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【どん底からの】キャプテンEDIT2【出発】
[543]森崎名無しさん:2010/03/17(水) 19:04:28 ID:??? 確かに感情面の選択は慎重に行った方がいいかもな もうすでに大前舞い上がっちゃってちょっと別の人になってるし でもなそれが青春だと思うんだ
[544]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:23:43 ID:HdLKyJYM >>539-541 サッカーのスレです。スポ根物のスレです。ラブコメスレじゃないです。信じて下さいw >>542-543 壊れた時が怖いですが、同時に壊れにくくもあるので、安心してください。4票選択肢で地雷を踏まない限り問題ないと思います 関係がブレイク寸前になったらアナウンスも出ますので、リカバリーの機会もありますし ★無人島物探し→ ハート5 =★ ハート→瓶に詰められたラブレターを発見! こ、こっ恥ずかしいっ! ---------------------------------------------------------------------- 大前「海水パンツ一丁じゃ、島の奥には進めないな。浜辺の方を捜してみるか」 そう考え、海岸沿いに移動する。 打ち寄せる波に足裏を浸しながら、歩き続ける大前。 人手の入っていない無人島の海岸は、ノスタルジーを刺激する漁村といった合宿所近辺とは、まったく趣を異にしている。 白い砂。海の青さ。茂る草花。どれをとっても日本離れしている気がした。 大前「そういえば、この無人島の砂ってすごく白っぽいな。本土の方の浜辺は黒っぽかったんだけど。 聞いた話だけど、本州の砂浜は川伝いに山から流れてきた砂が溜まったから黒くて、 沖縄とかの砂浜は、貝や珊瑚の欠片から砂が出来るから白っぽいっらしいな。ここも本土から離れているから砂が白いんだろうか? ……ってなんでこんな時に、理科の先生のヨタ話を思い出してるんだろ。それより、何か面白いものが無いか探そう」 … … … 元々が地図に載っているかも怪しい、小さな島である。 少し歩き回るうちに、たちまち海岸線を一周してしまう。 大前はそこそこに捜索を打ち切り、ボートへ戻ることにした。 大前「ま、成果は一応出たんだし、これ以上粘っても意味ないか。……お?」 菱野「あっ、大前さ〜んっ!」 ボートの傍では、既に菱野が大前を待っていた。
[545]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:24:48 ID:HdLKyJYM 大前「ありゃ、遅れちゃったかな」 菱野「いえいえ、私も今来たところですわ」 大前「(なんだか、漫画みたいなやり取りだな。俺が読んだヤツとは、男女が逆な気がするけど)そうか、じゃあ菱野さんの方にも、 成果はあったんだ」 菱野「はいっ! とても珍しそうなものを見つけましたの。無人島にこんなものがあるなんて、きっと大前さんも驚きますわよ」 よくよく見ると、菱野は収穫らしき物を、後ろ手に庇って隠している。 余程珍しいものを見つけたのだろう。大前を驚かせたくて、うずうずしているようだった。 大前(菱野さん、見つけたものの珍しさに自信があるみたいだな。 けどその体勢、手を後ろにしているせいで、水着姿を全開にしている気が……) ボートに同乗している時は腕を前にしたりして隠していた肢体が、惜しげも無く晒されている格好である。 年頃の男子である大前としては、大変目に毒な姿勢だった。 菱野「? どうしましたの?」 思わず凝視してしまったせいか、小首を傾げる菱野。 大前「い、いやっ! 何でもない。それより、俺の方も結構珍しいと思うものを見つけたからさ。『せーのっ』で見せ合おっか」 菱野「……変な大前さん。まあ、いいですわ。では、いきますよ?」 一度、軽く肯きあってから、二人で声を張り上げる。 大前・菱野「「せーのっ!」」
[546]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:26:49 ID:HdLKyJYM そして、同時に探し当てた品物を頭上に掲げ……二人して目を瞠る羽目になった。 大前「これは……」 菱野「同じ、ものですの?」 折り畳んだ便箋を詰め、コルクで蓋をしたガラス瓶。 二人の手には、そっくり同じものがあった。 大前「……こんなことって、あるのかな」 菱野「不思議なこともあるのですのね……」 瓶の中身を検めた二人は、再び仰天することになる。 中の便箋は、ともに地元の漁村の若者同士のラブレターだった。 それも、どういうわけか大前の方が男性の、菱野が拾ったものは女性の手によるものの様である。 内容も似たり寄ったりのものだった。 ――通っていた学校の廃校による別れ。 ――その前にこの恋心を形にして残したい。 ――しかし、こうしてしたためた手紙を直接渡す勇気も無く…… 大体、その様なものだった。 大前「どうやら、俺たちが拾った手紙の送り主と宛先は、互いに一対になってるみたいだな」 菱野「お互いに、相手に気持ちを伝えられないまま、自分の思いを手紙にして海に流したのですね……」 おそらく、文中にある廃校の決まった学校とは、合宿で練習に使ったグラウンドのある、あの廃校のことだろう
[547]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:28:22 ID:HdLKyJYM 大前「……」 菱野「……」 二人とも、何とはなしに押し黙ってしまう。 思いがけず、見知らぬ誰かの秘密を暴いてしまった後ろめたさ。 それが二つともこの島に流れ着き、自分たちに拾われるという、ありえない偶然に対する驚き。 手紙の内容から受けた幾ばくかの切なさ。 そんなものが、ないまぜになった沈黙だった。 ……たっぷり五分ほどそのままでいただろうか。 やがて菱野が口を開いた。 菱野「あの、この手紙なんですが」 大前「え?」 菱野「……これは、私たちが手を出していいものではないと思います」 何年も前に村を去っただろう人々が残した、化石のような思いの残滓。 それは確かに、二人の手には余る代物だった。 大前「そうだな……今更送り主に届けるのも、宛先に送るのも、妙な感じだしな」
[548]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:29:24 ID:HdLKyJYM 菱野「ええ。きっと、この二通の手紙は、書いた人たちにとっては、自分の気持ちにケジメをつけるために書いたものなんですわ。 諦めきれない想いを、諦めるための儀式。その名残なんです」 大前「それを俺たちが暴き立てても……無粋なだけか」 菱野「はい」 菱野は肯くと、自分の拾った手紙を手に取り、丁寧に折り畳んでいく。 そうして出来あがったのは、瓶に詰められていた元の形ではなかった。 白い両翼を備えた、小さな紙飛行機。 菱野「――えいっ」 指先を離れたそれは、夏の潮風に乗って遠く運ばれていく。 大前も菱野に倣って便箋を折ると、無言でそれを飛ばした。 ――二枚の白い翼が、青い海と空の間に溶けていく。 いつかは海に落ち、波に浚われ、この浜辺の一握の砂になるだろう。 何年も前の誰かが書き上げた、恋を忘れるための忘れ物は、そうしてこの世から消えていった。
[549]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:30:29 ID:HdLKyJYM 〜夕方〜 貸しボート屋にボートを返却して浜辺に戻ると――そこには混沌とした情景が広がっていた。 やす子「にゃはははははははっ♪ そ〜れっ、いっき! いっき!」 比良山「ング……ング……美味い……」 瀬川「ふっ、俺は酒の女神にも愛されている男だ! ゴキュ……ゴキュ……」 長池「世界が揺れている……足元の感覚が無い……俺は地獄へ落ちるのか……どぉせ俺なんか……」 篠田「ちくしょう〜! 誰だよ、俺のことを落ち目って言ってるヤツは〜!?」 国岡「オオマエシネオオマエシネオオマエシネオオマエシネオオマエシネオオマエシネオオマエシネオオマエシネツイデニユキムラモシネオオマエシネオオマエシネ」 本条「国岡ァ! 帰ってこい! そっちは踏み込んではいけない領域だぞ!?」 豊原「本条ォ……それ国岡じゃなくて郵便ポストだぞォ? ふははははっ!」 雪村「あはははははっ! 楽しい〜♪」 落田「菱野さんの手、スベスベしてて可愛いねっ。クックックーン♪」 末松「落田〜、それビール缶だよ〜……ヒック」 早瀬「どうしてこうなった……俺たちの鳴紋中サッカー部が……どうしてこうなった!?」 日が沈みいく浜辺に、酔漢たちの嬌声と早瀬の悲痛な叫びがこだまする。 散乱するビール缶。ブスブスと焦げるバーベキュー。スルメを炙るいい匂い。 色々と末期状態な宴会場がそこにはあった。
[550]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:31:32 ID:HdLKyJYM 大前「なんなんだこれ……」 菱野「一体、どうなっていますの……」 たった今戻ったばかりの大前と菱野には、なにがなにやら分からなかった。 ふと、大前たちが帰りついたのに気付いた早瀬が、力無く顔を上げた。 早瀬「お前ら……戻ったのか……」 大前「早瀬さん、どうなってるんですこれは?」 早瀬「見ての通りだ……あのバカントクが、やりやがったんだ」 そう言って目尻を擦る早瀬。 早瀬「最初に比良山があの馬鹿にとっ捕まって、飲まされた。それからだよ、地獄だったのは……。 比良山のヤツ、急に目が据わったと思ったら、瀬川に飛びかかって無理やりビールを口に流し込みやがった。 そしたら今度は瀬川は長池に、長池は篠田に無理やり飲ませ始めたんだよ。 飲んだヤツは別のヤツに飲ませ、そして、またそれを繰り返すんだ。それで残ったのは俺一人だ……ちくしょうっ!」 大前・菱野((うわぁ……)) 早瀬の哀哭に、コメントのしようも無く立ち尽くす二人。 その背後に――ゆらりと影が立った。 やす子「おやぁ〜? ここにもまだ素面の子がいるじゃな〜い?」 この惨事の元凶・飯地やす子である。
[551]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:32:35 ID:HdLKyJYM 大前「ひいっ!?」 菱野「か、監督!?」 やす子「うふふふふ……誰かと思ったら、大前くんと菱野ちゃんじゃないのぉ〜。 さっきまでいなかったけど、二人してどっかにしけこんでたのぉ〜? もうパツイチかましたかぁ〜?」 ん? と握りこぶしの人差し指と中指の間に親指を挟んで、下品なジェスチャーを示す飯地。 大前「何言ってるんですかアンタは!? 酔っぱらうのも大概にしてくださいよ!」 菱野「お、大前さん! 私、監督が何を言っているのかサッパリ分かりませんわ!?」 大前「菱野さんはどうか分からないままでいてくれっ! と、とにかく、ここは逃げ――――」 やす子「ヒャッハー! 逃がすものかよぉ!」 大前「――――うわぁ!? 追ってきたァ!?」
[552]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:33:49 ID:HdLKyJYM 菱野「お、大前さんは逃げて下さい! 足の遅い私では、足手まといになりますわ!」 大前「駄目だ駄目だ! 菱野さんがここに残ったら、絶対になにか取り返しのつかないものを失くしてしまう! 逃げるなら、二人一緒だ!」 菱野「は、はいっ!」 やす子「最初っからどっちも逃がす気は無いわよぉ〜? うひゃひゃひゃひゃあっ!!」 手を取り合って逃げ出す二人。女として大切な何かを捨てながら追いかける飯地。 この果てしなくリアルな鬼ごっこは、早瀬の怒号によって止められた。 早瀬「 い い 加 減 に し ろ っ ! ! 」 ※ 合宿6日目が終了しました ※ ※ 二人きりの時間を過ごし、菱野の好感度が凄く上がりました ※ ※ 長時間のボート漕ぎでスタミナと筋力が付き、大前のガッツに+50、せりあいに+2されました ※ ※ 貸しボート代に1000円消費しました。残る所持金は10000円です ※ ※ 監督はこの後、早瀬に朝まで正座させられました ※
[553]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/03/18(木) 00:34:53 ID:HdLKyJYM 〜翌日、帰りのバス〜 比良山「うぅ……頭がガンガンする……」 瀬川「昨日の記憶が無いんだけど、一体何があったんだ?」 大前「瀬川先輩は、昨日のことの前にまずチームメイトの名前から憶えていて下さい。それと、昨日のことは思い出さなくていいですから」 瀬川「ええ〜っ? 樽前くんのケチ〜。じゃ、早瀬が教えてよ」 早瀬「思い出すな。その方がお前の身のためだ」 長池「早瀬の目の中に闇が見える……お前も地獄を覗いたのか……?」 早瀬「思い出させるな。その方が俺の胃のためだ」 国岡「あ、頭が割れる……」 本条「み、水を飲め国岡。少しは楽になるみたいだ……それにしても、この頭痛は一体……」 雪村「みんな元気ないな〜? 僕、昨日はすごく楽しかった覚えしかないのに」 末松「俺も俺も〜」
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0ch BBS 2007-01-24