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【魔界の】幻想のポイズン50【軽業師】
[909]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:01:54 ID:??? ピエール「……仕方ない事だ、と考える」 ナポレオン「……なにィ?」 意外にも、ピエールはこの練習を……渋々ではあるが認めるといった旨の発言をした。 これにはナポレオンも思わず眉を顰めて、懐疑的な視線を送り……。 他の者達も、精々見てみぬふり程度で済まされると考えていた予想が覆った事で一様に驚く。 だが、ピエールは相変わらず無表情のままで更に続ける。 ピエール「俺達が入ったDグループは……先ほどベルジェルが言ったように激戦区だ。 5チームの中から決勝リーグへと上がれるのは、僅かに2チームのみ。 先日の偵察で見た幻想郷はもとより、南米の強豪であるアルゼンチンにウルグアイ。 欧州の猛者であるイタリア……いずれも一筋縄ではいかない相手ばかりだ。 俺達が勝ち上がる為には……今からでも、僅かな時間だけでもいいから練習し……力をつけるしかあるまい」 ナポレオン「いいのかよ? 大会初日――つまり明日にゃ、もう試合が始まるんだぜ? 今日練習をしてコンディションを崩してて勝てるか?」 ピエール「試合はやってみなければわからないが、不利になるのは間違いないだろうな。 だが、俺達がが成長をしなければ、いずれにしろ不利なのは違いない」 ナポレオン「っていうより、俺達はもとよりこいつらの成長の方が問題だけどな」 アモロ「うう……」 ピエール、ナポレオン、こいし、さとりといった主力選手以外の選手達は――。 お世辞にも強いとは言えない、フランスJrユースの台所事情。 多少なりと危険な賭けになろうと、その主力選手以外の者達を鍛えなくては……。 どれだけピエールやナポレオンたちが強くなろうと、その穴を突かれて負けるのは明白と言える。 だからこそ、ピエールはこの禁止されたはずの練習も渋々ながら認めた。 彼らの成長こそが、フランスJrユース予選突破の鍵になるのだから。
[910]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:03:08 ID:??? ピエール「そういう事だ……わかったら、早く練習を始めよう。 今はとにかく、一分一秒でも時間が惜しい」 ナポレオン「へいへい、わかりましたよキャプテン様。 おら、お前ら並べ。 蹴り込んでやる」 ブラボー「ブラボー……おお、ブラボー……」 アモロ「ひぃぃっ!」 手を叩き、早く練習を開始しようとピエールが告げると……。 ナポレオンはいきなり仕切りだしたピエールに悪態をつきつつ、アモロとブラボーをゴール前に立たせ……。 当然ながら、彼らにシュート練習を付き合ってもらう為である。 こいし「じゃ、ふぇっくんとぼーちゃんは私と一緒にしましょ」 ボッシ「お、おう!(ぼーちゃん?)」 フェレーリ「(俺、ふぇっくん?)」 ピエール「ルスト、ベルジェル、ドゴールは俺を相手に守備の練習だ。 いいな?」 ルスト「わかった!」 そして、残った者達はオフェンス組とディフェンス組に別れてこいしとピエールのコーチを受ける事となった。 ナポレオン「(完成させてやる、新シュート! 明日戦うイタリアのカティナチオを、俺が粉砕してやる!!)」 ピエール「(サトリ達が来てから、皆の動きは格段に良くなった。 だが、まだ足りない……。 あと少し……あと少しだけでいいから、皆に力をつける事が出来れば……!)」 こいし「(お姉ちゃん、明日――いよいよ明日! 私達の力を知らしめる時が来たよ!! 私達も総仕上げ頑張るから、お姉ちゃんも頑張ってね!)」 フェレーリとボッシを相手に、コーチを続けながら……古明地こいしは思いを馳せる。 今、この時も、あの意外にも動けるデブとともに練習をしているであろう最愛の姉の事を。 果たして最弱の国と言われたフランスJrユース……幻想郷でその地位を失墜させた古明地姉妹は。 大会にて、汚名を返上する事が出来るのかどうか……。
[911]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/24(日) 01:04:28 ID:??? 以上、判定も何もありませんが本日はここまでです。 それでは、お疲れ様でした。
[912]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 01:06:05 ID:??? 乙でしたー 他の国はこうして特訓している間に反町たちはスライド行進の練習かよ(笑) 主力がごっそり抜けたのに大丈夫かねw
[913]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 02:41:59 ID:??? まともに強いのは反町、リグル、ヒューイ、パルスィ、パチュリーだけだもんな
[914]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 02:47:58 ID:??? まあ個人的には負けてもいいやくらいの軽い気持ちだなあ。第三部が楽しみだw
[915]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 11:29:02 ID:??? ポイズンスレは、やっぱりおもしれえw いつも思うのが・・・脇役の魅力がすごい。 フランスや、軽業師に肩入れしてしまいそうな自分が怖いぜ。
[916]森崎名無しさん:2011/04/24(日) 20:43:32 ID:??? 脇役といえば、そろそろ将来性のあるサンタナの出番かな?
[917]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/25(月) 00:09:02 ID:??? >>912-913 どうも乙感謝です。 まあ主力が抜けても強いですからw (というか抜けて勝てないならこんな展開にしません) 反町の圧倒的強さを実感してください。 >>914 どうも。第三部はもしなるとしてもずっと先の事になるので、 それまで退屈な思いをさせてしまうかもしれませんがすみません。 >>915 ありがとうございます。あまり脇役を目立たせすぎるのもいけないのでしょうが、つい書きたくなっちゃうので。。。 >>916 次のサンタナさんのターンは雛さんが加入をしてからですね。 外伝の方はサクサクと展開をしていくつもりです。
[918]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/25(月) 00:29:44 ID:??? こうしてフランスJrユースの面々が、大会を明日に控えた中、無理を承知で練習をしていた頃。 一方でそのフランスへと派遣された選手――古明地さとりはといえば。 同じく地獄へと落ちた、若き天才GK――若林源三とともに練習をしていた。 若林「いくぞ、さとり……はぁっ!!」 バシュッ……ギュオオオオオオオッ!! とてもゴールキーパーとは思えない爆発的なキック力を生かし、思い切りシュートを蹴り放つ若林。 シュートを撃った場所はさとりの苦手としているペナルティエリア外。 そのシュートは、以前のさとりならば、まず間違いなく弾くのが精々といえたものだったが……。 キュッ……バッ!! さとり「と め ま す ! !」 バシィィイイイッ!! しかし、古明地さとりは横っ飛びで見事にそのシュートを止めて見せた。 しかも、ワンハンドキャッチという余裕を見せる止め方で。 さとり「ふぅ……ふぅ……。 ……ここまでにしましょう、明日はもう試合。 これ以上の練習は、明日の試合に悪影響を出します」 若林「ふん……俺には出場できる目は無いというのに、よくそんな事が言えるな」 さとり「ふふ……源三君なら大丈夫、正GKに戻れますよ」 若林「簡単に言うな。 大会が始まれば、余程のことが無い限りGKの交代なんてものはない。 全日本のB組は西ドイツくらいしか強敵がいない以上、しばらくは森崎の天下が安泰だ。忌々しい事にな」 さとり「……それでもきっと大丈夫です、きっとね」
[919]幻想のポイズン ◆0RbUzIT0To :2011/04/25(月) 00:30:45 ID:??? 額に流した汗をタオルで拭いつつ、今日の練習を切り上げようとするさとり。 それに対して、若林は若干不満そうな表情をしながらも頷き……。 2人は軽口を叩きあいながら、じっと互いを見やる。 巨漢の男に、見るからに華奢な女。 このフランスでの合宿の間、ほぼ毎日をともに過ごした地の底に落ちたキーパー。 この秘密の特訓も、大会前日のこの日が――とうとう最終日。 即ち、2人の別れの時という事となる。 自然、2人は軽口を叩きあいながらも……どこか不自然な沈黙に包まれる。 さとり「……源三君には、本当に感謝をしています。 貴方がいなければ、私はいつまでも立ち上がれなかった。 ここまで私がやってこれたのも……源三君のお陰です」 若林「……何を今更言ってやがる。 お互いが得をする為だけの、共同練習だった筈だろう。 感謝なんてするんじゃねぇよ」 不意にこの沈黙を破ったのは、さとりの方だった。 彼女はその顔に、僅かな笑みを浮かべながら若林への感謝を告げ……。 それを受けた若林は戸惑うようにうろたえながら、ぶっきらぼうに返答しそっぽを向く。 しかし、そんな若林の心情は……覚妖怪であるさとりにはよく聞こえていた。 さとり「……『俺の方こそ感謝している』ですか。 ふふ……」 若林「!! か、勝手に人の心を読むなと言ってるだろうが!」 さとり「そうは言われましても、私にとっては呼吸をするようなものですから……。 ふふ……源三君は、もう少し素直になってもいいと思いますよ?」 若林「く、くそっ……これ以上からかうだけならもう帰るぞ! 元々、俺とお前は敵同士なんだ! 大会が始まれば、そんな事も言えないくらいにボコボコにしてやるぜ!」 さとり「……そうですね。 お互いが優勝を目指す以上、私達は敵同士ですものね」
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0ch BBS 2007-01-24