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【最強への】キャプテンEDIT15【挑戦】
[542]ドライブ開発の功労者とライバル(笑) ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:03:42 ID:??? ―長野県・とある神社― ???1「出番が来たよ!」 ???2「やったねカナちゃん!」 早苗(巫女の方)「お二人とも静かにして下さい! テレビが聞こえないじゃないですか!」 ???2「ブーブー! 早苗横暴だー」 ???1「……まあ、お賽銭のお得意様の試合だからね。応援にも熱が入るか」 早苗「ドキドキワクワク……」 ???2「カナちゃ〜ん。この子、自分の口で擬音を言ってるよ……」 ???1「これも個性よ。尊重しましょう。……それとカナちゃん言うな」 ―長野県・清栄学園学生寮― 金成「……認めねえ。なんでだ、なんで鳴紋なんかが決勝で南葛と戦うんだ……」 菅原「キャプテ〜ン。テレビを観る時は、部屋を明るくして離れて観ましょうよー」 上遠野「あと、体育座りのし過ぎはよくないね」 金成「……うるせえ。俺に話しかけんな……」 長谷部(ううっ、お前がこの調子じゃ困るってのに……早く立ち直ってくれよ金成ぃ……)
[543]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:05:03 ID:??? ―再び観客席― 浅村「やっぱり決勝戦は盛り上がりが違うっス。歓声で耳がジンジンするっスよ」 墨田「オマケにこの暑さだ……長野育ちの俺たちには堪えるな」 園村「やっぱりこの時期の関東には慣れないねー」 若尾「なんだなんだ軟弱な。この程度の暑さにめげて応援が出来るかってんだ!」 今日も今日とて観客席での応援に専念するベンチ外組。 自分の所属するチームがここまで勝ち上がったことに感慨を感じずにはいられないが、それ以上にこの環境は辛かった。 墨田「参ったな……今からでも何か飲み物を用意してこようか――」 ???「はい、だったらこれをどうぞ」 ニョキっと突き出される魔法瓶。中にはスポーツドリンクが詰められていた。 若尾「お? 気が利くねー……ゴクゴク」 浅村「あっ! コラ! お前、暑さにめげて応援が出来るか、とか言ってたじゃないっスか!?」 若尾「それとこれとは別の話だ!」 ???「いけないね。飲み過ぎはよくないよ。炎天下で冷たい物を摂り過ぎると、体温の急激な変化で身体に悪い」 墨田「これはこれは、ご親切にどうも……って、貴方は!?」 園村「…………っ!(パクパク)」 若尾「ん? どったの皆?」
[544]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:06:16 ID:??? 突如として現れ、飲み物を差し出した人物に(一人を除いて)仰天する一年生一同。 浅村「わ、若尾……っ! どうしてそんなに冷静でいられるんっスか!?」 若尾「え? なになに、この人そんなに凄い人なの?」 墨田「凄いも何もあるか! ど、どうして鳴紋に入ったのにこの人を知らないんだ! この人は――」 ???「ん? 僕がどうかしたかい?」 墨田「――鳴紋中の前キャプテンで不動の10番・小豆沢さんだよ!」 若尾「な、なにィ!?」
[545]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:07:18 ID:??? 小豆沢「いやだなあ。そんなに大袈裟に驚くことでもないだろう?」 浅村「お、お、お、驚くっスよ! 何で貴方がこんなところにいるんスか!?」 小豆沢「まあ、母校の応援に来るくらいは普通じゃないか。 僕のいる南武大付属高は、インターハイでは予選で東邦に負けて、夏のスケジュールが空いているんでね。 その余暇で来たってわけさ」 若尾「し、し、失礼しましたーっ! 小豆沢さんであるとは露知らず、ご無礼の限りを――」 小豆沢「まあ、うん。それは良いけれど、僕じゃなくても年上に無礼は駄目だよ?」 若尾「――は、はいっ! 平に、平にご容赦をーっ!」 墨田「あー……その……騒がしくて、申し訳ありません」 小豆沢「まあ、鳴紋中が騒がしいのは伝統みたいなものだからね。瀬川とか瀬川とか、あと瀬川とか」 園村「全部瀬川さんじゃないですか」
[546]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:09:12 ID:??? 小豆沢「あと、早瀬もたまにうるさかったね。主に恋愛関係でからかった時とか」 墨田(それは貴方が騒がせているんじゃなかろうか……それにしても、小豆沢さんとはこういうタイプだったのか) 小豆沢「で、観客席に来てみたら、偶然見慣れたジャージ姿が目に入ったじゃないか。 それで来てみたら、案の定鳴紋の一年生だった。奇遇だから、一緒に応援してみたいと思ってね。 迷惑じゃなければいいかな?」 若尾「ど、どうぞどうぞ!」 小豆沢「じゃあ遠慮なく。……それにしても、早瀬の代で全国の決勝進出か。感慨深いね」 言いながら、目を細める小豆沢。 小豆沢(僕の夢見た舞台への到達……先を越されちゃったな。誇らしいやら悔しいやら、複雑な気持ちだよ。 けど、ここは素直に勝利を祈るべきだろうね。がんばれ、僕の後輩たち……!)
[547]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:10:19 ID:??? 〜試合前・ミーティング〜 やす子「よし、みんなきけ。……決勝戦で戦う相手は、今度こそ紛れもなく最強の敵、南葛中よ。 今までにない苦戦を強いられるのは、まず間違いないわ」 落田「けどさー、そう言われてもふらのも東邦も前情報の割には楽勝だったじゃないか。 今度もまた肩透かしじゃねーの?」 国岡「……お前が言うな」 菱野「ところが、そうでもないのです」 落田「――菱野さんがそう言うならその通りだろうな!」 水守「変わり身早っ!?」 宇津木「きたないな流石落田さん汚い」 菱野「……コホン。監督? 私から説明してもよろしいでしょうか?」 やす子「お願いするわ。こういうのの説明は、菱野ちゃんの方が上手だし」 篠田(良いのかよ。全国の決勝までこんな指揮の仕方で)
[548]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:12:21 ID:??? 菱野「では――皆様がご存じの通り、南葛中は昨年度大会の優勝校です。大会を通じて圧倒的な戦績で優勝……。 その時に撃破されたチームの中には、清栄学園も含まれております」 雪村「確か6−0、だったよね」 比良山「去年の清栄は、小豆沢さんの負傷交代があったとはいえ、俺たちに大差をつけた相手だ。 それをいとも簡単に破ったのだからな。話を聞いた時の衝撃は、今でも覚えているよ」 菱野「……そして、前年度優勝の原動力となった二人の選手は、今年も在籍しております。 去年、一年生にして10番を背負い戦ったMF・大空翼選手。同じく一年生ながらも正GKの座に就いた森崎有三選手。 両名とも今年は二年生。中学サッカーの経験を積んだ彼らは、昨年よりも遥かに上のクラスのプレイヤーとなっているでしょう。 能力の指標ですが、大空選手は松山選手より、森崎選手は若島津選手よりそれぞれワンランクは上のレベルと見て構いません」 長池(以前から強いとは聞いていたが、松山とすらそこまで差があるのか……) 菱野「大空選手は決定力、突破力、パスの精度と攻撃に関わる全ての能力で大会ナンバーワンと言われています。 かといって守備が苦手なわけでもなく、ボールカット能力も一流の域です。攻めるにしても守るにしても、避けたい相手ですわね。 また彼もまた、大前さんと同じくドライブシュートの使い手でもあります。シュートの威力は確実に今まで最強のものでしょう。 とにかく人数を掛けなければ止まる確率もほとんどありません。MFもゴール前に戻って固めるなどする必要がありますわ」 大前「俺と同じドライブシュート、か」 早瀬「こっちも散々使っているだけに、かえって敵に回すと恐ろしいな」 菱野(……認めたくないことではありますが、大空選手のものは現時点では大前さんのそれを上回る威力。 苦い結果です。しかし、何度計算してもデータはこの結果になってしまう。 データは嘘を吐かない……この時ばかりは恨めしい言葉です)
[549]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:13:24 ID:??? やす子「菱野ちゃん、続き続き」 菱野「あ、はい。……GKの森崎選手は特にセービングの強さに定評のあるタイプです。 静岡県大会では川根中の大和選手が放ったシュートを事もなげにキャッチしたと言われていますわ」 渡会「げっ!? あの輝林を怪我させたヤツのをか!?」 輝林「……間違いはないんですね?」 菱野「はい。雑誌等の記事と参考にし、またご本人に確認の電話を入れて得た情報です。確度は高いものかと。 また彼のセービングには、体力を大きく消耗する代わりに通常より鋭い反射を見せる物があるとのことです。 ドライブシュートなどの必殺シュートに対して、こちらは必殺セービングとも呼ぶべきものでしょうか? ……ですが、彼の恐ろしさはそれ抜きでも優れたセーブ力を発揮することですね」 早瀬「通常セーブでも若島津以上。なのに、その上に必殺セーブとやらか……」 渡会(……俺なんて、必殺セーブでも若島津のパンチくらいだぞ) 菱野「森崎選手の特徴はもう一つありますわ」 瀬川「まだあるの!? 正直、もう聞きたくないって状態だぜ」 長池「……というよりも、残る特徴はもう既に有名だろう?」 瀬川「え? 知ってるのか長池?」 長池「全国大会の情報を洗っていたら、嫌でも耳に入るだろう? あのイカれたプレイスタイルの話は」 大前「……まあ、雑誌にも載ってましたからね。大会に向かう途中の列車で読みました」 本条(……何かすごく嫌な予感)
[550]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:14:41 ID:??? 菱野「その有名な話のことでしょうね。……森崎選手はですね、なんとGKとしてのプレイに留まらず、攻撃にも参加するんです」 瀬川「へ?」 菱野「攻撃にも参加するんです。オーバーラップですわね。それも、物凄くドリブルが上手いと評判ですわよ。 あるいは大空選手に匹敵するのでは、とも囁かれるほどに」 瀬川「ゴクリ……な、なんてGKなんだ! 普通、GKのオーバーラップなんて失敗してピンチになるのが常識だろうに」 本条「やめろォ! 俺のトラウマをほじくり返すなァ!」 菱野「本条さんのトラウマは置いておきまして、この点にも注意してくださいませ。 南葛が攻めあぐねた、と思ったところで森崎選手の奇襲から一気に攻め立ててきた……そんなことがよくあるそうですから。 中核となる二選手の特徴は、このようなものでしょうか」 落田「ふっ、成程。わかったぜ菱野さん。今日の試合はその二人さえなんとかすれば勝て――」 菱野「それは違います」 落田「――なにィ!?」 大前(菱野さん、最近は落田にも容赦なくなってきたなあ。一年もこんな調子でいられると、慣れもするんだろうけれど) 菱野「おそらく全国最高のMFとGKを擁する。これだけでも相当に強力なチームです。が、南葛の恐ろしさはそれに留まりません。 彼らの脇を固める他の選手も、十分以上に優秀な能力を誇っていますの。 ……こう言ってはなんですが、キープレイヤーを封じればなんとかなった、ふらのや江東とは次元が違います」 渡会(江東とは次元が違う、かァ……あの時は2失点だったんだよな、俺。それ以上の相手に太刀打ちできるのか?)
[551]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:16:01 ID:??? 菱野「まず攻撃陣です。センターフォワードの来生選手、ウイングの滝選手、MFの井沢選手……。 彼らは小学五年生時に修哲小学校で全国制覇を経験したことから、修哲トリオの異名を持っています。 六年生時には南葛SCでも優勝。おそらく、大舞台の経験ならば今大会の選手で最多のものでしょう。 能力的にも、江東学院の織寺選手や江戸選手に迫るものかと思います」 早瀬「織寺みたいなのが三人も、か……骨が折れそうだぜ」 輝林「一瞬でも気を抜いたら、一気に持って行かれそうですね」 菱野「この中では特に井沢選手に注目してください。大空選手がマークを受けた時には、彼が第二のゲームメーカーとして機能します。 南葛の攻撃の起点は二つある、といっても過言ではありませんわ。それほどの選手です。 また、もう一人のFWである長野選手も要注意です。 ポジション的にはウイングに近いですが、ポストプレイを得手とするタイプの様ですわ。 また、キック精度も優れていますから、地上でもチャンスメイクを狙える危険な相手です。 反面、得点力の方は大前さんほどのものはありませんが……何か隠し球を持っている気配はいたしますわね」 末松(……俺だって、クリアーなら本職のDF以上なんだ。空中戦でも負けないぞ〜!) 菱野「DFにも、要注意人物がいます。CBの高杉選手と石崎選手はブロックに優れていると評判です。 彼らはとにかくシュートに対して強く、森崎選手のセービングを観ることも出来ずに敗れたチームも多々あるとか。 攻撃時は迂闊なタイミングでのシュートは、早瀬さんや大前さんであっても厳禁でしょう」 比良山(つまり俺程度のシュートでは、キーパーに届くかどうかも分からんと言うことか。……あまり愉快な話ではない。 が、これを飲み込めんと明日の向上も無い) 大前「FW、MF、DF、そしてGK。全てのポジションに一級の選手が揃っているということか……。 流石は王者・南葛中。けど、どこかに弱点のようなものは無いのかな? どうなんだい、菱野さん」
[552]キャプテンEDIT ◆wM6KXCkaLk :2010/10/21(木) 00:17:01 ID:??? 国岡「けっ。何言ってやがるんだ。弱点なんてものが、そう都合良くホイホイ見つかるわけが――」 菱野「はい。ありますわ」 国岡「――なにィ!?」 本条(あーあ。お前こそ考えもしないで口を開くから……) 瀬川「ふふんっ! そうそう何もかもがパーペキなチームがある訳はないしね! で、どこが南葛の弱点なんだ?」 菱野「そうですね……私が先に上げた選手は全て二年生なのですわ。そこに付け目があると思われます」 豊原「む? どういうことだ?」 宇津木「なにを言っているのか理解不能状態。もう少し詳しく話をするべきそうするべき」 菱野「分かりました。では、順を追って説明いたします。……この大会はあくまでも中学生のサッカー大会。 まずはそれを念頭に置いてお聞き願います」 本多「ふむ……(成程。何となくではあるが、話が見えてきたな)」 菱野「先にも申し上げました通り、南葛の主力は大空、森崎両選手を筆頭とした二年生です。 そして、前回の大会で活躍したのは、この両名の他には現在高校一年生となっている世代ですわ。 その中間にある南葛中の三年生は……有体に言えば谷間の世代と言われています。 実力的には、全国に勇名を轟かせた二つの世代には及ばない、というところですわね」 雪村「南葛の三年生は頼りないってこと? でも、それならこの試合には関係ないと思うよ。 だって、実力に不安のある面子を全国の決勝に使うなんて――」 長池「いや、それは違うぞ雪村」 雪村「――え?」
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0ch BBS 2007-01-24