キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
キャプテン森崎まとめ掲示板TOP

■掲示板に戻る■ 全部 1- 101- 201- 301- 401- 501- 601- 701- 801- 最新50
【予測不能な】11人の戦士たち2【イレギュラー】

1 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/02(金) 02:24:54 ID:???
*せつめい*

このスレはキャプテン森崎をベースにしっちゃかめっちゃか色んなジャンルの作品を鍋にぶち込んだ挙句。
じっくりコトコト煮込んだあと、東方projectというお皿に盛りつけたようなスレです。
そういうカオスなお話が大好物ですというお方だけお付き合い下さいますようお願いします。
物語は参加者さんの投票・カード、ダイスの判定結果によって変化しながら進行します。

[前回のあらすじ]
長崎で鳴らした俺こと佐野満は、よくわからないまま幻想郷に流されたが、
霊夢ちゃんの手を借り、居候をさせてもらう事になった。
しかし、幻想郷でくすぶっているような俺じゃあない。
ボールさえあればサッカーを通してなんでもやってのける命知らず、不可能を可能にし巨大なスキマ妖怪を
叩き起こす、俺達、特攻野郎イレギュラーズ!

佐野「俺は佐野満。 通称軽業師。 小細工まみれのドリブルとオーバーヘッドキックの名人。
   俺のような天才サッカー選手でなければ百戦錬磨のつわものどものキャプテンは務まらん」

剣崎「俺は剣崎一真。 通称オンドゥル王子。 自慢の滑舌でみんなの耳はボドボドだ!
   ハッタリかまして、技の習得に練習機会を3回使わせちゃうぜ」

律子「私は秋月律子、通称りっちゃん。 チームの頭脳。 情報収集は美貌(リッチャンハカワイイデスヨ)と頭の良さでお手の物!」

クーガー「よおお待ちどう。 俺様こそクーガー。 通称兄貴。 スピード狂としての腕は天下一品!
     奇人? 変人? スクライド出典なら仕方ない」

ブースター「ブースター。 通称唯一王。 物理の天才だ。 カモネギだってデリバードだってぶん殴ってみせらぁ。
      でもヒヒダルマさんとゴウカザルさんだけは勘弁な」

俺達は、3ヶ月待てばいいだけなのに早く帰りたい為にあえてサッカーに挑戦する。
頼りになる神出鬼没の、特攻野郎イレギュラーズ!
助けを借りたいときは、いつでも言ってくれ。

278 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 00:26:16 ID:ckVf68Yk
C
策を練るのは全部試してみてからにしよう

279 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:43:39 ID:???
>A.「ダークドリームのポストプレイをつかってみようか」
==============================================================
ダークドリーム「ポストプレイだね! よーし、わかった!」
佐野「ただ臨機応変に動いてくれよ。 ブースターがフリーの状態になれば、何もゴール前で落とさなくても直接渡せばいいんだし。
   さっきもりっちゃんが言ったように、自分がフリーならヘディング撃ってもいいんだ」
ダークドリーム「うん!」

佐野は逡巡をしたのち、ダークドリームのポストプレイをメインに使っていく事に決めた。
レティさえいなければ、ブースターのシュートは間違いなく1ボスチームに通用をするのだ。
ドリブルゴールを狙うのもいいが、レティのタックルの実力がいまひとつ判明せず。
霊夢の言葉によれば佐野やクーガーでも決して楽に突破出来る訳ではないとわかった以上、これが最善の策だと判断したのである。

律子「その場合ダークドリームが上がるから、両サイドのMFとボランチの水銀燈はスペースを大きく開けさせないよう注意して。
   だからといって上がりすぎないよう、常に周囲の状況を確認しておく事」
水銀燈「失敗した時の尻拭いの為にそこまで気を使わなきゃならないのぉ?」
律子「勝つ為よ?」
水銀燈「……ふん」
佐野「……りっちゃん、キャプテン俺やで」
律子「あっ……そ、そうだったわね。 ごめんなさい」
佐野「いやまぁ、間違った事は言ってないからいいんだけどな……」

作戦が決まると、律子は自ら指揮を執りメンバーたちに指示を飛ばした。
キャプテンとしてのお株を奪うかのような行為に思わず佐野は自らの存在をアピールし……。
これを受けて律子は「やってしまった」と言わんばかりにバツの悪い顔を浮かべると、小さく頭を下げて謝罪をする。

280 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:45:05 ID:???
律子「本当にごめんなさい。 一介の選手が出過ぎた真似をしたわね……」
佐野「いや、いいよ。 っていうか、個人的にはそこまで色々考えてくれてるってわかって嬉しいぜ。
   てっきり試合に燃えてるの俺だけかと思ってたもん」
律子「そりゃ確かに今までサッカーなんて興味は無かったけれど、やるからには勝ちたいもの。 こっちだって色々考えるわ」

律子の的確な指示によってその役目を失った佐野ではあるものの、
しかし、同時に律子がここまで色々とこの試合について考えてくれていたというのは嬉しい事実でもある。
何せここで今サッカーをやっているイレギュラーズの目的は、あくまでも「八雲紫を早く起こす為」事。
その為にサッカーをやっているだけであり、半ば嫌々やっている者もいるのではないかと佐野としても不安だったのだ。

律子「ところで佐野君、もしかして温情で私の提言した作戦使ったりしてないわよね?
   もしそうだとしたらやめてよ? 私だって勝つのが目的なんだから、間違った作戦をつかわれたくなんて無いんだから」
佐野「心配ご無用。 りっちゃんの作戦は理に適ってるよ。
   失敗するかもしれんけど、必ず成功する作戦なんてもんは元々存在しねーんだ。
   だから失敗してもりっちゃんのせいじゃないし、誰のせいでもねーよ。
   最善と思って取った作戦が失敗して、相手のラッキーパンチが運よく決まる事もあるのがサッカーなんだからな。
   作戦なんてもんは、あくまで勝つ確率を上げる為の手段でしかねぇ」
律子「……そう」
佐野「なんだ、不安なのかりっちゃん?」
律子「そんな訳ないでしょ。 ただの確認よ、確認。 キャプテンとして任せるに値するかのね」

281 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:46:31 ID:???
チームメイトへの同情で作戦をコロコロ変えるようなキャプテンではなくて良かった、と笑みを見せる律子に。
佐野は笑みを返しながら口を開く。

佐野「しかしなんだっていきなり指揮取り出したんだよ。 俺びっくらこいちゃったよ」
律子「んー……まぁ、癖みたいなものね」
佐野「癖?」
律子「そ。 纏め役、みたいなものは私の役目だから。 ただ、サッカーに関しては佐野君に任せた方がいいわね」
佐野「(癖かぁ……まぁ日頃からりっちゃん仕切り屋だしなぁ。 しかし仕切り屋のアイドルってどうよ?)」

委員長タイプのメガネっこアイドル、秋月律子。
彼女の仕切り屋気質はどうにも生粋のもののようで、当人が苦笑しながらそう呟く中。
佐野は本当にアイドルなんだろうかとちょっとした疑問を持ちつつ、こうしてハーフタイムの時間は流れて行ったのだった。

282 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:47:32 ID:???
そしてこちらは1ボスチームのベンチである。
前半だけで2失点を喫し、ロスタイムに賭けた全員攻撃は初手で止められてしまった1ボスチーム。
試合開始時の勢いは殆ど無くなりかけていたものの、それでもまだお通夜ムードとまではいっていなかった。

穣子「この程度の点差、我ら神々には丁度いいハンデのようなものだ。 姉よ、今こそ封印されし力を……」
静葉「よせ、妹よ」
穣子「すまん、己を見失いかけていた」
リグル「2人ともそのキャラ疲れないの?」

秋姉妹の漫才のようなコントのようなよくわからないやり取り。
普段は鬱陶しいだけのそれも、今の状況では場をある程度明るくしてくれるありがたい存在である。
この2人を見ていたら2点失って落ち込む事など馬鹿馬鹿しい事のように思えてくるのだ。

レティ「よし、みんな聞いて。 まず前半を振り返ってだけど……彼ら、イレギュラーズはかなり強いわ。
    ……素人揃いなだけあって荒削りではあるけれど、だからといって侮れない。
    彼らは超ウルトラ必殺スペシャルHズ、いえ……3ボス同盟くらいの力はあるかもしれないわ」
ヤマメ「3ボス同盟……!? えぇ、そんなに評価するかい、レティ!? あっこは別格だよ!?」

秋姉妹のコントである程度場が温まった所で、レティは口を開き前半を振り返った。
イレギュラーズ――外来人10人と1匹で構成される新設チーム。
殆どが素人の寄せ集めだと聞いていたが、戦ってみれば本当に素人ばかりなのかと疑いたくなる程の強さである。
その強さをレティは1ボスチームの格上である超ウルトラ必殺スペシャルHズ……。
そして、更にその上のチームである「3ボス同盟」にも匹敵するかもしれない、と告げる。
この発言には思わず周囲の者達も驚いた。
何せ「3ボス同盟」は、あらゆる意味で1ボスチームや超ウルトラ必殺スペシャルHズと一線を画すチームなのだ。

283 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:48:32 ID:???
1ボスチームにはレティという主柱がおり、レティは幻想郷全土で見ても中堅レベルの選手。
だが、3ボスチームには幻想郷でもトップクラスの選手が在籍をしているのである。
選手個々の能力も高く、Hズと3ボス同盟の間には大きな格差があるというのが幻想郷のサッカー通の共通意識である。
だからこそ、1ボスチームの面々は信じたくは無かった。
素人同然のチームの実力が3ボス同盟に匹敵をしているという事に。

レティ「勿論まだ実力的にも3ボス同盟には届いてない選手が数多いわ。
    でも取れる手段やタレントの多さを鑑みると、総合的な実力は拮抗してると思う」
リグル「ひえぇ……」
レティ「でもだからといって勝てない筈はない。 だって私たちの夢は幻想郷一よ?
    幻想郷全土で見ればあくまで中堅チームの3ボス同盟とほぼ同じ実力の相手に逃げ腰で、幻想郷一になれる筈が無いじゃない」
静葉「うむ、その通りだ」

思わず怯えかける選手達を、レティは静かに……しかし情熱的に鼓舞した。
そう、相手がだれであろうと勝つ……勝ちたい。
レティの言葉にはまず秋姉妹がいの一番に同意し、続けてナズーリン、ルーミアといった者達も首を縦に振る。
やがて怯えていた選手達も頷き……だが、人一倍臆病でもあるリグルはおずおずとレティに問いかける。

リグル「で、でもどうやって勝つの? 2点差だよ?」
レティ「まずは同点に追いつきましょう。 後半開始のキックオフから1点を返せれば試合はまだわからないわ」
ルーミア「わは〜! さっきは惜しかったし、今度はきっとゴールできるのか〜」
レティ「そして滝君、勝つ為には貴方の活躍が絶対に必要よ」
滝「……わかってるぜ」

284 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:50:02 ID:???
リグルの問いかけにレティはあくまで冷静に返答した。
とにかく、まずは同点に追いつく事。そのために1点を返す事。
そして、その1点を返すには――この1ボスチームに新たに加入をした仲間、外来人、滝一の力が必要であるという事を。

滝「前半は全然目立ってなかったからな。 後半こそは活躍してやる!」
ナズーリン「その意気だ同士タキーリンよ。 我らの力を見せつけてやろう」
滝「おう!」

ナズーリンの激励を受けながら、滝は力強く頷いた。

ナズーリン「(おお、なんと凛々しい……これならば間違いなく後半はやってくれよう!)」

ナズーリンはこの滝の姿に荒れ狂う河にダムを建設するビーバーのような勇ましさを感じた。

温泉でゆっくりと疲れを癒す可愛らしいカピバラのような暖かみを感じた。

シャカシャカ回し車で走る無邪気ながら素早いハムスターのような鋭さを感じた。

要するにげっ歯類っぽさを感じてた。

285 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 01:51:14 ID:???
こうして両チームのハーフタイムが終わろうとしていた頃。
一方でまばらに見えた観客たちは、口々にどうしてこうなったと頭を抱え悲壮感を体中から溢れださせていた。
1ボスチームのファンで殆どを固められた観客たちにとって、このような試合展開は望まれたものではなかったのである。
そして、そんな観客たちの中で、悲壮な空気を纏わずにフィールドを見つめていた者もまたいた。
その人物とは……。

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、

★観客さんいらっしゃーい→! card=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

JOKER→???「ふふふ、1ボスチームにはこの私が必要なようね」 ピンクの髪をした和服美女が1ボスチームベンチに向かっていったぞ
ダイヤ→ハート+スペード+クラブ
ハート→厳格そうな女性「新設チームと聞いていたが、中々いいチームじゃないか」 五重塔のような帽子を被った女性がいたぞ!
スペード→チルノ「おー、さのとかも強いなー。 でもレティー、負けるなー」 チルノちゃんです
クラブ→文「ふむふむ、中々やりますねイレギュラーズ。 このまま勝てば取材させてもらいましょうか」 ご存知射命丸文ちゃんです
クラブA→日傘の女性「博麗の巫女が面倒を見てるからどの程度かと思えば……」 チェックの服を纏ったナイスバデーなお姉ちゃんだ!

286 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 01:51:57 ID:???
★観客さんいらっしゃーい→ ハート3 =★

287 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 01:55:52 ID:???
3ボス同盟、そういう名前の動画あったなー

288 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 02:22:54 ID:???
>★観客さんいらっしゃーい→ ハート3 =★
>厳格そうな女性「新設チームと聞いていたが、中々いいチームじゃないか」 五重塔のような帽子を被った女性がいたぞ!
==================================================================================================================
蒼いワンピースを身に包んだ、レティ程ではないものの長身。
その頭頂部には五重塔のミニチュアのような個性的な帽子を被った女性が観客席にいた。
女性は腕組みをしたままじっと人がいなくなったフィールドを見つつ、嘆息混じりに言葉を呟き。
この呟きを聞いて、観客たちはようやくその人物の存在に気づき……ざわざわとざわめき始める。

観客「さ、3ボスの上白沢だ!」「ディフェンスに定評のある3ボスの上白沢が観戦に!」「慧音先生はよざーっす!」

慧音「む、おはよう。 いや、この時間帯だとこんにちわだな」

そして観客たちのどよめきに対し、その女性――上白沢 慧音(かみしらさわ けいね)は微笑を浮かべながら挨拶をするのだった。

観客「先生、今日は偵察ですか?」
慧音「偵察って程でもないさ。 ただ、今日は授業が無く時間が空いていたからな。
   この人里コートで試合が行われるというのなら、まぁ見ておこうと寄ってみただけだ」

この女性――慧音は、人里に住まい寺子屋で教師を務めている人物であり、
また、なんとこの慧音は先ほどレティが話題に出した「3ボス同盟」のキャプテンを務めてもいる人物。
卓抜したディフェンス技術とDFへの指揮力はレティにも匹敵する程であり、高く評価を受けているサッカー選手でもある。
だからこそ観客たちは妖精や妖怪のサッカー選手相手でないからこそ親しげに話しかける事が出来、
笑みを浮かべる慧音に偵察なのかと問いかけるも、慧音はそれを首を振って否定。
あくまでも時間が出来たから見に来ただけだと説明をする。

289 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 02:24:20 ID:???
観客「へぇ、じゃあ今日はチームメイトの人は一緒じゃないんで?」
慧音「いや、1人で観戦をするのも面白くはないからな。 折角だから誘ったさ。
   ……まぁ、前半で来なかったあたり用事でも入ったのかもしれんが……」
観客「そういえば、いつも一緒に連れて歩いている外来人は?」
慧音「あいつは朝起きたらどこぞへ消えていたよ。 まったく、幻想郷は危険な場所だと何度も言ったのだが……」

名もない観客と話をしながら、笑みを浮かべたり渋い顔をしたりと百面相をする慧音。
どうも感情を隠すのが下手らしいこの可愛らしい女性は、そうやってハーフタイム中の時間を潰していたのだが……。

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、

★さんさんさん、仲良し3ボス〜→! dice=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

6→???「ハッハァー!! 先生、こんな所にいたのかよ!」 天パがきた。
5→???「慧音、里の中で彼が迷っていましたよ」 圧倒的美貌をフードの中に隠した女性がやってきた!
4→???「先生、途中で坊主拾ったよ」 額に角を生やしたガタイのいい女性がやってきた!
3→???「センセ〜、途中で盟友拾った……うわっ、盟友がいっぱいいる!?」 巨大なリュックを背負った少女がやってきた!
2→???「慧音……ここに来る途中でこんなの拾ったんだけど」 人形のような美貌を持つ女性がやってきた!
1→???「慧音さ〜ん、なんか途中で彼拾いましたよ〜」 赤毛の民族服を着た女性がやってきた!

>>287
ありましたねー

290 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 02:25:07 ID:???
★さんさんさん、仲良し3ボス〜→ 2 =★

291 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 02:25:18 ID:???
★さんさんさん、仲良し3ボス〜→ 4 =★


292 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 02:25:59 ID:???
やっぱり3番目は来生か

293 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/11(日) 02:27:45 ID:???
>>292
南米の天パの可能性が微レ存……?

3ボスの方が2人顔出しと決まった所で本日はひとまずここまで。
続きは明日以降書かせていただきます。
本日も遅くまでお付き合いありがとうございました。それでは、お疲れ様でした。

294 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 02:30:29 ID:???
乙でしたー

りっちゃんは参謀役か、頼りになりそうだ

295 :森崎名無しさん:2012/03/11(日) 02:33:30 ID:???
2番目は普通に井沢かな?パルスィと嫉妬コンビでw

おつでぃしたー

296 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 01:54:19 ID:???
>>294 乙感謝。リッチャンハメイグンシデスヨ
>>295 乙感謝です。さてさてどうでしょううふふのふ。
>★さんさんさん、仲良し3ボス〜→ 2 =★
>???「慧音……ここに来る途中でこんなの拾ったんだけど」 人形のような美貌を持つ女性がやってきた!
===================================================================================================
観客と雑談に興じていた慧音の背後に突如現れた2人の男女。
その内女性の方はよく手入れをされた美しい金の髪を持ち、瞳は澄んだ海のようなサファイアブルー。
羽織るケープも鮮麗されたものであり、まるで人形のような容姿をしていた。
その女性が慧音に向けて声をかけると慧音は振り向き、観客たちも声の主の正体を見ようとする。

ざわ……!

観客「あ、あれは……!」「3ボスだ、3ボスのアリスだ!」「ゲームメイクに定評のある3ボスのアリスが観戦に!」
アリス「……なんなのこの妙な盛り上がりは」

瞬間、観客たちは再び一斉にざわめき、その女性の名を口々に叫んだ。
その女性の名は、「アリス=マーガトロイド」。
魔法の森に住まう魔法使いにして、慧音が率いる「3ボス同盟」の主柱である。

彼女のサッカーの実力は幻想郷全土で見ても間違いなくトップクラス。
超ウルトラ必殺スペシャルHズと3ボス同盟との間にある大きな格差、
幻想郷トップクラス選手が存在するか否かというものを形成する当の本人という訳なのだ。

彼女がここに来た理由はほかでもない、先ほど慧音が話していた、
観戦を共にしないかと誘ったチームメイトこそがこのアリスだったというだけの話。
幻想郷に数多あるチームの中でも特にチームメイト同士の仲が良いとされている3ボス同盟。
どこか冷たい印象を受ける外見のアリスもチームメイトの事は大切にしており、慧音の誘いを快く承諾したのだが、
では一体何故、こうやって後半からやってきてしまったのかというと……。

来生「ハッハァー! もっと俺に注目しろー!」

この男――来生 哲兵のせいであった。

297 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 01:55:37 ID:???
慧音「………………」
来生「ん? どうしたんだ、先生?」
慧音「……アリス、哲兵は一体どこにいたんだ?」
アリス「魔法の森よ。 ……まったく、無駄な労力を使わされたわ」
慧音「……詳しく話してくれ」
アリス「ええ、わかったわ」

アリスの話によるとこうである。
アリスは本来ならば、前半が始まるよりもずっと早くこのコートに辿り着けるように考えて自分の家を出た。
しかし、その道中でこの来生を見つけてしまったのだという。
ここで説明をしておかなければならないが、この幻想郷にある魔法の森と呼ばれる場所は、
幻想郷の数あるスポットの中でも危険な部類とされている場所である。
魔法の瘴気というものが森の中には大量に散布されており、
何の対策もしていない者がこれを多量に吸うと体に異常をきたす可能性があるし。
その瘴気による影響を受けなくても、魔法の森にも妖怪は生息をしているのだ。
ただの人間であるこの男、来生が森の中に入ってただで済む筈が無く、アリスは慌てて来生を呼び止めた。
だがこの来生はその声に気づく事なく森の中にずんずん入ってしまい、仕方なくアリスは来生を捜索。
結果、来生をようやく発見した時は試合の前半が終わろうとしていた時刻であり、
アリスはそのまま来生を引き連れてここへ来たという事である。

慧音「そうか……そんな事になっていたのか……」
来生「どうしたんだ先生、体震わせて。 うんこしたいのか? 我慢はよくないぜ〜」

アリスの話を聞いて、慧音は全身をぷるぷると震わせながら顔を俯かせていた。
これを見て来生は慧音が催してしまったと思い、思わずそう声をかけ。
横にいたアリスからは冷たい視線を受けるのだが……。

298 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 01:56:49 ID:???
慧音「この……バッカモォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!!」

           ド            ゴ              ォ

来生「ぐばぁっ!?」

次の瞬間、来生はむんずと頭を掴まれると同時、慧音の強烈なヘディング……もとい、頭突きを食らった。

観客「で、出たー! 慧音先生の頭突きだー!!」「今、人体が鳴らしてはいけない音が鳴ったぞ」
  「ほんま慧音先生の頭突きは恐ろしいでぇ」

慧音「哲兵、貴様は一体何度言ったら理解をしてくれるんだ!
   幻想郷はな、人里を一歩離れれば妖怪が跋扈してる危険な場所なんだぞ!? お前が1人で出歩いていいような場所じゃないんだ!!」
来生「はらほろひれはれ……」
慧音「こら、聞いているのか! 大体お前は少々常識が足りなさすぎるし、危機感も足りなさすぎるし、真剣みも足りなさすぎる!
   今回はアリスが運よく見つけてくれたからいいものを、そうでなければ死んでいたかもしれないんだぞ!?」
来生「あばばばば……」

今更説明するまでもないかもしれないが、彼――来生 哲兵は、
1ボスチームの滝 一とほぼ同時期に幻想入りを果たした外の世界からの外来人である。
この幻想郷に来た来生は、幸運な事に人里に降り立ち、これまた幸運な事に慧音に第一発見をされた。
厳格な性格をしているものの、面倒見もよくともすればおせっかいな性分なのがこの上白沢慧音。
だが幻想入りをして右も左もわからない状況においては、これ程ありがたい存在もないような人物である。

299 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 01:58:13 ID:???
慧音に発見された来生は、まずこの幻想郷と呼ばれる場所の説明を慧音に受けた。
その説明は来生が理解するにはかなり難解なものであったが、大まかには把握できた。
そして、幻想入りをして住む場所も着るものも食う飯も無い来生を不憫に思った慧音は、
せめて一晩自宅に彼を泊まらせ、次の日に博麗神社へと送り元の世界に返してあげようと考えた。ここまではよかった。問題は翌日である。

翌朝、いつも通り早朝に起きた慧音は、隣の部屋で寝ていた来生がいつの間にかいなくなっている事に気づいた。
一体何があったのかと慌てて慧音が外に跳ね出て探し回ってみれば、なんと来生は霧の湖でチルノ達と遊んでいるではないか。
精神年齢が同じなのかどうなのか、来生とチルノはどうやら意気投合をしていたようだがそのような事は関係ない。
問題なのは来生が人里の外――霧の湖という場所にいた事である。

来生達を発見した慧音が何か深い事情でもあったのかと聞いてみれば、
来生はあっけらかんとただ散歩に出かけていただけだと答えてみせる。
これには慧音も怒りを通り越し、ただただ呆れる事しか出来なかった。
慧音は昨日の内に散々幻想郷の危険度――人里の外には妖怪がおり、外に1人で出ては命を失う可能性があると説いていたのである。
それだというのに来生はただ散歩の為に外に出た、というのだ。
慧音はこの時思った。

慧音『(この少年はこのまま帰してはいけない、幻想郷は確かに危険だがこのままこの少年を帰してはこの少年の未来が危険だ)』

この少年――来生哲兵を、ちゃんと人並みの判断が出来るように、常識を持てるように育て上げよう、と。

要するに慧音の教師魂に火が点いたのである。
長年教鞭を取り幾多の生徒たちに己の知識を教えてきた慧音の情熱が燃え上がったのである。
それから慧音は即座に行動を移した。

300 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 01:59:23 ID:???
まず慧音は来生に外の世界に戻るのはもう少し先延ばしにしないか、と提案をする。
もしもこれを断られれば心配ではあるものの彼を帰さなければならないと慧音は考えていたが、
来生は特に考えもせず、夕べの晩御飯が美味しかったしここに住めるのならという条件を出して了承。
慧音も元々己の家に彼を住まわせてみっちり指導をするつもりだったので、この件に関しては両者共に納得の形となる。

次に慧音は来生を己がキャプテンを務めるチーム、3ボス同盟に加入させる事にした。
これはチームスポーツをやらせる事で、達成感、努力の大切さや仲間との友情。
何よりも組織の中だから培われる経験のようなものを積ませようと考えての事である。
しかし、慧音がその話題を切り出すと来生は「サッカーなら得意だぜ! ハッハァー!!」とやたら乗り気でOKをした。
皆さんご存知の通り来生は少年時代からサッカーをやっているサッカー少年なのであるからこの反応は当然。
だが、この反応を見て慧音は思った。

慧音『(……何年もチームスポーツをやっていて、常識も判断力も何もかもが無い状態ってどういう事なんだ?)』

と。

その後3ボス同盟に加入をした来生は慧音やアリス、他のメンバーと切磋琢磨し能力を磨いていった。
その過程で他のチームとの交流もあり、1ボスチームの滝らとも面識を持ったのだが……それはひとまず置いておこう。
とにもかくにも、チームにある程度来生は馴染んだがいまいち慧音の当初の目的は達成されていなかった。
要するに未だにふらふらどこかをほっつき歩いたりする癖が抜けなかったのだ。
これには慧音も悩んだ、日ごろから何度も口酸っぱく注意をし、指導をしても言う事を聞いてくれない。
慧音が今まで歩んできた教師人生の中でも最大級の問題児、来生をどのようにすればいいのだろうかと毎日毎日考え続けた。

慧音『(私は教師に向いていないんだろうか……)』

思わずそうナイーブになってしまう程にまで悩んだ。

そして、悩んだ挙句、慧音はある決断をした。

慧音『こうなっては致し方あるまい。 来生を寺子屋に入れよう』

301 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:00:31 ID:???
下手に普段からの生活だけを指導するのが駄目なのだと判断した慧音は、来生を寺子屋に入れる事にしたのだ。
とはいえ、寺子屋に入れると言っても今更来生に勉学を教えようとしたのではない。

来生『え〜、勉強なんてしたくないぜ』
慧音『違う違う、哲兵には私の助手をしてほしいんだ』
来生『助手?』

そう、慧音は来生を自身の助手――つまり、教える立場に置こうとしたのである。
そうする事によって来生に導く立場の難しさや苦しさ、責任感を身に着けてもらい。
子供たちの手本となるよう、普段の生活を改善してもらおうとしたのだ。
それはある種の賭けで、もしも来生が変な事を子供に教えてしまえば保護者からの苦情が来るのは間違いなく。
下手をしてしまえば慧音は職を失う可能性というものがあった。
それでも慧音はこの博打を打った、そうまでしなければこの来生はまっとうな人間になってくれないだろうと判断したからである。

慧音『そうだ。 正直言って生徒の数が今年は多くてな、忙しくて仕方ないんだ。 だから哲兵に仕事を手伝ってほしいんだよ』
来生『んー……でもなぁ……』
慧音『勿論手伝ってくれればお小遣いをあげるぞ』
来生『やる〜』

この提案に来生は乗った。小遣いにつられて、ホイホイと誘いに乗ってしまったのだ。

302 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:02:15 ID:???
そして、慧音は不安と期待、7:3くらいの割合のそれを胸にしながら来生を寺子屋に助手として招き入れた。
助手といっても彼が担当をするのはあくまで用具の管理や書類の作成など、裏方の事ばかり。
時折授業に出る事があっても、それは本当に低学年に向けた子供の為の時に限られていた。
では、助手にした事で来生は何か変わったか。




                    ぶっちゃけると、何も変わらなかった。 悲しいくらいに。




仕事はある程度真面目にこなしてこそいたが、書類の作成は不備が出る事が頻発していたし、用具の管理にしても大雑把。
はっきり言って慧音の苦労が増えただけだ。
おまけに生活だって改善されない、未だにふらふらっと人里の外に散歩に出かけたりという事がままある。

唯一の救いは、来生が子供たちに変な事を教えていないようだという事(多分)。
そして、やはり精神年齢が殆ど同じなのか、やたらと来生は子供たちの遊び相手として人気だったという事である。

303 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:03:23 ID:???
万策尽くしても何も変わらない男、来生。
ある意味では凄く、ある意味では情けない男。
そんな男が今日もまた自身の言う事を聞かず勝手に外をほっつき歩いたとあっては、当然ながら慧音の怒りは収まらない。

慧音「お前という奴は本当に……! 一体どうすればまっとうな人間になってくれるんだ!」
来生「ぐぺぺぺぺー……」
アリス「慧音、落ち着いて……。 そろそろ来生の顔色が人間としてありえないくらい真っ青になってきてるわ」

頭突きを食らわした上に首を絞めんかの勢いで掴みかかっていた慧音は、
もはや半分以上泣きそうになりながら来生に向けて言葉を吐いていた。
それをアリスや周囲の観客たちはしばらく傍観していたのだが、流石に来生の顔色がドス黒いナス色になってきた辺りで止めに入る。

慧音「はぁ、はぁ……」
来生「あぁ、刻(とき)が見える……」
アリス「……やっぱり1ボスチームやHズにいる来生の知り合いの言う通り、この性格って治らないんじゃないの? 諦めたら?」
慧音「いや……私の教師としての意地だ。 何より全てはこいつの為だ。 投げ出せはせんよ」
アリス「でも正直な所?」
慧音「辛い……」

慧音の目的を聞いた1ボスチームの滝、そしてHズにもいるという知り合いは、慧音にそれは無駄な努力だと言った。
それでも慧音は己の信念を信じ来生の為にと、指導を買って出た。
それがこの結果である。泣きたくもなる。でも今更投げ出せない。大人って難しいんだ。

アリス「……とにかくお説教は家に帰ってからじっくりしなさいよ。 今は試合の観戦でしょう」
慧音「う、うむ、そうだったな。 おっ、そういえばそろそろハーフタイムも終わるか……」
来生「げげっ、滝のチーム2点差で負けてんじゃん!? 相手のチームって新しく作られたってチームだろ? そんなに強いのかよ」
アリス「(もう復活してる……)」

その後、アリスの言葉により、ひとまずお説教は置いておき、試合の観戦に意識を集中する。
前半を見ていなかった来生とアリスの2人はスコアボードに刻まれた2−0の表示を見て軽く驚き、
よくも新設チームがレティのいる1ボスチームから2点も取れたものだと感嘆する。
そして、そうしている間に両チームのメンバーがそれぞれハーフタイムを終えて再びピッチへと戻ってきた。

304 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:04:24 ID:???
観客「うおー、レティさーん! 後半こそは1点も許さないでくれー!!」「リグルとルーミアも点返せよ! 1人1点の計算だ!」
  「馬鹿おめぇそれだと同点止まりだろ」「同点にして延長戦も守り切ってPKに望みを賭けるのだ」「何その後ろ向きな考え」

来生「滝ー! 修哲トリオの一員がこのまま終わるんじゃないぞー!!」
アリス「慧音、前半の流れはどうだったの? そんなに新設チームは強かったの?」
慧音「際立って凄かったのは、あの7番(クーガー)だな。 ドリブルスピードは凄まじく、実際ドリブルゴールで1点決めている。
   ただ……やはり素人なんだろうな。 スピードは凄いが、それだけだ」
アリス「ふぅん……(逆を言えば素人らしさが抜ければ驚異的って事なのよね……)」

選手達が戻ってくると同時に観客たちは1ボスチームへ声援を送り、来生もまた滝を鼓舞するように叫ぶ。
これに気づいたのか滝は振り返るとグッとガッツポーズを取りフィールドへ。
それを見ながら、アリスと慧音はイレギュラーズの選手陣について話し合う。

アリス「他には?」
慧音「8番(ダークドリーム)はレティとのパワー比べで互角だったな。 マグレかもしれんが侮れん。
   レティのパスも弾いていたし、中々の実力者だろう。
   あとは惜しくもレティに阻まれたが、9番(ブースター)のシュート力は高い。
   そして、キャプテンの10番(佐野)だが……」

前半目立つ存在だったイレギュラーズのメンバーを番号で呼んでゆく慧音に、それを聞くアリス。
そして話題はこのスレの主人公でありイレギュラーズキャプテンの佐野へと及ぶのだが……。

来生「ん? あ、あいつは……!!」

305 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:05:29 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、

★お名前言えるかな→! card=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

JOKER→来生「 新田 じゃないか!」 フィールドに突如新たな外来人が出現!?
ダイヤ→来生「国見の佐野じゃないか!」 たいへんよくできました
ハート→来生「えーっと、確か、佐野?」 よくできました
スペード→来生「佐山だ!」 惜しい! 佐はあってた!
クラブ→来生「えーっと、ま、ま、丸なんとか……。 丸山だったかな」 キャプテン丸山、はじまります

306 :森崎名無しさん:2012/03/12(月) 02:05:51 ID:???
★お名前言えるかな→ クラブ2 =★
新田w

307 :森崎名無しさん:2012/03/12(月) 02:06:10 ID:???
★お名前言えるかな→ ダイヤQ =★
ああ、そいつもこのスレに出現する資格はありそうだw<JOKER

308 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/12(月) 02:08:55 ID:???
>>306-307
新田スキーな中の人としてはちょっとwktkしたmorosaki判定でした。

……敵キャラ描写あまり多く書くのはやめようと思ったんですけど癖は中々やめられませんねぇ。
んではやっぱり来生は来生だなぁ、といった所で短いですが本日はひとまずここまで。
続きは明日以降書かせていただきます。お疲れ様でしたー。

309 :森崎名無しさん:2012/03/12(月) 02:10:36 ID:???
来生を教える側にするのは完全に予想外でしたw
誰も予想できないよ乙

310 :森崎名無しさん:2012/03/12(月) 02:16:53 ID:???
乙です
やっぱり来生はフリーダムで常識に囚われないなー
予想通りの予想外な行動はいつ見ても安定している


311 :森崎名無しさん:2012/03/12(月) 18:48:19 ID:???
来生くんの再現率ばっちり!どころかパワーアップしてるwww

312 :森崎名無しさん:2012/03/13(火) 21:40:08 ID:???
JOKER→来生「 来生 じゃないか!」 フィールドに突如新たな外来人が出現!?
だったらどうなったんだろw

313 :森崎名無しさん:2012/03/13(火) 21:41:57 ID:???
そりゃあ南米の来生さんが参戦していたんだろうw

314 :森崎名無しさん:2012/03/13(火) 21:44:08 ID:???
リグルが平行世界の来生化する可能性が微レ存…?

315 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:35:46 ID:???
>>309
責任ある立場に置けば何か変わるかなと思った結果がこれだよ!
……まぁ低学年の子にはなんか人気でそうですけどね。乙感謝です。

>>310
来生「常識は投げ捨てるもの」
乙どうもです。

>>311
来生も人気キャラですので出すのがちょぴっと不安だったのですが、再現率がばっちりと言っていただければ幸いです。

>>312-313
佐野「ゲ、ゲェーッ、来生さんが2人!?」
来生「実は中里に教えてもらって分身ドリブル使えるようになったんだぜハッハァー!」

>>314
とりあえずリグル=佐野互換なんだよね、それ一番言われてるから

316 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:36:50 ID:???
>★お名前言えるかな→ クラブ2 =来生「えーっと、ま、ま、丸なんとか……。 丸山だったかな」 キャプテン丸山、はじまります★
===================================================================================================================
アリス「? 来生、知り合いなの?」
来生「Jrユースの頃に同じ全日本代表に選ばれた時にあんな奴がいたような気がする……あ、いや、いた。 絶対いた!
   そうだそうだ思い出した、うん、あいつ確かにいた!! そうか、丸山の奴も俺や滝みたいに幻想郷に来てたんだな」
アリス「へぇ……」

フィールドに現れたイレギュラーズの10番、来生と同様外の世界からやってきた男。
その姿を見た瞬間、来生はどこかで見た事のある顔だと感づき……。
しばらく考えた後、中学生時代、全日本Jrユースとして戦った頃に同じ代表に選ばれていた選手の1人だと思いだす。
そうして来生はその男――丸山の名を呼び、応援をするのだが。

霖之助「さぁ〜、ハーフタイムが終わり両チームの選手達も戻ってきました!
    背番号10、キャプテンの佐野選手を先頭に舞い戻ってきたイレギュラーズ、後半は一体どのような戦いを見せてくれるのか〜!?」

来生「……あり?」
アリス「………………」

しかし、その男――丸山、もとい佐野の本当の名が呼ばれた瞬間、来生は自分の出した名と実況の出した名が違う事に首を傾げ、
アリスはまたかと言わんばかりにため息を吐いて首を振り……。

慧音「この……バッカモォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!」

            ボ                グ                ァ

来生「めぎゃんっ!?」

慧音は本日二度目の頭突きを来生にお見舞いするのだった。

317 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:37:50 ID:???
慧音「哲兵、お前は友人の名前すらも覚えられないのか!?
   人の名前を覚えるというのは社会で生きていく上で必要不可欠な事だし、何より相手に対して失礼極まりないぞ!?」
来生「ぐ、ぐふぅ……お、思い出した思い出した、そうだ、あいつ佐野だ……。
   いやでも先生、あいつと俺は別に友人って訳でもないし……」
慧音「それでもかつて同じチームで戦っていたというのなら名前くらい憶えておきなさい!
   友達無くすし、信頼を失うぞ!!」
アリス「(元々信頼なんてもの殆ど無いんじゃないかしら……?)」

慧音の頭突きのショックによるものか、来生はようやく佐野の事を思い出し、痛む額を摩りながらも慧音に言い訳をするが……。
来生の言い訳程度で納得をする慧音でもなく、間違いを正す為に再び説教。
この光景を見ながらアリスはやれやれと肩を竦め、改めて思った。

アリス「(これでサッカーの実力が無けりゃいくら慧音の頼みでもチームから追い出してる所よ……)」

と。

318 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:39:06 ID:???
佐野「……誰が丸山だよ」
ダークドリーム「丸山ー、って言ってたね。 満って名前が2つあるの?」
佐野「ねーよ、ったくあの人相変わらずの頭だな(新田や山森の奴、あんなのを先輩として敬わなきゃいけないんだから大変だな)」

こうしてコートの外で慧音先生の特別個人レッスンが開かれている頃、
一方でフィールドではげんなりとした表情の佐野が脱力をしながらため息を吐き、その様子をダークドリームが不思議そうな顔で見ていた。
突如佐野にかかった来生からの声援は、観客たちの殆どが1ボスチームのファンという事もあり目立ち。
また、観客と選手達との間の距離が普通のスタジアムと違い近い為に佐野らの耳にも届いていた。
ただ、問題はその佐野への声援は肝心の名前の部分が佐野と一文字もあってない一体どこから出てきたんだというもの。
そんなものを受けて元気が出る訳が無く、むしろモチベーションは下がってしまう。

ダークドリーム「え、あの人、満の知り合いなの?」
水銀燈「ま、知り合いでもなきゃ声なんてかけないでしょ。 その割にはちゃんと名前覚えてもらってなかったみたいだけどぉ」
佐野「知り合いっちゃ知り合いだな……1ボスチームの滝さんと同じで、昔一緒にチームにいただけだ。
   ……っていうかあの人まで幻想郷に来てたのかよ」
ユーノ「なんだか偶然とは思えないよね……佐野君の知り合いが2人もここにいるなんて」

声をかけた男――来生の素性を知っているかのような佐野の物言いにダークドリームは驚き。
佐野は簡単に来生と己との関係について説明する。
これを聞いて、ユーノは何やら考えるように眉間に皺を寄せ、小難しい表情を浮かべる。
恐らくは佐野の知人ばかりがこの幻想郷に来訪している理由を推察しようとしているのだろうが、
今の段階ではどうやっても答えが出ないらしく、しばらくすると諦める。

319 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:40:48 ID:???
佐野「そういや試合前に滝さんが他の全日本メンバーも幻想郷に来てるって言ってたっけな……。
   来生さんの事だったのか(それにしてはあいつ"ら"って複数形で言ってたような気もするけど)」
剣崎「にしてもあんまり驚いてないな佐野、滝って奴と会った時はびっくりしてたのに」
佐野「うんまぁなんていうか、驚きよりなにより呆れとかの方が強くて……」
レイ「あんたに呆れられるなんて大概だね」
佐野「レイさん酷い……」

こうしてしばらくは佐野、滝に続く新たな外来人、来生の話題でもちきりになるのだが……。
そうこうしている内に1ボスチームの面々は既にポジションについており、
これに気づいたイレギュラーズはとにかく話は後にして今は試合に集中しようと同じ配置につき始める。

霖之助「前半は2−0とイレギュラーズが2点を奪い有利と立っていたこの試合。
    しかし、まだまだ試合時間はたっぷり30分も残っています。
    しかも後半は追う形となっている1ボスチームからのキックオフ、ここは当然早く点を返しにやってくるでしょう。
    果たして速攻で得点を返し1点差に詰め寄る事が出来るか、それともイレギュラーズがそれを阻み勝利を掴むか!
    いよいよ後半のキックオフです!」

ピィーッ!! バシッ パシッ

そして始まる後半戦。
1ボスチームはキックオフから即座に右サイドの滝へとボールを送り、これを持った滝は即座に右サイドを走り始める。
丁度前半、1点目を取った時と同様の攻撃パターンを見せ……。

佐野「おっしゃ、今度こそ止める!」

こちらもその時と同様、左に配置されたFW、佐野がプレスをかける。

佐野「ここでボールを奪ってすぐに3点差にしてやるぜ!」
滝「そう簡単にはいかせねぇよ!」

320 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 00:41:48 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★滝 ドリブル (! card) 52+(! dice + ! dice)+(サイドアタック+2)=★
★佐野 タックル (! card) 48+(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→やっぱりサイド際の滝さんは半端じゃなかった! 滝はそのまま右サイドを駆け上がる!
=1〜−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に(穣子がフォロー)(静葉とブースターで競り合い) (ブースターがフォロー)
≦−2→イレギュラーズボールに。

【補正・備考】
滝:ダイヤかハートで「スキルステップ(+3)」

※今更ですがアイビスの「軽傷治療済」がハーフタイムを経た事で「なおりかけ」になりました。

321 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 00:42:36 ID:???
★滝 ドリブル ( ハート4 ) 52+( 3 + 4 )+(サイドアタック+2)=★

322 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 00:42:51 ID:???
★滝 ドリブル ( クラブK ) 52+( 1 + 2 )+(サイドアタック+2)=★

323 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 00:43:12 ID:???
★佐野 タックル ( クラブ5 ) 48+( 3 + 6 )=★

324 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 00:43:26 ID:???
★佐野 タックル ( ダイヤ5 ) 48+( 5 + 6 )=★

325 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 00:50:56 ID:???
……うん、滝が322じゃなくて良かったね

326 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 01:03:37 ID:???
>★滝 ドリブル ( ハート4 ) 52+( 3 + 4 )+(サイドアタック+2)+(スキルステップ+3)=64★
>★佐野 タックル ( クラブ5 ) 48+( 3 + 6 )=57★
>≧2→やっぱりサイド際の滝さんは半端じゃなかった! 滝はそのまま右サイドを駆け上がる!
=======================================================================================
佐野「うおおおおおおお〜っ!!」
滝「…………」

ササッ ヒョイッ

佐野「ぬわぁ〜っ!?」
滝「(佐野ってこんなに馬鹿だったっけ?)」

滝と佐野の勝負は、これもまた先ほどと同様滝の勝利で終わった。
猪突猛進の勢いで来る割にはパワーも威圧感も何も無い佐野のプレス程度で、
サイド際の攻防に秀でた滝を止められる筈が無かったのである。
勢い余って転倒しかけている佐野を半ば呆れながら滝は見送り、しかし気を引き締めなおして前を向く。

アイビス「(今度はむざむざと怪我なんてしない……)」
水銀燈「あの馬鹿と私は出来が違うわよぉ?」
滝「(さぁて、問題はここだな)」

ミドルサードへと侵入すると同時、滝のいるサイドへと走りこんできた水銀燈。
サイドハーフのアイビスと共に滝の進行方向を遮り、不敵に笑みながら滝の隙を伺う。
アイビスもまた今度こそ実力で止めてみせると息巻くが、それでも先の負傷が些か恐怖として根付いているのか。
はたまたこれも生来のものなのか、どこか及び腰となっておりまるで期待は出来そうにない。

滝「(ここでまた反則なんてしちゃパアだ、今度こそ抜いてやる!)」

327 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 01:05:16 ID:???
先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★滝 ドリブル (! card) 52+(! dice + ! dice)+(サイドアタック+2)=★
★アイビス タックル (! card) 42+(! dice + ! dice)+(人数差補正+1)=★
★水銀燈 タックル (! card) 50+(! dice + ! dice)+(人数差補正+1)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→滝が今度こそ3人抜き! そして……?
=1〜−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に(穣子がフォロー)(1ボスチームスローイン) (レイがフォロー)
≦−2→イレギュラーズボールに。

【補正・備考】
滝:ダイヤかハートで「スキルステップ(+3)」
水銀燈:スキル「???」により全接触プレイで≦−2で負けると吹っ飛ばされる。


328 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:05:40 ID:???
★滝 ドリブル ( ハート10 ) 52+( 1 + 4 )+(サイドアタック+2)=★

329 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:06:36 ID:???
★アイビス タックル ( ハート9 ) 42+( 5 + 6 )+(人数差補正+1)=★

330 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:06:42 ID:???
★水銀燈 タックル ( ハートQ ) 50+( 4 + 6 )+(人数差補正+1)=★

331 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/14(水) 01:08:13 ID:???
やっぱり銀様は最高だよ……という所で短いですが本日はひとまずここまで。
続きは明日以降書かせていただきます。
それでは、お疲れ様でした。

332 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:08:45 ID:???
今度はみんなハートだよ乙でした

333 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:18:00 ID:???
乙です
そして…って事は滝はやはり自分で打てるようになったのかな
しかしまあアイビスは頑張るな

334 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 01:20:50 ID:???
乙でした
銀ちゃんはなかなか活躍してるんですが、自分としてはこの試合中に一回は完敗させといた方が良いと思ってます。
このままだとサッカーって競技を舐めるようになりそうなんで・・


335 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 04:26:38 ID:???
滝が撃てると厄介だな
シュート力自体は低そうだけどサイドアタック補正がきつい
特にこっちはりっちゃんがよわよわだし

336 :森崎名無しさん:2012/03/14(水) 07:53:35 ID:???
>>334
初戦で挫折なんて勿体無い!
そういう美味しいイベントはもっと先にとっておかないと

337 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 01:04:20 ID:???
>>332
しかもあとハートのJと、Kor8が出ればストレートフラッシュですね。乙感謝れす。
>>333
ども乙感謝。アイビスさんは頑張りやさんやで!
>>334
乙どもども。
完敗して吹き飛ぶ銀様はちょっと見てみたいかも。
>>335
サイドアタックはチートスキルですからね。ほんま滝はんはサイドの申し子やでぇ。
>>336
この後銀様はこれから戦う全試合で≧2敗北をしないなどと、この時は露程にも思っていなかったのです...

338 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 01:05:22 ID:???
>★滝 ドリブル ( ハート10 ) 52+( 1 + 4 )+(サイドアタック+2)+(スキルステップ+3)=62★
>★アイビス タックル ( ハート9 ) 42+( 5 + 6 )+(人数差補正+1)=54★
>★水銀燈 タックル ( ハートQ ) 50+( 4 + 6 )+(人数差補正+1)=61★
>=1→ボールはこぼれ球に。穣子がフォロー
=====================================================================================
アイビス「(今度こそ止める……!)」
滝「(うおっ、さっきも思ったけど本当にサッカーする動きじゃねぇな!)」

ササッ

アイビス「く、くそっ!」

先の争いで滝に反則を受け負傷する破目となったアイビスは、
半ばヒステリー気味に激情を内に秘めながら滝へと突っ込んでいった。
その動きはタックルというよりはやはりただの体当たりであり、
ボールを奪うという事よりただ相手に純粋な怒りをぶつけようとするような行動。
これには滝はまたも驚くも、今度は慌てず冷静に横に避ける形で正面衝突を避けた。

水銀燈「ふん、ザコの癖にそれなりに役に立つじゃない!」
滝「うげっ!?」

しかしその後がまずかった。
アイビスを避ける事を意識しすぎた為、滝は横にステップを踏んだ瞬間、一瞬隙が出来る。
この隙を見逃す水銀燈ではなく、容赦のないスライディングタックルは滝の持つボールを捉え、滝は観念しかかるのだが……。

メコッ

水銀燈「ぐっ……」
滝「(!? こ、このままパワーで押しきれる!?)」

水銀燈の足と滝の足がボール越しにぶつかり合った瞬間、水銀燈のスライディングタックルは急にパワーを失った。
滝は一瞬その事に疑問を持つも、とにかくここは突破をするのが肝要と足に力を込め水銀燈を吹き飛ばそうとする。

339 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 01:07:00 ID:???
滝「(そうか、こいつ、俺よりもっと小柄なんだ。 なら俺のパワーでも吹き飛ばせば……)」
水銀燈「(誇り高きローゼンメイデンの第1ドールが、無様に吹き飛ばされる訳には……!!)このォっ……!!」
滝「っ、しまった!」

バチィッ!

確かに滝の読み通り、水銀燈はその体格故かどうなのか、パワー勝負は兎角苦手としていた。
先ほどリグルを抜いた時に見せた強引なドリブルもあくまで相手の不意を突く形で成功したまでで、
真正面からぶつかりあえば水銀燈は脆く弱いのである。
だが滝もまたそこまでパワーに自身のあるタイプという訳でもなかった。
故に水銀燈を吹き飛ばすタイミングを誤り、結果、水銀燈のプライドが勝りボールを零れ球にする事に成功する。

霖之助「あーっとぉ、駄目だ滝選手! またも突破出来ません!
    惜しくも水銀燈選手にボールを零される形となってしまったァ!」

来生「んがーっ、何やってんだよ滝ー!! サイドアタックはお前のお家芸だろ!」
慧音「むぅ……滝君のドリブルは決して悪い訳ではない、実際滝君のサイドアタックの技術はうちのチームの切り込み隊長と同格だからな。
   パスの精度も鑑みれば、アシスト特化の選手としては幻想郷でも中堅か上位に入るだろう。
   今のはイレギュラーズの5番(水銀燈)がよく健闘したせいだ」
アリス「あの5番……」
慧音「ん、どうしたアリス?」
アリス「(あの羽を見る限り人間ではない、妖怪か妖精の類でしょうけれど……。
     ……あの小柄さといい、纏う雰囲気といい鈴蘭畑の彼女に似てるわね。 もしかしたら……?)」

この滝の突破失敗に来生は大きく落胆し、一方で慧音は感心した様子で水銀燈を褒める。
そんな中、アリスだけは小難しい顔をしながら水銀燈をただ見つめ、
脳裏に顔見知りである"妖怪人形"の姿を思い浮かべるのだった。

340 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 01:08:23 ID:???
一方、フィールドでは水銀燈が零したボールをセントラルミッドフィルダーの穣子がフォロー。
恐らくは1ボスチームで一番の突破力を持つのであろう滝を止める事には成功したものの。
未だに1ボスチームの攻撃は続く形となる。

穣子「神は言っている。 ボールを拾えと」
ナズーリン「(穣子、こちらに!)」
穣子「そんなサインで大丈夫か?」
ナズーリン「(大丈夫だ、問題ない!)」

そして穣子が拾うと同時、左サイドから中央へと流れてきたナズーリンがサインを送りボールを要求。
これを受けて穣子は何か意味不明な言葉を呟きながらも、パスを送ろうとするのだが……。
イレギュラーズもこれを易々と許す筈もなく、ダークドリームが即座にプレスをかける。

ダークドリーム「ボールちょうだい」
穣子「1番いいダイス(6ゾロ)を頼む」

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★穣子 ドリブル (! card) 49+(! dice + ! dice)=★
★ダークドリーム タックル (! card) 48+(! dice + ! dice)=★

と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

MAX【攻撃側】−MAX【守備側】
≧2→神は言っている。ここでボールを失う運命(さだめ)ではないと。
=1〜−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に(静葉がフォロー)(静葉とクーガーで競り合い) (剣崎がフォロー)
≦−2→イレギュラーズボールに。

【補正・備考】
穣子:ダイヤで「オータムスカイ(+5)」

341 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 01:11:03 ID:???
★穣子 ドリブル ( ダイヤ7 ) 49+( 2 + 4 )=★

342 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 01:11:14 ID:???
★ダークドリーム タックル ( ダイヤ5 ) 48+( 1 + 1 )=★

343 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 01:12:27 ID:???
とんだー!?

344 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 01:15:13 ID:???
そして急にやる気を無くすダークドリーム

345 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 01:15:31 ID:???
>穣子「1番いいダイス(6ゾロ)を頼む」
むしろ相手に1ゾロが出た件

346 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:12:56 ID:???
>>343
穣子「神は空を往く。これもまた神々の遊び」
>>344
ここまで頑張ってたから急に疲れが襲ったんです。多分。
>>345
穣子「これもまた(ダイスの)神々の遊び」

347 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:14:01 ID:???
>★穣子 ドリブル ( ダイヤ7 ) 49+( 2 + 4 )+(オータムスカイ+5)=60★
>★ダークドリーム タックル ( ダイヤ5 ) 48+( 1 + 1 )=50★
>≧2→神は言っている。ここでボールを失う運命(さだめ)ではないと。
==========================================================================
秋穣子は幻想郷サッカー界でも最下層に位置する選手の内の1人である。
一応1ボスチームのセントラルミッドフィルダーを姉の静葉と共に務めているが、
守備は軽くパスは稚拙でセカンドボール争いにも弱いという弱点だらけの選手だった。
そんな彼女が得意としていたもの、それは(滝やナズーリンには大幅に劣るものの)ドリブルである。

穣子「見るがよい、神の実力を」

クッ ダンッ!!

ダークドリーム「え、えぇっ!?」

ボールを足首で挟み込み、それと同時に高く跳躍する事で相手を飛び越えるドリブル技――クリップジャンプ。
秋穣子は自らのそれを「オータムスカイ」と名付けており、何よりの得意技としていた。
予備動作が複雑で使いどころが限られる為にいつでも使えるという訳ではないものの、
まだサッカー経験に乏しく隙が多いダークドリーム相手には十分使える代物。
この技を目の前で見たダークドリームは思わず驚きの悲鳴を上げ、それを聞きながら穣子は高々とジャンプをして突破し着地する。

穣子「わかったか。 これこそが神の実力」
静葉「これが暇を持て余した」
穣子「神々の」
穣子・静葉「「遊び」」
ナズーリン「いいからパスを寄越せ!!」
穣子「慌てるでない、我はげっ歯類の神とも友である。 その友を信仰する者の頼みは聞こう」

着地を決めると同時に静葉と漫才のようなやり取りをしながら、穣子は前を走るナズーリンへとパスを出した。

348 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:15:01 ID:???
霖之助「あーっとぉ!? これは穣子選手、見事なクリップジャンプ……もといオータムスカイでダークドリーム選手を抜き去った!
    そしてボールは……おっと!? なんと中央にサイドから流れてきたナズーリン選手がいます!
    これは一体どうした事かァ!?」

観客「あれ、なんで同士ナズーリンが中央に?」「サイドの方が得意なのに……」「ドリブルゴール狙いか?」

この行動には実況、観客、共に首を傾げ不思議に思う。
1ボスチームのお得意の攻撃パターンは、サイドアタックからの両FWへのセンタリング。
サイド際の突破が得意なナズーリンと滝の力を最大限に生かせ、
ダイレクトシュートしか持たないリグルとダイレクトシュートが得意なルーミアの力も生かせる必勝の攻撃パターンなのである。
故にナズーリンの中央突破というのは珍しい行動であり、彼らが疑問を持つのも当然であった。

律子「(ドリブルゴール……!? 駄目だわ、剣崎さんのタックルじゃボールは奪えない。
    ここはレイさんを当たらせる? でも、左サイドのレイさんを動かせば滝君がフリーに……)」

そして、この行動を前にどうすべきか、思わず判断を迷ったのがイレギュラーズGKの律子である。
彼女が聞いていた事前情報は、1ボスチームの得意技はサイドアタックからのFWへのセンタリングのみ。
観客たちが知るものと同様であり、このような攻撃パターンは想定していなかったのである。
それでも律子は、剣崎がナズーリンの相手をするのは不利だと考えレイを当たらせるべきかと左に視線を移した。

律子「(あれ?)」

そこで見たのは、レイが急いで中央に駆け戻ってくる姿。
そして、同じく1ボスチームの右サイドハーフである筈の滝が中央へと駆けてきていた姿である。

349 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:16:03 ID:???
カイン「地上戦か……四の五の言ってられんな。 律子、ここはどう守る?」
剣崎「俺が止めてきて……」
律子「ま、待って、止まってください! これ、ドリブルゴールじゃないかも!?」
剣崎「ウェ!?」
ナズーリン「(感づかれたか!? だが遅い!)」

グワァッ!!

剣崎「シュート!? そんな、ミドルシュート持ってないんじゃなかったのか!?」
レイ「馬鹿、そいつじゃない! そいつらの狙いは……!」

思わずゴール前から飛び出そうとする剣崎、
そして指示を求めるカインに律子は声をかけ……それとほぼ同時、ナズーリンが右足を大きく振りかぶる。
ゴールまでの距離は25メートルも無い程であり、絶好のミドルレンジ。
しかし、ナズーリンにミドルシュートは無いと聞いていた剣崎たちは慌てふためき、それでもシュートコースを防ごうとする。
それを静止しようとするレイを見ながら、ナズーリンはそっと狡猾に笑み、右足を強く打ち下ろし……。

バムッ!!

剣崎「ウェ!?」
カイン「なんだと!?」
律子「(チップキック!? フェイント!?)」

ボールを蹴るかと見せかけ、軽くチップキックで縦回転をかけながらその場に浮かせ横へと移動。
これには思わずDF陣も体勢を崩しかけ、更にナズーリンが退いた影から現れた人影を見て驚愕をする。

ナズーリン「決めてくれ、同士タキーリン!!」
滝「任せろ、ナズーリン!!」
佐野「なっ、た、滝さん!?」

350 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:17:10 ID:???
ナズーリンをブラインドとし、既にシュート体勢を取りながら現れたのは、先ほどまでサイドにいた筈の滝一。
ナズーリン自身の体格も小柄ではあるものの、滝もまたナズーリン程ではないが大柄とは言えない体格の持ち主である。
彼女を壁として使い己の姿を隠すのは決して不可能ではなく、剣崎、カインの両者は思いもかけぬ人物の登場に唖然とするのだが、
律子はある程度予想が出来ていたのか、まだ平静を保ちつつセービングの構えを取る。

慧音「ほう、これは上手い連携プレイだな。 以前から滝君とナズーリンとの相性はいいと思っていたが……」
アリス「問題は威力の方ね……ただのブラインドシュートでは、滝のキック力ではあまりにも威力不足。
    ルーミアのミドルシュートとも、然程変わりはない筈。 あれ以上はあるとみていいでしょうけど……」
来生「……あれ? なんで滝が中央にいるんだ?」

滝「(見てやがれ、まずは1点返してやる!)」

ファーンファーン

佐野「え?」

観客たちも驚き、イレギュラーズメンバーも驚き、そして滝がシュートを撃つという想定外の事態に佐野もまた驚く最中。
不意に聞こえてきたのは奇妙な音。
ファーンファーンと鳴るその音の発生源は滝の方からしており、佐野は音の正確な発生源を知ろうと耳に神経を集中させる。

                                             ファーンファーン

ユーノ「こ、この音は……?」
佐野「(もしかして、ボールから……!?)」

そして佐野は、この音がボールから聞こえている事に気づいた。
ボールはナズーリンのチップキックと共に猛烈な勢いで縦回転をしており、
その回転が空気と摩擦する事によってこの奇妙で甲高い音が発生しているようである。

351 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:18:17 ID:???
                     ファーンファーン     ファーンファーン

佐野「(縦回転? そんな、いくら回転してもこんな音が鳴るとは思えんけど……って、それより!?)
   り、りっちゃん気をつけろ! これ、普通のシュートじゃない!」
滝「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

                     ファーンファー…

バコォッ!!

佐野が律子に助言をすると同時に、滝はその右足を己に出来る最大の力で振り下ろした。
瞬間、ボールは強烈な縦回転を伴ったまま激しい勢いでゴールへと向かい。
滝はその行方を見守りながら、力強く叫ぶ。

滝「これが俺達の……!」

ナズーリン「同士タキーリンと、この私との……!!」

滝・ナズーリン「「チューチュートレインだァッ!!」」

ウィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイヒッザステステーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

352 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:19:19 ID:???
☆どのセービング方法でいきますか? 

A.思い出ボム (思い出数によって補正変化。 現在は+5でキャッチします。) ガッツ消費120
必殺キャッチです。律子の所持する思い出によって補正の数値が変化します。

B.パンチング (セーブ力に固定で+4します。)  ガッツ消費80
パンチングです。味方がフォローしてくれないと 続けてピンチを招く可能性もあります。

C.キャッチング (セーブ力に固定で+2します。) ガッツ消費40
上手く行けばキャッチできます。相手のシュート値との差が小さいと弾いてしまう事も。

-----------------------------------------------------------------------------

律子セーブ力:43+(思い出補正+3)

滝のチューチュートレインの威力:55

律子ガッツ 700/700

先に2票入った選択肢で続行します。
age進行でお願いします。sageではカウント出来ません。

353 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 02:20:28 ID:???
!?
えっ!?

354 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 02:22:59 ID:???
>>353
正直スレ開始前から考えていた技なので、
イレギュラーズの名前がエグザイルズになってたら色々と被ってたと思うます。ファーンファーン

という事で滝さんがキャリオーンな技を披露した所で投票途中ですがここまで。
続きは明日以降書かせていただきます。
それではお疲れ様でした。

355 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 02:37:09 ID:???
まずいな・・・
このままだと日本の人口の半分がEXILEになるという事態nファーンファーンウィーヒザステーステー



356 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 02:39:51 ID:A/FD50V6

まあこの1点は想定の範囲だなあ。

357 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 05:02:06 ID:woReqonw

それでもブースターのほのおの牙の方が強いのか
流石は唯一王というべきか、滝のシュート力が低すぎなのか

358 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 22:50:41 ID:???
>>355
くそっ、こんなEXILEだらけの場所にいられるか!俺は部屋nキャリオーン

>>356
まあ割とバレバレでしたかね。
もうちょっと予想を裏切るような展開を考えたい所でござる。

>>357
ブースターと滝のシュート力の差は大きいですからね、仕方ないね。

359 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 22:52:07 ID:???
>B.パンチング (セーブ力に固定で+4します。)  ガッツ消費80
================================================================
律子「(分は悪いかもしれない……でも、パンチングでも弾き返せる可能性はある筈……!)」

迫りくるボールを見ながら、律子は拳を握りしめセーブに向かった。

レイ「こんな小細工でやられてたまるかいッ!!」
剣崎「ミドルシュートのアンギョンワダ!!」
カイン「止めてみせる!」

滝「決まれぇぇぇぇぇぇええええええええええええっ!!」

先着で「★で囲まれた部分を順に」コピペしてください、
★滝 チューチュートレイン (! card) 55+(! dice + ! dice)=★
★レイ ブロック (! card) 49+(! dice + ! dice)+(人数差補正+1)=★
★剣崎 ブロック (! card) 51+(! dice + ! dice)+(人数差補正+1)=★
★カイン ブロック (! card) 47+(! dice + ! dice)+(人数差補正+1)=★
★律子 パンチング (! card) 47+(! dice + ! dice)+(思い出補正+3)=★
と書き込んで下さい。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−MAX【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に (リグルがねじ込み)(ルーミアがフォロー)(ユーノがフォロー)
≦−2→イレギュラーズボールに。
【シューター】−【キーパー】
≧2→滝のチューチュートレインがゴールにキャリオーン!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に(リグルがねじ込み)(ルーミアがねじ込み)(左コーナーキック)
≦−2→イレギュラーズボールに。

【補正・備考】
剣崎:ダイヤで「トリロバイトメタル(+4&100消費)」

360 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:53:50 ID:???
★滝 チューチュートレイン ( ダイヤ2 ) 55+( 6 + 5 )=★

361 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:54:06 ID:???
★レイ ブロック ( ダイヤ8 ) 49+( 4 + 3 )+(人数差補正+1)=★

362 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:55:23 ID:???
★剣崎 ブロック ( ハートJ ) 51+( 6 + 1 )+(人数差補正+1)=★

363 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:56:52 ID:???
★律子 パンチング ( スペード6 ) 47+( 3 + 2 )+(思い出補正+3)=★

364 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:57:09 ID:???
★律子 パンチング ( ハート9 ) 47+( 3 + 5 )+(思い出補正+3)=★

365 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:57:50 ID:???
★カイン ブロック ( スペード5 ) 47+( 4 + 6 )+(人数差補正+1)=★

366 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/15(木) 22:57:55 ID:???
>>363-364
カインさんが引かれていないので無効とさせていただきます。
カインさんから引き直しお願いします。

367 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:58:27 ID:???
★律子 パンチング ( ハートK ) 47+( 5 + 6 )+(思い出補正+3)=★

368 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 22:58:34 ID:???
★カイン ブロック ( ダイヤ10 ) 47+( 4 + 3 )+(人数差補正+1)=★
こっちを先に引かないと

369 :森崎名無しさん:2012/03/15(木) 23:33:26 ID:???
★律子 パンチング ( ダイヤ6 ) 47+( 5 + 3 )+(思い出補正+3)=★

370 :森崎名無しさん:2012/03/16(金) 00:06:20 ID:???
キャリオーン

371 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/16(金) 00:16:04 ID:???
なんだかちょっと頭の頭痛が痛いので本日はここまでとさせていただきます。
続きは明日以降。それでは、お疲れ様でした。

372 :森崎名無しさん:2012/03/16(金) 00:21:42 ID:???
お大事に乙です

373 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:00:23 ID:???
>★滝 チューチュートレイン ( ダイヤ2 ) 55+( 6 + 5 )=66★
>★レイ ブロック ( ダイヤ8 ) 49+( 4 + 3 )+(人数差補正+1)=57★
>★剣崎 ブロック ( ハートJ ) 51+( 6 + 1 )+(人数差補正+1)=59★
>★カイン ブロック ( スペード5 ) 47+( 4 + 6 )+(人数差補正+1)=58★
>★律子 パンチング ( ハートK ) 47+( 5 + 6 )+(思い出補正+3)=61★
>≧2→滝のチューチュートレインがゴールにキャリオーン!
>※律子のGK経験値が「2/60」になりました。
=============================================================================
滝 一。
現在は1ボスチームへと籍を置く彼は、外の世界では佐野が選考から外れた全日本ユースに選出された程の実力者であった。
その実力の高さは折り紙付きで、鮮麗されたサイドアタックの技術とクロスの正確さはチームでもずば抜けている程である。
事実彼がかつて通っていた南葛高校、そして常勝チーム南葛中学では彼のサイドアタックから得点を決める事が黄金パターンだったのだ。
しかし、そんな彼も――世界を舞台にしたレベルではまるで戦えず、起用される事のないベンチウォーマーだった。

確かに彼のチャンスメイクの実力だけは一流レベルである。
だが、それ以外の面では滝は三流ですらない程に弱かった。
守備は軽く、ボール争いは苦手……。
これは全日本のFWではスタメンが確実に固定とされている日向以外は、
全員似たような問題を抱えている為そこまで深刻ではないかもしれない。
滝の1番の問題点は、ずばり、自分でシュートを撃つという事が出来ないという事であった。

滝「(立花たちは2人同時じゃなきゃ使えないっていう弱点はあるが、同時に使いさえすればスカイラブツインはめちゃめちゃ強力だ。
   来生の奴だってスタミナは無いが、あのローリングヘッドの威力だけは大したもんだ。
   新田にしても決してシュート力が高い訳じゃないが、マグレにしてもウルグアイのキーパーからゴールを奪った実績がある。
   それに比べて俺は選考落ちした佐野や反町にすら決定力じゃ勝ててねぇ。 ハッキリ言って問題外だ)」

374 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:01:40 ID:???
そして、それが大きな弱点であるという事は彼自身が誰よりもよく知っていた。
シュートが撃てなければ、ボールを持っても最終的には手放さなければならない。
相手に味方をマークされては滝にはどうする事も出来ず、
そうなってしまえば滝のサイドアタックは何の意味も持たない攻撃にしかならないのである。

滝「(このチームじゃ味方がダイレクトシュートが得意なだけあって俺に誰も来なきゃ楽にクロスを合わせられる利点があるが、
   全日本に帰れば話は違う。
   日向のライトニングタイガーはグラウンダーのパスを受けて撃つシュートだ。
   あいつに早田みたいなストッパーを当てられちゃ俺が出来る事なんて何もねぇ……。
   日向にマークをつけられてもなんとか出来るような武器を身に着けないといけないんだ)」

アジア大会で己の欠点を改めて認識し、
また、1ボスチームのFWが力不足であると知った滝はそう決心すると、弱点の克服に挑み始めた。
まず彼はFWにしてもあまりにも不足している守備力の強化を図った。
残念な事に体格があまり良く無い事が影響をしてか、タックルは目に見えて上昇をしなかったものの。
己のパサーとしての経験則を生かしたせいか、パスカットの実力は……世界レベルではないものの、まるで駄目というレベルからは脱却した。
ではシュートではどうか……こちらはタックル以上にまるで成果が出なかった。

そもそも滝が己の得点力不足を克服しようとしたのはこれが初めての事ではない。
中学時代、高校時代にも似たような経験はあったのだ。ただ、それが身を結ばなかっただけ。
そして新たに決心をした今回の特訓でもまた、成果が出なかったというだけである。

滝「くそー、やっぱシュートは向いてないのか?」

375 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:02:41 ID:???
滝は考えうる限りの必殺シュートを試し、練習をした。
だがそのいずれもが、彼には会得出来なかった。
翼のドライブシュートのようなものでは一朝一夕で出来ようはずも無かったし、
日向のタイガーショットのようなパワーシュートは問題外であった。

ならばと試した井沢のバナナシュート・早田のカミソリシュート・岬のブーメランシュートのようなカーブシュートはどうだったかといえば、
こちらも上手くいかない。曲がる事は曲がるものの、コントロールが難しくカーブのかかり方も井沢のバナナシュートに比べ劣る有様だった。

全日本には多くの使い手がいるオーバーヘッドキック、岬や葵、来生が使うダイビングボレーやジャンピングボレーもタイミングが難しく。
そもそもジャンプ力もキック力もお世辞にも高いとは言えない滝には到底使いこなせなかった。

では一対一の時に使えるシュートはどうかと言えば、こちらもまた不可能だった。
GKとの勝負のせめぎ合いの中で咄嗟に股を抜くシュートを放つ、或いは大きなループシュートを放つというのは予想以上に難しかった。

やはり自分にはシュートを撃つ事は不可能なのか。
思わず弱音を吐きそうになった時、彼の前に1人の少女が姿を現した。

ナズーリン「悩んでいるようだな、同士タキーリンよ」
滝「げぇっ、ナ、ナズーリン!」

当然のように現れたのは、滝を拾い、滝を自らが住まう命蓮寺で保護した1ボスチームの攻撃の要、ナズーリンである。

ナズーリン「どうしたタキーリンよ、やはりシュートが撃てぬ事を悩んでいるのか」
滝「ああ……色々試してみたが、どうにも俺は必殺シュートが撃てそうにない……」

このナズーリンに、滝はあっさりと己の悩みを吐露した。
自身が迷い込むと同時、衣食住の世話だけでなく日ごろからなにからなにまで面倒を見てくれるナズーリンに対し、
滝はかなりの信頼を寄せており、言動が時折気になるものの頼りとしていたのである。

376 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:03:42 ID:???
滝「せめてカーブ系のシュートが撃てれば、サイドから撃てる分有利に働けそうなんだけどな……」
ナズーリン「とはいえ、才覚の無いものを練習しても得られるものは少ない。
      我が命蓮寺ではこういう格言がある。 本当にサッカーが上手い者とは出来ない事はやらない者だ、と」
滝「……なんだ? 俺がシュートを磨くのは無駄だって事か?」
ナズーリン「そういう事ではない、即ち視点を変えるのだ」

ナズーリンの暴言とも取れる発言に滝は一瞬表情を強張らせるも、
ナズーリンは慌てず人差し指をチッチッと振り少し意地の悪い笑みを浮かべながら続ける。

ナズーリン「タキーリンよ、君は人に合わせるのが得意だね」
滝「……? まぁ、そりゃそれなりには……」
ナズーリン「ではまずコンビプレイを開発してはどうだろうか?」
滝「コンビプレイ?」

今までのサッカー人生でアシストに命を懸けてきた滝は、誰かと合わせるという事に長けていた。
その協調性は全日本の潤滑油、誰とでも合わせられる岬に負けずとも劣らぬものであり。
実際、滝は小学生の時よりサッカーを共にする来生や井沢といった者達と数々の連携技を持っている。
これは長年付き合ってきたが為に開発出来た技であるのは勿論なのだが、
根本的にマイペースが過ぎる来生や少し我が強く独断専行をする事が間々ある井沢の手綱を滝がしっかり握ってた事も影響していた。
要するに滝一という人間は異常なまでに濃い性格の者が多い全日本、そして1ボスチームの中でも極めて常識的な人間であり、
協調性に優れ、コンビプレイなどの連携技を得意とする選手だったのである。

377 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:04:46 ID:???
滝「しかしコンビプレイじゃ結局俺がシュートを撃てないっていう根本的原因を解決出来てねぇからなぁ……」
ナズーリン「よいではないか、まずは自分の出来る事から少しずつやっていけばいい。
      我が命蓮寺では小さな事からコツコツと、出来る範囲の事からやっていく事を美徳としている。
      手のつけられる所から技を身につければ、後々にもつながってゆく筈だ」
滝「……まぁ、今のままでも何も出来そうにないからな。 まずはそれでやってみるか」

ナズーリンの言葉を受け、滝はコンビ技でのシュートを開発する事にした。
ここまで散々シュート練習を行っていたにも関わらずまるで結果が出なかったというのに、
協調性が高く幾多の連携技を持っているだけで果たして本当にシュートが開発出来るのか……。
誰もが抱くであろうその疑問は、あっさりと打ち砕かれた。

ナズーリン「連携技といえど、種類は山ほどある。 まずはどのようなシュートをするかだが……」
滝「やるなら地上シュートの方がいいだろうな。 ダイレクトシューターはリグル、ルーミアがいる。
  それに俺もナズーリンも浮き球がそれ程得意って訳じゃないし」
ナズーリン「うむ、ではそうしよう。 では具体的にどうするかだが……」

まず初めに滝はコンビを組む対象であるナズーリンと共にどのような方針の連携シュートを開発するか考えた。
ツインシュートのような両者が共にボールを蹴り合うシュートは、
そもそも滝とナズーリンのキック力ではボールが大きくブレないだろうと考え断念。
立花兄弟のような空中サッカーも、天性のジャンプ力も無ければヘディングも得意でない滝では難しいだろうと考えられる。
何より1ボスチームにはダイレクトシューターが多い割にミドルシュートを撃てる人材が少なく、
ここは地上シュートを開発するのがチームの事を考えれば得策だろうと判断をする。

378 :佐野の人 ◆0RbUzIT0To :2012/03/17(土) 02:05:49 ID:???
ナズーリン「そうすると出来るのはなんだろうな。 ツインシュートでないコンビ技か……」
滝「(ウルグアイのビクトリーノとダ・シルバって奴が使ってたパンサーストリームとかいうのは……。
   駄目だな、今からの練習でそこまで練度の高いシュートが撃てるとは思えねぇし、俺もナズーリンもオーバーヘッドは出来ない。
   すると俺達が開発すべきは……)
  俺達はキック力が弱いんだから、それを補えるようなシュートじゃないと駄目だ……」
ナズーリン「ふむ……つまり?」
滝「蹴る前……シュートを撃つ前の予備動作が特異なシュートを開発するんだ」
ナズーリン「なるほど……では、ブラインドシュートのようなもの……という事か?」

方針が決まってしまえば、後は全てとんとん拍子に話が進んでいった。
滝とナズーリンのコンビシュートの概要は、単純に前の人間を壁として後ろの人間のシュートフォームを見えなくし、
キーパーやDFがどのコースを塞げばいいのか迷わせるもの。

滝「そうだ。 でも、ただのブラインドシュートじゃ威力不足になるだろうな。
  だからそれに何かの要素を加えないといけない」
ナズーリン「何かの要素と言っても、具体的にどうするのだ、同士タキーリンよ」
滝「そうだな……事前に出来る事で、かつキック力に影響されず効果が表れそうな事は……」

その後、目標とするシュートのイメージを固めた両者は特訓に明け暮れた。
驚くべき事に滝とナズーリンは練習を開始して僅か3日目にはこのコンビプレーを成功させる。
今までどのシュートでも成果を上げれなかったというのに、ただの3日で結果を残せた以上。
やはり滝には連携技の才覚というものがあったのだろう。

そして、当然ながら……。
幻想郷に滝が来訪してから常に滝を気遣い手助けをしてくれたナズーリンが相手だったからこそ、
これだけ早くシュートを身につけられたというのは、今更言うまでもない事である。

………

……



513KB
続きを読む

掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail(省略可)

0ch BBS 2007-01-24