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【激闘の】幻想のポイズン38【果てに】
[937]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:57:22 ID:??? 霊夢「……で、そのお偉い先代の博麗の巫女様が私にお仕置き? 馬鹿言うんじゃないわよ、あんたどんだけブランクがあると思ってんの」 靈夢「ブランクがあろうが、あなた程度には負けないわ……。 努力を怠って、鍛錬を忘れちゃったあなたなんかにはね……」 霊夢「鍛錬した事が一度もないようなあんたに言われたかないわよ、糞ババア……!」 サッカーに関しても、二人は――というより霊夢は靈夢に対して一方的な劣等感を抱いていた。 天性のセンスのみで勝負をするのはお互いに同じ。 しかし、そのセンスにしても……靈夢は化け物じみた圧倒的な力量を持っていたのだ。 だが、そんな靈夢もボールを持たなくなって既に数年が経っている筈だと霊夢はほくそえむ。 霊夢「…………返り討ちにしてやる!」 靈夢「ふふふ……」 疲れた体に鞭打ち、珍しく激情に駆られながらボールを持って靈夢に突進をする霊夢。 幅は狭いがそれでも十分……博麗幻影で抜きされると、霊夢は判断をしていた。 傍から見ていた魔理沙も、靈夢が負けるものだとこの時ばかりは思っていた。 それ程までに霊夢のドリブル技術は鋭かったのである。 霊夢「油断してんじゃないわよ!」 靈夢「油断……? 違うわ……」 大きく飛び上がり靈夢の頭上を越そうとする霊夢。 しかし、靈夢はそのジャンプにあわせて大きく飛び上がり……。 靈夢「これは余裕と……いうものよ!」 霊夢「!?」 ズギャアアッ!! バアアンッ!!
[938]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:58:24 ID:??? 足ではさんだ霊夢のボールを、靈夢はいとも簡単にヘディングで弾き飛ばした。 瞬間、体格で劣る霊夢は吹き飛ばされ……靈夢は転がったボールを確保。 その動きはブランクがあるものには到底見えず、魔理沙は目を丸くするのだが……。 一方で霊夢は地面にはいずりながらもすぐさま立ち上がり、今度は靈夢からボールを奪い返そうとする。 霊夢「うあああああああああああああああああっ!!!」 靈夢「ほら、熱くなるだけでボールが奪えたら誰も苦労しないわよ?」 霊夢「うるさい……! うるさいうるさいうるさいうるさい……!!!」 その勝負は、まるで大人と子供……否、赤子であった。 先ほどの試合で要所要所で活躍を見せていた霊夢の姿は消え……。 そこにあったのは、ただ、ボールを奪おうと顔を真っ赤にしながらボールに追いすがる少女。 そして、それを完全に手玉にとって遊んでいる天才の姿があるのみ。 靈夢「……それ、シュートよ」 霊夢「ッ!!」 やがてその勝負にも飽きたのか、靈夢は霊夢をあっさりといなして完全にフリーの状況を作ると。 ボールを蹴ってゴールに見据えた扉目掛けて直撃させる。 靈夢「……1点ね」 霊夢「ぐっ……くっ……!!」
[939]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 21:59:25 ID:??? 先代の博麗の巫女――博麗靈夢は健在であった。 無論、彼女も最初からブランクというものがまったく無かった訳ではない。 しかし、とある試合を経験し、そこで試合勘を養った今――。 今の彼女に、敵と呼べるような存在というのはほんの一握りしかおらず……。 そして、その敵と呼べるような存在の中に、霊夢は存在をしていなかったのだ。 霊夢「ふざけんじゃないわよ……! また……私から全部を奪うつもり……!?」 靈夢「練習してなかったあなたが悪い。 練習さえしてれば……そうね。 一度くらいはボールを零せたんじゃないかしら?」 霊夢「ふざけんじゃ……ないわよ……!!!」 靈夢と霊夢――天に愛された者同士。 だが、より天に祝福を受けていたのは、博麗靈夢であった……ただ、それだけの話。 お互い才能のある者、才能だけで戦ってきた者の実力は……。 地面に這い蹲り、嗚咽を漏らす霊夢――そして、それを見下ろす靈夢。 二人の今の構図を象徴する如く、圧倒的な差としてここにあった。 霊夢「努力しても全部無駄……どんだけ勉強しても……練習をしても……。 私の術はあんたを超えない……!」 靈夢「だから数年間だけの努力じゃ駄目なのよ……何十年と続ければ……いずれは私を超えるわ」 霊夢「ふざけんな……!」 靈夢「ふざけてはいないんだけどね……まあ、いいわ。 それより霊夢……ちゃんとフランス国際Jrユースには出なさいよ?」 霊夢「何を……!」 靈夢「私も出るの。 あなたが出てくれないと、楽しむ事すら出来そうにないから……ね?」 霊夢「………………!!」 そして、ここでこの大会が終わった後に開かれる大会――幻想郷の外へと出て。 全世界の名だたる強豪達と戦う大会の話を聞き、目を見開く霊夢。 既に現役を引退した靈夢が、何故いまさらと考えるのだが……それを見透かしたかのように、靈夢は口を開く。
[940]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:00:31 ID:??? 靈夢「お灸を据えるのよ。 どっかの怠惰な巫女さんが、これ以上情けない姿を見せないように……ね」 霊夢「……くっ」 靈夢「それじゃあ、用件は全て伝えたわ……」 地面をダン!と握り拳を打ち付けて悔しがる霊夢を見た後……。 靈夢は小さくため息を吐いてから、通路を通って再び来た道を戻ろうとするのだが……。 魔理沙「……待ちやがれ!」 靈夢「……………」 その靈夢の背中に向けて大声を出して呼び止めたのは、霧雨魔理沙。 ここまで待ち、靈夢と霊夢の再会を見守っていた魔理沙は……。 しかし、苛立たしげに歯軋りをしながら、靈夢に向かって吼える。 そう、この魔理沙もまた、靈夢とは親交のある仲。 かつては共に妖怪退治にも向かった事のある、友人といっていい者なのだが……。 魔理沙「霊夢が出なきゃ楽しめないってのはどういう意味だ……! 私なんかいてもいなくても同じだってか!?」 靈夢「実際今日の試合を見たら、誰でもそう思うでしょう」 魔理沙「〜〜〜ッッ!!!」 今日の試合、一番重要な場面で大きなミスをしでかした魔理沙。 その魔理沙の傷に塩を塗るような言葉を吐いた靈夢は、しかし、事も無げにそのまま去ろうとし……。 魔理沙はしばらく声にならない声を出していたが、すぐさま、持っていたボールを地面に下ろし。 その右足を大きく振りかぶって、靈夢の後頭部目掛けてシュートを蹴り放つ。 魔理沙「……そんなでかい口、利けなくしてやる!! マスタースパァァァァァク!!!」 魔理沙が放つは、自身の渾身の必殺技。 これまで幻想郷サッカー界で幾多のゴールを量産し、貫いてきた黄金の閃光。 一瞬やりすぎたかと自分でも思ったそのボールは、しかし、靈夢の背後に徐々に迫ってゆき……。 バシィイイッ!!!
[941]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:01:31 ID:??? 魔理沙「なっ……なにィ!?」 靈夢「……でかい口を叩いてるのは、あなたでなくて? 魔理沙」 しかし、靈夢はそのボールを……振り向きざまに、ワンハンドキャッチしてみせた。 唖然とする魔理沙に、その光景を見て再び瞳に涙をためる霊夢。 それらを一瞥した後……靈夢はフ……と笑みを見せてから、懐から黒ずんだボールを取り出し。 魔理沙へとそれを投げてよこした。 ズシッ 魔理沙「!? ……な、こりゃ……」 靈夢「魅魔からの贈り物よ。 彼女も次の大会に参加をするわ……彼女を悲しませない事ね」 魔理沙「な……!? み、魅魔様が……!? お、おい! 待て!! 靈夢!!!」 靈夢「ノートの52Pらしいわよ、魔理沙」 魔理沙「!?」 黒ずんだボールはズッシリ重く……ゆうにその重さは普通のボールの3倍ほどはあるだろう。 魔理沙が一体どうしてこんなものをと靈夢に戸惑いの目を向ければ……。 靈夢から返ってきた言葉は、かつての魔理沙の師匠がそのボールを寄越したというもの。 そして、フランス国際Jrユースには……その師匠もまた、参加をするというもの。 魔理沙が目を白黒させ、混乱をするのを尻目に靈夢はその場を去り……。 こうして博麗連合の控え室の前は、再び静寂に包まれる事となる。 霊夢の胸に、幼少の頃失くした筈の闘争心を与え……。 魔理沙に大きな困惑と、更に大きな敗北感を残して。 TO BE CONTINUED
[942]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/07/18(日) 22:06:56 ID:??? >>924-927 魔理沙というか、基本的に殆どの幻想郷サッカー住民にとっては、全てを自分でこなす必要というのがあったんですね。 なので、魔理沙としては「ドリブルでのボール運び」「パスでのつなぎ」「ディフェンス」と全部やってくれるメンバーを。 最初からそろえていた反町を、おんぶにだっこと言っていました。 まあ、これも今の幻想郷だと考えられない事なんですけどね(殆どのチームがかなり名有りを多くしてますので) >>928 >>930-932 意見が覆るかどうかはわかりませんが、何となくこんなん後ろでやってましたという説明はさせていただきました。 これを見て色々意見はあるかと思いますが、どうぞ穏便にお願いします。 という訳でひとまず本日はここまで&本編はこのスレではここまでです。 続きは明日、新スレを立ててからさせていただこうと思います。 また、スレが残ってれば佐野君外伝……残っていなければ、本編でちょろちょろっとやろうとでも思います。 よろしければ新スレのスレタイ案なぞ考えていただけるとありがたいです。 それでは、お疲れ様でした。 【】幻想のポイズン39【】
[943]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:08:59 ID:??? 乙です。今はただ……完走、お疲れ様でした。
[944]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:10:56 ID:??? つまり、新時代のことをきちんと理解せずに、 「わしの若いころは…」とやってたわけね。 いよいよ【情報不足】としかいえんね、南無南無。 【別れの日】幻想のポイズン39【迫る】 【いざ】幻想のポイズン39【決断のとき】
[945]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:18:36 ID:??? 【第1部】幻想のポイズン39【完】 【新たなる】幻想のポイズン39【一歩】 【西尾?】幻想のポイズン39【最後の戦い】 【ビバ!】幻想のポイズン39【温泉!】 【休暇は】幻想のポイズン39【温泉だろJK】 GMが混浴にする意思を見せなければ、俺はこの星を破壊しつくすだけだぁ!
[946]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:19:38 ID:??? 混浴反対。垣根があるからこそいいんじゃないか
[947]森崎名無しさん:2010/07/18(日) 22:21:48 ID:??? 混浴にもよさがあるとは思うが、遮られてるからこその楽しみもあると偉い人が言ってた。
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0ch BBS 2007-01-24