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【防弾ガラスの】キャプテン三杉2【貴公子達】
[193]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 12:28:35 ID:??? 彼の祖父レフ・ラシンは非常に長い腕と黒いユニフォーム、黒いグローブの 姿から現役時代は黒蜘蛛と呼ばれ、ディナモ・モスクワあるいはソビエトナショナル チームの正GKとして活躍・・・そして歴史上唯一、GKとしてバロンドールを獲得した という実績を持つ、まさに史上最高のGKであった。 パベル・サビチェビッチ・ラシンは今述べたレフ・ラシンの才を一身に受け継いだ 存在である。彼は幼き頃から祖父の英才教育を受けており、そのセービング技術は 既に、同世代における世界屈指のレベルに達していた。 それまで祖父レフ・ラシンの徹底的な個人指導により技術を磨いてきた彼だが、 祖父の死を転機として、祖父の古巣『ディナモ・モスクワ』に所属、それまで 磨かれる事の無かったゲーム勘・判断力と言った物を新たに鍛えている時期だった。 彼はその日、チーム上層部からの通達を耳にして絶句した。 サビチェビッチ「チームの運営が実質停止・・・?国内リーグも再開は未定・・・ ソビエトユースのワールドトーナメントエントリーも白紙・・・なんだよこれ・・」 上層部「すまないラシン、キミの祖父にも悪いと思っている。いや、私達も キミのその才能を世界に見せ付けてやれないのが悔しくて仕方がない! だが・・・分かってくれ、みんな明日食べられるか分からないような状況だ・・・」 サビチェビッチ「そうだけど・・・祖父の夢が!オレの夢が!(ギリ・・・) なんだよ!なんだよ、クソ・・・!!!」
[194]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 12:30:39 ID:??? ソビエト崩壊の影響により、国からの保障を一切失ったディナモ・モスクワは 活動できる状態ではなくなってしまった。サビチェビッチはワールドトーナメントに 出場して世界に再び“ラシン”の名を轟かすつもりだった。祖父のため、自分のため。 これまで順調に進めてきた夢の歩みは、突如目の前に現れた壁により閉ざされてしまった。 よしんばワールドトーナメントまでに国家が安定し、出場が叶ったとして、練習を まともに出来ない状況がこれからどれだけの期間続くか分からない。そんな状況では 実力を現状維持する事も難しいのは自明の理であった。ワールドトーナメントに 出場しても大きな活躍ができず“ラシン”の名を汚してしまう未来図が彼の頭に描かれた。 サビチェビッチは絶望していた。試合経験が薄い自分がどこまで出来るかは分からなかった。 だが挑戦に値する才能を継ぎ、最高の教育を受けてきたと信じていた。それで正々堂々戦い、 それで負けるというならば納得も出来た。だが、国家崩壊という雲の上の事件によって 戦う権利すらも奪われてしまった事は若い彼にとって無念以外の何物でもなかった。 光輝いていた彼の両目はこの日を境に徐々に濁っていくのである。 これを好機と捉える人間が世の中にはいるものである。通常では知り得ない情報を得て、 通常では有り得ないような手段を扱える人間――アラブの石油王、ナジーブ・ユプンタイは その稀な人間の中の一人であった。彼はジョアンのビジネスパートナーであり、FIFA創設者 の血縁に働きかけ、個人としてワールドトーナメントの出場枠を手に入れた非常識極まり ない人間であった。
[195]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 12:32:50 ID:??? 彼はかなり以前からサビチェビッチの事を知っており、自分のチームにサビチェビッチを 引き入れたいと常々願っていた。ジョアンからサビチェビッチの話を聞いた時、彼は胸を 躍らせた。史上最高と謳われたレフ・ラシンの才を継ぐ少年である、彼の世代でラシンの 名を聞いて胸を沸かせない者はいなかった。 ユプンタイはレフ・ラシンに対して、サビチェビッチのチーム参加を幾度と無く要請していた。 だがラシンは一度として首を縦に振らなかった。ラシンは自身の孫を愛しており、自分の手で その才を磨いてやりたかった。将来についても、古巣『ディナモ・モスクワ』の信頼ある スタッフに任せれば、間違いのない戦場を与える事が出来た。 しかし、何よりもラシンが首を縦に振らなかった理由は、ユプンタイという人物に溢れ出る 汚れた人格にあった。ユプンタイの目は他人を見下すように出来ており、自分の欲望に ついても隠すところがなかった。そして物事を強引に押し通そうとする気質に溢れており、 その手段は専ら金であった。 ラシンとサビチェビッチの夢は母国ソビエトをワールドカップで優勝させる原動力となる ところにあり、それは貧困に喘ぐ国民達の希望の星になるという事に繋がっていた。 高潔なラシンとその孫は、ユプンタイの自欲に塗れた精神を嫌い、信頼することは なかったのである。
[196]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 12:34:58 ID:??? だが、そんなサビチェビッチの前に今 絶望の悪魔が訪れた。 ユプンタイはこの出来事を、パベル・サビチェビッチ・ラシンを己の支配下に置く決定的な 好機と捉え、彼の目の前に蜘蛛の糸を垂らしたのである。無論、絡め取って捕食するべくだ。 ソビエト崩壊から幾ばくもなく、サビチェビッチにはユプンタイからの連絡があった。 ワールドトーナメントへの出場権を持つ彼のチームへの参加要請であった。確かなコーチングと 一族の生活を保証するという条件であった。 亡き祖父の意志、そして自身の意志に背く決断だったが――サビチェビッチは彼の要請を受けた。 祖父の才能を錆び付かせてはいけないという責任感、家族を助けたいとう思い、そして… 世界の猛者達に挑戦したいと思う彼の若い戦意がその選択を決めさせた。 彼は数日後、一族と共に母国をたった。行き先はアラブに存在するユプンタイの個人施設である。 ユプンタイは彼の個人的な優越感ゆえ、サビチェビッチを手元に置いた。誰も知らない有力選手 しかも史上最高のGK“ラシン”の才を継ぐ物を手元に置くという行為は彼の心を満足させた。 しかしそれはサビチェビッチの試合経験の乏しさ…判断力の甘さと言う弱点を残す結果となる。 また、三杉達フィオレンティーナとの邂逅も少しだけ未来へと先延ばしされた。彼らとの邂逅は 翌年…コッパ・イタリア・プリマヴェーラを終えた後の事になる。三杉はまだこの事を予想すら 出来なかった。現時点、彼はレフ・ラシンの力を受け継ぐサビチェビッチの存在を知らなかった。 またサビチェビッチも三杉という東洋の天才の存在を知らなかった。 そして時は待つ――その日がやってくるのを。
[197]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 12:38:56 ID:??? 【フィオレンティーナ修行編 3年目1月 自由行動パート】 三杉「明けましておめでとう。今日から僕もプリマヴェーラです。 イタリア全土に三杉淳の名を轟かす為に今年も宜しくお願い致します。」 A 中山に会いに行く。 B バンビーノに会いに行く。 C ブンナークに会いに行く。 D 新田に会いに行く。 E マルコに会いに行く。 F その他のチームメイトと交流する。 G 探検!ぼくのまち。 2票選ばれた選択肢で続行します、投票の際はメル欄空白でお願い致します。
[198]森崎名無しさん:2010/02/23(火) 12:43:59 ID:KJlpJsrg G
[199]森崎立志伝 ◆OPeiOgRwKM :2010/02/23(火) 12:51:49 ID:lOfM72LE D!
[200]森崎名無しさん:2010/02/23(火) 13:03:48 ID:u5WwvblY D
[201]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 16:15:15 ID:??? >D 新田に会いに行く。 三杉「ふむ、そうだ新田に聞いておきたい事があったんだったな。」 三杉は先月度の休日において、ジョアンと新田が二人でいたのを思い出した。 新田は「フォローのために動く必要はない。」というジョアンの言葉の真意が分からず、 苦悩し続けていた。三杉はそれに対し、自分の考えがジョアンと違うならば考えを固めて 意見をぶつけろ、と助言をしていた。その後、新田がどうしたのかは把握しておらず、 先月突然あのような場に出くわした・・・というのがあらすじである。 三杉は新田に対し、ジョアンへ意見をぶつけたか、そしてどうのような行動を決めたか 確認するため、彼の部屋を訪ねる事とした。 三杉「新田、居るかい?」 新田「え、三杉さんですか?どうぞ入ってください。」 新田はドアの向こうからそう言って三杉の言葉に応じ、部屋に招きいれた。 そして新田は入ってきた三杉にこう言ったのであった。 先着で ★新田の言葉→!card と(!とcardの間のスペースを埋めて)書き込んで下さい、カードやダイスにより分岐します。 ダイヤ、ハート→「この間は本当にありがとうございました!」おお、なんか超感謝してる。 スペード→「アクエリアスかミネラルウォーターしかないですけど・・・」いや、お構いなく。 クラブ→「これからコーチが特別に練習を付き合ってくれるんで、手短に・・・」なんだってー。 Joker→「特訓の準備は出来てますよ、さあグラウンドに行きましょう!」空気が読めてないな・・・。
[202]TSUBASA DUNK:2010/02/23(火) 16:27:47 ID:??? ★新田の言葉→ スペード2
[203]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/02/23(火) 18:39:31 ID:??? >スペード→「アクエリアスかミネラルウォーターしかないですけど・・・」いや、お構いなく。 新田「何か飲みますか?アクエリアスかミネラルウォーターしかないですけど・・・」 三杉「いや、お構いなく。(気遣いが出来るという事は精神的に余裕が生まれた証拠かな・・・)」 三杉は新田の何気ない気遣いから、彼の悩みが解消されつつあると推理した。 この状態ならば構わないだろうと判断し、ストレートに聞いてみる事に決めた。 三杉「随分とスッキリした顔をしている。その様子だと ジョアンコーチには自分の意見を話したようだね?」 新田「え・・・?あ、はい。三杉さんのお陰ですよ、自分のすべき事がハッキリしました。」 三杉「ふむ・・・して、それはどのような物だい?」 新田「フォローのために動く必要はない・・・俺はその言葉を“あくまで自分がパスを受け、 そしてゴールを決めるために動く”という考えなのだと思い至りました。そしてそれは・・・」 三杉「ジョアンコーチの考えと変わらなかった、っていう事かい?」 新田「はい、そうです。最初からフォローやパスを狙うようなFWに対して敵は警戒しない。 それは敵の守備をやりやすくするだけの行為だ・・・という事です。」 三杉「ふむ、なるほど。」
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0ch BBS 2007-01-24