キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【混迷からの】Another-CU_3【脱出】

1 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/05/11(金) 23:52:06 ID:Fso5omGs




この物語はフィクションです。
史実や実在の人物を連想する場面があるとしても、この物語とは関係がありません。
風土、名称については文献を参考としていますが、想像のウェイトも大きく、事実と異なります。


そして……この物語は キャプテン森崎のアナザーストーリーであり…
  とある貴公子と仲間達の サッカーに賭けた青春を描くストーリーです。


恋愛は二の次に、サッカーに命を削って頑張る彼等を応援して下さい。
あとスレ主と岡山姉のことも応えn(ry




776 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:18:54 ID:???
今から盛大なクラブ活動が始まるぜぇ…

777 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:44:09 ID:???
あーやっぱ翼らと闘うことになるのかな
アマラウさんやドトールコーヒー、バビントン君とは一度お目にかかってみたかったが、さて

778 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 16:47:44 ID:???
ラ・オルケスタはそう簡単には会得出来んか
ファストブレイクとスキル・レジスタが洗練されていって図らずも……となるかな

779 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:25:38 ID:???

>>773
ミアータ「あら、それってストラットを想って毎日書いた私の日記帳?」

>>775-776
三杉「そ…そうなのかい、バンビーノ?」
バンビーノ「………そんな事もあった。」

>>777
基本的に伏線というか先の展開はかなり容易に予想出来るようにしております。
当然サンパウロ戦は予定していた流れですので気張って下さいね。

>>778
オルケスタ関連が物語にどう絡んでくるか…それはまだ謎に包まれてるぜメーン。

780 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:26:52 ID:???

> A バンビーノを信じて託す
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「判った、ここは君の事を頼らせて貰うよ。」

そう言うと三杉はバンビーノへ親愛の微笑を向けた。
バンビーノも元々細い眼を一層細め、その笑みに応えた。

三杉「それじゃ、これを…。」

バンビーノ「ああ、託された。」

三杉「悪いね、借りばかり作っている。 昨日の試合だって君の計らいなんだろ?」

バンビーノ「なんの事だか? …それに、このお遣いはオレ自身の目的の為でもある。」

三杉「えっ?」

バンビーノ「Wトーナメントで是非とも昨日のリベンジをしたいって事さ。
       折角の大舞台だ、お前達に借りを返すには持って来いだと思わんか?」

三杉「(プッ)ああ、そういう事か。」

冗談めいて話すバンビーノに三杉は軽く吹き出した。
恐らく半分以上本気ではあるのだろうが、それでもバンビーノの言う目的は利己的とはかけ離れている。
彼のこの辺りの生真面目な性根を、三杉は毛頭バカにする気になれなかった。

781 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:28:06 ID:???

バンビーノ「………」

三杉「…? どうしたバンビーノ、手紙をジッと見て?」

バンビーノ「いや………。 案外そうかも知れんなと思って…。」

三杉「うん?」

バンビーノ「旧フィオレンティーナにリベンジをしたいとは考えている…
       しかしそれは切磋琢磨が理由でなく、ただ単に大舞台で叩き潰したいというだけ。
       だから下手に強く成られるのは勘弁…そんな風に思っているのかもな。」

三杉「……誰の事だい?」

バンビーノ「犯人だよ…。 コーチのノートだけを奪い、手紙に手を着けなかった奴さ。」

三杉「ほう……なるほど、そういうのもあるか。」

突然思いついたかのようなバンビーノの推理。
それは中々否定的な要素を見つけられない物であり、三杉も少し身を乗り出した。

782 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:29:42 ID:???

バンビーノ「しかし、それならば余りに浅はかと言わざるを得ないな。
       そいつはフィオレンティーナというチームを何も理解していない。」

三杉「ふふ、そうかもね。」

バンビーノ「どれ程の事が書かれているかは知らないが、たかがノート一冊だ。
       何試合もの強者との戦いで得られる経験とは比べるべくもないだろうに。」

三杉「もしかすると、努力と経験によって得られる成長を識らないのかもね。」

二人は今度は苦笑を交わす。
そんな程度の低い人物の事を彼らが思い当てる筈がなかった。
どちらにせよ、今回の犯人の鼻を明かしてやろうという意志に変わりはないのだから。

???「よう、話はすんだかよ?」

バンビーノ「むっ!?」

突如かけられた声に振り返ると、ドアによっかかるように男が一人立っていた。
隈(くま)のせいで目つきと顔色の良くない印象が第一に来るその男は…

三杉「先生…。」

どうやら三杉の主治医だったようである。
不気味な薄笑いを浮かべているので怪しい人相だが、人を顔で判断してはいけない。

783 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:31:12 ID:???

            _ -‐         `ヽ
                 ,、 ::: l:::}    ヽ
         /  ,,,   l::!.  /::、   _ l:::} ヽ
       /   ,,、 '''' /::l ´   l:::/  l::::)     ヽ__
       {  ,、゛"_ l:::ノ l::}   _ --― ::: ̄ ̄ :::  ̄ヽ
       {、 l:::l l::}   _ -‐  ̄ :::  :::  ::: ::::  :::  }
       {::l ` _ -  ̄   :::     __;;;;__;;;;_,,_/
         ,ゝ‐'´    l:::}   _;;;;;,ィイlヽヽミミミミミ} /
       l  , 、 .:::  ,.-‐''´  `川l^| |ミミミミミ|´
  r‐、   { ,,,, l:::! / / ,ィュ    川llニコトヽゞヽゞ、
  l  l.  { l:::} ., ヘ_ / / ノノ    川ニコ    __ヽ___
  | _.|.   ヽ ∠_,,, `l          /   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
.   |´ レ-、 / /.   |     ノ   /   /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;}
.  | _|_ゝ| /.‐/     レへ /   /、 /_;;-‐;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;/
   |´ |.  |'   !_ -‐、     `iijjjjj//;;;;;;;;;;;_;;_;;,`ー―---‐一'!
.   | -!  ! ‐-ヽ_.ヽ ヽ‐、      ノ;;-‐´ ̄;;;;;;;;/             !
   ! !  ヽ __;  / _/_/     ,'´;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!           !
.    ! !  ヽ、`ー/ / /     /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!             !
    !      `、l_lフ_フ     /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!             !
     !       }   j   /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!          !
    ヽ    ノィ、 r''    /,;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!          !
      `,  '"´l | |    /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;!            !

ロー「気分はどうだよ貴公子屋。」

784 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:33:21 ID:???

三杉「全く問題ないです。 …回診にしては早い時間ですが、何か異常でも?」

ロー「いやいや、ったく心配性だなおい。
    レントゲンとMRIの結果が出たから早速持ってきてやっただけだ。」

三杉「そ、それでっ!?」

ロー「打撲だ。 基本なんでもねえからサッサと帰れ。」

三杉「そ…うですか………良かった。」

全然大した怪我じゃない事に拍子抜けする三杉。
看護師ではなく主治医がわざわざ出向いて知らせに来るのだから、只事ではないと想像したのである。
嬉しい事には変わりないが、一瞬魂が抜けかけたのでそれなりに恨めしくはあった。
そんな三杉の様子を察してか、バンビーノが半笑いでフォローに入る。

785 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 20:35:01 ID:???

バンビーノ「ほ、本当に良かったじゃないか…だから元気だせよ。」

三杉「うん、ありがとうバンビーノ……」

ロー「…つっても打撲は打撲だからな、練習はセーブしてやれよ。
    オレは友情出演に過ぎねえからな、なんかあってもミラクルなオペとか出来る訳じゃねえんだぜ。」

三杉「判りました…。」

バンビーノ「ハハ…。 まっ、オチもついた所でオレはそろそろ行かせて貰う。
       ミスギ、先生の言う通り暫くは大事にな。」

三杉「ああ、色々とありがとうバンビーノ。 …次はWトーナメントで。」

バンビーノ「約束だ。」

そう言ってバンビーノは病室から出て行った。
三杉の出来る事は、もはや彼が上手くやってくれる事を祈るのみとなっていた。

この年の9月はそうやって始まったのだった。


※※※※※※※※※※※※

一旦ここまでとします。

786 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 20:35:36 ID:???
乙デース。犯人の???(笑)さんは安定して小物扱いだなぁw

787 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:07:29 ID:???

>>786
???「誰の事だ?」
スレ主「一応数値的にはヤバい筈ですよ。 中身ないですけど。」
============================================

<ブラジル・サンパウロ市>

パサリッ

バンビーノ「ッ……!」

紙がテーブルに置かれる乾いた音が聞こえた。
バンビーノは回想から現実へ引き戻され、目の前の人物を見る。
ロベルト・本郷・ジ・アンドラーテ、サンパウロFC・ジュニオールの監督がそこに居た。
白いペレやトスタンなどの異名を持つブラジルの元英雄は難しい顔をしていた。
いや、難しいだけでなく、バンビーノには計り知れないような……そんな目をしていた。

バンビーノ(かつての師からの手紙か……。 何が書いてあって、この人は何を思ったんだろうな…)

今のバンビーノにはその感情を推し量る事すら出来そうになかった。
自分の経験してきた程度の人生の時間では決して追いつけない、それだけは理解しているつもりだった。

788 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:09:43 ID:???

スッ

バンビーノ(あっ……)

ロベルトは不意に立ち上がり、部屋の隅にある卓上電話を手に取った。
そしてボタンを3度ほどプッシュして、受話器を耳に当てた。
恐らくは内線で彼の部屋にかけたのだろう。

ロベルト「翼、今すぐ応接室に来てくれるか? ………………ああ、そうだ。」

バンビーノ(コーチが書いていた通り、最後の決め手になるのは…ミスギ、お前の名のようだ。)

頭の中で既に描いていた中で、比較的順調な方の展開が進んでいた。
間もなく大空翼がやってきて、ロベルト本郷は意見を求める。
恐らくそれで自分の役割は満了するだろう、とバンビーノは内心安堵した。

789 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:10:57 ID:???

…暫く待つと大空翼は姿を現した。
一応のノックの後にドアを開け、応接室の中へと入ってきた。

翼「失礼します。」

ロベルト「ふむ、すまんな呼び出して。」

翼「いえ…それで何か?」

翼はロベルトとバンビーノの顔を交互に見合わせて首を傾げた。
この二人の話に自分が関わる事になるのを予想していなかったのだろう。

ロベルト「翼、俺が聞くのもどうかと思うが、三杉の事は覚えているか?」

翼「えっ……三杉くんですか? 勿論ですが…」

ロベルト「奴は2年も前に心臓病を完治させ、今はイタリアに居るらしい。」

翼「えぇっ!? 三杉くんが!?」

目をまん丸に広げて驚きを顕わにする翼。
その翼の表情を見て、ロベルトは悪戯っぽい笑みを浮かべ…

ロベルト「なぁ、その筈だな、バンビーノくん?」

バンビーノ「えっ、ええ、その通りです。」

悪戯っぽい笑顔をそのままバンビーノの方へスライドさせてきた。
心理状態を理解して、それでいて弄ぶような大人の所業を見せられている気がした。

790 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/01(日) 23:12:38 ID:???

一方、翼の方はと言えば喜ぶでもなく苦いでもなく、それでいて無関心でもない不思議な表情だった。
思いもよらぬ展開に、文字通り理解が追いついていない人間の顔がこのような感じなのだろうか。
少なくともバンビーノはそのように理解することにした。

翼「三杉くんが心臓病を治してイタリアに…そっか…」

バンビーノ(あのツバサ・オオゾラがこんな顔を…かつてのミスギの奴はそれ程だったという訳か。)

先着で
 ★ネクストアクション→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ、ハート》 翼「バンビーノ、君はイタリアでの三杉くんを知っているのかい?」
《スペード、クラブ》 ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」
《JOKER》 石崎「な、なにぃーー!? 三杉の心臓病が治っただってー!?」
       陽子「い、石崎くん!? なんでそこで声を上げちゃうかなぁー!!」

791 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 23:14:46 ID:???
 ★ネクストアクション→ スペード7

792 :森崎名無しさん:2012/07/01(日) 23:15:09 ID:???
 ★ネクストアクション→ スペード4

793 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:53:35 ID:???

> ネクストアクション→ スペード7
> 《スペード》 ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

バンビーノはフランス国際以後の三杉しか知らない。
かつて翼が三杉をどのように見ていたかを想像する事は出来なかった。

バンビーノ(少なくとも昨日見た試合に限っては、ツバサの実力はミスギより上に見えた…
       しかし今の翼の目は上から見下す類ではない、客観的に喜ぶのともまた違う。)

何か個人的な確執、或いは執着のような物を抱いている可能性が頭をよぎる。
そしてそれは強(あなが)ち間違いでもなかった。
翼にとって三杉は、日本で勝つ事が出来なかった3人の中の1人であったのだから。

ロベルト「どうだ翼、三杉のチームと試合してみたいと思うか?」

翼「えっ!?」

放心気味の翼に対して不意にロベルトが声をかけた。
もしかすると翼にとってフライングな言葉だったのかも知れない。
しかしロベルトは構わず続けた。

794 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:54:37 ID:???

ロベルト「プロ4部リーグのチームなんだがな…つい2ヵ月前にはイタリアのユース大会で
      No.1になったらしいぞ。 …もちろん1部を含めた大会でな。」

翼「えっ、それは…!?」

バンビーノ「先月オーナーが破産して、チームは4部リーグ落ちしたってだけさ。
       それ以前はセリエAのプリマヴェーラ…っと、ユースチームだった。
       フィオレンティーナという歴史あるチームだったさ…」

若干感慨深さを言葉の端に引っ掛けながら、バンビーノはロベルトの後に付け加えた。
現在の三杉の実力が低い物ではない事は、今ので十分理解したであろう。

翼「三杉くん………そっか、三杉くんは相変わらず…じゃないね、ハンデが無くなって
   以前よりも随分と強くなってるんだろうなあ。」

ロベルト「ふふ、恐らくな。 どうだ、もう一度聞くぞ? 翼…」

翼「ううんロベルト、俺の答えは決まっているよ。 三杉くんのチームと試合してみたい。
   そして読売ランドで味わわされた…うん、あの時の敗北感を返すよ。」

凛として翼はその時そう言い放った。
空とか翼とか…そう言う名前がなんて似合う奴なんだろうって…
オレことバンビーノは素直にそう思ってしまった。
…とにかく、どうやらオレは自分の役目を果たす事が出来たらしかった。

795 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:55:45 ID:???

ロベルト「そういう事だバンビーノくん。 俺は今から手続きや申請に追われる事になる。
      もう君の相手をする事が出来ないが、もう十分だな?」

バンビーノ「えっ? あっ、はい、大丈夫です。 その…」

ロベルト「うん?」

バンビーノ「ありがとうございました…。」

ロベルト「ふふ、こっちのセリフさ。 翼、後は任せた。」

翼「うん。」

急ぎ足で出て行くロベルト本郷は清々しそうな顔をしていた。
ありがとうが自分のセリフだと言った意味は解からない。
しかしあの手紙を届けられた事で運命の歯車がまた一つ回りだしたのだと思った。

それから翼は急に練習したいと言い出し、オレを放っぽり出して行ってしまった。
別にそれが不愉快だった訳ではない。
ただ『こいつは純粋にサッカーが好きなんだ』と言わずとも理解ってしまう顔をしていたんだ。
恐らく三杉は簡単にはこいつに勝てないだろうと…不思議とそんな確信があった。

※ バンビーノがミッションコンプリート、ヴィオラvsサンパウロが現実化しました。

796 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:56:56 ID:???

<イタリア・フィレンツェ>

あの日、三杉はその日の内に退院し、宿舎へ戻って仲間達に無事を知らせた。
安堵と憤慨に騒ぐ彼らをなだめつつ、三杉は余計な事を暫し忘れる事にした。

バンビーノが上手く立ち回ってくれれば、いずれサンパウロと試合する事になる。
ブラジルで3年間鍛えた翼の実力を想像すれば、正直身震いを覚える程なのだ…
今はその試合がいずれやってくる事をただ信じ、練習に真正面から向き合うだけと決めたのだ。

結局、その後も奪われた鞄とノートは発見されずに数日が過ぎ…
とある残暑の残る日、三杉は所用でクラブオフィスに訪れていた。
所用と言ってもちょっとした雑用の類であり、別に何か大事で呼ばれた訳ではないが。

三杉「…ええ、ええ。 そうですね、以上です。」

事務員「どうもありがとう。 …済まないわね、お遣いみたいな真似させて。」

三杉「いいえ、これも仕事ですから。 それでは残務が無ければこれで…。
    午後からまた練習がありますので。」

事務員「あっ、ちょっと待って。」

三杉「へっ?」

797 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 01:58:13 ID:???

先着で
 ★事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ》 事務員「手間賃程度だけれど…」 三杉「これは…?」 事務員「貴公子Pよ。」 
《ハート〜クラブ》 事務員「さっきジャーニ評議員が探していたわよ?」
《JOKER》 事務所「えっと…これ作ったの。 良かったら後で食べて?」

798 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 01:58:34 ID:???
 ★事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→ スペード7

799 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 02:06:15 ID:???
このスレの影響で新作のゲームに出てくる気球船の名前をラピュタにしちゃった♪

800 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:44:57 ID:???
>>799 それは光栄至極でございますw
============================================

> 事務員って言っても小鳥さんじゃないよ→ スペード7
> 《スペード》 事務員「さっきジャーニ評議員が探していたわよ?」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉「なにか?」

事務員「えっと、私じゃないんだけど…さっきジャーニ評議員が探していたわ。
     なんでも伝えたい事があるみたいね?」

三杉「へえ…なんでしょうか?」

首を傾げながら三杉は踵を返した。
エムスカ・ジェニオ・ジャーニ・ラピュタ評議員…即ち現状でヴィオラの仮オーナーである。
フィオレンティーナ1926フロレンティアを私財を投じて設立した人物であり、
少ないなくない数の市民に恩人やら英雄やら思われている。

三杉(つまり…オーナールームに行けば良いという事だろう。)

役職が決まっていれば腰を落ち着かせている場所も決まっている。
そう信じて三杉は足取りを迷わせる事なく一つの部屋へと向かった。
辿り着いた先は大仰な木製扉の部屋…言わずともがなオーナールームである。

801 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:46:29 ID:???

コンコン

三杉「評議員、いらっしゃいますか? ジュン・ミスギです。」

エムスカ「おお、来たかキャプテン。 さあ遠慮なく入ってきたまえ。」

三杉「失礼します。」

扉を開けて早速デスクの方に目をやると、エムスカが肘掛椅子に座っていた。
探していたと聞いていたが、どうやらドッシリと待っていたようである。

エムスカ「よく来てくれた、3分間待ったぞ。」

三杉「(ヴィオラ設立の際も相当尽力したらしいし相当な大物だな、人間的な意味で。)
    ええと…事務員から私を探していたと聞きましたが?」

エムスカ「その通り、是非ともキミに紹介したい人物が居てな。」

三杉「紹介したい人物……(ハッ)もしや監督やスポンサーでは!?」

仮であれ、現オーナーである人物から人を紹介されるという話だ。
当然ながら三杉はチーム運営について重要な役職を担う人間が見つかったのかと想像した。
若干身を乗り出しながらエムスカに返答を急かすが…

802 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:48:03 ID:???

エムスカ「いやいや、紹介したいというのは他でもない。
      それ、そちらのソファーに座っている人物だ。」

三杉「えっ…?」

驚き振り向く三杉。
この部屋にもう一人存在していた事を、三杉は全く気付けなかった。
それほどエムスカの話を楽しみにしていたか、集中していたか…
いずれにせよ、三杉は自らの不覚を思いながらソファーの人物と顔を合わせた。

三杉(女性……いや、少女か?)

そこにはブロンドで橙に近い琥珀色の瞳をした少女が座っていた。
当然ながら三杉にとって初めて目にする人物である。
過去にニアミスしていた(遇っていた)かも知れないが、とにかく記憶には無かった。

三杉「評議員、彼女は?」

エムスカ「キミのチームのマネージャーだ、名前は…っと。」

エムスカが紹介しようとしたのを、少女は嫌味のない手振りで妨げた。
自ら自己紹介をするつもりである意図は容易に理解できた。

803 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:49:37 ID:???

???「初めまして、貴方がキャプテンですね? 私は………」

自立心のありそうな芯の通った声が三杉の鼓膜を響かせた。
その声に聞き取りづらい発音は一つもなく、三杉は彼女の名を一度で記憶する事が出来た。
三杉はその自己紹介に返すように自らも名乗りつつ手を差し出す。

三杉「初めまして、ジュン・ミスギです。 宜しく、マエリベリー。」

マエリベリー「どうぞお気軽にメリーと呼んで下さい。」

メリーは笑顔と共に三杉の差し出した手を握り返してきた。
新オーナーや監督の話ではなかった事に、三杉は落胆する内心を否定出来なかった。
しかしそれでも『少しは雑務が減りそうだ』と、前向きに安堵の笑顔を返すのだった。

804 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/02(月) 02:52:17 ID:???
半端ですが本日はここまでです。
平日の更新は毎度ながらあまり期待しない方向で一つお願い致します。

ってーか、今日は一回書いた長文を間違って消してしまい地獄気分を味わいましたw
もう二度としない為にこまめな保存委員会をここに立ち上げる事を宣言しますw

805 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 07:33:37 ID:???
見せてあげよう、乙のいかずちを

806 :森崎名無しさん:2012/07/02(月) 12:24:52 ID:???
私にも妖怪としての名前があるのだよ、マエリベリー乙でしたー

807 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:03:37 ID:???

>>805
私にも秘密にしていた古い名前があってね。 ロムスカ・パロ・オツ・カンシャ。

>>806
流行りの乙感謝は嫌いですか?
============================================

<練習用グラウンド>

集合時間が迫っている事もあり、三杉はメリーと挨拶だけ済ませてグラウンドへと向かう事とした。
新たにマネージャーが就いた報告と紹介の為、メリーも伴って行く事になったのだが…
ここで三杉は彼女から事務的な報告を二、三受けていた。

三杉「えっ? コーチは不在なのかい?」

メリー「はい。 昨日急に出張が入ったそうで、顔合わせもそこそこに出立されました。
     練習のスケジュールや指示については紙で残して下さったようです。」

三杉「そうか、他に特記事項は?」

メリー「特には……。 一応こちらが残されたメモになります。」

そう言ってメリーはバインダーから数枚の紙を差し出してきた。
三杉はそれを受け取り目を通すが…確かに目立った事は書かれていない。
スケジュールは既知の通りであり、メニューも大きな変化はない。
特にあるとすれば、ブンナークの練習がDFの補助になっている部分だけである。

808 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:05:18 ID:???

三杉「なるほど…まあこれなら僕が説明出来るし、問題は無いだろう。
    ありがとう、一応このメモは君が保管していてくれ。」

メリー「分かりました。」

そうこうしている間に二人はグラウンドへ到着した。
既にメンバーは全員グラウンドへ集合しており、それぞれ思い思いにアップしている。
今日はウォーキングではなくボールを扱う練習の日ゆえに、やる気十分と言った所だろうか。

三杉「みんな、ちょっと集まってくれ!」

新田「あっ、三杉さんお疲れ様です。 ……って、あれ?」
ブンナーク「なっ、なにぃっ!? なぜ美少女を連れて現れる!」
レントゥルス「うっわっ、誰その子、かっわいーーーー! ヘイヘイ、チャオ・ベッラ〜!」
ダラピッコラ「バッカ、落ち付けヴェネチアーノ、まずは名前だろjk?
        ィル・ミオ・ノーマ・エ・ロマーノ、ィル・スオ・ノーマ?」

三杉「…………」 フゥ・・・

どうやら元々あったやる気は別の方向へ置換されてしまったようである。
このような状況において、三杉はキャプテンとして窘(たしな)めなければならない所だが…
しかし『彼らが色めき立つのも無理はない』と思う気持ちも否定できなかった。

809 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:09:22 ID:???

それは自分の横に一歩下がって立っている少女、即ちマエリベリー・ハーンの容姿のせいだった。
三杉の考える一般的な女子の容姿と比べ、彼女のそれはかなり優れた所に位置しているように見える。
…あくまで三杉の考える基準なのではあるが、少なくとも三杉は既に心に決めた相手(弥生)がおり、
その分だけ他の男よりもニュートラルな目線で見る事が出来ている筈である。

三杉(…その点を考えても、少なくとも容姿が悪いと感じる人はいなさそうかな。
    こうチヤホヤされていても動じている気配が無いし。)

チラリと横目で確認したが、メリーの表情には照れや戸惑いが見られなかった。
ついでに言えばウンザリした様子でも喜んでいる様子でもない。
こういう種の反応をする人間に、三杉は一人心当たりがあった。

三杉(…ま、それはそれとして。)

☆ 取り敢えずこの騒ぎをどうしようか?

A 紹介は後、サッサと練習練習!
B 名前と役職だけ紹介して練習に入る。
C 折角だからここは質問タ〜イム
D ってか、もう今日は練習やめてひたすらメリーをチヤホヤしようず(要10票)
E つーか、もはやメリーと結婚したい(要10票)
F 浮気くらいならしてみたいかも…? ハッ、僕は何を考えてるんだ。

[3]票選ばれた選択肢で続行します。(投票はメル欄空白で宜しくお願い致します。)

810 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:10:20 ID:8N6kSTkU


811 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 19:10:58 ID:???
一旦これだけ…
ちょいと現実逃避投下でした。

812 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:12:27 ID:5/I05VPY
BブンナークがDFの補助、わかるわかる

813 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:13:11 ID:FFq6chFM
B

814 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:18:56 ID:???

ハーン……アンコーナに屈強な兄弟がいるというが、関係者かな?

815 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 19:40:22 ID:???
>>814
残念! 世界が違う!

816 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 21:13:49 ID:???
>>815
デスヨネー
てか、関係あったらイヤだw

817 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:33:13 ID:???

> B 名前と役職だけ紹介して練習に入る。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

三杉(まっ、考えずとも決まっているよな…。) ヤレヤレ

チヤホヤと注目されている時に戸惑いもせず、喜ぶ素振りも見せず、まして媚びるような反応もない。
かと言って不機嫌さが表に出て来ている様子もく、ただ変わらず口許だけで微笑みを湛えている。
…ハッキリ言ってしまえば、恐らく彼女はこの状況に無関心に違いなかった。

三杉がそう確信するには理由がある。
このようなマエリベリーの反応に似た対応をする人物を知っていたからである。
それはつまり……

三杉(そう、僕だ。)

このように不特定の異性達に騒がれても特に優越感を持てる訳でないと知っている…
幼少時からそれなりに馴れた状況であり、今更戸惑いも困惑もない。
状況を利用する事を考えるでもなければ、敢えて媚びたり喜んだりする必要もない。
…つまりはモテのエリート。
三杉の感じる所では、きっとマエリベリーはそういう境地に達してしまっていると思われた。

818 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:35:29 ID:???

三杉「(もしこの中の誰かと彼女の間に赤い糸があったとしても、この状況が長引けば絡んで千切れてしまうな…)
    みんな、紹介する。 こちらはマエリベリー・ハーンさん。 今日から僕達のチームのマネージャーだ。」

イエーーーーィッ!! イエス!! イエス!! 宜しくーーー!
三杉がメリーの名前を紹介するたび、マネージャーだと言うたびに上がる歓声。
予想出来たとはいえこれには三杉も堪えた。

三杉「イライラ(うるさいなあ…)まあ皆が騒ぐ気持ちも解らないでもないが、もう練習の時間だ…
    先ずは気持ちを入れ替えろ。 そして彼女の事が気になるなら、自分の自由な時間を費やせ。
    勿論迷惑にならない範囲でだ、学校のクラブ活動じゃないんだからな!)

オケーーー!!! イエーーーー!! 後でねーーー!!! っしゃ、練習だーーー!!!

三杉「イライラ(だからうるさいんだよっ、免疫のない奴はこれだから…!!)
    それからブンナーク、君は今日から暫くDFに混ざって練習してくれ。」

ブンナーク「はぁっ!? オレ様FW、ストライカーなんですけど!?
       蹴ってかましてゴールをブチ破る練習したいんですけどっ!?」

三杉「うん、判るよ。」

ブンナーク「そりゃ結構だ、納得のいく説明を要求するぜっ!」

819 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:37:53 ID:???

三杉「お前は成長がケタ違いすぎて一人飛び抜けてしまった、これ以上FWの修練を積んでも効率が悪い。
    今はDFの練習を補助しながら、同時に彼等の動きを学べ。
    DFがどのような状況でどのような判断をするのかを知れば、新たな成長の切っ掛けになる。」

ブンナーク「OK、納得した。」

三杉「じゃあなんでDFの練習をした方が良いのか、今僕が言った事を反芻してみろ。」

ブンナーク「……………反芻ってどういう意味だ?」

三杉「チッ!(同じ事を二度繰り返し言葉にする事で理解を深めるという意味だよ、全くお前は…)」

ブンナーク「!!」 ガーン

メリー「キャプテン、考えてる事と口に出す事が逆になっています。」

…と、この日は普段よりも練習前にやたらと賑やかになり過ぎた。
それでも練習が始まれば彼等はすぐに気持ちを切り替え、真剣な顔つきを見せ始める。

820 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 22:39:39 ID:???

☆三杉の練習(9月度1回目/全2回)を実施します。

《上昇率:三杉テーブル》
やや上がり易い : ブロック、
普通      : クリア、競り合い(判定+2)
やや上がり難い : ドリブル、パス、シュート、パスカット、トラップ、タックル

《三杉の現在能力》
 ド  パ  シ   タ  カ  ブ   ト  ク  競  合計 高/低 
69  69  67  68  70  63  67  66  64  600  3/2

練習した項目を、上記ドリブル〜競り合い≠ゥら[3]項目選ぶ為に投票してください。
お1人様につき最大2項目を投票する事が出来、2票に達した物から順に確定となります(投票はメル欄空白で。)

※三杉は先日の打撲の影響により、今回のみ2D6判定値に-2処理されます。

821 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:40:15 ID:5/I05VPY
クリア、競り合い

822 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:43:23 ID:jLB4B4zI
競り合い ドリブル

823 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:43:54 ID:eHm97zJ+
タックル クリア

824 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:44:56 ID:jd4xmrJc
パス
今回上がりにくそうだし
次に回そう

825 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:45:40 ID:???
レジスタだからパスに拘るか、翼が相手だからタックルか?

826 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:52:15 ID:NbYBsh52
パス

827 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 22:57:24 ID:???
モテのエリートとか
一生縁がなさそうだ

828 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:01:48 ID:???
>>827
単に同性愛者なのかと思ってた

829 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 23:02:12 ID:???

> パス(やや難)、クリア(普通)、競り合い(普通)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

先着3名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★三杉のパス練習(! dice + ! dice)+(負傷-2)≧9で1上昇★
 ★三杉のクリア練習(! dice + ! dice)+(負傷-2)≧7で1上昇★
 ★三杉の競り合い練習(! dice + ! dice)+(前回失敗分、負傷±0)≧7で1上昇★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい。

【備考】
上昇率やや上がり難い*「満の項目は6ゾロで2上昇。
上がらなかった場合、各合計値の1/2(端数切り捨て)を次回該練習に加算。

830 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:03:14 ID:???
★三杉のパス練習( 25 )+(負傷-2)≧9で1上昇★

831 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:03:53 ID:???
 ★三杉のクリア練習( 45 )+(負傷-2)≧7で1上昇★

832 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:03:56 ID:???
★三杉のクリア練習( 25 )+(負傷-2)≧7で1上昇★

833 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:04:01 ID:???
★三杉のクリア練習( 53 )+(負傷-2)≧7で1上昇★

834 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:05:35 ID:???
 ★三杉の競り合い練習( 62 )+(前回失敗分、負傷±0)≧7で1上昇★

835 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:06:35 ID:???
OKOK

836 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:07:04 ID:???
うん、悪くない。予定調和だ

837 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:07:45 ID:???
全部期待値以上とは…これが貴公子か。

838 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 23:27:17 ID:???

>>835-837 相当良好な結果と言って良いでしょう、驚きました。
============================================

> 三杉のパス練習( 2 + 5 )+(負傷-2)≧9で1上昇 → キープ(パス値69)
> 三杉のクリア練習( 4 + 5 )+(負傷-2)≧7で1上昇 → アップ!(クリア値67)
> 三杉の競り合い練習( 6 + 2 )+(前回失敗分、負傷±0)≧7で1上昇 → アップ!(競り合い値65)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

※ 三杉の成長状態が以下のようになりました。

《能力値》
 ド  パ  シ   タ  カ  ブ   ト  ク  競  合計 高/低 
69  69  67  68  70  63  67  67  65  605  3/2

《上昇率》
やや上がり易い : ブロック
普通      : 競り合い
やや上がり難い : ドリブル、パス(判定+2)、シュート、タックル、パスカット、トラップ、クリア

839 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 23:30:01 ID:???

☆続いて他の選手達の練習判定を実施します。

先着5名様(順番通りじゃない書き込みは無効)で
 ★ブンナークのDF練習補助(! dice + ! dice)/3=★
 ★新田LV39≠フ練習(! dice + ! dice)≧18でLVアップ
  ミハエルLV39≠フ練習(! dice + ! dice)≧18でLVアップ★
 ★オジオLV37≠フ練習(! dice + ! dice)+5≧12でLVアップ
  レントゥルスLV38≠フ練習(! dice + ! dice)≧14でLVアップ★
 ★ダラピッコラLV37≠フ練習(! dice + ! dice)≧12でLVアップ
  ミュラーLV37≠フ練習(! dice + ! dice)≧12でLVアップ
  スペルマンLV37≠フ練習(! dice + ! dice)≧12でLVアップ
  オワイランLV36≠フ練習(! dice + ! dice)≧10でLVアップ★
と(!とcardの間のスペースを抜いて)書き込んで下さい。

【備考】
合計値は積算され、次回練習に繰り越し。
ブンナークの2D6合計値は1/3されて各DFの最終値に加算。(端数切り捨て、最低1保証)
またミハエルはLVアップしてもドリブル、シュートの上昇無し、シナリオ一定経過までストック。
第2部のLV限界(二次成長)はLV40です。

840 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:30:47 ID:???
★ブンナークのDF練習補助( 43 )/3=★

841 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/03(火) 23:31:29 ID:???
先着4名様の間違いでした。
DFは4名いっぺんにお引き下さい。

842 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:32:11 ID:???
 ★新田LV39≠フ練習( 52 )≧18でLVアップ
  ミハエルLV39≠フ練習( 55 )≧18でLVアップ★

843 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:33:53 ID:???
★オジオLV37≠フ練習( 66 )+5≧12でLVアップ
  レントゥルスLV38≠フ練習( 31 )≧14でLVアップ★
 

844 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:35:50 ID:???
★ダラピッコラLV37≠フ練習( 25 )≧12でLVアップ
  ミュラーLV37≠フ練習( 45 )≧12でLVアップ
  スペルマンLV37≠フ練習( 66 )≧12でLVアップ
  オワイランLV36≠フ練習( 51 )≧10でLVアップ★

845 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:46:15 ID:???
おお、スペルマン1抜けか
能力に見合った技を何かしら持たせてやらないとなあ

846 :森崎名無しさん:2012/07/03(火) 23:59:56 ID:???
お馴染みのブンナークいじりいいねぇ

847 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 01:12:28 ID:???

>>845 能力値は準一級ですが技のない悲しみよ…
>>846 これぞ予定調和!…でしょうか?
============================================

 ブンナークのDF練習補助( 4 + 3 )/3=2
 新田LV39≠フ練習( 5 + 2 )≧18でLVアップ → Expキープ
 ミハエルLV39≠フ練習( 5 + 5 )≧18でLVアップ → Expキープ
 
 オジオLV37≠フ練習( 6 + 6 )≧12でLVアップ → レベルうp
 レントLV38≠フ練習( 3 + 1 )≧14でLVアップ → Expキープ
 
 ダラピLV37≠フ練習( 2 + 5 )+(ブンブン効果+2)≧12でLVアップ → Expキープ
 ミュラーLV37≠フ練習( 4 + 5 )+(ブンブン効果+2)≧12でLVアップ → Expキープ
 スペルマンLV37≠フ練習( 6 + 6 )+(ブンブン効果+2)≧12でLVアップ → レベルうp
 オワイランLV36≠フ練習( 5 + 1 )+(ブンブン効果+2)≧10でLVアップ → Expキープ
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

シーザーの指導によるウォーキングを練習の大部分に取り入れて以来…
ヴィオラの練習はボールを扱う物についても様相が変わってきていた。

具体的に言うと…以前は素早く、とにかくプレイのスピードを上げる方向で練習していたが、
現在はスピードを落としても正確且つスムーズな動作でのプレイを心がけるようになっていた。

848 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 01:14:07 ID:???

一つの正確なプレーに体が馴れた者は徐々にスピードを上げるようにしているが…
当然各々の資質によって正確性を追求する事を重視した練習への親和性は異なる。
練習よりも実戦の中で何かを掴む事の方が多い者だっている。
成果についてはマチマチであったと言える。

その中で目に見えるほどの成果を出したのは、マルコ・オジオとイヴァン・スペルマンの二人だった。
前者は自らのプレーを客観的に観察し、修正する事に長けた性質を持ち…
後者については恵まれた体格を持ち、不思議と動作の習得が早かった…ここに至って急にである。

だが、今回の練習に限ってはそれだけではなかった。

新田「よし、この位置なら自分で運んでから…!」 ダッ

オジオ(この距離、この位置なら…出来る筈!) ササッ

ミニゲーム中、やや低い位置でボールを得た新田が自らボールを運ぶ体勢に入った。
ゴールの位置を見定めて、その俊足に任せたドリブルで突き進もうとするが…

849 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 01:16:00 ID:???

新田「うっ…!(オジオさんか! この人、急に視界に入ってきて嫌なポジションを…!)」

オジオ(トップスピードに入るのは阻止出来た! このまま次の判断をさせない!)

ズシャアァァァァ!!!!

新田「やっ、やばっ!?」

「うおっ、新田が取られた!?」「マジかよ、オレでもヤバいのに…」「あいつ、いつの間に…」

オジオは新田のドリブルコース上に飛び込むと、一気にボールを奪い去っていた。
守備が比較的苦手であった筈のオジオのプレイに仲間達が湧き立つ。
そして奪ったオジオ自身も成果に喜びを感じていた。

オジオ(やった! やりましたよ、………さん!)

※オジオが特殊フラグを回収して[頭脳的タックル(1/4で+5)]を取得。

850 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 01:18:03 ID:???
間違ってageちゃいました。
中途半端ですが今夜はここまでとします。
ちなみにオジオの技習得は判定結果とは関係ない所でのフラグ回収です。
それでは、早ければまた明日に。

851 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 01:19:54 ID:???
ニスケンス?タックルつええ!乙ディース

852 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 17:23:44 ID:???
最強レベルなんじゃない?

853 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 17:26:01 ID:???
幾つかの技がインフレってるスレを除いて、+5ってのは最強格だよね。
タックルはドリブルよりも係数低めのことが多いだけになおさらだ。

854 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 19:49:56 ID:???
このスレで言うならナナハンタックル並みか
発動すれば翼すら止めかねんな

855 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 19:58:34 ID:???
これなら次の試合、前のパルメイラスみたいに中盤重視にすれば有利に戦えるかも

856 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 20:34:10 ID:???
ミラン戦だよね。

857 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 20:35:07 ID:???
サンパウロじゃあ

858 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 22:56:18 ID:???

>>851
その乙恐縮至極!

>>852-854
タックル技としての補正値としては確かに最強クラスですね。
仰る通り、このスレでは他にはタックル魔王のミルチビッチしか現状同レベルの技を持ってません。
ただオジオはタックルの基礎値自体が低い訳でして…過度の期待は禁物かもです。

>>855-857
サンパウロに競り勝ったパルメイラス(NPC戦)に倣うという意図でしょうか?

859 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 22:58:00 ID:???

[ チェンジ To ―カンピオーネ・サイド― ]


      紫は夕と夜の境界を示す色
      紫は夜と朝の境界を示す色
      即ち紫は藍と橙の境界を示す色

      紫は太古より最上位を示す色
      而して紫は永遠を示す色

      八は足りていない数字
      八は完全なる数字
      八は限りのない数字
      八は夜を示す数字
      即ち八は無限の螺旋へと続く数字

      雲は掴み所のないモノ
      雲は自由に漂うモノ
      雲は神より隠れ住むモノ
      雲は神を語るモノ

      而して八雲は神の国の別名なる……………

860 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 22:59:14 ID:???

蓮子「ふにゃっ!?」 パチ

宇佐美蓮子は頬杖から顔がずり落ちたショックでうたた寝から目を覚ました。
今の恥ずかしい瞬間を誰かに見られなかったかと、慌てて周囲を見回すが…
図書館…正確に言うと資料室には自分以外に誰も居なかった。

蓮子「なんだべ………」

恥を見られなかった安堵と、それと形のハッキリしない疑問から蓮子は思わず声を漏らす。
なにか夢を見ていた気がするのだが、それが全く思い出せない。
夢などと云う物は起きて暫くすれば忘れてしまうものだが、直後に何も出てこない事は稀だった。

何でも無いような事ながら、蓮子の胸はむず痒いような不快感がなかなか消えなかった。

蓮子「むー……… うにゅにゅ〜……………
    はーっ、やめやめ! っつーか、暑いのよ! エアコン効いてんのかしら!?」

苛立ちを言葉に変え、落ちる前に読んでいた本『世界のクラブチーム史』を勢いよく閉じ…
蓮子は椅子から立ち上がって、そそくさと部屋を飛び出した。

861 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 23:00:26 ID:???

カンピオーネの主要なメンバーが帰国し、事実上活動が停止してからと言うもの、
宇佐美蓮子のマネージャーとしての仕事はほとんど無くなっていた。
その間も彼女は時間を無駄にするつもりはなく、資料室に籠もって世界の民話や伝説について
片っ端から調べ上げ、似た逸話を見つければ時代背景や地理的背景などを紡ぎ合わせていた。
突如として消え失せた、親友マエリベリー・ハーンの行く先を推理する材料集めとしてである。

しかし糸口となるような切っ掛けは今のところ見つけられていない。
更に言えば、物理的に彼女を捜索しているナムリス・ユブンタイからも色好い報告が無かった。
つまり蓮子の胸に鬱屈が溜まっているのは当然と言うべき経緯なのである。

蓮子(ったく、気分転換にサッカー関連の本を読んでみても知らない単語ばかりでサッパリだし…)

ブツブツと胸に詰まったロマn…じゃない、鬱憤を誰に聞かせるでもなく呟きながら…
蓮子はスタスタと早足で、とにかく早足で施設内を歩き回っていた。

ガコ――ン    ガコ――ン

蓮子(ん…?)

そんな時、蓮子の耳に微かに入って来た響音が、彼女の意識を呼びとめた。
金属が鈍く響くような異音…蓮子は何となく気になり、その異音の発信地を求めて歩き出した。

862 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 23:01:51 ID:???

音のする方を辿って行くと、意外にもすぐに原因を発見する事が出来た。

ガコォォォォォォン!!

蓮子(なーんだ…。)

異音の正体はサッカーボールがゴールバーを叩いた時の衝撃音だった。
彼女にとってはなんとも面白味のない正体であった。

蓮子(でも、ボールを蹴ってるアイツの事は少し気にならないでもない。)

音への関心はすっかり失せたが、替わりに人間の方へ興味を移し…
蓮子はゴールの裏側へヒョコヒョコと歩いて行った。

ガコォォォォォォン!!

      ガコォォォォォォン!!

ボールの蹴り主…アルシオンと呼ばれている少年は、先程からボール一個で異音を出し続けている。
ゴールまで2〜30m程度の位置からボールを勢いよく蹴り出し、バーへと当て続けているのだ。

863 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 23:03:24 ID:???

蓮子(むむ、これはキックコントロールの練習か、はたまたFKを想定してか?
    ……どっちにしろ、なんだか調子悪そうだね。)

蓮子はサッカーに関して大して知識を仕入れていないが、何となくそれっぽい推察をしていた。
しかし実際にサッカーを知る者からすれば、これは驚くべき光景に違いなかった。
アルシオンはボール一つに対し、かなりのハードショットを連発している訳である。
それを先程から一度の例外もなくゴールバーへと当て続けているのだ。
そのキックコントロールに驚嘆を覚え、自信喪失してもおかしくはない所だろう。

だが…蓮子がこのアルシオンの練習を見て感じる所は違っていた。
『アルシオンはバーを当てる事など意図していない…』蓮子はそう思っていたのだ。

ガコォォォォン!!

蓮子(またズレた…。 なんかどんどん悪くなってってる?)

バーではなく、バーの一点…数センチのズレも許さない位置をアルシオンは狙っている。
何故だかそう確信している蓮子は、遠くからアルシオンの表情に目をやってみた。
だが生憎、距離がありすぎてよく窺えやしない。
しかし遠くからでもアルシオンの苛立ちを蓮子は何となく感じ取れていた。

864 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 23:04:50 ID:???

ガコォォォォン!!

…何度目かになる(蓮子の思う所の)ミスキックの後、アルシオンの動きがパタリと止まった。
ボールが足元まで戻って来ても、俯いたまま動こうとしない…

蓮子(…………)

蓮子はその様子をジッと見ていたが、ある瞬間に空気が弾け跳ぶような感覚を覚える。
それはアルシオンを中心として、まさに大気が震える衝撃だったと記憶された。

アルシオン「 砕 け 散 れ ぇ っ ! ! 」

ド ッ ゴ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ! ! !

そんな掛け声とともに蹴り出されたボールは、先程までとは違う次元の速度で空を切り裂いた。
そのシュートはゴールネットへ突き刺さり、突き破って尚ベクトルを保つ姿が想像されたが…

なんとゴールを捉える事が出来ず、枠外へ逸れる軌道を…
そしてあろう事か、蓮子に向かって一直線に空間を貫いて来たのだった。

蓮子「きゃあぁぁぁっ!?」

ドカアァァァッ!!

状況を理解した時には反射による蓮子の絶叫が響き渡り、ほぼ同時に鈍い音が続いた。
蓮子は衝撃的な状況に気を失ったのだが、何故だか痛みを些かも感じる事がなかった。
素早く失神出来て良かった…と冷静に考えている自分の不自然さに気付きもせず、
痛覚が戻ってくる前にと、蓮子は消えゆく意識をポポポポーンと積極的に投げ捨てるのだった。

865 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/04(水) 23:06:26 ID:???
一旦ここまでです。
可能であれば日が変わった頃に選択・カードまで進めたいですが、さて…

866 :森崎名無しさん:2012/07/04(水) 23:49:06 ID:???
蓮子…いつか仇はとってやるぞ

867 :森崎名無しさん:2012/07/05(木) 15:11:35 ID:???
ジョジョアニメ化ゲーム化嫌な予感乙

868 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/05(木) 22:37:30 ID:???

>>866
ははは………

>>867
やれやれ、乙感謝だぜ。
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蓮子「ンっ………」

パチリ

蓮子は唐突に、両目を気持ち良いほど開きながら目を覚ました。
あれからどれくらいの時間が経っただろう…周囲は薄暗い。
そして目の前に広がる光景は真っ白い天井だった。

蓮子「…知らない天井だ。」

蓮子「………………」

蓮子(うん、言ってみたかっただけ。 なんか判らんけど冴え冴えみたいだわ、私ってば。)

869 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/05(木) 22:39:26 ID:???

先程うたた寝から目覚めた時とは異なり爽快と言って良い目覚めであった。
夢なんか絶対に見ていなかったと断言できる程の深い眠りだったと確信している。
そして彼女はこの場所が何処であるかを匂いで察し、自分の身に何が起こったかを逆算しようとしたが…

アルシオン「うん……目を覚ましたか?」

蓮子「ふひょっ!? だ、誰!?(ネタ独り言聞かれた!?)」

アルシオン「オレだ、アルシオンだ。」

蓮子「あ、えっと…?」

瞬間に蓮子は経緯を思い出した。
アルシオンの蹴った凶弾がジャストミートし、衝撃で意識を喪失した事を。

蓮子「そっか…私。」

アルシオン「その…さっきは済まなかった。」

蓮子「うん、大丈夫だよ。 あまり痛くな……んんん? あれ、本当に全然痛くない?」

870 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/05(木) 22:40:45 ID:???

首、肩、肘、腰…あらゆる関節を動かしてみるも、何の負荷も感じない。
ペタペタと顔、胸、お腹など皮膚を押さえてまわるも、やはり痛みはない。
記憶が確かであれば、相当…という表現とは一線を画すほどの弾丸を身に受けた筈であるが…

アルシオン「既に医者が診察して、結果も出ている。 痣ひとつ、擦り傷ひとつ無かったらしい。
       ついでに言えば、骨や脳波にも当然異常は全く無いそうだ。」

蓮子「……んじゃ、なんで私は気を失ったんかな?」

アルシオン「寝不足だそうだ。」

蓮子「そか………。(道理で目が覚めて爽快だった筈だわ…) …って、あれ?
    私の記憶だと、アルシオンくんは結構凄まじいボールをぶつけてきたと思うんだけど…。」

アルシオン「わざとじゃない。」

蓮子「うん、それは良いんだけど……そんなに強い球を蹴ったわけじゃなかった?」

アルシオン「いや、全力だった。 故にこそコントロールも乱れたのだと思うが…。
       正直言ってお前が無傷だったのが信じられないくらいの気持ちだ。」

蓮子「……………」

871 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/05(木) 22:45:12 ID:???

今の会話の中だけでも幾分か疑問を覚える所があった。
その疑問についてはきっと自分は後から考えるだろうと想像される。

蓮子(でも今は、そんな事はどうでも良い、重要な事じゃあない。)

では何が重要か…? 今、蓮子の頭にあったのは衝動的な怒り…決して大きい物ではない。
年上のお姉さんである自分に対してお前′トばわりされた事に蓮子はカチンと来た。
ついでに言えば、ぬけぬけと『全力だった、無傷が信じられない』とのたまう神経にも腹が立った。
そんな程度の物である。

蓮子「うっ、ぐふっ…!」

アルシオン「どうした!? やはりどこか怪我を!? すぐに医者を呼ぶから……!」

蓮子「いや、今はそんな事よりも………」

アルシオン「なんだっ!? オレに出来る事ならなんだって…」

蓮子「蒸し暑いからアイスを御馳走しておくれ?」 ニコ

アルシオン「はぁっ!?」

演技を解いて、満面のいやらしい笑みを見せつける蓮子。
対して、目をまん丸くかっ開いて呆けた顔をするアルシオン。
その顔を満足げに堪能しつつ、『これくらいの冗談でチャラにする自分は優しい方だ』と、
蓮子は勝手な事を思っているのであった。

872 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/05(木) 22:46:43 ID:???

先着で
 ★今回のラストシーン→! card
と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスによって分岐します。

《ダイヤ3》 アナカン史上2度目! アルシオンの心理描写あり
《JOKER》 蓮子の心理描写あり
《その他》 客観的な状況と会話の描写のみ

873 :森崎名無しさん:2012/07/05(木) 22:47:09 ID:???
 ★今回のラストシーン→ クラブJ

874 :森崎名無しさん:2012/07/05(木) 22:47:13 ID:???
★今回のラストシーン→ ハート4

875 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/06(金) 01:38:05 ID:???

> 今回のラストシーン→ クラブJ
> 《その他》 状況と会話のみ
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アルシオン「なあ………本当にこんなので良かったのか?」

蓮子「うん。 日本人の夏はこれなんだよ、ワトソンくん。」

アルシオンと蓮子は自由に使えるテラスの一席でアイスを食べていた。
もちろんこのアイスは蓮子の策略にはまったアルシオンの奢りである。
既に夕暮れで暑さのピークは過ぎているが、それでも十分にジンメリと蒸す中…。
二人が食べていたのは『ガリガリくん』であった。

アルシオン「いや、でも……リッチって書いてあるのもあったぞ?
       せめてそっちの方が良かったんじゃないか?」

蓮子「あれは邪道、『ガリガリくん』は氷菓であってこその『ガリガリくん』なの。」 シャクシャク

アルシオン「ああ、そうですか。」 シャク

暫しの間、二人は無言で冷たいキャンデーを貪っていた。
(オアシスが間近とは言え)中東の夏である。
荒れ狂う太陽によって空気は焼かれ、結果として身体にも熱はこもる。
その火照った体に対してアイスがもたらす冷気は実に優しかった。

876 :アナカン ◆lphnIgLpHU :2012/07/06(金) 01:39:36 ID:???

蓮子「アルシオン、ソーダ味おいしい?」 シャク

アルシオン「えっ? ああ、思ったよりもかなり美味くて驚いてる。」 シャクシャク

蓮子「そっか…梨はイマイチだ。」 シャク

アルシオン「………」シャク

そうして再び沈黙となり、やがてアイスの棒だった物は只の棒と成り果てた。
…夕暮れが過ぎ、日もどうやら没っしたようである。
間もなく長い夜がやってくるであろう。

アルシオン「満足したか?」

蓮子「うん、ご馳走さま。 ………………。」

アルシオン「どうした、遠くを見て?」

蓮子「うん。 ほら、マジックアワーだ。 久し振りに見た。」

アルシオン「マジックアワー?」

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