キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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銀河シュナイダー伝説10 〜星海篇〜
1 :
◆DWysPbgK..
:2011/10/20(木) 21:59:09 ID:APu121BI
人類が地球という名の辺境の惑星より銀河系という開拓の道を歩み始めて800年余。
世界は『銀河帝国』と『自由惑星同盟』という2つの勢力によりいつとも終わりのない争いを続けていた。
そこに現れし1人の人物。彼の名はカールハインツ・フォン・シュナイダー。
金髪碧眼の若者である彼はついに子爵を持つ門閥貴族となり栄達への一歩を踏み出す。
彼の先にあるのは門閥貴族の筆頭として自由惑星同盟の叛徒達を滅する未来か、それとも…
今はまだ若き青年である彼の未来、それを知る者は未だいない。
銀河の歴史がまた1ページ…
前スレ
銀河シュナイダー伝説9 〜出帆篇〜
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/131731586/
17 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 22:18:53 ID:sQ71hAds
○資産について
学生時代は具体的な通貨をそのまま自身の所持金としていましたが、任官後は『資産』という概念に
変更されます。また、資産は更に『一時資産』と『恒久資産』に分けられ、一時資産はいくら稼いでも
4月には『半分』になります。逆に恒久資産はいくら消費しても4月にその『基本値』に戻ります。
また、子爵位を持つシュナイダーは一時資産を『17』を恒久資産『1』に変換させることが出来ます。
一般的に『何かの出資者となる』『私兵団を作る』『派閥を作る』といった、それを維持するために金銭が
恒久的に必要な物については必ず恒久資産から消費することになり、逆に『何かを買う』といった
一時的にしか金銭が必要ないものについては、特に指示が無い場合、一時資産から消費されていきます。
ということでテンプレはここまで。
量が多すぎるのでかなりのシェイプアップを試みてみました。必要になれば再追加していきます。
あと、外伝〜銀河森崎伝説〜のコピペをミスってしまったので再コピペ致します。すみませんでした。
18 :
外伝〜銀河森崎伝説〜再投降
:2011/10/20(木) 22:25:50 ID:sQ71hAds
外伝 〜〜銀河モリサキ伝説〜〜
モリサキ「あ〜、ついてねぇ!」
そう叫ぶのは同盟軍士官学校を卒業し、エル・ファシル奪還作戦を終えた男であった。
???「全くじゃ!何で叛徒どもと同じ穴でくらさにゃならんのじゃ!!」
そしてそう答えるのは、銀河帝国の装甲服に身を包んでいる男……ヘルマン・カルツであった。
ここは惑星カプチェランカ。公転周期668日という長い日数を要し、さらにその600日は
極寒の真冬という人が生きるには厳しい環境の惑星であった。
マツヤマ「仕方が無いさ。電磁パルスの影響が強すぎで戦車内の全ての通信機器が通じない今、
生きている人間で助け合わなきゃ共倒れだ。せめてどちらかの救出班が見つけてくれるまでは休戦だろう」
ミレウス「そうそう。このビバークの場所だって、みんなで力をあわせて作ったんだ。食料だって
戦車内のレーションを集めれば1ヶ月位は持つよ。…ま、その前に僕らが凍え死んじゃうかもだけど」
現在彼らのいる場所は帝国の前線基地の一つE4(エーフィア)からおよそ73キロの位置にあり
通常の惑星での距離感で考えれば目と鼻の先であった。しかし、ここは自身の進む道すら自身で
開拓しなくてはいけないカプチェランカ。雪とブリザードから人間のちっぽけさを嫌というほど
知らされており、結果的に僅か4名の生き残りは立ち往生する事になってしまったのだ。
19 :
外伝〜銀河森崎伝説〜再投降
:2011/10/20(木) 22:27:02 ID:sQ71hAds
カルツ「じゃがな、こやつはついさっきだけじゃのうて、半年前のエル・ファシルで煮え湯を飲まされ
たんじゃぞ?」
不満顔を隠す事無くそういいながら、同盟のレーションを口にするオヤジ顔の青年士官。
マツヤマ「そうなのか?……それは珍しい運命だな」
当時他の場所を守っていたマツヤマにとってそれは初耳であり、驚きの表情を隠せずにいる。
モリサキ「何が運命なもんだ。お互いの接触する前線なんてイゼルローンかここだけだろうが。」
一方、そういった方面では散文的な青年は帝国の保存食は味気ねえと文句をたらしながら
それでも口を動かすのをやめない。
ミレウス「まあまあいいじゃない。今は生き残る事だけ祈ろう。一昨日の情報では一週間もすれば
このブリザードは止むはずなんだ。そうなれば大気の状況もまともになるだろうし、電磁パルスの
罠だって解除できる」
彼らの中では比較的温厚さを持ち合わせているミレウスが何とか場をまとめようと奔走しているが、
どうも彼では役不足であったようだ。
20 :
外伝〜銀河森崎伝説〜再投降
:2011/10/20(木) 22:28:03 ID:sQ71hAds
モリサキ「っへ!罠を仕掛けておいて、自分で足元を掬われちゃ世話無いぜ。これだから中世封建時代の
人間はよ!」
つまりはこんな時でももちろん挑発する心は忘れずそんな軽口を叩く。
カルツ「ぐぐぐ!もう許さん!表へ出ろ!決闘じゃ!!」
モリサキ「泣いて許しを請うても後の祭りだからな!」
ミレウス「ちょ、ちょっと!そこの人もそんな暢気な顔で見てないで2人をとめてよ!」
そういいながらマツヤマの姿を見るミレウス。
マツヤマ「大丈夫だ。敵じゃないのならモリサキは無茶はしないよ。あの時もそうだった」
1人心地でそんな事を予見するマツヤマの言葉はそのとおりであり……
モリサキ「さみぃーーー!!」
カルツ「こんなところで決闘なんぞできるか!!」
半分雪だるまのようになったモリサキとカルツがビバーク先のカマクラに戻ってきたのは僅か
数分後だったという。
21 :
外伝〜銀河森崎伝説〜再投降
:2011/10/20(木) 22:29:04 ID:sQ71hAds
………一週間後………
モリサキ「……ブリザード……去っていったな」
つい数週間前まで敵同士だった数人には奇妙な連帯感が生まれていた。
カルツ「…ああ。電磁パルス発生器も今ミレウスが解除したっちゅう話じゃ」
はじめに乗ってきた戦車も既に雪の中。今から掘り起こす事などできるはずもなく、ごく僅かな期間しか
ない春に回収するか爆破するしか方法は残っていないだろう。
マツヤマ「……よし、通信機器は生きている。モリサキ、これで生きて帰れるぞ!」
無精ひげもかなり生えてきた男達は、それでも生きている喜びに満ち溢れており、戦車の中から取ってきた
携帯式の電源に接続されている機器が働く事に歓喜の色を見せる。
モリサキ「…カルツ。出来る事ならお前とは戦いたくない。…こう思うのはおれだけか?」
カルツ「まあ、おんしがこっちに亡命してくればええ話じゃがな。見世物覚悟で来るかいな?
昇進は保障済みじゃ」
笑い事の如く誘いをかけるヘルマン・カルツ。
22 :
外伝〜銀河森崎伝説〜再投降
:2011/10/20(木) 22:30:12 ID:sQ71hAds
モリサキ「見世物は遠慮しとく。それに帝国のレーションは不味いからな。」
カルツ「そうか。確かに叛乱……いや、同盟の野戦食は美味かった。ワシもこっちに
見守っていたいやつがいなきゃそっちにいってもよかんじゃがな。」
モリサキ「ま、ゴエツドウシュウということだ。今更振り上げた拳を下げるだけの理性は
同盟にも帝国にも無いだろう。特にこっちは『帝国を打倒するために』建国されたようなものだからな」
笑ってはいるが、それがこの国の存在意義であるという虚しさが彼の中に到来している。
カルツ「そういう意味じゃこっちも同じじゃ。イゼルローンがあるんなら、それを門としてしまえば
ええのに、ティアマト、ドーリア、アスターテ…ヴァンフリート、アルレスハイム、それに
このカプチェランカ……全てイゼルローンより同盟側にある。星なんぞ探せば他にも無限にあるというのに
帝国は叛乱軍を潰す事以外には興味をうしなっとるのじゃ」
同じように絶対に仲間には話せない旨のうちを語るカルツ。きっと他にも同じ考えのものはいるのだろう。
しかし、上層部にそれが知られることは自身の破滅を意味しており、皮肉な事に唯一の話し相手は
敵国の人物しかいないというのがこの国の限界を示しているのだろう。
ミレウス「カルツー!そろそろ行くよ。あまり時間をかけるとまたブリザードがくるかもしれない!」
そう叫ぶ彼の声を合図とすると、モリサキとカルツ…2人は再び敵同士となるために背中を向け
歩き出すのだった。
外伝 〜〜銀河モリサキ伝説〜〜 了
23 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 22:42:54 ID:sQ71hAds
作戦が決まれば行動は迅速だった。
ドゥーコフ装甲擲弾長「先ほど提督の言ったとおり、この作戦は時間が勝負だ。副官かだれか連れてきたい
人物がいるのならば急げよ」
そう指示してくるのは今回の作戦が占領を目的としているため首都星オーディンで再編成され
組み込まれた装甲擲弾兵の長。擲弾兵だけで数千人を用意していたのだが、今回は少数精鋭による
作戦ということで中、小隊長クラスの名うての戦士のみが艦に搭乗しておりシュナイダーよりも
一回り以上発達した筋肉がやや暑苦しい。
シュナイダー(といっても…このドゥーコフ少将…本当に軍人か?)
目の前にいる男は、艶の良い長い髪に新雪のようなきめの細かい白い肌。切れ長の目は潤んでおり
彼が女性だと紹介されても何の違和感も持ち得ない美しさだった。
24 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 22:43:54 ID:sQ71hAds
ドゥーコフ「で?どうする?誰か連れてきたい人物はいるか?」
シュナイダー(………)
どうしますか?
A.副官モニカをつれてくる。
B.誰かを連れてくる。※ローロフ、ニコライ、アルメング、コッケルの中から選んでください
C.時間も無いことだし誰も連れて行かない。
D.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
25 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 22:44:44 ID:U5n8+2BY
C
26 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 22:45:35 ID:4OW2Uaw+
C
27 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 22:46:53 ID:???
能力張り付けまにあわなったけど、ニコライは見てのとおり格闘90あるし、
今回の立案者でもあるし、連れて行ってもよかったんじゃないかな…。
水雷長 ライマル・フォン・ニコライ中尉
●身体能力80(+4) ●格闘能力90(+3) ●射撃能力84(+2) ●空戦能力73(+2)
●統率能力58 ●機動能力75 ●攻撃能力76 ●守備能力65
●運営能力47
28 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 22:53:03 ID:???
イアンが隊長だと並みの傀儡相手なら何とかしてくれそうだが、
厄介な相手になると此方にも色々負担かかってきそうだな。
原作的に普通に優秀だとは思うがさ。>隊長
29 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 22:55:21 ID:???
まあ、石器時代の勇者にはなれなくとも自分の身くらいは守らんとね。
…どうか死にませんように(本音)
30 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:05:50 ID:???
危険度Bルートで苦手分野のイベント起こしたんだから、危険は大きかろうなあ。後は祈るのみだ
31 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 23:41:45 ID:sQ71hAds
>>27
大丈夫ですよ。ここで選択しなくても勝手についてくるので。
選択しても友好値がアップするだけなのであまり気になりませんし。
>>28
当たり前ですが、作戦立案者で作戦潜入に立候補した人間が全て他人任せだと
成功したとしても良い印象は得られませんよ。
>>29
今のシュナイダーさん格闘値73しかないですからねぇ…カルツが余裕の110オーバーとか
から考えるとちょっと(?)ここともとないですね。
>>30
危険度Bというよりも特殊ルートに入ってしまったという感じです。本来であればこれに近いイベントは
かなり先にならないと起こらないように設定していたので。その分成功すればリターンは大きいですよ。
32 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 23:42:47 ID:sQ71hAds
C.時間も無いことだし誰も連れて行かない。
シュナイダー「いえ、小官1人で行きます」
ニコライ「え!?……僕も一緒に行きますよ。作戦を考え付いたのは僕です。1人しか
いかないのであれば少佐を危険な場所へ連れて行くなんてできません!」
シュナイダーの言葉に強く反発するニコライ。
シュナイダー(そうか……。確かにこれでネーベル・バンクに戻ったら卑怯者と指差されても
しかたないな。)
シュナイダー「わかった。では行くか」
そう宣言するシュナイダーは一時的に彼を副官代理にするのだった。
☆☆☆
一時的にライマル・フォン・ニコライ中尉が副官職につきます。
●身体能力88(88) ●格闘能力82(73) ●射撃能力94(94) ●空戦能力75(75)
となります。
〜〜〜
33 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 23:44:27 ID:sQ71hAds
〜〜〜
ドゥーコフ「でるぞ!強襲揚陸用のワープに慣れていないものはバケツに顔を突っ込んでおけよ!!」
暗にシュナイダーたちに向ってそういうと小型艦には不釣合いな超大型エンジンを最大限に吹かした
ドゥーコフ率いる一団が光の如く艦隊から抜け出していった。
ドゥーコフ「ワープ!!!」
ガクン!!!
それはまるでパンクをした軽自動車でオフロードコースを全速で走るような衝撃……士官学校の
訓練では決して味わえないような地獄が待ち受けていた。
シュナイダー(うP!!!)
管制制御も亜空間跳躍航法には何の効果ももたらさない。シュナイダーは体の穴という穴から
吐き出せるものをほとんど吐き出してしまい、情けない姿になってしまう。
ドゥーコフ「……よく失神せずに耐えたな。目的地までは残り30分。元々が帝国領であるが故に
情報はほぼ100%は把握している。作戦説明をするからさっさと着替えてきたまえ」
シュナイダーの姿はだれしも一度は経験するものである。故に気にすることなくそういうと、きっちり10分後に作戦の説明がなされる。
〜〜〜
34 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 23:45:36 ID:sQ71hAds
〜〜〜
ドゥーコフ「さて、時間が無いから要点のみ伝える。もし、首謀者なる人物がいるとしたらその場所は
ここかここ、それにこの場所……3箇所が妖しい」
3Dビジョンによって映し出された地点は惑星防衛司令部、メディア広報情報部、そして
この惑星の中で最も高級と謳われているホテルの三つであった。
惑星防衛司令部は市街地からやや離れた軍事施設の集中する場所の一角にあり、
守るに安く攻めるに難い要所、メディア広報情報部は市街地のど真ん中にある巨大な電波広告塔を
兼ねた象徴的施設、そして最高級ホテルは宇宙港のすぐそばにある壮麗な施設。
いずれも妖しく、いずれも確証を得ることの出来ない場所であった。
小隊長「どうしてそこだと?」
ドゥーコフ「あくまで可能性の問題だが、人民を統制するには惑星内でのメディアへの進出が必要。
そして軍人を統制するためには司令部が必要。そして自身が逃げ出すには宇宙港が必要。
逆に言えばこの3つを押さえる事が出来れば、もし首謀者がいなくなったとしても扇動をすることが
不可能になる。」
目的は『首謀者の確保』ではなく、『叛乱の鎮圧』であることを強調する少将。
35 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/20(木) 23:47:13 ID:sQ71hAds
ドゥーコフ「本命はやはり惑星防衛司令部。対抗としてはメディア広報情報部。ホテルは…
あって1割といったところだろう」
ニコライの言葉を借りれば、首謀者はこの場にはおらず、あくまで実行する扇動者がいるだけである。
という事は、彼が生き残る必要など全く無く、逆に首謀者からしてみれば『生きていては邪魔』な
可能性すらあるのだ。
ドゥーコフ「私は司令部方面を指揮する。残りは大佐たちに任せるぞ」
と、次々に作戦の内容を決めていく。
シュナイダー(………)
どうしますか?
A.自分も本命の惑星防衛司令部の突入を志願する。
B.ドゥーコフのいない対抗のメディア広報情報部の占拠を志願する。
C.穴だからこそ妖しい。1割程度のホテルの占領に志願する。
D.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
36 :
9-513
:2011/10/20(木) 23:50:32 ID:???
普通に考えたら危険度と手柄はA>B>Cかね
けれど相手が裏をかくこともありえるし、ひょっとしたら判定次第という可能性もあるか
37 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:50:33 ID:4OW2Uaw+
A
友好度をあげたいドゥーコフと一緒のほうがイベント発生したときの
リターンも大きい、但し本命だから危険度も高いというリスク付きだが
38 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:51:16 ID:U5n8+2BY
B
39 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:51:25 ID:VLMg5TyM
C
40 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:52:13 ID:VVrSgeKg
A
難しい判断だけどね。
41 :
森崎名無しさん
:2011/10/20(木) 23:53:26 ID:???
むしろBの方が危険な気がする。
42 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:29:17 ID:HZs7OO1Q
>>36
はい。今回は非常にわかりやすく(?)そのとおりの難易度設定です。
>>37
ドゥーコフさん基本的に白兵(射撃含む)専門家なので使いどころが難しいですよ。
提督も叛乱の鎮圧(占領)とわかっているから編入したと明記されてますし。
A.自分も本命の惑星防衛司令部の突入を志願する。
シュナイダー「私も司令部への突入部隊に加えてください」
一通りの説明も終え、各部隊に編成している中隊長クラスの人物に混じりそう宣言するシュナイダー。
ドゥーコフ「…いいだろう。だが今回の作戦、一々誰かを守って戦えるほど甘いものではない。
自分の身は自分で守れよ」
元々彼を戦力には考えていなかった装甲擲弾長は、足を引っ張るようなら容赦なく切り捨てると
暗に言い渡しながら了承する。
シュナイダー「もちろんです。軍人となったからには死は恐怖ではありません」
もちろん嘘なのだが、この状況下では他の言い回しの出来ないシュナイダーだった。
〜〜〜
43 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:30:20 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
ドゥーコフ「当たり前だが防衛が軍人ばかりの惑星防衛司令部が最も難易度が高いだろう。
同じ軍人として軍服を着て入ろうとしたとしても、相手はここまで完璧に扇動劇を見せた
人物だ。何らかの対応をしていると思って間違いない」
それがもし有象無象の集まるメディア広報情報部であれば、私服を着込み森の中に隠れる一枚の葉のように
していれば入り口までは労力を必要としないだろう。だからこそ本命が司令部であり、メディアは
対抗でしかないのだが。
ドゥーコフ「時間を合わせる。提督がこの星系にワープしてくるのは6時間後…つまりタイムリミットも
そこまでだ。作戦の失敗を確認したら粘る事無くこの揚陸艦へ再び戻ってくる事。
一分一秒でも遅ければ置いて脱出する。到達できなかったものは以降、各自の判断で生き残れ!」
一同「ハッ!!!」
そう宣言するといつの間にか大気圏を突入し、中心地近くの海の中へ軟着陸した揚陸艦のハッチが
開いていく。
シュナイダー(この揚陸員の半数以上が司令部制圧部隊か。それだけ可能性が高いと踏んでいる。
私も結果を出さないとな)
そんな事を思いスキューバで移動するほかの部隊を尻目に水陸両用どころか水中すら移動できる
装甲車両に乗り込むシュナイダーだった。
〜〜〜
44 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:31:24 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
時刻は標準時間にして午後3:09分。あわせた時間が3時ジャストであったはずだから
僅か10分足らずで軍事施設の集まる駐屯施設の柵までたどり着いた事になる。
ドゥーコフ(どこまで隠密のままでいけるものだろうか?)
最悪のパターンでは既に見つかっている可能性もある。いくら一般のレーダーには映らない水中を移動し、
ステルス性の高い電波吸収素材を使った装甲車であったとしても、注意深く見れば目視でも確認可能で
あり、そして電波が届かない事を逆手に取った発見法も無いことも無い。
もちろん、常時そんな方法で索敵している可能性はほとんどゼロに近いのだが、相手は恐らくこちら
より少ない人数でこの星の住民だけでなく軍人まで扇動させたことを考えると絶対に無いとはいえない。
ドゥーコフ「敵の防衛網は?」
通信兵「赤外線センサー感。空気振動センサー感。可視光センサー感。電磁センサー感。
圧力センサー……感。イオンセンサー…不感。熱センサー感。………」
ドゥーコフ「第一種戦闘準備中と同じ対応か……八方塞だな。」
予想していたとはいえ、やはり甘いものでは無いらしい。だからこそ力押しも可能であるこの装甲車を
持ち出してきたのだが、できればそれも使わずに済ませたいというのが正直な感想であったのだ。
ドゥーコフ「下手な対策をして、つまらない策につかまる可能性を考えると、ここは力押ししかないな。
総員、装甲服に着替えろ。白兵戦になるぞ」
出来る事ならば実行したかった、そ知らぬ顔で軍中枢まで入るという策を早々に諦める。ここからは
同じ帝国軍人同士の殺し合いが始まる。それは帝国の血塗られた歴史の一端であり、ドゥーコフに
取っては『いつもどおり』の作戦であった。
〜〜〜
45 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:32:27 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
ギュウウウウウウウウンンンン!!!!
叛乱軍司令「どうした!!」
凄まじい爆音の後、様々な索敵検査網が警告音を鳴り響かせる。
司令補佐「て、敵です!!アーデルンカッツ艦隊はおとりです!こちらの司令部を直に落としに着ました!!」
その音は恐らくメディア広報情報部でも同じような音が鳴り響き、最高級ホテルも煙に包まれているだろう。
司令「ちぃ!!!数は!?」
司令補佐「不明!!ですが、ここまで隠密に来た敵です。多くは無いはずです!!」
司令「ハズ。ではない!!至急確認を取れ!!」
司令補佐「し、しかし、こうもセンサー機能をかく乱されては!?」
司令「ええい!しかしもへったくれもあるか!各施設にゼッフル粒子を散布!第一種戦闘配備!
総員、あの場所へだけは蟻の子一匹入れるでない!」
司令補佐「ハ!」
司令(ちぃ!!もう少し、もう少しで我らの大義が証明されるというのに!!)
死すら恐れない彼だが、自身の大義がいまだ証明できていないことに大きな焦りを感じていた。
〜〜〜
46 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:33:27 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
ドゥーコフ「敵の動きは!?」
通信兵「予想通り俊敏です!ですがこちらの実体はつかめていない模様。こちらに向ってくる敵兵は
数十、他は散り散りに……い、いえ。一ヶ所防衛網が異様に厚くなってます!」
ドゥーコフ「そこだ!一気に……」
ドゥン!!!
凄まじい衝撃が装甲車に突き刺さる。放たれたのは対地ロケット砲。人間に命中すれば
『ミンチよりも酷い状態』になること間違いない一撃が凄まじい運動エネルギーと共に装甲車の
横っ腹に襲い掛かる。
ドゥーコフ「ちぃ!ここまでか。総員退避後に3班以降は予定通り司令部の占拠、残りは
防衛網の厚い場所へ向う!いそげ!!」
装甲車と装甲服のせいで全員が無傷ではあったが、直撃を食らって尚今までと同じ動きが出来るはずも無い
装甲車を捨て、一気に制圧へと動く。
シュナイダー「こっちか!」
直感的に反応しそちらへ向うシュナイダー。
47 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 01:34:28 ID:HZs7OO1Q
だがしかし、既に敵陣の真っ只中。簡単に抜けるはずもなく……
敵兵「うぉおおおお!!」
装甲服すら貫く銃座からの大型機銃がこちらを向いている!!
死ねない!!→88+遠距離、ジャミング補正70+(! numnum+! numnum)/2
(! numnum+! numnum)のスペースを抜いてコピペってください。
シュナイダーの回避の合計が230を超えた場合、回避成功になります。
(敵運動85、射撃95、補正値50)
48 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 01:35:07 ID:???
死ねない!!→88+遠距離、ジャミング補正70+(
36
+
31
)/2
49 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 01:36:04 ID:???
…まあ無理だよね
50 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 01:45:30 ID:???
このくらいあっさり抜けられないと金髪達を如何こうは諦めるべきだなぁデスぺナ含めて
51 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 02:20:03 ID:HZs7OO1Q
>>49
実は敵さんの能力も2流半といったところなんですけどねぇ…
>>50
まあ、攻撃が2つの要素を持つのに対して防御は1つだけですから。
基本は避けられないと思っていて大丈夫ですよ。
死ねない!!→88+遠距離、ジャミング補正70+(36+31)/2=191.5
230−191.5=38.5 余剰値0.385
95+(大型機銃50)×(1+0.385)−(装甲服50)=150.3825≒151
シュナイダー体力 289/440
ガガガガガガガガガ!!!
我武者羅に放たれる大口径の弾丸。昼日中とはいえ装甲車から発信されるジャミングは
機銃に設定されるオート照準機能をカットさせ、立ち煙る土煙はシュナイダーの姿を
うまくかき消している。
52 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 02:21:04 ID:HZs7OO1Q
それでも…一秒間に10発以上発射されるその弾幕は横薙ぎにしただけで避けるほう方は無く…
グン!!!!
装甲服を貫き、肉を抉る嫌な熱さが大腿部を貫く!!
シュナイダー(グフゥ……)
軍人になってから初めての負傷は弾丸によるものだった。あえて運が良いということを述べるならば、
それは貫通力に特化した超小型の劣化ウラン弾等ではなく通常の弾丸であった事だろう。
でなければ今頃は…片足が吹き飛ばされていたとしても不思議ではない。
シュナイダー(動け……止まるな!!)
自分に言い聞かせるように足を動かすシュナイダー。ある程度以上移動すれば、同じ装甲服を
装着するもの同士、遠距離からの判別は不可能となるハズで、それは狙撃を実質不可能にする
事である。
そして、それは事実であったようで、第2射が到達した場所は今まさにシュナイダーのいた場所。
つまり、それ以上の近距離へ攻撃できない事であったようだ。
〜〜〜
53 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 02:22:04 ID:HZs7OO1Q
ドゥーコフ「負傷者は!?」
敵の防衛網が厚い場所に来たはずだがそこにはごく数人の衛兵がいるだけで、彼らだけでは歴戦の勇士
のみで構成された男達に勝てるはずもなく、あっさりと『かつては人間だったもの』に成り下がる。
通信兵「負傷者は2名。残りは全員無事です」
ドゥーコフ「よし、それではこれより突入する。負傷兵は自身で応急処置後こちらに合流せよ!」
シュナイダー(治療!?……私は『強化タブレット中毒』らしい。治療をして大丈夫だろうか?)
どうしますか?
A.配給されている治療キットを使う。(負傷状態が治療済みとなり、体力が10%回復します)
B.意地で弾を抜き、後は包帯を巻くだけに済ませる(治療済みとなります)
C.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
54 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 02:26:01 ID:DIPxyVUk
B
ここは賭けをする場面じゃないだろう…。
しかしシュナ、本当に前線に出られない体だなあ。さっさと出世しよう
55 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 02:27:22 ID:PLtBH4E2
B
56 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 03:43:28 ID:HZs7OO1Q
>>54
中毒がどうこうというよりも、『正式な軍人』を敵に回して勝てるほど強くありませんですからねぇ。
それは能力がどうこうというよりも軍人としての成長タイプが完全に後方よりに育てられたからですが。
B.意地で弾を抜き、後は包帯を巻くだけに済ませる(治療済みとなります)
シュナイダー(負傷者は…私とニコライ中尉のみか……)
正直甘く見ていた。歴戦の勇士が周りにいるが故に自分までそうなったのではないかと
勘違いしていたような気さえする。
自身はまだ新卒一年たっただけで、しかも白兵戦という意味では初陣であるのだ。
それはつまり、徴兵された平民よりは強くても同格の中では決してそうではないという意味だった。
シュナイダー「ニコライ。すまないが弾丸を抜いてくれないか。」
自分は麻酔もなしに耐えなければいけないため、自身で猿轡をし、両手で患部を押さえる動きをする。
57 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 03:44:36 ID:HZs7OO1Q
ニコライ「しょ、少佐!?麻酔はしないのですか?」
シュナイダー「ああ。麻酔をしなくても死にはしない。消毒だけは丹念にな」
なるべくなんでもないという表情をしながらそう答える。
ニコライ「……理由はわかりませんがわかりました。……いきますよ?」
ここで問答をしている暇は無いため医療用キットの中から完全殺菌された古典的なピンセットを取り出し、
シュナイダー(ウググググゥ!!!)
猿轡のお陰で情けない声を出す事無く…
コロン。
肉を抉っていた弾丸がシュナイダーの大腿部から取り出される。
シュナイダー「ん……んん…。後は自分でするからいい。ありがとう」
弱気になったのか、珍しく「ありがとう」という礼をすると気付け代わりのアルコールを撒き
生体シートを貼り付け包帯を巻いていく。
〜〜〜
58 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 03:45:51 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
シュナイダー「動けない事は……ないか。」
穴の開いた箇所に応急処置をした装甲服を再び装着したシュナイダーは先陣を切って言ってしまった
ドゥーコフ達の後を追いかけるため、意外なことに地下へ通じる道を駆けていく。
結論から言えば最初の戦闘で負傷して助かったといえるだろう。
見るも無残な死体がそこらじゅうに転がっており、戦闘の凄惨さが浮き彫りになっていた。
もし、一緒に戦闘を行っていれば自分はこの中の一体になっていた自信がある。…嫌な自信だが。
シュナイダー(流石にほとんどが敵のものだな)
もちろん味方全員の顔を覚えているわけではないのだが、同じ装甲服では識別がしにくいと
両足と両腕にラインをつけており、それをもって判断していた。
59 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 03:47:05 ID:HZs7OO1Q
だが地下へ通じる道はいくつにも別れ、その中には彼らの手の入っていない場所もあり、当然……
ほの暗い土の底→! card
! cardのスペースを抜きコピペってください。
ダイヤ 何事も無く地下の一室にたどり着く。
ハートスペード 敵が出てきた!!
クラブ ……やばい!囲まれた!!!
となります。
60 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 03:55:34 ID:???
ほの暗い土の底→
ダイヤ4
61 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:50:15 ID:HZs7OO1Q
ほの暗い土の底→ダイヤ4
ダイヤ 何事も無く地下の一室にたどり着く。
それは奇跡としか言いようが無かった。占領による最前線に置かれながら。ごく少数による1000人
以上が常駐する施設の襲撃でありながら。
シュナイダーは人を1人も殺す事無く、死とゼッフル粒子の交じり合う死線を越えてしまう。
人はそれを漁夫の理と蔑むかもしれない。人はそれを単なる運だとあざ笑うかもしれない。
だがしかし。結果として彼はたどり着いてしまったのだ。…まるで運命に誘われるかのように。
〜〜〜
狭い空間に充満した血の匂いは人を魔性に変える。
ニコライ「艦長……これ以上は危険です。下がりましょう!」
副官の代わりとして…、いや、この作戦の一端を担ってしまったものの責任として立候補した
ニコライがそう進言する。格闘戦においてはシュナイダーを軽く凌駕する彼だったが、
それでもこの施設の中の兵士達に比べれば良くて同格程度であり、生え抜きの部隊長クラスのみ
で結成された少数精鋭の部隊の中では確実に見劣りしている。
62 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:51:16 ID:HZs7OO1Q
故に弱気になるのは当然だったが、それを3回ほど無視して進んだ先に…ついに見つける。
シュナイダー「可能性としてはここだな」
それは直感ではなく理論に基づいた答え。人を殺す事を生業としている装甲擲弾兵は人を殺すために
敵が多い場所を叩く。通常の相手であれば守りたいところに兵を集めるため
それが答えと勘違いしやすいし、それはもちろん彼らの仕事としては間違ってはいないのだが、
本来の目的は殲滅ではないのだ。
負傷により前線から一歩退いたシュナイダーだからこそ、冷静に客観的にそれを知ることが出来、
死の山となった残骸に隠されるように設置されたものを見つける。
ギギギ……
兵士達の血を吸って錆びてしまったのだろうか?…いや、数十分前までは何事も無かった場所である。
それはつまり、もともとの立て付けが悪かったのだろう。
不気味な音を醸し出しながら部屋の扉は……運命は、開かれる。
〜〜〜
63 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:52:17 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
その部屋はまるで書庫のようだった。どういうわけか鍵は掛かっておらず、それが逆に先行した
隊員たちの興味を失わせる原因となったのだろう。
だからこそ荒らされることも無く、ややかび臭い匂いによって時間を凍結させられたような静けさに
支配されていた。
シュナイダー「ニコライ中尉。すまないが入り口付近で守っていてくれないか」
ニコライ「ハッ!」
そういい含め、1人で先に向うとそこには……
???「久しぶりだね、カールハインツ・フォン・シュナイダー」
そこにいたのは……
シュナイダー「ヨハン……。ヨハン・リーベルトか?」
忘れたい過去。忘れたい人物。忘れたい歴史……。
それはシュナイダーにとって嫌な思い出の代表格だった。
64 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:53:30 ID:HZs7OO1Q
彼と戦って、実力では数段上のはずのフライング・サッカーで負けてしまった。
彼と戦って、シェスターの様子は変わってしまった。
故にシュナイダーは彼から遠ざかった。極力彼を意識しない生活をしていた。
今まで生きた中で嫌なやつというのはいくらでもいた。ごく最近でいえば索敵任務の時に出会った
フレーゲル男爵がそうだといえる。
だが『忘れたい』と思った人物は後にも先にも彼だけ。それは強さとか力ではない、もっと
根源的な恐怖……人が姿無き怪物を恐れるように、シュナイダーは彼を恐怖した。
ヨハン「ああそうだよ。まさか、君がここに来るとは。意外だったよ。予想外、僕にとって失敗
だといってもいい。」
こわばるシュナイダーの表情に対し、何の反応をする事無く、柔和な人好きのする表情でそう答える。
シュナイダー「…何故だ!貴様も帝国軍人だろう!?」
そう叫ぶ事はおかしいかもしれない。なぜならこの地は銀河帝国の惑星防衛司令部。
軍人である彼がここにいてもおかしいことなど何も無いのだ。
65 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:54:30 ID:HZs7OO1Q
ヨハン「そう。僕は軍人だ。だからこそこうして逃げている。僕はこの動乱から逃げていたんだ」
自身は叛乱には加担していない事を証明するかのように両手をあげるヨハン・リーベルト。
シュナイダーの知りたい情報は何も得ることは出来ない表情でそう答える。
ヨハン「嘘だと思うならこの部屋の端末を見てくれ。叛乱のおきた4月から一歩もこの書庫から
足を出していない。改造も加工も出来ない軍専用のダイレクトデータだ。」
シュナイダー「なに!?」
ヨハン「そしてこの書庫は完全防音、電波遮断も完璧。誰と接触する事も出来ない」
こともなげに話す。食事はレーション、トイレは併設されているもので済ますことが出来るので
『嘘』である証拠は何も無い。
ヨハン「君は……何もせずに、叛乱にも加担していない僕を殺すのかい?」
追い詰めているのは自分のはずなのに、何故か飲み込まれようとしている。
それは根源的な恐怖。先の見えない暗闇で車を運転するかのような恐怖であった。
66 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:55:30 ID:HZs7OO1Q
シュナイダー「……何を考えている?」
うめくように返事をするしかないシュナイダー。
ヨハン「別に。さっきもいったとおり、僕はただこの暴動に加担しないようにしているだけさ。
そして協力するための用意も整っている。君はこの書類を受け取るだけでこの叛乱を鎮圧する
事が出来る。僕は出来れば君とも仲良くしたい。だからこれはほんのプレゼントだ」
甘く優しく囁く、ともすれば女性にも見えるほど美しい青年。
恐らく彼の用意したものはこの叛乱にかかわる『何か』なのだろう。その何かを受け取り、
アーデルンカッツ提督に渡せばきっとこの叛乱を収めた最高功労者として昇進のほかに
勲章ももらえるだろう。うまくいけば二階級特進もあり得るかもしれない。
67 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 04:56:42 ID:HZs7OO1Q
シュナイダー「………」
どうしますか?
A.それを受け取る。
B.それを受け取らない。
C.コイツは……生かしておけない!銃口を向け放つ!!
D.何とかして取り押さえる!
E.大きな声を出し、助けを呼ぶ。
F.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
68 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 05:24:23 ID:DIPxyVUk
うわー、出てきちゃったよ、怪物。しかも一番やめてほしい選択を強いてきたw
CとDは能力不足だし、Eも「反逆者」と認めさせるのは不可能。
(撃ち合って勝てるならCだが、そんなに簡単ならこいつは「怪物」と呼ばれない)
Aは出世できるがこいつに「借り」ができて弱みを作ることが
どんなに恐ろしいかは『MONSTER』全18巻参照w というわけで…
B
あとまあ、大事なのはこの反乱だけでなく、怪物を倒すことそのものなので。
そのためには、怪物の用意したデータでは意味がない、ということも。
69 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 07:05:34 ID:Do6Ofe1c
B
70 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 08:41:41 ID:???
>>68
ここで受け取っちゃったらDr.テンマの二の舞だよねw
71 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 11:48:43 ID:???
向こうからの評価が「使い捨ての駒A」になること請け合いだねえw
さて、あとはどうやって「また会おう、明智君」まで持っていくかだけど…
72 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 12:17:54 ID:???
もともと出る予定のないキャラだったみたいだし、
このままナチュラルにフェイドアウトするんじゃない?
どうせこいつが反乱に関わっていたという証拠はないだろうし
73 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 12:34:35 ID:???
事あるごとに出て来そうな気がする。
74 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 12:37:11 ID:???
あ、こいつ自体は何度も出るでしょ
そうじゃなくてここでの話ね
75 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:33:11 ID:HZs7OO1Q
>>68
そうですね。折角ダイヤを出して死の危険から回避したので、あえて火中の栗を取りに行く必要は
無いでしょう。
>>70
まあ、彼が本気になればこんなものじゃないのでw
>>71
それは大丈夫ですよ。彼の目的はシュナイダーと接触する事ではないので。
>>72
はい。最低でも今の時点でどうにかなる相手ではないです。
>>73
大事なイベントでは出てきますがあくまで彼は裏方。表立つ今回の方がごく珍しい事になるでしょう。
76 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:34:11 ID:HZs7OO1Q
B.それを受け取らない。
ここに来て彼の…シュナイダーの緊張感は最大限を突破する。
張り詰めた空気は彼の周りに集まり、氷のよりも硬く貴族の青年を締め付ける。
乗ってはいけない。この『餌』には針がある。しかも甘美な猛毒が塗りこまれた針が。
シュナイダー「断る。」
故に、息苦しい空気の中……一方的にシュナイダーの作り出した結界の中、彼はそう返事する。
ヨハン「そうか。残念だよ」
吐息の混じる声でそう残念そうな表情を見せる美しい青年。
とはいえ彼はシュナイダーがそれを「受け取らない」事を既に予見しており、表情ほどに
落胆は無く、むしろ「イレギュラー(?)」である彼が自身の思い通りに動いている事に喜びにも似た
感情を抱く。…それを『喜び』としか表現できないのは一般の人間が持つことが出来ない特殊な感情で
あるがゆえだが。
77 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:35:12 ID:HZs7OO1Q
彼の本質は混沌だった。目指すものの為には手段を選ばないという点においてはシュナイダーにも
通じるものがある。しかし、その目的も手段もシュナイダーのそれとは大きく異なり、今回の
出来事の全ては数千、数万の屍と、彼の得にしかならないことでさえもあった。
そして実のところ、ヨハン自身はそのことに関してすら関心が薄かった。
つまり、彼にとっては失敗してもどうとでもなる実験の一つでしかなかったのだ。
ヨハン「では、僕は君がつれてきた装甲擲弾隊の元へ行くよ。君がこの資料を受け取らないのならば
僕がこれを報告するしかないから」
もし、どうしても彼がこの資料をシュナイダーへ渡したいのであればもっと用意周到に
受け取らざるを得ない状況を作り出したでいただろう。…しかも必要であれば
こういう形で自分が出張る事すら無く。
だが、そうしない理由は一つ。彼の本命は、シュナイダーの受け取らなかった資料を持って
ただの中尉でしかない状況から『コネクション』を使う事無く昇進することにあるのだった。
78 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:36:25 ID:HZs7OO1Q
『コネクション』とは諸刃の剣である。貴族は貴族であるが故に使用することは別段おかしなこと
ではない。しかし、一般の平民がそれを使うとなると細心の注意が必要となる。コネクションを
持つということは『人脈の源泉』をつかまれることである。
原因なくして結果はない。理由の無い昇進などあるはずは無い。それを最も穏便に済ませる方法は
唯一つ。ただ単純に功績を挙げることである。このシュナイダーと同学年だった中尉は、
どんな策略をもって行ったのかわからないまま…いや、あの資料にはその一端が記述されている
だろうが、それでも全貌は不明なまま、きっと来月にはシュナイダーと同じ少佐になっている事だろう。
そして、何者かによって仕組まれた叛乱は1人の英雄という名のMONSTERによって解決されたと
歴史に記述される事だろう。
79 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:37:47 ID:HZs7OO1Q
彼の功績に掛かればシュナイダーの行った事など、『彼の出世への道を舗装した』程度でしかなく、
そういう意味では彼にとってイレギュラーであるはずのシュナイダー達の少数精鋭による捕縛すら
自身の行動の正当性を高めるための道具としてしまったのだ。
まさにどんなイカサマもばれなければ正当な行為である。という事を体現して見せたといえるだろう。
シュナイダー(……ちぃ!)
もちろんシュナイダーがその全ての計画を看破したわけではない。若き子爵は彼を動物的な直感によって
回避しているのであって、彼がどういう人物であるのかは全く理解していないからだ。
だがそれでもわかる事がある。彼をこのままにしていれば自分の功績は大きく削られる、と。
シュナイダー(彼を…ヨハンを止めるには今しかない…)
刻一刻と近づくタイムリミット。
80 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 13:38:52 ID:HZs7OO1Q
恐らくこの悪魔のように聡明な人物が書架の扉を潜ってしまえば計画は遂行されてしまうだろう。
もし、何かできるとすれば今しかない!
どうしますか?
A.ヨハンを呼び止める。
B.触らぬ神になんとやら。道を譲る。
C.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
81 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 13:51:12 ID:Rmru9gQQ
B
功績減と命を天秤にはかけられないなあ…
物語的にはAなんだろうけど、このスレでは主人公補正をそこまで甘く見積もれないw
82 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 14:16:08 ID:qbRRUk4M
B
ヨハンがやろうとしていることはヨハンの勢力以外の全ての勢力を平等に混乱させるだろうから
それに対する心構えを持っているだけで随分違うでしょ
83 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 15:38:51 ID:???
うーん、これは「ただ知らぬ間に己の功績が大きく削られていく」状態が、
「功績が大きく削られていく原因を把握している」状態に持っていけた、
という意味ではまだプラスなのか、それともここでヨハンを止めなかった
ことが取り返しのつかないミスなのか……。でも、呼び止めたところで
今のシュナイダーに出来ることがないんだよなぁ……。
「何かできるとすれば今しかない!」と警告のように出てきたのが
気になる……。いや、自分は怖くてAも選択出来ないんだけどさ。
84 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 15:56:38 ID:???
それは俺も気になったけど、前世からたまにあったifルートの更にifへの悪魔的な誘いではないかと…w
85 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 15:59:18 ID:???
「成功すればリターンは大きい」「最低でも今の時点でどうにかなる相手ではない」
つまり、この作戦のシュナイダーにとっての成功とは……?うん、さっぱりわからん。
86 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 16:04:50 ID:???
ダイヤでこいつ関連って事を考えると接触して裏があることが
シュナにも分かったことはプラスで、この場で完全に抑えられれば大成功。
逆に誘いに乗ってしまったらヤバかったって考えてる。
功績に関してはコネでまだ昇進できるからある程度割り切ろう。
87 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 16:18:55 ID:???
正直、このイベントは「提案して受け入れられて前線に参加した」だけで満足するべきだと思う。
これでシュナがカルツみたいな「艦隊戦から白兵までやれます」なキャラなら
怪物の射撃線に挑んでもいいけど、今のシュナは参謀型のキャラだからねえ。よくばってもしょうがないよ。
88 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 16:52:07 ID:???
立場的にはシュナが有利であるから奴に道を譲るのでなく
こちらが主導権を握って(たとえばシュナが連れて行くとか)
対応できればよかったね。2階級違うしその辺何とかなったはず
89 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:27:01 ID:HZs7OO1Q
>>81
はい。このスレにおいて主人公補正を期待して行動してはいけません。
>>82
そうですね。現時点における彼の行動原理は不明ですが、彼とこうしてきちんと話す機会が
出来たのは僥倖といっても良い出来事です。
>>83
ぶっちゃけた話、このルートで彼とこうして直接対面する可能性は限りなく0に近いです。
なので、超がつくほどリスキーではありますが、何とかできる可能性のある最大の場面でした。
>>84
当然今回の出会いはルート分岐の選択の一つです。
>>85
まあ…リターンをあくまで数値でしか測らないのであれば、今回の大成功は、『彼に出会わず、
兵士を虐殺しまくり、首謀者を確保する』になります。(ヨハンは被害者であり協力者であり、
功労者です。故に首謀者であるはずがありません)
ですが、このスレにおいて目先の戦果よりも長期的な視野の方がよほど重要かと思いますよ。
90 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:28:05 ID:HZs7OO1Q
>>86
激減するといっても、通常の任務から考えるとびっくりするほど手に入りますよ。
ただ、論功おいて最も功を上げたのはシュナイダーではなく、ぶっちぎりで彼になるので
名を挙げるという意味では確かにそのとおりです。
>>87
そうですね。あくまで結果論ですが、カルツが副官にいるのならば別の展開になった可能性も
充分ありえます。
>>88
これは大チョンボの可能性があるのではっきりいっておきます。
彼に階級が上だからそれを利用して有利に運ぼうとか、コネや権力を使って威圧しようとか
決して思わないことです。表面上はしたがっているでしょうが、彼の一挙手一投足に常に目を向け
頭をフル回転させておかなければ『気がついたら犯行者になっていた』とか『投獄された』等、
考えられうる不幸なことが全て起こりえます。
ヒントではなく対策となりますが、彼と出会ってしまったら『対峙する』か『無視する』の二択だと
思った方が失敗は少ないでしょう。
91 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:30:01 ID:HZs7OO1Q
B.触らぬ神になんとやら。道を譲る。
シュナイダーにとっての幸運は学生時代に彼の深さの一端を知ることが出来た事だろう。
でなければ、単なる中尉である彼に対して『何もしない』という選択が起きうるはずが無かったからだ。
去ろうとしていく彼の背中を歯噛みしながら見つめるシュナイダー。一方、彼の中では、やはり
シュナイダーという人物は『駒としては失格』と判断され、良くも悪くも興味の範疇から外れていく。
〜〜〜
装甲服内の除湿装置が彼の脂汗を引かせるにはそれでも数分を要した。
ニコライ「艦長…いま、中尉を名乗る人物が出て行きましたが…放っておいて良かったのですか?」
シュナイダーの命令どおり完全防音を施された扉の先で入り口付近を守っていた水雷長が
こちらに話しかけてくる。
92 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:31:03 ID:HZs7OO1Q
シュナイダー「ああ。やつには手を出すな。アレは既に人ではない……」
ニコライ「人で無い?マシーナリィか何かですか?」
少なくとも公式上はいないとされる『機械化歩兵』……旧時代における歩兵戦闘車に搭乗していた
歩兵という意味ではなく、文字通り体を機械に託した市民権すら捨てられた消耗備品としての
彼らのことでは?と勘違いするニコライ。
シュナイダー「……いや。言葉どおりの意味だ」
あえて説明する必要を感じないシュナイダーは短くそういい残すと既に戦場に残る意義を失い、
頭を抑えられたことで戦意を失いつつあるこの司令部が静まるまで静かに時が過ぎるのを
待つことになる。
〜〜〜
93 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:32:27 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
結論から言えば、この戦いにおいて『首謀者』たる地球教を語る過激派はシュナイダーの潜入した
惑星防衛司令部ではなく、メディア広報情報部が設置された電波塔の地下に隠れ潜んでいた。
ドゥーコフ「なるほど…そういうことか」
協力的な軍人であり、決定的な情報をもたらしたリーベルト中尉とはいえ、いきなり提督に
合わせるようなヘマはしない。フェザーン人の血が混ざっているイワン・ドゥーコフ少将は
彼から受け取った資料を持って作戦を変更、首謀者を確保する事に成功しいてもなお、
注意を怠ってはいなかった。
最も既に首謀者の彼は自害しており、その懐に入っていた綿密な計画書と、様々なバックアップ支援が
書かれていた情報を持って、彼を『操り人形である首謀者』と断定したのだが。
作戦開始から終了まで僅か3時間32分。予測していた時間を大きく短縮し、尚且つ人の死の数を
予定の半数にまで減らす事が出来たのは一重にヨハン・リーベルトが着任してから4月の叛乱発生まで
に書き留められた数々の資料によるものだった。
94 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:34:08 ID:HZs7OO1Q
彼の洞察力と観察力は正確というよりも精密なものであり、そこから導き出される推論に非の打ち所は
なく、ある意味において事実から半ば強制的に算出したライマル・フォン・ニコライ中尉のたてた作戦の
杜撰さがちらつくほどである。
リーベルト中尉「お役に立てて光栄です。ですが、市民達の暴動はまだ収まっていません。出来る事ならば
彼らに罪は無く、本当に打つべきは『地球教』を名乗る叛徒どもであることを提督にお伝えして
いただきたいのです」
市民が事実を知るには小さすぎる騒動も一段落したところで、そう乞う彼の姿は真摯であり、
誠実さを醸し出していた。
ドゥーコフ「わかっている。提督は聡明な方だ。悪いようにはしない」
任務の成功は既に惑星防衛司令部に備え付けられているFTL(エフ・ティー・エル)と呼ばれる
超光速通信をもって発信しているのだが、本当の意味での成功は乗ってきた揚陸艦に再び乗り込み
アーデルンカッツ艦隊に戻るところまでといえるだろう。故に現在は再び艦中の人となり、
艦隊に再合流すべく移動している。
95 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:35:55 ID:HZs7OO1Q
もちろん支配下においた惑星防衛司令部の管理のために10数名の屈強な戦士を残してきては
いるのだが、『首謀者』は消え去り、流血帝の御世における様々な悪行がメインメディアから
『罠であり誤報であった』と流れた事で市民達の士気は目に見えて落ち込んでいったため、
それでも充分という判断だ。
特に誤報と宣伝したのに、『首謀者の仲間』である広報部から何の反応も無いことがそれを
事実だと市民に思わせるには充分な効果をもたらしているだろう。
そのあたりの情報はシュナイダーにまで伝わってきていない。ただ帰投に際し、
『首謀者は地球教団を名乗る所属不明者。しかし、ヨハン・リーベルトの数ヶ月に渡る調べによって
近い将来には全てが明るみに出るであろう』という事のみである。
ニコライ「………」
シュナイダー「………」
すし詰めだった往路も帰りはやや空いている。理由を考えるのは精神衛生上よろしくないので
頭を空っぽにしているが、『何かが違う!』と彼を苛ませる思考の塊が常に頭の中をちらつく。
しかし、行動に移すための確信は無く、あの資料を受け取らなかったのは自分自身である。
だからこそ、これでよかったのだと。自分に言い聞かせるシュナイダーだった。
〜〜〜
96 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:36:57 ID:HZs7OO1Q
〜〜〜
リザルト
作戦立案補佐(佐官) 勲功値+150
勝利(佐官) 勲功値+60
少数占領成功ボーナス(佐官) 勲功値+50
個人武勲 0
合計 勲功値+260
●勲功値368 → 628 (NEXT800)
運動系経験2 → 5 となりました(基本値2+戦闘負傷1)
〜〜〜
余談だが、後に『リーベルト手帳』と呼ばれることになるデータ帳…それによってまた異なる
不和の種が撒かれることになるのだが……それはまた別の話である。
〜〜〜
97 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:38:00 ID:HZs7OO1Q
帝国暦481年6月 休息ターン
この月の前半は、暴動鎮圧の任務が皆に与えられていたのだが、少数精鋭によって重要施設を
占拠することに成功したアーデルンカッツ艦隊においてそれは蜘蛛の子を散らすよりも簡単だった。
故に負傷しまともに動くのも億劫なシュナイダーの乗る巡航艦は特別待機を任じられ、結果的に
仕事にありつけず、大腿部に大きく開けられた傷を癒す事に専念させられることとなる。
シュナイダー(……しかたないか……)
戦闘の最中ではそんなこといってられない状況だとしても、療養となると別である。不完全な状態で
歩き回ることの愚かさを知るシュナイダーは充分な休息を取り、ようやく足に負担無く歩く事が
できるようになるまでには半月の期間を要する事になる。
…もちろん走ったりサッカーをすることはいまだに厳禁であるのだが。
98 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:39:27 ID:HZs7OO1Q
モニカ「ご無理をするからですよ。」
そんな事をいうのは治療中に艦長の仕事を全て請け負う事になった副官兼副長の美しい女性。
しかし、規律に殉じる性格である彼女はそのことに対し不満を漏らす事も無く、一々その日にあった
出来事をわかりやすいレポート方式に書き出して艦長に報告しに来る。
シュナイダー「すまないな。……ニコライ中尉、やはり今回の作戦立案の功で昇進か」
モニカ「そうですね、今月いっぱいは水雷長として任務を続けますが、来月初頭にも新しい
水雷長が召喚されるはずです」
ニコライの能力は水雷という部門ではなくほかの部門でこそ伸びるという判断なのだろう。
水雷長としては並み程度の能力しかないニコライにとってはその方が幸せだろうと特に
異存を述べることも無く受け入れるシュナイダー。
99 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:40:28 ID:HZs7OO1Q
モニカ「さて…惑星内はまだ治安が回復しきっていませんので、流石にお連れすることは出来ませんが、
少しくらい動かないと筋肉がそがれてしまいますよ。艦内散策でもなさいますか?」
状況としては既に再占領行動も終わっており、シュナイダーへの褒賞も終わっている。
具体的にいうと今回の一件のみで、この一年間に溜めた勲功値の7割以上に比する勲功を与えられ、
一気に昇進間近まで進んだ。
…問題なのは、自分だけものすごいスピードで昇進しているため副官モニカとの身分差がつきすぎつつ
あることだが。
シュナイダー(……新しい大尉クラスの副官でも陳情するか。いや、モニカを私のコネで無理やり
中尉や大尉にするのも策だな。)
そんな事を考えるシュナイダー。
100 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 21:41:50 ID:HZs7OO1Q
能力とは身分につくという奇妙な格言があるとおり、彼女の官位が上がればそれだけでも能力が上がり、
それだけシュナイダーの役にも立つ。そう考えると全くない選択でも無いような気がする。
何をしますか?
A.シミュレーターに篭る。(能力が100(運動、格闘、射撃は120)になるまで
ダイス1個で政治、外交、裏工作以外の能力を訓練できます)
※今回のみ運動系の訓練は出来ません。
B.デスクワークの残業をする。(必ず成功。後方系経験+2固定、勲功値は運営能力に依存)
C.陳情を行う。(コネクションを使用し、様々な恩恵を受ける事が出来ます)
D.艦内風紀更正を行う(任務の半分の効果で艦内の風紀を正します。勲功値は得られません)
E.誰かに会いに行く(モニカ、ローロフ、ニコライ、アルメング、コッケルの中から選んでください
F.酒保へ向う(艦内の風紀を知ったり、誰かに会ったり、偶にイベントが起きます)
G.リハビリがてら艦内を散策する(モニカがついてきます)
H.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
101 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 21:42:31 ID:pN8+1Kvc
E ニコライ
102 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 21:44:02 ID:L4xXCwSw
E.モニカ
103 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 21:44:06 ID:Do6Ofe1c
Eニコライ
104 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 21:56:00 ID:???
うぉ、ここで地球教が出てきたか
本来はもっと先まで潜伏している予定だったのに、ヨハンに目を付けられて表舞台に引き摺り出されたのかな
105 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 22:19:14 ID:HZs7OO1Q
>>104
はい。少しはやいですがお目見えです。もし、シュナイダーがヨハンを発見しなければ、
まさに、そのまんまな展開になったと思います。
E.誰かに会いに行く(モニカ、ローロフ、ニコライ、アルメング、コッケルの中から選んでください
ニコライ
シュナイダー「……では少し歩くとするか。ニコライが昇進するのなら祝いに行くのも艦長の務めだろう」
そう自身の副官に言葉をかけると、骨の軋む音と共に医療室から久しぶりに抜け出すのだった。
〜〜〜
水雷長であるライマル・フォン・ニコライ中尉。この艦内でも僅か3名しかいない中尉という
階級であることもあり、広くは無くともその部屋は綺麗に片付けられ、長期間の移動でも必要以上の
ストレスを感じる事は無い、『選ばれた』部屋であった。
シュナイダー「邪魔するぞ」
そういいながら艦長権限を用いてドアを開ける若き金髪の子爵。
106 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 22:20:16 ID:HZs7OO1Q
ニコライ「っとお……ああ、艦長でしたか。容態はお治りになったのですか?」
そう返事するのはシュナイダーと異なり、未来の科学医療の力をフルに利用し一足速く完治した
ニコライ中尉。
シュナイダー「ああ、全快とはいわないが、1人で歩き回る程度にはな」
艦長の意地として松葉杖を使わず、両の足のみで歩く動作をする。
ニコライ「それは良かった。僕にあれから人事部の方で通達が来たんですよ。所属は諜報部なんですけど、
ちょっと驚きますよ。なんと、あの…リーベルト中尉……いや、少佐の副官に抜擢されるんです。
凄いでしょう!?」
それは、後に『流血帝の亡霊事件』と呼ばれるようになる今回の叛乱騒ぎにおける最大功労者であり、
一部では天才とまで謳われるヨハン・リーベルトの傍にいられるという特等席であった。
107 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 22:21:17 ID:HZs7OO1Q
シュナイダー「な、なに!!」
流石にその可能性については全く考えていなかったが故に驚きを隠さずにはいられないシュナイダー。
どうしますか?
A.良かったなと謝辞を送る。
B.彼には気をつけろ…と、警告する。
C.彼に、妖しい動きがあれば報告してくれないか?と依頼する。
D.そんなことより、彼には俺のことを何も言うなと命令する。
E.なんとなく嫌な気がする。コネを使ってその人事を潰す!(コネ消費400)
F.自分の策が潰されて悔しくないのか?と確認する。
G.その他
先にID表示で2票入ったものを選択します。
108 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:24:19 ID:???
変に動くのは危険そうだからAがよさそうかな。
109 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:25:53 ID:???
…ニコライがどんなもんか、という話だよねえ。
Dを指示する必要があるほど親しくはなく、Eをするほど惜しいキャラという気もしない。
(今回のニコライの発想がそんなにすごいものではないことは何度も言われている)
本当ならCがよさそうだけれど、怪物がそんな策を見逃すか? という
110 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:26:41 ID:???
逆に利用されそうだよねぇ、どう考えても
111 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:28:29 ID:Rmru9gQQ
A
関わらないのが一番。
112 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:28:38 ID:KRDzgRyI
A
対峙か無視なら今回は引き続き無視で
今はまだこいつを如何こうするのは得策じゃない。
113 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:44:36 ID:???
警告くらいはしてもよかったと思うが……
グッバイ、ニコライ。たぶん次にあうときは襲撃者だな、お前。
114 :
森崎名無しさん
:2011/10/21(金) 22:46:47 ID:???
標的にされたら義眼とロリコンの次ぐらいにこの世界ではヤバそうな謀将のもとへ巣立っていった
115 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 23:44:57 ID:HZs7OO1Q
>>108
そうですね。下手に動けば彼の術中に嵌る可能性があります。
>>109
相手の力をつけさせないという意味ではEも無しでは無いんですけどね。
(策としては既に検討されていたものとはいえ『中尉が単独』でそこまで行き着いたのは
流石に才能がある、としかいえないでしょう)
>>110
奇策を使おうと思えばしたたかに返されるかもしれません。
>>111>>112
そうですね。現状を踏まえればこれが正解でしょう。
>>113
ヨハンが適材適所の意味すらわからない初歩的なミスをするアホならこんな苦労はしないんですけどねぇ。
>>114
どうでしょう?彼の深遠はまだ全くその全容を見せていないので。
116 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 23:46:20 ID:HZs7OO1Q
A.良かったなと謝辞を送る。
シュナイダー(……慌てても仕方ないか…)
一瞬考え込んだシュナイダーだった。
それはまるで屠殺場へ向う羊に対しての憐れみにも似ていたのかもしれない。
しかし、彼をどうにかするという事はあのヨハンと事を構えることに等しい。
だからこそ、この憐れなる生贄の羊がどんなことになろうとも、シュナイダーは関知しないことをきめ
形だけの謝辞を送ることにするのだった。
☆☆☆
ニコライとの友好値があがりました。
〜〜〜
117 :
銀河シュナイダー伝説
:2011/10/21(金) 23:47:21 ID:HZs7OO1Q
帝国暦481年7月 任務ターン
叛乱の鎮圧も終わり、再び哨戒任務へと戻るアーデルンカッツ艦隊。
その出向の間際、ニコライ大尉は人事部の辞令の元このネーベル・バンクから下船し、
新たなる人物が補充される事になる。
新米水雷長→! card
! cardのスペースを抜きコピペってください。
KもしくはJOKERがでた場合は名ありが、Qの場合は名無しですが能力はそこそこ以上なものが
登場します。
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