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【真・東洋の】キャプテン森崎36【守護神】
[482]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/06(火) 20:07:07 ID:0maQR48I いったんここまで。 雑談スレも含め、一気読みの方が良いと言う意見ばかりで 小分けの方が良いと言う意見は皆無なので今まで通りで薦めます。
[483]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:32:26 ID:7WHCqVvl チーム全体の敵意とアルシオンの意志力が衝突した結果 場には息苦しい程の重い重い沈黙が訪れた。 それを破ったヘルナンデスの声はとても固い物だった。 ヘルナンデス「俺はずっと悩んでいた。何が正しく、何をすべきなのかを」 イタリアメンバー『…………』 ヘルナンデス「行き着く答えは毎回同じ。イタリアユースをワールドユース優勝に導く事。 だがそこに辿りつく為の手段が真っ二つに分かれる。ストラットを呼び戻すか否かでな。 いくら考えてもどうしても分からなかった。だがもう俺に迷う時間は無い様だ」 ストラット「ヘルナンデス…」 ヘルナンデス「現実的な物の見方をすればアルシオンが正しい。だがサッカーは理屈だけじゃない。 チームの為に過去を水に流せ、それがプロ精神だと言う考え方も出来るが…最初にプロ失格の 振る舞いをしたのはストラットなのにそれを見逃すのがプロ精神か?と言う疑問にぶち当たってしまう。 チームメイトに納得の行かないまま試合に挑むのは弱点を放置したまま戦うのと同じ事だ」 アルシオン「では、どうするのだ」 ヘルナンデス「…俺達はジョカトーレだ。百の言葉よりも一のプレイが大事だ。 ストラットに示してもらおう。過去を償えるだけの力があるかどうかを。 お前が世界を制する力があるストライカーならば、再びイタリアを代表する資格がある」 ランピオン「それをどうやって判断するんだ?」 ヘルナンデス「ジェンティーレと俺相手にFKを撃ってもらう。それで良いだろう」 ジェンティーレ「面白いぞ!ストラットがアズーリに相応しくない弱者と 証明してしまえば下らん議論を繰り返す必要も無くなる!」
[484]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:33:07 ID:7WHCqVvl バンビーノ「待ってくれ!それじゃあ2対1じゃないか!いくらなんでも…」 ヘルナンデス「それも考えてある。勝負は3回だ。その内1回でもゴールすればストラットの勝ちとする。 FKをたった3回防げない様では俺もジェンティーレもまだまだカティナチオを極めていないと言う事だからな」 ジェンティーレ「フッ、3回でも5回でも10回でも構わん!こんな奴にイタリアゴールを割らせるか!」 ストラット「…分かった。その勝負を受けよう」 ヘルナンデスの下した判断は「力を示せ」だった。考え方次第で善悪がどうにでも変わるこの状況では これ以上議論を尽くすよりもストラットのプレイこそが彼の今までの生き様と未来を切り開く信念を否応が無く表せる。 そして自分とジェンティーレもカティナチオを背負う者達として自分達の全てをぶつければ納得出来る。 無論この勝負に負けたとしてもイタリアサッカー協会に召集された以上ストラットが即時追放される訳ではないが、 チームメイトの誰もが彼を信じなくなったら遅かれ早かれ監督や首脳陣もストラットを構想外とした チーム育成方針に切り替えなければならなくなる。ストラットは負けたら全てを失うと言っても過言ではない。 こうしてストラットの一世一代の大勝負が始まろうとしていた。かつて自分が壊して脱走し、 今戻ろうとする自分の前に立ちはだかる祖国の鍵をこじ開ける事が出来るかどうか? 一度ルールが決められた後は言葉は要らなかった。ヘルナンデス、ジェンティーレ、ストラットの3人が フィールドに向かいそれぞれの位置につきその他の選手達がフィールド外からそれを見守る。 一本目。 ダダッ! グワァアアアアアアアアアッ!! ヘルナンデス「右だジェンティーレ!」 ジェンティーレ「おう!!」
[485]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:33:25 ID:7WHCqVvl ストラット「!?」 バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!! バッ!ブォン… バキィイイイイイイイイイン!! ジェンティーレ「ぐ…ぉ…お…!」 ギュンッ! ヘルナンデス「必ず止める!」 バッ! バシィイイイイイイイイイイイッ!! イタリアメンバー『ぉおおおおおおおおおおお…!!』 バンビーノ「メ、メガロゾーンシュートが…!」 ストラットの一本目のシュートはジェンティーレのジャンピングボレーの形のブロック、 通称反転ブロックによって威力を弱められた後ヘルナンデスの黄金の右腕にキャッチされた。 それだけでも驚異的だが、ストラットをより驚かせたのは自分のシュートコースを完全に読まれていた事だった。 ストラット「(ヘルナンデスの奴…何時の間にあんな洞察力を…)」 二本目。 ダダッ! グワァアアアアアアアアアッ!!
[486]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:33:54 ID:7WHCqVvl ヘルナンデス「撃ち返せ正面だ!」 ジェンティーレ「ウォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」 バッギャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!! ダダッ! ブォオオオオオオン!! ストラット「なんだと!?」 ブワッグワッシャァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!! ギュワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!!! ドガァアアアッ!! ストラット「ぐわぁああああっ!!」 ドタッ! バンビーノ「ストラット〜〜〜ッ!!」 アルシオン「(…どうした。その程度じゃないだろう?)」 どうせコースが読まれるのなら最短距離を突き進め、ジェンティーレの体でヘルナンデスの 視界がさえぎられる事も期待出来る正面に撃つ。そのストラットの判断は完全に裏目に出た。 ジェンティーレに撃ち返されたボールは彼を軽々と吹き飛ばしてみせたのだ。
[487]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:34:10 ID:7WHCqVvl 三本目。 ヘルナンデス「後一球だ!絶対に止めるぞジェンティーレ!」 ジェンティーレ「当然だ!俺達の守りは誰にも破らせない!」 ランピオン「(これがストラット無しでも世界を獲ると決意した二人が培った力だ。 ブラジルに逃げた挙句幼馴染と女に懇願されただけで戻ってきた腰抜けが勝てる相手じゃない!)」 ストラット「(強い…これこそが、カティナチオ…!今までの俺では絶対に破れない。 ならば一か八かアレに…この一蹴に俺の全てを賭けるしか無い!!頼む、上手く行ってくれ!)」 ダダッ! ヘルナンデス「(!?これは…!)」 ジェンティーレ「(なんだこの震えは…この俺が!)」 追い詰められたストラットの最後のチャンスだった。 その後イタリアユースはヨーロッパ予選の第3グループを全勝無敗無分で突破する事になる。 予選通産失点は0。更にエースストライカーのチェザーレ・ストラットは全グループ規模での得点王となり、 また10番のマルク・アルシオンは同じく全グループ規模のアシストランキングの1位に輝いた。 クジ運に恵まれ格下しか相手が居なかったのも事実だが、それを差し引いても怪物チームである事は間違いない。 欧州はおろか来年のワールドユース開催国のブラジルのマスコミでさえそう褒めちぎったと言う。
[488]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/07(水) 00:37:17 ID:7WHCqVvl 今日はここまで。また明日お会いしましょう。 ラスボスチームが何処かはワールドユース本大会の抽選が決まれば おのずと明らかになりますのでそれまではたっぷりご想像下さい。
[489]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/08(木) 20:49:51 ID:E6WP7Av8 〜西ドイツ某所〜 そして欧州にもう一つ、波乱の末に文字通り一つに纏まろうとしているユースチームがあった。 ただしイタリアユースと違ってこちらは至極あっさりと決着がついた。 バッグワァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!! シュナイダー「…HA!!」 ポブルセン「ッギャァアアアアアアアアアアア!!?」 ボグワァアアッ!! ドサッ! カルツ「こうして皇帝は不穏分子を直々に鎮圧し帝国の治安を安定させましたとさ。まる」 カペロマン「おーおー良く飛ぶなあ。キック力の比べ合いだとよくある事だが」 メッツァ「あ〜やだやだ。FWもDFもGKもあんな事ばっかりしなきゃいけないなんて、パサーで良かった」 マーガス「お前の態度もどうかと思うぞ」 シェスター「噂通りの馬鹿だな、ポブルセンって。よりにもよってシュナイダーにケンカを売るなんて」 ポブルセンがシュナイダーにキック力勝負で挑みかかりあっさりと返り討ちにされた。 言葉にすれば僅か一行の出来事を遠巻きに眺める選手達はまるで風物詩を眺める様に落ち着いていた。
[490]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/08(木) 20:50:18 ID:E6WP7Av8 無論当事者の二人はそうノンビリとしている訳にも行かなかった。 負けたポブルセンは勝負前よりも更に敵意の篭もった視線ををぶつけ、 それに応える様に勝ったシュナイダーも睨み返していた。 シュナイダー「…気は済んだか?と聞きたい所だが、愚問の様だな」 ポブルセン「当たり前だ…てめえは負けたらそれで納得するのか!」 シュナイダー「その反骨精神は評価出来るが、今後はそれを味方ではなく敵にぶつけろ」 ポブルセン「偉そうに命令するんじゃ…」 ギンッ! シュナイダー「………」 ポブルセン「ぐっ…」 シュナイダー「お前は力以外の言語は理解できないのだろう?だからお前に合わせて 懇切丁寧に説得してやったつもりだが…まだ俺をキャプテンとして認められないか?」 ポブルセン「…けっ。もう良い、好きにしやがれ」 しかし希代のトラブルメーカーのポブルセンも自分から挑んだ勝負で完敗したと言う事実と 時としてマキャベリストとすら評される鬼キャプテンのシュナイダーの眼光には逆らい難く、 やがてポブルセンは悪態をつきながら遠ざかっていった。代わりにフライハイトが近づいてきて彼の苦労を労う。 フライハイト「ご苦労だ。よくやってくれた」 シュナイダー「なに、力で捻じ伏せれば良いだけなら簡単だ。他の東出身者はどうだ?」 フライハイト「他はポブルセンの様な気性の持ち主は居ない。お前の支配体制は万全と言って良いだろう」 シュナイダー「ああ…いや、もう一人居る。不敵な不届き者が」 フライハイト「?」
[491]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/08(木) 20:51:23 ID:E6WP7Av8 ざわっ… フライハイト「!」 シュナイダー「来たな…」 シュナイダーに心を休める暇は無かった。彼にとってはポブルセンより厄介で、 かつより頼りになる男がたった今周りを騒がせながら練習場に入ってきたからだ。 ドスドスドス… 3年前より更に成長し最早足を動かす度に地響きが聞こえてきそうな程の大男。 ”鋼鉄の巨人””幻のGK”など多くの異名を持つデューター・ミューラーが 重厚ながら機敏な動きで彼の下にやってきた。 シュナイダー「遅刻ギリギリだ。感心せんな」 ミューラー「間に合ったのだから良いだろう。それともまたオランダに負けるかも知れんと怯えていたのか?」 シュナイダー「自惚れるな。あの試合はお前が居ても恐らく勝てなかった。 世界には強いチームがゴマンと居る。お前を持ってしても零封は望めない様なチームがな」 ミューラー「フン、面白い。お前こそ今度はしっかり点を取れよ」 シュナイダー「言われるまでもない…それと、マリーには手を出すな」 ミューラー「俺はお前の妹になど興味は無いと何度言えば分かる!」 シュナイダー「それなら良い。だがその言葉違えてみせろ、楽には死なせんぞ」 フライハイト「(デューター・ミューラー…初めて見たが、体格以上の威圧感だな。 それにしてもシュナイダーのシスターコンプレックスはなんとかならないのか… 変人が相棒だと苦労する物だ。妹などよりも雨の方が余程素晴らしいのに)」
[492]2 ◆vD5srW.8hU :2010/04/08(木) 20:52:22 ID:E6WP7Av8 ピィーーーーーッ!! ルディ監督「集合!これよりドイツユース合宿を開始する!」 こうしてある程度の不穏さを抱えながらも間近に迫ったドイツ統一を象徴するドイツユースの合宿が始まった。 彼らはその後予選第2グループでイングランドやスペイン等と同組になりクジ運に恵まれないと嘆かれたが、 抽選結果など関係ないと言わんばかりの圧勝試合を繰り返し見事予選を1位突破した。 ちなみに第1グループではオランダユースが前評判通りの強さを発揮しこれまた1位突破。 同組には彼らとトップ争いをすると見られていたスウェーデンユースが居たが、 何故かキャプテンが序盤で参加を辞退した為チームとして力を発揮出来ず2位に収まった。 最後の第4グループの1位はポーランドユースの猛追に苦しめられつつも何とか振り切ったフランスユースだった。 欧州では強豪と言われるチームが順当に勝っていたが、南米では開催国故ブラジルが 予選を免除されていた為事実上アルゼンチンとウルグアイの一騎討ちとなった。 天才ファン・ディアスを擁するアルゼンチンか、強力なツートップを武器とするウルグアイか? 南米予選は全チームの総当りで行われる為、彼らの結果は欧州予選に遅れて出てくる。 サトルステギ「よっしゃあ行くぜ我がライバルよ!遅れを取るなよ!」 ディアス「誰に言ってんだ!キャプテンは俺なんだから仕切るな!(そもそもこいつ誰だっけ?)」 ビクトリーノ「ウルグアイの力を見せてやろうぜ、相棒」 火野「ああ、何時までもブラジルとアルゼンチンだけにデカい顔はさせねえぜ」
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0ch BBS 2007-01-24