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【魔界の】幻想のポイズン50【軽業師】
[908]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:00:14 ID:??? 思わずぽかんと口を開けながら並んだチームメイト達に問いかけるナポレオン。 それを聞いて、さとりが来た事によりサブキーパーへと落とされたアモロはぶるぶる震えながらも頷き……。 ユニフォームの上に何故か厚手のコートを着た男、ブラボーは不適な笑みを浮かべ肯定。 更に、自称・大陸一の男であるジョルジュはニヒルな笑みを浮かべる。 ナポレオン「……じゃあ、そっちにいる連中はなんなんだ?」 フェレーリ「他の皆が練習するってのに、自分だけ休んでるってのもアレだしな……」 ドゴール「こいしに付き合ってもらいながら、何とか大会でお前達の足を引っ張らないように出来るよう技でも覚えようと思って」 ベルジェル「何せ激戦区のDグループだからな……予選落ちなんてしたらフランスに住めなくなるし」 ルスト「ま、そういう事だ」 ナポレオンの更なる問いかけに答えたのは、ナポレオンの練習に特別付き合うという訳ではない選手達。 彼らがここにいた理由は、単純明快……。 ナポレオンの助力となる為に、練習に付き合う為に練習をしようとしていたのではなく。 大会で少しでも勝ちあがれる可能性を上げる為に、各々の力を上げようと純粋に練習をしに来ていたのである。 ボッシ「俺も……ナポレオンばかりに迷惑かけてられないから、少しは役に立てるように頑張るつもりだよ。 ……ワントップにして守備に回して少しでも壁を増やした方がいいなんて言われたくないもんな」 ナポレオン「……へっ、しかし、いいのかよピエール? お前までこんな所にいて。 監督の命令違反だぜ?」 ピエール「………………」 ナポレオンとコンビを組む、ツートップの片割れ――ボッシがそう呟いた後。 ナポレオンはその言葉を鼻で笑いながら、挑発的に一番後方に立っていた男――。 このチームのキャプテン、エル=シド=ピエールに問いかけた。 ここまで一度も口を開かず、そして、無表情のまま一同の様子を見守っていたピエール。 規律を何よりも重んじ、命令違反など言語道断とする彼が、この勝手な自主練習を許すとは。 ナポレオンには到底思えなかったのだが……。
[909]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:01:54 ID:??? ピエール「……仕方ない事だ、と考える」 ナポレオン「……なにィ?」 意外にも、ピエールはこの練習を……渋々ではあるが認めるといった旨の発言をした。 これにはナポレオンも思わず眉を顰めて、懐疑的な視線を送り……。 他の者達も、精々見てみぬふり程度で済まされると考えていた予想が覆った事で一様に驚く。 だが、ピエールは相変わらず無表情のままで更に続ける。 ピエール「俺達が入ったDグループは……先ほどベルジェルが言ったように激戦区だ。 5チームの中から決勝リーグへと上がれるのは、僅かに2チームのみ。 先日の偵察で見た幻想郷はもとより、南米の強豪であるアルゼンチンにウルグアイ。 欧州の猛者であるイタリア……いずれも一筋縄ではいかない相手ばかりだ。 俺達が勝ち上がる為には……今からでも、僅かな時間だけでもいいから練習し……力をつけるしかあるまい」 ナポレオン「いいのかよ? 大会初日――つまり明日にゃ、もう試合が始まるんだぜ? 今日練習をしてコンディションを崩してて勝てるか?」 ピエール「試合はやってみなければわからないが、不利になるのは間違いないだろうな。 だが、俺達がが成長をしなければ、いずれにしろ不利なのは違いない」 ナポレオン「っていうより、俺達はもとよりこいつらの成長の方が問題だけどな」 アモロ「うう……」 ピエール、ナポレオン、こいし、さとりといった主力選手以外の選手達は――。 お世辞にも強いとは言えない、フランスJrユースの台所事情。 多少なりと危険な賭けになろうと、その主力選手以外の者達を鍛えなくては……。 どれだけピエールやナポレオンたちが強くなろうと、その穴を突かれて負けるのは明白と言える。 だからこそ、ピエールはこの禁止されたはずの練習も渋々ながら認めた。 彼らの成長こそが、フランスJrユース予選突破の鍵になるのだから。
[910]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:03:08 ID:??? ピエール「そういう事だ……わかったら、早く練習を始めよう。 今はとにかく、一分一秒でも時間が惜しい」 ナポレオン「へいへい、わかりましたよキャプテン様。 おら、お前ら並べ。 蹴り込んでやる」 ブラボー「ブラボー……おお、ブラボー……」 アモロ「ひぃぃっ!」 手を叩き、早く練習を開始しようとピエールが告げると……。 ナポレオンはいきなり仕切りだしたピエールに悪態をつきつつ、アモロとブラボーをゴール前に立たせ……。 当然ながら、彼らにシュート練習を付き合ってもらう為である。 こいし「じゃ、ふぇっくんとぼーちゃんは私と一緒にしましょ」 ボッシ「お、おう!(ぼーちゃん?)」 フェレーリ「(俺、ふぇっくん?)」 ピエール「ルスト、ベルジェル、ドゴールは俺を相手に守備の練習だ。 いいな?」 ルスト「わかった!」 そして、残った者達はオフェンス組とディフェンス組に別れてこいしとピエールのコーチを受ける事となった。 ナポレオン「(完成させてやる、新シュート! 明日戦うイタリアのカティナチオを、俺が粉砕してやる!!)」 ピエール「(サトリ達が来てから、皆の動きは格段に良くなった。 だが、まだ足りない……。 あと少し……あと少しだけでいいから、皆に力をつける事が出来れば……!)」 こいし「(お姉ちゃん、明日――いよいよ明日! 私達の力を知らしめる時が来たよ!! 私達も総仕上げ頑張るから、お姉ちゃんも頑張ってね!)」 フェレーリとボッシを相手に、コーチを続けながら……古明地こいしは思いを馳せる。 今、この時も、あの意外にも動けるデブとともに練習をしているであろう最愛の姉の事を。 果たして最弱の国と言われたフランスJrユース……幻想郷でその地位を失墜させた古明地姉妹は。 大会にて、汚名を返上する事が出来るのかどうか……。
[911]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:04:28 ID:??? 以上、判定も何もありませんが本日はここまでです。 それでは、お疲れ様でした。
[912]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 01:06:05 ID:??? 乙でしたー 他の国はこうして特訓している間に反町たちはスライド行進の練習かよ(笑) 主力がごっそり抜けたのに大丈夫かねw
[913]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 02:41:59 ID:??? まともに強いのは反町、リグル、ヒューイ、パルスィ、パチュリーだけだもんな
[914]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 02:47:58 ID:??? まあ個人的には負けてもいいやくらいの軽い気持ちだなあ。第三部が楽しみだw
[915]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 11:29:02 ID:??? ポイズンスレは、やっぱりおもしれえw いつも思うのが・・・脇役の魅力がすごい。 フランスや、軽業師に肩入れしてしまいそうな自分が怖いぜ。
[916]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 20:43:32 ID:??? 脇役といえば、そろそろ将来性のあるサンタナの出番かな?
[917]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/25(月) 00:09:02 ID:??? >>912-913 どうも乙感謝です。 まあ主力が抜けても強いですからw (というか抜けて勝てないならこんな展開にしません) 反町の圧倒的強さを実感してください。 >>914 どうも。第三部はもしなるとしてもずっと先の事になるので、 それまで退屈な思いをさせてしまうかもしれませんがすみません。 >>915 ありがとうございます。あまり脇役を目立たせすぎるのもいけないのでしょうが、つい書きたくなっちゃうので。。。 >>916 次のサンタナさんのターンは雛さんが加入をしてからですね。 外伝の方はサクサクと展開をしていくつもりです。
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0ch BBS 2007-01-24