがロビーで出迎えてくれた。
彼は今日、監督命令で(表面上)謹慎となっていたのだ。

レントゥルス「あ、マルコだー。」
スペルマン「おやおや、隅に置けないねえ。」

マルコ「なにが…! そんな事より試合はどうだった?」


A 「パルマとレッチェが勝ったよ。」
B 「ダメだよマルコ、今日は教えられないな。」
C 「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」
D 「そんな事よりローマ戦について相談したいんだが。」
E (特に僕が答えなくてもいいか、部屋に戻ろう。)
F  そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


705 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:20:36 ID:Pjy7WN1s

兄貴はたいそう格好良かったなあ……
戦っても見たかったが、レッチェも大好きなので複雑だ

706 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:21:27 ID:KxIVh1KM
C

707 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:23:46 ID:vqz77ZeE
C

708 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:24:16 ID:DTmaPxNU


709 :森崎名無しさん:2011/02/10(木) 23:38:29 ID:???
三杉のそんなことより返し
マルコくん今日はどうだったんだいw

710 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 00:56:33 ID:???

>C 「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マルコは試合結果を気にして質問したのたが、三杉は氷の微笑を湛えてこう応えるのだった。

三杉「そんな事よりマルコ、今日は何をしていたんだい?」


ヒュウゥゥゥゥゥ…

質問を質問で返すという愚行が、ホテルのロビーに冷ややかな気流を作り出した。
当然これは事情を知る三杉が、ついつい意図から外れようとしたマルコを嗜めただけなのだが、
知らないその他大勢からすれば このやり取り…かなりの居た堪れない感である。

レントゥルス「おぅぐっ…!」

こういう空気に耐性のないレントゥルスが真っ先に凍りついた。
そして他の者達も次々にその場に慄き、立ち尽くすが…


711 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 01:00:24 ID:???

マルコ「あっ! いけないいけない…つい、いつもの癖で聞いちゃった。
     アハハ、ありがとうミスギ。」

三杉「どう致しまして。」ニコッ

みんな(えええええーー なにその反応っ!!?)

笑顔で軽く切り返すマルコに周囲は更なる仰天に包まれた。
そして周囲の驚きを他所に二人の会話は続く。

三杉「…で、何をしてたの? ぜひとも聞いておきたいな。」

マルコ「んーと…そだね。 買い物して、映画観て…バールでお茶して…
     そうそう、サッカーショップでグッズなんかも見てきたよ。」

三杉「なるほど……。」


A 「ふむ…そこへは誰と?」 敢えて突っ込む(笑)
B 「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」 
C 「もっと他の所には行かなかったのかい? 人気(ひとけ)のない場所とか…」ニヤニヤ
D 「そうそう、そんな事より今日の試合はパルマとレッチェが勝ったよ。」

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


712 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:01:22 ID:vlRda1Fk


713 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:06:29 ID:lMQnhur2

他の選択肢がどれも罠にしか見えないんだがw

714 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:07:07 ID:c5c3Z/jY


715 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 01:39:39 ID:???

>B 「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」 
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

マルコの言葉に三杉は安堵した。
『やるべき事』ではなく『やりたい事』をしろと監督は言っており…
聞いた限り、マルコはその言葉通り 自らの欲求に従って行動をしたようだったからだ。
ついでに言うならば、三杉は昨夜マルコに『ナディアとデートしたらどうか』と薦めていた。
つまりマルコが今日何をして来たかは聞くまでもなかった。
…特に皆の前では。

三杉「どうやら気分転換になったようだね、…で、監督の意図は解ったのかい?」

故に三杉がマルコに問うたのは、“それによってマルコが何を得たか”であった。
この一日は監督がマルコに与えた課題であった筈なのである。

先着で
 ★マルコが全ての原理原則を理解する時→! cardと
(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪Joker、ダイヤJ以上≫ マルコは全てを把握した。The.ボーナス!
≪それ以外≫ 正直よくわかんない。


716 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 01:41:47 ID:???
 ★マルコが全ての原理原則を理解する時→ スペード5

717 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:05:04 ID:???

>マルコが全ての原理原則を理解する時→ スペード5
>≪それ以外≫ 正直よくわかんない
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉の問いに対しては、流石にマルコも首を傾げるだけだった。
結局マルコ自身、今日一日をフイにして得たのが何なのかは解らなかったのだ。
だがそれでもマルコに腐った雰囲気はない。

マルコ「うーん……正直何だったのかよくわからないけど…
     でも今はすっごくサッカーしたいかな、明日からまた頑張るつもりだよ。」

三杉「そっか……まあ明日になればきっと判るのかな、何しろ監督の指示だからね。
    とにかく、やる事がなくなってソワソワしてたんじゃなくって良かったよ。」

マルコ「ハハッ、まあ正直午前中はそんな感じだったけどね。」

三杉「フフ、やっぱりか。」

予定調和とも言うべきマルコの真面目さに、二人して笑い合った。
周囲はこの話についていけなかったが、空気が和やかなので気にしない事にしたようだ。


718 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:06:22 ID:???

三杉「取り敢えず、今日の試合結果については明日にでも話すよ。
    …それじゃ、僕はこれから予定があるから…。」

マルコ「そっか…ミスギも楽しんできてね」ニコッ

マルコの笑みに気付かない振りをして、三杉は自分の部屋に戻った。
そのまま自室のシャワーを軽く浴び、夏の日差しによって汗に塗れた身体をリフレッシュした。
シャワー後に身体を拭いていると、部屋のインターホンが鳴った。
誰の訪問か…三杉には最初から予想がついている。
三杉はすぐにドアを開け、訪問者を確認した、

先着で
 ★訪問者の名は…→! cardと
(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ お、お前は……BJだと!?
≪ハート、スペード、クラブ≫ 当然ミュラーです。
≪Joker、クラブA≫ その名は…青葉弥生。何故ここに…


719 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/11(金) 02:10:27 ID:???
本日はここまでとします、どなたかカード引きをお願いしますね。
それではお休みなさーい。

720 :森崎名無しさん:2011/02/11(金) 02:11:00 ID:???
★訪問者の名は…→ クラブ9


721 :森崎名無しさん:2011/02/12(土) 22:54:56 ID:???
あぶねあぶねー
弥生訪問はクラブAか。
クラブで弥生かと見間違えてたから、一瞬マジであせったw

722 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 08:31:58 ID:???

>>721 ここでクラブA引いてたら明日は練習どころじゃないですからね、アハハ。
===============================================

> 訪問者の名は…→ クラブ9
> ≪クラブ≫ 当然ミュラーです。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

ドアの向こうに立っていたのは当然ながらアルフレッド・ミュラーであった。
その手に持っているのは手提げのスーツキャリー、それから靴箱である。
昨日の帰りのバス中で借り受ける約束の、タキシードと革靴をわざわざ届けに来てくれたのだ。

三杉「やっ、わざわざ済まない。 こちらから出向こうと思っていたのだけどね。」

ミュラー「いえいえ、これくらいは御やすいご用ですよ。
      デートの準備の際、あれもこれもと時間に迫られて動いては必ず何か見落としますから。」

三杉「ふふ、助かるよ。」

ミュラー「そんな事より、これが約束の品…ヒューゴ・ボスのタキシードとゴールドファイルの革靴です。
      ミラノで着るには少々無骨ですが、初めて食事を共にするならば悪くないと思いますよ。
      最初から気合を入れ過ぎても、色々と誤解を与えるかも知れませんしね。」

いかにもなミュラーのアドバイスに三杉は心の中で苦笑した。
確かに言っている事は判るが、そう考える時点で意識しすぎと言えなくもないと思うのだ。
貴公子としては一端のミュラーも、女性関係にはそこまで慣れたものではないのかも知れない。
ただそれはドイツ人の生真面目な気質を反映してると言え、三杉にとって好感を持てる物であった。


723 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 08:33:17 ID:???

三杉(…それに、元々着なれない他人のタキシードならば、多少無骨なデザインの方が都合良い。
    煌びやかな品は、着こなしが出来ていなければ逆にみっともなくなるからね。
    その点、ミュラーが用意してくれたこの品々は今の僕にとって最高と言える。)

三杉は深くミュラーに感謝を述べ、明日の練習にて代価を払う事を改めて約束した。
貸し借りなしの50%50%ゆえに、ミュラーも特別恩に着せるような言葉はない。
こうして三杉は気持ち良くタキシードに袖を通す事が出来た。


先着2名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★やや無骨なタキシード 威圧感38+(! card)=★
 ★三杉 服飾センス50+(! card)=★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい、カードやダイスで分岐します。

【タキシード】−【三杉】
≧2→着こなせてねえ状態、どことなく威圧的だわ。
=1〜-1→まあまあ悪くはないね。
=-2〜-6→重くなく、それでいて気品も滲み出て見える絶妙なバランスですな。
=-7〜-11→少しタキシードが足を引っ張ってるいる感だが…大丈夫だ、問題ない。
≦-12→三杉が煌びやか過ぎる! タキシードがここまで負けるとはどういう事なのw

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
三杉のマークがダイヤ、Jokerで「生まれ付き貴公子」が発動し、自動で最良の結果となります。
ハートで「モニカを意識(+10)」が発動し、無意識に気合が入りすぎます。
クラブで「あ、ブンナークに説教するの忘れてた(-5)」が発動し、やや意識散漫になります。
また、これらのマークはこの後で追加選択肢を生む事があります。


724 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:36:03 ID:???
★やや無骨なタキシード 威圧感38+( スペード4 )=★

がんばれタキシード!

725 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:38:56 ID:???
★三杉 服飾センス50+( クラブJ )=★

726 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 08:40:11 ID:???
これはひどいwww

727 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:37:00 ID:???

革靴「艦長!!! ダメです、ドイツブランドじゃ太刀打ち出来ません!」
タキシード「止むを得ん…撤退だ!!」
三杉「いや、それは困る。」
===============================================

 やや無骨なタキシード 威圧感38+( スペード4 )=42
 三杉 服飾センス50+( クラブJ )+(あ、ブンナークに説教するの忘れてた-5)=56
【タキシード】−【三杉】≦-12→三杉が煌びやか過ぎる! タキシードがここまで負けるとはどういう事なのw
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉の着こなしを前にして、持ち主のミュラーが首を傾げる。
彼の着こなしは、本格的な社交界であれば貧乏な名門と揶揄されそうな感じであった。
実際、彼の家はヒューガーによって堕とされているので間違ってはいないが。

ミュラー「うーん…」

三杉「…?  何かおかしいかい?」

ミュラー「いえ、やはりミスギは美男で洗練されすぎていますね。
      どうやらこのブランドでは少し見劣りしてしまうようです。」

三杉(うーん……確かにそうかも知れないが…。)

本来なら髪をオールバックにするなど、タキシードに合わせたチューンダウンの余地があった筈である。
しかし三杉は着衣し準備を整えるさなか、やり忘れていた事を思い出してしまった。
練習の意図を無視し、自分の欲求を押し通したブンナークへの説教である。
それを思い出してから意識の数割が持って行かれ、何となく準備がおざなり(素材勝負)になってしまった。

728 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:38:11 ID:???
素材勝負であれば、貴公子オーラが出ている三杉と やや重ったるいドイツブランドの品々が
フィットしないのも当然と言えば当然…結果、三杉の煌びやかさが前面に押し出される事となった。

三杉「…いや、でもこんなものだよ。
    そろそろホテルを出なければいけない時間だし、これ以上は無理だ。」

ミュラー「そうですか。 まあ本人がそう仰るならばボクから言う事はありません。
      それじゃあ今夜はゆっくり楽しんできて下さい。」

三杉「うん、重ねがさね感謝するよ。」


…こうして三杉は準備を終えて自室を後にした。
待ち合わせ場所に向かう途中、若い燕を探すセレブ達が彼を舐めるように視ていたのは内緒である。

一方、三杉が食事を共にする相手としたモニカの方はと言えば…


ガチャ…。

モニカ「お帰りー。」

ビビ「ただいまですわ…。」

学校の集まりを終えて帰宅したビビ・クロコダイルは、先輩兼ルームメイトのモニカの様子に肩を落とした。
いつもなら振り返って出向かえてくれる、自身が敬愛する先輩が他の事に夢中なのである。
しかも…


729 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:39:44 ID:???

ビビ(お、お姉さまがお化粧をしている…)

普段は短時間しか使わないドレッサーの前にモニカは座り、何やら懸命に作業をしていた。
ビビはわざと音が立つよう、ベッドにダイブして身体を横たえた。
反応はない…その後も長々ドレッサーについているモニカの後ろ姿をビビはジト目で覗き見る。
しばらく時間が経過し、ようやくモニカがビビの方へ振り向いた。

モニカ「うん、こんな感じかな…。 ねえクロコ、どうかな?」

ビビ「おかしいですわ…。」

モニカ「えっ!? な、なんか変!?」

ビビ「違いますわ……可愛すぎておかしいと言っているんです………」

モニカ「へ…?」

ビビ「妾(わたくし)のお姉さまがそんなにガッチリ可愛いくキメるわけがないですわ!」キリッ

モニカ「ちょ、ちょっと! いつ私はアンタの所有物になったっていうの!?」

ビビ「お黙り下さい! お姉さまは現代のオーパーツなのですよ!? それが、それが…
    そんなお姉さまが殿方と逢引のためにそんなガチで着飾るだなんてえぇぇぇぇ!!!!」

そう叫びながら、ビビは可愛らしい顔を歪めて頭を掻きむしる。
これには流石のモニカも驚いた。


730 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:41:05 ID:???

モニカ(うぇ!? ちょっ、デートだなんて…! 別に、しょ、食事するだけだし…こんなの挨拶よ挨拶…
     …って言うか、そもそもなんでクロコがミスギさんと食事する事を知ってるの!?)

この心の声がビビに聞こえていたら「そこじゃねえし!」とツッコミを入れた筈である。
ともあれモニカはガタリと椅子から立ち上がり、その全身をビビに晒した。

ビビ(!!!!!!!!!!!!!!!!)

瞬間、ビビの時が世界に支配され硬直を見せる。
そしてそれが解除した時、うるっせえのなんの。

ビビ「お姉さまーーーーーーーー!!! なんですのその扇情的なミニチャイナはぁぁぁ」ドンガシャッ!

モニカ「ひっ!?」


ズボシャアアア!!

叫ぶと同時にビビは鼻血を出して気絶した。
どうにもこうにもツッコミようがない状況にモニカは立ち竦み…
そして、いつのまにか待ち合わせの時間が迫っている事に気付き、
仕方なくこの面倒な後輩をベッドに寝かせ、モニカは部屋を後にしたのだった。


731 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:42:27 ID:???

〜ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世〜

世界的に有名なアーケード、その中でも最も美しいガレリアの下が二人の待ち合わせ場所であった。
8角形の建物に二つのアーケードが交差するこの場所は、ガラスのアーチと屋根が人々を温かく包みこんでいる。
ユヴェントス戦の前、一度この場所を通っている三杉は、当然迷う事なく待ち合わせ場所へ辿り着いた。

三杉(ふむ、どうやら時間通りに来れたようだ。 ええとモニカは…)

少なくない人通り…自分達以外にも待ち合わせをしている者はおり、三杉は暫しモニカの姿を探す。
…程なくして、柱の傍に立っている女性を発見した。

三杉「やあモニカ、待たせてしまったかい?」

モニカ「あ・・・ いいえ、さっき着いたばかりです。」

こちらの姿を観て、モニカの顔がパァッと明るくなった。
こんな表情をされると三杉も悪い気は決してない。
とにかく2人は無事、待ち合わせたこのガレーラで互いの姿を認識する事が出来た。


732 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 12:44:00 ID:???

先着2名様で
 ★三杉のセカンドインプレッション→! card
 ★モニカのセカンドインパクト→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

・三杉の結果
≪10〜K≫ 似合うと予想はしていたが…まさか本当にチャイナドレスを見られるとはね。
≪5〜9≫ ちょっとアンバランスだが・・・まあ許容範囲だ、何しろ本人が美人だし当然か。
≪1〜4≫ 少し露出が過ぎるな・・・もう少し慎ましい人だと思っていたのに。

・モニカの結果
≪J〜K≫  あ、少しタキシードがみすぼらしいかも? ハッ、もしかして私が緊張しないように…
≪6〜10≫  流石ミスギさん、タキシードよりも輝いている。 す、少し緊張してきた…。
≪1〜5≫ あわわわ、なんて煌びやかなの…緊張してまともに話せないかも知れない。 

【基本ルール以外の補正・補足・備考】
三杉のマークがハートで内心ドキッとします。
モニカのマークがハートで、どんな数字でも現実に戻ってきます。
またJokerかハート一致で三杉がモニカに魅了されてしまいます。


733 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 12:48:32 ID:???
★三杉のセカンドインプレッション→ クラブK


734 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 12:51:03 ID:???
 ★モニカのセカンドインパクト→ ダイヤ10
あかんヒロイン交代の危機や

735 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 14:28:21 ID:???
マークのおかげでかろうじて踏みとどまってる感じだな

736 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 16:36:45 ID:???
ブンブンの説教忘れてたw

737 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:36:46 ID:???
ここからどうなるかは皆さんとカード神(或いはマモノ)次第!
ブンブンの事は取り敢えず忘れようじゃないですか!ww
===============================================

> 三杉のセカンドインプレッション→ ≪K≫ 似合うと予想はしていたが〜
> モニカのセカンドインパクト→ ≪10≫ 流石ミスギさん〜
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

モニカの姿を改めて確認し、三杉がまず驚いたのがその服装だった。
長めのボレロで上半身をある程度は隠しているが、
その下に身に着けているのは間違いなくチャイナドレス…
昨夜三杉が想像した、モニカが最も似合いそうなドレスがそれであった。

三杉(スレンダーで長い脚、黒いロングヘア…想像通り、エキゾチックな魅力が出ている。
    僕の見立てもまんざらではないかな。 …ただ、一つ予想外だったのが…)

そのドレスがミニチャイナだと言う事である。
昨夜、スリットから覗き見える白い肌を想像し 自らを恥じた三杉は、それ以上の物を現実に見ていた。
本来の彼の気質からすれば、この露出の多い服装には少なからず悪い気分を感じておかしくなかったが…
今夜に限っては、何故だかそういう気分にならなかったのが不思議なところであった。
それはモニカが(結果的に)アンバランスなほど自身の魅力を前面に押し出した事で、
三杉の脳に男性的な感情を刺激させ、それを許容させていたのかも知れない。


738 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:39:11 ID:???

逆にモニカはと言えば、三杉のスタイルに対してそう驚く事はなかった。
貴公子オーラを一度浴びており、ある程度の予測は着いていたのだ。
勿論その予測は普段接しているクラスメート等と比べてかなり高めの見積りではあるが。

モニカ(流石ミスギさん、タキシードよりも本人の方が輝いてるわ…。)

予想していたとはいえ、それでも素敵な男性を目の前にしている事…、
そしてその男性と これから暫しの時間を共有する事には変わりない。
改めてその事実を実感し、モニカの心臓は少しだけ早くなる。

モニカ(す、少し緊張してきたかも…。)

モニカは緊張を気取られないよう、ボレロを羽織り直すのだった。
わざわざ機会を作って得られた2人の再会…
少なくとも、その始まりについては悪感情は存在しなかったのである。

三杉「それじゃあ行こうか。」

モニカ「はい、今日は宜しくお願いします。」

三杉はモニカに声をかけ、予約している店へと歩き始め、その半歩後ろをモニカは着いて歩いた。
モニカの対応はやや堅苦しいくらいにかしこまっており、服装の大胆さからは想像し難いものだった。
そのギャップに三杉は一人苦笑した。


739 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 18:41:35 ID:???

三杉(…少なくとも彼女は一生懸命に着飾ってきてくれたのだろう。)

状況的ではあるが、モニカが自分の魅力を引き出す努力をしてきた事をが三杉には推察された。
そう考えてみると、誘った自分の方は 準備を多少疎かにしてしまったのではないかと反省の念に駆られる。
だが今その事を考えても仕方ないので、三杉はモニカに話を振ってみようと考えた。


A チャイナドレスはよく着るのかい?
B 随分と大胆に決めてきたんだね、少し目のやり場に困るな。(笑いながら冗談っぽく)
C 随分と大胆に決めてきたんだね、少し目のやり場に困るな。(多少真剣に)
D 実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?
E (いや、ここは話すよりも手を繋ぐべきだ。 うん。)
F そ の 他

2票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)


740 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:01:04 ID:RTkNtkG6


741 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:02:55 ID:5ZTK+q9g
D

742 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 19:21:23 ID:Qp5JEI+Q
D

743 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:33:26 ID:???

>D 実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「……」

モニカ「…?」

若干の後ろめたさ…或いは恥ずかしさを伴なう事を三杉は口にしようとしていた。
だがいざ言うとなると、貴公子としての矜持が邪魔をするのだ。
自身にとっての都合悪い内情を打ち明けるなどと、まるで言い訳を言うみたいではないか、と…。

モニカはそんな三杉の不自然な様子にちょっとだけ首を傾げる。
だが考えてみて欲しい。
言おうとした事を言えずにモゴモゴとしているのはもっと貴公子らしくない。
三杉はその事実に気付き、ハッとなった。

ガビーン

三杉(い、いけない…こんな言いにくい事を言えない男は貴公子じゃない。)

ハッというよりガビーンだったのは御愛嬌である。
だがその事に気付くと三杉はもう迷わなかった。
少し情けないが、そんな事よりも大事な事が彼にはあるのだ。←真剣


744 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:36:24 ID:???

三杉「実はこのタキシード、チームメイトからの借り物なんだ。 …変じゃないかい?」

モニカ「・・・☆」

三杉「…」

モニカ「え…! そうなんですか!?」

目をパチクリさせてから一拍置いて、モニカは多少驚いた様子を見せた。
どういう理由で驚いているのかまでは読み取れないが…
そこは構わずに、三杉は話を続けた。

三杉「うん、元々ミラノには大会の為に来た訳だからね。
    まさかタキシードが必要になるとは思わなかったな、ハハ。」

モニカ「そっか…そうですよね。」

三杉「ドイツのブランドの物らしいけど…どうだろう、やはり着慣れていないように見えるかい?」

モニカ「うーん……」


745 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2011/02/15(火) 20:38:04 ID:???

先着で
 ★モニカの回答→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

≪ダイヤ≫ …実は私のこの服も、昨日慌てて買ってきた物なんですよ。
≪ハート≫ 着慣れているか、いないかなんて関係ありませんよ。
≪スペード≫ そうですね、言われてみればミスギさんには物足りないタキシードかも…。
≪クラブ≫ そんな事ないですよ、似合っています。
≪クラブA≫ そ、そんな事ないですよ! 似合ってじばっ… (←噛んだ)
≪JOKER≫ ハート→ダイヤ


746 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 20:41:47 ID:???
 ★モニカの回答→ クラブ8

747 :森崎名無しさん:2011/02/15(火) 21:30:48 ID:???
クラブAが一番萌え展開に思えるのは気のせい?

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