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【強襲!】キャプテン森崎35【ウルグアイ】
[375]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/05(金) 19:36:05 ID:8snrEXnp ポブルセン「この日本人が!良い気になってんじゃ…」 ササッ! ヒュッ! ポブルセン「な…なんでだよ!?」 ハンブルグメンバー「あ、あわわ…」「どうなってるんだよあいつは!?」 戻ってきたポブルセンが止めようとしても今の翼には障害足り得なかった。 ポブルセンをさも当然の様に素早いフェイントで抜き去りあっと言う間にPA内に入ってきた 翼の姿はハンブルグの選手達に多大な畏怖を与え、彼らの精神力を奪った。 この時比較的冷静で居られたのは若林だけだった。 若林「(落ち着け…ここで俺が防げば試合の流れは変わる!そして俺なら防げる! 翼のフライングドライブもミラクルドライブも研究済だ!ストラットのメガロゾーンにももう目が慣れた! なにより奴はもう足を引きずっている!次の一発を防げばサンパウロの戦力はガタ落ちだ! そしてその為には…)マイヤー、翼に向かえ!考える前に動け!」 マイヤー「お、おおっ!」 ダダダ…! 翼「(来たな!ここは…)」 ストラット「(ツバサ!)」 若林はあえてストラットのマークから一人DFを翼に割り当て、翼に三択を迫った。 マイヤーを抜き去り、若林と一対一になる。 マイヤーが追いつく前にフライングドライブなどで撃つ。 マイヤーが追いつく前にストラットに渡す。 翼「ストラット!」 バコオッ!
[376]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/05(金) 19:36:20 ID:8snrEXnp 翼が選んだのは三番目の選択肢だった。 ストラットがマイヤーの動きを見た瞬間に他のDF3人を振り切る為にダッシュしたのを予測し、 彼に一旦PA外でボールを持たせる。この時翼に引きつけられたマイヤーとパスカットを失敗したリンツを無力化させる。 ストラット「ここで試合を決めるぜ!」 バババッ、ダッ! ハーネス「く、くそーーーっ!」 ゴンゲルス「ワカバヤシィ!」 グワアアッ!! そしてストラットは翼の期待通りにハーネスとゴンゲルスを突破してPA内に入り、間髪入れずに利き脚を振り上げた。 放送「またしてもサンパウロのビッグチャンス到来ーーーっ!!ストラットくんのメガロゾーンシュートが火を吹く!」 観客「おおおおおおおおおお!!」「いけーーーっ!!」「いや、今度も止められるだろう!」 森崎「………」ゴクリ ストラット「行くぜメガロゾーンシュート!!」 バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!! 若林「(威力が落ちているぞ!) と め る !」 バッ! バゴォオオオオオオオオオオオオオン!! ストラット「な…なにィイイ!?」 若林「(止めた!これで流れが…ハッ!?)」
[377]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/05(金) 19:36:43 ID:8snrEXnp バッ! グルンッ! グワアアッ!! 翼「行くぞ…」 バッシュゥウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!! 若林「く…う、ぉおおおおおおおおおお!!」 バッ! 若林は目論見通りストラットのメガロゾーンシュートを止める事に成功した。 しかし直後に翼がオーバーヘッドキックでこぼれ球に飛びついていた。 若林「(届く!ただのオーバーヘッドキックなら届…馬鹿な!?)」 ギュルルルルルルゥウウウウウウウウウウウウウウン!! 若林「(これは…翼が3年前俺との特訓で編み出した…!)」 翼「ドライブオーバーヘッド!!」 ただのオーバーヘッドキックならセービングの直後でも防げただろう。 若林はそこまでの実力を手に入れていた。 だが翼のオーバーヘッドキックは逆さまのドライブ回転をかけていた。 ズッバァアアアアアアアアアアアアアアン! ピィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!! 若林の手を潜り抜けたボールがゴールネット上部を突き破り、直後に審判の笛が高々と鳴り響いた。 ハンブルガーSV 1−2 サンパウロFC
[378]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/05(金) 19:38:07 ID:8snrEXnp いったんここまで。
[379]創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 21:02:13 ID:3tv30dYO あの若林さんがここまでカッコよくなって帰ってくるとはw
[380]創る名無しに見る名無し:2010/02/05(金) 21:33:29 ID:/dYw/+9S 味方になると頼りなくなる法則ですね
[381]創る名無しに見る名無し:2010/02/06(土) 09:54:24 ID:XRnZRIqt 若林が本来の実力を取り戻しつつあるな 個人的には若島津に期待してたりする
[382]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/07(日) 12:45:15 ID:y+V7lW+9 放送「ゴール!ゴールゴールゴォオオオオオオオオルゥウウ!!!後半23分、サンパウロが逆転! 決めたのは翼くん!メガロゾーンシュートが弾かれた所をオーバーヘッドキックで見事にねじ込みました! それもただのオーバーヘッドキックではありません、なんと逆さまのドライブ回転をかけた 言わばドライブオーバーヘッドです!翼くんの18番であるオーバーヘッドキックとドライブシュートを 組み合わせた超大技がここ一番で炸裂し、若林くんの牙城を崩しました〜〜〜!!」 ワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!! 観客「す、す、すげえええええええっ!!」「ドライブオーバーヘッドだって!?そんなの可能なのか!?」 「下に向かって撃たれたのにギューンって上に行ったぞ!」「もう誰にも止められねえよ!」 「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」「翼!」 イ「こ、これが…大空翼…!」 チャ「ぐ…な、なんで日本なんかにこんな化け物が!」 呉「(とんでもないシュートだ…陸と肖に徹底的に研究させないと)」 オワイラン「し、信じられない…なんて技だ!これなら僅か18歳でブラジルのプロになれたのも納得だ」 バルカン「…どうやってあんな回転かけたんだろう…」 三杉「(森崎を利用して力を取り戻したつもりだったが…やはりまだまだ差は大きいみたいだな)」 岬「(凄いや。やっぱり翼くんは正真正銘の天才だ)」 日向「(フザけるな…認めねえ!この俺があんな奴に負けて堪るか!)」 翼のブラジル留学の成果を象徴する様な壮絶な技に観客席は興奮の坩堝に包まれた。 特に森崎はとてつもない衝撃と激情を味わっていた。 森崎「(あ、あんな技リオカップでは見せなかったぞ!まさかリオカップの後に開発したって言うのか? それともただ単に今まで使う必要が無かっただけなのか?…畜生!畜生!翼めぇえええ!!)」 自分をあれだけ徹底的に打ち負かした翼が更に強くなっているのか、もしくは全力を出していなかったのか。 面白くない現実の二択を迫られた森崎は歯軋りをせずには居られなかった。
[383]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/07(日) 12:45:46 ID:y+V7lW+9 また彼とは別の理由で歯を軋ませていた男が居た。 シュナイダー「……………」 かつてハンブルガーSVで無敵のストライカーとして鳴らしたシュナイダーである。 フライハイト「不快か、シュナイダー?」 シュナイダー「…カルツ達がこのまま何も出来ずに負ければな」 観客席からかつてのチームメイトでありキャプテンであった男の視線が注がれているとは 露とも知らないカルツ。彼は今地に手と膝をつき己の無力さに震えていた。 翼との直接対決に何度も破れた上に自分には到底出来ない絶技を連発され、カルツの心は砕けかけていた。 カルツ「(勝てん…こんなに勝ちたいのに勝てん!俺ではツバサに勝てん!サンパウロに勝てん! 俺はシュナイダーが居ないと勝てないのか?所詮シュナイダーの添え物に過ぎんのか…?)」 シュナイダーの跡を継ぎハンブルガーSVのキャプテンになった彼は必然的にシュナイダーと比べられ続け、 本人もその期待と圧力に応えるべく力をつけていった。そんな彼にとってジャパンカップは 願っても無いチャンスだった。かつてハンブルガーSVと西ドイツJrユースの選手として2回ぶつかったが 勝つ事が出来なかった全日本だけでなく、ブラジルナンバー1のサンパウロFCと南米の古豪ウルグアイと言う 強豪チームが数多く参加するこの大会をシュナイダーの力無しで戦う事は大きな意義があった。 だが現実は厳しかった。彼自身は翼に圧倒され、彼だけでなくチームの主力フィールダー達も全員 翼率いるサンパウロに押されてしまい若林一人の守備力に頼った情けない試合展開。 そしてその若林すらも無敵ではないと証明される形になった逆転劇。
[384]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/07(日) 12:46:13 ID:y+V7lW+9 この時サンパウロの選手達が彼の近くを通りがからなければ彼の闘志はそのまま消えていたかも知れない。 マウリシオ「やったッスね!これで勝ちですよ!」 翼「ああ、後はこのまま試合をきっちりコントロールし続ければこれが決勝点になる」 ストラット「絶対そうしなくっちゃな。正直俺はもうクタクタだ」 カルツ「(クタクタ…)」 カルツはストラットのセリフを聞き、絶望で下げていた頭を上げた。 カルツ「(そうか、ストラットはもう限界なんだ…だが、今となってはもう意味が…何!?あ、あれは!)」 そして見た。 息が荒くなっており本人の言う通り疲れていそうなストラットの側に立つ翼を。 翼の顔に流れる汗の筋を。 わずかながら震えている翼の脚を。 カルツ「(疲れている…ストラットだけではない、ツバサも疲れている!どんなに強くても 人間である以上スタミナは有限だ!ツバサだってシュナイダーだってそうだ!)」 次にカルツは見た。競技場に備え付けられた電光掲示板とそこにある時計を。 時計は後半23分を示していた。 カルツ「(まだ20分以上残っている…そして俺の体はまだまだ動く!俺は…いや、俺達はまだ負けていない!)」 カルツは立ち上がりキャプテンマークの位置を直してから歩き始めた。自陣ゴール前の仲間達の所へ。
[385]2 ◆vD5srW.8hU :2010/02/07(日) 12:46:34 ID:y+V7lW+9 カルツ以外のハンブルグの選手達も打ちのめされていた。 メッツァ「(だめじゃん。この試合勝てないよ)」 カペロマン「(くっ…なんて事だ。俺はまだ何もしていないのに、このまま負けるのか?)」 ポブルセン「ゥググガギギィィィ…!!」 闘志に欠けるメッツァは早々と諦めの表情を浮かべ、活躍らしい活躍をしていないカペロマンは焦り、 カルツ以上に翼相手に敗北を繰り返しているポブルセンは顔を真っ赤に染めてブルブルと震えていた。 若林「(俺は…俺は強くなった筈だ!怠け心を全て殺して力を蓄え続けた!それでも翼には勝てないのか!?)」 そして若林はカルツがそうして居た様に地に手をつき項垂れていた。 このままでは翼に負けてしまう。そして森崎以上のGKであると証明出来なくなる。 そうなったら心を入れ替え自分を鍛えぬいたこの過去数年間は一体何だったのか…? カルツ「………」 そんな共通点の多い葛藤に苦しんでいる彼の背後にカルツがつかつかと歩み寄り… ブン… ゴツッ! 若林「ぐわっ!?」 カルツ「でけえ図体している癖にそんなに縮こまっているんじゃねえよ」 彼の尻をつま先で小突いた。
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0ch BBS 2007-01-24