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【井の中の虎】幻想のポイズン41【幻想を知らず】
[157]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:04:13 ID:??? 守っては全日本の誇る大エース、大空翼たちを封じ込め、チャンスを作らせない。 そして、カルツを避けるようにして前線にボールが向かい、全日本のチャンスとなっても……。 日向「うおおおおおおお、タイガーショットォォォォ!!!」 若林「これ以上失点してたまるか、止めるといったら……と め る!!!」 バキャオッ! 来生「ハッハァ! 零れ球をねじ込みだー!」 若林(来生……こいつだけはいつか絶対に殺す!) 若林「うおおおおっ!!」 バキッ!! カルツ(ふう……やれやれ、ようやく調子を上げてきてくれたかい。 さて、これで全日本の9番は退場かのう) 若林がこれ以上の失点は許せないと意地のセーブを見せ、ボールを弾き返す。 この時、既に何本もシュートを打っていた日向は疲労の為に動けなくなり。 こうして全日本は大きな攻めの大黒柱を失ってしまう事となってしまう。
[158]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:05:26 ID:??? 翼はカルツに封じられ、日向は既に体力切れ。 こうなってしまえば全日本もそう簡単に攻め入る事が出来なくなり、防戦を強いられる事になってしまう。 そして、カルツの奮闘の甲斐もあってか徐々にハンブルグ優勢の流れとなり……。 シュナイダー「HA!」 超モリサキ(クソッ! クソッ! クソッ!! 早田も翼もあの老け顔一人にいいようにされちまってるじゃねぇか!! だが負けん! 俺が……俺がゴールを守り続ければ!!) 超モリサキ「負けることは……ねぇんだよォッ!!」 バコォッ!! 超モリサキ「ぐっ……う……」 シュウウ…… 森崎(俺は守ったぞ、畜生……! 後はてめぇらが何とかしやがれ……!!) 超化をした森崎がファインセーブで何度もピンチを防ぐも、スタミナ切れの末、とうとう倒れる。 これにより全日本は絶対的な守護神をも失うこととなってしまう。 そして、この森崎の弾いたボールを得た山森が望みを託してカルツの攻めあがった隙を突いて翼へとパス。 絶好のチャンスだと判断した翼は一気にPA内へと進入し、自身の最大の必殺技――ミラクルドライブを打ち放った。 これには若林の本気のセービングも通用せず、スコアは再び4−2に。 このタイミングで、見上は体力の切れた森崎と日向の代わりに若島津と新田を投入するのだが……。 若林「お、俺が……この俺が、よ、四失点……?」 カルツ(控えの奴らがどれだけの能力をもっとるのかはわからんが……スタメンより上という事は無いじゃろう。 残り時間はまだある……この試合、もらったぜよ!!)
[159]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:06:31 ID:??? カルツの予想通り、若島津と新田の二人は森崎や日向に比べると、どうしても見劣りをする選手でしかなかった。 2点差となっていた事で気落ちしていたチームメイトにシュナイダーが奮起を促し、すぐさま試合再開。 翼「くっ、くそっ!」 早田(こいつ……前半とは動きが全然違うぞ!? どうなってやがんだ!?) 松山(これが欧州と日本のレベルの違い? いや、こいつの動きは他のメンバーとも群を抜いて凄いぞ!?) カルツ「ほれほれ、ボールはこっちじゃ……ぞっ、と!!」 ドガァッ!! カルツさえ止めれば……ピンチを未然に防げばこのリードを守って勝てる。 そう考えて殺到した翼や早田を、カルツはあっさりと吹き飛ばして中央突破。 その後、ヤラのポストプレイを立花兄弟のスカイラブで弾かれるというアクシデントはあったものの。 それでも、失点をしてからすぐ……5分後にはシュナイダーのオーバーヘッドキックが若島津の浴びせ蹴りを掻い潜り得点。 これでスコアを4−3とし、まずは点差を縮める事に成功をする。 そして今度は全日本からのキックオフ。 攻撃こそが最大の防御だと攻め込んできた全日本の面々を、しかし、カルツが再び塞き止め。 一気にシュナイダーにボールを出し、このパスは誰も止めることが出来ず綺麗にシュナイダーに渡り……。 前半に見せた、次籐という巨大な壁を使って相手を霍乱しゴールを狙うシュート――ブラインドシュートを放つシュナイダー。 これには若島津は反応する事すら出来ず、これでスコアは4−4の同点。 その後もカルツの獅子奮迅の活躍で短い残り時間をほぼ終始ハンブルグのペースで進め。 シュナイダーのファイヤーショットで更に追加点を取ってゆくハンブルグ。 シュナイダーはダブルハットトリックを達成し、点差も2点差へとひらいたのだが……。
[160]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:07:33 ID:??? 山森「新田、走れ!」 新田「おうっ!」 このままでは終われないとばかりに全日本も猛攻撃を仕掛け、何とかチャンスを作る。 そして、山森はゴール前に走りこむ新田へとラストパスを送り、これを受けて新田が得意の隼シュートを放つのだが……。 若林(……いや、これは俺をちょっと舐めすぎだろ) 新田「なにィ!?」 流石にこれは若林には通用せず、あっさりとパンチングで跳ね返される。 しかし、この零れ球に目掛けてオーバーヘッドの体勢を取りながら飛び込むのは……。 全日本Jrユースのエース、中学サッカー大会MVPの稀代の天才――大空翼。 翼「はァッ!」 若林「げっ、し、しまっ……!?」 新田のシュートを見て緊張感が一気に抜けてしまったのか。 翼のオーバーヘッドキックに反応が遅れ、得点を許してしまう若林。 翼(……ただのオーバーヘッドですら点を取れちゃうのか。 若林君……) 若林(ち、違う! こ、これは罠だ! 森崎が俺を陥れる為に仕組んだ罠……!!) カルツ(はぁ……とうとう5失点かい。 ……まあええわい、それ以上の得点をとりゃあ、全ては済む話じゃからの) 試合は全日本が負けているものの、それでも翼他、全日本のメンバーは若林の大失態に冷たい視線を投げかけ。 カルツはカルツでため息をつきながらも、失点以上の得点をすればいいのだともはや若林には微塵の期待もしていない。 一方で若林は地面に大きく手をついて項垂れながら、5失点の屈辱に呆然としていた。
[161]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:08:39 ID:??? しかし、全日本の反撃もここまでだった。 というのも、既に日向が退き、更に三杉が存在しないことで、ほぼ一人で中盤を守ってきた翼に。 この時点でようやく疲労が溜まり始めていたのである。 更に、前半からドリブルを連発して無駄に体力を消耗していた来生も肩で息をはじめ……。 攻撃メンバーの軸となるべき者達が疲弊したことで、全日本はこれ以上攻めいる事が出来なくなったのである。 松山「くそっ! 諦めてたまるか!」 新田(折角試合に起用されてんだ、アピールしなくちゃ! アピールを!!) 沢田(あわわわわ、こ、このままじゃ負けちゃうよう!) 山森(翼先輩が動けない今、俺がしっかりしないと! とにかく、とにかく動き回るんだ!!) それでも、残る中盤やFWのメンバーが懸命に戦い続けようとするも……。 松山を除けば、その殆どのメンバーは翼に比べて一歩も二歩も劣るような能力しか持っておらず。 彼らではカルツやシュナイダーどころか、ハンブルグの無名選手ですら相手をする事が難しい。 こうして再び劣勢に押し込まれた全日本は結局その後、最後までチャンスらしいチャンスを作ることが出来ず。 むしろ防戦を余儀なくさせられ……。 ダダダダッ!! シュナイダー「いけっ、カルツ!」 次籐「ぐっ、ぐぬおおおおっ!?」 和夫「ち、畜生っ! こちとら守備は専門外だってのに……うわああっ!?」 政夫「和夫! く、うわあーっ!?」 若島津「くっ……! キエエエエエエエエエエエエエエエエエッ!!」 カルツ「これで……終わりじゃあっ!!」 ドガァッ!! 若島津「ギエエエエエエエエエエエエエッ!?」
[162]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:09:39 ID:??? 最後の最後、ロスタイムにはこの試合大活躍をしていたカルツにドリブルゴールまで決められ。 終わってみれば、7−5でハンブルグの快勝。 両チーム大量得点という正に乱打戦となり……両チームのゴールキーパーが項垂れる中。 ドリブルゴールを決めたカルツはメンバー達の手荒い祝福を受けながら、その老け顔に目一杯の笑みを浮かべているのだった。 ヤラ「わはははは! 最初はどうなることかと思っていたけど、とりあえず勝ててよかったぜ!」 マイヤー「DFとしちゃ、これだけの大量失点は恥ずべき事だけどな」 インメル「いや、全日本の連中も攻撃力は中々のもんだったからなぁ。 特に9番と10番……いい動きをしてたぜ! 東洋の島国と舐めてかかってたけど、中々どうして……」 クラウス「向こうの守備陣だって悪くはなかったさ。 ただ、それ以上に……」 ゴンゲルス「ウチの攻撃陣が強かった、って事だな!」 ハーネス「ははは、違いない!」 シュナイダー「カルツ、ナイスゴールだったな」 カルツ「よせやい、シュナイダーちゃん。 ダブルハットトリックを遂げた奴に言われても、嫌味にしか聞こえんぜよ」 若林(ご、5失点……この俺が、5失点……。 勝てたのは、カルツやシュナイダーの活躍のお陰だ。 これが普通のチームなら……普通の試合なら……。 5失点をしている段階で、負けは濃厚だ……!) 思いもよらぬ接戦となった事にハンブルグのメンバーは冷や汗をかいたと言いつつも。 それでも、何とか勝利を収める事が出来た事に対して満足をしている様子。 シュナイダーはこのチーム、最後となる試合を勝利で終えられた事が嬉しいのか満足そうに笑みを浮かべ。 しかし、どこか落ち着きない様子で観客席を見回している。 そして、カルツはそんなシュナイダーを見て肩を竦めつつ……悲嘆に暮れる全日本の面々に目を向けた。
[163]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:10:46 ID:??? カルツ(確かに大したチームじゃよ……幻想郷で力を手に入れたワシがおらんかったら……。 この勝利も、もしかしたらなかったのかもしれん。 じゃが、勝ちは勝ちじゃ。 ……それにしても、三杉よ。 お主はどこに行ったんじゃ?) 結局、不夜城カップの決勝で実現出来なかった対戦――三杉との戦いを出来なかった、とため息を吐くカルツ。 カルツ(まあええ……お主との対決は大会までお預けじゃ……。 ……全日本、この程度で打ちのめされちょったら困るぞ? お主らは……まだまだ、井の中の蛙。 西ドイツの強さ、欧州の強さ、世界の強さはようやく理解出来たじゃろうが……。 まだ、"幻想"の強さは完全に理解出来ておらんのじゃろうからのう……) 松山「く、くそっ……! 俺達の実力は……欧州では、通用しないのか!?」 森崎「……しかも、俺達は4人も交代しててこのザマだ」 翼「それに対して、あちらはただの1人も交代していない……」 日向「公式戦なら、木偶になった俺か役立たずになった森崎、どちらかがまだフィールドに残っていたって事かよ」 次籐「くっ……ふ、ふがいなかっ!!」 早田「それに、なんだよあのカルツって奴は……! あいつだけ、他の奴ともまるっきり格が違ったぞ!!」 若島津「わからん……まるで理解が出来ん……」 見上(ようやくこいつらも欧州と日本のレベルの違いについて、ようやく理解が及んだ……。 ……そして、あのカルツの実力の違いを見て、少しずつ幻想の強さを理解し始めている。 ……私自身、まだこの目で見ていない以上、真偽は定かではないが……)
[164]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2010/09/16(木) 23:11:47 ID:??? この後、いくつかの練習試合を経験し、若林や岬、中里らと合流をして……。 大会開催の地、フランスにて最後に行われる予定の練習試合――オータムスカイズとの試合。 そこで全日本が受けることになる幻想の洗礼は、果たして如何ほどのものなのか……。 今日の試合、カルツただ一人だけに殆どいいようにやられてしまった全日本が、どこまで対抗を出来るのか。 絶望に打ちひしがれるメンバー達を見ながら、見上はただ一人冷静に考えていたのだった。 七十九日目 土曜日 終了 ※早めの時間に寝たので反町のガッツが回復しました。 530/880→830/880 ※ひとまずここまで。
[165]森崎名無しさん:2010/09/16(木) 23:15:37 ID:??? 乙でした! まずは全日本、 「ドキッ女性だらけの超強豪」と言うギャップと戦わなきゃならんな。
[166]森崎名無しさん:2010/09/16(木) 23:16:20 ID:??? ポロリもあるよ! (ゆうかりんの怒りを買った虎さんの首が、とか
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0ch BBS 2007-01-24