キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【甦れ】ファイアーモリブレム26【勇士たち】
1 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/01/24(月) 00:17:01 ID:???
キャプテン森崎のスピンアウト作品です。『ファイアーエムブレム紋章の謎』の世界に
迷い込んだ森崎が、マルスたちと共にアカネイア大陸を冒険する物語となっています。
基本は本編と同様に、選択肢の中から第三者(ロムしている人)がどれかひとつを選ぶ事によって進んでいきます。
また必要に応じてトランプを引いてもらったりしてランダムに進行していくこともあります。
【注意】
このスレの物語やキャラの性格は、中の人の都合で原作とは少し違うところがございます。
設定なども若干オリジナル要素が含まれていますので、苦手な方はご注意を。
〜これまでのお話〜
テーベの塔で待ち受けるガーネフを、森崎たちアカネイア同盟軍はいよいよ追い詰める。
光と星のオーブの力で作られた『スターライト』を手にしたリンダは
ガーネフの圧倒的魔力の前に挫けそうになるものの、父親の幻に勇気づけられ
仲間たちの応援の力を自分の魔法に乗せることで、ついにガーネフを倒すのだった。
しかし、西の塔を守るドルーア兵の手によってマケドニアの心優しきシスターのレナが命を落としてしまう。
さらにドルーア領での最終決戦ではバヌトゥが火竜の群れを道連れにして爆発の中に消えた。
多くの犠牲が生まれるものの、ガーネフの魔の手から救出されたアリティアの王女エリスが持つ
復活の杖『オーム』の魔力があれば、失った大事な仲間たちを取り戻すことが出来るらしい。
果たして森崎たちは次々と迫る危機をすり抜け、ドルーア城へと辿りつけるのか?
そして、城の最奥で待ち受ける暗黒地竜メディウスとの決戦に勝利することができるのか…?
☆前スレ
【砕け散れ】ファイアーモリブレム25【ガーネフ!】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1293792909/l50
964 :
森崎名無しさん
:2011/03/07(月) 23:25:34 ID:???
ミネルバは守備覚醒しないのかな
965 :
森崎名無しさん
:2011/03/07(月) 23:25:36 ID:???
バーツ 37/37 銀の斧(攻速…13 係数…ダイヤK〜4)
命中判定→
ハートQ
+18+指揮(6)+支援(3)=
追撃判定→
スペードQ
+18+指揮(6)+支援(3)=
攻撃判定→
スペードQ
+34+指揮(6)+支援(3)=
回避判定→
ハート4
+18+指揮(6)+支援(3)=
守備判定→
クラブQ
+13+指揮(6)+支援(3)=
966 :
森崎名無しさん
:2011/03/07(月) 23:25:48 ID:???
バーツ 37/37 銀の斧(攻速…13 係数…ダイヤK〜4)
命中判定→
クラブ2
+18+指揮(6)+支援(3)=
追撃判定→
クラブ10
+18+指揮(6)+支援(3)=
攻撃判定→
クラブ10
+34+指揮(6)+支援(3)=
回避判定→
スペード5
+18+指揮(6)+支援(3)=
守備判定→
ダイヤ7
+13+指揮(6)+支援(3)=
967 :
森崎名無しさん
:2011/03/07(月) 23:26:30 ID:???
ジェネラルA 37/37 銀の槍(攻速…0 係数…)
命中判定→
ハート9
+19+指揮(2)=
攻撃判定→
スペードQ
+30+指揮(2)=
回避判定→
スペード9
+8+指揮(2)=
守備判定→
スペード8
+19+指揮(2)=
968 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/07(月) 23:32:14 ID:???
>>964
失礼しました!やはり更新が滞るとミスが多くなりがちですね。気をつけねば…
============
バーツ 37/37 銀の斧(攻速…13 係数…ダイヤK〜4)
命中判定→ ハートQ +18+指揮(6)+支援(3)=39
追撃判定→ スペードQ +18+指揮(6)+支援(3)=39
攻撃判定→ スペードQ +34+指揮(6)+支援(3)=55
回避判定→ ハート4 +18+指揮(6)+支援(3)=31
守備判定→ クラブQ +13+指揮(6)+支援(3)=34
ジェネラルA 37/37 銀の槍(攻速…0 係数…)
命中判定→ ハート9 +19+指揮(2)=30
攻撃判定→ スペードQ +30+指揮(2)=44
回避判定→ スペード9 +8+指揮(2)=19
守備判定→ スペード8 +19+指揮(2)=29
バーツの攻撃!ジェネラルAに26のダメージを与えた!
ジェネラルAの反撃!バーツは素早く身をかわした!
バーツの追撃!ジェネラルAに26のダメージを与えた!
ジェネラルAは倒れた。
============
ミネルバ守備覚醒→! card
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します
ダイヤ→守備+1
ハート→守備の成長率が△→○に
スペード→スキル『カウンター』が『+カウンター』(1/4で受けたダメージを相手にも与える)に
クラブ→スキル『捌き』1/4で守備判定の数値を回避数値に加算
JOKER→上記すべて
969 :
森崎名無しさん
:2011/03/07(月) 23:32:56 ID:???
ミネルバ守備覚醒→
クラブ4
970 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 00:11:30 ID:???
ミネルバ守備覚醒→
ハート4
971 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:11:48 ID:???
ミネルバ守備覚醒→ クラブ4
クラブ→スキル『捌き』1/4で守備判定の数値を回避数値に加算
※ミネルバがスキル『捌き』を習得しました!
============
バーツが見事ミネルバのミスをカバーしたといったところで
このスレの本編更新は一旦ここまで。
次からは、次スレのタイトル募集と共に天国編の後始末をしておきたいと思います。
やはりこのままサッカーを続けていくのはだれてしまうだろうと判断し、
天国カップは事実上凍結ということにさせていただきます。
しかし、彼らには第2部で大きな役割を用意させていますので再登場にどうかご期待ください。
【】ファイアーモリブレム27【】
972 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:12:53 ID:???
天国カップ第一試合。ヴェルダン王国VSマンスター連合。前半21分に、その大事件は起こった。
サイドを稲妻のようにドリブルで切り裂き、ゴール前に駆け込む味方FWのサジに的確な
センタリングを上げたオグマが、突然光の粒子に包まれたかと思うと忽然と姿を消してしまったのである。
それと同時にゴール前を守っていたウェンデルも、同じくDFのサンディマの目の前で消えてしまった。
この窮地の事態にすぐさま試合は中断され、試合は後日行われることに相成ったのだが…
ラディ「シーザさん!」
シーザ「ラディ、無事だったか!」
ラディ「えへへ、またこうして再会することができてうれしいっすよ。
ところで…いったいぜんたいどういうことなんですか?
急に俺たちアカネイア同盟軍のメンバーを集めたりなんかして」
アストリア「その話はこれからなされる。ハーディン殿、準備は整った。始めてくれ」
この大会のために特設された選手たちのための宿舎の一室に、元アカネイア同盟軍…
つまり、戦闘中に命を落とした、所謂『ロスト』してしまったメンバーが集まっていた。
ハーディン「今回集まってもらったのはほかでもない。皆も分かっているとは思うが、
試合中に失踪したオグマ殿とウェンデル殿についてのことだ」
ハーディンの言葉を聞いたメンバーたちに緊張が走る。
なにせ試合中、しかも煙のように跡形もなく消えてしまった怪現象。
しかも、この試合はただの試合ではなかった。ハーディン達ロストしたメンバーの
復活の権利をかけた大事な試合。その試合で消えてしまったということは…
973 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:13:55 ID:???
ハーディン「大体の理由は各々察知しているだろう。オグマ殿とウェンデル殿は…
おそらく、何らかの理由で現世にいるマルス殿たちの力で蘇らせられたのだろう」
ウルフ「ハーディン様…やはり本当なのですか!?」
ハーディン「ほぼ間違いないだろう。私が所属するグランベル同盟のコーチである
クロード神父に相談してみたところ、あの光の粒子は我々人間の活動体…
『エーギル』が放つ独特のものであり、同じく蘇生の杖を使ったことがある経験から
あの二人は現世で待つ仲間たちから必要とされ、無事に戦線復帰したとのことらしい」
ザガロ「馬鹿な!だったらどうしてハーディン様が選ばれないんだ!
まずなによりも優先されるべきお人だというのに…!おのれ!アリティアの小国の王子の分際で!」
ロシェ「(ビラクは…言及してくれなかったのだろうか…)」
ロジャー「(森崎…俺たちトモダチじゃなかったのかよ…)」
まさか自分たちの君主が、いくら一騎当千の力を持っているとはいえ一傭兵よりも
アカネイア同盟軍に必要とされていないという現実に激昂する者たちが絶えない。
サジ「なんだよ!オグマ隊長が復活するのは当然のことだぜ。
あの方がいればドルーアのメディウスなんざあっというまになますぎりよ!」
ゴードン「たしかにそうですね。いまさら僕達のような生半可な兵士が復活したところで…
とてもマルス様たちのお役に立てるとは思えませんし」
ダロス「だ、だよな…まともに修行をこなせなかったオイラに復活の資格なんてあるわきゃねぇんだよな…」
974 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:15:05 ID:???
自虐的な笑みを浮かべながら、なんとか納得しようとする者たちもいたが、
やはり誰もが心の底では思ってしまうのだ。自分たちは必要とはされていない。見捨てられてしまったのだと。
このままではいつまでたっても話がまとまらない。ハーディンは強く机を殴打して自分の方に注意を向けるようにする。
ハーディン「落ち着け!ここで取り乱していても何ら状況はかわらぬことは分かるだろう。
とにかく、今はおとなしくこの蛇の道の者たちに従う他あるまい。
彼らの話では、我々もいずれは復活させてくれるという約束となっている。
だから今回のようなサッカーの大会が行われたのだろう。違うか?」
ウルフ「…ですがハーディン様。それはいったいいつのことになるのですか?
そもそもここの世界の者たちが、それほどまでに信用できるのですか?」
ザガロ「結局あいつらは死んじまった俺達の魂を弄んで娯楽にしているだけだろ?
いつかは復活させてやるから今は俺達と一緒にサッカーに興じろだって?ふざけんなっての!」
アストリア「ウルフ、ザガロ。焦る気持ちはわかる。俺だって今すぐにでも蘇りたい。
まだ俺にはやり残したことが山ほどある。残してきてしまったものも…山ほど。
だから、今はとにかく落ち着こう。……耐えることも騎士の勤めではないか?」
シーザ「そうだな。状況をしっかり把握できない今、下手に動きまわることは得策ではない」
ラディ「でもなあ…ねぇハーディンさん。そのクロード神父とかいう人に頼むことはできないの?
俺達もいますぐにオグマさんたちのように生返してくださいってさ」
ハーディン「むう……」
ハーディンは迷っていた。生き返りたいという気持ちは皆同じ。
いくら復活が約束されているとはいえ、それがいつになるかは確定されてはいない。
だがこれだけは間違いない。彼らには自分たちを蘇らせる力があるということ。
これまでビラク、そしてリカードの2名が彼らによって生き返っている。
975 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:16:32 ID:???
こうした先駆者たちがいる以上、そのあとに続きたいものが出始めるのは仕方ないことであり
このまま彼らを抑えつける力は今の自分には無いだろうとハーディンは思っていた。
その時。ゆらりと彼の背後で影が踊った。
ハーディン「何者だ!」
ハーディンは素早く背後を振り返り叫ぶ。
その影はひどくどす暗く、観るものを不快にさせる陰険さが込み上がっている。
しかしそれと同時に思わず見続けてしまうような恐ろしい魅惑さも混ざり合っていた。
????「ふぇふぇふぇ…荒ぶるな。わしはお主達の味方じゃ…
わしについてくるがいい。さすれば…すぐにお前たちを元の現世へと送り届けてやろうて…」
アストリア「おのれ、正体を見せろ!怪しい奴め!」
アストリアは不気味にうごめく影の塊に銀の剣を振り下ろす。
しかしその塊から金色に輝く人間の片腕がニョロリとはい出てくる。
そしてその腕はアストリアの鋭い斬撃をいとも簡単に受け止めるのであった。
ギャキィンッ!!
アストリア「な……ば、馬鹿な…!この俺の剣が受け止められただとォ!?それも素手で…!」
?????「やめとけよ。今のあんたらじゃ俺の足元にも及ばねぇよ。
悪いことは言わねぇ。おとなしくこの爺の言う事に従っておきな」
その影からは2人の人間の声が聞こえてきた。1人は明らかな老人のしゃがれ声。
そしてもう1人はどこか刺のある口調だが、まだまだ幼い少年のような声である。
976 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:18:33 ID:???
ゴードン「(あれ…?この声、どこかで聞き覚えがあるような…?)」
????「さあ……どうする?このままいつ蘇るかも分からぬ空間にいつまでも缶詰状態にされるか。
それともわしたちについてきて、少しでも早く現世へと舞い戻るか…?」
?????「安心しな。少なくともここの連中よりかは早くアンタたちを蘇らせる力がこいつにはある。
……何を隠そう、この俺様もこの爺に助けてもらった身なんだよな」
ウルフ「な、なんだと!それは本当か!(しかし…さっきからこの少年の声を聞いていると胃がムカムカとしてくるな…)」
ザガロ「ハーディン様!これはチャンスですよ。いつまでもここでぐだぐだとサッカーをしているよりは…」
ロジャー「で、でもなんだか怪しいよ。そんなうまい話があるのかなぁ…?」
シーザ「確かににわかには信じられん話だが…」
????「恐れることはないぞ。さあ、今すぐこのゲートを潜りなさい。
まぁ…こんな虚仮威しにさえ怯える軟弱なものたちでは
たとえ生き返ったとしても足手まといにしか並んとは思うがなぁ…ふぇふぇふぇ」
ラディ「よし!決めた!俺は行くぜシーザさん!」
シーザ「な…ほ、本気かラディ!?」
ラディ「俺、あんまり頭よくないし、難しいことは分からないけど……
立ち止まって後悔するより、やってみて後悔したほうがいいかなって思ってさ」
思い切りの良い性格のラディらしい持論に、シーザは思わず苦笑する。
しかし長年の相棒のこの発言に、慎重派の彼の目も覚悟を決めたものになる。
977 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:19:49 ID:???
シーザ「…分かった、俺も行こう」
ラディ「へへっ、シーザさんならそう言ってくれると思ったぜ!」
?????「はは、物分りのいい奴だぜ。さすがはワーレンの傭兵だ」
シーザ「…待て。貴様、なぜ俺達がワーレンの傭兵であることを知っている」
シーザは影の中から聞こえる少年の声に疑問を投げかける。
だが、そこから帰ってくるのは愉快そうな笑い声だけだった。
?????「知りたいか?だったらはやくこっちに飛び込んでこいよ。教えてやるさ、なにもかもな……」
シーザ「……行くぞ、ラディ」
ラディ「あ、待ってくれよシーザさん!」
バッ!!シュイイィィーーーーン!!
シーザとラディは同時に影へと飛び込む。すると彼らの体はあのとき消滅したオグマたちのように
光の粒子に包まれて消滅した。ただひとつ違うのは…その輝きが影のようにどす黒いものであることだけだ。
ゴードン「…僕も行きます。行って確かめたい。どうして死んだはずの僕達が
こうして魂だけの存在になりながらも生かせてもらっている理由を。
(なにより……僕の記憶が間違いでなければあの声は……!)」
バッ!!シュイイィィーーーーン!!
続けてゴードンも影へと飛び込む。彼もシーザやラディと同じように黒い粒子になって消えていった。
978 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:21:05 ID:???
アストリア「……ハーディン殿」
ハーディン「…まったく、困ったものだな。だが、こうなってしまったからにはもはや仕方が無いことだ。
こうなることが我々の運命であったのかもしれん。だが……
その運命の先を作っていくのは間違いなく我々だ。ウルフ、ロシェ、ザガロ、ロジャー!」
ウルフ「はっ!」
ロシェ「はい!」
ザガロ「いつでも!」
ロジャー「ハーディン様といっしょなら怖くないです!」
ハーディン「これより狼騎士団はこの謎の影へと突入し、現世への帰還を目指す!
先に向こうで待っているであろうビラクの元へと必ずたどり着くぞ!」
バッ!!シュイイィィーーーーン!!
アストリア「…さて、俺も取り残されんうちに行くとするか」
ダロス「ま、待ってくれよアストリアの旦那〜!」
アストリア「(待っていてくれミディア。俺は……必ず君のもとへとたどり着く。
たとえそれがどんな苦難の道になろうとも…必ず君に会いに行く!)」
アストリアは次々と消えて行く仲間たちを見て腰を抜かしてしまったダロスを無視して影の中へと消えて行く。
たとえ悪魔に魂を売ってでも生き返って見せる。彼の敬愛する主君。そしてなによりも固い絆で結ばれている1人の女聖騎士のために。
ダロス「く……」
979 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:22:38 ID:???
ロストメンバーの中でただ一人残ったダロスは足をがくがく震わせて闇を放つ影の穴を見て怯える。
????「ふぇふぇふぇ…どうした。お主はこっちには来ないのか?」
ダロス「お、オイラは……」
?????「別にいいんだぜ。強制ってわけじゃねぇんだからさ。
自分のしたいようにすればいい。選択肢なんてものは無いんだ。
選ぶのはお前自身さ。誰かにレールを敷かれているわけじゃないんだからよ」
なにか悟ったふうな少年の声を聞き、ダロスは震える唇を静かに開いた。
ダロス「……オイラは……なにをしてもうまくいかねぇ半端者だったんだ。
自分にはなんの才能もねぇ。周りの連中に醜く嫉妬もしたもんだ。
だからやけになってガルダの海賊になったりもしたが……
悪にもなりきれねぇんだ。結局オイラは寝返って同盟軍に仲間入りしたんだ……
そんな俺がいまさら生き返ったって……なんの役にもたたねぇし……」
ダロスの弱々しいものいいに、突然影の中から1人の金髪の少年が飛び出してくる。
その金髪の少年は体こそダロスよりは小さいものの、彼の何倍もの威圧感を備えていた。
?????「……へぇ、そうかい。ま、勝手に自分に失望して諦めるのなら俺は止めはしないがな。
だが…これだけは言っておくぜ。結局自分を変えるのは自分自身でしかねぇんだよ。
力がねぇなら力をつけろ!自信がねぇなら自信を作れ!たとえハッタリでもいい。
無いものねだりをしたってそれは時間の無駄でしかねぇんだよ!」
ダロス「ぁ……ぁ……」
980 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:24:13 ID:???
?????「ちっ…テメェみてぇな情けねぇ奴を見てるとむかむかしてきやがるぜ。
まるであの仲間の手を借りなきゃ何も出来ねぇアイツのようだ。
……いいから来い!テメェはこの俺直々にみっちりと鍛えなおしてやる」
グイッ!
乱暴に襟首をつかみ、影の穴へと強引に引きずっていく少年に対し、ダロスはじたばたとささやかな抵抗をする。
ダロス「う、うわぁ!?ちょ、ちょっと!離してよ君!」
?????「君じゃねぇ。俺の名は……ラムカーネ様だ。よーく覚えておきな!」
ぽいっ!
ラムカーネと名乗る少年が、ダロスを穴の中へと放り込む。
その際に反転したダロスは、今まで背中しか見えていなかった少年の姿を垣間見る。
ダロス「ラム…カーネ?でも、その姿は――!?」
ダロスは見た。その金髪の少年の自信に溢れる不敵な笑みを漏らす顔を。
瞳の色、そしてその生気あふれる鮮やかすぎる金髪の色は明らかに違うものの――
2年前。タリス島にてまだ未知の競技であったサッカーを共に興じたあの少年と同じ顔をしていた。
ラムカーネ「せいぜい俺の役に立ちな。どうせ一度消えた存在だ。
こうしてまた出番を与えてもらえるだけでもありがたく思うことだな。
ククク……クハハッ……ハーーーーッハッハッハッハァッ!!!」
ダロス「(そんな……どうして……アイツと同じ顔をしているんだ……?)」
981 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 01:31:53 ID:???
闇に溶けていく意識の中で、ダロスは考えた。
これから自分たちはどうなってしまうんだろう。もしもあのとき、
界王星で修行をあと1回でもうまく成功させることだできていたら。
今の自分は決してこんな不安にかられることもなかっただろうに。
そんな後悔と不安の念を抱きながら、徐々に重たくなってくる瞼に逆らえず
ダロスは自分たちをグルグルと巻き込んでいく暖かな闇の中で静かに瞳をとじるのだった。
一方その頃。森崎が死闘を繰り広げている最中、彼と全日本ユースのキャプテンを争うであろう戦士たち。
そしてそんな彼らと共に母国の誇りを抱いて世界一の栄光を獲得せんと修行に励む男達がいた…
陽子「はぁ〜い!第1部もいよいよクライマックスね!
森崎君にとってはあと1つ大事な戦いの場所が用意されているんだけどね…
今回は最後の夜のあとに入れる予定だった陽子レポートの報告を
埋めネタ代わりに挿入していきたいと思うわ。
様子を見たい各国のライバルたちを選んでちょうだいね!」
☆どこの様子を聞きますか?
Aメキシコ(日向・若島津)
Bドイツ(若林)
Cイングランド(松山)
Dオランダ(三杉)
Eフランス(岬)
Fブラジル(新田・石崎)
G日本(中山)
2票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
982 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 01:35:09 ID:iwqwj2r+
G
983 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 01:52:28 ID:pSD/3Ib2
G
984 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 02:20:00 ID:???
>G日本(中山)
BJから告げられた残酷な診断。もう自分はあの頃の栄光を取り戻せる肉体は持ち合わせていないのだ。
その現実から逃げるように、いや、たとえどこへ逃げようともこの現実からは逃れられない。
これまで自分が歩んできた道がまるで夢であるかのように。
翼や日向などサッカーの才能に愛された者たちと同じラインに立つことが出来たという夢は、もう終わるのだ。
これからは自分には現実が待っている。たとえ地味だとしても、端役となろうとも。
着実に、一歩ずつプロサッカー選手としての階段を昇る果てしないような階段を登っていくことになる現実が待っている。
中山「(俺は……俺は……どうしたらいいんだ)」
BJは言う。自分は専門外だが、この医者ならば肉体改造の知識に秀でているだろう。
リスクは大きいが…君が望むのならば、夢の続きを見たいのならば彼を尋ねなさいと。
しかし、それと同時に自分は君の専門医ではなくなる。私は治す事はできても造ることは出来ない。
君のこれまでの努力を買って、治療費はまけてやる。そのかわり、もう二度と私は君の前には現れない、と。
中山「(BJ先生……俺は……)」
来生「おーい中山!ボールそっちいったぞ!」
ビュンッ!
中山「!? お、おう!」
バムゥッ!
来生からの鋭いパスが、なんとか反応を返した中山の足の内側へと当たる。
危うくトラップミスになると思われたが、なんとか足を踏ん張ってキープし、折り返しのパスを送った。
985 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 02:22:54 ID:???
井沢「もっとリターンを早くしてくれキャプテン!俺達もいつまでも甘やかしたくはないんだから」
滝「まぁまぁ。こうしてグラウンドに帰ってきてくれただけでもよしとしようぜ。
……中山。まだ体調がわるいのなら無理はしないで木陰で休んでこいよ」
中山「……大丈夫だ。冬の選手権までもう時間がない。高校三連覇が掛かっているんだ。俺だけ休むわけにはいかないさ」
高杉「(気持ちは嬉しいんだけどな……残念だが、今のお前じゃ足を引っ張っているにすぎないんだ、中山……)」
高杉はその米粒のような小さな瞳で中山を寂しそうに眺めていた。
同じDFとして、自分より格上の存在であった『ライバル』の一人のあまりの醜態が悔しかった。
中山「(何が…何がキャプテンだ!しっかりしろ!俺は……俺はもっと動けるはずなんだ!)」
だが既に自分の能力は修哲トリオと比べ大きく劣るものとなっていた。
いや、本来の実力の差に戻ったのだ。これまでの自分の実力がおかしかったのだ。
ピッ!!
早苗「はい、一旦ここまで!10分の休憩の後試合形式の練習に移るわよ!」
一旦の休憩を知らせる笛が鳴らされる。中山はマネージャーたちからタオルを受け取ると顔を拭きながら木陰へと向かう。
山森「…キャプテン、大丈夫ですか?さっきからなんだか動きの調子が…」
中山に話しかけてきたのは同じく高校から伸び悩み続けている山森である。
岬、石崎、新田が海外へと研修に出たことで、彼も一応はスタメンを保ってはいた。
しかし今の彼からは中学校の頃のような何かやってくれるだろうという期待感が感じられない。
だが彼のこうした誠実な後輩らしい気遣いの良さだけはあの頃のままだった。
986 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 02:24:25 ID:???
中山「……」
BJからの宣告。これからの自分の選択。自分だけ取り残されているのではという焦燥感。
そしてこのやり場のない苛立ちや怒りの感情。同じく伸び悩んでいるであろう
可愛い後輩にさえ、気がゆるめばこの邪悪な感情をぶつけてしまいかねない劣等感。
そんな様々な感情の渦に包まれ、中山は……
本来の位置→! card
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します
ダイヤ・ハート→山森に自分の悩みを打ち明けた
スペード→山森に体調が悪いから少し練習を抜けると伝える
クラブ→山森に思わず八つ当たりをしてしまう
JOKER→なんだか不気味な視線を感じる…あのネットの裏からだろうか?
987 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 02:25:40 ID:???
本来の位置→
クラブ7
おねいさんがシリアスなシナリオを叩き壊すと聞いて(略)
988 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 02:45:56 ID:???
【暗黒竜と】ファイアーモリブレム27【光の剣】
【大陸】ファイアーモリブレム27【解放!】
【闇は倒れ】ファイアーモリブレム27【また蠢く】
中山さんもまた超…ラムカーネ軍に誘われてしまうのだろうか…
989 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 03:07:21 ID:???
>>987
琴音さんくらいですからね。この湿っぽい空気をなんとかしてくれそうなのはw
>>988
スレタイ候補ありがとうございます!超…ラムカーネたちは
第2部のサッカーパートの肝になってくる存在ですからね。これからの活躍に期待してくださいね〜
============
本来の位置→ クラブ7
>クラブ→山森に思わず八つ当たりをしてしまう
中山「…人のことを心配している場合かよ」
山森「え…?」
中山自身も驚いていた。まさか自分の口からこんな嫌味な言葉が出てくるとは。
しかし一度あふれたその言葉たちは滝のように、決壊したダムのように流れ出る。
もはや止めようはないのだ。止める術を知らないのだ。止めるつもりがないのだから。
中山は山森の豆粒のような小さな瞳に指を突きつけて激昂した。
中山「新田の穴埋めのお前に心配されるほど俺は落ちぶれちゃいない!
スタベンのお前が今何をしなければならないか教えてやるよ!
人の心配をするくらいなら死に物狂いで練習しろ!森崎ならきっとそうしているぞ!」
そこまで言い終えて中山はハッとした。山森の怯えた、同時に自分を嫌悪する視線に気づく。
山森「…すみませんでしたキャプテン。……でも、これだけは言わせてください。
あなたみたいな人に、森崎キャプテンのような指揮は取れませんよ。……絶対に!」
ダッ!!
990 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 03:09:02 ID:???
もしかすれば、山森は泣いていたのかもしれない。自分と同じように高校に入ってから
まるで別人のように伸び悩み続ける先輩から言われた八つ当たりのような罵声にショックを受けてもおかしくはない。
だが、中山は自分が間違ったことを言ったとは到底思えなかった。
自分は間違ってはいない。ならば間違っているのは……なんなんだ?
全国小学生サッカー大会での自分の活躍か?静岡県予選大会での南葛との死闘だろうか?
これまでの自分のサッカー人生を振り返りながら、うつろな目で中山はグラウンドの外へと飛び出していた。
向かう先はただ一つ。BJから紹介されている肉体改造専門の病院。
もう自分は戻ることができないかもしれない。いや、戻りたくはない。
トップクラスの選手でしか眺めることの出来なかったあの雄大な景色が脳裏から消えてくれないのだ。
もう一度。もう一度森崎や翼たちと。日向や三杉、世界との強豪たちと戦いたい。
味方でも敵でも構わない。自分も彼らのような一流の選手たちと同じ舞台でサッカーをしたい…
終わらない夢など無い。けれども夢を見続けたい衝動からは逃れられない。
中山は決意した。全てを捨ててでも…自分はあの頃のようになりたいと。
疾く、巧く、強く、逞しく。風林火山の如き強靭な肉体をどんな手段を使おうとも手に入れるのだ。
山森には絶対に無理だと言われた言葉。森崎のようにはなれないのだと。
だが、皮肉なことに確かに中山の瞳は『あの頃』の森崎のようになっていた。
自分の欲望に正直で、誰かの犠牲など厭わない。野心の塊にとり憑かれた覇王のように――。
991 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 03:10:39 ID:???
陽子「(……残念だけれど今の彼の精神の不安定さではユース代表には選べないわね……
それと比べても秀哲トリオや高杉くんの伸びが素晴らしいんだから。
それでも各国に遠征に向かっている選手たちに比べれば彼らもまた劣っているのだけれどね…)
っとと、とにかく今夜の更新はここでいったんおしまいよ。
新しいスレタイも募集しているわ。それじゃあまたお会いしましょうね〜」
☆どこの様子を聞きますか?
Aメキシコ(日向・若島津)
Bドイツ(若林)
Cイングランド(松山)
Dオランダ(三杉)
Eフランス(岬)
Fブラジル(新田・石崎)
G日本(早田)
1票集まった時点で確定です。メール欄を空白にしてIDを表示して投票してください。
992 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 03:16:32 ID:gwiJxtzQ
C
あれから松山は…気になるんだぜ
993 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 03:19:04 ID:???
中山さん「間違っているのは……世界だ!」
994 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 07:22:34 ID:???
【頑張りし】ファイアーモリブレム27【者たち】
【地獄パート】ファイアーモリブレム27【開始】
【勝った!】ファイアーモリブレム27【暗黒戦争完】
【半年ぶりの】ファイアーモリブレム27【サッカー】
995 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 08:48:50 ID:???
【勝利を】ファイアーモリブレム27【この手に】
【光を】ファイアーモリブレム27【取り戻せ】
996 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 22:39:33 ID:???
>>992
第2部ではよりクロスオーバー色が濃くなっていく予定ですので、彼らの出番も増えそうです。
>>993
『ファイアーモリブレム』では中山さんには少々辛い試練を潜ってもらうことになりそうですね…
>Cイングランド(松山)
北海の荒鷲こと松山光。彼は日本サッカー協会の後押しもあり、
マンチェスターユースと正式に契約を結び、チームメイトたちとトップ昇格を目指すことになっていた。
誰が見ても順調に見えるプロサッカー選手への道。しかしここに来て松山の前にある事件が起こったのである。
どったの?→! card
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します
ダイヤ→フランスとの交流試合であるドーバーカップにて岬と再会していた
ハート→なんと藤沢が冬期休暇を利用して遊びに来るらしい
スペード→サンパウロFCの特別強化遠征試合に参加。石崎や新田と再会していた
クラブ→リネカーに負けてからというものの慢性的なスランプに陥っていた…!
クラブA→なんと藤沢が交通事故にあって意識不明の重体!松山は全てをかなぐり捨てて緊急帰国だ!
JOKER→一時的だがトップ昇格。さらにイタリアのレッチェと練習試合をすることになり…?
997 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 23:14:42 ID:???
どったの?→
クラブ9
998 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 23:34:14 ID:???
どったの?→ クラブ9
>クラブ→リネカーに負けてからというものの慢性的なスランプに陥っていた…!
バココッ!!
松山「あっ…!」
ロブソン「どうした松山。いつものような粘りのキープはどうしたんだ?」
松山「くっ…も、もう一度だ。もう一度頼む…!」
ある日のグラウンドでの練習の風景。その中で松山はロブソンに何度も呆気無くボールを奪われてしまっていた。
イングランドの次代の英雄、獅子王リネカー。彼に中盤を抑えられたショックからまだ松山は立ち直れないでいた。
リッキー「(…おいおいロリマーちゃん。まだマツヤマは調子を取り戻せないのかねぇ)」
ロリマー「(うん……チェルシーとの優勝決定戦で負けてからいきなり調子を落としちゃったよね。
カルツもソーダも帰国しちゃった今、マツヤマには頑張ってもらわないといけないのに…)」
シューマッハ「…………」
今季、惜しくも優勝を逃したマンチェスターユースは来季こそ王座を奪うべく猛練習に励んでいた。
しかし松山はここに来て大きく調子を落としていたのだ。いつものような粘り強いディフェンスは影を潜め
この世代ではトップクラスまで鍛えあげられたシュート力もおとなしいものへと変貌していた。
松山「くそっ!今度こそ!」
バシュウッ!!ギュルルルルル……バシィッ!
松山「うっ…そ、そんなァ…」
999 :
モリブレム
◆RK7RVcZMX2
:2011/03/08(火) 23:36:32 ID:???
シューマッハはこの日3本目のイーグルショットを軽々とワンハンドキャッチをすると松山に対してこう言った。
面倒見が良い?シューマッハくん→! card
!とcardの間のスペースを消してカードを引いてください。カードで分岐します
ダイヤ→「随分独りよがりなプレーが続くな。周りが見えていないのか?」
ハート→「落ち着け。リネカーに、チェルシーに負けたのが悔しいのは俺達も同じだ」
スペード→「いい加減立ち直れ。それが出来なくてはプロ昇格なんて夢でしか無いぞ」
クラブ→「故郷が恋しくでもなったのか?情けない奴め…」
JOKER→「さっきから何を試している?いつもとボールの回転が違うぞ…?」
============
上記の判定の結果によって、第1部最後の試合での松山の能力が若干増減します。
このスレでの更新はここまでになります。続きは次スレでお会いしましょう!
次スレ↓
【暗黒竜と】ファイアーモリブレム27【光の剣】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1299588644/l50
1000 :
森崎名無しさん
:2011/03/08(火) 23:38:19 ID:???
面倒見が良い?シューマッハくん→
ダイヤQ
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