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【過去の鎖と】キャプテン三杉5【未来への軌跡】
[365]森崎名無しさん:2010/08/20(金) 20:13:28 ID:Z+rL/2EA D この選択は重要だな 三杉最大の欠点。自分の将来の明確なビジョンが希薄ってことを自覚出来るかもしれん
[366]森崎名無しさん:2010/08/20(金) 20:14:00 ID:3dHbGj1Y D LOVEサッカー
[367]森崎名無しさん:2010/08/20(金) 20:14:44 ID:2wG7hIWs E
[368]森崎名無しさん:2010/08/20(金) 20:19:42 ID:rmdoPpIg D
[369]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/08/21(土) 00:23:58 ID:??? 結構難産してます。 一応次の更新は明日以降という事で…おやすみなさい。 三杉というキャラはこのスレに来て下さってる方々一人一人の中に居るんですよね。 三杉のifとしての未来ではなく、描かれていない過去にまで手を出していいのか… と、そんな葛藤もあったり…。(最初から書くつもりでしたが・・) とりあえずキャプテン三杉の次元の三杉はそうなんだ、と皆さんが理解して下さるといいな…
[370]森崎名無しさん:2010/08/21(土) 00:46:29 ID:??? お疲れ様でした。
[371]森崎名無しさん:2010/08/21(土) 01:01:49 ID:??? 乙でしたー
[372]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/08/21(土) 13:08:37 ID:??? >>370-371 乙感謝でーーす! >D サッカーが好きだからサッカーをやっている…かな、今は。 完全無欠を嫌悪し、それを見せつける人間を憎悪してきたミハエル。 生まれ持った財産、生まれ持った才能に溺れ、傲慢を周囲に撒き散らしてきた人間を数多く知っていた。 それは不完全で弱い自分を超えて這い上がり、苦しみながら成長してきた人間が持つ、 高い位置へ昇華された精神への尊敬の裏返しだった。 最初から完全な物や完成してしまった物に心身の成長は無く、人として袋小路に留まる。 そのような強者はナチュラルに傲慢であり、人とは協力せず、ただ従え虐げようとするのみ。 その事を、自身の経験から堅く信じて生きてきたミハエル……。 けれども彼には見えていなかった。 いや、本当は見えていたのかも知れない。 ただ、己のコンプレックスが目の前の男に嫉妬と言う醜い感情を与え、 それを認めたくない理性が、目の前の男を完全無欠として憎もうと無意識に思わせたのかも知れない。 この試合…三杉の示してきた行動、プレイは、生まれ持った物に溺れてきた人間のそれではなかった。 チームメイトと心を通わせ、目立たない所からでも周囲を支えるプレイだった。 人が人として在る事の美しさを目の前の男は雄弁と示していたのだ。 そう、つまりは自分が想像する三杉と、目の前の男のイメージは余りに掛け離れていた。 かと言って、それを受け入れる事も無視する事も出来ないほど、三杉を意識してしまっているミハエル。 その葛藤がミハエルに三杉へ問いかけさせたのだった。 目の前の男の真実の姿を知りたい、と…。
[373]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/08/21(土) 13:09:38 ID:??? 一方、三杉はミハエルの心の内など全く知らなかった。 「何の為にサッカーをやっているか…」その言葉通りを三杉は考えてしまう。 だが三杉にとって「何の為にサッカーをやっているか」は 「何故サッカーを始めたか」という卵まで時を遡る事を必要としていた。 三杉「(僕がサッカーを始めたのは…両親の為だった。)」 三杉淳は先天性の心臓病を持って、この世に生を受けた。 先天性の心臓病…つまりは心臓に奇形を持って産まれたという事実である。 “先天奇形の児は身体の障害を、親は心の傷を持っている”という言葉通り、 彼の両親、特に母親については想像を絶する傷を心に持っていた。 自分が我が子を生まれつきハンデのある身体に産んでしまったという後悔。 そもそも自分が女(男)として、人間として出来そこないだったのでは…という自己否定。 三杉の両親はこのような傷を心に抱えたまま、三杉を育てたのだった。 しかし感受性が豊かな三杉が、この両親の悲しみを察する事のない筈が無い。 両親は自分がハンデのある不自由な我が子、可能性を奪ってしまった我が子と思っている。 だから彼は幼き心ながら強い決意をしたのだった。 それがサッカーだったのは、何となくという理由だったのか、 それとも常に走りまわるスポーツだったからこそ選んだのか、それはよく覚えていなかった。 自分は心臓病だけど何だってできる普通の人間だ、って… 自分は心臓病なんかに負けない、だから母さんも父さんも悲しまなくていい、って… 三杉は両親にそういう事を伝えたかったのだ、その為にサッカーを始めたのだ。
[374]キャプテン三杉 ◆ku3QkLRGJw :2010/08/21(土) 13:11:29 ID:??? 心臓病を持ちながらサッカーを始めると言いだした我が子、当然両親は猛反対した。 けれど三杉はこればかりは決して譲らなかった。 自分の可能性を両親に見せるため、安心させるためだったからだ。 結局、医者の制限を厳守する事、管理をキッチリする事を前提にそれは許された。 ただ、三杉は漫然とサッカーをやりさえすれば良いとは思わなかった。 健全な同世代の男の子と同じ、いやそれ以上に上手くならなければいけなかった。 でなければ、両親の心の傷を癒す事など出来はしないと思っていたからだ。 そんな三杉が最初から天才と呼ばれていたわけではない。 満足に走れない三杉は、最初はチームのお荷物…と言うより練習だけは参加させて貰ってる存在だった。 周囲には心臓病の事を隠し、体力が無いと 当然、ここで彼は自分が普通よりも(運動する事に関して)劣っている事を理解した。 けれど彼には目的があった、強い意志があった。 心臓病のせいでまともにプレイ出来ないなんて結果で終われなかった。 走る事、激しいプレイに制限のあった三杉は、それを補う為に何でもやった。 足元の技術を徹底的に磨いた、どうすれば少ない距離でプレイできるかを懸命に考えた、 一日中ボールと共に過ごした日だってある。 その日々は、一人で暗闇を切り開いた日々は、決して三杉を裏切らなかった。 一日一日を過ごす中、弱い自分を超えて行ける…自分を高いステージに持っていける。 それを実感できる喜びは何物にも代え難く、そしてサッカーは日に日に楽しくなっていった。 余談だが、彼がヨハン・クライフを知ったのはこの時期である。 「ボールを動かせ!ボールは疲れない!」 「サッカーでは100mより30mから40mを速く走ることが重要。だがもっと重要なのは”いつ”走るかだ」 クライフのこのような言葉が少年時代の彼をどれだけ勇気付けたかは想像に難くない。
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0ch BBS 2007-01-24