キャプテン森崎 Vol. II 〜Super Morisaki!〜
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【熱戦烈戦】鈴仙奮闘記37【超激戦】

1 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/06/28(火) 23:47:15 ID:???
このスレは、キャプテン森崎のスピンアウト作品で、東方Project(東方サッカー)とのクロスオーバー作品です。
内容は、東方永夜抄の5ボス、鈴仙・優曇華院・イナバがサッカーで世界を救う為に努力する話です。
他の森崎板でのスレと被っている要素や、それぞれの原作無視・原作崩壊を起こしている表現。
その他にも誤字脱字や稚拙な状況描写等が多数あるかと思いますが、お目こぼし頂ければ幸いです。

☆前スレ☆
【秋空模様の】鈴仙奮闘記36【仏蘭西人形】
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1458962627/
☆過去ログ・攻略ページ(キャプテン森崎まとめ@Wiki内)☆
http://www32.atwiki.jp/morosaki/pages/104.html

☆あらすじ☆
ある日突然幻想郷にやって来た外来人、アラン・パスカルと中山政男との出会いにより、
師匠に並ぶ名選手になると決心した鈴仙・優曇華院・イナバ。
彼女は永琳の庇護下で実力を大きく伸ばし、幻想郷中の勢力が集まった大会でMVPを勝ち取った!

しかしその夜鈴仙は、自身の成長は永琳の計画であった事、その計画の副作用で
月に眠る大いなる厄災――「純狐」が八雲紫の身体を乗っ取り目覚めつつある事を明かされる。
そして、鈴仙は永琳に懇願される。「純狐」の純粋なる狂気を止めるべく、
次に紫が計画した大会――『幻想スーパーJr.ユース大会』に優勝し、世界を救って欲しい……と。

鈴仙は戸惑いつつも、永琳の願いを受け入れ、
幻想郷の秩序の変革を狙う新チーム・リトルウイングズの一員として、大会に優勝することを誓った。
その後、修行のため鈴仙は単身ブラジルに渡り、様々な困難や出会いを経験しつつも、
ブラジルサッカーの登竜門・リオカップにて初勝利を挙げた。

一方時を同じくして、反町、秋姉妹、そしてアリスさんの4人はフランスのサッカースクールに編入学。
彼らはピエールやナポレオン、同じく転校して来た早苗との学園生活を通して絆の大切さを学び、
鈴仙達コリンチャンスに合流すべくブラジルへと発った。
反町一行を新たに加えた鈴仙達コリンチャンスの次なる戦いは、因縁のライバル・サントスFC戦。
スウェーデン産の技術により超パワーアップしたザガロ達、そして伝説の超腹筋戦士を前に、
鈴仙達は果たして勝利できるのか。宇宙の平和と命運を掛けた超激戦が今、始まる。

735 :森崎名無しさん:2016/08/29(月) 00:42:18 ID:???
★鈴仙→ドリブル 54 ( スペードQ )( 3 + 6 )+(ガッツ300未満ペナ-1)=★

736 :森崎名無しさん:2016/08/29(月) 00:45:53 ID:???
★ザガロ→タックル 54 ( ダイヤ3 )( 4 + 5 )+(人数補正+1)=
 ブローリン→タックル 55 ( ハート4 )( 4 + 1 )+(人数補正+1)=★

737 :森崎名無しさん:2016/08/29(月) 00:46:08 ID:???
★ザガロ→タックル 54 ( クラブA )( 2 + 3 )+(人数補正+1)=
 ブローリン→タックル 55 ( ダイヤ5 )( 2 + 1 )+(人数補正+1)=★

738 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/29(月) 00:53:22 ID:???
ザガロにボールを奪われたところで、今日の更新はここまでにします。
奪われはしましたが、ここから先は半イベント的な感じで消化し、明日には試合終了になると思います。
>>718
アリスさん結構ダイヤ引いてる気がします。
>>719
大口叩くとダイスということですね、わかります。

それでは本日もお疲れ様でした。

739 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/29(月) 23:59:18 ID:Fncuvy1E
★鈴仙→ドリブル 54 ( スペードQ )( 3 + 6 )+(ガッツ300未満ペナ-1)=62★
★ザガロ→タックル 54 ( ダイヤ3 )( 4 + 5 )+(人数補正+1)+(イールタックル+3)=66
≦−2→サントスボールに。

ザガロ「……俺は、俺達はサントスだ! 俺達は全世界で一番強いんだぞーーーーーっ!!」

ダダダッ、ズザアアアアアアアアアアアアアアッ!!

鈴仙「くっ……!」

実況「ザガロ選手、ディウセウ選手の激戦を見て戦意を復活させました!
    地を這うロングタックル・イールタックルで鈴仙選手から鮮やかにボールを奪います! そして……!」

ザガロ「(ディウセウ……お前は最後まで良く戦った……ブローリンも……。
     ならば……社長であるこの俺が逃げ隠れていてどうする……!
     他の雑魚共と同じようにヒーローに頼り切りでどうする……!!
     そうだ。俺が……俺が……)――この俺が、全てを支配する! 王となるのはこのザガロ様だーーーーっ!!」

ギュインギュインギュイン! ゴオオオオオオオオオオオオッ!!

ザガロ「この地球もろともこなごなに打ち砕いてくれるぞーーーーー!!」

グワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ……!!


740 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/30(火) 00:00:23 ID:zZwAxU+k
鈴仙「しゅ、シュートォ!? こんなセンターサークル付近で!?」

アヤソフィア「いや……でもこれは案外……決まっちゃうかも……!?」

静葉「そうはさせないわ……。――穣子、私の脚に乗って!」

穣子「そっか。もう温存する必要も無いもんね! いくよ、『オータムスカイラブブロック』!」

アリス「これが最後の戦いね……!」

反町「(本当に地球が砕けそうなパワーを感じるぞ……!? 本当に大丈夫なのか……コレ!?)」

鈴仙「み、皆……! 守って! 動ける全員でゴールを防いで……!
    (私は……行けない! 後は皆が止めてくれる事を祈るだけね……!)」

実況「ザガロ選手、ボールを奪ったや否やその右脚を大きく振り上げた〜〜!
    周囲の気が昂り草木が焼け落ちる! そう、これはザガロ選手の必殺技〜〜!!」

ザガロ「これが最後だ……『ビッグバンイール』!!」

バッ、………ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!


ザガロ「ちゃあーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!」



741 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/30(火) 00:02:21 ID:zZwAxU+k
先着5名様で、

★ザガロ→ビッグバンイール 65 ( ! card )( ! dice + ! dice )=★
★反町→ブロック 49 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)=
 アリスさん→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)+(軽傷未治療-2)=
 ライア→ブロック 50 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)=★
★穣子→オータムスカイラブブロック 62 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)+(30m補正+2)=
 デ・ラーダ→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)+(30m補正+2)=★
★ニータ→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)+(30m補正+2)=
 ミャージ→ブロック 52 (! card)(! dice + ! dice)+(人数補正+3)+(30m補正+2)=★
★ピュジェ→パンチング 58 (! card)(! dice + ! dice)+(40m補正+3)=★

と書き込んでください。カードやダイスの結果で分岐します。

【シューター】−【ブロッカー】
≧5→シュートは邪魔される事無く放たれた!GKとの勝負へ。
=4〜2→シュートは放たれた。しかしこの数値差の人数分威力が落ちてGKとの勝負へ。
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(ディウセウがねじ込み)(ブローリンがねじ込み)(アヤソフィアがフォローし試合終了)
≦−2→コリンチャンスボールに。試合終了。
【シューター】−【キーパー】
≧2→ザガロの『ビッグバンイール』がコリンチャンスゴールを破壊する!
=1、0、−1→ボールはこぼれ球に。そして左から順に
(ディウセウがねじ込み)(ブローリンがねじ込み)(サントスのコーナーキック)
≦−2→コリンチャンスボールに。試合終了。

【補足・補正・備考】
ザガロの「ビッグバンイール」には吹飛係数1があります。
ニータのマークがダイヤで「ダイビングブロック(+4、100消費)」が発動します。

742 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 00:13:33 ID:???
★ザガロ→ビッグバンイール 65 ( ハートJ )( 6 + 1 )=★

743 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 00:17:00 ID:???
★反町→ブロック 49 ( クラブ5 )( 1 + 2 )+(人数補正+3)=
 アリスさん→ブロック 52 ( クラブ8 )( 1 + 5 )+(人数補正+3)+(軽傷未治療-2)=
 ライア→ブロック 50 ( ダイヤ6 )( 5 + 5 )+(人数補正+3)=★

744 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 00:17:57 ID:???
★反町→ブロック 49 ( クラブ10 )( 3 + 4 )+(人数補正+3)=
 アリスさん→ブロック 52 ( クラブK )( 3 + 3 )+(人数補正+3)+(軽傷未治療-2)=
 ライア→ブロック 50 ( ハート9 )( 4 + 3 )+(人数補正+3)=★

745 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 00:19:54 ID:???
★穣子→オータムスカイラブブロック 62 ( スペード10 )( 6 + 5 )+(人数補正+3)+(30m補正+2)=
 デ・ラーダ→ブロック 52 ( クラブ6 )( 5 + 2 )+(人数補正+3)+(30m補正+2)=★

746 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/30(火) 00:26:18 ID:???
穣子達のオータムスカイラブブロックがザガロの最後の一発を止めた!
…と、言った所で今日の更新はここまでにします。
これでサントス戦は試合終了にして、明日は残りの試合描写+試合後イベントに入っていきます。
また、試合後イベントの後は、そろそろ全幻想郷サイドの描写も入れていこうかな、と思っています。
本日も遅くまでお疲れ様でした。

747 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 00:50:56 ID:???
乙でしたー

748 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 07:00:43 ID:???
ところでアリスさんが重傷負ってしまったんですが
次の試合に間に合うんですかね?
彼女がいないと攻守両面で厳しくなりますが…

749 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 07:04:06 ID:???
★ニータ→ブロック 52 ( JOKER )( 6 + 3 )+(人数補正+3)+(30m補正+2)=
 ミャージ→ブロック 52 ( ハート9 )( 5 + 5 )+(人数補正+3)+(30m補正+2)=★

750 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 07:06:34 ID:???
★ピュジェ→パンチング 58 ( ハートQ )( 1 + 5 )+(40m補正+3)=★

751 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 07:06:34 ID:???
★ピュジェ→パンチング 58 ( クラブA )( 5 + 1 )+(40m補正+3)=★

752 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 15:29:34 ID:???
あくまで個人的な意見なのですが
区切りもいいしそろそろ人気投票の結果発表の続きをした方がいいんじゃないですか?

753 :森崎名無しさん:2016/08/30(火) 21:25:58 ID:???
752の意見にはどちかというと大賛成だな
せめて1日1りでもいいから紹介すべきそうすべき

754 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:21:56 ID:???
>>747
乙ありがとうございます。
>>748
重傷から次の試合無傷で出るのは本来難しいですが、
少なくともリオカップ編では負傷の持ち越しはナシという事にします。
理由は…サントスからスウェーデン製メディカルマシーンを押収したとか、そんな感じでいきますw
>>752-753
そうですね、ここ最近は少しでも話を進める事を優先していましたが、区切りも良いので、
そろそろ休止していた人気投票結果発表もやっていこうと思います。
ただ、最近は更新時間が中々多く取れていないのも現状ですので、毎日どちらも更新…とは言えないです。
その際は、気分で好きな方を更新させて頂きます。ご了承ください。

755 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:23:36 ID:???
★ザガロ→ビッグバンイール 65 ( ハートJ )( 6 + 1 )=72★
★反町→ブロック 49 ( クラブ5 )( 1 + 2 )+(人数補正+3)=55*吹き飛び!
 アリスさん→ブロック 52 ( クラブ8 )( 1 + 5 )+(人数補正+3)+(軽傷未治療-2)=59*吹き飛び&負傷悪化!
 ライア→ブロック 50 ( ダイヤ6 )( 5 + 5 )+(人数補正+3)=63★*吹き飛び!
★穣子→オータムスカイラブブロック 62 ( スペード10 )( 6 + 5 )+(人数補正+3)+(30m補正+2)=78
≦−2→コリンチャンスボールに。試合終了。

カッ! ゴゴゴゴゴゴッ……!!

反町「(な、なんて熱量だ! まるで太陽が地球に落ちて来たみたいだ……!!)」

アリス「ダメね。私じゃあ単なる壁にもならないわ……!」

ライア「う、うわあああああーーーっ!?」

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!

第一陣として切り込んだ反町達は、何も出来ずにザガロの右腕から放たれた閃光に飲み込まれるしかなかった。
シュートの威力のあまりの大きさに、周囲の磁場は大きく乱れ、数千Gの重力波が辺りを支配していたため、
彼らはまずその場から動くことすらままならなかった。

ディウセウ「へへっ……やるときゃやるじゃねぇか、ザガロ」

ザガロ「当たり前だ。俺様を何だと思っている……!(――だが、これでもディウセウの全力には敵わないがな。
     あいつめ……後少しで『ブラジル拳4倍・キャノンヘッド』をぶちかませていたというのに、小娘に負けやがって)」

シュートを撃ったザガロも、それを脇で見ていたディウセウも、せめて今のゴールは決まったと思っていた。
仮に負けるとしても、1点差で負けると思っていた。それだけに、ザガロのシュートの威力は凄まじかったのだ。
40メートルの距離をも諸共せずに、必ずやコリンチャンスのゴールを粉々に出来るだろう。

……そんな彼らの最後の期待を奪ったのは、重力をも気にせず空を飛ぶ、一人の少女だった。


756 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:25:02 ID:???
穣子「てーーーーーい!」

バァァァッ! ガキイイイイイイイイイイイイイイイイイイインッ!!

ザガロ「……ダニィ?」

実況「穣子選手〜〜〜! シュート前に静葉選手を土台にして高く飛んでいたため、重力波の影響を受けていなかった!
    彼女は一人大ジャンプして右脚を突きだし、シュートに向かって突っ込んでいきます! そして……そして!!」

ガシイイイッ…ポーンッ!! ……パシッ。

穣子「えへへ……取ったよ!!」

――ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!

実況「し、信じられません! 穣子選手、あのシュートを完全に止めた〜〜!! ザガロ選手、ここで万策尽きる!
    ザガロ選手が必死の修行で編み出した『ビッグバンイール』が通じなければ、もはや彼らに勝ちはありません……!!」

757 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:26:10 ID:???
ザガロ「な、何故だ……! 何故……! 聞いているぞ、貴様等は確か、落ちこぼれの下級神だった筈じゃないのか……!!
     俺の……俺のシュートが駄目だったというのか……!?」

穣子「違うよ。貴女のシュートは凄かった。私達が焼き芋屋さんの経営すらままならない、落ちこぼれのダメ神様なのは本当だけどね」

ザガロ「ならば……何故……!?」

穣子「……」

鈴仙「……!」

穣子はここで鈴仙の方をチラリと見て。そして、鈴仙の考えを代弁するかのように、穣子は確かな自信を秘めてこう言った。

穣子「――落ちこぼれだって。必死に努力すれば、エリートを超える事があるかもよ?」


*穣子がブロックフラグを回収。スキル・丈夫な身体(必殺ブロック発動時、吹き飛び・負傷無効)を習得しました。
*穣子のブロックが第二部の成長限界に達しました。

758 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:28:05 ID:???
*****


ピッ、ピッ。……ピイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!!


コリンチャンス 3 − 1 サントス  試合終了!!


……それから程なくして試合は終わった。これ以上、サントスは攻めきれなかった。
アリスさんがザガロのシュートで重傷を負うというハンデこそあったが、
反町や静葉のパスが、アヤソフィアのドリブルが、そしてそれをサポートする鈴仙の動きが、その穴を数分間の間防ぎ切った。

実況「――試合終了〜〜! 試合は3−1で、コリンチャンスの勝利です!!
    リオカップが始まる前は大会優勝候補と目されていたサントス、まさかの敗北〜〜!!
    そして大会が始まる前までは存在すら認知されていなかったコリンチャンスが、
    ここに来て2連勝! これは、もしかしたらの大番狂わせがあるかもしれません!!」

観客「ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
   「いやー、今日の試合も凄かったな」「俺、コリンチャンスのファンになろうかな」
   「サントスは引っ込め―、金返せー!」「何が伝説の超スウェーデン人だーー!」

――そして、兵どもが夢の跡。スタジアムにはいつも通り実況の針小棒大な煽り文句と、
観客席からの歓声と罵声が残されるのみだった。

鈴仙「(試合が終わった……。私は大きく活躍出来たとは言えなかったけれど、
    それでも皆の頑張りやサポートもあってゴールを2度決める事が出来て……。
    ――そして、今回もなんとか勝てた)」

759 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:29:56 ID:???
試合が終わり、疲労がどっと出た鈴仙はぼうと空を見上げる。……今回も、自分は生き残れた。
大袈裟では無く、そんな感想しか思い浮かばなかった。

鈴仙「(グレミオ戦の時も感じたけれど。ブラジルの……プロのサッカーは、幻想郷のサッカーとはやっぱり違う。
    それぞれがそれぞれのプライドと未来を賭けた、命がけの戦い……)」

ザガロは確かに傲慢で嫌な奴だったし、ディウセウは温厚ながらも狂っている。ブローリンは殺意を剥きだしにした悪魔だった。
しかし、彼らもまた、彼らなりの信念に基づき、それを限界まで燃焼させて最後まで戦っていた。
それだけはどうしても認めざるを得ない。

ザガロ「この俺が……まさか……敗退する事になるとはな……!」

精神的なショックからか、ザガロはボロボロになり倒れていた。
鈴仙は無意識に、そんなザガロの足元に歩み寄っていた。
その時、自分が彼を哀れに思ったのか、それとも無様だと思ったのか……それすらも分からない。

760 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/08/31(水) 00:32:33 ID:fL7Dn6aU
鈴仙「……………」

混濁とした考えが頭を渦巻く中で、鈴仙は思わずこう呟いた。

A:「あんた達の誇り。この私達が受け継いで勝ってあげるわ」
B:「……あんた達は強かった。それだけは保障するわ」
C:「私も、昔はエリート戦士のつもりだったんだけどね」
D:「怖いのよ。私も……いつかこうなるんだ、って思うと」
E:「ギャルのパンティおくれーーーーーーーっ!!」
F:その他 自由選択枠

先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。


*今日の更新はここまでにします。

761 :森崎名無しさん:2016/08/31(水) 00:43:23 ID:LCVJs/bs
F「辛い時も苦しい時も、どんな時でも光陰矢のごとし、よ」

762 :森崎名無しさん:2016/08/31(水) 00:46:47 ID:Jr7lFRig
C

763 :森崎名無しさん:2016/08/31(水) 00:54:17 ID:DKcz1TOU
C

乙なのです

764 :森崎名無しさん:2016/08/31(水) 00:55:42 ID:/WQMIGGc

「そうだ! アリスさん大丈夫なの!?」
ザガーロ社長、バイバーイ!!

765 :森崎名無しさん:2016/08/31(水) 01:14:46 ID:21TEfbJ6
Fそんなことよりブローリンがザガロに近づいたぞ・・・?

766 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/01(木) 00:36:52 ID:???
すみません、今日は更新をお休みします(汗)
予定では明日か明後日には鈴仙の章サントス編を終え、
その後に、幕間(全幻想郷チームの描写)か人気投票の結果発表をしたいと思っています。
>>763
乙ありがとうございます。
>>764
ザガーロ社長はカグーヤ王女のようにはなれませんでしたね…






767 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:20:00 ID:nDfqGhJk
C:「私も、昔はエリート戦士のつもりだったんだけどね」

鈴仙「………私も、昔はエリート戦士のつもりだったんだけどね」

鈴仙は、ザガロの事を笑う気にはなれなかった。
地面に這い蹲って涙を流す彼は、どこか昔の自分と似ている気がしたからだ。

鈴仙「小さい頃は勉強もスポーツもいつも一番。軍事学校でも首席。
    そのまま玉兎の中でも最たる名誉の一つとされる、綿月家の従者となって――。
    あの頃の私ほど、痛々しかったヤツはいないと思うわ」

ザガロ「……」

鈴仙「だからこそ。そこから逃げ出してしまった後――私には何も無いように思えた。
    周囲から評価される自分こそが全てだと、信じて疑わなかったから」

そう思っていたのは決して大昔の事ではない。
僅か1年ほど前――中山やパスカルと出会う少し前までは、
卑屈さで外面は取り繕っていても、鈴仙の内面は空虚さで溢れていた。

鈴仙「だけど……人は。いや、私を人って言うべきなのかは置いといて。
    いやいや、でもエネルギー波を出したり瞬間移動する奴らと比べると大分人間よね……私。
    まあ、それは置いといて。――人は、環境によって変わるもの。
    だから、自分はエリートだとか、凡人だとか、下級戦士だとか。そんな風に区切っても意味が無いと思うわ」

768 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:21:32 ID:???
ザガロ「貴様……この俺に説教を垂れる気か?」

鈴仙「そんな偉そうなモンじゃないってば。ただの感想よ」

ザガロ「……フン。だとしたら、随分とお節介な感想だな。
     ならば俺からもお節介な感想をくれてやろうか。貴様のような奴は異質だ。
     少なくともここ、ブラジルのサッカー界においてはな。
     今は良い顔をしていられるが、――今に必ず、その足を掬われるぞ」

ザガロの眼から涙はもう止まっており、確かな意思の光が戻っていた。
鈴仙は、彼のその忠告は決して単なる負け惜しみでは無いとハッキリと分かった。
だが、その上でこう呟いた。

鈴仙「……だったら、良いよ。私は異質でも」

ザガロ「………」

ザガロは、もう一言何かを言おうと口を開いていた。――が、それが紡がれる事は無かった。何故なら。

ガレリ「――楽しいお遊びはそこまでですぞ、ザガーロ社長」

スウェーデン人の軍団「「「「「「――――!!」」」」」

ザッ! ザッザッザッザッザッ……! チャキッ!

鈴仙「(け、拳銃……本物だ!)」

――鈴仙の周囲は、既に数千もの軍隊により包囲されていたのだから。

実況「あ〜〜〜っと! これはどうした事か!!
    いつの間にやら、これまで試合をしていたフィールド上に、多数のスウェーデン人が現れた!
    そして中央に居るザガロ選手に向かって、揃って拳銃を突きつけています!! これはクーデターでしょうか!?」

769 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:23:01 ID:???
ザガロ「――どういうつもりだ、ガレリ」

ガレリ「どうも何も、こういう事でございます」

ブローリン「…………」

神聖なるサッカーフィールドを埋め尽くす軍人の中から、一人の男が現れた。
目に瑕を負った壮年の男性――のような雰囲気を持つ少年。スウェーデンの助っ人GK・ガレリだった。
後ろに相棒であるブローリン(今はもう大人しい)を侍らせながら、
彼はその反応を楽しむように、慇懃無礼な笑みを浮かべて続けた。

ガレリ「クズ揃いの貧乏チームにすら負ける、こーんな最低のチームには何の未練もない。
    俺はこれまで、貴様のやってきた違法な独占商業行為を記録して来た。
    それをこの場で――数万人もの民衆が集うここで暴露して、貴様を会社から追放させる。
    そして貴様という悪を追放した俺様が、新社長として会社を、そしてチームを引き継ぐのだ。
    サントスの副キャプテンなどとその気になっていたお前の姿はお笑いだったぜ」

ザガロ「ダニィ!? 貴様……はじめからその心算で、俺達に手を貸していたのか……!」

ガレリ「当たり前だぁ。だからこそ俺は金を持っているお前達のチームに目を付けた。
    だが……もう貴様は用無しだ、ザガーロ社長。スウェーデン製のプラズマガンで焼かれるが良い!」

スッ…ダダダダダダダダダダダダッ!!

ガレリが腕を上げると、数千もの兵隊は一斉に銃口から光弾を打ち出された。

鈴仙「ひ、ひえぇぇーーっ!? なんでブラジルに来てまで弾幕ごっこやらなくちゃいけないのー!?」

その性能と威力は戦い慣れた鈴仙でも軽くビビる程度であり、辛うじて避けるのが精いっぱい。
地面に伏せているザガロが避けられる筈が無かった。しかし――。

シュンッ! ガシイッ!

770 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:24:24 ID:???
ディウセウ「ザガロォ! おめえ、しっかりしろ!」

ザガロ「ディウセウ……助けてくれたのか」

そこは彼の腐れ縁の相棒、ディウセウが黙っていなかった。
得意の瞬間移動でベンチ際からフィールドまで移動すると、そのままザガロを抱えて空を飛び銃弾を回避させた。

ディウセウ「……なんとなーく、怪しい気はしてたけどな。でも、そうやって馬脚を現したなら別だぁ!
       悪い奴らは皆、オラがやっつけてやる!! ザガロ、おめえも手伝え!!」

ザガロ「……フン! 貴様に言われるまでも無い! 俺は超ザガロ様だぞ!!」

バッ! ギュインギュインギュイン!

ディウセウ(3倍)「キャ! ノ! ン! ヘーッ!……ドォーーーーーッ!!」

ザガロ「これが超ザガロのビッグバンイールだーー! ちゃあーーーーっ!」

そこから先は、戦意を取り戻したザガロとディウセウが一転を攻勢させた。
二人は気を高めるとそれぞれ全力の必殺シュートを放つ。
それだけで数千いたスウェーデン兵の大半は吹き飛ばされてしまい、
残された残党も所詮は金でガレリに雇われた傭兵のため、すぐに退散してしまう。

ガレリ「あのデカブツは戦闘力24000……。そしてザガロの方は18000……予想通りだ。
     それと近くに戦闘力1200ぽっちの兎が居るが……まあ奴は関係ないし放っておこう」

鈴仙「(今なんか、意味不明な尺度から馬鹿にされた気がする……)」

――ディウセウとザガロの力により、後僅かに鈴仙の体術によりスウェーデン兵があらかた片付いてもなお、
ガレリはその笑みを絶やさなかった。

771 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:25:48 ID:???
ディウセウ(3倍)「さあ、後はおめえだけだ! 神聖なサッカースタジアムで暴力だなんて、オラゆるさねえぞ!!」

ザガロ「貴様は見る限り、戦士タイプのスウェーデン人とは思えん。
     ブローリンに頼るのは明白だろうが、俺とディウセウが力を合わせれば、奴とて無事ではいられまい」

ガレリ「フフフ……果たしてそうかな? ――ブローリン、気を高めろぉ!」ピロリロリロ

ブローリン「ぬ、ぬうううん……! カグロッ……トォーーーーーー!!」

ゴオオオオオオオオオオオオオオッ!

ザガロ「ダニィ……! こ、この気は……! ――貴様、試合中はまだ手加減していたというのか!?」

ディウセウ(3倍)「な、なんだとぉ……!」

ガレリ「奴が本気を出すと地球が壊れてしまうからな。無傷でサッカーをさせる為にこの俺が制御装置を仕込ませているのだよ。
    さて……本気を出した奴のパワー。戦闘力に換算すると……そうだな、1575億と言ったところかぁ」

ザガロ「そ、そんなぁ……! もうだめだぁ、おしまいだぁ……!? 勝てる訳がないょ」

ディウセウ(3倍)「へ、へへ……!(おかしいな。もうちょっとで死んじまいそうなのに……。
           地球だって壊れちまいそうなのに……。オラなんだか、ワクワクがとまんねえぞ!!)」

鈴仙「(……あ、頭が痛い。地球よりも先に、この非常識なバトルに私の頭が割れそう)」

幻想郷とかとはまた別次元な意味で常識に囚われない状況下に置かれて……。
鈴仙はいよいよ頭痛が酷くなっていた。

772 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:27:02 ID:???
実況「み、みなさん! ブローリン選手の気が高まっています! このままではこの地球が破壊され尽くしてしまう!
    危ないので一刻も早く避難してくださーい!!」

ワアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!? キャーーーッ!

静葉「逃げましょう、皆! ここに居ると気の高ぶりで蒸発してしまうわ!」

穣子「そ、そんなぁ……鈴仙がまだ、あのスタジアムに残ってるんだよ!? 一樹君、離してよぉ!?」

反町「(駄目だ。俺だって鈴仙さんが心配だけど……。それ以上に、穣子さんが居なくなって欲しくない……!)」

アリス「(鈴仙……貴女の事は忘れない。私の……始めての……トモダチ)」

アヤソフィア「いやはや、ただのサッカー大会だった筈なのに。大変な事になっちゃいましたねぇ」

鈴仙よりも先に控室に戻っていた他のコリンチャンスメンバーは何とか難を逃れ、
観客達と一緒にこの最終決戦会場から脱出出来ていた。
無論、仲間の一人を置き去りにしてしまった事への罪悪感はぬぐえない。
だが――その中でもコーチだけは穏やかにスケベな笑みのまま、確信を持ってこう言った。


コーチ「なーに。ワシは心配しとらんよ。あやつの心が、あの悪魔にも、間違い無く届いとる筈じゃ。
     だったら、みーんな上手くいく。鈴仙の人参柄パンティを賭けてもええゾイ」

773 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:33:48 ID:???
***


ガレリ「さあいけブローリン! この生意気なブラジル人共を消し去ってしまえ〜!!」

ブローリン「ど……どぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

――カッ! ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!

ザガロ「終わりだ……!」

ディウセウ(3倍)「へへ……! すげえな、こんなにつええ奴がいるなんてよ……!」

鈴仙「(だ、駄目……! あまりにも爆発の衝撃がデカすぎる! これじゃ、コンマ数秒後には私達、ミンチよ……!!)」


しかし、コーチの確信とは裏腹に、スタジアムではたった今、無慈悲にもブローリンの爆発波が放たれていた。
スタジアムの中にあるあらゆる物が吹き飛ぶ中で、鈴仙の命の灯もまた掻き消されそうでいて――。

………オオオオオオッ。

鈴仙「あ、アレ? 死んでない!?」

――それはいつまで経っても訪れなかった。
何故なら、ブローリンは鈴仙達に対して害意を持っていなかったからだ。

ガレリ「な、何故だ……ブローリン!?」

ブローリン「ガレリィ……勘違いするなぁ。俺はカグロットをこの手で地獄に叩き落したいだけだ。
       決して貴様の言いなりになどにはならぬぅ!」

かつて悪魔と呼ばれていた少年は、……今、鈴仙達の前に、一時的な味方として立ってくれていた。

774 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/02(金) 01:35:16 ID:???
……と、言った所で今日の更新はここまでです。

775 :森崎名無しさん:2016/09/02(金) 01:38:23 ID:???
乙なのです

カグロット「おいこらちょっと待てやぁ!? 私がなにをしたって言うのよ!?」

776 :森崎名無しさん:2016/09/02(金) 16:58:01 ID:???
鈴仙=栽培マンかぁ……

あのウサ耳植えれば鈴仙もどきが生えてくるのかも
欲しい(直球)

777 :森崎名無しさん:2016/09/02(金) 22:23:30 ID:???
鈴仙ちゃん欲しい(ド直球)

778 :森崎名無しさん:2016/09/02(金) 23:39:40 ID:???
でもウサ耳から下は栽培マンやで

779 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/04(日) 00:41:34 ID:???
すみません、昨日今日と仕事やつきあいで多忙だったので、
更新をお休みしています。明日は夕方から更新したいと思っています。
>>775
乙ありがとうございます。
>>776
パワーだけならリベリオにも匹敵します。
>>777
深秘録特典サントラの鈴仙欲しいです(真顔)
>>778
実は今の鈴仙も、永琳が地球に来た際に植えた栽培ウドンの一匹です。(うそ)


780 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/05(月) 01:27:08 ID:???
すみません、更新したかったのですができませんでした(泣)
時間が取れ次第また更新再開したいので、お待ちください。


781 :sage:2016/09/05(月) 23:51:58 ID:u1UrNEww
乙です。リアル優先で無理なさらず!

782 :森崎名無しさん:2016/09/06(火) 00:26:37 ID:???
のんびり待ってるのでお気になさらず〜

783 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 22:50:26 ID:???
更新再開します。
>>781
乙ありがとうございます。お言葉に甘えて無理せず休ませて頂きました。
>>782
ありがとうございます。最近は仕事が忙しいので、のんびり更新させていただきます。

784 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 22:52:54 ID:???
ガレリ「馬鹿な……制御装置が作動しないだと……。くそっ!」

ダッ!

ブローリン「どこへ行くんだぁ?」

ギュピッ、ギュン……ガシイッ!
グググ……バギバギバギ……ドガアアアアアアアアアンッ!

ガレリ「(実のチームメイトに殺される……これがスウェーデン人の定めか……)」

ブローリンは逃げるガレリを容易く捉え、ゴールネットを網代わりにしてその中に閉じ込めた。
そしてその状態から気を高め、ガレリが入った網を腕力で握りつぶし――暫くしたらもう、ガレリは粉々に粉砕されていた。

ザガロ「……何故助けた」

ブローリン「貴様等も勘違いするなぁ。別に貴様等の事を守ろうと思った訳じゃない。
       感謝なら、あそこで震えてるガキにするんだなぁ……」

ディウセウ「あのガキって……レイセンのことか?」

鈴仙「(ひいっ! そこで私に話を振らないで!?)」

一秒でも早くこの場から逃げ出したい鈴仙にとっては不幸な事に、ブローリンは鈴仙を指差し頷いた。
彼の瞳は相変わらず狂気に包まれていたが、それでも試合中よりは落ち着いているようだった。

ブローリン「俺は小さい頃カグロットに泣かされた恨みを返すべく生きてきた。
       それはこの高すぎる戦闘力からガレリィ共々故郷を追放されて以来、ずっとだ……」

腹筋パワーにより増幅した全身は変わらない。だが、その瞳の向こうには僅かの郷愁があった。
それを悟られぬためか、ブローリンはそれ以上を言わず、代わりにこう続けた。


785 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 22:55:29 ID:???
ブローリン「だからこそ、カグロットには最悪の絶望を見せてやる必要がある。
       そのためにはカグロットの手下、貴様をここで殺す訳にはいかない……。
       ヤツはカグロットの目の前で、無残に殺されなくてはならぬのだぁ」

ザガロ「だから助けた、か……。フン、改心したと思えばとんだクソッタレ野郎だ」

ディウセウ「でも気になるなー。そのカグロットって奴。あのブローリンがここまで言う位だから、
       きっと化け物みてえにデカくてつええ奴なんだろうなー。くーっ、オラも戦ってみてー!
       ブローリン、良かったらもうちょっとここに居て、一緒に修行しようぜ!」

ザガロは相変わらずこの殺戮に飢えた悪魔を軽蔑の眼差しで見ていた。しかしディウセウは別だった。
持ち前の明るさと能天気さ、そしてひたすらに力を求めたがる彼にとって、ブローリンはもはや戦友の一人だった。
その尊い友情の前に、カグロットもとい輝夜及び鈴仙の人権(兎権?)はあってないようなものだった。

ブローリン「この俺と修行とは命知らずめ。俺が本気を出せば、貴様等など一瞬で宇宙のチリに出来るんだぞ?」

ディウセウ「そうなったら、オラが全力で修行して止めてやる! な、おめえもそうだろ、ザガロ!」

ザガロ「ケッ……勝手にしろ」

鈴仙「(しれっと殺害予告されるのはもう慣れてるから良いとしても。姫様ファンクラブがまた増えたわね……)」

物騒な事を口々に申し立てながらも、サントスのメンバーとブローリンは打ち解けている。
これも友情の一種か…と鈴仙はいよいよ一歩引いた目線で彼らを微笑ましく見守っていたが――。

786 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 22:59:31 ID:???
ブローリン「カグロットの手下ァ」

鈴仙「え!? まだあるの!?」

ブローリンは確かな敬意を籠めて向き直り。彼はカグロットでは無く鈴仙に向けて、最後にこう言った。

ブローリン「貴様の戦いはクズそのものだったが……貴様は諦めず最後まで戦い抜いた。
       その姿勢が俺の中の狂気を振り払い、ガレリィの洗脳を防ぐきっかけとなった。
       ……伝えておけ。この礼は、カグロットをより無残な方法で殺す事で返させて貰うとな。
       ではさらばだ、勇気あるクズ、レイセンよ! うははははははは! はははははははっ!!」

バッ! ギュウウウン!

ディウセウ「おっ、早速舞空術の修行かァ。オラ負けねえぞ!」

ザガロ「待て二人とも! 俺様を置いてけぼりにするなーーーっ!!」

バッ、ババッ! ギュウウウウウウウウウウウウウン!

鈴仙「(私は騙されないわよ。この何となくいい話っぽい雰囲気に……。だって、ガレリ君とかしれっと殺されてるし)」

こうしてブローリンと、それを追うディウセウとザガロは――サントスの戦士達は空へと消えていった。
彼らが地球上のどこに――いや、もしかしたらあの世かも――修行をしに行ったかは、誰にも分からない。
というか分かりたくない。鈴仙にできる事といえば、この狂気的な空間に必死にあらがう事だけだ。

鈴仙「でも、まあ。何はともあれ、これで一件落着……なのかな」

観客も避難のため退場しており、完全に無人となったスタジアムで鈴仙はふう、と溜息をついた。
ただ、溜息を吐きながらも。試合直後の時と比べると、自身の心は満たされているように思えた。
自分を認めてくれたような、そんなブローリンの言葉に何だかんだ救われたのかもしれない。

787 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:03:35 ID:???

鈴仙「さてと……行かなくちゃ。皆今頃、ホテルに帰っちゃってるかなぁ」

これ以上、細かい事を考える気もしなかった。鈴仙は慌てて控室に残されていた自分のカバンを手にとり、
そのままスタジアムを去る事にした。

タッタッタッ……ドシン!

鈴仙「あいたっ、ごめんなさーい」

少年「……………」

タッタッタッ……。

――スタジアムの入り口で人とぶつかった気もしたが、鈴仙は気にも留めずにそそくさと立ち去る。
人口の多いブラジルでは人との接触(あるいはそれに伴うひったくりも)など日常茶飯事だ。
サイフの所在だけ確認して安心した鈴仙は、仲間と合流する為に再び走り出した。

少年「…………」

そして、その少年は鈴仙とぶつかった事にも気をとめず、案山子のようにスタジアムの外を見ていた。
正確には、鈴仙が彼とぶつかる前にすれ違った、「とある人物」の影に夢中となっていた。
オレンジに近い茶髪を靡かせて、彼は白昼夢に浮かれたように、繰り返しその名を呟いた。



少年「やっと見つけた。……アーサー」




                                        〜鈴仙の章 その2 終わり〜 

788 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:25:37 ID:???
鈴仙の章その2終了時の能力値
選手     ド パ  シ タ  カ ブ せ  総  高/低 ガッツ フラグ
鈴仙    54 ..54 55 52 52 47 53 ..367 3 / 4  990  ―――
反町    53  55 55 53 51 49 54  370 4 / 4  870  ドリブル、パス、スカイラブ
静葉    54  53 51 55 53 50 50  366 3 / 2  830  (特殊スキル)
穣子    50  49 48 55 53 56 51  362 3 / 3  880  タックル、競り合い
アリス   57  54 .52 54 56 52 50 .375 3 / 3  800  タックル、ブロック、特殊スキル

  鈴仙
※所持中のフラグ:ドリブル(15/20)、低シュート(10/20)、タックル(10/20)、アリスさん操作(特殊)
ルナティックブラスト(1/4でドリブル+4)
ラビットスターター(1/4でドリブル+2、吹飛2)
マインドシェイカー(シュート+5、1/4で敵GKにバランス崩しペナ(−2))160消費 
マインドブローイング(シュート+7、1/4で敵GKにバランス崩しペナ(−2)、吹飛5)200消費
マインドエクスプロージョン(シュート+9、1/4で敵GKにバランス崩しペナ(−2)、吹飛2、常時使用不可)250消費
マインドスターマイン(空シュート+4、1/4で敵GKにバランス崩しペナ(−2))200消費
マインドベンディング(近シュート+5)120消費
インビジブルデューパー(シュート+12、要てゐ(※)、1/4で失敗)250×2消費
真実の友情(シュート+14、要佳歩、てゐ(※)、ポスト・枠外無効)250×3消費、1試合1回限り
 ※発動の起点はてゐ。発動には(佳歩と)てゐと鈴仙がゴール前まで上がっている事が必要。
リフレクトバレット(低シュート+6、要パスカル、200×2消費)
玉兎スルー(スルー+3)150消費
月人師弟コンビ(パス+2の連続ワンツー、要永琳)60消費
タイガーバニーシンフォニア(パス+2の連続ワンツー、要星)80消費
マインドストッパー(1/4でタックル+3)
アイドリングウェーブ(1/4でタックル+2)
アキュラースペクトル(1/2でパスカット+2)
スキル・狂気の瞳(全判定につき、スート一致時で敵能力−2)
スキル・心象操作(自分が反則時の判定1段階緩和)
スキル・足が速い(細かい判定で有利になるかも?)
スキル・オフサイドトラップ(前線へのスルーパスを1/2でオフサイドにできる)
スキル・フェアプレイ精神(鈴仙は反則を犯さず、代わりに鈴仙が反則の条件を満たした場合−3のペナを負う)

789 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:27:38 ID:???
     反町
毒々しいドリブル(1/4でドリブル+2)
トリカブトパス(パス+2)60消費
オオゼリパス(パス+3)80消費
毒の空と乙女の心(パス+2の連続ワンツー、要静葉、穣子)100×3消費
強烈なシュート/ヘディング/ボレー(1/2でシュート+2)
アキュラシーシュート(シュート+4、ポスト無効)120消費
スコーピオンドライブ(シュート+8、ポスト無効)250消費
ポイズンヘッド(高シュート+4)
トクシックインパクト(低シュート+4)200消費
ポイゾナスオーバー(低シュート+6、吹飛5)250消費
ネオポイゾナスタックル(1/4でタックル力+3)
ポイゾナスタックル(1/4でタックル力+2)
スキル・秋ジスタ(9月〜11月限定でスキル・ファンタジスタを得る)
スキル・オータムスカイラブ(オータムスカイラブの土台になれる)
スキル・ポイゾナスセンス(反町のパス時(ワンツーは含まない)、敵の人数補正に−1)
     静葉
落葉ターン(1/4でドリブル+4)
ダスクフォーリンパス(パス+3)80消費
フォーリンパス(パス+2)60消費
毒の空と乙女の心(パス+2の連続ワンツー、要静葉、穣子)100×3消費
落葉シュート(シュート+5)160消費
無回転落葉シュート(シュート+7)200消費
オータムスカイラブハリケーン(空シュート+5、要土台)200×2消費
秋の大三角(空シュート+8、要穣子or静葉&ゴールバー)300×2消費
オータムスカイラブタックル(任意でタックル+5、要土台)150×2消費
ロストウインドロウ(1/2でタックル+2)
フォールカット(1/2でパスカット+2)
オータムスカイラブパスカット(任意でパスカット+5、要土台)150×2消費
オータムスカイラブブロック(任意でブロック+6、要土台)150×2消費
オータムスカイラブクリアー(任意で空クリア+3、要土台)150×2消費
スキル・オータムスカイラブ(オータムスカイラブの土台になれる)

790 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:28:57 ID:???
     穣子
※ブロック成長限界
山神キープ(1/4でドリブル+3)
毒の空と乙女の心(パス+2の連続ワンツー、要静葉、穣子)100×3消費
オータムスカイラブハリケーン(空シュート+5、要土台)200×2消費
秋の大三角(空シュート+8、要穣子or静葉&ゴールバー)300×2消費
ウォームカラーハーベスト(1/2でタックル+2)
オヲトシハーベスター(1/4でパスカット+2)
オータムスカイラブタックル(任意でタックル+5、要土台)150×2消費
オータムスカイラブパスカット(任意でパスカット+5、要土台)150×2消費
オータムスカイラブブロック(任意でブロック+6、要土台)150×2消費
ロイヤルスイートポテトルーム(1/4でブロック+8)250消費
スイートポテトルーム(1/4でブロック+6)150消費
ポテトルーム(1/4でブロック+4)100消費
オータムスカイラブクリアー(任意で空クリア+3、要土台)150×2消費
スキル・オータムスカイラブ(オータムスカイラブの土台になれる)
スキル・丈夫な身体(必殺ブロック発動時、吹き飛び・負傷無効)

     アリス
プリズムターン(1/4でドリブル+4)
都会派なドリブル(1/4でドリブル+3)
頭脳的なドリブル(1/4でドリブル+3)
アーティクルサクリファイス(パス+2)60消費
ドールミラセティ(パス+2の連続ワンツー、要上海or蓬莱)80×2消費
ひとりドールミラセティ(パス+2の連続ひとりワンツー)160消費
アーティフルドライブ(シュート+8)250消費
ドールズ・ウォー(低シュート+5)250消費
トリップワイヤー(1/4でタックル+2)
ムーンサルト上海(1/4でパスカット+4)
上海人形カット(1/4でパスカット+3)

791 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/06(火) 23:32:35 ID:???
――と、言った所で文章だけで短いですが、今日の更新はここまでです。
次回は全幻想郷サイドの描写を軽く行い、次の仲間の章選択に入りたいと思います。
(ちなみに、次回の鈴仙の対戦相手はフラメンゴです。このチームもサントス同様本編より強化されています。)
また、余裕があれば人気投票の結果発表にも入っていきたいです。
本日もお疲れ様でした。

792 :森崎名無しさん:2016/09/07(水) 00:03:11 ID:???
乙なのです

鈴仙「頑張れアリス。お前がナンバーワンだ」

793 :森崎名無しさん:2016/09/07(水) 00:09:26 ID:???
乙でしたー
サントス戦が濃すぎてもう狂気成分はお腹いっぱいだぜ

794 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/08(木) 00:50:33 ID:???
すみません、今日は無判定パートを書いていましたが、終わらなかったので更新をお休みします。
明日くらいには纏めて幕間パートを終わらせる予定です。
>>792
乙ありがとうございます。実際総合力的にはアリスさんがナンバーワンなんですよね…。
序盤の練習や特訓の引きの悪さが効いていますね。
>>793
乙ありがとうございます。リオカップ編はこれ以降シリアス目になる予定です。






795 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:05:39 ID:???




   **********




【Interlude】


場面は一旦移り、ブラジルからは地球の裏側となる幻想郷にて。

紫「…………」

八雲紫は――今もなお彼女をこう呼称して良いのならば――、私室に籠り、
静かな表情で自らが選出した全幻想郷代表メンバーの一覧を眺めていた。

796 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:06:43 ID:???

全幻想郷選抜代表 メンバー
(このメンバーは、今後の必要に応じて、適宜追加変更がなされる場合がある。)

FW:
 ・レミリア・スカーレット
 ・星熊 勇儀
 ・洩矢 諏訪子
 ・フランドール・スカーレット

MF:
 ・博麗 霊夢、
 ・八意 永琳
 ・風見 幽香
 ・聖 白蓮
 ・十六夜 咲夜
 ・東風谷 早苗

DF:
 ・西行寺 幽々子
 ・八坂 神奈子
 ・比那名居 天子
 ・レティ・ホワイトロック
 ・藤原 妹紅

GK:
 ・八雲 紫
 ・蓬莱山 輝夜
 ・伊吹 萃香

797 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:09:27 ID:???

それは数か月ほど前、彼女が幻想郷中に発表した代表選手リストと全く一致しており、真新しい情報ではない。
しかしそれでも、紫は一人一人を愛おしむように、この名前の羅列を眺めている。

紫「(……このリストは、決して完璧という訳ではない)」

月の狂気を一身に纏った妖怪の賢者は、思念を統合させる手段として、
今一度全幻想郷のユニフォームを纏うべき選手について思いを馳せているようだった。

紫「(……本来このリストに最優先で載るべきだった、パチュリー・ノーレッジにアリス・マーガトロイド。
   それに、レギュラー陣の穴を埋める補欠として検討していた、寅丸星に古明地さとり。
   加えて、三下政治家の豊聡耳神子が引き抜いた魂魄妖夢に、勝手に行方をくらました射命丸文。
   ――彼女達が私の下に降りてくれれば、このチームは間違い無く完璧だったでしょうけれど。
   ……それでも、私には勝算がある)」

窓を閉ざした暗い部屋にはろうそくの明かりだけが灯り、
彼女の孤独を妨げる者はもうこの世界のどこにも居ない。そんな錯覚すら抱かせる。

ガラリ……。

ラズリー「入るわよん」

……八雲紫の新たな友人である、彼女を除いては。
ラズリーはその名前に沿った青いセミロングを揺らしながら、
全く遠慮する気配を見せずに紫の傍へと歩み寄った。


798 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:11:00 ID:???
ラズリー「んもー、またリストを眺めてるのね? 心配性なんだから」

紫「心配などしていないわ。あらゆる可能性を想定して、計算を重ねていただけよ」

ラズリー「それを世間一般では、心配してるって言うのよ」

かつての忠臣である八雲藍は追放された。
今頃は地獄の大神殿の奴隷として石運びに夢中…とはラズリーの弁で、
実際に彼女が今、何を感じ何をしているかは紫には知り得ない。
が、すでに紫にとって古い式は興味の埒外。
今の彼女の関心の全ては全幻想郷代表と、その勝利のみに向けられていた。

ラズリー「まあいいけど。で、計算の結果はどうだったのー?」

そんな紫とは対照的なのはラズリーだった。格式も何も無いおちゃらけたシャツに、
意味も無く派手なスカートを身に着ける彼女は、頭上の球体じみたオブジェも込みで、
笑いによって女帝を諌め操る道化師と呼ぶに相応しい。
道化師の間の抜けた問いかけに、紫は楽しそうに応じた。

紫「――勝てるわ。だけど、それには三つ程条件がある」

ラズリー「ふーん。で、その三つって?」

紫「第一。八意永琳が反旗を翻さないこと」

紫は病的に細い指を一本だけ立てながら答える。

紫「――と、言っても。これは殆ど可能性が無いと考えているわ。
  全幻想郷代表として召集したメンバーのうち、私を倒し得るのは彼女だけだけど……」

ラズリー「ああ、なるほどね。貴女と私という二対一の不利な状況下でクーデターは起きえないから、問題にならないと。
      ま、仮に起きたらその時は、少なくとも惑星の一つ二つが吹っ飛ぶ事は覚悟しないといけないしね」

799 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:12:24 ID:???
紫「彼女はとても計算高い。この星を丸ごと犠牲にしてまで、勝ち目の薄い戦いはしないわ。
  だから少なくとも大会終了までは、この均衡した状況が続くと考えられる。これが一つ。
  そして二つ目だけど……それはラズリー。貴女の方が詳しい筈よ」

ラズリー「えっと、私の方が詳しいっていうと……ああ」

ラズリーはぽんと拳を叩いてわざとらしく承知してみせる。

ラズリー「世界各地にバラ撒いた、代表選手の育成『とか』の事ねー。
      確かにこれが上手く行かなかったら、大会優勝はかなりおぼつかないものね。
      地味だけど、確かに気になる要素だわ、これ」

くすくすと笑って、彼女は『とか』に変なアクセントを加えつつ、紫に代わって二本目の指を立てた。

ラズリー「その辺はそいつら次第……ってワケだけど。
     でもとりあえず、一足先にフランスでのサッカー留学を終えた東風谷早苗は、
     技術的にも精神的にも、一回り成長した感があるわね。
     イタリア、メキシコ、イギリス……他の地域に派遣した子も同じ位成長してると仮定すれば、
     その辺りは心配ないかな、って思うわよん」

だけどあの小娘嫌なのよねー、ファッションセンス皆無だし……と愚痴りながらも、ラズリーは自信を持って紫に応えた。
全幻想郷の代表選手達のうち、数名を海外へと派遣するというのはラズリーの提案だった。
だが、その理由は前述に述べた選手の強化だけでは無い。

ラズリー「あと……あんたが心配していた、『紅魔派閥』に力を持たせないようにも配慮しといたわ。
      私の部下のピースを使って、サッカースクールの編入試験時に睡眠薬を盛らせたのが効いたみたいね。
      独学で鍛えたFWとしての個人技は中々だけど、あれだけじゃ、代表にねじ込むのは難しいもの」

紫「私としては、そっちの方が喜ばしい報告ね」

ラズリーが先程『とか』と、敢えて強調して答えた理由こそが、紫の憂慮の2番目だった。
つまり、レミリア・スカーレットを中心とした『紅魔派閥』の台頭である。

800 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:13:56 ID:???

紫「レミリア・スカーレットとその一派は明らかに私達を敵視している。
  加えて、一匹狼である事を好む風見幽香や比那名居天子、藤原妹紅と違い、
  彼女の下には十六夜咲夜やフランドール・スカーレットなど、強力な派閥構成員が居る。
  隙あらば彼女は全幻想郷を離反し、新たなチームを立ち上げようと画策しているように見えるわ。
  ……だから、八意永琳の次に優先して、彼女達に目を配る必要があった」

ラズリー「そんな意味でも良かったでしょ? あいつら以外の全幻想郷代表選手も、海外に派遣するってアイデア。
      私達を出し抜いてドイツに渡ったチスイコウモリの妖怪も、今頃悔しがってる筈よ」

八雲紫は、『大きな舞台で全幻想郷代表を勝たせ、幻想郷の秩序の絶対性を証明する』という当初の目的を貫くつもりだ。
八意永琳との最終戦争を開始し、幻想郷を含めた全宇宙を焦土にするつもりは毛頭無いし、
反抗的な下級吸血鬼を暴力で従える事も、無論可能ではあるが敢えてはしない。
あくまで、正々堂々としたサッカーの世界で勝つからこそ、その正当性を広く証明できると考えている。
彼女の目的は、サッカーによる世界の支配だ。紫は続けた。

紫「……そして。第三の条件だけど」

ラズリー「昔の貴女の事だったら、ここまで勿体ぶる事なく、素直に狼狽えてたと思うのに。
      それが一番大きな理由なんでしょ? チーム的にも、『八雲紫という名の妖怪』的にも」

そこで紫は後ろにある闇に眼を交わし――ラズリーはようやく初めて、
この場所に居るのが自分と紫の二人だけでは無い事が分かった。
蝋燭の明かりが見えない奥に、彼女は確かに『いた』。

801 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:16:04 ID:???
霊夢「……………」

紫「……霊夢はあの大会以来、人形のように虚ろになってしまった。
  昔の私ならば、そこに哀しみだとか後悔だとか、そんな感情を抱いたのでしょうけれど。
  今の私にとっては、彼女の選手としての復活こそが、大会優勝の為の大前提であると。
  それ以上の感想を抱けないの」

病的に白い紫よりも更に白い肌。不愛想ながらも感情豊かだった表情は失われている。
あの全幻想郷選抜大会の決勝戦。一瞬は博麗の巫女として純化された存在となった筈の彼女は、
純粋過ぎた故に、崩壊するスタジアムで見届けた親友の喪失に耐え切れず、虚ろとなっていた。

紫「可愛い可愛い私の霊夢。……全幻想郷代表の誰よりも高い総合力を持ち、
  誰よりも強力な必殺技を持ち、私に逆らう事の無い忠実な駒である可愛い霊夢。
  ――ええ、やっぱり私は今も、霊夢を可愛いと思っている。
  だけど昔の私も、こんな理由で霊夢を可愛いと思っていたのかしら?」

そして紫もまた、内心では戸惑っていた。
彼女の内心に生まれた狂気は、前よりも確実に彼女自身を蝕んでいた。
しかしそれを気にする事なく、無神経な程楽しそうにラズリーは、

ラズリー「……ま、そんなことはどうでも良いじゃない。
      愛っていうのは突き詰めて考えれば損得勘定の一致、とも言うワケだしさ。
      それにそれにっ。今日私が来た理由はズバリ、八意永琳対策にもなり、紅魔派閥対策にもなり!
      そして何より、霊夢復活の為にも、必要不可欠なピースを持って来たからなのよー」

あたかも予定調和を楽しむかのように、ウキウキ顔でそう答えた。
そして彼女が闇の中振り向き促すと、霊夢はまるで人間のように目を丸くして、

霊夢「……ぁ」

――と、久しぶりになる声を出した。そう。ラズリーが始め霊夢に気付かなかったように。
この舞台上には、霊夢が予想もせぬ第四の人物が立っていたのだ。

802 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:20:12 ID:???
ラズリー「いやー、流石の私も一人で魔界の神を相手取るのは大変だったわ。
      だけど、八意永琳の一派――プロジェクト・カウンターハクレイにも相当の深手を負わせる事にも成功したし、
      レミリア・スカーレットとも同格と言える、幻想郷最高のFWを確保する事にも成功した。
      これでFWはレミリア一強ではなくなる。今後彼女の発言力は、多少なりとも衰えるでしょうね。
      ――そして最後に。彼女の存在は博麗霊夢にとって、とっても大きい存在である。
      どう? これまでの憂慮事項を全部都合良く埋めてくれるジョーカー。それを私は拝借して来たってワケ」

魔理沙「――霊夢。会いたかった……」

霊夢「ま、りさ……。生きていたの……?」

紫「――成程。道理であの大会決勝の日、崩壊したスタジアムから彼女の遺体が見つからなかった訳ね。
  プロジェクト・カウンターハクレイが首尾よく回収し、復活し次第、
  同じ志を持った仲間として協力して貰う予定だったのかしら」

紫は敵への侮蔑を籠めた視線を籠めながら、その少女を見やる。
――少女の名前は霧雨魔理沙。先の全幻想郷代表選抜大会で、その右脚を犠牲にしつつも最後まで戦い、
そして何処かへと消えた事になっていた、人間の魔法使いであり――霊夢の親友だった。

紫「……感謝するわ、ヘカーティア。――いや、ここではラズリーと呼ぶべきでしたね」

ラズリー「それでよしそれでよし。ここでの私は単に優秀なだけのチェスの駒なんだからね。本当は盤面をひっくり返したり、
      ルールそのものを改竄できるんだけど、そこはやらないからね。だって、そしたら楽しくないもの」

ラズリーはそう嘯きながら紫に対して微笑み返した。……彼女は本来、ここに居るべき存在ではない。
また、便宜上紫の味方をしているが、本来はその義務すらない。彼女はただ、楽しみたいだけなのだ。

ラズリー「(だから、あの事は紫に言わなくても良いわよね? 霧雨魔理沙と一緒に魔界に居た、『もう一枚のジョーカー』。
       ……その封印も、この私が一緒に解いちゃった事は)」

故に、彼女は紫に対して一つの秘密を敢えて話さない。
そして、夜はますます更けていき――何時の間にか、全幻想郷代表のリストがこのように更新されていた。

803 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:21:35 ID:???
全幻想郷選抜代表 メンバー
(このメンバーは、今後の必要に応じて、適宜追加変更がなされる場合がある。)

FW:
 ・霧雨 魔理沙
 ・レミリア・スカーレット
 ・星熊 勇儀
 ・洩矢 諏訪子
 ・フランドール・スカーレット

MF:
 ・博麗 霊夢
 ・八意 永琳
 ・風見 幽香
 ・聖 白蓮
 ・十六夜 咲夜
 ・東風谷 早苗

DF:
 ・西行寺 幽々子
 ・八坂 神奈子
 ・比那名居 天子
 ・レティ・ホワイトロック
 ・藤原 妹紅

GK:
 ・八雲 紫
 ・蓬莱山 輝夜
 ・伊吹 萃香

804 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:27:56 ID:9yH2F3SQ
***これより第2回目の仲間の章へと移ります。遊びたい仲間のシナリオを選択してください***

A:佳歩、てゐ、つかさの章(アルゼンチン編)
  ストーリー:永遠亭の仲良し兎、佳歩とてゐとつかさの三人は異国の地でパスカルと再開し、懐かしい思い出を語り合う。
         しかし、パスカルが持つ、ディアスの「相棒」としての覚悟は彼女達の想像を超えていた。
         そんな中起こった「偽ディアス異変」を乗り越え、三人がそれぞれ選んだ「道」は……。

B:パチュリー、慧音の章(イタリア編)
  ストーリー:世界最高のレジスタと世界最高のカティナチオマステリーを目指し、
         それぞれやって来たパチュリーと慧音。彼女達の任務は弱小チームを「戦術」で優勝させる事。
         「理想」と「現実」の間で揺れ動きつつ成長する二人だったが、豊聡耳神子の魔の手が迫り……。

C:星、ナズーリン、にとりの章(メキシコ編)
  ストーリー:「ヒューガー」のメキシコ進出により、メキシコシティの街の「貧富の差」は決定的となった。
         空中に浮かぶ豪奢なプレート都市と、その下で排気ガスにまみれるスラム街。
         「平等」を夢見る大富豪・寅丸星は、反ヒューガーテロ組織の一員・河城にとりと再開し……。

×:反町、秋姉妹、アリスさんの章(フランス編)→攻略済み!
  ストーリー:反町達が転入したフランスのサッカースクールでは、もうすぐ「文化祭」のシーズンがやって来た。
         学級委員の反町は、個性的なクラスメートの意見を纏め上げ、何とか祭りを成功させようと試みる。
         しかしどうやら、秋姉妹の二人の中にはもっともっと大事な問題があって……? アリスさんの「未来」はどっちだ!

E:さとり、お燐の章(イギリス編)
  ストーリー:ロンドンで精神科医となった古明地さとりは、その能力から、一流の「探偵」としても街で一目置かれる存在となった。
         そしてそんなある日、彼女はかつての戦友・矢車想と「運命」的な再開を果たす。
         しかし、それは地獄に満ちた、謎の連続「凌辱」事件の幕開けだった……。

        このスレにて、☆2016/09/11 00:00:00☆ から投票期間を設けます。
   そこから  10  票カウントし、一番多く票が入った選択肢で続行します。引き分けの場合は
   その次の票をタイブレーカーに使います。尚、投票はageた書き込みのみを採用しています。

※ここで選ばれ攻略したキャラクターは、次のフラメンゴ戦にて鈴仙達コリンチャンスと合流します。

805 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/10(土) 18:49:35 ID:???
……と、言ったところで外出するので一旦ここまでです。思ったより文章に難儀し、更新が遅れてしまいました(汗)
今日は余力があれば、人気投票の結果発表をしていこうと思っています。
また、仲間の章の選択ですが、明日の日付が変わるまでに10票入らないようでしたら、
それまでで一番多く入った票で多数決or決戦投票にしたいと考えています。

チラシの裏ですが、旧約酒場を入手しました。
前回の燕石博物誌も中々印象的でしたが、今回は既存曲のアレンジが素晴らしかったです。
大神神話伝や魔界地方都市エソテリアが特に良かったです。
あと、今後Play,Doujin!で東方のゲームがまた出るらしいですが、
鈴仙ルート追加の深秘録より、ふしげんTODリローデッドの方が個人的に気になってます(爆)
ふしげんに限らず、ローグライクで面白いゲーム出て欲しいですね……シレン6とか。


806 :森崎名無しさん:2016/09/10(土) 21:34:11 ID:???
一旦乙です
相変わらずGMさんの描く敵サイドは思惑の底が見えなくて恐ろしい……
早くブッ飛ばしたい(脳筋)

807 :森崎名無しさん:2016/09/10(土) 22:26:06 ID:???
乙です

効率考えればキーパーが欲しいかなぁ

808 :森崎名無しさん:2016/09/10(土) 22:54:27 ID:???
乙なのです

魔理沙「そろそろお遊びはいい加減にしろってところを見せてやりたい」
つまりこういうことですね

809 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 00:00:16 ID:OLWdINSY


810 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 00:03:15 ID:a8ezYPCQ
A

811 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 00:05:37 ID:htwOi/MY
A

812 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 00:44:57 ID:bixPsSVc
A

813 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 00:54:12 ID:OqhflNTo
A

814 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 01:57:51 ID:KGGqQFTI

偽ディアス・・・なんとなく想像付く気もするが一体誰なんだ・・・

815 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 02:52:07 ID:JLBG3QG6


816 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 13:25:39 ID:ZiitMKfU
E
決まってはいるが、投票します。
これ程の深夜に開始されては、中々参加もできません。
どうか次回以降、ご再考を願います。

817 :森崎名無しさん:2016/09/11(日) 18:16:21 ID:???
乙でした。
更新のタイミングなどは、作者さんのやりたい時間にするのが一番だと思いますよ。
更新が来て読めるだけで嬉しいものです。

818 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/11(日) 19:23:43 ID:???
投票ですが、多くの皆さまにご協力いただきありがとうございます。
まだ10票は入っていませんが、現時点でAが過半数の6票を取りましたので、Aで進行します。
今日はプロット等を詰めていくので更新せず、人気投票の結果発表を以下のスレにて実施する予定です。
(発表開始は深夜〜になります)
http://capmori.net/test/read.cgi/morosaki/1455897713/
>>806
乙ありがとうございます。
チルノ「あれでしょ? よく判らない事言って判ってるフリしてるだけでしょ?」…的な感じかもです。
彼女らと対決するのはまだ大分かかりそうですね…
>>807
乙ありがとうございます。
フラメンゴはカルロス、ジェトーリオ、サンタマリアともに必殺シュート持ちですからね。
今回はAになったので、撃たせる前に決めるor止める+ブロッカーの数で勝負、という戦術になりそうです。
>>808
乙ありがとうございます。霊夢と魔理沙については今後どうなるかは色々考えていますね。
個人的には魔理沙にはカッコ良く魅せて欲しいと思ってますが、
カグヤファンに必殺シュート止められちゃったりしてるので、ちょっと不安ですw
>>814
仲間の章は意外性を狙ったストーリーにしたいと思ってるので、
予想を良い感じで裏切れればと思ってます。
>>816
「最近の投票速度的に、短時間で10票も入るかな?」という思いと、
「大事な投票だから、3票or4票決で決めるのもちょっと…」という思いから、
10票多数決制を取りつつ、多くの人が投票できるようたっぷり時間を取って、0時開始としました。

しかし、今回は結果的に、想像以上に深夜帯に投票してくださった方が居り、かつAに票が偏ったため、
朝〜夕方以降に投票したい方が不利となってしまいました。
次回もこの位の投票が見込めるならば、18時投票開始などを検討してみようと思います。ありがとうございました。
>>817
乙ありがとうございます。
最近は仕事も遅く、かつ書くのに時間もかかっているので、更新できてもどうしても深夜0時を過ぎてからになっています。
本当はもっと人が居そうな時間帯にできればいいのですが、ご了承頂くと助かります。

819 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:43:48 ID:xfnCvXu6
佳歩ルートについて、プロットが纏まったので更新していきます。
なお、仲間の章は以下の流れで進行します。(反町ルートと同じです)

【仲間の章 進行表】
オープニング
   ↓
練習フェイズ(全4回)
 ↓   ↑
イベントフェイズ(全4回)
   ↓
全練習・イベント終了
   ↓
  試合
   ↓
エンディング
   ↓
鈴仙の章へ


820 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:47:24 ID:xfnCvXu6
A:佳歩、てゐ、つかさの章(アルゼンチン編)
  ストーリー:永遠亭の仲良し兎、佳歩とてゐとつかさの三人は異国の地でパスカルと再開し、懐かしい思い出を語り合う。
         しかし、パスカルが持つ、ディアスの「相棒」としての覚悟は彼女達の想像を超えていた。
         そんな中起こった「偽ディアス異変」を乗り越え、三人がそれぞれ選んだ「道」は……。

〜オープニング〜
−魔界・神綺の居城−

魅魔「……あんたとした事が遅れを取るなんて。相当大事が起きたみたいだね」

新チーム・リトルウイングズの運営を任された魅魔は、鈴仙達を諸外国に送り出して以降は、
諸外国を漫遊し、ライバルとなる諸外国。そして全幻想郷代表の戦力を調査する任務を充てられていた。
その期間は本来、鈴仙が合流した仲間達とリオカップを勝ち抜き、優勝の栄冠を掴むまでであったが、
……突然の連絡が入った為に、彼女は本拠地である魔界への帰還を余儀なくされていた。

神綺「正直、異界の神の実力を侮っていたわ。夢子ちゃんが一撃で倒される位はまだ予測できてたけれど。
   私が支配するこの世界において、この私にここまで肉薄するだなんてね」

全身に深い傷を負いながらも、神綺は泰然とした笑みを浮かべている。しかし、旧知の中である魅魔は察知していた。
その笑みの裏には、敵と、そして何より自分自身への烈しい憤怒が隠されている事を。

魅魔「突然、あんたが連絡をして来た時はビビったよ。まさかあの女神が、あんな真正面から戦いを仕掛けて来ただなんて!
   しかもそれは単なる陽動で、我々の計画のキモを盗みに来たのが主目的だったなんて。
   無敵の女王にして死の女神、ラミアーの母たるヘカテー神が純狐に興味を示している事は知っていたけど、
   あの誇り高き神が純狐の為にこそ泥まで仕出かすとは、誰が想像できるって言うんだい!」

魅魔もまた、神綺から聞かされた状況を知り狼狽していた。
八雲紫の――その内部に月の狂気を湛えた――妨害はある程度予想していたが、今回の件は彼女の想像を超えていた。

魅魔「霧雨魔理沙。そして森崎有三。この二人は、我々プロジェクト・カウンターハクレイの趣旨の為に。
   そして何より、我々の勝利の為に。鈴仙・優曇華院・イナバと同じ位外せない存在として見ていた。
   しかし、彼女達はもう居ない」

821 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:48:47 ID:???
神綺達プロジェクト・カウンターハクレイの上層部は、あの全幻想郷代表選抜大会の終了時、
霧雨魔理沙と森崎有三の身体を回収していた。
それは将来、彼女達の身体機能を復活の上、鈴仙達と競わせた後共闘させる事により、
結果としてチーム力の底上げと戦力強化を狙ってのものだった。

神綺「……こうなると、既存のメンバーの強化がますます必要になって来る訳よね。
   ねぇ魅魔。各派遣選手の状況について、報告は上がってる? 折角の機会だし、現状を教えてよ」

それが今や見込めないとなると、鈴仙達初期メンバーの活躍がますます必要不可欠だ。
神綺はやや機嫌を取り戻した風で、魅魔にそう尋ねた。

魅魔「そうだね。まず鈴仙だが、今の所やや伸び悩んでるフシもあるが……。
   それでも、無事にリオカップの第二回戦を突破した。
   フランスに派遣した秋姉妹に反町。後アリスさんの成長がそこそこ上手く行ってたのが大きいようだね。
   イギリス、イタリア、メキシコも概ね順調だ。ただ……」

神綺「――アルゼンチンが不安、なのね? 大丈夫、分かっているわ」

しかし、神綺の問いかけに対して魅魔は若干言葉を濁した。その意図を神綺は分かっていた。
魅魔は苦々しげに続ける。

魅魔「……因幡てゐ、佳歩、そしてつかさ。彼女達は鈴仙を一番慕ってはいるが、同時に個々の実力では下位ランクだ。
    あたしとしては、だからこそアルゼンチンで個人技を磨いて欲しいと思っていたが……。
    まだ駄目だ。伸びてはいるが、これからの戦いを考えると、ハッキリ言ってついていけなくなる」

勿論、彼女達とて怠けている訳では無いのだが……とも魅魔はフォローを入れる。

神綺「なるほどね。……でも、私は大丈夫だと思うけど」

しかし魅魔とは裏腹に、神綺は彼女達についてさして心配に思っていないようだった。

魅魔「何故だい? まさか無根拠にそう思い込んでる訳じゃああるまい」

822 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:51:05 ID:???
自分の憂慮が流されたようにも感じ、魅魔は少しだけむっとした様子でその理由を聞き返す。
そう聞かれた神綺は少しだけ黙って、

神綺「――そう言えば、悪い知らせばかりで、良い知らせの方を伝えて無かったわね」

ふと、そんな事を呟いた。

魅魔「それは、霧雨魔理沙と森崎有三がヘカーティアの手に堕ちた、
    というニュースの埋め合わせになる程度に良い知らせなのかい?」

神綺「うーん、そこまで良い知らせじゃないかしら。
   だけど――少なくとも、貴女の心配事が消える程度には、良い知らせだと思うわ」

神綺はそこで切って、声のトーンをやや低くして次を伝えた。

神綺「……八意永琳がね、新たなスタッフを紹介してくれたのよ。
   ヘカーティアと純狐を見張る必要がある自分に代わって、私達の計画。
   プロジェクト・カウンターハクレイに協力してくれる人物をね」

魅魔「なんだって……? あたしは、そんな事初耳だよ」

神綺「だって、貴女ったら私が最後まで伝えるよりも先に、電話を切ってここまで来たんだもの。
   ちょっとせっかち過ぎると思うわよ〜?」

魅魔「うぐぐ……。ま、まあ良いさね。で、どんな人物なんだい、そいつは?
   そいつの存在がどうして、あたしの心配事――アルゼンチン派遣メンバーの成長に繋がるって言えるんだい?」

少し恥ずかしそうにしている魅魔を尻目に、神綺はその質問に対して簡潔に応えた。

823 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:55:36 ID:???

神綺「その人物は――彼女は、月の賢者にして、八意永琳が最も信を寄せる部下。
    そして彼女はこう言った。『アルゼンチン派遣メンバーは、必ず成長を遂げるだろう』ってね」

魅魔「前半については分かった。……しかし、後半は何だい? こう言って……それから、どうしたんだい?
    それとも何か? そいつが『成長を遂げるだろう』って言ったから、その通り成長を遂げるとでも思ってるのかい?」

魅魔はからかうようにそう返した。しかし彼女とは対照的に、神綺は真剣な様子だった。

神綺「ええ、そうよ。佳歩達の修行が失敗しそうな事態を前に、『彼女』は、『修行は成功する』と言った。
   ……だから、この修行は必ず成功するのよ」

魅魔「……あたしだって、月の賢者の力は認めてる。だけど、それは通らないね。
   幾ら八意永琳でも、アカシックレコードを書き換えるには相応の手間を要するんだ。
   それなのに、彼女の部下風情が何の手間もなく、そう易々と運命を改変できる訳が――」

神綺「出来るのよ。……それが、永琳が自分の代わりに彼女を呼んだ理由でもあるのだから。
   神代において、言葉のみで運命を捻じ曲げ神をも殺した叛逆の女神。
   それが、永琳が放った切り札。……恐らくはもう、自身もその場に出向いている筈よ」

魅魔「………!」

神綺は念を押すように、そう頷いた。魅魔はこれ以上反論のしようがなかった。
そして、このやり取りとほぼ時を同じくして――。

824 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 00:58:22 ID:???
*****


――シュウウウンッ、スタッ。

??「……久しぶりだ、この穢れた地上も」

アルゼンチンの山奥に、白い光が落ちる。
その光の中心で、美しい銀髪を編み上げた、細身の女性が小さく呟いた。
白いベストの背に片翼をはためかせ、片手を口に当てた恰好のまま、その女性は滑るように街へと歩いていく。

??「さて。私の役目は既に果たしたけれど……折角の機会だ。
   役目ついでに、私も幻想郷のやり方を真似させて貰おうか。その位遊んでも、八意様はお怒りはしまい」

その途中、彼女は無表情の中、少しだけ悪戯っぽく唇を歪ませ、
――誰にも聞こえないながらも、確かにこう宣言した。

??「因幡佳歩。貴女は解決できるかしら? 私が主犯となって創り出す『異変』。――『偽ディアス異変』を……」




          第三章 プロジェクト・カウンターハクレイ 海外修行編

               ――佳歩・てゐ・つかさの章――



825 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:00:00 ID:???


*****


−アルゼンチン・アルヘンチノス練習場−

バシュルルルッ……!

パスカル「ヘイ、そっちだカホ! カットしてみろ!」

佳歩「は、はい! てりゃーーっ!」

バッ! ……スカッ。

てゐ「あっちゃー、こりゃ惜しい」

パスカル「てゐも喰らってみろ、俺の『バナナパス』は前より違うぜ?」

グワァッ、バシュルルルルルルッ!!
バッ! ……スカッ。

てゐ「む〜ん。中々成長したねぇ、パスカル君。男子三日会わざれば括目してみよ、てのはホントだよ」

――佳歩達アルゼンチン派遣メンバーが、パスカルも所属する国内名門チーム・アルヘンチノスに
一時加入してから、一週間ほどが経っていた。
当初は慣れなかった南米の気候、下部とは言えプロチームに漂う厳しい空気、
そしてアルゼンチン流の烈しくも華麗な個人技についても、漸く慣れ始めて来たそんな中。
佳歩達はかつてのチームメイトであり、ここアルヘンチノスで再開を遂げたパスカルと共に、
必死の自主練習に励んでいるところだった。

826 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:01:52 ID:???
つかさ「もう一週間も経ったのに、私達の実力はまだまだ伸びていません。くうっ、歯痒い!」

佳歩「私もだよ、つかさちゃん。練習もついて行くのが精いっぱいだし、コーチは怖いし……。
    ううっ、鈴仙さま、姫様、お師匠様。霞ちゃんにCちゃんにDちゃん。それとウサギ達の皆。会いたいよぉ……」

とはいえ、つかさや佳歩はまだ妖怪兎となってから日の浅い子どもである。
中身に強い意志を秘めてるとは言っても、日々の厳しいトレーニングと伸び悩む実力に対して、
こうして辛い感情を隠し切れない事は多くあった。

てゐ「私は鈴仙なんかと会えなくっても全然寂しくないけどね〜。
   むしろ、いつもピーピー五月蠅いダメ娘から離れられてラッキーみたいな〜?」

逆に年長者であるてゐは平然とした様子で修行を切り抜けて来ているようだったが。

パスカル「……良く言うぜ。俺に対してはいっつもレイセンの話題ばかり振って来るのによ。
      『レイセンは風邪とか引いてないかな?』とか『生水飲んでお腹壊してないかな?』とかさ」

てゐ「ぐ、そ、それは……。――パスカル君が気にしてるかな?と思って敢えて話題にしてやってる大人の気配りだしー?」

――永遠亭という安定した環境に永年過ごして来た事が祟ってか、
このアルゼンチンという新天地においては、普段の余裕釈然とした態度を上手く取れていないようだった。
そのため必然的に、彼女達の精神的なフォローを行うのは旧友のパスカルとなってしまっていた。

佳歩「パスカルさん、いつもごめんなさい。本当はディアス……さんと一緒に練習したいんですよね?
    私達のせいで、迷惑をかけてしまって……」

パスカル「なーに、そこは気にするな。俺だって君たちに触発されたからこそ、ここまで成長できたんだ。
      だから、その……ディアスの事は、気にするな」

つかさ「パスカルさん……」

だが、そのパスカルにしてもディアスの名前が挙がるとすっきりしない。……とはいえ、それも仕方なかった。

827 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:04:37 ID:???

??「……チッ。またガキの子守りかよ、飽きねーなぁ、パスカルせんせーよ」

てゐ「あいつは……」

――佳歩達とパスカル以外無人のサッカーコートに、一人の少年が入って来た。
天然パーマの髪型が特徴的で、不敵で傲慢な笑みを隠さない彼。
彼こそが先に佳歩達が述べ、そしてアルゼンチン中の、
いや世界中の誰もがその才能を認める天才10番。ファン・ディアスその人だった。

ディアス「おめーらも自主練頑張ってるみたいだけどよ。ここはプロなんだ。
      頑張ってるからご褒美あげますよーの世界じゃないんだぜ?
      プロでは結果が全て。そして、その結果の為に貢献できない奴は全員クソ扱いだ。
      ……ここまで言えば分かるよな? 俺が何を言いにここまで戻ってきてやったか」

パスカル「……つまり、俺がウサギ達のコーチングに夢中で寂しかったって事か。
      悪いなディアス。今日は彼女達のが先約だったんだ。だから練習は後30分だけ待ってくれ」

ディアス「フン。折角半年ぶりに会えて、しかも俺の全力プレーに合わせられる程上手くなって嬉しかったのにさー。
      お前がそうやって新入りのウサギばっかりに構ってるからジェラってるんだよ、言わせんな恥ずかしい。
      ま、お前が言うならわかったよ。30分間だけ待ってやるさ」

つかさ「(ディアスさん……。パスカルさんに気を遣ってか、口調は楽しそうだけど。
     それでもやっぱり、私達の事はまだ、受け入れてくれないみたい……)」

てゐ「(チーム内の不和ってイヤだねぇ。なんとかしたいけど、あたしゃ妨害工作くらいしかできんし。
    はぁ。鈴仙が居たら、上手い事ふわって纏めてくれるのになぁ……)」

828 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:06:38 ID:???

ディアスは一方的に話しながらも、パスカルの制止には大人しく従う。
しかし、やはりと言うべきか……。ディアスは、佳歩達を少なからず良く思ってはいない。
その理由としては、先に彼自身で述べた部分が大きいだろうが……その根底にはやはり、
無二の親友であるパスカルを巡っての複雑な感情がある事が見てとれる。

パスカル「(……やれやれ。レイセンみたくどっちも大事に、ってのは俺には向いてないな)」

パスカルもそれを自覚し、肩を竦めて溜息を吐いている。
……当初の魅魔の憂慮通り、現時点において佳歩達の修行は完全に順風満帆とは言い難かった。

佳歩「(まだまだ慣れない新天地。中々開花しない才能。打ち解けられないチームメイト。
    ……こんな状況でも、鈴仙さまならきっと屈しない筈。だったら、私だって、頑張らなくっちゃ……!)」

だが、そんな中でも希望を見つめて前向きに決意する者もいる。
一度練習が再開されると、佳歩は子どもらしい感情を投げ捨て、視線でこう語った。

佳歩「(ディアスさん……! 私は、私達は負けません……! 私達は天才じゃないかもしれないけど。
    それでも頑張って食いしばって。そして切り開いてみせます。私達自身の道を……!)」

その影で新たなる月の賢者が舞台を整え、役者を揃えんと策謀を巡らせている事も知らずに。
――ここに、鈴仙の奮闘記に憧れた一人の少女による、人知れぬ奮闘記が今、始まった。

829 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:08:02 ID:???
〜練習フェイズ@〜
−佳歩のターン−

パスカル「そういえば、佳歩達は提出したのか? 明日から始まるコース練習の希望届」

佳歩「あっ! わ、忘れてました、どうしよう!?」

――パスカルとの自主練習の合間、佳歩は大きく慌てふためいた。

てゐ「えっ、マジ? 佳歩ちゃんまだ出してないの?」

つかさ「締め切りは今日の夕食までだったかしら。練習が終わってからでも、コーチに届け出た方が良いわよ?」

佳歩「ううう……でもどうしよう。まだ全然考えてなかったよぉ……」

基本は真面目な佳歩だが、一本気過ぎるが為に枝葉を見逃してしまう事が多い。
この『コース練習』についても、明日から本格的に始まると知っていつつも、
日々の練習に追われて後回し後回しになっていた。

パスカル「じゃあ、佳歩。『パーソナルデータ』は貰ったかい?
      今からそれを見ながら、一緒にどのコースを考えようか」

佳歩「あ、はい。それなら貰ってます。はい」

パスカルの心優しい提案に促され、佳歩は監督から毎週貰っている、
自身の評価を客観的に記した紙を取り出し確認する。そこにはこう書かれていた。

830 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:13:48 ID:???
選手名   ド  .パ シ タ  カ .ブ  せ  総  高/低 ガッツ
佳歩    52  48 52 47 49 45 46  339 2 / 2  800 
所持中のフラグ:タックル

〜必殺技・スキルリスト〜
直情的なドリブル(1/4でドリブル+3、吹飛3)
頭脳的なドリブル(1/4でドリブル+3、吹飛3)
華麗なドリブル(1/4でドリブル+3、吹飛3)
野兎シュート(シュート+4)120消費
ラビットテイル(シュート+7)200消費
真実の友情(シュート+14、要鈴仙、てゐ(※)、ポスト・枠外無効)250×3消費、1試合1回限り
 ※発動の起点はてゐ。発動には(佳歩と)てゐと鈴仙がゴール前まで上がっている事が必要。
野兎ボレー(低シュート+3)160消費
プランスラビット(近シュート+4)120消費


パスカル「う〜む。幻想郷で一緒にプレーしていた時と、殆ど変わっていないな……」

佳歩「でも悔しいですけど、これが正しいと思っています。……勿論、このままで良いとは思ってないですけど」

パスカル「ああ、そうだな。だが、今回のコース練習は自分の性向と希望に合った分野について、
      集中的に大きく伸ばす事が出来るチャンスだ。
      これを上手く利用して、レイセンと並び立てる選手となるよう頑張ってくれよ」

佳歩「はい! 頑張ります!」

てゐ「……でさ、佳歩ちゃんに勧められてる練習コースってどんなんよ。
   一緒に考えてあげるから、ちょっと見せてみ」

つかさ「私にも気になるわ。見せて貰っていいかしら?」

佳歩「うん、えっと……」

831 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:18:14 ID:xfnCvXu6
次に佳歩は、自身が選べるコース練習の内容が書かれている紙を確認する。
そして仲間達と相談しながら、とりあえず第一回目のコースをどうするか、考えてみることにした。

☆佳歩の第1回目の練習コースを選んでください。
 先に2票入った選択肢で進行します。メール欄を空白にして、IDを出して投票してください。

A:冷静のラビットスペクターコース
  コース概要:鈴仙さまの相棒として必要なもの、それはやはり頭脳的なテクニックでしょう。
        FWだけでなくMFとしても活躍できるよう、パスやタックル、パスカットも鍛えます。
        ――でも、それだと没個性な選手になるだけかも……うーん。
  主な上昇能力:☆パス、☆パスカット、ドリブル、タックル、△シュート

B:情熱のラビットシューターコース
  コース概要:鈴仙さまの相棒として必要なもの、それはモチロン強力なパワーと素早いスピードです!
        シュートとドリブル、ついでにフィジカルを鍛えて不動のFWを目指します!!
        ――でも、他にも強いFWさんは一杯居るしなぁ……うーん。
  主な上昇能力:☆シュート、☆ドリブル、☆せりあい、ブロック

C:冷静と情熱のあいだのスペクテッドシューターコース
  コース概要:えーい、悩んでても仕方ありません。全部やれればいいんです、全部!!
        情熱的なパワーに冷静なテクニック! それが全部出来れば完璧ですよ!!
        ――でも、ホントに出来るのかなぁ……うーん。
  主な上昇能力:?ドリブル、?パス、?シュート、?タックル、?パスカット、最大ガッツ


<参考:コース練習について>
・佳歩を始めとする各キャラは、ルート終了まで4回コースを選択して練習できます。
・☆印は伸びやすい項目、△印は伸びにくい項目、?印は運で伸びが大きく変わる項目です。
 (能力値が高くなるにつれ、☆印が消える、△印が出来るなどが起き、伸び辛くなります。)
・コース練習では、能力値に加え、能力に応じた技の『フラグ習得・回収』も行われます。
・能力値の基準は大体、53くらいが世界でそこそこ、55くらいが世界でもかなり強い、
 57になると世界トップクラス(あるいはトップ)です。(能力値限界は57です)

832 :鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2016/09/19(月) 01:21:10 ID:???
…と、いったところで今日の更新はここまでです。
練習コースについてですが、前の反町ルートの時のように、コメントで案があればある程度反映する事が可能なので、
「佳歩(てゐ、つかさ)はこんな感じになったらおもしろそう」など書いて頂ければうれしいです。
それでは、本日もお疲れ様でした。

833 :森崎名無しさん:2016/09/19(月) 02:40:05 ID:qyBl7J3U
B

834 :森崎名無しさん:2016/09/19(月) 06:29:37 ID:thKj5I/I
B

835 :森崎名無しさん:2016/09/19(月) 17:42:42 ID:???
頭脳的に突破しても華麗に突破しても相手を吹き飛ばすのならポブや凌辱仮面みたいな選手になればいいんじゃないかな?(ゲス顔)

513KB (08:00PM - 02:00AM の間一気に全部は読めません)
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