キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【新章】きれぼしサッカー3【突入!?】

1 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/08/13(木) 17:19:34 ID:???
この作品はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
バグゲーム動画などを投稿し、現在は引退したヒテッマン氏が
ウイニングイレブン5ファイナルエヴォリューションにて制作した、架空の日本代表チーム
「きれぼしJAPAN」を相手に、全日本の選手達が激闘する物語です。

【前スレまでの簡単なあらすじ】
ワールドユース優勝後、全日本ユースは謎のチームきれぼしJAPANと、
親善試合という名目で日本代表の座を賭けた戦いを強いられる事となった。
後半に入って迷いの吹っ切れた翼が放ったブーストサイクロンが決まり早苗としたのを皮切りに乱打戦となり、
現在は三杉の新必殺技でついに逆転に成功!といったところまで進んでいます。

☆前スレ☆
【一筋の】きれぼしサッカー2【光明】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1420258617/

【裏話】
当初のきれぼしJAPAN側の能力設定が甘く、そのために試合展開に著しい不公平が生じたため、
異例ではありますが、前スレにて両チームの能力補正、具体的には
全日本選手に新技付加、きれぼしJAPANには能力値下降修正、一部必殺技削除・弱体化を行いました。
甘い見込みで話を進め皆様を混乱させてしまった事をお詫び申し上げると共に、
今後同様の事態が発生しないよう心掛けてまいります。

【ルールについて】(本編と原則として同じです。これ以降は変更点を記します)
※1試合につき6名まで交代可能。
※キックオフ浮き球シュートは認められない。

261 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:03:54 ID:???
★宗義の思い  ハート4 ★ 「(放蕩娘であろうと娘は娘、父として出来る最後の事だ)」

ドリブル:76 パス:74 シュート:76 タックル:71 パスカット:75
ブロック:72 せりあい:75 高い浮き球:3 低い浮き球:6
★シェスターやピエール関連のネタが動画では多かったような気がします  クラブQ ★
ヒールリフト+ドライブパス+オーバーヘッドキック+スキル・センタリングレディを習得!
*スキル・センタリングレディ(敵PAへのパス時にパス力+1/
味方PA時のセンタリングからの敵ダイレクトシュートに対しせりあい・セーブ力+1)
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紐緒「あなたの話から推測するに、奥さんの実力を数値換算すると519位にはなる。
   サッカーの事は分からないけど、これは凄いのかしら」
翼「凄いですよ。これならすぐとまではいきませんが、もう少し技を増やせばどこのプロクラブでも活躍できます。
 (まさか俺より強くなるとは思わなかった。でもまあ、これで素晴らしいライバルがまた1人できた事になるんだ)」
紐緒「そう、さすがは私、また1人の人生を劇的に変転させる事が出来た訳ね。
   あいつにもやっておけば私も……いや、なんでもないわ。
   ともかく、あなたにもできていればさぞ面白くなったでしょうけど、
   あなたにはそうした特性が無かったから、劇的な成長と発展をもたらせそうにはないわ」
翼「いいんです。俺は自分で強くなります。妻がここまで強くなれたのは、
  今になって思えば神様のおかげのような気がします。
  これからはどこまでも俺と一緒に人生を戦えるように」
紐緒「……そうかもね」

262 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:06:02 ID:FPrU1eW6
非常に稀な事に、自信に少女の皮をかぶせたようなこの人間にしては珍しく、この成り行きを
自らの手柄と考える事を避けた。

紐緒「先の事は分からないものね、少し前までは何の変哲のない少女が世界有数のサッカー選手になり、そして」

目を細め、事態の変わりぶりを楽しんでいるのか、クスリと笑った。

紐緒「なんの気紛れか、この私がヒューガーのところへ出向く事になるなんてね」
翼「えっ、紐緒さんが、ヒューガーに?」
紐緒「正確には東邦タイガースにね。あそこでスポーツドクターとしての名目で、
   選手達にバグマシーンの影響と効果の計測及び改良を行う事になったのよ。
   考えてみればバグマシーンの人間に及ぼす影響なんてまだそんなにしてなかったから、ちょうどいい機会かもね。
   それが上手くいけば、今度は日本代表の方へコーチとして行く事になった」
翼「日本代表?それってもしかして……」
紐緒「そういう事。あなたたち全員私の研究成果の象徴となる訳よ。
   安心しなさい、私が手を掛ければ、あなたのシュート力は倍になるわ」
翼「(そうは言ってもなあ……早苗ちゃんが被験した時は頭があちこちに分裂したり、皮膚の色がまだらになったり、
   岩見くんみたいに全身が激しく上下移動したりしたんだ。大丈夫かな……)

263 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:07:36 ID:FPrU1eW6
そうして主だった人々との対面を済ませた後は誰とも遭遇することなく、最愛の女性2人が
着付けをしている衣装室へたどり着いた。
森崎も翼も、ドアの前で立ち止まったまま、ドアノブをひねり中に入ろうとはしなかった。

森崎・翼「あ」

やや待って、手を伸ばしてドアノブに触れようとすると、相手も同じ事を考えていたらしく、
ドアノブ越しに手を触れ合う形となってしまった。
すぐ振り払おうとするも、なぜか肩が強張っている事に気づき、手が動かない。

森崎「(なんだこれは?緊張のせいか?ワールドユースでもこんなにはならなかったんだぞ)」
翼「(怖い訳じゃない、嫌なわけじゃない。なのに早苗ちゃんと会うのに勇気がいるなんて……初めてだ)」

またさらにたっぷり時間をかけ、2人は観念する。このまま2人でドアを開けるしかないと。
互いに目を合わせた後、ゆっくりとドアを開けた。

264 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:09:29 ID:FPrU1eW6
ドアを開け、衝立を押しのけ、鏡台にたたずむ陽子と早苗の姿が目に入った時、森崎と翼はまたも硬直した。
陽子と早苗も同じく、ハッとした表情で何も言えなくなり、
時がたつと共に輝きを増すように見える瞳をじっと向けながら、良人を見つめ続けていた。

森崎・翼「(可愛い……)」

マーメイドラインのウエディングドレスを身にまとい、そっと手を前に重ねる陽子を見て、
魂が掻き消えてしまったかのように見惚れていた。そして、
清楚な純白の衣裳でありながら陽子の蠱惑的な腰や胸のくびれが艶めいて映り、
マスカラを通してキラキラとまたたく視線を目に取った森崎は、
危うく陽子に襲いかかってしまいかねない程に衝動が体中を駆けめぐるようになっていた。

対する早苗は、不安げにブーケをこそりと指でいじくりながら、おずおずと翼を見上げている。
ふんわりとしたスカートの上にちょこんと上半身を立てて見つめる姿は、人間というより妖精であった。

陽子と早苗もまた、良人の姿に見とれていた。ピシリとしたタキシードに身を包み、
颯爽とした様子で現れた想い人を見て、ほとんど直感的に決心していた。

陽子・早苗「(私のパートナーはこの人しかいない……)」

かあっと体が熱くなり、心臓が嬉しそうにトクトクと震える。
慎みをかろうじて乱さないようにグッと顔を前に向けながらも、
胸が一杯になり、何も話す事が出来ないまま、ただただ見つめあうばかりであった。

265 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:12:50 ID:FPrU1eW6
それからの結婚式の様子については不思議な事に、森崎も、翼も、陽子も、早苗も、
ほとんどの場面でおぼろげにしか覚えていないと、口をそろえて語っていた。

祝電の読み上げも、関係者からのお祝いのスピーチも、それぞれのエピソードの紹介も、
それら諸々に対する出席者からの反応も、どういった訳か明確に思い出せず、
後日に他人がビデオ撮影した映像を見て、ああそう言えばそうだったと思い返す程であった。

本人の立場になって考えれば、さもありなんと納得するかもしれない。
彼ら彼女らはもう既に胸が一杯になっていた。互いの間に強い絆ができていた。
ドラマはこの結婚式までに十分すぎる程に味わった。そうである以上、
今さら結婚式を執り行ったとしても、感動を入れる余地がほとんどなくても当然かもしれない。

266 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:20:27 ID:FPrU1eW6
唯一の例外があるとすれば、結婚式で恒例であり一大イベントであると言える、誓いのキスの場面であっただろう。
見知った人達の視線が集まる事もあるが、これをもって夫婦になる、
以前とは決定的に異なる関係になる以上、平常心で迎えられるはずもない。

森崎「(いつまでもカチコチしてられない。俺は陽子が欲しいんだ。
    だから、この程度の覚悟は笑って引き受けるんだ)」
陽子「(これからはもう弱音は吐かない、諦めない、
    そして、1人で抱え込み過ぎない。あなたといつまでも居続けるために)」
翼「(これまでの僕と早苗ちゃんの関係は終わり、新しい時代がくる。
   その時代を素晴らしいものにしなければ、早苗ちゃんを迎え入れる資格は無い)」
早苗「(苦しい時も、悲しい時も、怒りで身悶えそうになる時も、私はそばにいて共に立ち向かいます)」

それでも覚悟を改めて固めて、司会者の指示を受けた後に、森崎と陽子、翼と早苗は唇を合わせた。

267 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:23:01 ID:FPrU1eW6
チュッ。

森崎「(ブラジルや新宿御苑の時とは違う。これが、結婚した妻とのキスってやつか?)」
陽子「(あなたがいる限り、怖いものなんてない。これで私はあなたのもの……)」

翼「(これが早苗ちゃんの唇……間違いなく、結婚したんだ)」
早苗「(翼くんの唇!こんなに素敵なんて……いつまでもこのままでいたい)」

この瞬間に、陽子は森崎陽子、早苗は大空早苗となった。
そして森崎と翼は守るべき相手、共に人生を歩む相手を得て、新たに人生を進むことになったのであった。





きれぼしサッカー 第1部 完

268 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/08(日) 12:24:20 ID:FPrU1eW6
……という訳で、きれぼしサッカー本編はこれをもって終了いたしました。
3年以上にも及ぶ長い間、駄文につきあい、トラブルにおいても丁寧にご指摘を下さり、
誠にありがとうございました。

今後についてですが、埋めネタとして挙げましたハンブルガーSV対シャンゼリゼFC戦に
ついての描写を再開した後、完全終了いたします。
この物語の感想や本来の物語の構想などにつきましては、スレが余った場合に記述いたします。

それでは、本日はこれにて失礼いたします。

269 :きれぼしサッカー ◆5qvYBJdbJQ :2015/11/09(月) 23:03:38 ID:ENE+/l4g
失礼いたします。昨日埋めネタの続きを書くと述べておきながら、
たったの1日で反故にしてしまうのはよろしくありませんが、
ただ今執筆のモチベーションが大幅に低下してしまっています。
申し訳ありませんがこれ以上の執筆は少なくとも数か月、最悪の場合、
これ以上の執筆ははできないと思われます。
もしきれぼしJAPANを使った外伝を使いたい人がいらっしゃるならば
このスレの残りを練習台としてもかまいません。
大変申し訳ありませんが、ここで終わりにいたします。

最後に、もしこれまでの物語できれぼしJAPAN、ひいてはバグ動画について関心を持って
もらえた方がいるならば、幸甚これに勝ることはありません。

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