キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【もう昨日には】鈴仙奮闘記32【戻れない】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/10/12(月) 23:24:34 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで師匠を超えるために努力する物語です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【楽園の未来】鈴仙奮闘記31【映す試合】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1440515816/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠、八意永琳に並ぶ選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。

永遠亭ルナティックスがついに迎えた、全幻想郷選抜大会決勝戦・博麗連合との大一番!
友人との距離に悩みつつも依然幻想郷一のプレーヤーたる博麗霊夢、
コンプレックスに自身の力で打ち克ち、夢と共に散る覚悟を決めた霧雨魔理沙、
そしてあらゆる逆境をも笑い飛ばし、自身こそが最強と信じて疑わぬ狂王・森崎有三…
彼らを中心に、技術でも精神面でも優れた博麗連合メンバーに対し、しかしルナティックスも負けておらず、
鈴仙や永琳やカグヤファンなどの力により優位に攻め切り、前半20分で3−0と圧倒的なリードを得た。

一方、そんな中でも新たな計画は着々と進んでいる。
霊夢を倒し、幻想郷の秩序の変革を狙う『プロジェクト・カウンターハクレイ』。
八雲紫が企む『リアル・幻想・セブン』計画に、それを利用した内部改革を意図する紫の式・八雲藍。
そして鈴仙の親友・妖夢をも利用し覇権を握るべく暗躍する、豊聡耳神子を中心とした『アナザーカンピオーネ』計画……。
鈴仙はいずれ、その何れかに与し、あるいは敵対しなくてはならないだろう。

果たして試合の行方は。鈴仙の選ぶ道は。そして幻想郷と外の世界の未来は。
もう昨日には戻れないにも拘わらず、彼女達は何の為に、何を夢見て戦うのだろうか。

619 :森崎名無しさん:2015/11/11(水) 17:51:34 ID:???
F:姫様をカグヤファンが胴上げ
あっ、間違えて岩盤に投げちゃった

620 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:07:48 ID:F2bRHtZM
こんばんは、更新再開します。
>>616
乙ありがとうございます!
>>618
一見模範的な選択に見せかけ、ならず者共との癒着を明らかにしてしまう罠選択肢でしたね(うそ)
>>619
姫様なので月まで投げ飛ばされても平気です。

621 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:08:51 ID:F2bRHtZM
D:「よーし、応援しに来てくれたサポーター達に、皆でお礼でもしましょうか!」とりあえずサポーターにお礼を言った!

鈴仙「よーし、応援しに来てくれたサポーター達に、皆でお礼でもしましょうか!」

パスカル「お礼だって! やめてくれよ、こんなに叫びたくて堪らない時に!」

中山「だったら叫んで礼を言えばいいだけだろう。パスカル、普段の冷静なお前らしくも無いぞ?」

てゐ「ま、ここで『ルナティックスは私が育てたァ! てめーら私を胴上げしなさい!』……とか言って来てもビックリだけどね。
このヘンに謙虚というか卑屈というか。そんなトコが、鈴仙らしいっちゃらしいじゃないの」

鈴仙「ちょっとてゐ。それって褒めてるの、それともけなしてるの?」

佳歩「褒めてるんですよ。てゐ様って素直じゃないですから」

鈴仙「あはは……それ、言えてるかも」

鈴仙は照れくさそうにしているてゐや周囲の仲間達を筆頭に、チームメンバー全員をフィールド外の観客席側に整列させて。

鈴仙「サポーターの皆さん、これまで応援してくれてありがとーございましたー!」

ルナティックスメンバー「「「「「「「「「「「「「ありがとーございましたー!!」」」」」」」」」」」」

――パチパチパチパチ……!

叫ぶ程では無いが、それでもお腹いっぱいに力を込めて元気にそう挨拶をした。
特にそう申し合わせた訳では無いが、残りのメンバーもそれに続いてペコリと礼をすると、
観客席から溢れんばかりの拍手が贈られる。

622 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:10:01 ID:F2bRHtZM
鈴仙「(……今日の勝利は、私一人とか、誰か一人とか。そんな勝利じゃなかったと思うし……これが一番よね)」

鈴仙はその拍手を受け、改めて幸せな気持ちが膨らむ。これで良いと思った。
自分はまだ弱い。それはこれまでの試合は勿論、その集大成であった博麗連合との試合でも感じた。
けれど、今この勝利が味わえているのは、自分が弱かったからだとも考えていた。
弱かったからこそ、誰かの力を借りて、信じて。そして自分の持てる全ての力を出せて。
――その結果、勝利を掴めたという事実を、鈴仙は知っていた。


*****

針妙丸「れーむ、お疲れっ! 負けちゃったけど楽しかったよ?」

アリス「――魔理沙は今、医務室で眠っているわ。死んだようにね」

霊夢「……そう」

――そして鈴仙が喜びを噛み締める一方、博麗連合はいよいよ絶望的なムードが漂っていた。
敗北そのものへの絶望では無い。敗北を機に、彼女達は一気に大きく変わりつつあった。
その変化が昨日までの暢気な平穏さを愛す者達にとっては、絶望的なものだったからだ。

森崎「ふん。負けたか。まぁ良いさ、次に勝てば良いだけだ……――ッ!?」

タッ、……グラリッ! ……バタンッ!

天子「ちょ、ちょっとー! 何いきなりぶっ倒れてる訳!?」

小町「……いんや。これは――魔理沙に続き、急患第二号かもしれんな」

萃香「それじゃ、私が医務室まで運ぼうかい?」

623 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:11:20 ID:???
………グッ。ムクリ。

森崎「……おめーら。本当に大袈裟だな、妖怪の癖してよ。ちょっと眩暈がしただけだってば。
それより、席に戻ろうぜ。俺様の最優秀GK受賞の瞬間が見れなくなっちまう」

ユラリ……コツ、コツ、コツ……。

衣玖「――およよ。行っちゃいました」

天子「全く、人間ってのは一々ぶっ倒れないと気がすまないのかしらね?」

中里「(……いや。森崎は。あやつはそんな眩暈なぞする貧弱な奴ではゴザらん。
恐らくは今も――耐えているのでゴザろう。自分がけが人では無く選手として、1秒でも長く存在したいが為に)」

その絶望の中心は森崎だった。
不退転の精神を持ち、どんな時も決してその不敵な表情を崩さなかった彼が試合後の今、
幾人かのチームメイトに心配される程に衰弱している事は、
霊夢が心を捨て、魔理沙が足を失った状態の博麗連合に、更なる絶望を与えるには充分だった。

コツ、コツ……グラリ……バタン。

森崎「(あれ……? おかしいな。身体に力が入らん。試合中の痛みはもうとっくに消えたのに)」

誰もが否定したがり、また本人はもっとも頑なに否定するだろうが。
――森崎の全身は、今大会における無数の全力プレーの負荷に耐え切れず、壊れつつある。
試合に敗北したとはいえ、霊夢と並び立つという夢を叶えた魔理沙とは違い。
志半ばでの破滅が運命付けられた森崎の方が、今現在、より大きな絶望を秘めているのは皮肉だった。

森崎「(――ま、この後寝れば治るか。……治る、よな? 念を入れて、前夜には病院にも行った訳だし)」

――だけど。次に貴方がサッカーをした場合。貴方の腰は再びその強烈な衝撃によって、間違い無く歪むでしょう。
そう確かに宣告され、自身もまた受け止めていた事実すら嘲笑いながら、亡国の狂王は観客席に着いた。

624 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:13:21 ID:???

*****

実況「さあ〜! それでは試合も終了しましたので閉会式!
……の前に、今大会における得点王・アシスト王に加えて、ベストイレブンなどの発表に参りたいと思います!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!

――そして、そんな森崎の絶望だとか鈴仙の成長だとか。
そんな茶番はどうでも良いと言わんばかりに明るい実況の声で、観客は再び湧き――各賞の発表が始まった。

実況「まずは大会得点王ランキング、アシスト王ランキングから見て行きましょう!
大会得点王の栄誉に輝いたのは……鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!

鈴仙「……って、言われてもねぇ。何だか実感が湧かないわ」

慧音「おいおい。一人で吸血鬼嬢をも上回る、15ゴールも挙げておいてその態度か?
私が何度も、君と敵のチームで無くて良かったという、臆病な心を抱いたと思っているんだ」

輝夜「ま、私が敵だったらその記録も敵わなかったでしょうけどね。
だからイナバは私に感謝して ドリンクバーコーヒー北京ダック でも買って来てね! すぐで良いわよ!!」

妹紅「(なんでコイツが偉そうなんだ……。――でも輝夜のセーブ力を考えると、全くの大ボラとも言えないのがムカつく)」

625 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:14:42 ID:???
実況「――そしてアシスト王は、博麗連合の博麗霊夢選手。2位のパチュリー選手よりも1アシスト多い合計7アシストを挙げ!
敗北してもなお、スーパーシューティングプレイヤーとしての威厳を見せました!!」

霊夢「……どうでも良いわ、もう」

森崎「(俺は……ケッ、たったの4ゴール2アシストか。もうちょっと上手く行けば、後2つずつは稼げたのにな)」

実況「なお、得点ランキング及びアシストランキングの詳細は以下の通りとなっております!」

大会得点ランキング(表記はメインキャラのみ):
15ゴール 鈴仙
13ゴール レミリア
10ゴール 魔理沙
9ゴール  フランドール、射命丸
7ゴール  勇儀
6ゴール  来生、屠自古、霊夢
5ゴール  星、諏訪子
4ゴール  森崎、神子、反町
3ゴール  早苗、謎の向日葵仮面
2ゴール  神奈子、ピエール、メルラン、天子、赤蛮奇、空、佳歩、岬、永琳
1ゴール  妹紅、咲夜、美鈴、サニー、リリーB、ぬえ、響子、萃香
       影狼、藍、幽々子、幽香、針妙丸、パチュリー、小田、椛、パスカル

大会アシストランキング(表記はメインキャラのみ):
7アシスト 霊夢
6アシスト パチュリー
5アシスト 小町
4アシスト てゐ、神子
3アシスト 早苗、ピエール、小悪魔、マミゾウ
2アシスト 森崎、反町、はたて、岬、空、お燐、霞、レミリア、アリス
1アシスト 鈴仙、影狼、大妖精、橙、諏訪子、佳歩、パスカル
       衣玖、針妙丸、リリーW、ルナサ、ぬえ、永琳、妹紅

626 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:17:00 ID:F2bRHtZM

実況「――さあ! 得点王とアシスト王の発表を終えた次は、いよいよお待ちかねのベストイレブンの発表です!!
4−4−2のオーソドックスなポジションに、大会運営委員会が選定した11名の選手を当てはめております。
さて、まずはFWの発表ですが……左のFWは言うまでも無く、鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!!」

鈴仙「――ま。得点王だし、優勝チームだったし当たり前よね」

てゐ「……調子に乗ってるうどんちゃんうぜぇ」

鈴仙「じゃ、じゃあどーすれば良いのよ! さっきは卑屈とか言ってたクセに!」

佳歩「まあまあ、お二人とも! ケンカしちゃ駄目です!」

つかさ「それに、もう一人のFWが誰になるかは……気になるものね、佳歩ちゃん?」

佳歩「い、いやぁ……。でも、私は無理だよ。全然ゴール挙げれて無いし……」

佳歩がこの時、自分がベストイレブンで鈴仙の隣に立てれば素敵だなぁ、という妄想を組み立てていたのは言うまでも無い。
永遠亭ルナティックス樹立の時からの2トップで、途中にはパスカルや妹紅の登場があったものの、
努力を重ねて、不動のセカンドストライカーの位置を確立した佳歩――とはいえ、幻想郷は広い。

佳歩「(まぁ。レミリアさんとか魔理沙さんとか。そうでなくても鬼とか天狗とかが鉄板だもんね……)」

佳歩は自分の妄想が妄想である事位は知っている。
だから正直に言って、つかさに言われる程ベストイレブンFWの発表には興味が無かった。
……が、少しだけ気になるのも。何かミラクルを期待しているのも事実だった。

627 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/12(木) 01:18:42 ID:F2bRHtZM
実況「――そして……鈴仙選手の隣に立つ。もう一人のFWを発表します! その人物は……!?」


先着1名様で、

★ベストイレブン・FW→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER・ダイヤ絵札→なんと、佳歩がベストイレブンに!
ダイヤ数字・ハート・スペード絵札→レミリアが順当にベストイレブンに。
スペード数字・クラブ7以上→魔理沙が健闘を称えられベストイレブンに。
クラブ2〜6→勇儀がパワフルさを認められベストイレブンに。
クラブA→射命丸って案外大したことあるのでベストイレブンに。



―――
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

628 :森崎名無しさん:2015/11/12(木) 01:19:28 ID:???
★ベストイレブン・FW→ スペード5
クラブAがまるで岬枠w

629 :森崎名無しさん:2015/11/12(木) 17:27:33 ID:???
敵前逃亡なんてかました聖徳は当然対象外かね

630 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/13(金) 00:25:24 ID:J61UfxnU
>>628
クラブAでもバッドイベントという訳では無いのですが、こうなりましたw
>>629
4位チームにしては頻度が落ちますが、一応判定の中には神子と岬が入ってます。
その場合、ストーリー的な理由づけも簡単ですがする予定です。

631 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/13(金) 00:27:08 ID:J61UfxnU
★ベストイレブン・FW→ スペード5 ★
スペード数字・クラブ7以上→魔理沙が健闘を称えられベストイレブンに。

実況「――もう一人のFWは……博麗連合の霧雨魔理沙選手です!
得点数など実績においては確かに彼女はレミリア選手に劣りましたが、
しかし、彼女は我々に素晴らしいシュートと健闘を見せてくれました!
現在は医務室で絶対安静との事ですが、彼女が再び笑ってフィールドの上に立つのを期待しましょう!」

――ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!

佳歩「(やっぱりダメだった……)」

霊夢「(……あいつらは。あの人達は何が嬉しいのかな。魔理沙はもう、この場には居ないのにさ)」

パスカル「――しかし、何だか実況の扱いが軽くは無いか。
マリサがベストイレブンなのは異議が無いとしても。人の脚が一本失われたと言うのに」

慧音「……この辺りは、肉体よりも精神の在り方を重要視する、妖怪特有の思想かもな。
無論その他にも、あのシュートの時はあまりの威力に場が混乱していたから、というのもあるだろうが」

レミリア「――フン。何がベストイレブンだ。こんな茶番に付き合ってられる程、私は暇じゃないのに」

パチュリー「……分かり易くむくれてるわね、レミィ」

レミリア「ほざきなさい、パチェ。どうせあんたは自分がベストイレブンに選ばれて当然だと思ってるんでしょうけど。
そうやっていい気になってると、痛い目に遭うわよ」

パチュリー「随分と説得力のある説得だけど。――と。次はMFの発表ね。どうなることやら。
(ま。どうせ賢者たる私は、ベストイレブンなどという矮小な枠に収まらない存在だからねぇ……)」

632 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/13(金) 00:28:38 ID:J61UfxnU
実況「――さあ! そして次は間髪入れずにMF部門の発表です!
今大会は超大型のMFが幾人も押しめきひしめき合い、4人を選定するのは一番困難でした!
誰がなってもおかしくない! 議論が大変紛糾したベストイレブン。MFの4名は……!?」


先着1名様で、

★ベストイレブン・MF→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→中山、パスカル、森崎、レミリアがベストイレブン!? 本職MFが一人も居ない!?
ダイヤ→中山、てゐ、パチュリー、パスカルがベストイレブン!
ハート→霊夢、てゐ、パチュリー、矢車がベストイレブン!
スペード→霊夢、中山、永琳、早苗がベストイレブン!
クラブ→霊夢、永琳、パチュリー、神子がベストイレブン!
クラブA→パチュリー、岬、射命丸、アリスがベストイレブンに!? (アリス以外)どこかで見た組み合わせだ!?



―――
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

633 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 00:29:15 ID:???
★ベストイレブン・MF→ ダイヤ2

634 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 00:30:49 ID:???
永琳が外れた?兄貴も外れたぁ…乙

635 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 00:34:18 ID:???
紫(目の光なし)「霊夢が外れたのも鈴仙って奴の仕業なんだ」

やっぱり鈴仙中山パスカルは入らないと

636 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 01:02:48 ID:???
クラブAは人気投票でブルノに負けた負け犬組だな!

637 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 01:12:29 ID:???
それいったら全員負け犬じゃないですかー!
GKのJOKERはカグヤファン、クラブAはブルノさんですねわかります

638 :森崎名無しさん:2015/11/13(金) 18:45:42 ID:???
神子が選ばれる理由、クラブ人選の組み合わせでなんとなくわかった気がする。強引だけど。
ミサキーヌはお約束なので最初からわかってたw。

639 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/14(土) 01:22:20 ID:???
こんばんは、更新していきます。
>>634
乙ありがとうございます。能力的には断然永琳ですが、今回は落選しちゃいましたね。
矢車さんは地味な活躍が受けたのでしょうか。
>>635
奇しくもメインキャラ?3人衆が揃いましたね。
>>636-637
カグヤファンにはブルノさんも含まれちゃってるのが痛いですね。
>>638
岬君も姫様からゴール奪ってたりと、ベストイレブンに相応しい活躍を挙げてますよ。

640 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/14(土) 01:23:24 ID:W6pYZ9f+
★ベストイレブン・MF→ ダイヤ2 ★
ダイヤ→中山、てゐ、パチュリー、パスカルがベストイレブン!

実況「MFは――トップ下の位置には紅魔スカーレットムーンズのパチュリー・ノーレッジ選手!
大会3位のスカーレットムーンズの頭脳として様々な作戦を指揮し。
加えて、トップ下として霊夢選手に次ぐ6アシストを挙げた事が高く評価されましたようです!」

パチュリー「――ま、当然ね。むしろこの私の賢者の知識からして、ベストイレブンというのは……」

小悪魔「(パチュリー様、嬉しそうだなぁ……)」

実況「次に左右のサイドハーフとして、永遠亭ルナティックスの因幡てゐ選手と、
同じくアラン・パスカル選手がベストイレブンに選出されました!
てゐ選手は鈴仙選手の相棒として4アシストを挙げ、また随所で仕事師らしく手広く活躍した点が。
パスカル選手は本来FWですが、決勝トーナメントでは幾度もトップ下として出場し、
その上で聖徳ホウリューズ戦でのドリブルゴールを決めるなど華々しい活躍をした点が、
それぞれ選定理由となりました!」

てゐ「え、マジで? やだなぁ、私はヘンに悪目立ちしたくないのにさ」

パスカル「嬉しいが、俺がMFでの受賞かぁ。アルゼンチンユースとかじゃ、絶対あり得ないぞ……?」

実況「そして最後にボランチの位置に入りますのは……なんと!
こちらも永遠亭ルナティックスで、中山政男選手です!
中山選手は大会予選リーグは出場しておりませんでしたが、守矢みらくるず戦での劇的な登場、
そしてこの博麗連合戦で幾たびも霊夢選手を止めたという、これらの印象的な事実が、
選定委員の心を引いたのでしょう! 霊夢選手をも退け、ベストイレブン入りです!!」

――ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア……!

641 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/14(土) 01:24:24 ID:W6pYZ9f+

中山「(……俺は今大会、自分の都合でルナティックスを離れた身。
そして、復帰後も随所で活躍しているとまでは言えない。
それを、こうも評価されるのは……悪い気は当然しないが。まだまだ、自分自身がもどかしいな)」

紫「……フフ。残念ね、藍。霊夢が選ばれなかったわ?」

藍「は、はい……(――先程の霊夢のシュートを見て以来、紫様は更に変わったようだ。
以前のように嘆きはせず。しかしかと言って、力を完全に取り戻された訳にも見えない。
一体、何を考えていらっしゃるのですか。紫様……?)」

***

霞「さて。お次はDFの発表ですね。敵チームでは、博麗連合の伊吹萃香さんと比那名居天子さん。
聖徳ホウリューズの物部布都さん。それと守矢みらくるずの八坂神奈子さん辺りは、
優秀なDFとして雑誌等で取り上げられてましたが、他の方やルナティックスではどうでしょうか……?」

慧音「悔しいが、私にはきっと縁遠い話だろうな。
……強烈なクリアで何度もゴールを守って来た妹紅は当確だろうし。
予選だが地霊殿サブタレイニアンローゼス戦では、つかさは星熊勇儀の必殺シュートをブロックしている。
彼女にも選出のチャンスはあるかもしれない。だが、私は……」

つかさ「ですが慧音さん。貴女はいつも私達DFを取り仕切り、私達を励ましてくれましたわ。
……私、いつも大声出して勇気があるフリをしていたけれど。
内心では怖かった時が、沢山ありましたから。本当に助かっていました」

慧音「――フフ、つかさは大人だな。……ありがとう、その言葉だけでも嬉しいよ」

ウサギC「まあぶっちゃけ、えんぴつさいごまでつかう力67のわたしがとうかくだけどね」

ウサギK「Cちゃん、まだ何か言ってる……」

642 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/14(土) 01:25:47 ID:W6pYZ9f+

実況「……さあ、それでは今からDF部門のベストイレブン発表です!
幻想郷は慢性的なDF不足という事情もあるため、こちらはMFとは打って変わって、
予選リーグから決勝戦まで、幅広い選手がノミネートされる可能性があります!
まさしく魔境! そう表現してもおかしくない、DF部門のベストイレブンに選ばれた4名は〜〜〜……!?

先着1名様で、

★ベストイレブン・DF→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→妹紅、つかさ、慧音、霞がベストイレブン! 全員ルナティックスだ!?
ダイヤ→妹紅、幽々子、つかさ、レティがベストイレブン!
ハート→萃香、妹紅、幽々子、咲夜がベストイレブン!
スペード→萃香、天子、妹紅、神奈子がベストイレブン!
クラブ→萃香、天子、神奈子、布都がベストイレブン!
クラブA→萃香、にとり、偽レナート、若島津がベストイレブン! 乙!

643 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:26:25 ID:???
★ベストイレブン・DF→ クラブ2
スマッシュブラザーズにFF7のクラウドまさかの参戦ですね

644 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:26:34 ID:???
★ベストイレブン・DF→ JOKER

645 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:27:54 ID:???
JOKERもったいない力67ェ…

646 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:35:26 ID:???
両方もったいねぇ

647 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:36:58 ID:???
GKは姫様と森崎の一騎打ち、別にカグヤファンが受賞してもいいけどw

648 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/14(土) 01:40:12 ID:W6pYZ9f+
あとちょっとでカオスなDF(?)達か、ルナティックスメンバーがベストイレブンになりそうだったところで、
今日の更新はこれだけにしようと思います。
>>643
私の知ってるスマブラはネスとかが隠しキャラなレベルだったので、
だいぶ凄いとこまでコラボってる感じですね…wFF7も思い出のゲームですね。


それと折角ですので、GK分の判定についても先にやって下されば助かります。


先着1名様で、

★ベストイレブン・GK→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→永琳(+α)がベストイレブンGKに! これまでの功績的には当然か! 輝夜「いやいやおかしいでしょ!?」
ダイヤ・ハート・スペード→なんたる事か、姫様がベストイレブン! いや、活躍的にはおかしくないけど……
クラブ→準決勝までの大活躍から、森崎がベストイレブン!
クラブA→どういう訳か萃香がベストイレブン! 萃香乙!!

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

649 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:42:34 ID:???
★ベストイレブン・GK→ ハート7

650 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:42:51 ID:???
JOKER、ですよねー

651 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 01:44:25 ID:???
カグーヤ王女バンザーイ!乙ロット

652 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 15:45:56 ID:???
あれ?今の判定表間違ってない?正解はこうでしょ?

JOKER→なんたる事か、姫様がベストイレブン!
ダイヤ・ハート・スペード→永琳(+α)がベストイレブンGKに! これまでの功績的には当然か!

653 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 17:02:41 ID:???
後は大会だからMVPか。
鈴仙は、優勝チーム、ゲームキャプテン、得点王、ベストイレブン取ってるけど、
レミリア:3位キャプテン、次得点王/ベストイレブン選考外、
魔理沙、パチュリー:ベストイレブン/キャプテンじゃない、得点王アシスト王ではない
森崎:好セーブ、多数のゴールアシスト/キャプテンじゃない、ベストイレブン選考外
霊夢:準優勝キャプテン、アシスト王/ベストイレブン選考外、萃香:乙
もしかして優勝チーム、キャプテン、好セーブ、ベストイレブンの輝夜が一番の他候補?

654 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 17:06:24 ID:???
中山さんは出番が少ないしパスカルと姫様がライバルで鈴仙がMVP圧倒的有利でしょうね
まさか霊夢が外れるとは

655 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 17:21:27 ID:???
霊夢は、魔理沙退場後に精彩に欠けていたのが、地味にマイナスポイントだったのでは。
どうやら、主催者側は精神力の強さを評価する傾向みたいだし。
最後まで泥臭く粘っていれば、違っていたかも。

656 :森崎名無しさん:2015/11/14(土) 17:27:58 ID:???
あれだけ67が好きなスレ主さんだから西ドイツ戦やったら静岡県人会ネタが出てきたりしてw

657 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:05:41 ID:936c3jWM
こんばんは、少しだけですが更新再開します。
>>651
乙ロットありがとうございます。まさか姫様がここまで活躍するとは思いませんでしたw
>>652
ひ、姫様自身もゴールを冥王星までブン投げたりしてたから…
>>656
JOKERでカルツ?(中身は西尾)なら出て来るかもですね…w
>MVPについて
基本鈴仙で、JOKERなら姫様、クラブAなら霊夢とかにしようと思っています。

658 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:20:15 ID:936c3jWM
★ベストイレブン・DF→ クラブ2 ★
クラブ→萃香、天子、神奈子、布都がベストイレブン!
★ベストイレブン・GK→ ハート7 ★
ダイヤ・ハート・スペード→なんたる事か、姫様がベストイレブン! いや、活躍的にはおかしくないけど……

実況「――ベストイレブンと輝いたDF4名は……全員がCBの位置です!
前の3人は博麗連合・比那名居天子選手。守矢みらくるず・八坂神奈子選手。聖徳ホウリューズ・物部布都選手。
そして最奥、スイーパーの位置には博麗連合の伊吹萃香選手が選ばれました!
準々決勝から決勝戦まで幅広く選ばれた今回のDF部門ですが、全体的に強力なブロッカーが多い印象です。
永遠亭ルナティックスの藤原妹紅選手も、数多くのシュートをクリアで撃ち落としてきましたが、
元々DFが定位置でない彼女は、ブロックやタックルはやや不得手の為か、ベストイレブンには選ばれませんでした。
これは審査委員が、正統派なDFを好んだ結果と言えるでしょうか!」

妹紅「うーん、実はちょっと期待してたんだけどな」

霞「気を落とさないで下さい、妹紅さん。ベストイレブンは純粋な実力だけじゃなく、
メンバーの出身チームやら審査委員の好みやら、色々な要素があるんですし」

ウサギC「あ、あれ……? わたしがえらばれない……?」

ウサギD「(やっと気づいたのかな、試合に出てないCちゃんが、ベストイレブンに選ばれようが無いって事に……)」

ウサギC「そ、そうか! きっとわたしは12にんめのとくべつわくなんだ!!」

ウサギD「(なんで12人目が出て来るの? 絶対イレブンの意味からして分かってないよ、Cちゃん……)」

659 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:22:42 ID:936c3jWM

森崎「――次はGKの発表だが……ケッ、聴きたくもねぇな」

アリス「まあまあ、そんな事言うもんじゃないわ。
それに、準決勝までの活躍だったあんたの方が上だったから。もしかしたら、選ばれる可能性だってあるかもよ?
(私、今輝いてる……! 凄いトモダチ同士っぽい、高度な会話を繰り広げてる……!)」

針妙丸「……あ! 実況さんが喋り始めたよ!」

実況「―――GK部門の発表に移りたいと思います。
GK部門でベストイレブンに輝いたのは……永遠亭ルナティックスの、蓬莱山輝夜選手です!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
「カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! カグヤ! ホウライ・カグヤ!!」「ですよねー……って、なにィ!?」
「カグロットーーーー!」「カグーヤ王女バンザーイ!」「カグヤ、お前がナンバーワンだ……!」「おれならとれたな」

実況「輝夜選手は優勝チームのGKとして、これまで数々の窮地を救って来ました。
そしてこの決勝戦においても、霧雨魔理沙選手の『ファイナルスパーク』を一度ならず二度までも防ぎ、
圧倒的な存在感とカリスマを観客席に見せつけています!
ご覧ください! 全ブラジルや全スウェーデン中や全フランス中などから集まったならず者共が一斉に起立し、
輝夜選手の映えある受賞を大歓声で喜んでおります!!」

輝夜「(――あれ。おかしいな。本当だったら嬉しい筈なのに、何故かそこまで嬉しくない……)」

慧音「(何時も思うが、何故ならず者しか居ないんだ?
姫の君臨を祝うんだったら、然るべき身分の文官や学者等が集っていた方が、より相応しい気がするのに……)」

660 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:23:59 ID:936c3jWM
森崎「(……俺は負けた。中山に負けた。鈴仙に負けた。
あんな無名キーパー…を、アゴでこき使ってるだけのふざけた姉ちゃんにすら負けた!)」

ぶるぶるぶる……。

アリス「(よし。さっきみたいな調子でもっとトモダチ発言を……)――ドンマイドンマイ、森崎!
あんただったら次はきっと、最優秀GKにもなれ――」

森崎「――あ? 黙ってろよ」

アリス「え、そ、そんな……(――なんで? さっきまでの森崎と違う……また私は、裏切られるの……?)」

衣玖「(アリスさんって凄いですね。話しかけるな的な空気を盛大に纏った人にさえ、
ああも堂々と、真正面から話す事が出来るなんて……)」

*****

実況「――さて。ベストイレブンの発表が終わったところで、ここに各選手のポジション表を記載いたします。
御覧の通り、優勝の永遠亭ルナティックスからはベストイレブンが5人。
準優勝の博麗連合からはベストイレブンが3人。
大会3位の紅魔スカーレットムーンズに、4位の聖徳ホウリューズ。
そして決勝トーナメント1回戦敗北の守矢みらくるずから、それぞれ1人ずつが選ばれた格好となりました!
皆さま、ベストイレブンに選出された選手に対し、今一度拍手をお願いいたします!」

−H−J− H鈴仙(永遠) J魔理沙(博麗)
−−−−− 
−−I−− Iパチュリー(紅魔)
F−−−G Fてゐ(永遠) Gパスカル(永遠)
−−E−− E中山(永遠)
−BDC− B天子(博麗) D神奈子(守矢) C布都(聖徳)
−−A−− A萃香(博麗)
−−@−− @輝夜(永遠)

661 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:25:08 ID:936c3jWM

――ワアアアアアアアアアアアアアアアアッ!
パチパチパチパチ……

鈴仙「(――私が大会ベストイレブンだなんて!
でも……師匠は入らなかったのかぁ。それはちょっと残念かも。
せめてこの大会では、一緒にベストイレブンに入ってみたかったのに……)」

てゐ「あれ? 鈴仙若干浮かない顔してるね。次は大会MVPの発表なのにさ」

鈴仙「―――……って、えっ。何? MVPがどうしたって?」

パスカル「得点王様は余裕だなぁ。まったく。
レイセン。君は何やら別の事を考えてたみたいだが……優勝チームのゲームキャプテンかつ得点王。
そうなったら必定、自分がベストイレブンのみならず、
大会最優秀選手――MVPにも選出される可能性がある事を、全く考えていなかったのかい?」

鈴仙「……え」

佳歩「考えて無かったんですね……?」

鈴仙「う、うん。――正直、ベストイレブンまでは考えられてたんだけど。
MVPにまでは頭が回る余裕が無かった、というか」

てゐ「呆れた。ホントに暢気だねぇ、鈴仙は。博麗の巫女から、暢気成分を吸い取っちゃったんじゃない?」

鈴仙「失礼ね。私は霊夢程暢気じゃないってば。……でも確かに、あの時の試合中はそう見えなかったけれど」

中山「彼女の――霊夢さんの最後のシュートを受けた時。
俺は何となく、あのシュートに嫌な感じを受けた。……気のせいだと良いが」

662 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:29:13 ID:936c3jWM

スッ……。

輝夜「――あっ、稗田の娘が出て来たわね。これはどうやら、MVPの発表タイムかしら?」

佳歩「ほ、ホントですか!? とうとう鈴仙さまが、幻想郷でも一番の選手になられるんですね……!」

鈴仙「まだ発表してないってば。それに、どうなるか分かんないし……!」

てゐ「とか言いつつカチカチに緊張してるし、鈴仙。――ま、私もあんたが選ばれる事を祈ってるよ〜。
この流れで姫様とかが選ばれたら、それはそれで面白いから良いけど」

慧音「そうなったら妹紅が憤死しそうだから、止めて欲しいところだけど。……さて、どうなるか」

実況「さあ! 発表もいよいよ大詰め! 最後に、大会運営委員長の稗田阿求様より、
今大会の最優秀選手――すなわちMVP選手の発表があります! 皆さま、静粛にお聞きください!」

パチパチパチパチ……。――シーン。

663 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:30:25 ID:936c3jWM
阿求「発表します。第百○○季開催の全幻想郷選抜大会。その最優秀選手は……」


先着1名様で、

★大会MVP判定→! card★

と書き込んでください。マークで分岐します。

JOKER→「――蓬莱山 輝夜選手です!」  一同「「「「「なにィ!?」」」」」
クラブA→「――れいせn紫「――博麗 霊夢選手よ!」
それ以外→「――鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!!」

664 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 01:31:56 ID:???
★大会MVP判定→ スペード9

665 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 01:56:13 ID:936c3jWM
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
明日は長めのイベントを挟んだ後、できればそろそろ、第三章以降のルート選択に入っていきたいと思っています。
そのため、今の内に各ルートについて、現状分かる範囲での概要を示します。
各ルートの詳細や質問タイムについては明日以降別途設けたいと思っています。



★鈴仙が第二部以降選択可能なルート★
 @プロジェクト・カウンターハクレイ(PCH)ルート
  概要:永琳や岡崎教授、そしてヒューガー等により新設されたチームのキャプテン候補として活躍します。
  目標:『幻想郷選抜チーム』の打倒、それによる幻想郷の秩序の改変(※)となります。
      ※秩序の改変=幻想郷を一部の妖怪による管理から離し、人間や弱い種族が自立し結束できるような社会にする
  特徴:RG7よりも多くの選手をチームメイトとして勧誘可能ですが、全体的な選手の質は劣ります。
      最初に選んだ少数のメンバーを、集中して育てて行く形になります。

 Aリアル・幻想・セブン(RG7)ルート
  概要:藍の頼みを聞き入れ、幻想郷選抜メンバーや他のRG7メンバーと共に、大会優勝を目指します。
  目標:大会に優勝して幻想郷の秩序を守り、紫との和解も目指します。
      既存の社会を継続しつつも、幻想郷のこれまでの良さを守ります。
  特徴:PCHよりも選手は充実していますが、自由に選べる選手の枠は少ないです。
      幻想郷選抜メンバー+RG7という多くのメンバーを、比較的自由に育てる事が可能です。


それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

666 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 11:36:34 ID:???
JOKER割りと当然だと思うけどなー
クラブAはボケたのかな?

667 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 14:20:13 ID:???
幻想郷選抜は以前からの名選手をスタメン起用する形にして新たに出てきた選手は干す傾向だから
姫様はカウンターハクレイに引っ張り出せたりする?出場機会を求めて移籍は現実でも余裕にあるし

668 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:19:28 ID:936c3jWM
こんばんは、イベントパートが長くなったので文章だけ一旦更新します。
>>666
実際の活躍度的には充分おかしくないですが、それでもやっぱり何かおかしいと思いますw
>>667
選手の選択については第二章の自由行動が全て終わった後に、
プレイヤーの方で選択して貰おうと思っています。
その際、輝夜に限らず全幻想郷選抜に選ばれそうな選手についても、
判定や交渉次第でカウンターハクレイに引っ張れる可能性は一応あります。
可能性の大小については、その選手の格や以前からの活躍、それと鈴仙との関係次第で変動します。

669 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:22:35 ID:936c3jWM
★大会MVP判定→ スペード9 ★
それ以外→「――鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!!」


阿求「今大会の最優秀選手。MVPに選ばれたのは……!
――永遠亭ルナティックスの、鈴仙・優曇華院・イナバ選手です!」

――ワッ……! ――ァァァァァァァァァァァァァァアアアアア……!!

鈴仙「…………!」

大会委員長のその宣言を聞き。
静まり返った観客席が、これまで以上の大爆発をした。

永琳「――これが、あんたのこれまでの努力の成果よ。ウドンゲ」

鈴仙「し、師匠……!」

永琳「あんたの事だから、どうせ自分はまだ弱いとか卑屈になってるんでしょうけど。
少なくとも今の貴女は、これだけ多くの観客達の心を動かし。そして、それを認められている。
この事実だけは、幾ら謙遜しようとも取り繕おうとも、絶対に変わらないわ」

何時の間にか鈴仙の隣に来ていた永琳は、鈴仙の耳元でそう話す。
普段の厳格で冷たい印象とは違う、まるで母親のように温かな声だった。

鈴仙「……師匠、私は。――このまま今みたいに、貴女と並び立てる道を進めるのでしょうか」

永琳「――さあ。そこまでは保障しないわ。幾ら私と言えども、未来は少ししか視えないのだもの」

少しなら視えるんだ……、と鈴仙は思わずツッコミを入れたくなったが、
ふと永琳の顔を見ると――普段の彼女からは到底考えられない焦りや不安が感じられる。
鈴仙は先程の師の優しい声色の理由が、この不安を隠す為だった事を感じ取った。

670 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:23:54 ID:???
鈴仙「あの、師匠。何か……」

永琳「――ウドンゲ、始まるわ」

鈴仙「えっ?」

鈴仙は慌ててその理由を伺おうとすると、永琳は短くそう言い。
――そして、立ち上がった。

永琳「私は大きなミスを犯していた。そして今の今まで、これに気付いていなかった……」

鈴仙「? ……し、師匠?」

永琳はブツブツと言いながら上空を眺めている。相変わらず気持ちの良い秋の青空だ。
観客席の平和な熱気は止まず、実況が阿求に代わり、鈴仙のMVP受賞理由
(大会で得点王、優勝チームのゲームキャプテン等、内容的にも無難なものだった)
を語りながら、改めて今大会の振り返りと次大会の展望を述べている。何も変わりはない。

鈴仙「大会の表彰式以外、何も始まる様子がありませんが……」

輝夜「いや。確かに私も感じるわよ。イナバ、あんたも波長を手繰ってみなさい。
ああ、観客とかのじゃないわ。この幻想郷そのものが発する、一定の周波数がある筈よ」

鈴仙「は、はい!」

鈴仙は輝夜の指示に従い、瞳を通じて周囲の波長を読み解く。
あまりに雑多な波長が多く、それには結構な時間が掛かったが……やがて、
輝夜が言ったような、『この幻想郷』そのものが発する微弱な波長を探し当てると。

鈴仙「……! こ、これは。まるで末期の患者の心音みたいに……。
波長が大きくブレながら、小さく収束している……!?」

671 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:25:13 ID:???

そこから数十秒程で、その異変は永琳や鈴仙でなくとも容易に認識可能となった。
――即ち、周囲の視覚にまで変化が表れ始めたからである。

――ゴゴゴゴ……!! ドンッ! グラリ! ……ゴゴゴゴ……!

観客「ルナティックスおめでとー! ……って、あれ?」「な、なんだ」「眩暈……いや。違う」
「地震だ、スタジアムが揺れている!」「違う、これは……地形が変動している!?」

ワアアアアアアアアアアア、ザワザワ、ザワザワ……!?
――ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!?

フィールドは大きな衝撃に揺れた。それは地震というよりは、爆発と表現するのが適切だった。
これまで溜まりに溜まった観客達の感情エネルギーが、一定の形を経て溢れるような。
まるで世界がひっくり返ったかのような衝撃に、観客席はやがて、阿鼻叫喚の嵐に包まれた。

天子「――あ、あたしは何もやってないわよ! 確かにその気になれば震度100位普通に起こせるけど!」

アリス「分かってるわ。それよりも、大気中のマナの様子が変ね。どんどんと薄くなっているような……」

小町「魂が集まり、寄せて。そして消えて行く。こんな現象始めてだ。――四季様、大丈夫かなぁ」

レミリア「……いよいよ始まったか、咲夜。私が観測した運命通りね。――予想より、ちょっと早かったけれど」

咲夜「はい。お嬢様の見立て通りです。まさか、本当にこうなるとは……」

パチュリー「(……位相が目まぐるしく変化している。比喩では無く。
――世界が改変されるまさにその時を、私達は見ているようね)」

672 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:27:23 ID:???

早苗「う、うわーーっ! 神奈子様、諏訪子様! 大丈夫ですかー!?」

神奈子「こっちは大丈夫だ、早苗! それよりもお前は観客の避難誘導を頼む!
――しかし。なんていう力だ。今の私達の信仰エネルギーで、耐えきれるかどうか……!?」

諏訪子「(これが……リーインカーネイション現象。
価値エネルギーが逆転する事に伴う、膨大なエネルギーの発生とその爆発!)
神奈子ー! 私も頑張るから。あんたも精々吹っ飛ばされないでねー!?」


ガラガラ……グワッシャーン!

空「うわっ、瓦礫が落ちて来るよ!」

勇儀「任せな。――ハァッ!」

ドゴオオン!

お燐「うっひゃ〜! さっすが勇儀姐さん!」

さとり「こ、こいしは……? こいしは大丈夫でしょうか……!?」

矢車「――無暗に動くのは危険だ。死ぬのは俺で良い」

ダッ!

さとり「……矢車君。……貴方も、無事に帰って来て下さいね」

673 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:29:15 ID:???
岬「(成程。太子様はこれを見越した上で先に高跳びしたのかな。
そして僕はここに遺したのは単なる厄介払いじゃなくて、口封じも兼ねていたのか)
――ま、良いかな。どうせ将来のビジョンは手詰まりだ。この辺りで幕引きというのも……」

バッ! ガッシーン!

中西「アホぬかしんさい! ワシは――ワシ『達』はお前さんの価値を、未だに見越しとるんやで!」

岬「き、キミは……!?」

中西「詳しい説明は後や! どうせ後でハッキリする!」


森崎「……チッ。まただよ。このスタジアムは毎回試合の度にぶっ壊れないと気が済まないのか?
これじゃまるで、ギャグマンガみたいだぜ……っと。俺も逃げるとするか」

タッ……グキッ!

森崎「……あ、ガッ……! ――しまった、腰を負傷してたんだったな。
痛覚が飛んでたせいで忘れてたぜ。動かねぇ。おーい霊夢、悪いが俺をおぶっ、て……」

霊夢「――紫。どうしちゃったの……? 会いに行かなきゃ……。魔理沙も……」

タッ、スーッ。

森崎「……おいおい、相変わらず上の空か。おーい、無視するなー!……って、行っちまった。
くそっ、まるで脊髄がポッキリ折れたみたいに動かねぇってのに、薄情だなァ。
――って、あれ。あの瓦礫。俺の頭の上に落ち……」


グラリ。――グワッシャアアアン!  ………

674 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:30:35 ID:???
ブチッ…!

中山「……!?」

パスカル「どうした、ナカヤマ!?」

中山「あ、ああいや。何でもない。ちょっと、スパイクの紐が切れただけさ。
(……何だか、胸騒ぎが一層ひどくなった。――森崎は果たして無事だろうか……)」

慧音「――簡素だが結界を張った。簡単な瓦礫程度からは身を守ってくれるだろうが長くは持たん。
皆、早く逃げてくれ!」

ウサギD「は、はいっ!」

つかさ「すみません、慧音さん」

霞「観客席2階左回廊の損傷度、70パーセント! 右通路を迂回しましょう!」

佳歩「れ、鈴仙さまー! 助けてー!」

ウサギC「げ、げんそうきょうをすくえるのはぶる……れいせんさましかいな〜いっ!」

ウサギK「(今Cちゃん、鈴仙さまを何と言い間違えかけたんだろ……)」

てゐ「――鈴仙。急いで逃げよう! パスカル君と中山さんは妹紅が。
姫様はお師匠様と護衛のならず者軍団が居るからまあ大丈夫。私は慧音先生と一緒にしんがりになるよ!」

鈴仙「ええ、分かったわ! 皆、こっちよ!」

崩落していくスタジアム。
それ自体は聖徳ホウリューズ戦後の茶番騒ぎもあったため二度目であるが、被害は間違い無く今回の方が甚大だった。
突風とも竜巻とも、はたまた落雷とも洪水ともとれる今回の大崩壊を前に、多くの人妖たちは逃げ惑う。

675 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:37:20 ID:???
早苗「皆さーん! 退路はこっちでーす! こっちですよー!!」

鈴仙「あ、早苗!」

早苗「鈴仙さん。どうやら、大変な事が起こっちゃったみたいですね!」

スタジアムの出口では、大会実行委員会のメンバーとして早苗が観客の避難誘導を行っていた。
普段の軽薄そうな態度はどこへやら、自らの身を顧みず必死に声を枯らす彼女の姿は、
本来の生真面目さを映しているようだった。

早苗「実は私達。これに近い事が起きるだろうって、知ってたんです。
神奈子様や諏訪子様が言うに、これは世界の新生の際には必ず起こり得る災害。
古くはノアの大洪水。最近では外界でも起きた大地震と同じような出来事が、この幻想郷でも起こってるんです!」

鈴仙「な、なんですって!?」

てゐ「鈴仙、鈴仙! 後ろが詰まってる! 早く避難場所に急ごう!」

鈴仙「あ。ご、ごめん! ……早苗、無事で居てね!」

早苗「私は神の奇跡があるから大丈夫です! 鈴仙さんこそ、幸薄そうなので気を付けてくださいね!」

鈴仙は早苗が話す仮説をもう少し詳しく聞きたかったが、てゐの声に押されてスタジアムを去る。
早苗は一言多い挨拶を飛ばす程度には余裕があるようだった。

鈴仙「(世界の新生……。波長を乱した幻想郷……。崩れゆくスタジアム……。
――どうして。一体どうしてこうなったの。これは……誰のせいなの? そもそも……誰かのせいなの?)」

――そんな狂乱の様子を、幻想郷中に蔓延る狂気を。
核融合など稚拙に思える程の、波長の変化による莫大なエネルギーの流れを。
鈴仙はただ、その双眸で捉え続ける事しか出来ないでいた。

676 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 18:39:11 ID:???
…と、いったところでいったんここまでです。

677 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 18:44:10 ID:???
その日 世界は引き裂かれた・・・(FF6感)
三闘神(鈴仙、中山、パスカル

678 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 18:59:38 ID:???
ケフカ枠はどこですか

679 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 19:33:56 ID:???
(リグル)狂信者の塔 翼「リ!グ!ル!」

680 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 19:37:01 ID:???
狂信者?ウーマロつれてこう

681 :森崎名無しさん:2015/11/15(日) 21:34:42 ID:???
>護衛のならず者軍団
いつの間にか護衛に格上げw
やっぱり、このスレだとリグルじゃなくてカグヤ狂信者の塔の方が無難かも

682 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:44:02 ID:???
〜モリヤスタジアム跡・上空〜


藍「な、なんたる事だ。結界が壊れ……それだけじゃない。幻想郷中に渦巻く、この濁流のようなエネルギーは……!」

勝者を称えるスタジアムが一転、地獄の様相と化した時も尚、藍は上空から動けないでいた。

紫「……フフ」

そして藍とは対照的に、紫はこの災害を機に、明らかに生気を取り戻していた。

藍「紫様。これは一体どういう事なのですか……!?」

紫「八意永琳のミスのお蔭よ。彼女がやり過ぎてしまったから、この厄災は起きた。
そしてお蔭で私は――ほら。厄災が齎したエネルギーを吸い取って、この通り元気になっちゃった。
これで心置きなく全力で、彼女達を潰し。そして、元通りの幻想郷を取り戻す事ができるわ?
勿論、私の考えた、最強の幻想郷ベストイレブンでね」

藍「ゆ、紫様……?」

そう高揚した風に話す、眼前の女性の外見は、間違い無く藍が良く知る八雲紫だった。
しかしその一方で、彼女は明らかに変わっていた。
瞳からはおぞましいまでの狂気に溢れ、それを操るのは理性でも無く単なる憎しみ。
これまでも衰弱した紫は狂気や妄執を持ち合わせていたが、今のそれには遠く及ばない。

紫「――藍。行くわよ。どうせ『彼ら』も出張っているんでしょうから、顔見せに行かなくちゃね」

藍「は……はい(――何だ、この違和感は。
これまでは単に「衰弱」と一蹴していただけの紫様の狂気が、今はとてもおぞましく感じる……)」

八雲紫でありながら、八雲紫で無い何かが、ここに居る。
藍はその存在に怯えながらも、忠実な式として紫に従い地上へ、――観客や選手の避難する広場へと降り立った。

683 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:46:52 ID:???
*****


〜スタジアム前広場〜

岬「公益財団法人全日本サッカー協会……技術部超常技術課研究員、中西太一……!?」

岬が貰った名刺の内容を驚きを持って読み上げると、中西は満足気に頷いた。

中西「――ワイは糖尿病の後遺症と相撲部のかわいがりが原因で一度は死んでしもうた。
ほやけど、どうしても森崎有三に借りを返したい一心で亡霊として蘇った……は良かったんやけど。
亡霊は上手く壁を抜けたりもできへんし、当分は路銀を稼ぐ必要があるし、何より肝心の森崎が行方不明やし。
……そんで、全日本サッカー協会に自分を売ったんや。あらゆる手で、森崎を見つけ出す為にな」

岬「……お金が必要な亡霊ってのも、面白い話だけど。
成程。兎に角それで、君は全日本サッカー協会の密偵として、情報収集をしていたのか。
幻想郷たる謎の地域のサッカーを調べ、行方不明となった森崎を始めとする、全日本Jr.ユース選手を捜索する為に」

中西「理解が早くて助かるわ。ま、こっから先はワイと見上サンに任せとんなはれ」

見上「……俄かには信じがたい事だがな」

中西が太い指を刺した先には、茫然と立ち尽くす眼鏡をかけた壮年の男性が居た。
中西より事前情報を得ていた見上達全日本サッカー協会上層部は、
幻想郷が現れるであろう地点を絞り出し、結界の崩壊に伴って合流していた。

684 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:48:34 ID:???
見上「――しかし、本当なのか。今日この場で、新たな国際大会の開会が発表されるとは。
我々としてはワールドユース大会前に、さしたる責任を負わせず世界のチームと当たらせる事は、
無論願ってもない機会ではあるが……」

中西「ほやからホンマですって。幻想郷側のトップと親しい若奥さんトコに住み込んで得た情報ですねん。
ほれ、そろそろきっと、空の上からアナウンスが……」

見上「空の上だと? 確かにお前の報告書にもそう書いてあったが、私には未だに信じられんよ。
いくら幻想郷と言えど、同じ日本だ。そんな所に重力を無視して飛べる女性が居て、……!?」

紫「――こんにちは、おじ様。空の上から失礼いたしますわ」

見上「………!?」

中西「(ほやから言いましたんに)」

――もっとも、頭の固い所のある見上はこの期に及んでも中西の報告を半信半疑に受け止めていたのだが。
流石の彼も、実際に恐ろしい程美しい少女が空を飛んで自身の眼前に降りて来た時には、
彼の報告が嘘では無かったこと改めて認めざるを得なかった。

紫「――幻想郷の皆さん。そして外の世界からのお客様方……御機嫌よう。私は八雲紫。
この美しくも懐かしき幻想郷を統べさせて頂いております、しがない境界の大妖ですわ」

やがてその少女は広場の中央へと浮かび上がり、
虹色に光る虚ろな瞳をきらきらと輝かせて、しゃなりとそう挨拶をしてみせた。
そして中西の言う通り、彼女は次なる戦いの幕開けを高らかに宣言した。


紫「――これより半年後。私八雲紫はこの幻想郷の地にて、日本を含めた世界15か国に加え、
ここ幻想郷の選抜チームを入れた、16団体による国際親善大会を開催する事を宣言いたします!
その大会の名は……!」


685 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:51:00 ID:???
〜永遠亭・居間〜


鈴仙「――『幻想スーパーJr.ユース大会』、か……」

てゐ「参加国はかつてのJr.ユース大会に出場した12か国。
追加枠として中国、ブラジル……それと中東の良く分からない国の3か国。
それに加えて全幻想郷選抜チームを含めた16チームが、
今回の大会と同じようなルールで勝敗を競い合う大会らしいね」

パスカル「それは良いが……その追加3か国が選ばれた理由は何だ?
まさか予選大会が世界各国で開かれた訳でも無かろうに」

慧音「そこについては説明があったが……結論から言って、深い意味は無いようだ。
多分八雲紫側が日程を調整し切れた国3つが、ここだったんだろう」

つかさ「ブラジルは確か、外の世界の有名チームでしたよね。そこを調整するので手一杯だったのかもしれません」

妹紅「というか、幻想郷選抜チームは結局誰になるのかな?
順当に行けば、今日の大会のベストイレブンメンバーは当確っぽいだろうけど」

霞「えっと。それについては確か紫さんが、
『本選抜大会の結果及び各選手の過去の素行等を元に、総合的に判断する』らしいです」

輝夜「いよいよ堂々と胡散臭くして来たわね、あのスキマ。
今日の大会で負けても、その次ので勝つから別にいいや〜、とか思ってんのかしら」

永琳「……博麗の巫女が行方不明だって言うし。案外そうなのかもしれないわね」

686 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/15(日) 23:52:17 ID:???
――紫はあれから多くの観客及び選手。そして一部の外界の住人に対して大会の開催を宣言した。
彼女は生憎とスタジアムを修復してくれなかったが、
大会を開催する半年後までには今以上のスタジアムを建設する事で守矢の理解を得、
そこから大会の概要についての質問数点を聞いた後に、いつも通りマイペースにスキマへと消えて行った。
……相次ぐ大会中の事故に対する、観客達からの苦情を受け流しながら。

鈴仙達ルナティックスメンバーは疲れ切った状態のまま永遠亭へと取りあえず帰還し、
こうして紫が示した大会について意見を交わしているところだった。
そんな折、永琳が言った「行方不明」という単語にとりわけ強い反応を示す者が居た。

中山「…………」

佳歩「あ……。そういえば、森崎さんもあの崩れたスタジアムから行方不明になってるんでしたっけ……」

鈴仙「魔理沙も一緒にね。――まさか、あの程度でアッサリ死ぬ奴じゃないと思うけど」

それは中山だった。
森崎の大の親友である彼は、霊夢と同時に森崎が失踪したという事実に大きく心を痛めていた。

中山「……何、鈴仙さんの言う通りさ。
それに俺だって森崎のいる前で銃に撃たれたりもしてるが、今もピンピンしてるようなモンだ。
あいつだって今頃、どこかで上手い事やってるに決まってるよ」

勿論、中山はそれだけでふさぎ込む程弱い男では無い。
その相手が森崎となれば尚更だ。彼は森崎の事を誰よりも信じている。
ゴキブリ以上にしぶとい森崎の事だ。今頃自分や鈴仙に仕返しする為の奇策でも考えているに違いない。
中山は真剣にそう考えていた。……が、それでも心配という気持ちは完全には消えはしないものである。
しかし鈴仙はここで、中山に対してこれ以上気の利いた言葉を掛けてやる事ができなかった。

687 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/16(月) 00:01:10 ID:???
鈴仙「(……中山さんの事は心配だけど。今は私にだって、心配事がある)」

何故なら――鈴仙の本音としては、今は中山の事を気遣う程の心の余裕が無かった。鈴仙はチラリと永琳の顔を見る。

永琳「……」

永琳は氷のような無表情を崩さずに、小さくコクリと頷く。それが合図だった。

鈴仙「――ごめんなさい。私、先に部屋で休んでいるわね」

スッ……。

鈴仙は一同に会したチームメンバーを尻目に部屋を出た。そこから暫くすると永琳も同時に部屋を出て、鈴仙と目が合った。

永琳「――昼間の約束の件。覚えていてくれたのね」

鈴仙「……はい。忘れたくても、忘れられませんよ。気がかり過ぎて」

鈴仙は永琳と少しの会話を交えながら、彼女の研究室兼私室へと向かった。
……それが、今日の夕刻。紫が去った後の広場にて、鈴仙が永琳と交わした約束だったからだ。
永琳はあの時、こう鈴仙に話していた。

――こうなってしまった以上、私は貴女に全てを話す必要がある。今夜、私の部屋に一人で来て頂戴。
……そしてできれば、その場で教えて欲しいわ。貴女が今後、どうした道を歩みたいのかを。

ギィ……。

永琳は表面的には普段通りにドアを開けた。鈴仙は緊張を隠せないままにそれに続いた。
そして二人が研究室の椅子に座って、暫くしてから――永琳が、重々しくこう口を開いた。

688 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/16(月) 00:03:13 ID:???


永琳「鈴仙――ごめんなさい。私は今まで貴女を騙し、道具として利用してきました」



689 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/16(月) 00:15:55 ID:???
――と、いったところで今日の更新はここまでにします。
明日から暫くして、これまでの物語で謎だった永琳の思惑について明らかにしつつ、
これまでの論点を整理しながら、第二部のルート選択に入ろうと思っています。
ルート選択の際は、よりメタな情報を入れつつ、極力不公平が無いようにしたいと思います。

>>677
実際は引き裂かれた程じゃないですねw
このメンツだと、鈴仙は永琳を差し置いて女神になるのでしょうか。
>>678
紫と見せかけ藍ですかね…
>狂信者の塔について
リグルを連れてくと翼が仲間になります。(FF6感)しかしそれだとリグルパパはアサシンやってそうですね…
カグヤ狂信者の塔はポストで出来てそうですね。多分妹紅がバーサク状態で活躍してくれると思います。

それでは、皆さま、本日もお疲れ様でした。

690 :森崎名無しさん:2015/11/16(月) 06:15:52 ID:???
れーせんはその代償として師匠の○○を奪うことにしたのだ...
浮き玉補正をあげるんDA!

691 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/17(火) 00:29:35 ID:???
すみません、続きが書き上がらないので今日は更新をお休みします(汗)

692 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:02:43 ID:???
こんばんは、途中まで書き上がったので更新します。
>>690
今なら狂気度25ポイントで低い浮き球補正を4にできます(宣伝)

693 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:05:07 ID:???
鈴仙「――あの。師匠、今まで私を騙したって。謝りたいって。その――ど、どうして……ですか?」

普段は冷静沈着。鈴仙に対しては上の目線から話す事の多い永琳が、
今この場で頭を下げた事に戸惑い、鈴仙はしどろもどろになりながら訊き返すが。

永琳「――私が謝りたい理由。それは私が自分の計画の為に、貴女の力を利用したから。
これまで色々と調子の良い事を言って、貴女に私の真意を見せないようにして、それで済むと思っていたけれど。
今日のような出来事が起きたとなれば、話が別だったのよ」

鈴仙「……師匠が謝る必要がある事は分かりました。
だけどやっぱり、状況が分からないと、私は何にも言えませんよ。
私の力ってどんな力ですか? 私の力を利用って言いますけど、師匠の計画ってどんな計画だったんですか?
今日の出来事は結局何なんですか? そして何より――師匠の真意は、一体何なんですか?」

自分の力が、永琳の壮大な計画を実行する為の道具として使われていた。
謝罪とともにそう告白された鈴仙だったが、怒りや同情や哀しみとかの感情は全く覚えない。
それ以前に、今の鈴仙には疑問符しか湧いてこなかった。

永琳「――一つずつ、答えていくわ。まずは貴女が持つ力について」

永琳の口調は相変わらず淀みない。
しかし、その言葉の端々には彼女らしからぬ人間的な後悔が見え隠れていた。

永琳「……もう誰かに聞いているか、それとも自分で調べているか分からないけれど。
この世に存在するあらゆるエネルギーは皆、なんらかの『波長』を持っている。
光も、音も、熱も、時間さえも。
私達の目には見えない波長の動きが折り重なって、複雑な宇宙を構成しているの」

研究机の上に規則正しく乗っている書類を並び替えながら、永琳はそう話す。
まるで普段の医学の講義のようだが、今の鈴仙は教科書を持っていない。

694 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:06:32 ID:???
永琳「優秀な玉兎は、我ら月の民を模倣した、神にも近しい能力を備えている事が多い。
たとえば、人が触れざる異次元を操り、弾丸を撃ち放つ能力を持つ玉兎。
たとえば、「団子を食べる程に強くなる」等自己暗示を具現化させ、世界の秩序をも変革させる能力を持つ玉兎。
そんな中で貴女は、波長を管理・操作するという。玉兎の中でとりわけ優れた能力を持っている」

永琳の視線が机上の書類から鈴仙の瞳へと移る。先程までは後悔が見え隠れた視線を向けていたが、
今この時に限って、彼女の視線はまさしく神が全てを見通すかの如くだった。

永琳「私と初めて会った当時の貴女はまだ、その力を誇りながらも満足に使いこなせていなかった。
精々が他人の気質の波長を狂わせたり、五感の一部を狂わせるのみに過ぎなかった。
貴女はそれで満足していたでしょうけど……私はその時から、貴女の能力は「使える」と思っていた。
いずれ貴女が瞳を成長させ、より多くの波長――エネルギーをため込みコントロール出来るようになれば、
世界の大改変とて不可能ではない。……それが貴女の持つ力の、本当の意味よ」

日頃の口調よりは柔らかいとはいえ、永琳の口調は断定的だった。
鈴仙が何かを話すよりも先に、永琳は話題を鈴仙の力についてから、自身の計画の全貌へと移す。

永琳「そして、その事実に真っ先に気付いたからこそ――私は計画を始めた。
鈴仙・優曇華院・イナバを利用し、莫大なエネルギーを自らの管理下とするための遠大な計画を。

――もっとも、計画がどんなものであったかは、今の貴女もおぼろげに理解できる筈だけど……改めて説明しましょうか。
まず、この計画は三つの工程に分けられるわ。
一つ。膨大なエネルギーをため込んだ存在を貴女に引き合わせて、貴女の力を成長させる。
二つ。成長した貴女を利用しつつ、より大きなエネルギーを発生させる。
……たとえば、既存の秩序を打ち壊すような、歴史的勝利を果たすなどでね。
そして三つ。私が貴女の瞳に溜まった、莫大なエネルギーを回収する」

695 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:07:34 ID:???
永琳「――この計画の結果については、貴女も良く知っているわね?
中山政男は、一つ目の工程を達成するためには充分すぎる存在だった。
二つ目の工程も、貴女は当初の心配を乗り越え無事に達成してくれた。
三つ目の工程については……語る必要が無いわね。
本当に技術的。失敗や成功も無く、私がいつでも手を下せるだけだから」

鈴仙「……私は」

そしてここまでの説明を聞き、鈴仙はこの時点で漸く、永琳が最初に謝った意味を理解した。
永琳は鈴仙の「波長を操る程度の能力」のポテンシャルを知っていた。
だからこそ永琳は、鈴仙のこれまでの物語を作り、演出した。
その行為がどれだけ許されざる事か。
――これまで人一倍の涙を流し、人一倍の喜びを味わった鈴仙は、
今日の災害の意味等に関する疑問符を消すよりも先に、永琳に噛みついた。

鈴仙「……私は結局。師匠の計画を達成するために、貴女の掌の上で踊り続けて来ただけなんですね。
私だけじゃない。中山さんも、パスカル君も、佳歩達も……もしかしたら、八雲紫や日向小次郎。豊聡耳神子でさえ。
師匠が作ってくれた、『私が主人公になれるストーリー』の筋書きに従わされて来ただけなんですね……!?
――プロジェクト・カウンターハクレイも何もかも。私の活躍や幻想郷の今後には興味がなく。
ただ単純に、私がその、波長エネルギーの優秀な器として成長する為の実験にしか過ぎなかった!」

永琳「……半分はノーで。半分はイエスと言えるわ」

鈴仙「……!」

永琳は鈴仙の反応を予想していたらしく、机上にあった無関係な診療録に視線を戻した。
神々に相応しい万能の目は、鈴仙が真実を見抜いた事により失われ。
そこには後悔に暮れる、年相応の女性が一人座っているだけだった。

696 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:13:16 ID:???

永琳「ウドンゲ。確かに私は貴女を自分の目的を果たす為の道具として利用したわ。
そして、私は貴女がより優秀な道具となる為に様々な演出を施した。
結界の一部を緩めて、他者への強烈な影響力を持つ中山政男を貴女に引き合わせ、
外界に月の技術を漏らし、日向小次郎の野心を煽り立て、
八雲の式に幻術を掛け、結果としてアラン・パスカルをこちら側に引き入れた。
そして……本来は微々たる掠り傷にすらならない、ヒューガーの技術革新による境界否定力を僅かに増幅し、八雲紫へのダメージを強めた。
全ては、今大会を――ひいてはその次の大会を盛り上げて。
それにより生まれるであろう莫大なエネルギーを、貴女の瞳に溜め込んでおくための手段だった」

鈴仙「――だったら、本当に全ての始まりは、師匠だったんですね……」

永琳は静かに頷き――。

永琳「私には自信があったから。未来を見通し、全てを意のままに操り。
そして、誰一人傷つかぬままに鈴仙のみが円満に成長し、最終的には私の目的は穏便に達せられる筈だった。
だけど、現実は違った。今日の大会後に起こった出来事が、私の計画が想定の範疇を越えた事を証明していた……。
――もう一度言わせて貰うわ。ごめんなさい、鈴仙。
私は、貴女を道具として利用する為に貴女を騙し続け、お仕着せの物語を提供して来た。
これからの事について語るにせよ、そうでないにせよ。
私はこの点について、まず誰よりも貴女に謝罪する必要があるわ」

そして、土下座とは行かずとも、深々と頭を下げて鈴仙に許しを乞うた。
それは恐らく永琳の永い永い人生においても初めての事だろうと思った。

697 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/18(水) 01:22:46 ID:Hxgm0fA2
鈴仙「(……師匠が私に。いや、誰かにそこまで頭を下げられる姿なんて見た事が無いわ。
私への謝罪だけじゃない。それだけに師匠が引き起こした事が大きかったという事なの……?
――そして私は。師匠の話を聞いて、何て答えれば良いのかな……。私は師匠を許して良いの、それとも……駄目なの?)」

鈴仙はそんな永琳に対して、何と声を掛けるべきか悩んだ。
自分が今、永琳に対して何を想い、何を望み、何を聞きたいのか。
それらが一斉にスクランブルして、中々言葉に出来ないでいた。

鈴仙「……」

――しかし、そんな中でも鈴仙は辛うじて永琳に対し、こう一言を告げる事ができた。
その言葉は……

A:「――仮にこれまでの話が師匠の筋書き通りだったとしても。私は、楽しかったですよ?」
B:「師匠。私は……貴女を許します。だから、真実を話して下さい」
C:「師匠を許すかどうかは、全てを聞いてからです。続きを話して下さい」
D:「謝るのは私じゃないです。私以外の皆も――必死だったんですから」
E:「ふざけないで下さい! もしそうだとしたら、貴女のせいで多くの人が苦しんだんですよ……!?」
F:その他 永琳への質問については後で纏めて受け付けます。

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

―――――
…と、いったところで今日の更新はここまでです。
色々書きましたが要するに、「これまでの展開は大体永琳のせい」……って感じです。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

698 :森崎名無しさん:2015/11/18(水) 01:25:36 ID:Wkf+/WeU
Aこれも鈴仙って奴の仕業、黒幕はパスカル、大体永琳のせい
容疑者が更に増えた

699 :森崎名無しさん:2015/11/18(水) 01:25:45 ID:4ku5VUNM

乙でした

700 :森崎名無しさん:2015/11/18(水) 01:27:16 ID:rxSzhtTY
A
利用されていただけにせよこれまでに生まれた絆は作り物ではないはずだ。

701 :森崎名無しさん:2015/11/18(水) 01:27:54 ID:I5YLDKhU
D
乙なのです

702 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:15:40 ID:???
こんばんは、更新再開します。
>>698
永琳→中山→鈴仙の流れがあって、パスカル君がこれに全体強化呪文を唱えてるような感じですね。
>>699
乙ありがとうございます。
>>700
そうですね。第二部では鈴仙がこれまで築いた、幻想郷の住人との関係性が大事になると思います。
>>701
乙ありがとうございます。

703 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:16:59 ID:???
A:「――仮にこれまでの話が師匠の筋書き通りだったとしても。私は、楽しかったですよ?」

これまでの物語の全ては、永琳によって仕組まれた物である。
そう聞かされた鈴仙は最初、途方もない徒労感を覚えた。
しかし一方、徒労感を覚えたにしては、永琳に対して殆ど怒りを感じていない自分に、鈴仙は気付いた。
それは一体何故だろうか。――少し考えてみれば、その理由は簡単だった。
如何に鈴仙の物語が誰かによって造られたものであったとしても、
その物語を生き抜いた鈴仙自身の感情は、努力は、友情は、紛れもない真実だったからだ。

鈴仙「――仮にこれまでの話が師匠の筋書き通りだったとしても。私は、楽しかったですよ?」

永琳「……え?」

……だから、鈴仙は永琳に向かってにっこりと笑って、そう答える事ができた。
そして永琳にとって、そんな鈴仙の笑顔はあまりに予想外だったのだろう。

永琳「――貴女。これまで私が言った事を碌に聞いていなかったの?」

鈴仙「聞いてましたよ。それでも、私はこれまで楽しかったって言ってるんです」

永琳「……その暢気さは、巫女にでも似たのかしら?
暢気だけならまだしも、あんたはその上単純なんだし。そんなんじゃ、何時悪い人に騙されるか……」

鈴仙「す、すみません(――あ、あれっ? さっきまで師匠が謝ってた筈なのに。
なんで今、私が謝ってるんだろ……?)」

永琳は思わず素に戻り、まるで普段のお説教の時のように鈴仙を叱りつけてしまう。
鈴仙も条件反射でペコリと頭を下げてしまうのだが、何かがおかしい気がする。

永琳「――おっと。話が逸れてしまったわね。……ごめんなさい」

鈴仙「いえ、大丈夫です……。ご指導ありがとうございます……」

704 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:18:13 ID:???
説教は数分の後に終わった。
永琳も鈴仙も、何だか釈然としない表情で会話を再開しようとするが、何だかしまらない。
今までの永琳の謝罪が嘘だったかのように、場の雰囲気は和らいでいた。
それは、今までの何気ない、普段通りの日常は、永琳にとって何よりも換え難い救いであった事を示していた。

永琳「……ありがとう、ウドンゲ」

鈴仙「――えっ? し、師匠? 今何か仰いましたか……?」

永琳「何でもないわ。……それより、話を進めましょう」

鈴仙「あっ、はい(師匠の顔、少しだけど明るくなった気がする。
……いつも通り、氷みたいに冷たい表情だから分かりづらいけど)」

――そしてだからこそ、永琳はこれまでの罪を清算する為に、これからの事を鈴仙に話そうと思えた。

永琳「……これからは、今この幻想郷に何が起きているのか。そして――これから何が起こり得るのかを話すわ」

鈴仙「……はい」

永琳は再び淡々と話を再開する。その表情にはもはや陰りは無く、代わりに決然とした強い意思が感じられた。

永琳「まず第一に話しておきたいのは、この決勝戦が終わるまで、
私の計画はほぼ完璧に。いや――予想以上に上手く運んでいたわ」

研究室のランプが二人を冷たく照らす中、永琳はまずそう断言した。

永琳「貴女の瞳は私の想像を越えて、様々な波長を溜め込み成長し。
果ては中山政男以上に強力かつ危険な、森崎有三を抑えるに至った。
だから、大会で私達ルナティックスが優勝し、幻想郷全体の価値観が狂う事になったとしても。
貴女の瞳はその価値エネルギーの暴走を、完璧に抑えるに違いないと思っていた。……実際は、違ったけれど」

705 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:20:53 ID:???
永琳の説明を聞いて、鈴仙はスタジアム入口での早苗との話を思い出していた。
――彼女が言うには、今回の正体不明の爆発は、世界の新生の際には必ず起こり得る災害である。
古くはノアの大洪水。最近では外界でも起きた大地震と同じような出来事が、この幻想郷でも起こっているのだと。
永琳が言う価値エネルギーの暴走とは、早苗が言う新生<リーインカーネイション>の事を指すのだろうか。
永琳は早苗の説明を補足するかのように続ける。

永琳「――永遠亭ルナティックスが、優勝候補筆頭の博麗連合に勝利した。
努力の天才である中山政男が、才能の天才である博麗霊夢に勝利した。
この事実は確かに幻想郷にとっては大きい事だけど、しかし本来はエネルギーの暴走が生じる程ではない。
仮に生じたとしても、その程度は貴女がこれまで体験して来た狂気と比較しても、制御不能になる程には成り得ない。
ましてや幻想郷の結界が完璧に破られる事は、ある筈も無いの。

なのに今、そのあり得ない事が起きている理由。それは簡単。
――私達の勝利というエネルギーに反応して、より強大なエネルギーが目覚め、あの場所に萃まったからよ。
そのエネルギーがあまりに強大過ぎたから、貴女の瞳から波長が溢れた。
結界は破れ、結果として新たな新生が起きた。
そして一連の結果、行き場を失ったエネルギーは物理的な破壊の形を取った。
たったそれだけの事であり。そしてその事こそが、私の最大の誤算だった」

鈴仙「よ、より強大なエネルギーって……。
また師匠のお友達の、ドコドコ喧しい白痴の魔王さんとか、長い踊りが趣味の統合思念体さんとかですか?」

永琳「それに似た類……いや。もしかしたらそいつらよりももっと厄介な存在かもね」

鈴仙の冗談に対し、永琳は自嘲的な笑いを浮かべて言った。

永琳「そのエネルギーは、――『彼女』は、名前があり名前が無い存在。
唯一無二の存在でありながら、どこにでも存在しうる。姿を保てない程微弱な癖に、鮮烈な美貌を誇っている。
あまりに醜悪で唾棄したい存在でありながら、誰もが皆彼女を愛し、その存在に魅了されている」

鈴仙「あの、えっと……なぞなぞですか?」

706 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:27:21 ID:???
永琳「生憎と、冗談じゃないわ。私は的確に『それ』を表現しているだけ。
――前に現れたのがもう数千年前だったし。
綿月姉妹を始めとする、信頼のおける月の民にも監視させていたから、安心しきっていたのだけれど
……ウドンゲ達が生んでくれた大きなエネルギーと。
そのエネルギーを激しく憎んだ、とある女性の想いに反応して――『彼女』は、この地に降臨してしまった」

永琳はここで一旦話を切って、周囲を見渡した。

永琳「――さて。ここから先の話は、この子だけじゃなくて、貴女にもしておきたいのだけれど」

永琳は誰も居ない研究室の暗闇に向かってそう言った。鈴仙は一瞬何事かと思ったが、すぐに永琳がそうした理由を理解した。
――何故なら、その暗闇には既に誰が潜んでいたからだ。

スッ……。

暗闇が切り取られ、グロテスクな瞳が散りばめられた空間の隙間が現れる。
端と端とをリボンで結びつけられたその隙間の装飾に、鈴仙は見覚えがあった。

鈴仙「えっ……。ま、まさか八雲紫……!?」

??「――まさか、そんな事が。しかし、貴女の言う通りだとすれば、全て説明が付く……」

――しかし、その隙間を縫って現れた女性は、鈴仙の想像とは違った。
確かに彼女もまた、八雲紫に似た金色の髪をしていたが、背丈からして違う。
藍色の導師服を僅かに揺らし、焦りを含んだ表情でその空間が出て来たのは九尾の狐。そう、彼女は――。

永琳「……こんな時間に悪いわね、……八雲藍」

藍「とんでもございません。むしろ、私にも聞かせて下さい。紫様に。そして幻想郷に今、何が起こっているのかを……」

――藍は恭しく永琳に礼をして、鈴仙の隣に立つ。
妖怪の賢者に仕えし式神は、主がかつて愛した境界の術式を用いて、主に代わって幻想郷を守るべく動いていた。

707 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/19(木) 01:32:14 ID:???
…と、いったところで今日の更新はここまでです。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

708 :森崎名無しさん:2015/11/19(木) 10:34:55 ID:???
乙でした
なるほど……つまり答えは「ロベルト本郷」ですね?

709 :森崎名無しさん:2015/11/19(木) 23:18:44 ID:???
そうか・・・「ロベルト本郷」とは・・・!

710 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/20(金) 01:34:06 ID:???
こんばんは、ほんの少しだけ更新したかったのですが、
仕事が忙しかったので、明日にブラッシュアップして更新したいです。
ただ、明日の夜は飲み会で、土日は旅行なので、場合によっては暫く更新できないかもです(泣)
>>708
乙ありがとうございます。BADENDまっしぐらですねw
>>709
残尿の妖精か何かじゃないですかね…

711 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 00:25:03 ID:???
こんばんは、旅行から帰って来たので少しですが更新再開します。
最近更新が空いていたので、これまでの状況を三行でまとめました。
・鈴仙率いるルナティックスが霊夢率いる博麗連合を破り、全幻想郷大会に優勝
・しかし、大会後紫の様子が激変。それと同時に結界が破れ災害が発生
・その夜、これまでの展開は永琳が原因で、永琳すら看破できぬ存在が居る事が発覚。その正体は…と、いう時に藍が乱入

712 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 00:28:03 ID:???
鈴仙「ど――どうして、貴女がここに。それに、そのスキマ……」

藍「……話せば長くなる。私はただ、月の賢者の知恵を借りに来た。それだけさ」

あくまで平静を装って、藍は小さくかぶりを振って答えた。
鈴仙にとって、藍は単なる顔見知りではない。
全幻想郷選抜大会の予選リーグ最終戦の終了後。
鈴仙は藍に呼び出され、そこで彼女の想いを聞いていたからだ。
藍はその場で、鈴仙にこう請願していた。

――鈴仙。私は君に……紫様考案の『リアル・幻想・セブン』計画の一員となって欲しい。
そして、その上で――紫様の計画を、打ち砕いてはくれまいか。

鈴仙「(リアル・幻想・セブン計画。それは乱心した八雲紫が考えた、
霊夢の為に弱者を嘲笑って下敷きにする、悪趣味で狂った計画。
だけど藍さんは、その計画に自身が選んだ伏兵を忍ばせようと目論んでいる。
――その伏兵によって、計画を変え、八雲紫を変え、そして……幻想郷を取り戻そうとしている)」

藍もまた、自らの信念に基づき奮闘している。そのために彼女は永琳の元を訪れたのだろうか。
そんな鈴仙の内側の問いかけに答えるように、藍はこう言った。

藍「率直に言いましょう。八意永琳、私は貴殿の智恵を借りたい。
我々共通の敵であろう、八雲紫を演じる『何者か』の正体と、その対策について」

永琳「……そういう風に聞くという事は。貴女は八雲紫がもはや、八雲紫では無いという事を認識しているのね?」

藍「ええ。――始めは、信じたくありませんでしたが。
今晩。紫様の象徴でもある、この隙間を操る術式すらも不要と切り捨てた時点で、私の不信は確信に変わりました」

永琳「――そう。もう既に、そこまで進行していたとはね。
だとすると、貴女がこの会話を嗅ぎ付けたのは、中々聡明だったと言えるわ」

713 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 00:29:20 ID:???
永琳の冷たい視線に臆することなく、藍は力強く頷く。
その永琳もまた、何を考えているのか読み取れない表情を僅かに暗くして頷き返した。

鈴仙「――え。八雲紫が、八雲紫じゃないって。どういう事ですか……?
大会後に広場に降り立っていましたけど、あの胡散臭い少女は間違い無く、八雲紫でしたよ」

そしてこうなると、八雲紫を詳しく知らない鈴仙は途端に話題に入り辛くなった。
紫が鈴仙の成長や、プロジェクト・カウンターハクレイ――幻想郷の秩序を変える事を目的とする計画
――を疎んじていた事は知っているが、鈴仙本人と紫との関係は薄い。

鈴仙「師匠がさっき言いかけた、正体不明・実体不明の『彼女』。
それが今、八雲紫の人格を乗っ取っているとか。そんな話なんですか?
その、さっき言ったように。紫が私とか中山さんが生んだ波長のエネルギーを憎んだ事が原因で……」

鈴仙はこれまでの話を纏めるように、恐る恐る切り出した。
自分では荷が重い話だと思って知らんぷりを決め込まない程には、鈴仙は成長していた。
永琳は鈴仙にこう答える。

永琳「ウドンゲ。それは概ね正しいし、貴女にしては名推理だけど。
だけど、それだけじゃ少しだけ足りないわ。
何故なら、私の計画に生じた巨大なイレギュラーには。――『それ』には、人格が無いのだから。
だから『それ』は八雲紫の人格を乗っ取ったというには、正確ではない。
強いていうなら、八雲紫の方が変わってしまったの。『彼女』を受け入れられるようにね」

藍「……紫様は変わってしまった。それにより、貴女が言う『それ』『彼女』なる、
強大なエネルギー体を受容できるよう、自ら在り方を変えてしまった。――貴女は、そう仰ると」

永琳は静かに頷く。鈴仙は当然、パッと聴いてその両者の仔細な違いについて分からなかった。
そのため、

鈴仙「――なら、一体さっきから出て来る『それ』とか『彼女』って一体何なんですか?」

714 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 00:49:10 ID:???
鈴仙は永琳に対して半分詰め寄るよう、こう切り込んだ。
そこで永琳は漸く、先ほど話しかけたイレギュラーについて語り始めた。

永琳「――『それ』は、地上の民の言葉では『憎しみ』を意味するわ。……いや、あるいは『絶望』かしら」

鈴仙「『憎しみ』や『絶望』……? 八雲紫は、そんな曖昧な物に影響されたとか。そういう話なんですか?」

藍「いや、それは在り得ない。私の知る紫様は、そんな陳腐な概念に惑わされなどしない!」

永琳「――そう。貴女の知る八雲紫は、そんな陳腐な概念に惑わされはしないわ。
だけど、今回の件はそんな陳腐な物では無い。古くは月の歴史から生まれ、
数億年の時を経て純化された、完全かつ純粋なる狂気によるもの。
……通常ならば瞬間で自我を崩壊させる筈が、中身は兎も角、ああも原型を保っていられるのは、
八雲紫の精神力が、かくも強靭だからに他ならないわ」

藍「成程、しかし申し訳ない。話の腰を折ってしまったようだ。……しかし、月の歴史、とは?」

途中に藍が横槍を入れる事がありつつも、進み始めた会議は穏やかに進む。
しかしそこから永琳が話した内容の全ては鈴仙は勿論、藍ですら知らない事であった。

永琳「――月には一切の穢れが存在しない。しかし、そこには矛盾がある。
それは即ち、穢れある生を享受しておきながら、月の民はその穢れを嫌い、忌避すること。
一応は生ある者が、自らの生の象徴たる穢れを否定すること。
我らのその傲慢さは過去、月を発展させると共に――その影で、永劫続く、多くの憎しみを生み出して来た」

715 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 01:02:22 ID:???
藍「――月の成り立ちについては、かつて紫様から話を聞いた事がある。
……しかしそれがどう、今の話と関係が?」

永琳「月の民はかつて、どうしようも無く地上に溜まった消せない穢れを一点に集めていた。
しかし、その穢れはやがて溢れて暴れ出し、やがて統合した存在として、一柱の神霊を生んだわ。
世界に絶望し、激しい憎悪のみを糧として生きる。月の神々を以てして、莫大過ぎる力を持つ神霊を」

鈴仙「し、神霊……? 神霊って、神として崇められている亡霊とか幽霊とかですよね。
排除され迫害され、集められた穢れが一つの人格を取るという話自体は、無くも無い事ではありそうですが……?」

藍「――その存在意義を否定され、裏切られた事による怒りや憎しみから生まれた、純粋な感情の発露。
しかし、その感情には確固たる意思が無く。ただ消失するまで永遠に、他者を憎しみ続けるだけの存在。
成程。それなら確かに境界を操作する必要すら無くなるか」

永琳は深く頷き。


永琳「怒りや憎しみの暴走による、大いなる穢れと破壊の発生。
それは我々月の民を戦慄させ、場合によっては仲間同士の血で服を汚した事すらある。
……そう。何故そうだったかは忘れたけれど。私達はその厄災を、『純狐』と呼んでいたわ」


――そして彼女は溜息を吐いて、此度の異変について名称を与えた。


716 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/23(月) 01:04:20 ID:???
……と、言ったところで今日の更新はここまでです。
皆さま、本日もお疲れ様でした。

717 :森崎名無しさん:2015/11/23(月) 07:58:53 ID:???
む、難しい話だ・・・!チルノ!ついていけてるか!?(H並感)

718 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/24(火) 00:15:56 ID:???
こんばんは、今日も仕事がありましたので今から少しだけ更新します。
>>717
後で読み返して、ちょっと勿体ぶり過ぎて論旨が行方不明になってる感が自分でもしましたね(汗)
適宜これまでの話を簡潔に纏めながら、最終的には分かり易い方向に話を持って行きたいです。

719 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/11/24(火) 00:17:55 ID:???
鈴仙を利用して莫大なエネルギーを得ようと画策した永琳。
計画は途中まで思い通りに進んだが、正体不明のイレギュラー的な存在が紫に介入し、事態は深刻化した。
そのイレギュラー的な存在とは即ち月に封じられし強大な怨念であり、『純狐』と呼ばれているらしい。
……ここまでの話を要約すると、こうなるだろうか。
しかし永琳はここまで長く語ってなお、肝心な点を未だ明かしていない。

藍「紫様を狂わせ、変貌させたのは『純狐』たる月の狂気。それは良く分かりました。
しかし、失礼ながら私が知りたいのはそれだけではない。
――私は、どうすれば紫様を元に戻せるのか。その具体的な方法を知りたいのです」

紫の狂気の、幻想郷の危機の原因については良く分かった。
では、その原因に対し我々はどう対処すれば良いのか。
藍が今一度切実に永琳に問いかけた事は、今回の話の核心だった。

永琳「狂気とは即ち、常軌を逸した波長の集合体を意味する。だから、その波長を中和し、分解してしまえば問題無いわ」

そしてこれまでの長い説明とは裏腹に、核心について永琳は単純に応えた。
また、永琳が意図的に答えなかった『どうやって』に対する答えについても自ずと示されていた。
――少なくとも鈴仙にとっては、示されているように思えた。

鈴仙「――師匠。その波長を中和して分解するって言うのは、ひょっとして……」

永琳「……ええ。貴女がこれまでに瞳に蓄えて来て、これからも蓄えるであろう狂気の波長。
その全てを、純狐を受け入れた八雲紫にぶつけてしまえば良いのよ。
――具体的には、八雲紫が示した次の大会。
『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、その時の観客の熱気を貴女が独り占めすれば良い」

強敵を倒し、八雲紫の企みを押しのけ、鈴仙が次の大会でも優勝すること。
それこそが純化された憎しみに駆られる紫を救い、幻想郷を――世界を守る事になると永琳は言う。

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