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【勝利の風は】幻想のポイズン22【誰が為に】
[588]森崎名無しさん:2009/12/23(水) 23:53:45 ID:8fk+oeZg F
[589]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/23(水) 23:59:35 ID:??? 外の世界を見たおぜう様「北国シュート……なるほど、いいセンスね!」 そんな感じで今日はここまで。明日には決勝の相手が決まるかな……? それでは、お疲れ様でした。
[590]森崎名無しさん:2009/12/24(木) 00:08:45 ID:??? おぜうのセンス乙でした!
[591]森崎名無しさん:2009/12/24(木) 00:10:09 ID:??? サラダバー乙でした
[592]森崎名無しさん:2009/12/24(木) 00:15:52 ID:??? どっちが勝ち上がったほうが有利かね
[593]森崎名無しさん:2009/12/24(木) 15:16:25 ID:??? 点が取りやすそうってだけならGKが名無しでミドルが有効っぽい紅魔かな 橙や幽香なら余程へたれなきゃ特攻部隊も平気だからPADを避けてけばいいし
[594]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/24(木) 20:22:30 ID:??? >F.後半出てくるだろう三杉がどれだけのプレイを見せるかだな ================================================================= 反町「パチュリーさんも残りの体力は少ないだろうし……そうなると、やはり必然的に中盤を纏める選手が必要になる」 椛「それが……キャプテンのご友人の三杉さんッスか?」 リリーW「この前の試合ではあまり活躍してなかったように見えたですよ〜?」 幻想郷サッカー界の中では、まだまだ三杉の実力は低い方にある。 トップクラスの実力を持つ八意永琳には、まるで歯が立たないだろうし……。 恐らくは悟空、それにうどんげと勝負をする程度で手一杯だろう。 しかし、彼がただ普通に勝負に負ける姿は思い浮かばない。 反町(正直、一体三杉がどうするのか皆目見当はつかない。 だけど……あいつが黙ってやられるような奴とも、到底思えないよな) 外の世界では心臓病というハンデを背負いながらも、日向や翼、森崎らと肩を並べられる存在だった三杉。 その彼が、例え幻想郷サッカー界の天才と謳われる八意永琳を相手にしようと……。 そう簡単に負ける、とはやはり思えないのだった。 そして、反町が三杉が後半どのようなプレイを見せてくれるのだろうかと考えている頃。 当の三杉本人は、前半戦を戦い抜いた紅魔ルナダイヤルズの面々をベンチから出迎え。 それぞれに労いの言葉をかけつつ、甲斐甲斐しくもタオルやドリンクを渡して回っていた。 三杉「お疲れ様……前半は調子が良かったみたいだね」 美鈴「はい! それもこれも、三杉さんやパチュリー様のお陰です!」 三杉「僕は何もしていない、これは君の実力さ。 とにかく、後半も頑張って」 美鈴「はい!」 健康的な汗を流しつつ、コンバートするに当たっての練習で協力をしてくれた三杉に対し。 快活な笑顔を浮かべて感謝の意を伝える美鈴。 その笑顔の余りの眩しさに目を細めつつ……三杉は美鈴に後半もこの調子でと声をかけ、周囲を見回す。
[595]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/24(木) 20:24:26 ID:??? ベンチの片隅では紅魔ルナダイヤルズのキャプテン、咲夜がメイド部隊を集め。 前半のプレイの良かった点悪かった点をメイド達に言い含め改善点などを注意していた。 何とも勤勉な事であると、三杉ですら思わず感心をしてしまう程の咲夜の熱の入れようだ。 或いは今日の試合相手が永琳率いるルナティックスだからこそなのかもしれないが……。 まだ幻想郷の事情についてそこまで詳しくない三杉はそんな事など当然知らず。 真剣な表情で咲夜の言葉を聞くメイド達を心の底で応援しつつ、更に視線を移動させる。 栄養補給だ!とバナナに特大おじや、炭酸抜きコーラを取っている美鈴の横にいたのは……。 小悪魔「パチュリー様、お体の方は大丈夫ですか?」 パチュリー「……そこまで酷くは無いわ。 まあ、余裕とも言えないけれど」 パチュリーに膝掛けをあて、体の心配をする小悪魔にベンチに戻るなり読書を始めるパチュリーであった。 前半戦、喘息の影響も無く思う存分プレイが出来たパチュリー。 しかし、生来のスタミナ不足は喘息が無くなったところで克服できた訳でもなく。 多少飛ばしていた前半で、大半の体力は使ってしまったと言っていいだろう。 残りの後半戦、全力でプレイが出来るとは言い難い。 パチュリー「まあ……後半戦はあなたが出るから問題は無いわよね、三杉?」 三杉「……随分と買い被られているようだね」 突然話を振られ、しかし動揺する事は無く返答をする三杉。 反町の予想通り、やはり後半戦は体力の少なくなったパチュリーの分三杉がどれだけ活躍出来るかが勝敗の分かれ目となるだろう。 パチュリー「そこまで期待をしている訳でもないわよ。 ただ……助っ人として呼んだからには、相応の活躍をしてもらいたいだけ」 三杉「ああ、わかっているさ。 ……少なくとも、無様な真似だけはしないように気をつけよう。 それに、この試合は僕にとっても非常に重要な一戦だからね」 三杉(永遠亭の八意永琳……天才薬師といわれる彼女を唸らせる程のプレイが出来れば……。 彼女と交渉するにあたって、大きなアドバンテージとなるに違いない)
[596]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/24(木) 20:25:50 ID:??? 三杉が幻想郷に残った理由は、幻想郷のサッカーを知りより自身の実力を向上させようというのも一つにある。 しかし、大きな理由としては……やはりその心臓病を幻想郷の技術・魔法で治療するというものだった。 そして、それが出来うる一番の頼みである人物は――今日の試合の相手チームのエース、八意永琳。 何としても彼女に認めてもらうだけのプレイをしてみせようと、三杉は珍しくも静かに闘志を燃やし始めるのだった。 三杉(僕は必ず心臓病を治す……高校生になってからでは遅いかもしれないけれど……。 中学生の内に治し、リハビリを完了させれば……皆に遅れる事は無い! それに、幻想郷の技術ならば……もしかしたら、リハビリも短期間で終わるかもしれないんだ) パチュリー(頼むわよ三杉……この試合、あなたが活躍出来るかが勝敗の鍵よ) 一方その頃、永遠亭ルナティックスはというとやはりどことなく雰囲気は悪い。 前半戦、攻めに攻め抜いたというのに1点も取れなかった。 駒の数はあれど結局は八意永琳頼みになる永遠亭ルナティックスにとっては。 その永琳がパチュリー、咲夜の前に完封されてしまったという点もあまり喜ばしくない事実である。 永琳「でも、前半で相手の手の内……そして、弱点も読み取れたわよ」 輝夜「ほっ、本当えーりん!?」 腕を組み、驚いた様子の輝夜の言葉にゆっくりと頷きながら口を開く永琳。 その様子には、前半あれだけ完全に封じられたというのに焦りという表情がまるで浮かんでいない。 勝利を確信しているからか、それともメンタル面が異常なまでに強いのか。 どちらにせよ、どっしりと落ち着いた永琳の物腰は永遠亭ルナティックスにとって心の拠り所となる。 永琳「まず、美鈴のDFの起用はやはりセンタリング封じの為ね。 あれではベジータではどうしようもないわ」 ベジータ「ぐっ……く、くそったれぇぇぇぇ!!」 永琳「ただ、私達は浮き球のシュートしか持っていないという訳ではない。 ……後半戦は、多少遠くてもいいからミドルをガンガン打っていくわよ。 そうすれば、相手は即席DFと名無しキーパー、点はすぐに取れる。 うどんげ、あなたもボールを持ったら自分でゴールを狙いなさい」 うどんげ「は、はい!」
[597]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/24(木) 20:27:30 ID:??? 永琳「次に懸念すべきはパチュリー=ノーレッジだけど……彼女は私が封じるわ」 輝夜「え、えーりんが!?」 慧音「ならば攻撃はどうするのだ……サイドアタックは恐らく無意味だぞ」 うどんげ(き、傷つくなぁ……) さらりとうどんげの心に傷を作りつつ、攻撃手段はどうするのかと問いかける慧音。 しかし、永琳は首を振ってすぐに回答を用意する。 永琳「問題ないわ。 恐らく、彼女のスタミナからしてあと1回、2回攻撃すれば終わるという程度。 つまり、後半半ばになる前には彼女はベンチに下がる事となる。 その攻撃を完全にシャットアウトすれば、後は怯える事は無い……咲夜のロングシュートも、慧音なら止められるでしょう」 ラディッツ「スタミナ切れ狙いって訳か……」 永琳「そこが私と彼女の唯一にして絶対的な違いね……。 彼女が体力切れに陥れば、必然的に咲夜が攻撃の指揮を執る。 けど、そうすると守備はスカスカ。 パチュリーがいなくなればパスを多用して攻めあがりましょう、それで私達の勝ちよ」 輝夜「よ、よーし! なんだかよくわからないけど、えーりんの言う事だから間違いは無いわ! みんな、それでいくのよ!」 永琳の説得力のある戦術を聞き、一同は何とか勝てそうだと安堵。 輝夜の意気のいい声に後押しされ、後半もガンガン攻めていこうとそれぞれ頷きあう。 一転してムードのよくなった永遠亭ルナティックスの面々を楽しげに永琳は見つつ……。 だが、その笑みの裏で唯一の懸念というべき事象について思いを馳せていた。 永琳(問題は……これをパチュリー=ノーレッジが予想していない筈は無いという事。 対抗策が打てるはずは無いけれど……さて、どうなるかしらね)
[598]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2009/12/24(木) 20:28:59 ID:??? 永遠亭ルナティックス、紅魔ルナダイヤルズがお互いに作戦会議を終えた後。 丁度ハーフタイムが終わり、それぞれの陣営の選手達が再びフィールドに戻り始める。 そして、その中に混じり、前半は出場をしていなかった紅魔ルナダイヤルズの助っ人。 背番号14番のスーパーサブが、満を辞してフィールドへと姿を現すのだった。 ジョン「さぁ、ハーフタイムが終わり両陣営の選手がフィールドに戻ってきます! そして、ここで紅魔ルナダイヤルズは選手を交代。 メイド選手に代わり、三杉淳選手を投入! この三杉選手、オータムスカイズの反町選手、ネオ妬ましパルパルズのシェスター選手。 守矢フルーツズの西尾?選手と同様、外界からやってきた助っ人選手! 果たしてどのようなプレイをするのか、後半戦はその点も注目です!」 三杉「ふぅ…………」 美鈴「頑張りましょう、三杉さん!」 咲夜「頼むわよ、優秀な助っ人さん」 小悪魔「パ、パチュリー様のフォロー、よろしくお願いします!」 パチュリー「……行くわよ、三杉」 三杉「……ああ。 任せてくれ」 緊張しているのか、小さく溜息を吐いてフィールドを見回す三杉に声をかける紅魔ルナダイヤルズの面々。 それに対し、至極愛想のいい笑みを返しながら三杉も再度気合を入れなおす。 三杉(反町は見ているのかな……。 ……見ているとすれば、無様なプレイは出来ない。 今の僕の実力は彼には及ばないだろうが……それでも、恥ずかしいプレイは出来ない)
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0ch BBS 2007-01-24