キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【パーフェクト】キャプテン霊夢14【覚醒教室】
1 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/10/12(水) 00:47:58 ID:???
このスレは東方Projectの主人公・霊夢がお賽銭増加の為の
信仰獲得を目指して、奮闘するスレです。
現在は、幻想郷チームと外来人チームの両方が出場する大会で
優勝することを目標にしています。
東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
読者の皆様に引いて頂いたカードや、投票して頂いた選択肢に従い、物語が展開します。
文章を書くのは初めてなのでお見苦しい部分や誤字・脱字等あると思いますが、
皆様のお時間潰しと、森崎板の活性化のお役に立てれば幸いです。
前スレ
【ラグナロッH】キャプテン霊夢13【始まるは今】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1316943112/
【前スレの簡単なあらすじ】
クラブ一族「「「博麗神社に参拝に来ました!!!」」」
翼「なんでいきなり霊夢に怪我をさせることになったんだ!」
霊夢「クラブ2なんて出すからでしょ……」
早苗「バッドエンド判定に組み込まれたと思ったらダイヤ絵札で颯爽と登場!」
空「覚醒!覚醒!また覚醒!更に覚醒判定でもJOKER!!!」
大妖精「ひえーん!なんで全部ねじ込まれるんですかー!?」
焔「7、7差をあっさり止められた……」
メルラン「1点決めたけどやっぱりJOKERないときついわねー」
チルノ「何でドリブルがJOKERでシュートは2なんだー!」
レティ「Qも出してるんだけど、そういう時に限って相手の引きが良いのよね……」
ルーミア「ピンポイントK引きで防がれたのかー」
鼎「何とか全部防ぎきれたー……」
ウサギA「初めてJOKER出たのに覚醒判定がひどすぎる!」
ウサギB「1回だけかくせいできたー」
ウサギC「そこそこブロックなら戦えるようになったぞ!」
希「ちゃっかりJOKERゲット!」
904 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/03(木) 23:50:29 ID:KBEnx4OM
B 妖夢
霊夢「(妖夢は……刀の手入れをしてるわね。特に予定はなさそうか)
妖夢、ちょっと良い?」
妖夢「ん……あ、霊夢?なにか用事?」
霊夢「ええ、大会前だし、軽く練習でもしない?と思って」
妖夢「……そうね、前の練習で成果出せなかったし。OKよ」
妖夢は霊夢の言葉に軽く頷き、二人は練習場へと向かう。
■霊夢
ドリブル、シュート→相当上がりにくい
パス→上がりにくい
カット→やや上がりにくい
それ以外→普通
■妖夢
パス、タックル→やや上がりにくい
それ以外→普通
霊夢「あれ、カットがやや上がりにくいになってる」
妖夢「私はドリブルはまだ割と伸びる余地が残っているみたいですね」
霊夢「なるほど。さて、それじゃ二人で何を練習しようかしら……」
霊夢→
妖夢→
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
905 :
森崎名無しさん
:2011/11/03(木) 23:51:24 ID:MweN6Vxs
霊夢→ブロック
妖夢→シュート
906 :
森崎名無しさん
:2011/11/03(木) 23:57:44 ID:6jNMSFlU
霊夢→タックル
妖夢→シュート
907 :
森崎名無しさん
:2011/11/03(木) 23:58:38 ID:WtGgCG1E
霊夢→タックル
妖夢→ドリブル
908 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/04(金) 00:29:17 ID:CGI7/xaI
すいません、未決なので上げさせて頂きます。
909 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 00:32:55 ID:kt8uTTGI
霊夢→タックル
妖夢→ドリブル
910 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/04(金) 00:37:59 ID:CGI7/xaI
霊夢→タックル
妖夢→ドリブル
霊夢「妖夢はドリブルで私を抜きに来て頂戴。私はタックルでそれを止めるわ」
妖夢「私のドリブルと霊夢のタックルはほぼ互角だし、良い練習になりそうね。
それでは……いざ、尋常に勝負!」
霊夢「いや、大げさだから!練習だから!」
★霊夢のタックル練習→! card★
★妖夢のドリブル練習→! card★
先着二名様で引いて下さい。カードのマークによって分岐します。
(霊夢)
K→タックル+2!
4〜Q→タックル+1!
3以下→効果無し
JOKER→タックル+3!更にタックル技習得!
(妖夢)
K→ドリブル+2!
4〜Q→ドリブル+1!
3以下→効果無し
JOKER→ドリブル+3!更にドリブル技習得!
911 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 00:38:16 ID:???
★霊夢のタックル練習→
ダイヤJ
★
912 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 00:40:42 ID:???
★妖夢のドリブル練習→
ダイヤJ
★
913 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 00:41:57 ID:???
カード一致した!
914 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 00:43:45 ID:???
特訓ならすごいことになってたな
915 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/04(金) 00:55:41 ID:CGI7/xaI
>>913
さん まさかここでカード一致とはw
>>914
さん そうですね、もう少し後に出てくれていれば……!
★霊夢のタックル練習→ ダイヤJ ★
4〜Q→タックル+1!
★妖夢のドリブル練習→ ダイヤJ ★
4〜Q→ドリブル+1!
妖夢「妖夢、行きます!」
ガッ!ガッ!グンッ!
霊夢「(うーん、妖夢ならではのドリブルよねぇ。これは私には真似出来ないわ)」
強靭な足腰に任せた、強引な切り返しを連続させる妖夢のドリブル。
だが、その動きは洗練されていて、ある種の美しさすら感じる。
霊夢「(だけど、根が素直なせいか、動きや読みやすいわね!)そこよっ!」
ズサァアアアアアアア!!バチィッ!
妖夢「ぐっ!?」
霊夢「ふふ、今回は私の勝ちね」
妖夢「完全に読まれてた……流石ね、でも、もう一度よ!」
お互いの実力が拮抗している為、勝負は勝ったり負けたりを繰り返すことになる。
二人は、まるで互いが互いを引っ張り合うかのように成長していくのだった。
※霊夢のタックル、妖夢のドリブルが+1されました!
※カード一致効果により、妖夢の感情度が少し上昇しました!
916 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/04(金) 00:56:59 ID:???
霊夢と妖夢が仲良くカード一致したところで、今日はここまでとさせて頂きます。
皆様、本日も遅くまでお付き合い頂き、ありがとうございました。
明日も宜しくお願い致します。
このスレは埋めネタがそこそこ長くなりそうなので、ここからスレタイを
募集させて頂きます。次スレはまず月末定期イベントのみ行い、
その後は先にこのスレの埋めネタを行います。
(大会出場チームの特訓イベントが含まれている為)
【】キャプテン霊夢15【】
お一人様いくつ出して頂いても構いません。宜しくお願い致します。
それでは皆様、本日もお疲れ様でした!
917 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 01:05:14 ID:???
【呪われた】キャプテン霊夢15【命蓮寺】
【初の】キャプテン霊夢15【ビハインド】
【ウサギC】キャプテン霊夢15【次は君だ】
乙でしたー
918 :
森崎名無しさん
:2011/11/04(金) 09:49:59 ID:???
乙です
【Cを乗り越え】キャプテン霊夢15【スキル獲得】
【命知らずの】キャプテン霊夢15【ブロック稼業】
【紅巫女スランプ】キャプテン霊夢15【支えろヨッシー】
919 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 00:22:05 ID:???
命蓮寺。人里近くにあるお寺であり、その正体は大型の空飛ぶ船であり、
船長である村紗水蜜がその場所に誘導して着陸させ、改装を施したものである。
現在そこに住んでいるのは、村紗水蜜、雲居一輪、雲山、幽谷響子、寅丸星の5人である。
(ちなみにナズーリンと白蓮は現在マリオとヨッシーFCに所属しているが、
練習がない日は命蓮寺に帰ってくることも多い)
星「これで決めてみせますよ!」 バゴォオオオオン!!!
魔界人A「(ドガァ!)きゃー!?」
響子「これで決めてみせますよー!!!」 バチィッ!!!
一輪「(……ブロック上手いのね、この子)」
村紗「ほら、ぬえ。あんたも真剣に練習しなさいって」
ぬえ「んー、面倒だなぁ。村紗の頼みだから一応は真面目にやるけど」
小傘「今度こそ皆を驚かせてやるんだからー!」
彼女達は今、目前に迫った大会の最後の仕上げを行おうとしている。
本来は、この大会は新生チームの船出ということもあり、結果はそこまで求めていなかったが、
事情が変わったのだ。主に村紗と一輪にとって。
一輪「(姐さんが私達のプレイを見るのよ!無様な姿は見せられないわ!)」
村紗「(聖の前で、不甲斐ないプレイをする訳にはいかないわ!)」
村紗と一輪は他のメンバーよりも遥かに真剣に練習に励む。
そして時折視線を合わせて、
村紗・一輪「「(特にこいつにだけは負けない!!!)」」
と火花を散らしていた。
920 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 00:23:53 ID:???
一輪「ぬえ、あんたシュート得意よね?ちょっと私の特訓に付き合って頂戴」
ぬえ「え?何で私が……」
一輪「い い わ よ ね ?」
ぬえ「(ビクッ!)は、はい!」
笑っているが笑っていない一輪の圧力に押され、思わず頷いてしまうぬえ。
こうして、ぬえと一輪の間で特訓が行われることとなる。
ぬえ「えーと……それじゃ、行くよ、一輪」
一輪「ええ、思いっきり撃ってきなさい!」
★このスレでは基本的にFWなぬえさん→! card★
★特殊タイプのGK、一輪さん→! card★
★友情補正→! dice/5★ ※端数切り上げ
先着三名様で引いて下さい。カード、ダイスの数値によって分岐します。
カード+ダイスの数値の合計が……
35→ぬえと一輪、超進化!シュート+6/セーブ+6!更に全能力+2!更に…?
31〜34→ぬえと一輪、大進化!シュート+5/セーブ+5! 更に全能力+1!
26〜30→ぬえと一輪、進化!シュート+4/セーブ+4!更に全能力+1!
21〜25→ぬえと一輪、覚醒!シュート+4/セーブ+4
16〜20→ぬえと一輪、変貌!シュート+3/セーブ+3
10〜15→大分良い感じになった。シュート+2/セーブ+2
3〜9 →そこそこの効果はあった。シュート+1/セーブ+1
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)
※合計値が26以上の時、対応した必殺技習得!
921 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:24:45 ID:???
★このスレでは基本的にFWなぬえさん→
スペード7
★
922 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:25:31 ID:???
★特殊タイプのGK、一輪さん→
ダイヤ4
★
923 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:25:49 ID:???
★特殊タイプのGK、一輪さん→
ハート3
★
924 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:26:13 ID:???
★友情補正→
5
/5★ ※端数切り上げ
925 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 00:52:47 ID:???
★このスレでは基本的にFWなぬえさん→ スペード7 ★
★特殊タイプのGK、一輪さん→ ダイヤ4 ★
★友情補正→ 5 /5★ ※端数切り上げ
10〜15→大分良い感じになった。シュート+2/セーブ+2
ぬえ「喰らえー」
バシュウウウウウウ!!!
一輪「やる気のない掛け声ね……雲山、お願い!」
雲山「(ぶぅううううん!!!)承知!」
一輪の声と共に、後ろに巨大な入道が出現し、その大きな手でボールを殴り飛ばす。
雲山「ふんっ!!」
バチコーン!!!
ぬえ「え、ええ!?そんなのあり!?」
一輪「ふふふ、どう?これが私の編み出した必殺技、『キングクラーケン殴り』よ!」
ぬえ「止めてるの一輪じゃないじゃん……」
微妙に拗ねた顔をしながらも、とりあえず特訓は続けるぬえと一輪の二人。
劇的な効果こそ上げられないが、確実に二人は成果を上げていった。
※ぬえのシュート力+2、一輪のセーブ力が+2されました!
926 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 00:54:09 ID:???
その様子を見ていた村紗も、負けじとばかりに小傘との特訓を開始する。
彼女が行うのはパス練習。ストライカーであるぬえと星に確実に繋ぐ為には必須である。
村紗「(やるわね、一輪……!)それじゃ、私達も行くよ小傘ちゃん!」
小傘「う、うん、分かった!うらめしやー!」
村紗「今度こそ、あの緑巫女のカットを掻い潜って見せる!」
★タイプ的には早苗に近い村紗→! card★
★う、うらめしやー!→! card★
★友情補正→! dice/5★ ※端数切り上げ
先着三名様で引いて下さい。カード、ダイスの数値によって分岐します。
カード+ダイスの数値の合計が……
35→村紗と小傘、超進化!パス+6/カット+6!更に全能力+2!更に…?
31〜34→村紗と小傘、大進化!パス+5/カット+5! 更に全能力+1!
26〜30→村紗と小傘、進化!パス+4/カット+4!更に全能力+1!
21〜25→村紗と小傘、覚醒!パス+4/カット+4
16〜20→村紗と小傘、変貌!パス+3/カット+3
10〜15→大分良い感じになった。パス+2/カット+2
3〜9 →そこそこの効果はあった。パス+1/カット+1
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)
※合計値が26以上の時、対応した必殺技習得!
927 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:54:40 ID:???
★タイプ的には早苗に近い村紗→
ダイヤ3
★
928 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:54:42 ID:???
★タイプ的には早苗に近い村紗→
ハート2
★
929 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:55:14 ID:???
★う、うらめしやー!→
ダイヤ8
★
930 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 00:58:10 ID:???
★友情補正→
6
/5★ ※端数切り上げ
931 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 01:12:48 ID:???
★タイプ的には早苗に近い村紗→ ダイヤ3 ★
★う、うらめしやー!→ ダイヤ8 ★ マーク一致!
★友情補正→ 6 /5★ ※端数切り上げ
16〜20→村紗と小傘、変貌!パス+3/カット+3
村紗「(ディープヴォーテックスでは通るか分からない……ならば、あのスペカで!)
溺符『シンカブルヴォーテックス』」
ギュルンギュルンギュルンギュルン!!!
凄まじい渦を巻きながら村紗の放ったパスはFWへと向かうが、
DFではせりあいの次に得意なカットだけに、小傘も簡単には譲れない。
小傘「わ、わちきの一本足打法をみさらせー!!!」
カキーン!!!
村紗「う……や、やりますね、小傘ちゃん。なら、これならどう!」
小傘「へへー!ジャンプ力には自信があるんだよー!」
小傘のカットは(妙なディフェンスだったが)村紗の予想以上に鋭く、仮想早苗とまでは
いかないものの、村紗にとって練習相手としてこれ以上の相手はいなかった。
村紗「(大分上達出来たけど、これで通じるかどうかは……五分五分と言った所かしら)」
小傘「よ、よーし!鍛えた私のカットで相手のパスをカットしまくれば、きっと皆驚いてくれるはず!」
※村紗のパス、小傘のカットが+3されました!
932 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 01:14:05 ID:???
そんな風に火花を散らしている2つのペアとは対照的に、星と響子はほのぼのと練習をしていた。
星「若い子達は元気ですね……。さて、それでは私達も始めますか」
響子「若い子達は元気ですね……。さて、それでは私達も始めますかー!」
星「……今は山彦しなくて良いですよ」
響子「今は山彦しなくて良いですよー!」
星「ぬるぽ」
響子「ガッ!」
★典型的なストライカータイプ→! card★
★スキル含めて割と侮れない子→! card★
先着二名様で引いて下さい。カード、ダイスの数値によって分岐します。
カード+ダイスの数値の合計が……
35→星と響子、超進化!シュート+6/ブロック+5!更に全能力+2!更に…?
31〜34→星と響子、大進化!シュート+5/ブロック+4! 更に全能力+1!
26〜30→星と響子、進化!シュート+4/ブロック+3!更に全能力+1!
21〜25→星と響子、覚醒!シュート+4/ブロック+3
16〜20→星と響子、変貌!シュート+3/ブロック+2
10〜15→大分良い感じになった。シュート+2/ブロック+1
3〜9 →そこそこの効果はあった。星のシュート+1
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)
※合計値が26以上の時、対応した必殺技習得!
933 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 01:14:28 ID:???
★典型的なストライカータイプ→
ダイヤK
★
934 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 01:15:00 ID:???
★スキル含めて割と侮れない子→
クラブ4
★
935 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 01:43:07 ID:???
★典型的なストライカータイプ→ ダイヤK ★
★スキル含めて割と侮れない子→ クラブ4 ★
16〜20→星と響子、変貌!シュート+3/ブロック+2
星「私が胸を張って得意と言えるのはシュートだけです。それなのに、
前回に私達が出場した大会では結局あれを撃てませんでした……。
次の大会では必ずや得点を決めて見せます!宝塔よ、その力を今こそ我に!
光符『アブソリュートジャスティス』!!!」
バギャアアアアアアアアアアアアアアン!!!
星の左足から強烈な閃光が放たれる。その威力はかなりのものであり、
決してマリオとヨッシーFCのFWと比べても遜色のないものであった。
響子「私が胸を張って……な、長すぎて山彦出来な(ドガァ!)てー!?」
響子は山彦の尊厳を守ろうとしながらブロックに向かうが、星の台詞の長さに
山彦をしきることが出来ずに吹き飛ばされてしまう。
936 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 01:44:26 ID:???
星「す、すみません、大丈夫でしょうか?」
響子「い、いたた……」
星「(こ、ここは前にナズーリンに教わった方法で……)ヤッホー!」
響子「(バッ!)Yahoo!」
星「(……本当にこれだけで元気になるんですね)」
星の言葉に対して、すぐさま身を起こして山彦を行う響子。
響子は山彦の妖怪だ。山彦をすることこそが彼女の生きがいであり、
山彦をすることが彼女の妖怪としての尊厳を保つことになるのだ。
響子「よーし、次は止めるよ!じゃあ、もう1回!」
星「そうですね。それでは行きますよ!」
その後も星のシュートを響子がブロックする、という形で特訓を続ける二人。
お互いに最も得意とする分野だけに、互いが互いを引っ張る形で二人は成長していった。
星「ふむ、これならそれなりにいけるかもしれませんね」
響子「ふー、疲れたー」
星「お疲れ様でした。それじゃあ、大会でも宜しくお願いしますね」
響子「任せておいてー!どんなシュートもしっかり山彦して見せるよ!」
※星のシュートが+3、響子のブロックが+2されました!
937 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 19:42:40 ID:???
少々思う所があり、台詞が詰まっているとやはり読みにくいかなと思いまして、
今後は台詞と台詞の間は1行空ける形でしばらく試してみようと思います。
マリオとヨッシーFCと新生命蓮寺シーカーズがそれぞれ特訓で己の実力を高めている頃。
もう一つの大会参加チームであり、地底フリーフォールズもまた最終調整を行っていた。
ただ、このチームは特訓以前の根本的な問題を抱えていた。
ヤマメ「予想はしてたけど……」
キスメ「?」
パルスィ「……」
ヤマメ「私達3人以外全員バケバケとは……」
パルスィ「……妬ましいわ」
新生命蓮寺シーカーズや妖怪の山連合と比べると、地底フリーフォールズの主力は非常に少ない。
山の四天王こと星熊勇儀と伊吹萃香という、地底チームからすればエースとなる筈の二人が、
「ハンディキャップマッチ」というルールが、正々堂々を好む鬼の二人からすれば気に入らないらしく、
出場を渋っているからだ。一応メンバーリストには登録してあるが、戦力としては当てにならない。
残っているのはパルスィ、ヤマメ、キスメの3人のみだ。後はそこらで捕まえたバケバケしかいない。
しかも、パルスィはMFであり、ヤマメはDF、キスメはGK。そう、FWがいないのだ。
パルスィは攻撃的MFであり、一応シュートが撃てない訳ではないが、やはり専門職のFWに比べれば一枚劣る。
938 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 19:43:58 ID:???
パルスィ「妬ましい……人数が揃っている他のチームが妬ましいわ……!」
ヤマメ「助っ人でも募ってみるかい?とは言え、来てくれるかどうかは分からないけどねぇ……」
キスメ「(……3人じゃ寂しいです)」
相変わらずなパルスィは放っておいて提案をするヤマメだが、それも現実的には難しいと考えている。
嫌われ者である地底の妖怪達のチームに、好き好んで入ってくれる物好きなど、そうはいないだろう。
???「それなら、あたいが手伝ってあげようかい?」
パルスィ・ヤマメ・キスメ「「「 !? 」」」
突然後ろから声がして、驚いた3人が振り返る。
そこには、地霊殿の死体運び屋、火焔猫 燐が立っていた。
パルスィ「……地霊殿のペットがどういう風の吹きまわし?同情ならお断りよ?」
ヤマメ「わわ、いきなり喧嘩腰じゃ駄目だってば!えーと、なんか久しぶりだねぇ、燐。
私達としては歓迎なんだけど、何でこのチームに?確かあんた別のチームに所属してたよね?」
そう。お燐は既に紅魔スカーレットムーンズにさとり・こいしと共に所属している。
チームを追いだされたという話しは聞いてないし、この大会中のみとは言え、
無理にこのチームに参加する理由は見当たらない。
939 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 19:46:25 ID:???
その言葉に対して、お燐は苦笑しながら理由を話す。
燐「この間お空が戻ってきた時に知ったんだけど、あいつ最近すんごいパワーアップしてるみたいなんだよねぇ」
パルスィ「……あの能天気な烏ね。私の事をパルっちとか呼んでる。
能天気過ぎて妬む気にもなれなかったわ」
ヤマメ「パルスィのことあだ名で呼んでるのって、そういえばあいつだけだっけ」
キスメ「(……私もパルっちって呼んでみたいです)」
燐「それで、今度こそさとり様に良い所見せるぞー!って張り切っててさ。あたいも負けてられないなーって
思うんだけど、うちのチームはどうやら今回の大会には出ないみたいなんだよね。
それで、良ければあたいもチームに入れてくれないかい?」
再度、相手の意思を確認するお燐だったが、地底フリーフォールズのメンバーに反対する理由はない。
パルスィですら、今のままのチームでは全く勝負にならないことは分かっているのだ。
それに、お燐の同じ地底の妖怪だ。他の妖怪をチームに入れるよりは、まだ気分的に楽である。
パルスィ「……仕方ないわね」
ヤマメ「歓迎するよ。宜しくね、お燐」
キスメ「(……宜しくです)」
燐「ありがと!精一杯やらせてもらうよ!」
こうして、地底フリーフォールズにお燐が加わることが決まったのであった。
※地底フリーフォールズに助っ人として火焔猫 燐が加わりました!
940 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 19:48:52 ID:???
まだまだ戦力は足りない。特にFWに主力がいないのは余りに厳しいが、
それでも4人になったことだし、と練習を始める4人。
パルスィ「仕方ないわね……私がシュートをするから、あんたはそれを止めなさい」
キスメ「(宜しくお願いしますです!)」
このチームの最大の欠点である得点力のなさを補うべき、パルスィはシュート練習を行う。
本来MFだけに得意分野ではないのだが、それでも他の3人よりはまだ得点力がある方だ。
★シュートはそこまで得意じゃないパルスィ→! card★
★不動(動けないという意味)のGK、キスメ→! card★
★友情補正→! dice/5★
先着二名様で引いて下さい。カード、ダイスの数値によって分岐します。
カードの数値の合計が……
35→パルスィとキスメ、超進化!シュート+6/セーブ+6!更に全能力+2!更に…?
31〜34→パルスィとキスメ、大進化!シュート+5/セーブ+5! 更に全能力+1!
26〜30→パルスィとキスメ、進化!シュート+4/セーブ+4!更に全能力+1!
21〜25→パルスィとキスメ、覚醒!シュート+4/セーブ+4
16〜20→パルスィとキスメ、変貌!シュート+3/セーブ+3
10〜15→大分良い感じになった。シュート+2/セーブ+2
3〜9 →そこそこの効果はあった。シュート+1/セーブ+1
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)
※合計値が26以上の時、対応した必殺技習得!
941 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 19:50:28 ID:???
★シュートはそこまで得意じゃないパルスィ→
クラブK
★
バケバケかァ
覚醒連発でまさかのC様が本編出場したりして
942 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 19:50:31 ID:???
★シュートはそこまで得意じゃないパルスィ→
JOKER
★
943 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 19:53:00 ID:???
★不動(動けないという意味)のGK、キスメ→
ハート3
★
944 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 19:56:25 ID:???
★友情補正→
1
/5★
もったいないというか敵が強化されなくて楽になったというか
945 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 20:15:23 ID:???
>>941
さん
C様が出てくれたら毛玉Dと並ぶ名無し選手筆頭になってくれそうですねw
>>943
さん
これは勿体ない……というか、ほとんどの結果が平均的なものに終始してますね(汗)
キスメのカードが
>>942
さんのものだったら、割ととんでもないことになっていました。
★シュートはそこまで得意じゃないパルスィ→ クラブK ★
★不動(動けないという意味)のGK、キスメ→ ハート3 ★
★友情補正→ 1 /5★
16〜20→パルスィとキスメ、変貌!シュート+3/セーブ+3
ぶらーん、ぶらーん
いつもの桶に入ったまま、ゴールポストに自らの妖力で作り出した糸をひっかけて、
ぶらんぶらんと揺れているキスメ。緑のツインテールが特徴的なその顔以外は手も足も
小さな桶の中に引っ込んでおり、傍から見るととてもセービング出来るようには見えない。
パルスィ「……相変わらず奇妙なセーブね。それじゃあ、いくわよ!」
バシュウウウウウウウ!!!
パルスィの右足が振り下ろされ、シュートが放たれる。生粋のFW程ではないが、
決して侮れない威力を持っている。
946 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 20:16:34 ID:???
キスメ「(……見切ったです!)」
ぶぅうううううん!!!
キスメはゴールポストにぶら下がったまま、糸を操作して自分の入った桶を大きく揺らす。
そしてそのまま体当たりのような形でボールに激突する。
バチィイイイイイン!!!
キスメ「(……またつまらぬ物を切ってしまったです……)」
ヤマメ「えーと、キスメ、格好つけてるところ悪いんだけど……」
キスメ「(……?)」
パルスィ「……ボール、思いっきりゴールに入ってるわよ」
キスメ「(……?!)」
キスメにぶつかったボールは方向こそ変わったもののゴールに向かっており、
しっかりとゴールネットを捉えているのだった。
そんな事がありながらも二人は特訓を続け、劇的とまではいかないが、
それなりに実力を向上させることに成功するのだった。
パルスィ「ぱるぱる……3秒の差が妬ましいわ……!」
キスメ「(……しょぼん)」
※パルスィのシュート力が+3、キスメのセーブ力が+3されました!
947 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 20:19:53 ID:???
そして今度は、ヤマメと新しくチームに加わったお燐が特訓を開始する。
ヤマメ「次は私達だね。あんたとなら良い練習になりそうだわ」
燐「あたいもドリブルはもう少し鍛えたいからね!」
この二人は特に悩むこともなかった。お互いに、一番得意な分野が噛み合っている為である。
★毒蜘蛛タックラー、ヤマメ→! card★
★久しぶりの登場、お燐→! card★
先着二名様で引いて下さい。カード、ダイスの数値によって分岐します。
カードの数値の合計が……
35→ヤマメとお燐、超進化!タックル+6/ドリブル+6!更に全能力+2!更に…?
31〜34→ヤマメとお燐、大進化!タックル+5/ドリブル+5! 更に全能力+1!
26〜30→ヤマメとお燐、進化!タックル+4/ドリブル+4!更に全能力+1!
21〜25→ヤマメとお燐、覚醒!タックル+4/ドリブル+4
16〜20→ヤマメとお燐、変貌!タックル+3/ドリブル+3
10〜15→大分良い感じになった。タックル+2/ドリブル+2
3〜9 →そこそこの効果はあった。タックル+1/ドリブル+1
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、フラグ習得!(既にあれば回収)
※合計値が26以上の時、対応した必殺技習得!
948 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 20:20:39 ID:???
★毒蜘蛛タックラー、ヤマメ→
スペード6
★
949 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 20:20:48 ID:???
★毒蜘蛛タックラー、ヤマメ→
ダイヤ8
★
950 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 20:21:55 ID:???
★久しぶりの登場、お燐→
ハート6
★
951 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 21:35:31 ID:???
特訓した5組中、4組が同じ結果って……(汗)。
★毒蜘蛛タックラー、ヤマメ→ スペード6 ★
★久しぶりの登場、お燐→ ハート6 ★ 数値一致!
16〜20→ヤマメとお燐、変貌!タックル+3/ドリブル+3
クルン!クルン!
燐「じゃじゃーんっと!」
ヤマメ「ふふふ……いくらお燐とは言え、そう簡単に私を抜けるとは思わないでよね!
罠符『キャプチャーウェブ』!!!」
ぶわぁあああああああ!!!
燐「にゃ、にゃー!?」
じたばたじたばた!
ヤマメの体中から糸が出て来てお燐の進行方向に網を張る。
それに引っ掛かってしまい、もがくお燐だが、簡単に抜けられるような網ではない。
952 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 21:37:10 ID:???
ヤマメ「網にかかったわね!貰ったわよ!」
ズサァアアアアアアアアア!!!バチィッ!!!
燐「にゃ!?」
ヤマメ「ふふふ、良い調子ね!確か巫女のいるチームもサイドアタックよく使って来たし、
ここでしっかりタックルを鍛えておかないと!」
燐「む、あたいもドリブルはそう簡単には譲れないよ!もうひと勝負!」
ヤマメ「良し来た!」
ダダダダダッ!
バッ!バチィッ!
その後しばらく、練習ということも忘れて真剣勝負を繰り返す二人。
結果としてそれが良かったのか、二人のドリブルとタックルはかなりの上昇を見せる。
燐「はぁ、はぁ……うーん、こんな感じかね?そこそこの成果はあったと思うけど」
ヤマメ「そうね、私も大分タックルが上手くなった気がするわ。これなら何とか……。
(……とは言え、正直巫女のドリブルは止まる気がしないのよねぇ……)」
マリオとヨッシーFCのキャプテンである霊夢のドリブル力ははっきり言って鬼畜の一言だ。
しかもヤマメ達は知らないが、霊夢のドリブルは紅白戦で更に強化されている。
特訓は成功と言える結果を残したものの、ヤマメ達の不安は尽きることはなかった。
※ヤマメのタックルが+3、お燐のドリブルが+3されました!
953 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 21:40:20 ID:???
各チームの特訓イベントはここまで。続いて、バレンタイン埋めネタを開始します。
『幻想郷バレンタイン縁起』
2月14日。外の世界ではバレンタインデーと呼ばれる日である。
お菓子会社の陰謀だとか言われていたりもするが、大体の女の子はそんなことは気にせずに、
意中の相手や仲の良い友達にチョコレートをプレゼントしている。
本来の起源を気にせず、イベントをイベントとして楽しめるのは日本人の長所だ。
その一方で、幻想郷はと言うと……
★幻想郷のバレンタイン事情→! card★
先着一名様で引いて下さい。カードのマークによって分岐します。
ダイヤ、ハート→一般的に知られている!人里にも広まっている程!
スペード、クラブ→一部には知れ渡っているが、まだまだ広くは知れ渡ってはいない
JOKER→なんとバレンタインの大々的なイベントまで行われる程!
954 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 21:41:47 ID:???
★幻想郷のバレンタイン事情→
ダイヤK
★
中の人の趣味は
>>811
カップルか
955 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 21:42:19 ID:???
やる気マンマンw
956 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 22:35:57 ID:???
>>954
さん
実は他にも色々あったりするのですが、
>>955
さん
なんというやる気マンマンな幻想郷w
★幻想郷のバレンタイン事情→ ダイヤK ★
ダイヤ、ハート→一般的に知られている!人里にも広まっている程!
実は幻想郷でもバレンタインデーは意外と広く知れ渡っている。
いや、当初ははっきり言ってそんなイベントは名前すら知られていなかったのだが、
ここ数年でバレンタインデーの知名度は大きく広まっているのだ。
その理由はいくつかあるが、まず一つ目としては、西洋系の妖怪でなおかつ人里と
ある程度繋がりのある妖怪が存在している、ということがある。
アリスや紅魔館のレミリア等がその例で、彼女達は内輪ではあるが、
家族や友人にチョコレートを贈り、バレンタインを少しずつ幻想郷に浸透させていった。
だが、最も広まった原因と言えるのは、外の世界の人間がある程度幻想郷に来るようになった事だろう。
幻想郷に定住している守矢一家等はその良い例だし、ある時などは自力で結界を破って幻想郷に入った二人組もいた。
これはバレンタインデーの普及とは直接の関係はないが、最近は外の世界のサッカー選手も
大会に出場する為にこちらに来ることがあるのだ(大抵紫が連れて来るのだが)。
そんな訳で、バレンタインデーはいまや幻想郷でもポピュラーなイベントであり、
人里にも既製品や製菓用のチョコレートを売っている店がよく見られるようになる。
幻想郷ではチョコレートは貴重な為多少値は張るが、それを気にする人間は少ない。
957 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 22:38:31 ID:???
2月13日。バレンタインの前日。この日、博麗霊夢は博麗神社の境内でいつものようにお茶を飲んでいた。
霊夢「(うーん、最近なんかいつもと幻想郷の雰囲気が違うわねぇ)」
ボンヤリと湯呑を持ちながら、そんなことを思う霊夢。人里に買い物に行った時も、
自分と同じくらいの年の女の子が、洋菓子屋さんにごった返しているのを見かけた。
去年までの霊夢ならば、興味なさ気にそれを見送っていたかもしれないが、今年の彼女は少し違った考えを持っていた。
先ほど、バレンタインデーは人里にも広く知れ渡っていると書いたが、
普段人里から切り離された生活をしている霊夢も、それは同様である。
最もこれまでの彼女はもっぱら貰う側であり、それも本命と言ったようなものではなく、
魔理沙やアリス、咲夜等の友人同士でのチョコのやり取り、いわゆる『友チョコ』と言われるものだった。
霊夢「(今年は私もチームの皆に上げたりしてみようかなぁ。でも、洋菓子なんて作ったことないし……)」
霊夢も料理は苦手ではないがもっぱら和食専門であり、洋食や洋菓子と言ったものは全く作ったことがない。
霊夢「(チョコレートの作り方を知ってそうなのは……咲夜にアリス、後は早苗と……。
もしかしたら、紫も知ってるかもしれないわね。安全に人里でちゃんとしたのを
買って来るって手もあるけど……どうしようかしら?)」
A 咲夜に教えて貰って、自分で作ってみよう
B アリスに教えて貰って、自分で作ってみよう
C 早苗に教えて貰って、自分で作ってみよう
D 紫に教えてもらって、自分で作ってみよう
E ここはあえて一人で挑戦してみよう
F 安全に既製品を買うとしよう
G いや、むしろ貰うだけでいいんじゃね?
H その他(何かあれば明記して下さい)
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
958 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 22:39:45 ID:Mqb/iYPE
D
959 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 22:40:13 ID:UPIVdR9U
B
960 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 22:44:19 ID:DuHWZ5y2
B
961 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 23:27:55 ID:???
B アリスに教えて貰って、自分で作ってみよう
霊夢「(……そうね、アリスならチョコレートの作り方も知ってるだろうし、
ちゃんと頼めば変な見返りも要求されないだろうし、アリスが一番適任かしら)」
アリスは金髪に真っ白な肌というその容姿からも分かる通り西洋系の妖怪であり、
しかも料理好きである為、洋菓子作りの腕前もかなりのものであり、
霊夢も去年のバレンタインにアリスからブラウニーを貰ったが、あれはかなりのものだった。
そう考え、魔法の森のアリスの家へと向かう霊夢。
コンコン
とりあえずドアをノックしてみる霊夢。アリスの家は人里の家とは違い、洋風の造りになっている。
ガチャ
アリス「はーい、どちら様……あら、霊夢?こっちに来るなんて珍しいわね」
霊夢「……ええ、ちょっとアリスに用があって。お邪魔して良いかしら?」
アリス「私に?構わないわよ。じゃあ、とりあえず上がって頂戴」
突然の来訪にも特に機嫌を損ねることなく、霊夢を部屋に案内するアリス。
霊夢もここは大人しく頷いて、アリスについていく。
霊夢「ええ、そうさせてもらうわ」
上海「シャンハーイ」
962 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/06(日) 23:30:00 ID:???
アリスの入れた紅茶とクッキーでお茶にしながら、事情を話す霊夢。
ちなみに周りではアリスの人形達が紅茶を入れたり、お皿を運んできたりと
甲斐甲斐しく世話を焼いている。
霊夢「……ってことでさ、私にチョコの作り方を教えて欲しいの。アリスなら知ってるでしょ?」
アリスは霊夢の言葉を黙って聞いていたが、霊夢の言葉が切れた所で口を開く。
アリス「ええ、勿論チョコの作り方は知ってるし、霊夢に教えるのも別に構わないわ。
だけど、一つだけ聞かせてくれない?」
霊夢「な、何よ?」
真剣な表情で話すアリスに、思わずたじろぐ霊夢。すると、アリスの表情が突然崩れたものになる。
アリス「既製品を買わないで私の所に作り方を聞きに来たってことは……。
もしかして、霊夢にも誰か意中の人が出来たのかしら?」
霊夢「は、はぁ!?」
ニヤニヤとした表情で聞いてくるアリス。アリスとて年頃の女の子だ。
そういうことに興味がない訳ではない。しかも、目の前の相手が霊夢と来れば尚更だ。
A 「そ、その、いないことはないけど……」 ぼかした言い方で誤魔化す
B 「そ、そんなのいないわよ!ただチームメイトの皆に配るだけだってば!」 必死に否定する
C 「そ、そーいうアリスはどうなのよ!」 言い返してみる
D 「じ、実はその……早苗に……」 早苗だと言ってみる
E その他(何か霊夢に言わせたいことがあれば明記して下さい)
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
963 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 23:30:55 ID:Mqb/iYPE
A
964 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 23:31:09 ID:igZQYENo
C
965 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 23:33:20 ID:UPIVdR9U
D
966 :
森崎名無しさん
:2011/11/06(日) 23:33:27 ID:oiZnTLI6
D
967 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 00:04:21 ID:???
D 「じ、実はその……早苗に……」 早苗だと言ってみる
霊夢「じ、実はその……早苗に……」
恥ずかしそうに顔を赤らめながら、もじもじと膝の上で手を組んで言う霊夢。
自分でも以前から意識していたことは理解しているが、口に出して言うと更に恥ずかしさが募ってくる。
霊夢「(ち、違うのよ、ほら、早苗にはいつも片付けとか手伝ってもらってお世話になってるし、
そう、そのお礼!ただのお礼なんだから!)」
心の中で誰に言うでもなく必死に言い訳をする霊夢。
アリスは霊夢の様子をきょとんとした表情で、突然満面の笑顔になり、
アリス「かーわいいー!!!」
ガバッ!!!
霊夢「ひゃ、ひゃあ!?」
霊夢を思いっきり抱きしめた。それはもう遠慮なしに。
アリス「あーもう!霊夢がこんなに可愛いなんて知らなかったわ!反則よ!
どうしようかしら、今すごく貴方に『お姉ちゃん』って呼ばれたい気分だわ!
そうだ、せっかくだから今から私のこと『アリスお姉ちゃん』って呼んで頂戴!」
霊夢「だ、抱きしめるな頭を撫でるなええいいいから早く放せー!!!」
霊夢の抵抗もなんのそのとばかりにアリスは霊夢を撫で続ける。クールな人形遣い何処いった。
その時のことを聞かされた魔法使いMさんはこう証言している。「蛙の子は蛙。神綺の子はアリス」
968 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 00:05:41 ID:???
1分程好き放題にされた後にようやく解放され、いよいよチョコ作りの練習に入る二人。
ちなみに何故かアリスは霊夢以上にやる気になっている。
アリス「さあ、気合を入れていくわよ!」
霊夢「……ええ、お願いね。本当に……」
霊夢は既にぐったりしていた。主に精神的な理由で。
★アリスの指導→! card + 料理上手Lv3(+3)★
★霊夢の頑張り→! card★
先着二名様で引いて下さい。カードの数値によって分岐します。
数値の合計が……
35→神のチョコレートが完成した!
26〜34→一流のパティシエが作ったものと見紛う出来だ!
21〜25→お店に売っていてもおかしくない程の出来栄えだ!
16〜20→初心者にしてはしっかりしたチョコレートが出来た!
8〜15→多少形は崩れているが、まあ食べれる物が出来上がった
3〜7 →霊夢に洋菓子作りの才能はなかったのだ……。
※マークか数値が一致した場合、判定に+5されます。重複はしません。
※合計値が21以上の時、霊夢が「料理上手Lv1」のスキルを習得します。
※合計値が26以上の時……?
969 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 00:06:07 ID:???
★アリスの指導→
ハートJ
+ 料理上手Lv3(+3)★
970 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 00:06:30 ID:???
★霊夢の頑張り→
ハート2
★
971 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 00:08:25 ID:???
さすが幻想郷バレンタイン縁起
いきなりハート連発だよおい
それはさておき料理上手Lv1ゲットだな
972 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 00:10:23 ID:???
ハートで一致ってところがいいねw
973 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 01:07:06 ID:???
>>971
さん バレンタインだけに縁起の良いカードですねwスキルもゲットで更にチョコの出来栄えも完璧です。
>>972
さん ハート一致もそうですが、アリスさんのやる気を示すカードに吹きましたw
★アリスの指導→ ハートJ + 料理上手Lv3(+3)★
★霊夢の頑張り→ ハート2 ★ ※マーク一致!※
21〜25→お店に売っていてもおかしくない程の出来栄えだ!
やたらテンションの高くなったアリスだったが、やはりその指導は適切だった。
冷蔵庫から製菓用のクーベルチュール・チョコレートを取り出すと、説明を始める。
アリス「まずチョコ作りで大事なのは、チョコレートのテンパリングよ」
霊夢「テンパリング?」
聞き慣れない言葉に思わず聞き返す霊夢。アリスは一つ頷いて、説明を続ける。
アリス「ええ、簡単に言えばチョコレートのおいしい成分だけを結晶化させる為の作業ね。
まずは私が実際にやってみるわ。よく見てて頂戴」
霊夢「わ、分かったわ」
アリスは取り出したチョコレートを刻みながら「ちなみに」と付け足す。
アリス「市販のチョコレートと製菓用のクーベルチュールチョコレートの違いは色々あるけど、
特にカカオの風味が全く異なるわ。基本的に、手作りチョコを作る場合はこっちがお勧めね」
霊夢「(な、何を言ってるのかほとんど分からないけど、とりあえず覚えておかなくちゃ!
え、えーと、手作りチョコはちゃんとした製菓用の物を使うのが良いのね)」
974 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 01:08:45 ID:???
覚えきれない部分はアリスに貰った紙とペンでメモを取りながら、必死に凝視する霊夢。
その表情は真剣そのものである。
アリス「あ、霊夢。お湯を沸かしておいてくれる?温度は60〜70度程度でお願い」
霊夢「ん、了解」
言われた通りにお湯を沸かす霊夢。アリスは刻んだチョコレートをボウルに入れて、
それを沸かしたお湯につける。いわゆる湯煎である。
霊夢「へぇー……そうやって溶かすんだ」
アリス「ええ、間違っても直接火にかけたりしちゃ駄目よ。それで、ここからがちょっと難しい所。
霊夢、そこの温度計取って頂戴」
霊夢「ほい」
アリス「ありがと。で、まずはボウルの中をゆっくりかき混ぜて溶かしていくんだけど、
この時チョコレートの温度を40度以上50度以下になるように調節することを忘れないで。
完全に溶けたら、今度は冷やす作業。別の鍋に水を張って、そこにボウルをつける。
ここで固まり過ぎないようにかき混ぜながら、チョコレートの温度を26度くらいまで冷やして、
その後にもう一度お湯につけて、今度はすぐに取り出す。この時の目安は29度ね」
アリスは喋りながらもてきぱきと作業をこなしていき、チョコレートはみるみる内にその姿を変えていく。
975 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 01:09:52 ID:???
アリス「はい、こんな感じね。後はこれを果物につけるも良し、焼き菓子につけるも良し、
型に入れて冷やして固めるも良し。ここから先は各々の好みによって分かれてくるわね」
霊夢「……聞いてるだけで頭痛くなってきた」
簡単だとは思っていなかったが、ここまで面倒な手順が必要だとは思っていなかった。
細かい温度の調節なんてやったことがないし、出来るのかな……と不安になる霊夢。
アリス「慣れればチョコレートをかき混ぜた時の感触で温度が分かるようになるんだけど……。
さすがにいくら勘の良い霊夢でも最初からは無理だろうし、この温度計を使うのが良いと思うわ。
それじゃあ、今度は霊夢がやってみて頂戴。大丈夫、最初から上手く出来る人なんていないわ。
製菓用のチョコレートはとりあえず私の家にあるものを使ってくれて構わないわ」
霊夢「う、うん。分かった。ありがとう」
戸惑いながらも、とりあえず取り組んでみる霊夢。これだけ親身になって細かく教えて貰っているのだから、
霊夢としても真剣にならざるを得ない。ある意味弾幕戦やサッカーの試合よりも緊張した表情で、
霊夢はチョコレート作りに取りかかるのだった。
そして3時間後。そろそろ日も暮れようかと言う頃。
霊夢「……ふぅ、こんな感じかしら?」
アリス「……」
霊夢「ん?どうしたの、アリス?……も、もしかしてまた失敗?」
976 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 01:11:05 ID:???
何度も失敗を繰り返したものの、ようやく形になったそれを見て満足げに頷く霊夢。
そんな霊夢をアリスは呆然と見ていたが、やがてポツリとつぶやく。
アリス「……貴方っていつも思うけど、本当に何でも出来るのね。
普通、初めての人が一日だけでこんなに上手に出来ないわよ?」
アリスが驚くのも無理はないだろう。目の前にある霊夢が作ったチョコレートは、
それこそお店に売られていても何の問題もないと思う程の出来だったのだ。
霊夢「そ、そうかしら?……でも、アリスのと比べると形も味も全然まだまだじゃない」
アリス「一日で抜かれたらショックで寝込むわ!……コホン、とにかく貴方洋菓子作りの才能あるわ。
私が言うんだから、自信持って良いわよ。それじゃ、今日はこれくらいにして片付けましょうか」
霊夢「ええ、今日は本当にありがとう。今度何かお礼させてもらうわね」
アリス「ふふ、そうね。楽しみにしてるわ。あ、ちゃんと結果は報告しなさいよ!」
霊夢「う……わ、分かったわよ」
御世話になった手前、嫌と言うことも出来ずに頷く霊夢。
こうして、霊夢の洋菓子作りの特訓は大きな成果を持って終わるのだった。
※霊夢がスキル『料理上手Lv1』を習得しました!何かの役に立つかもしれません!
※アリスに一つ借りが出来ましたが、アリスなので理不尽な要求はしません。
977 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/07(月) 01:12:44 ID:???
アリスにお礼を言って分かれた後、霊夢は人里に来ていた。
本番で作るための、製菓用のチョコレートを購入する為である。
同じ年頃の女の子が楽しそうに騒いでいる店に自分が入る、というのは
中々に勇気のいる行為ではあったが、ここまで来て下がってはいられない。
幸いにも、特に霊夢のことを気に留める人はいないようだ。
彼女達にとっては、博麗の巫女だろうが一人の女の子にしか見えないのである。
霊夢はアリスの家にあったものと同じ、製菓用のチョコレートを探すと、
それは案外簡単に見つかった。
霊夢「(えーと……結構高いわね。一人分買うとすると……大体300円くらいか。
うちのチームが私を含めて17人だから、自分以外の分を作るとしたら、16個必要ね)」
失敗する可能性を考えなければ、買うのは16個で足りる。
問題は他の人に上げるかどうかだ。一応お金は持っているので、買えないことはない。
霊夢「(うーん、どうしようかしら?)」
霊夢の所持金:15100円(2月末のお賽銭も含んでいます)
A チームメンバーの分だけで良いか(16個購入します。1人分で300円なので、4800円消費します)
B その他(購入したい数を明記して下さい。他のキャラにも渡したい場合等はこちらでお願いします)
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
978 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 01:14:34 ID:xcmZu5Eg
B予備含めて20個買う
979 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 01:26:19 ID:Si11eGLc
B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す
980 :
森崎名無しさん
:2011/11/07(月) 01:27:41 ID:c9Mwefdw
B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す
981 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/08(火) 23:30:28 ID:???
>>68
さん 乙ありです!その一言が励みになります。
B 予備含めて20個買う+華扇にも渡す
最初はチームメイト分だけを買おうと思っていた霊夢だが、少し多めに作っておいても損はないし、
と考えて少し多めに購入しておくことにする。
霊夢「(失敗する可能性もあるかもしれないし、少し余分に買っておいた方が良いわね)
え、えーと、すいません、これを下さい」
店員「はい、ありがとうございます。6000円になります」
若い女性店員さんにお金を支払う霊夢。元々そこまで重い物でないとは言え、
さすがにこれだけ買うと相当の重量感がある。
霊夢「(あ、そういえば……せっかくだし、あいつにも渡してみようかしら)」
霊夢の脳裏に浮かんだのは、シニョンキャップをつけた仙人の顔。
茨木華扇。真面目で説教臭いくせに何処か抜けていて、色々な表情を見せてくれる。
サッカーをする前からたまに神社に来ていた彼女だが、今は不定期に霊夢に修行をつけに来る。
友人と言って良いかすら分からない奇妙な関係だが、お世話になっていることは事実だ。
日頃の感謝、というのは少し大げさかもしれないが、チョコをプレゼントするくらいは良いだろう。
霊夢「(うん、そうね。来るかどうか分からないけど、家は知ってるんだし
来なかったらこっちから行ってやればいいんだわ。そうしましょう)」
喜ぶかどうかは別として、面白いようにうろたえる華扇の姿が用意に想像出来てしまい、
思わず笑みが浮かんでしまう霊夢だった。
※クーベルチュール・チョコレートを20個分購入しました!資金が6000円減りました!(残り9100円)
982 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/08(火) 23:31:29 ID:???
空「あ、霊夢お帰り―」
心「キャプテン、御帰りなさい」
焔「お帰りー!」
午後の7時頃、博麗神社に戻った霊夢を空と心と焔が順に出迎える。
少し前までは考えられなかった光景に、なんだか不思議な気持ちになる霊夢。
だが、悪い気はしない。少し顔が緩むのを自覚しつつ、言う。
霊夢「ただいま、皆。遅くなってごめんね」
空「そうだよ!もうお腹ペコペコー!」
霊夢「別に待ってなくても良かったのに……」
自分のせいで夕飯が遅くなってしまったことに多少申し訳ない気持ちなる霊夢だが、
3人の後ろから出て来たルナサが苦笑しながら言う。
ルナサ「一応居候している身だからな。家主に断りもなく夕食を取るというのも……
というのは冗談として、これだけの人数がいるのに霊夢に一人で夕食をさせる
のも何だか悪い気がしてな。皆で待っていたんだよ」
霊夢「……そっか、ありがと」
空「そうだよー!地霊殿だと、皆が揃ってる日は皆で一緒に『いただきます!』するんだから!」
焔「私もおなか空いた!早く食べようよー!」
霊夢「はいはい、それじゃ行きましょっか」
心「あ、あの、今日は私も少しお手伝いしたんですよ!」
霊夢「そうなんだ。それじゃ、楽しみにしてるわね」
5人連れ添って居間に戻り、遅めの夕食を取るマリオとヨッシーFCのメンバー。
その食卓からは、1年前の博麗神社からは考えられない程の賑やかな声が響き渡るのだった。
983 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/08(火) 23:32:32 ID:???
霊夢「(さてと……そろそろ良いかしらね?)」
チームの皆にばれないように、夕食の片付けが終わってしばらくした後に台所を使うことにする。
チョコのことは話していない。せっかくだし、ギリギリまで秘密にしておこうかと思ったのだ。
ちなみに早苗は今日は用事があるとのことで、片づけが終わった後に、守矢神社の方に帰って行った。
念の為明日の予定を確認したところ、夕方前にはこちらに戻ってくるとのことなので、そこで渡せば良いだろう。
チームメンバーも明日はほとんどが自分の家に戻る予定があるようなので、
彼女達にチョコレートを渡すとしたら朝食の前辺りが良いかな、と考える。
霊夢「うん、心達はもう寝てるみたいだし、ルナサ達は夜は台所は使わないから大丈夫かな。
白蓮やナズーリンはちょっと分からないけど……」
まあバレたらバレたでその時はその時、と楽観的に考えて、チョコ作りを開始することにする。
悩みすぎるのは自分の主義に合わない。
アリスに借りた料理用温度計を使って、湯煎を行う。大分慣れて来たとは言え、
一度失敗してしまったら駄目になってしまう為、慎重に温度を測る。
幸い、練習の成果か特に失敗するようなこともなく、テンパリングを終えることが出来た。
霊夢「うん、ここまでは順調ね。っていうか、こんなの専用の温度計なしで
後はこれをどうするかだけど……アリスみたいなのはさすがに無理よね」
アリスもバレンタインデーに備えて色々な物を作っていた。単に型に流して固めるだけの物ではなく、
桜桃やイチゴなどの表面をチョコレートでコーディングしたものや、木の実を砕いて形を整え、
それを溶けたチョコレートに漬け込んで、何やら人形を象った細工菓子のようなものまで作っていた。
本当に手先が器用だなぁと少し羨ましく思ったものだ。
984 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/08(火) 23:34:22 ID:???
霊夢「ま、ここで冒険したってしょうがないし、普通に作りますか」
さすがに霊夢にアリス程の技術はない。それに果物等の材料も揃っていないので、
ここは大人しくアリスの家から借りてきた型に流し込んで固めることにする。
霊夢「(しかし、型と言っても色々あるわね……。どれにしようか迷うわ)」
アリスから借りて来た型の数の多さに悩みながらも、霊夢は一つずつ丁寧にチョコを創り上げていく。
ウサギ達にはウサギの型にホワイトチョコで目と口と象った物を作った。
ルナサ達は、それぞれの楽器の型が無かったので、音符の型を使ってみた。
ナズーリンには杖の型、妖夢には剣の型、空は鳥の型、とそれぞれのイメージに
合わせて型にチョコレートを流し込んでいく。
そして、最後の一つ。早苗の分を作ろうとした時、霊夢の手がぴたりと止まる。
霊夢「……」
目の前にあるのはハートの型。これ以上ないくらい単純明快な型だ。
渡されたは良いものの、まだこれを使った型は作ってはいない。
霊夢「(ど、どうしようかしら……流石にちょっとこれを使うのは恥ずかしいけど……)」
A ええい、女は度胸だ!これを使ってやる!
B い、いや、流石にそれはやめておいて、無難な型を使おう。
C その他(何か案があれば明記して下さい。面白そうな型があれば指定もOKです)
先に2票入った選択肢で進みます。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。
985 :
森崎名無しさん
:2011/11/08(火) 23:38:52 ID:5kJ4EiXI
C
ウシ柄
……はさすがに無茶なので
A
986 :
森崎名無しさん
:2011/11/08(火) 23:41:41 ID:YQfPyOrg
A
987 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/09(水) 00:48:11 ID:???
>>985
さん ウシ柄wwwでも、黒と白ですから、意外と出来なくもなさそうですね。
A ええい、女は度胸だ!これを使ってやる!
霊夢「(……ええい!ここまで作っておいて、今更引いてどうするの!女は度胸よ、博麗霊夢!)」
恥ずかしさを隠すかのように自分の中で大声で叫び、ハートの型にチョコを流し込む霊夢。
仕上げにホワイトチョコレートで「早苗へ」と書いて、ついに最後のチョコが完成した。
※早苗にハート型のチョコを渡すことになりました。
さて、とりあえず皆に渡す為のチョコは完成したが、型から取り出した裸のままというのも味気が無い。
大仰な飾りつけはさすがに出来ないが、どのチョコレートも出来る限り綺麗にラッピングをする。
(ちなみにラッピングの方法もアリスに教わった)
霊夢「ふう、こんな所ね……うわ、もうこんな時間か」
時計を見ると、既に夜の2時を回っていた。かなり集中していたせいか、
時間の経つのも忘れてチョコレートを作っていたようだ。
霊夢「(よし、それじゃ今日は寝ようかな)」
疲れきってはいたが、霊夢の心にはやりきったという満足感があった。
何となく浮ついた気持ちで、布団に入る霊夢。
霊夢「(……皆、どんな顔するかな?驚くかな?……早苗、喜んでくれるかな)」
しかし、寝ようとしても常に明日の事がよぎってしまい、中々寝付けない霊夢。
こうして、ある意味で霊夢にとって初となるバレンタインデー前日の夜は更けていくのだった。
988 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/09(水) 00:50:17 ID:???
そして、いよいよ2月14日。バレンタインデーの当日を迎える。
朝食の片付けを終えて、皆がそろそろ自分達の家に戻ろうとする前に、
皆が集まった所を見計らって、霊夢が切り出す。
霊夢「ねえ、皆。ちょっと良いかしら?今日は何の日か知ってるわよね?」
希「知ってるよー!バレンタインデーだよね!」
白蓮「私は初めてですね。今日は命蓮寺で皆でチョコを作るそうです」
ナズーリン「元々のイベントの趣旨とは大分異なっている気もするが……」
メルラン「良いじゃないー!こういうのは楽しんだ者勝ちよー!」
霊夢の言葉にチームメンバーは一様に頷く。冒頭にも書いたが、バレンタインは
幻想郷でもポピュラーなイベントだ。ほとんどのメンバーが今日家に帰るのも、
大体はそれが理由である。
霊夢「ふふ、そうよね。それじゃ、私から皆に……ハッピーバレンタイン」
自分でも少し緊張しているのを自覚しながらも、皆にそれぞれ用意しておいた包みを渡していく。
皆の反応は様々だった。ある者は呆気に取られた様子で、ある者は信じられないと言った表情で、
ある者はとても嬉しそうに、その包みを受け取る。
989 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/09(水) 00:51:53 ID:???
心「あ、ありがとうございます、キャプテン!すごく嬉しいです!」
白蓮「ありがとうございます、霊夢さん。お返しがないのが申し訳ないですね」
霊夢「良いわよ、そんなの気にしなくて」
ナズーリン「意外だな。君が洋菓子作りを嗜んでいるとは知らなかった」
リリーW「わぁ〜!桜の花びらの形です〜!」
希「リリーちゃん開けるの早っ!……っと、ありがとう、キャプテン!」
妖夢「これは剣をかたどっているのですね。何だか食べるのが勿体ない気がしてきます」
ウサギB「わー!すっごく良い匂いー!」
受け取ったメンバーは口々に喜びの声を上げる。霊夢が普段からは考えられない程
真剣に、慎重に作っただけあって、その出来は練習の時以上のものだったのだ。
霊夢「(……良かった、皆喜んでくれてるみたい。練習した甲斐があったかな)
ね、せっかくだから皆、ここで食べてみてくれない?」
メンバーはその言葉に頷いて、それぞれのチョコを口にする。
鼎「美味しいー!」
焔「あまーい!」
空「もぐもぐ……」
最初に声を上げたのが鼎、次が焔。空は余程気に入ったのか、一心不乱に食べている。
990 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/09(水) 00:53:36 ID:???
ルナサ「これは……見事なものだな。カカオの風味も殺してないし、
テンパリングもほぼ完璧だ。本当に作ったことがないのか?」
リリカ「うわ、これもしかしてルナ姉のより美味しいんじゃない?」
メルラン「やるじゃない、霊夢ー!」
ウサギA「ペロッ……これはチョコレートの味だぜ!キャプテン!」
ウサギC「いや、当たり前だよウサギAちゃん」
一部妙な反応をしたウサギがいたものの、霊夢のチョコレートは概ね好評を持って受け入れられた。
その様子を見て、霊夢も思わずホッと息を吐いてしまう。
霊夢「良かった。チョコなんて初めて作ったからどうなるか不安だったのよ」
白蓮「初めてでこの出来とは……霊夢さんは料理の才能があるのですね」
鼎「(わ、私も教えてもらおうかなぁ……)」
ルナサ「(……だが、本命は今ここにいない人物なのだろうな。ふふふ)」
焔「ねえねえ、今度はチームの皆で渡しっこしようよ!」
こうして、皆が家に帰るまでの短い間、博麗神社に甘い匂いが広がっていく。
霊夢の初の「チョコレートを上げる」という行為は、チームの皆を明るい雰囲気に包むのだった。
※チームメイトの結束が強まりました!
991 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/10(木) 00:39:04 ID:???
>>77
さん
乙ありです!そ、その曲に負けないシーンを書けるか分かりませんが、頑張ってみます!
>>78
さん
どのタイミングで聖に渡そうかと必死になって考える村紗と一輪の二人。
やがて互いの意図に気付き、お互いに(聖の前なので表面上は丁寧な言葉で)牽制し合う二人。
それを白蓮は何故か顔を赤くしてときめきながら見守る、という謎の光景が繰り広げられそうですw
霊夢「ふう、とりあえずこれでチームの皆にはほとんど渡したわね」
既に博麗神社に今いるのは霊夢のみであり、他のメンバーは全員自分の家に戻っている。
チームメイトは霊夢のチョコを大層喜んで、(寺育ちの為)甘い物が余り得意じゃないナズーリン
もその場でちゃんと食べきってくれた。甘いものが好きな空等はもっとないかとねだったりしてきたが、
多分さとりからも貰うのだろうし、余り食べ過ぎるのも良くないだろうとあえてもうない振りをしておいた。
霊夢「さてと、後は華扇ね。ちょっと遠いけど、まだ早苗が戻ってくるまで時間はあるし、
行ってみようかしら……あら?」
霊夢が出掛けようとした正にその直前、鳥居を誰かが通る姿が霊夢の目に入った、
特徴的な服装とシニョンキャップ。見間違う筈もない、茨木華扇その人(仙人)である。
華扇「おはようございます、霊夢。元気そうですね」
華扇は霊夢の前まで来ると、いつものような柔らかな笑顔で軽く挨拶する。
都合が良すぎる気もするが、霊夢からしてみれば手間が省けて大助かりだ。
992 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/10(木) 00:40:31 ID:???
霊夢「おはよう。丁度良かったわ、これからあんたのとこ行こうと思ってたのよ」
華扇「……?私にですか?今日も霊夢の修行に付き合おうと思っていたのですが……。何か他の用事でも?」
霊夢「用って程でもないんだけどね。はい、これ」
そう言って、華扇に予め用意しておいた包みを渡す霊夢。華扇はそれをポカンとしながら受け取る。
華扇「えーと……これは一体?いえ、私へのプレゼントだと言うのは何となく分かるのですが、
理由が思いつかなくて……」
霊夢「理由って、今日はバレンタインでしょ?そんなに私が渡すのが意外だった?」
予想以上に戸惑っている様子にちょっと不安になって聞く霊夢だったが、
帰って来た答えは予想もしていなかったものだった。
華扇「バレンタイン……ですか?すみません、聞いたことがないのですが……」
霊夢「……マジで?」
このイベント好きな連中が集う幻想郷で、バレンタインを知らないということに驚く霊夢。
だが、よく考えてみれば何となく納得出来ないこともなかった。
霊夢「(あー、そういえばこいつ仙人だったっけ。全然それっぽくないから忘れてた。
人里にはちょくちょく顔出してるらしいけど、宴会とかは全然来ないもんなぁ)」
さて、どうやって説明したものかなと考える霊夢。自分自身も主に早苗や紫から聞いた知識であり、
謂われや細かい内容まで知っている訳ではない。
993 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/10(木) 00:42:57 ID:???
霊夢「うーん、私も詳しくは知らないんだけど、日頃お世話になってる人とか、
自分の好きな人とかにチョコレートを渡す日ってことらしいわ」
早苗の住んでいた所では女が男に渡すのが主流だったらしいが、仲の良い女の子同士が
渡すのも比較的メジャーな光景だった、と早苗が言っていた気がする。
と、気がつくと何故か華扇がぷるぷると震えていた。
一泊置いてバッ!と顔を上げると、何処か興奮した様子で話し始める。
華扇「つ、つまりこれは愛の告白と言う事ですね!」
霊夢「……はぁ!?」
華扇「大丈夫です、霊夢。人間と仙人の種族の壁は厚いですが、愛さえあれば乗り越えられます!
幻想郷は全てを受け入れる……。あの胡散臭い女の受け売りですが、今はこの言葉に感謝する時ですね!」
霊夢「い、いや、ちょっと待ちなさい!これはそういう意味じゃなくて……」
必死に華扇の暴走を抑えようとする霊夢だが、常人の思考の斜め上を、
遥か彼方にグレイズしながら突っ込んでいる彼女は止まらない。
華扇「こうしてはいられません!まずは自宅の荷物をこちらに持ってこなければ……!
いや、しかし、考えてみれば二人で一つの布団に入ると考えれば寝具は別に……。
あ、そうです、霊夢。子供は何人が良いで……」
ぷち
霊夢「聞けっつってんだろがこの色ボケ仙人ー!!!」
ドガァアアアアアアアン!!!
博麗神社に爆音と悲鳴が響き渡った。それはもう壮絶に。
994 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/10(木) 00:44:14 ID:???
霊夢「……ふう、何だかすごく疲れたわ……」
あの後華扇に『友チョコ』の概念を説明し、何とか理解してもらうまでに30分程掛かってしまった。
何とか落ち着いて、納得してくれた華扇だったが何故かやけに残念そうにしていた。
霊夢「さてと、早苗の分以外は残り3つか……どうしようかな、これ。
あ、そうだ。アリスにも渡さないと。色々教えてもらったんだし」
自分の成長振りを見てもらう……という言い方はさすがに大げさだが、
せっかく作ったチョコだ。世話になったアリスには渡すべきだろう。
そう考え、霊夢は魔法の森のアリスの家へと向かう。いつも通りにノックして入ると、先客がいた。
魔理沙「お、霊夢じゃないか。久しぶりだな」
霊夢「あら、あんたも来てたの?」
魔理沙「ああ、アリスにこいつを私にな。お前の所にも行こうと思ってたんだが、手間が省けたぜ」
ニヤッとして小さな袋を取り出す魔理沙。その中身は何なのかなんて、考えるまでもない。
アリス「こんなの貰ったところで、こいつに奪われた本とかが返ってくる訳じゃないけどね」
魔理沙「失礼な。魔法使い同士のアイテム交換じゃないか」
アリス「どう考えても私の方が圧倒的に損してるでしょ、全くもう」
いつものごとく憎まれ口を叩き合う二人だが、不思議と険悪な雰囲気は見られない。
この二人はいつもこんな感じで、仲が良いんだか悪いんだか分からないなぁ、と思う霊夢。
995 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/10(木) 00:45:25 ID:???
アリス「それで、霊夢は今日はどうしたのかしら?」
霊夢「……分かってて聞いてるでしょ?はい、これ。ついでに魔理沙にも上げるわ」
アリス「ふふ、ありがと。実は貰えないんじゃないかってちょっぴり不安だったのよ」
魔理沙「私はおまけかよ!……まあいいや、私も霊夢用に作ってあるぜ、ほら」
霊夢はアリスと魔理沙に、魔理沙はアリスには既に渡している為、霊夢に袋を渡す。
3人ともそれを同時に開けて……固まる。
霊夢「……考えることは同じのようね」
魔理沙「……すぐに思いつくんだよなぁ。しかし、この形を見ると嫌な思い出が…‥」
アリス「あ、あはは……でも、すごく良く出来てるじゃない」
魔理沙の渡した袋の中に入っていたのは、たくさんの星型の形をしたチョコ(いわゆる星型弾)。
霊夢の渡した袋の中に入っていたのは、黒い球に幽霊のような白の模様が入ったチョコ(いわゆる陰陽玉)。
特に霊夢のそれは色合いがそっくりと言う事もあり、そのまま投げたら回避されかねない程の出来である。
アリス「さて、それじゃ甘いものだらけになっちゃうけど、おいしいブラウニーがあるの。
久しぶりに3人が揃ったんだし、皆でお茶でもしない?」
魔理沙「お、いいな。私はアールグレイで頼むぜ!」
霊夢「紅茶はよく知らないし、任せるわ」
その後、アリスの入れて美味しい紅茶とブラウニーを楽しみながら、
霊夢と魔理沙とアリスの3人は昔の話等に花を咲かせるのだった。
996 :
森崎名無しさん
:2011/11/12(土) 00:11:16 ID:???
※スペースの都合上、ここから
>>1000
までのみ、台詞間を詰めさせて頂きます。
魔理沙達とのチョコの交換も終わり、霊夢の手元にあるチョコレートは残り2つ。
1つは当然早苗に渡すものだが、残り1つ。これをどうしようかと考える霊夢。
霊夢「(うーん、どうしようかしら。いっそ自分で食べちゃうとか……。
いや、それはやっぱり微妙よね……)」
せっかく初めて作ったのだから、やはり誰かに食べてもらいたいと言う思いがある。
霊夢「(……永遠亭にでも行ってみようかしら?ウサギ達もいるだろうし)」
考えてみれば今ウサギ達と一緒にサッカーが出来るのも、輝夜がチーム立ち上げ時に
ウサギ達を加入させてくれたお陰だ。しかも、その時の約束をしっかりと守り、
今まで彼女は決してマリオとヨッシーFCのウサギ達を引き抜こうとはしていない。
日頃の感謝というのとは少し違うが、彼女にチョコを上げるというのも悪くはない。
そう考え、霊夢はふわりと飛び上がり、永遠亭へと向かう。
霊夢「着いた着いたっと……うわ、既に甘い匂いがしてきた」
輝夜「あら、霊夢じゃないの。いらっしゃい」
心「あ、キャプテン!いらっしゃいです!今日はどう為されたんですか?」
イナバ@「わー!本物の巫女さんだー!」
イナバA「ホントに脇が空いてるんだー!」
霊夢を迎えたのは、永遠亭の主である輝夜とたくさんのウサギ達。マリオとヨッシーFCの
メンバーも混ざっており、輝夜からもらったのか、皆それぞれ手に小さなチョコレートを持っている。
何となく輝夜がウサギ達にチョコを渡すその光景が想像出来てしまい、少し笑ってしまう霊夢だった。
997 :
森崎名無しさん
:2011/11/12(土) 00:12:48 ID:???
そのまま輝夜とウサギ達と共に永遠亭にとりあえず入ってみる霊夢だったが、
そこには予想だにしない光景が繰り広げられていた。
鼎「あ、あの、鈴仙様!これ、良かったら受け取って下さい!
じ、自分で作ったんじゃないんですけど、お小遣いを溜めて買いました!」
霊夢が見たのは、その小さな頬を薄い桜色に染めて、一生懸命な表情で鈴仙にチョコを差し出す鼎の姿。
鈴仙「へ?わ、私に?あ、ありがとう」
永琳「あらあら、うどんげも隅に置けないわねぇ。こんな可愛い子からチョコをもらえるなんて」
てゐ「いやぁ、ついに鈴仙ちゃんにも春が来たんだねぇ。あたしゃ感無量だよ……」
鈴仙「し、師匠!相手は子供ですよ!てゐまで何言ってるのよ!っていうかその口調何よ!」
鼎「ぽー……」
鈴仙「って鼎も何で赤くなってるのー!?赤くなるのは私の眼だけで十分よ!」
ドタバタバタン!!!
霊夢「……鈴仙も大変ね。とりあえず、これ。あんたに渡しておくわ」
輝夜「あら、ありがとう。貴方から貰えるとは思っていなかったわね」
霊夢「……まあ、ウサギ達のこともあるし、そのお礼ってことで」
輝夜「それに関しては私の方こそお礼を言いたいわね。ま、ありがたく頂いておくわ。
イナバ達も貴方によく懐いてるみたいだし、良かったらまた遊びに来て頂戴」
霊夢「……ま、気が向いたらね」
このままここにいても邪魔になりそうね、と霊夢はそのまま永遠亭を出て、
ふわりと飛び立つのだった。
998 :
森崎名無しさん
:2011/11/12(土) 00:14:30 ID:???
そして、ついに残るチョコレートは1つ。ハート型に包まれた、早苗に渡す為のチョコである。
霊夢「さて、どうやって渡したもんかしら……」
永遠亭からの帰り道、ふらふらと飛びながらどうしたものかと考え込む霊夢。
いや、今までの相手のように普通に渡せば良いのだが、何となくそうしたくないのだ。
ろくに良い案も浮かばないまま、博麗神社に辿り着く霊夢。
早苗「……霊夢さん?」
霊夢「あ、早苗……」
霊夢の着地地点のすぐ近くに早苗はいた。どうやら、早苗が戻ってくるタイミングにぴったり合ったようだ。
早苗「えと、その、お帰りなさい、霊夢さん」
霊夢「う、うん。ただいま、早苗」
今日という日が何であるか二人とも知っている為か、少しぎこちない様子で話す霊夢と早苗。
お互いにタイミングを図って声を出そうとするが……
霊夢・早苗「「あ、あのっ!」」
見事なまでに被ってしまう。
早苗「……れ、霊夢さんからどうぞ!」
霊夢「い、いや、その、早苗から……」
そのまま、また二人の間に沈黙が流れる。
だが、いつまでもこのままでは埒があかないと、霊夢が切り出す。
999 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/12(土) 00:16:24 ID:???
霊夢「……ハッピーバレンタイン、早苗。これ、受け取ってくれる?」
精一杯の勇気を込めて、手に持ったそれを差し出す霊夢。ハート型で丁寧に包んであり、
誰の目から見ても、単なる『友チョコ』とは一線を画すその形。
早苗「え……あ……う……、れ、霊夢さん……」
早苗もその意味に気付かない訳はない。一瞬にして赤面して言葉を失ってしまい、
半ば信じられないような気持ちで『それ』を見つめ、懸命に言葉を紡ぐ。
早苗「……ありがとう、ございます。凄く……凄く嬉しいです。
もし宜しければ……私のチョコも受け取ってもらえますか?」
霊夢の手にあるそれを大事そうに受け取った後、早苗も手に持った小さな籠から
丁寧にラッピングされた包みを取り出し、それをそっと霊夢に差し出す。
霊夢「(う、うわ……何かこれって滅茶苦茶恥ずかしいんだけど……!)
あ、ありがとう。凄く綺麗なラッピングね」
早苗「は、はい。ちょっと頑張ってみました」
霊夢「……」
早苗「……」
霊夢も早苗の手からそれを受け取り、二人の間に再び沈黙が流れる。
すると、何かを考え込んでいた早苗が、急に覚悟を決めたような表情で霊夢を正面から見つめる。
1000 :
キャプテン霊夢
◆.4VsndDQiQ
:2011/11/12(土) 00:17:53 ID:???
早苗「霊夢さん……ちょっとだけ、目を瞑って頂けますか?」
霊夢「え?わ、分かったわ。……これで良い?でも、何を……」
ふわっ
そう言いかけた所で、額に柔らかな感触を感じた。暖かくて、少しだけ湿っているもの。
それが何か、なんて考えるまでもない。
霊夢「……え……?」
早苗「ひ……額の上のキスは、友情の証なんだそうです!」
早苗が何かを言っているが、霊夢の耳にはそれが意味のある言葉として入ってこない。
混乱して、頭の中がごちゃごちゃになって、頬が異常に熱を持つのを感じる。
早苗「で、ですから、その、今はまだそういうことで……」
霊夢「……」
早苗「し、失礼しましたー!!!」
ビュウウウウウウウン!!!
早苗は恥ずかしさに耐えられない、と言った感じで猛ダッシュでその場を去っていった。
ペタン
それを見届けた霊夢は、その場にヘナヘナと膝から崩れ落ちてしまう。
そっと額に手をやると、そこはまるで火傷したかのように熱く感じた。
霊夢「……早苗……」
口に出すその名前の響きに、いつもよりも甘い物が込められていることに、霊夢は気付かない。
手に持ったその包みの感触だけが、これが現実であることを霊夢に知らせるのだった。
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