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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】
[891]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:56:05 ID:??? シュート力自体は決して高くは無いものの、それでも並のMFとしては十二分に通用をする早苗のシュート――ドライブシュート。 バイタルエリアからのシュートならば、玄爺を相手にすればまず決まる。 早苗はそう確信を持ちながら足を大きく振り上げ、必殺の技――ドライブシュートを放とうとするのだが……。 ビュンッ! 霊夢「ま、そう来るでしょうよ!」 早苗「霊夢さん……!!」 その早苗の真正面に飛び込んだのは、バイタルエリアまで戻ってきていた霊夢である。 その霊夢の姿を見た瞬間、早苗は一瞬驚きに目を見開くものの……。 しかし、すぐに大丈夫だと自分を言い聞かせながらシュートを蹴り放った。 早苗(霊夢さんは確かに強い……ですが、ブロックはその中でも若干苦手だったはずです! 私のドライブシュートならば……いえ、このミラクルドライブなら! 絶対に通せる!) 霊夢「……はっ!」 早苗「えっ!?」 早苗の打ったドライブシュート――否、特殊な回転をかけたミラクルドライブは大きく飛び上がり。 霊夢の頭上をも越えてゴールへ向かおうとするのだが……。 寸前、霊夢は大きく飛び上がり再びオーバーヘッドの体勢でボールに食らいつく。 早苗にとって……その霊夢の行動は非常に不可解なものだった。 一体何をするのかと……オーバーヘッドでボールをクリアーするのだろうかと、一瞬そう思ったのだが……。 ギュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイッ!! 早苗「まっ……まさか……! まさか……!? そんなことが……ああああああっ!?」 霊夢「だああああああああああああああああああああああああっ!!!」 ギュウウウウウウッ!! バゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!
[892]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:57:05 ID:??? 珍しい霊夢の咆哮と同時、霊夢は早苗の放ったミラクルドライブを――自分のドライブシュート。 夢想封印で"打ち返した"。 強烈なドライブ回転のかかったボール――しかも、シュート性のボールをダイレクトで。 しかも、自分もまたドライブ回転をかけながら打ち返すという離れ業。 天に愛された才能を持っているからこそ出来る、人間離れした必殺のカウンターシュート。 渾身のシュートを打ち返された早苗は思わず口を大きく開いて唖然とし……。 守矢フルーツズのDF陣は、その高速――否、音速で動き、鋭い回転がかかるボールに向けてブロック向かうも。 当然ながらかする事すら出来ず、そのままシュートは守矢フルーツズゴールを襲う。 反町「これは……!」 にとり「やっぱり霊夢は凄い……! この土壇場で……こんなことするなんて!!」 静葉(流石は博麗の巫女だわ……このシュート……一樹君のオータムドライブと同等かしら……?) 誰もがこのシュートは決まったと、そう思った。 それ程までに霊夢の跳ね返したカウンターシュート――カウンター二重結界は、完璧だった。 ボールは閃光のようにフィールドを駆け抜け、地面にバウンドをしてゴールネットへと突き向かう。 そして、そのままゴールに吸い込まれそうになり……。 萃香「そんなゴール前からのシュートを決めさせて……たまるかァァァアアアアッ!!!」 ビュゴオッ! バゴオオオオオッ!!! 寸前、巨大化をしたGKの萃香が弾き返した。
[893]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:58:05 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「あっ……あああああああああああああああっ!!! こっ、これは……これは……れ、霊夢選手! 早苗選手のドライブシュートをカウンターで弾き返し……シュートを打ちましたが……。 し、しかし! これを萃香選手がその豪腕を使って見事に弾いた!! 流石は小さな鋼鉄の巨人、伊吹萃香! 決まってもおかしくなかったシュートを……しかし、弾いたァァッ!!」 霊夢にとって不運だったのは、カウンターシュートを放った位置が自陣深く。 バイタルエリアからのシュートだった為、萃香にパンチングに向かう時間を与えてしまった事。 そして、萃香が既に前回のオータムスカイズ戦にてドライブシュートには目が慣れており……。 更に、早苗の元々のシュート力自体が低かった為にカウンターシュートの威力も決して高くなかった事である。 早苗(よ、よかった……ここで決められたら、トラウマになるところでしたよ……! ですが、これで霊夢さんはもうスタミナが無くなったはず……これなら!) 萃香が霊夢のとんでもシュートを弾き返した事で、心底安堵をする早苗。 もしもここで決められてしまっていれば、きっと今後サッカーをやり続ける限り。 一生苛まれる事となるトラウマと化していただろう。 しかし、そのシュートは萃香が弾き、何とかピンチは脱出……。 しかも、これで霊夢のスタミナも切れた筈だと早苗は確信しながらオーバーヘッドの体勢から着地をした霊夢に視線を向けるが……。 霊夢「……決めなさいよ」 早苗「へ?」 霊夢は何故か落ち込んではおらず、息を荒げながら……しかし、未だ守矢フルーツズゴール前を見ていた。 一体どうしたのかと早苗が再びゴール前に視線を向けてみると……。 霊夢「萃香は体勢崩して、DFもいない! こんだけやりゃあ十分でしょうが!!」 早苗「な、なにを……あ、あああああああああああああああああああああっ!?」
[894]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 15:59:08 ID:??? グルンッ! 魔理沙「ナイスパスだぜ、霊夢! 後は私が……決めてやる!!!」 萃香「まっ……魔理沙!?」 萃香が弾き返したボールに向けてオーバーヘッドの体勢を取りながら飛び上がっていたのは、魔理沙。 そう、霊夢は何もこのカウンターシュートで萃香を抜けるとは考えていなかった。 ただ彼女が考えていたのは、如何にすれば効率よく得点を上げる事が出来るか……それのみ。 ただシュートを連発していては、萃香の牙城は絶対に突き破れない。 霊夢と魔理沙も残る体力はお互いシュート一発分程度ずつしか残っていないのだ。 ならばどうするかと霊夢は考え……霊夢は自身が魔理沙の決定率を上げる為の囮となる事を選んだ。 早苗にドライブシュートを打たせる事も、それを自分がカウンターシュートで打ち返す事も。 そして、それを萃香がパンチングで弾き返す事も全てが霊夢の計算通りのものだったのである。 ブロックに入る者も、クリアーに向かう者もおらず……萃香は体勢を崩している状況。 そんな中で、魔理沙は本日2発目……これが最後の1発となるであろう、渾身のシュート。 ドラゴンメテオを、思い切りボールに叩きつける。 魔理沙「こいつで終わりだ! うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」 萃香「ぐっ……くっ……おおおおおおおおおおおおっ!?」 ドガッ!! ギャオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!! フリーの状態から放たれた破壊力を込めた弾丸は、懸命に立ち上がった萃香の手をすり抜けてゆく。 魔理沙は勝利を確信し、ぐっと拳を大きく握り締めた。 万全の体勢の萃香から取った点ではないというのは決して誇れるものではない。 しかし、それでもこの試合を決定付ける得点を上げる事が出来たというのは、喜ばしい事実。 魔理沙(私達の勝ちだ!!)
[895]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 16:00:13 ID:??? にやつく笑顔を見せ、着地を決めようとする魔理沙。 博麗連合の者達も、それを見て一斉に沸き立ちそうになるのだが……。 霊夢「馬鹿魔理沙ァァァアアアッ!!」 魔理沙「なっ……なにィ?」 萃香「……ん?」 ギャオオオオオオオッ……バンッ!! 霊夢が激怒したかのような絶叫をすると同時、魔理沙は顔を顰め……。 それからゆっくりと、ボールの行方を目で追う。 そして、GKである萃香もまた……倒れこみながらも目で追った。 ボールは確かにゴールラインを割っていた……それは確かである。 しかし、確かにゴールラインを割っていたが……ボールはネットを突き破っていなかった。 ……魔理沙の渾身のオーバーヘッド――ドラゴンメテオは、枠を捉えていなかったのである。 魔理沙「……馬鹿な」 信じられないものを見るかのような目で、枠から外れたボールが看板に突き刺さるのを見やりつつ……。 急に重くなった体を地面に下ろし、その場に座り込む魔理沙。 霊夢の冷たく、しかし、怒りのこもった視線が彼女の背中を突き刺し。 観客達の落胆をするため息が、フィールドを包み込んだ。 ######################################################################################## 一旦ここまで。
[896]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:11:01 ID:??? これは西尾?の呪いじゃあ!
[897]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:11:27 ID:??? たかだか早苗程度に躓いていられないって発言した時点で負けは確定してたでしょ しかし白黒ひどいな 活躍って隙を突いてほぼブロックがいない状態で決めたマスパ(笑)ぐらいじゃね?
[898]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:20:48 ID:??? この試合は静岡県人会によって操作されているっ!(ババーン
[899]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 16:24:21 ID:??? >>898 な、なんだってー!? ということは後半に試合から消えて体力温存していた 西尾?の超ロビングシュートのシーンがもうすぐ見れるのか!?
[900]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:05:32 ID:??? ワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!! ジョン「あっ……あああああああっ! こ、これは枠外! 枠外です!!! 魔理沙選手の渾身のドラゴンメテオ、またもや不発ゥゥウウッ!! ボールはゴールラインを割り、守矢フルーツズのゴールキックで試合再開です!!」 リグル「へへん! やったー、ざまあみろ白黒めー!」 チルノ「ふん、やっぱあんな奴大したこと無いわね! このさいきょーのあたいの敵じゃない!」 にとり(嫌われてるなぁ、魔理沙……うーん、大丈夫かなぁ。 ちょっと心配だよ……) 反町(……なんだかこれと似たような場面を俺は見たようなことがある気がするぞ) 絶好のチャンスを潰してしまった魔理沙を見て、リグルやチルノといった魔理沙を嫌う者は大喜びをし……。 一方で魔理沙と仲の良いにとりはこの絶対的な場面で大ポカをやらかした魔理沙を心配する。 そして、反町はといえばこのような場面を中学サッカー大会決勝の最後の最後で見たような気がするなぁ……などと考えており……。 そんな中、フィールドでは間一髪難を逃れた守矢フルーツズがゴールキックから試合を再開していた。 萃香「ふいー、危ない危ない……が、これで一気に勝機は出てきた! それ、いくよっ!!」 魔理沙「ぐっ……くっ、そ……!!」 新しくボールを受け取り、素早くセットしてボールを大きく蹴る萃香。 しばし呆然としていた魔理沙はそれを見て懸命に戻ろうとするも……。 既に足が痙攣しており、その戻る速度は遅い。 衣玖「よし……天狗さん!」 文「あやややや、これで一気に有利になりましたねぇ。 さぁ、それじゃあ1点取っちゃいましょう!」
[901]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 18:06:38 ID:??? 萃香が蹴ったボールはボランチである衣玖を経由して、右サイドを走る文へとパスを送る。 既に後半は40分を過ぎており、これが守矢の最後の攻撃であるのは誰の目に見ても明らか。 霊夢は疲弊した体を懸命に動かしながら、苛立たしげにDFたちに指示を送る。 霊夢「コンガラ、文を止めにいって! キクリはゴール前を固める! 他の奴らもゴール前固めて!! いい? 人数かけていけば、あっちは決定打が無いんだからどうしようもなくなるのよ!」 コンガラ「了解した……!」 キクリ(確かにあちらの面々も疲弊はしていますからね……ここを凌げば、延長戦でVゴールを決めるのも難しくは無い……) キャプテンである霊夢の指示を受けたDFたちは素直に動き。 コンガラは右サイドを上がってきた文に再度挑みかかるのだが……。 文「ですからドリブルはしませんって〜♪ それ、パスですよ〜!」 コンガラ「くっ……くそっ!!」 コンガラは完全に文に手玉に取られてしまい。 キクリ「今度はポストプレイなど……!!」 天子「生半可な天人には真似の出来ない……スルー!!」 キクリ「なっ……なにィ!?」 今度こそはポストプレイを阻止してみせると飛び上がったキクリは……。 しかし、空中戦ではやはり分が悪かったのか天子に軽くいなされ、スルーを許してしまう。 流れるような守矢フルーツズの最後の攻撃……。 ここまで堅守を誇ってきた博麗連合のDF達にも疲れが出たのか、それともこれが守矢の底力なのか。 完全に柱となっていた二人のDFを攻略された博麗連合は、スルーをされたボールの行方を見守るしかなく……。 ダダダダダダダッ!! 早苗「ナイススルーです、天子さん!!」
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0ch BBS 2007-01-24