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【魔界の】幻想のポイズン50【軽業師】
[880]森崎名無しさん:2011/04/23(土) 00:40:52 ID:??? 次籐…(涙)
[881]森崎名無しさん:2011/04/23(土) 00:41:13 ID:??? これはひどい もっとやる気だしんしゃい
[882]森崎名無しさん:2011/04/23(土) 00:41:53 ID:??? 三杉の数字は安定してるんだけどw
[883]森崎名無しさん:2011/04/23(土) 00:49:24 ID:??? 二人ともAとか酷すぎるww
[884]森崎名無しさん:2011/04/23(土) 01:32:18 ID:??? エー?二人ともAなのー?
[885]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:52:54 ID:??? >★三杉「パスカットとかもやれたらいいね」→ クラブ9 ★ >★早田「パスで逃げられたら意味ねーしな」→ クラブA ★ >9+1+(マーク一致+5)=15=早田、パワーアップ。「カミソリタックル」発動率3/4! >★三杉「君 も リ グ ル か」→ クラブ9 ★ >★次籐「翼ほどは狂ってないタイ」→ ハートA ★ >9+1=10=特に効果はなかった……。 ================================================================================= 早田と次籐、全日本守りの要である2人が強化されれば、更に守備は磐石になる。 そして、森崎のウィークポイントを補強するのにも繋がる。 そう考えて開始された練習は……しかし、散々たる結果に終わった。 三杉「君達は……やる気があるのかい?」 早田「…………」 次籐「…………」 三杉のコーチングには問題は無かった。 むしろ、早田や次籐と同年代――まだ中学生という年齢から考えれば、大人顔負けのコーチをしていた。 しかし、対照的に練習をする当の本人達の動きはまるで芳しくなかった。 早田だけは、まだ辛うじて得意のカミソリタックルを発動させやすくなる動きの術を身に付けられたが……。 次籐に至っては、まるで成果というものを出せなかったのだ。 これには当然のように三杉も静かに怒気を2人に向け、早田と次籐は居心地悪そうに俯く。 三杉「……まぁ、いい。 君達の動きに精彩が無い理由は……概ね把握している。 大方、反町と佐野のことだろう?」 早田「うっ……」 次籐「……そん通りタイ」 三杉「まったく……メンタルのケアくらい、自分でしたらどうだい?」
[886]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:54:01 ID:??? そう、この2人が精彩を欠く動きをしていた根本的な原因は……反町と佐野。 両者ともに、気がかりな存在が他所のチームにいたことである。 図星をさされた2人はギクリと表情を歪ませ、三杉は呆れたような表情を浮かべる。 早田「……俺ぁよ、どうしてもわかんねぇんだよ。 反町がどうしてあんな風になっちまったのか。 ……本当に、訳がわかんねぇんだ」 三杉「それは僕だってわからない。 しかし、君は反町とそこまで親しかった訳ではないんだろう?」 早田「……ああ、別に親友って訳じゃなかったし、言ってみればただのルームメイトだ。 でもよ、同じ部屋で数日間過ごした仲である事に変わりはねぇだろ? あいつは、あいつが消える前の日、悩んでたんだ。 それをもし聞いてやってれば……。 もしかしたら反町がああなっちまわなかったんじゃねーかとか、思うんだよ」 早田誠は、反町の変化に理解が追いついていなかった。 そして、反町の変化に対して――心の底で、罪悪感を持っていた。 性格的には熱くなりやすく、義理と人情に厚い早田。 あの夜、反町が悩む言葉を流したりせず、しっかりと聞いてやっていれば……。 反町が変化する事もなければ、このチームで一緒に戦えていたかもしれない。 もしかしたら自分の選択が、彼の人生そのものを変えてしまったのではないか。 その思いはどうしても残ってしまい……ゆえに、悩む。反町のこの変化は、果たして本当に良かった事なのか……と。 三杉「……今更そんなことを言ったって仕方ない事だろう。 それに、反町にとっては幻想郷にいった事はラッキーだったに違いないさ。 もしもこのチームに残っていれば……間違いなく、日向の添え物が精々……。 いや、それすらも無理だったろうからね」 早田「それは……わかってるさ。 あいつが強くなったのは、あいつにとっては結果的に良かったんだろう。 だがよ、どうして全日本に帰ってこないんだ? そんなのおかしいじゃねぇか! お前だってこうして戻ってきた。 力をつけて戻ってきたのに、あいつは戻ってこねぇ。 あいつはこのまま幻想郷で骨を埋めるつもりなのか? そんな訳のわかんねぇ場所で、一生過ごすつもりなのかよ!? それがラッキーだとは……俺はおもわねぇぞ」
[887]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:55:22 ID:??? もしも反町が全日本に戻ってきてさえいれば、早田のこの悩みも幾分かは解消されていただろう。 だが、反町は幻想郷として――幻想郷の代表として戦う事を選んだ。 もしかしたら、反町が単純に全日本と戦いたかっただけなのかもしれない。 或いは、日向なんかとツートップを組むのが嫌で幻想郷を選んだだけなのかもしれない。 しかし――もしも反町が、この先もずっと幻想郷で生涯を過ごすというのなら――。 反町の人としての生は、正しかった道から大きく歪んでしまう事となる。 早田「日本に帰れば親もいりゃ兄弟もいる。 住み慣れた町だってあるだろうさ。 そんなのを捨てて、訳わかんねぇ土地に……俺はあいつを放り出しちまったのかもしれねぇ……」 三杉「……君の言う事も、理解出来なくは無い。 だが……それを決めるのは、反町だ。 それに、この大会が終われば――ひょっこり日本に帰って来る可能性もあるさ」 次籐「わいにしちゃ、楽観的な考え方じゃなかか?」 三杉「可能性の話をしているだけさ。 とにかく、早田……君が責任を感じる事ではないだろう。 反町が幻想郷に行ったのは……そもそも君が原因じゃなく、迷惑な妖怪の仕業なのだしね。 まあ、あまり気に病まない方がいい」 早田「……また妖怪かよ。 ったく、なんだよその妖怪ってのはよ……あー、もう! 訳がわかんねぇ!!」 三杉「いい加減慣れた方がいいよ、大会ではそんなのとやりあう事になるんだから」 頭を掻き毟りながら、いらだった様子で悪態をつく早田。 ため息交じりに三杉は宥めると……続いて次籐に視線を向け、問いかける。 三杉「それで……次籐は、佐野の現況についてかな? あれだけ大敗したのを心配してるって所か」 次籐「むぅ……そん通りタイ」
[888]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:56:49 ID:??? 次籐の悩みとは、やはり自身の自慢の後輩――佐野満の事であった。 反町に呼び出されて幻想郷に行き、しかし、その場で即座にいらないと言われ。 八雲紫に利用価値を見出されて、サッカー初心者の集まりであった命蓮寺に預けられた佐野。 彼は幻想郷サッカー界の表舞台に立つ事なく、陰で力を蓄え続けて奮起の時を待った。 そして、いよいよ表舞台に飛び立つべく――と、練習試合を行い……無様に過ぎる程に負けた。 それはもう、手痛く負けた。惨めに負けた。大敗もいい所だった。スレタイが泣いていた。 そんな佐野を、次籐が気にしない道理は無いだろう。 次籐「はじめはワシも全日本ば戻ってこんかった佐野を叱ろうとおもっちょったが……。 あん試合見た後じゃ、佐野に会うのも残酷タイ。 ……何より、ワシも幻想郷の連中にはまるで歯が立たんかった。 あん状況じゃ、あいつにかける声もなかか」 三杉「それで上の空になっていいという話にはならないけれどね……。 ……次籐、君の言う事も理解は出来るさ。 だが、今はそんな事に気を取られては困る」 次籐「そんなこつじゃと!?」 三杉「ああ、そんなことだ。 彼を心配するなど、バカバカしいにも程がある」 三杉の冷たい言葉に思わず次籐はいきり立つが……しかし、三杉は涼しい顔を浮かべ更に続ける。 三杉「……君の知る佐野は大敗で心が折れる程にまで弱いのかい?」 次籐「むっ!?」 三杉「だとすれば、所詮はそこまでの人間だったという事だ。 そうでないのならば、心配をする必要性は無い。 どちらにせよ、佐野を心配する意味は無いさ。 違うかい?」 早田「お前なぁ……励ますつもりならもうちょっとマシな言葉使えよ」 三杉「これは失礼」
[889]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:57:50 ID:??? 三杉の言葉を聞いた次籐は、自分は佐野を信じていなかったのだろうかと自問自答をする。 ――言われてみれば、佐野を信じていなかった。否、むしろ、次籐は今、自身の自信を失いかけていた。 オータムスカイズとの試合で何も出来ず、そして、幻想郷との試合で無様に負ける佐野を見て。 あんな者に勝てる筈が無いのだと……心の奥底で、そう思っていた。 それが、結果的に佐野を心配することへと繋がった――。 自分が落ち込んでいる以上、佐野も落ち込んでいるのだろうとどこかで思っていたのである。 しかし、果たして本当にそうだろうか……? 佐野は……恐らくは落ち込んだだろうが、しかし、心まで折れたのだろうか? 自分の知る佐野は、そこまで弱い人間だったか……違う、と、次籐は思う。 次籐「……ワシとしたことが、弱気になっちょったようタイ」 ボリボリと、早田とは違い無駄に力強く頭をかきながらそう呟く次籐。 それを見て三杉はふ、と笑い……ボールを片付け、宿舎内へと戻ろうとする。 三杉「さて、それじゃあ戻るとしようか……。 悩みも晴れたところで練習、といきたいが……これ以上はオーバーワークになる」 早田「ああ……すまなかったな、三杉。 折角練習に付き合ってくれたのによ」 次籐「こん失態は、試合でチャラにするタイ」
[890]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/23(土) 01:59:05 ID:??? 早田「しっかしなぁ、三杉に慰められるとは思わなかったぜ……」 三杉「ふ……君達にいつまでも落ち込んでいてもらっては困るからね。 君達は貴重な使えるDFなのだし。 石崎や高杉だったら、無視してるよ。 というより、そもそも特訓に誘わない」 次籐「……はぁ、相変わらずじゃなわいは」 早田「一瞬でもいいやつかもなんて思った俺の心を返せ!」 こうして全日本Jrユース、大会前の最後の特訓は終了した。 その結果は散々なもの――望んでいた成果の、半分も満たせなかったと言える。 しかし、この日の特訓で……早田と次籐の迷いや悩みは、若干とはいえ晴れた。 そういう意味では、この特訓――。 大会前に主力選手である彼らの心の憂いが取れたという事は、大きな成果であった。 三杉「(やれやれ……果たして、これで幻想郷に通用するか……。 先に彼らの話を聞くべきだったかもしれないな……そういう意味では、僕の失態でもあるか)」 だが、当然ながら三杉自身はこの結果に不満を抱いていたようだったそうな。
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0ch BBS 2007-01-24