キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【混迷からの】Another-CU_3【脱出】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/05/11(金) 23:52:06 ID:Fso5omGs




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援して下さい。
あとスレ主と岡山姉のことも応えn(ry




722 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/27(水) 22:55:41 ID:???

こんばんは、新幹線の中で夜景を楽しんでます。もうずっとトンネルという夜景をな。

>>720-721
まあそれぞれの事情や思考が交錯している状況です。
知っている事、知らない事も人それぞれにあり、その上に行動しているとお考えください。
…って、何言ってるか理解出来ないかも知れませんけれど。
============================================

> 
> 《クラブ》 バンビーノ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「君は…」

ドアを開けて入って来たのは三杉にとって良く知る顔だった。
三杉の元チームメイトであり、昨日初めて対戦相手としてフィールドに立った少年。
イタリアJrユースで10番を背負う筈だった男、ジョバンニ・マンフレディーニこと…

バンビーノ「よう、具合はどうだ?」

三杉「バンビーノじゃないか、どうしてここに?」

バンビーノ「どうしてとは水くさいな。 ミラノに戻る前に一言挨拶をと思い、
        フィオレンティーナのクラブハウスに連絡を入れたら、どうも大変な事態だと聞いてな。」

723 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/27(水) 22:57:10 ID:???

三杉「わざわざ来てくれたって訳か……済まないね、心配を掛けて。」

バンビーノ「フフ、被害者のお前が何故謝る? いつもお前は周囲を心配している側なんだ、
        たまには心配されるのも良い筈だぜ。 ……ああ、酷い目に遭えという意味ではないからな?」

三杉「ハハッ、判ってるさ。 しかしバンビーノ、君は冗談すら堅苦しいな。」

バンビーノ「悪い、不器用なんだよ。」

三杉が事件に巻き込まれた事を聞きつけ、バンビーノは駆けつけて来たらしい。
そういう妙に義理堅い所のある彼に対し、その堅く不器用な性格を話題に上げて二人で笑い合う。
『チームは離れたが、まだこういう事を言い合える仲である』と互いに確認する儀式のような物だった。

三杉(グラッツェ…)

内心で三杉はそう呟いた。
こうして心配される事は、それだけで沈鬱な気持ちを和らげてくれる。
既に距離の空いた人間がそれをしてくれたのが、三杉には純粋に嬉しく思えたのである。

724 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/27(水) 22:58:15 ID:???

バンビーノ「それで、何故今頃引ったくりになんか遭うんだ? お前はフィレンツェに来てもう2年、
         それなりに名も売れた…今更観光客と間違われるでもあるまい?」

三杉「それは犯人に聞いて欲しいな……そこについては僕も真実を知りたい所さ。」

バンビーノ「真実か…何やら意味深な単語だな。」

三杉「うん…。」

バンビーノは邪気の無い疑問を呟いただけだった。
しかし三杉は思わず口を滑らせた…或いはわざとだったのかも知れないが。

バンビーノ「訳ありなのか?」

三杉「判らないけれど、もしかするかも知れない。」

バンビーノ「物騒だな。 オレには話せない事か?」

三杉「いや…と言うよりは…………」



先着で
 ★ところで手紙と便箋は?→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 既に読んでおり、ベッドの下に隠してある。
《スペード、クラブ》 ポケットに入れっぱなしで忘却していた、まだ読んでいない。
《ハート、JOKER》 突然金髪の女性が飛び込んできて三杉に抱きつきダイブでござる。

725 :森崎名無しさん:2012/06/27(水) 22:58:33 ID:???
 ★ところで手紙と便箋は?→ クラブ10

726 :森崎名無しさん:2012/06/27(水) 22:59:53 ID:???
これが弥生の呪いか

727 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/28(木) 23:44:07 ID:???

>>726 へい、メーン。 呪う必要なんてないんだぜメーン。
============================================

> ところで手紙と便箋は?→ クラブ10
> 《クラブ》 ポケットに入れっぱなしで忘却していた、まだ読んでいない。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「……と言うよりは、実際に僕自身ほとんど理解していないというのが正確な所だ。」

バンビーノ「なるほど…あやふやな儘、気づけば巻き込まれていた感じか。」

三杉「そうだね。(でも…そうだ、ヒントはあるんだ。)」

ベッド脇に置いてあるプラスチック製のカゴを、三杉はチラリと横目で確認する。
昨夜着用していた衣服をビニールに詰め、そのカゴへ入れているのだが…
サマージャケットの内ポケットに、ノートに挿まれていた便箋と例の手紙とが入れたままになっている。
突然の被害を受けた後、病院での検査や警察の事情聴取に忙殺された結果である。

728 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/28(木) 23:45:32 ID:???

三杉(宿舎に戻ってからすぐに目を通すつもりでいんだけどな…)

実際には警察の事情聴取の際にチラリと頭をかすめた物の、参考資料として手紙が没収される事を恐れ、
一先ずその辺りの事情については一式ボカして話していた物の…
事情聴取が終わった時点で三杉の緊張の糸は切れ、睡魔と共に色々な事を忘れてしまっていたのだ。

三杉「(………)すまないバンビーノ、そこのカゴを取って貰えるか?」

バンビーノ「むっ……? ああ、これか。」

カゴを受け取り、入っていたジャケットのポケットを漁り…
それが確かにある事を確認し、三杉は大きく安堵した。

☆ そして…

A ジャケットから取り出して、取り敢えず便箋について読んでみる。
B いや、バンビーノの前で読むのは止めておく。
C そんな事より癒しが欲しい、ここはナースコールだ。
D そんな事よりありったけの夢をかき集め探し物を探しにいくのさ、ここはバスターコールだ。(要5票)

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)
24時までに決まら無い場合、申し訳ありませんが投票をリセットしてやり直しとします。

729 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:48:16 ID:???
C そんな事より癒しが欲しい、ここはブンナークコールだ

730 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:49:26 ID:HDY+plWg


731 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:49:59 ID:HaFCoCJQ


732 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:51:06 ID:???
C そんな事より癒しが欲しい、ここは猫監督コールだ。

733 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:54:01 ID:veV22YZk
B

734 :森崎名無しさん:2012/06/28(木) 23:57:46 ID:bVw29vQY
A

735 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:00:21 ID:???
再投票だね

736 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:02:36 ID:3rK1bKnU


737 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:03:41 ID:NBoifHNA
B

738 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/29(金) 00:05:08 ID:???
二度手間すみませんが宜しくお願いします('A`)
 
昨夜足の親指の皮がちょっと変かなと思って弄ってたら全力でずる剥けました。
すっげードバァーって、ドバァーって血が出て驚きました。
皆さんは爪の近い部分の皮をむやみに弄るの止めた方がいいですよ。
あたらやらないと思いますけど。

739 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:05:33 ID:GH8qXPIQ
B

740 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:06:02 ID:5JuaVUn+
A

741 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:08:20 ID:???
C そんな事より(スレ主の)手当てをしてほしい、ここは岡山姉コールだ

742 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:09:45 ID:???
C そんな事より(スレ主の)手当てをしてほしい、ここは岡山姉コールだ

743 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:10:34 ID:???
C そんな事より(スレ主の)手当てをしてほしい、ここは岡山姉コールだ

744 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:23:46 ID:???
岡山姉が真っ先に3票でござる

745 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 00:47:24 ID:GH8qXPIQ
本当はまだ決まってないから未定あげ

746 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 05:18:09 ID:s4c7lwQg
A

747 :森崎名無しさん:2012/06/29(金) 17:02:00 ID:IOgnRFCg

今日リアルでイタリアのマリオとルイージが活躍してましたねw

748 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/29(金) 17:07:08 ID:???
皆さん投票ありがとうございます。
しかしすみません、多忙続きでして更新があまり出来ない状況です宣言。

749 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:40:15 ID:???

>>744
みんなそんなに岡山姉が好きなんだね! スレ主も大好きだ! ナカーマ!

>>747
みんなのマリオ・バロテッリとルイージ・ブッフォンですね。 最近のマリオサッカーはすげーなー
============================================

> A ジャケットから取り出して、取り敢えず便箋について読んでみる。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(考えているだけではどうやら先に進めない。 だったらやる事は決まっているさ。)

三杉は意を決して便箋をジャケットから取り出した。
傍らにバンビーノが居る事も今は厭わなかった。
それほどに三杉は自分の周囲で何が起こっているのかを知りたかった。

三杉「これは………」

750 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:41:31 ID:???

『この手紙を目にする者、願わくば私のせめてもの償いを手助けをして欲しい。
  私のもうひとつの教え子達の閉ざされた未来を拓く為、どうか力を貸して欲しい。』


それが便箋を広げて先ず初めに三杉の目に飛び込んできた言葉だった。
そしてこれが誰の言葉であるのかは明らかだった。
筆跡見れば、かつて師だったジョアン・ウェンガーその人の言葉だって事は。

バンビーノ「それは?」

三杉「ジョアンコーチの手紙みたいだ。」

バンビーノ「うん…? 『みたい』とはどういう事だ?」

三杉「実は昨夜受け取ったばかりの物でね…今初めて読んでいる。」

バンビーノ「昨夜…。 もしやその手紙のせいでお前は襲撃されたのか?」

三杉「さて、どうだろう…」

思わず生返事になりながら、三杉は手紙に目を戻した。
これまで訝しみ、真意を計りかねていた旧師の意志がそこには在った。

751 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:42:35 ID:???

『カンピオーネの構成メンバーとフィオレンティーナを競わせたC.I.P…、幾つもの可能性が
  考えられた中、フィオレンティーナは最も素晴らしい結果を掴んだ。 フィオレンティーナは
  現段階において、個々の実力はカンピオーネ選手に劣るだろう。 しかしチームとしての穴は
  少なく、更なる可能性を見出すに十分なレベルに達していた。 その結果、私は彼らが更なる
  研鑽を積む事で、ナショナルチームを相手取れる第2のカンピオーネになると確信した。

  だが懸念もあった…言うまでも無くフィオレンティーナのオーナー会社、ゴーリ財団の経営不振だ。
  以前から前兆はあったが、半年前からその傾向が急加速した。 C.I.Pが始まる頃にはトップの
  有力選手を売却する方針が決まり、あろう事かプリマヴェーラチームの中心選手の名も売却リスト
  に名前が記載される有様だった。 故に私はシュワーボとトレイゼ・ゴーリを集め、対策を話し合った。
  無論我々の間で話し合える事など、最悪の事態の後にどれ程の未来を遺せるか…程度だったが。

  どうやらトレイゼは誓ってくれた通りに動いてくれたようだ。 名は変えたがチームの本質は残っている。
  シュワーボも倒れる以前に、私の代わりとなるコーチを手配してくれていた。 あの人ならば大丈夫だ。
  後は私だ…私もやるべき事をやらねばならない。 だが今の私には自由が利かない、時間もない。
  故に…託させては貰えぬだろうか? 無論、相応の礼をいずれ必ずさせて貰うつもりだが…
  何よりも、大きな可能性を秘めた若者達の未来が閉ざされる事を惜しむ者に私は託したい。
  今この手紙を呼んでいるキミが、そうである事を私は心より望んでいる…。』

752 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:44:07 ID:???

三杉「……………」

バンビーノ「なるほど……」

一枚目の便箋を読み終えた。
二人はほとんど口を交わす事なく手紙の文字を追っており、ここでようやく言葉を漏らした。

三杉「やっぱり……大人というのは偉大だな。」

バンビーノ「ああ…。」

ジョアン、アンザーニ、トレイゼ…三杉達がC.I.Pにて激闘が繰り広げている頃には、
大人達は先の出来事を既に予想しており、具体的な対策に動いていたようなのである。
全てはフィオレンティーナと三杉達に未来が残るように…と言う事であろう。

バンビーノ「目の前にある幸、不幸ばかりを見ていたり…」

三杉「ああ、途方もない夢、理想を見ている僕達はまだまだ敵わない。」

バンビーノ「それこそが若者の特権なのかも知れないが、な…」

三杉「正確な未来予想、それを成す為に必要な具体案の絵を描く力…それが大人なんだ。」

かつてフィオレンティーナの中心であった二人は同じように畏まった。
このような大人達に見守られていた事に感謝し…いずれこういう大人に成りたいものと思った。
そして二人は顔を見合わせて苦笑し、便箋を2枚目にめくった。

753 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:45:08 ID:???

『具体的な話に移ろう。 破産により4部リーグ落ちしたフィオレンティーナには新たな実績が必要だ。
  トレイゼは予(かね)てより、マンチェスターやバルセロナ等の欧州ビッグネーム相手のテストマッチ
  遠征を企画していたが…それについては正直期待出来ないだろう。 プリマヴェーラでNo.1になっ
  たとは言え、4部リーグ落ちしたフィオレンティーナは見向きされない…だが、それは仕方のない事だ。
  勝っても得るもの無く、負ければイイ恥さらしになる試合を、ビッグネームが迂闊に受ける筈がない。
  では、どうすれば実績を立てる事が出来るか…? その答えは南米にある。

  欧州サッカーは南米を常に恐れている。 戦術や組織力をどれほど洗練させても、ペレやマラドーナ等、
  規格外の個人技を度々排出させている南米への恐怖心は簡単に拭える物ではないのだ。
  この前提がある限り、もしもフィオレンティーナが南米でトップクラスの強豪と互角以上の勝負を成す事
  が出来れば…件のビッグネームもフィオレンティーナを無視する事が出来なくなるだろう。
  いや、むしろ積極的に試合を望んでくる筈である。 フィオレンティーナを介して南米トップクラスの実力
  を天秤にかける為に。

  南米でトップクラスの強豪とテストマッチを実現させるのも通常ならば不可能と断言できる困難であるが…
  私には1チームだけ当てがある。 ブラジルのサンパウロFC、私自身かつての古巣と呼ぶチームだ。
  サンパウロはブラジルで最大級の名門、世界レベルのビッグネームを有しているのは誰もが知る所である。
  欧州のビッグネームを釣る為の条件としては十分だと言えよう。』

754 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:47:18 ID:???

『現在サンパウロのジュニオールで監督を担っているのは、私のかつての教え子であるロベルト・本郷だ。
  彼の力を借りねばならない。 しかしロベルトにとっても簡単な採決ではないし、何より彼は今も私を怨んで
  いる可能性がある。 そこで託したもう一つの封筒をロベルトに届けて欲しい、彼の決断を促す力になる。

  そしてもう一つ、もしもロベルトが私の手紙を読んでも動かなかった場合の事を想定しなければならない。
  その場合、フィオレンティーナのキャプテンがジュン・ミスギ≠ナある事が決め手となるだろう。
  サンパウロ・ジュニオールのキャプテンであるツバサ・オオゾラにミスギの事を話せば、オオゾラは間違いなく
  ミスギとの対決を望み、ロベルトへテストマッチを談判する筈だ。

  もしもサンパウロとの試合が実現しなければ、もはやフィオレンティーナのWトーナメント参加の道はない。
  故に失敗する事は出来ない。 常に最悪を想定すると、ロベルトへの手紙は直接手で届けて貰う他にない。
  今この手紙を読んでいるキミがそこまでは出来ないと思うなら、捨てずに他の誰かへ託して欲しい。
  この意志が巡り巡ってロベルトを動かす事を、教え子らに未来を残す結果になる事を私は望む。

                                                 ジョアン・ウェンガー 』

755 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/06/30(土) 22:48:24 ID:???

三杉「…事を私は望む。 ジョアン・ウェンガー、か…」

三杉達は3枚の便箋全てを読み終えた。
そこには旧フィオレンティーナとブラジルのサンパウロ・ジュニオールのテストマッチ…
引いてはフィオがWトーナメントに出場する為の道筋が書かれていたのだった。

昨夜、フィッツウォルタの言っていた無茶ぶりの理由がようやく理解出来た。
謎は全部解けた状態である。

バンビーノ「想像していたよりも遥かに重大な手紙だったぜ。」

三杉「うん、この開封していない方の封筒…これに僕達の未来が文字通りかかっているみたいだ。」

バンビーノ「やはりその手紙がお前を強盗に狙わせたと考えるべきかな。」

三杉「…………」

☆ ホントのとこどうなんだろうね?

A そうだと思う
B そうだと思わない
C いや、今はそんな事はいいんだ、重要な事じゃない
D 僕だって怪我が治ればブラジルにいけますよ、バンビーノさん(要5票)
E 僕とジョアンコーチ達でこんなに意識の差があるとは思わなかった(要5票)

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

756 :森崎名無しさん:2012/06/30(土) 23:13:28 ID:X53MUmJg


757 :森崎名無しさん:2012/06/30(土) 23:14:13 ID:ZhE3pmeE


758 :森崎名無しさん:2012/06/30(土) 23:14:21 ID:RLnctIPM


759 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 00:38:42 ID:???
ミストさん自重するんだ!

760 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 11:09:55 ID:???

> B そうだと思わない
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「いや、そうではないと思う。」

バンビーノ「ほう?」

三杉「重要な物がもう一つあってね…ノートなんだけど、鞄にはそれを入れていた。」

つまりはジョアンのパス戦術について書かれたノートの事だった。
手紙を読んだ今、三杉は昨夜の強盗の動機がノートにこそあったのだと判断する。
そしてここまで話してしまったのだからと、それについてもバンビーノに説明した。

バンビーノ「なるほど…つまり犯人はヴィオラがどうなるかには興味がなく、
       ジョアンコーチの戦術論には興味がある、人物あるいは集団となるのか?」

三杉「うーん…それでいて、そのノートの事を知っていた訳知りな存在だ。」

バンビーノ「なんだか途方もない推理だが…何故、ノートだけ≠ェ狙われたと判断した?
       単なる衝動的な物盗りだった可能性だって、決して消えていない筈だぞ?」

三杉「それは……」

761 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 11:12:19 ID:???

☆ %問"を$燒セ"っちまえよ

A コーチのノートには戦術的見地で大きな価値がある
B 4部チームの行く末になんか大概の人は興味ない
C 現実に狙われ、奪われたのがノートだし
D …というかこれは全部ブラジルに行くのを面倒臭がったフィッツウォルタの罠なんだよ
E 上記の選択では説明しきれない
F その他(自由記述)

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

762 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 11:15:29 ID:+V6sFUO+
B

763 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 11:29:43 ID:Vcjh0w06
F引ったくりにしては腕が良く荒っぽいし、ヴィオラにも興味が有るなら僕を拉致するよ。

764 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 11:52:31 ID:3H665HBI
F デコイの車に2人組で実行。窃盗グループの犯行は明らかにプロの犯行だった。衝動的な犯行ではない
『監視されている可能性が高い。』という言葉、そして手紙には手をつけず鞄だけが盗られた。
手紙にこれ程重大なことが書かれているのに手紙は無視、ノートだけが盗られたから

これだけ根拠が揃えばノートだけが狙われたと見ていいはず。
ノートだけが狙われた理論ではなく。手紙が狙われなかったからノートだけが狙われた理論で勝負

765 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 12:15:12 ID:oDSeKzyY
F>>764

766 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 12:16:02 ID:jYRNfvSI
F>>764

767 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 14:09:35 ID:???

> F>>264
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

犯行の手口、『監視されている可能性が高い』という言葉、奪われた鞄、
鞄の中のノート、奪われなかった手紙、それらの内容、フィッツウォルタの様子…

三杉の頭の中にマトリックスのように項目が並び立ち、グルグルと動き回る。
重要な事はどれなのか、相手は何を知り、どのような判断で行動したのか…
答えが今にも見えてきそうだった。
情報を正しく配列し、マトリックスを解ければ答えが見えてくる確信があった。
そして三杉は最も重要と思われる言葉を選別した。

三杉「監視されている可能性が高かった…」

バンビーノ「なに!?」

三杉「手紙とノートを渡された時、相手は確かにそう伝えてきたんだ。
    今回の犯人が、僕に手紙とノートが渡った事を知って狙ってきたならば…
    イル・ダヴィデで食事をしていた間、僕らはずっと視られていた筈だ。」

バンビーノ「…………」

三杉はノートを鞄へ詰め込み、一方手紙はジャケットにしまい込んだ。
それはイル・ダヴィデの中でやった事…監視の目があったならば、そこまで知られている筈だ。
…にも関わらず、狙われたのは鞄だけであった。

768 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 14:12:07 ID:???

行きずりの犯行ならば鞄と中身の金品狙い、計画的犯行ならば鞄の中のノート狙い。
手口からして前者の可能性は低いと三杉は考えているが、いずれにしても手紙は要素足り得ない。
ノートが狙われた可能性が最も高く、手紙は関係ないか見逃すほどの価値しかなかったと言える。

三杉「…と、そう推測するかな。」

バンビーノ「動機は?」

三杉「そこまでは解からない。」

バンビーノ「なるほど…しかし筋は通っている、きっとそう外れてはいないのだろうな。」

バンビーノは顎を撫でながら頷き、三杉の仮説を肯定する姿勢を見せる。
そして暫し黙って思案していたかと思えば、三杉の方を向いて提案した。

バンビーノ「ミスギ…その手紙だが、オレに預ける気はないか?」

三杉「…なんだって?」

バンビーノ「近々ブラジルに行く予定がある。 …用件は以前に話した親友と決着をつける事
       だが…何の偶然か知らないが、その親友が現在所属しているチームこそ、なんと
       サンパウロ・ジュニオールなんだ。」

三杉「!!」

突然のバンビーノの申し出に驚かされた三杉であるが…
次に付け加えられた言葉には更に驚かされた。
これは偶然なのか、それともご都合主義なのか…

769 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 14:13:13 ID:???

バンビーノ「手紙に危険性がないならば、オレにとっては単についでの用事だ。
       その点でお前がオレに負い目を感じる必要は無い筈だぜ。 それに…」

三杉「…それに?」

バンビーノ「それにオレはジュン・ミスギの実力を誰よりも正しく伝えられる自信がある。
       自分で言ってはなんだが、オレほど適役は居ないんじゃないかとすら思うぞ。」

三杉「バンビーノ…」

☆手紙どーしまっか?

A バンビーノを信じて託す
B なんか都合良すぎる気がする…託せない
C おや、そんな事よりドアの向こうに誰かいる気がする

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

770 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 14:14:15 ID:???
age損ない申し訳ございませぬ。
ちょっと出かけてきます。

771 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 14:14:52 ID:oDSeKzyY
A

772 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 14:15:33 ID:Vcjh0w06


773 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 14:26:55 ID:3H665HBI
C 今気がついたんだけど Nice noat と Nice boat って似てる!w

774 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 14:44:24 ID:8wpuHSxE
A

775 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:16:38 ID:???
>バンビーノ「それにオレはジュン・ミスギの実力を誰よりも正しく伝えられる自信がある。
>       自分で言ってはなんだが、オレほど適役は居ないんじゃないかとすら思うぞ。」

でも平行世界でストラットの足ぶっ壊して手紙も含めて全部むちゃくちゃにしましたよねw

776 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:18:54 ID:???
今から盛大なクラブ活動が始まるぜぇ…

777 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:44:09 ID:???
あーやっぱ翼らと闘うことになるのかな
アマラウさんやドトールコーヒー、バビントン君とは一度お目にかかってみたかったが、さて

778 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:47:44 ID:???
ラ・オルケスタはそう簡単には会得出来んか
ファストブレイクとスキル・レジスタが洗練されていって図らずも……となるかな

779 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:25:38 ID:???

>>773
ミアータ「あら、それってストラットを想って毎日書いた私の日記帳?」

>>775-776
三杉「そ…そうなのかい、バンビーノ?」
バンビーノ「………そんな事もあった。」

>>777
基本的に伏線というか先の展開はかなり容易に予想出来るようにしております。
当然サンパウロ戦は予定していた流れですので気張って下さいね。

>>778
オルケスタ関連が物語にどう絡んでくるか…それはまだ謎に包まれてるぜメーン。

780 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:26:52 ID:???

> A バンビーノを信じて託す
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「判った、ここは君の事を頼らせて貰うよ。」

そう言うと三杉はバンビーノへ親愛の微笑を向けた。
バンビーノも元々細い眼を一層細め、その笑みに応えた。

三杉「それじゃ、これを…。」

バンビーノ「ああ、託された。」

三杉「悪いね、借りばかり作っている。 昨日の試合だって君の計らいなんだろ?」

バンビーノ「なんの事だか? …それに、このお遣いはオレ自身の目的の為でもある。」

三杉「えっ?」

バンビーノ「Wトーナメントで是非とも昨日のリベンジをしたいって事さ。
       折角の大舞台だ、お前達に借りを返すには持って来いだと思わんか?」

三杉「(プッ)ああ、そういう事か。」

冗談めいて話すバンビーノに三杉は軽く吹き出した。
恐らく半分以上本気ではあるのだろうが、それでもバンビーノの言う目的は利己的とはかけ離れている。
彼のこの辺りの生真面目な性根を、三杉は毛頭バカにする気になれなかった。

781 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:28:06 ID:???

バンビーノ「………」

三杉「…? どうしたバンビーノ、手紙をジッと見て?」

バンビーノ「いや………。 案外そうかも知れんなと思って…。」

三杉「うん?」

バンビーノ「旧フィオレンティーナにリベンジをしたいとは考えている…
       しかしそれは切磋琢磨が理由でなく、ただ単に大舞台で叩き潰したいというだけ。
       だから下手に強く成られるのは勘弁…そんな風に思っているのかもな。」

三杉「……誰の事だい?」

バンビーノ「犯人だよ…。 コーチのノートだけを奪い、手紙に手を着けなかった奴さ。」

三杉「ほう……なるほど、そういうのもあるか。」

突然思いついたかのようなバンビーノの推理。
それは中々否定的な要素を見つけられない物であり、三杉も少し身を乗り出した。

782 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:29:42 ID:???

バンビーノ「しかし、それならば余りに浅はかと言わざるを得ないな。
       そいつはフィオレンティーナというチームを何も理解していない。」

三杉「ふふ、そうかもね。」

バンビーノ「どれ程の事が書かれているかは知らないが、たかがノート一冊だ。
       何試合もの強者との戦いで得られる経験とは比べるべくもないだろうに。」

三杉「もしかすると、努力と経験によって得られる成長を識らないのかもね。」

二人は今度は苦笑を交わす。
そんな程度の低い人物の事を彼らが思い当てる筈がなかった。
どちらにせよ、今回の犯人の鼻を明かしてやろうという意志に変わりはないのだから。

???「よう、話はすんだかよ?」

バンビーノ「むっ!?」

突如かけられた声に振り返ると、ドアによっかかるように男が一人立っていた。
隈(くま)のせいで目つきと顔色の良くない印象が第一に来るその男は…

三杉「先生…。」

どうやら三杉の主治医だったようである。
不気味な薄笑いを浮かべているので怪しい人相だが、人を顔で判断してはいけない。

783 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:31:12 ID:???

            _ -‐         `ヽ
                 ,、 ::: l:::}    ヽ
         /  ,,,   l::!.  /::、   _ l:::} ヽ
       /   ,,、 '''' /::l ´   l:::/  l::::)     ヽ__
       {  ,、゛"_ l:::ノ l::}   _ --― ::: ̄ ̄ :::  ̄ヽ
       {、 l:::l l::}   _ -‐  ̄ :::  :::  ::: ::::  :::  }
       {::l ` _ -  ̄   :::     __;;;;__;;;;_,,_/
         ,ゝ‐'´    l:::}   _;;;;;,ィイlヽヽミミミミミ} /
       l  , 、 .:::  ,.-‐''´  `川l^| |ミミミミミ|´
  r‐、   { ,,,, l:::! / / ,ィュ    川llニコトヽゞヽゞ、
  l  l.  { l:::} ., ヘ_ / / ノノ    川ニコ    __ヽ___
  | _.|.   ヽ ∠_,,, `l          /   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
.   |´ レ-、 / /.   |     ノ   /   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
.  | _|_ゝ| /.‐/     レへ /   /、 /_;;-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
   |´ |.  |'   !_ -‐、     `iijjjjj//;;;;;;;;;;;_;;_;;,`ー―---‐一'!
.   | -!  ! ‐-ヽ_.ヽ ヽ‐、      ノ;;-‐´ ̄;;;;;;;;/             !
   ! !  ヽ __;  / _/_/     ,'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!           !
.    ! !  ヽ、`ー/ / /     /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!             !
    !      `、l_lフ_フ     /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!             !
     !       }   j   /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!          !
    ヽ    ノィ、 r''    /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!          !
      `,  '"´l | |    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!            !

ロー「気分はどうだよ貴公子屋。」

784 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:33:21 ID:???

三杉「全く問題ないです。 …回診にしては早い時間ですが、何か異常でも?」

ロー「いやいや、ったく心配性だなおい。
    レントゲンとMRIの結果が出たから早速持ってきてやっただけだ。」

三杉「そ、それでっ!?」

ロー「打撲だ。 基本なんでもねえからサッサと帰れ。」

三杉「そ…うですか………良かった。」

全然大した怪我じゃない事に拍子抜けする三杉。
看護師ではなく主治医がわざわざ出向いて知らせに来るのだから、只事ではないと想像したのである。
嬉しい事には変わりないが、一瞬魂が抜けかけたのでそれなりに恨めしくはあった。
そんな三杉の様子を察してか、バンビーノが半笑いでフォローに入る。

785 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:35:01 ID:???

バンビーノ「ほ、本当に良かったじゃないか…だから元気だせよ。」

三杉「うん、ありがとうバンビーノ……」

ロー「…つっても打撲は打撲だからな、練習はセーブしてやれよ。
    オレは友情出演に過ぎねえからな、なんかあってもミラクルなオペとか出来る訳じゃねえんだぜ。」

三杉「判りました…。」

バンビーノ「ハハ…。 まっ、オチもついた所でオレはそろそろ行かせて貰う。
       ミスギ、先生の言う通り暫くは大事にな。」

三杉「ああ、色々とありがとうバンビーノ。 …次はWトーナメントで。」

バンビーノ「約束だ。」

そう言ってバンビーノは病室から出て行った。
三杉の出来る事は、もはや彼が上手くやってくれる事を祈るのみとなっていた。

この年の9月はそうやって始まったのだった。


※※※※※※※※※※※※

一旦ここまでとします。

786 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 20:35:36 ID:???
乙デース。犯人の???(笑)さんは安定して小物扱いだなぁw

787 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:07:29 ID:???

>>786
???「誰の事だ?」
スレ主「一応数値的にはヤバい筈ですよ。 中身ないですけど。」
============================================

<ブラジル・サンパウロ市>

パサリッ

バンビーノ「ッ……!」

紙がテーブルに置かれる乾いた音が聞こえた。
バンビーノは回想から現実へ引き戻され、目の前の人物を見る。
ロベルト・本郷・ジ・アンドラーテ、サンパウロFC・ジュニオールの監督がそこに居た。
白いペレやトスタンなどの異名を持つブラジルの元英雄は難しい顔をしていた。
いや、難しいだけでなく、バンビーノには計り知れないような……そんな目をしていた。

バンビーノ(かつての師からの手紙か……。 何が書いてあって、この人は何を思ったんだろうな…)

今のバンビーノにはその感情を推し量る事すら出来そうになかった。
自分の経験してきた程度の人生の時間では決して追いつけない、それだけは理解しているつもりだった。

788 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:09:43 ID:???

スッ

バンビーノ(あっ……)

ロベルトは不意に立ち上がり、部屋の隅にある卓上電話を手に取った。
そしてボタンを3度ほどプッシュして、受話器を耳に当てた。
恐らくは内線で彼の部屋にかけたのだろう。

ロベルト「翼、今すぐ応接室に来てくれるか? ………………ああ、そうだ。」

バンビーノ(コーチが書いていた通り、最後の決め手になるのは…ミスギ、お前の名のようだ。)

頭の中で既に描いていた中で、比較的順調な方の展開が進んでいた。
間もなく大空翼がやってきて、ロベルト本郷は意見を求める。
恐らくそれで自分の役割は満了するだろう、とバンビーノは内心安堵した。

789 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:10:57 ID:???

…暫く待つと大空翼は姿を現した。
一応のノックの後にドアを開け、応接室の中へと入ってきた。

翼「失礼します。」

ロベルト「ふむ、すまんな呼び出して。」

翼「いえ…それで何か?」

翼はロベルトとバンビーノの顔を交互に見合わせて首を傾げた。
この二人の話に自分が関わる事になるのを予想していなかったのだろう。

ロベルト「翼、俺が聞くのもどうかと思うが、三杉の事は覚えているか?」

翼「えっ……三杉くんですか? 勿論ですが…」

ロベルト「奴は2年も前に心臓病を完治させ、今はイタリアに居るらしい。」

翼「えぇっ!? 三杉くんが!?」

目をまん丸に広げて驚きを顕わにする翼。
その翼の表情を見て、ロベルトは悪戯っぽい笑みを浮かべ…

ロベルト「なぁ、その筈だな、バンビーノくん?」

バンビーノ「えっ、ええ、その通りです。」

悪戯っぽい笑顔をそのままバンビーノの方へスライドさせてきた。
心理状態を理解して、それでいて弄ぶような大人の所業を見せられている気がした。

790 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:12:38 ID:???

一方、翼の方はと言えば喜ぶでもなく苦いでもなく、それでいて無関心でもない不思議な表情だった。
思いもよらぬ展開に、文字通り理解が追いついていない人間の顔がこのような感じなのだろうか。
少なくともバンビーノはそのように理解することにした。

翼「三杉くんが心臓病を治してイタリアに…そっか…」

バンビーノ(あのツバサ・オオゾラがこんな顔を…かつてのミスギの奴はそれ程だったという訳か。)

先着で
 ★ネクストアクション→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ、ハート》 翼「バンビーノ、君はイタリアでの三杉くんを知っているのかい?」
《スペード、クラブ》 ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」
《JOKER》 石崎「な、なにぃーー!? 三杉の心臓病が治っただってー!?」
       陽子「い、石崎くん!? なんでそこで声を上げちゃうかなぁー!!」

791 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 23:14:46 ID:???
 ★ネクストアクション→ スペード7

792 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 23:15:09 ID:???
 ★ネクストアクション→ スペード4

793 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:53:35 ID:???

> ネクストアクション→ スペード7
> 《スペード》 ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バンビーノはフランス国際以後の三杉しか知らない。
かつて翼が三杉をどのように見ていたかを想像する事は出来なかった。

バンビーノ(少なくとも昨日見た試合に限っては、ツバサの実力はミスギより上に見えた…
       しかし今の翼の目は上から見下す類ではない、客観的に喜ぶのともまた違う。)

何か個人的な確執、或いは執着のような物を抱いている可能性が頭をよぎる。
そしてそれは強(あなが)ち間違いでもなかった。
翼にとって三杉は、日本で勝つ事が出来なかった3人の中の1人であったのだから。

ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」

翼「えっ!?」

放心気味の翼に対して不意にロベルトが声をかけた。
もしかすると翼にとってフライングな言葉だったのかも知れない。
しかしロベルトは構わず続けた。

794 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:54:37 ID:???

ロベルト「プロ4部リーグのチームなんだがな…つい2ヵ月前にはイタリアのユース大会で
      No.1になったらしいぞ。 …もちろん1部を含めた大会でな。」

翼「えっ、それは…!?」

バンビーノ「先月オーナーが破産して、チームは4部リーグ落ちしたってだけさ。
       それ以前はセリエAのプリマヴェーラ…っと、ユースチームだった。
       フィオレンティーナという歴史あるチームだったさ…」

若干感慨深さを言葉の端に引っ掛けながら、バンビーノはロベルトの後に付け加えた。
現在の三杉の実力が低い物ではない事は、今ので十分理解したであろう。

翼「三杉くん………そっか、三杉くんは相変わらず…じゃないね、ハンデが無くなって
   以前よりも随分と強くなってるんだろうなあ。」

ロベルト「ふふ、恐らくな。 どうだ、もう一度聞くぞ? 翼…」

翼「ううんロベルト、俺の答えは決まっているよ。 三杉くんのチームと試合してみたい。
   そして読売ランドで味わわされた…うん、あの時の敗北感を返すよ。」

凛として翼はその時そう言い放った。
空とか翼とか…そう言う名前がなんて似合う奴なんだろうって…
オレことバンビーノは素直にそう思ってしまった。
…とにかく、どうやらオレは自分の役目を果たす事が出来たらしかった。

795 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:55:45 ID:???

ロベルト「そういう事だバンビーノくん。 俺は今から手続きや申請に追われる事になる。
      もう君の相手をする事が出来ないが、もう十分だな?」

バンビーノ「えっ? あっ、はい、大丈夫です。 その…」

ロベルト「うん?」

バンビーノ「ありがとうございました…。」

ロベルト「ふふ、こっちのセリフさ。 翼、後は任せた。」

翼「うん。」

急ぎ足で出て行くロベルト本郷は清々しそうな顔をしていた。
ありがとうが自分のセリフだと言った意味は解からない。
しかしあの手紙を届けられた事で運命の歯車がまた一つ回りだしたのだと思った。

それから翼は急に練習したいと言い出し、オレを放っぽり出して行ってしまった。
別にそれが不愉快だった訳ではない。
ただ『こいつは純粋にサッカーが好きなんだ』と言わずとも理解ってしまう顔をしていたんだ。
恐らく三杉は簡単にはこいつに勝てないだろうと…不思議とそんな確信があった。

※ バンビーノがミッションコンプリート、ヴィオラvsサンパウロが現実化しました。

796 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:56:56 ID:???

<イタリア・フィレンツェ>

あの日、三杉はその日の内に退院し、宿舎へ戻って仲間達に無事を知らせた。
安堵と憤慨に騒ぐ彼らをなだめつつ、三杉は余計な事を暫し忘れる事にした。

バンビーノが上手く立ち回ってくれれば、いずれサンパウロと試合する事になる。
ブラジルで3年間鍛えた翼の実力を想像すれば、正直身震いを覚える程なのだ…
今はその試合がいずれやってくる事をただ信じ、練習に真正面から向き合うだけと決めたのだ。

結局、その後も奪われた鞄とノートは発見されずに数日が過ぎ…
とある残暑の残る日、三杉は所用でクラブオフィスに訪れていた。
所用と言ってもちょっとした雑用の類であり、別に何か大事で呼ばれた訳ではないが。

三杉「…ええ、ええ。 そうですね、以上です。」

事務員「どうもありがとう。 …済まないわね、お遣いみたいな真似させて。」

三杉「いいえ、これも仕事ですから。 それでは残務が無ければこれで…。
    午後からまた練習がありますので。」

事務員「あっ、ちょっと待って。」

三杉「へっ?」

797 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:58:13 ID:???

先着で
 ★事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 事務員「手間賃程度だけれど…」 三杉「これは…?」 事務員「貴公子Pよ。」 
《ハート〜クラブ》 事務員「さっきジャーニ評議員が探していたわよ?」
《JOKER》 事務所「えっと…これ作ったの。 良かったら後で食べて?」

798 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 01:58:34 ID:???
 ★事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→ スペード7

799 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 02:06:15 ID:???
このスレの影響で新作のゲームに出てくる気球船の名前をラピュタにしちゃった♪

800 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:44:57 ID:???
>>799 それは光栄至極でございますw
============================================

> 事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→ スペード7
> 《スペード》 事務員「さっきジャーニ評議員が探していたわよ?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「なにか?」

事務員「えっと、私じゃないんだけど…さっきジャーニ評議員が探していたわ。
     なんでも伝えたい事があるみたいね?」

三杉「へえ…なんでしょうか?」

首を傾げながら三杉は踵を返した。
エムスカ・ジェニオ・ジャーニ・ラピュタ評議員…即ち現状でヴィオラの仮オーナーである。
フィオレンティーナ1926フロレンティアを私財を投じて設立した人物であり、
少ないなくない数の市民に恩人やら英雄やら思われている。

三杉(つまり…オーナールームに行けば良いという事だろう。)

役職が決まっていれば腰を落ち着かせている場所も決まっている。
そう信じて三杉は足取りを迷わせる事なく一つの部屋へと向かった。
辿り着いた先は大仰な木製扉の部屋…言わずともがなオーナールームである。

801 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:46:29 ID:???

コンコン

三杉「評議員、いらっしゃいますか? ジュン・ミスギです。」

エムスカ「おお、来たかキャプテン。 さあ遠慮なく入ってきたまえ。」

三杉「失礼します。」

扉を開けて早速デスクの方に目をやると、エムスカが肘掛椅子に座っていた。
探していたと聞いていたが、どうやらドッシリと待っていたようである。

エムスカ「よく来てくれた、3分間待ったぞ。」

三杉「(ヴィオラ設立の際も相当尽力したらしいし相当な大物だな、人間的な意味で。)
    ええと…事務員から私を探していたと聞きましたが?」

エムスカ「その通り、是非ともキミに紹介したい人物が居てな。」

三杉「紹介したい人物……(ハッ)もしや監督やスポンサーでは!?」

仮であれ、現オーナーである人物から人を紹介されるという話だ。
当然ながら三杉はチーム運営について重要な役職を担う人間が見つかったのかと想像した。
若干身を乗り出しながらエムスカに返答を急かすが…

802 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:48:03 ID:???

エムスカ「いやいや、紹介したいというのは他でもない。
      それ、そちらのソファーに座っている人物だ。」

三杉「えっ…?」

驚き振り向く三杉。
この部屋にもう一人存在していた事を、三杉は全く気付けなかった。
それほどエムスカの話を楽しみにしていたか、集中していたか…
いずれにせよ、三杉は自らの不覚を思いながらソファーの人物と顔を合わせた。

三杉(女性……いや、少女か?)

そこにはブロンドで橙に近い琥珀色の瞳をした少女が座っていた。
当然ながら三杉にとって初めて目にする人物である。
過去にニアミスしていた(遇っていた)かも知れないが、とにかく記憶には無かった。

三杉「評議員、彼女は?」

エムスカ「キミのチームのマネージャーだ、名前は…っと。」

エムスカが紹介しようとしたのを、少女は嫌味のない手振りで妨げた。
自ら自己紹介をするつもりである意図は容易に理解できた。

803 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:49:37 ID:???

???「初めまして、貴方がキャプテンですね? 私は………」

自立心のありそうな芯の通った声が三杉の鼓膜を響かせた。
その声に聞き取りづらい発音は一つもなく、三杉は彼女の名を一度で記憶する事が出来た。
三杉はその自己紹介に返すように自らも名乗りつつ手を差し出す。

三杉「初めまして、ジュン・ミスギです。 宜しく、マエリベリー。」

マエリベリー「どうぞお気軽にメリーと呼んで下さい。」

メリーは笑顔と共に三杉の差し出した手を握り返してきた。
新オーナーや監督の話ではなかった事に、三杉は落胆する内心を否定出来なかった。
しかしそれでも『少しは雑務が減りそうだ』と、前向きに安堵の笑顔を返すのだった。

804 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:52:17 ID:???
半端ですが本日はここまでです。
平日の更新は毎度ながらあまり期待しない方向で一つお願い致します。

ってーか、今日は一回書いた長文を間違って消してしまい地獄気分を味わいましたw
もう二度としない為にこまめな保存委員会をここに立ち上げる事を宣言しますw

805 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 07:33:37 ID:???
見せてあげよう、乙のいかずちを

806 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 12:24:52 ID:???
私にも妖怪としての名前があるのだよ、マエリベリー乙でしたー

807 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:03:37 ID:???

>>805
私にも秘密にしていた古い名前があってね。 ロムスカ・パロ・オツ・カンシャ。

>>806
流行りの乙感謝は嫌いですか?
============================================

<練習用グラウンド>

集合時間が迫っている事もあり、三杉はメリーと挨拶だけ済ませてグラウンドへと向かう事とした。
新たにマネージャーが就いた報告と紹介の為、メリーも伴って行く事になったのだが…
ここで三杉は彼女から事務的な報告を二、三受けていた。

三杉「えっ? コーチは不在なのかい?」

メリー「はい。 昨日急に出張が入ったそうで、顔合わせもそこそこに出立されました。
     練習のスケジュールや指示については紙で残して下さったようです。」

三杉「そうか、他に特記事項は?」

メリー「特には……。 一応こちらが残されたメモになります。」

そう言ってメリーはバインダーから数枚の紙を差し出してきた。
三杉はそれを受け取り目を通すが…確かに目立った事は書かれていない。
スケジュールは既知の通りであり、メニューも大きな変化はない。
特にあるとすれば、ブンナークの練習がDFの補助になっている部分だけである。

808 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:05:18 ID:???

三杉「なるほど…まあこれなら僕が説明出来るし、問題は無いだろう。
    ありがとう、一応このメモは君が保管していてくれ。」

メリー「分かりました。」

そうこうしている間に二人はグラウンドへ到着した。
既にメンバーは全員グラウンドへ集合しており、それぞれ思い思いにアップしている。
今日はウォーキングではなくボールを扱う練習の日ゆえに、やる気十分と言った所だろうか。

三杉「みんな、ちょっと集まってくれ!」

新田「あっ、三杉さんお疲れ様です。 ……って、あれ?」
ブンナーク「なっ、なにぃっ!? なぜ美少女を連れて現れる!」
レントゥルス「うっわっ、誰その子、かっわいーーーー! ヘイヘイ、チャオ・ベッラ〜!」
ダラピッコラ「バッカ、落ち付けヴェネチアーノ、まずは名前だろjk?
        ィル・ミオ・ノーマ・エ・ロマーノ、ィル・スオ・ノーマ?」

三杉「…………」 フゥ・・・

どうやら元々あったやる気は別の方向へ置換されてしまったようである。
このような状況において、三杉はキャプテンとして窘(たしな)めなければならない所だが…
しかし『彼らが色めき立つのも無理はない』と思う気持ちも否定できなかった。

809 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:09:22 ID:???

それは自分の横に一歩下がって立っている少女、即ちマエリベリー・ハーンの容姿のせいだった。
三杉の考える一般的な女子の容姿と比べ、彼女のそれはかなり優れた所に位置しているように見える。
…あくまで三杉の考える基準なのではあるが、少なくとも三杉は既に心に決めた相手(弥生)がおり、
その分だけ他の男よりもニュートラルな目線で見る事が出来ている筈である。

三杉(…その点を考えても、少なくとも容姿が悪いと感じる人はいなさそうかな。
    こうチヤホヤされていても動じている気配が無いし。)

チラリと横目で確認したが、メリーの表情には照れや戸惑いが見られなかった。
ついでに言えばウンザリした様子でも喜んでいる様子でもない。
こういう種の反応をする人間に、三杉は一人心当たりがあった。

三杉(…ま、それはそれとして。)

☆ 取り敢えずこの騒ぎをどうしようか?

A 紹介は後、サッサと練習練習!
B 名前と役職だけ紹介して練習に入る。
C 折角だからここは質問タ〜イム
D ってか、もう今日は練習やめてひたすらメリーをチヤホヤしようず(要10票)
E つーか、もはやメリーと結婚したい(要10票)
F 浮気くらいならしてみたいかも…? ハッ、僕は何を考えてるんだ。

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

810 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:10:20 ID:8N6kSTkU


811 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:10:58 ID:???
一旦これだけ…
ちょいと現実逃避投下でした。

812 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:12:27 ID:5/I05VPY
BブンナークがDFの補助、わかるわかる

813 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:13:11 ID:FFq6chFM
B

814 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:18:56 ID:???

ハーン……アンコーナに屈強な兄弟がいるというが、関係者かな?

815 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:40:22 ID:???
>>814
残念! 世界が違う!

816 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 21:13:49 ID:???
>>815
デスヨネー
てか、関係あったらイヤだw

817 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:33:13 ID:???

> B 名前と役職だけ紹介して練習に入る。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(まっ、考えずとも決まっているよな…。) ヤレヤレ

チヤホヤと注目されている時に戸惑いもせず、喜ぶ素振りも見せず、まして媚びるような反応もない。
かと言って不機嫌さが表に出て来ている様子もく、ただ変わらず口許だけで微笑みを湛えている。
…ハッキリ言ってしまえば、恐らく彼女はこの状況に無関心に違いなかった。

三杉がそう確信するには理由がある。
このようなマエリベリーの反応に似た対応をする人物を知っていたからである。
それはつまり……

三杉(そう、僕だ。)

このように不特定の異性達に騒がれても特に優越感を持てる訳でないと知っている…
幼少時からそれなりに馴れた状況であり、今更戸惑いも困惑もない。
状況を利用する事を考えるでもなければ、敢えて媚びたり喜んだりする必要もない。
…つまりはモテのエリート。
三杉の感じる所では、きっとマエリベリーはそういう境地に達してしまっていると思われた。

818 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:35:29 ID:???

三杉「(もしこの中の誰かと彼女の間に赤い糸があったとしても、この状況が長引けば絡んで千切れてしまうな…)
    みんな、紹介する。 こちらはマエリベリー・ハーンさん。 今日から僕達のチームのマネージャーだ。」

イエーーーーィッ!! イエス!! イエス!! 宜しくーーー!
三杉がメリーの名前を紹介するたび、マネージャーだと言うたびに上がる歓声。
予想出来たとはいえこれには三杉も堪えた。

三杉「イライラ(うるさいなあ…)まあ皆が騒ぐ気持ちも解らないでもないが、もう練習の時間だ…
    先ずは気持ちを入れ替えろ。 そして彼女の事が気になるなら、自分の自由な時間を費やせ。
    勿論迷惑にならない範囲でだ、学校のクラブ活動じゃないんだからな!)

オケーーー!!! イエーーーー!! 後でねーーー!!! っしゃ、練習だーーー!!!

三杉「イライラ(だからうるさいんだよっ、免疫のない奴はこれだから…!!)
    それからブンナーク、君は今日から暫くDFに混ざって練習してくれ。」

ブンナーク「はぁっ!? オレ様FW、ストライカーなんですけど!?
       蹴ってかましてゴールをブチ破る練習したいんですけどっ!?」

三杉「うん、判るよ。」

ブンナーク「そりゃ結構だ、納得のいく説明を要求するぜっ!」

819 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:37:53 ID:???

三杉「お前は成長がケタ違いすぎて一人飛び抜けてしまった、これ以上FWの修練を積んでも効率が悪い。
    今はDFの練習を補助しながら、同時に彼等の動きを学べ。
    DFがどのような状況でどのような判断をするのかを知れば、新たな成長の切っ掛けになる。」

ブンナーク「OK、納得した。」

三杉「じゃあなんでDFの練習をした方が良いのか、今僕が言った事を反芻してみろ。」

ブンナーク「……………反芻ってどういう意味だ?」

三杉「チッ!(同じ事を二度繰り返し言葉にする事で理解を深めるという意味だよ、全くお前は…)」

ブンナーク「!!」 ガーン

メリー「キャプテン、考えてる事と口に出す事が逆になっています。」

…と、この日は普段よりも練習前にやたらと賑やかになり過ぎた。
それでも練習が始まれば彼等はすぐに気持ちを切り替え、真剣な顔つきを見せ始める。

820 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:39:39 ID:???

☆三杉の練習(9月度1回目/全2回)を実施します。

《上昇率:三杉テーブル》
やや上がり易い : ブロック、
普通      : クリア、競り合い(判定+2)
やや上がり難い : ドリブル、パス、シュート、パスカット、トラップ、タックル

《三杉の現在能力》
 ド  パ  シ   タ  カ  ブ   ト  ク  競  合計 高/低 
69  69  67  68  70  63  67  66  64  600  3/2

練習した項目を、上記ドリブル〜競り合い≠ゥら[3]項目選ぶ為に投票してください。
お1人様につき最大2項目を投票する事が出来、2票に達した物から順に確定となります(投票はメル欄空白で。)

※三杉は先日の打撲の影響により、今回のみ2D6判定値に-2処理されます。

821 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:40:15 ID:5/I05VPY
クリア、競り合い

822 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:43:23 ID:jLB4B4zI
競り合い ドリブル

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