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【再び】キャプテン森崎41【世界へ……!】
[355]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/25(金) 15:41:16.50 ID:o4ADoKT2 ミハエル「そしてこの野心溢れる豪胆な態度!良いですね、貴方は9点です!」 クライフォート「失せろ」 ミハエル「ノーノー、そんなに邪険にしないで下さい。性別と言う枠に囚われてはいけまセーン!」 クライフォート「失せろ!」 たちまちミハエルの強引すぎる求愛が始まり、それをクライフォートはただ一言だけで拒絶しようとする。 この珍妙な我慢大会を目の当たりにした松山は怒りが霧散してしまった。 松山「(あ〜あ、森崎も酷い事を…あれ、そういえばミハエルに言い寄られている筈の三杉は…あんな所に!?)」 ロブソン「お、おい、お前何やってるんだ?」 三杉「すまない、非礼は詫びる。今は何も聞かずに遮蔽役を務めてくれ」 更に三杉は物凄い早業で遠く離れた場所に移動していた。 それも体の大きい選手を利用してミハエルの視界から消えると言う念の入り様で。 完全に気勢を挫かれた松山は恨みがましい視線を向けながら森崎に歩み寄った。
[356]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/25(金) 15:41:27.45 ID:o4ADoKT2 松山「森崎…人が真面目にやってる所にイタズラするなよ…」 森崎「良いじゃねえか、お前こそ対戦するかどうかも分からないチーム相手にムキになるなっての」 翼「森崎の奇行はともかく、本当に程々にしておいた方がいいよ松山くん。大会は長いんだ」 松山「まあ、正論だな…(けど、俺はどうしたってあいつらを認める気にはなれないぞ…)」 ネイ「ホッ。ようやくあの気持ち悪い視線から解放された…」 ディウセウ「もう一人変な奴が残ってっけどな!」 肖「ハァア、ハァア…」 ザガロ「てめえ、いい加減にしやがれ!蒲焼をぶち込んでフォアグラにしてやろうか!?」
[357]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/25(金) 15:42:38.03 ID:o4ADoKT2 いったんここまで。
[358]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 17:22:13.86 ID:ozhumhXC 一方その頃グループBのテーブルでは、これまた穏やかならざる出会いが発生していた。 渦中の最中にいるのは勿論、4年前イタリアに大敗を味わわせたアルゼンチンのファン・ディアスである。 ディアス「よう。またお前らと同じグループになるとはな」 ヘルナンデス「ああ、久しぶりだ…だが、今度は結果は逆になるぞ」 ディアス「お約束なセリフお疲れさん。だけど、本当に出来るかな〜?」 ジェンティーレ「出来る出来ないじゃない、既に決まっている未来だ。今度は俺がいるからな!」 ディアス「ん、お前は…ジェンティーレ、だっけ。ユベントスの」 ジェンティーレ「流石はかの有名な天才様だぜ。事前の予習も欠かさないんだな」 ディアス「まーな。評判の良いDFやGKは良い踏み台になるからな!」
[359]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 17:22:26.80 ID:ozhumhXC ヘルナンデス「踏み台、か。身も蓋も無い表現だな」 ディアス「俺は奇麗事は嫌いなんでな。勝てば官軍、負ければ賊軍。それがサッカーの世界だ。 それを弁えた上での友情やライバル関係なら歓迎するけど、そうでない奴は相手にしないんだよ」 ジェンティーレ「その言葉、お前も踏み台にされ返される覚悟があっての物だろうな?」 ディアス「そりゃあな。俺はアルゼンチンの英雄だ。英雄ってのは百の味方が出来る度に 千の敵を作っちまうモンだよ。俺に栄光を奪われた奴も俺のせいで没落した奴も 数え切れない程いる。恨みで首を狙われる事なんか日常茶飯事だぜ」 ヘルナンデス「…良い志だ。それでこそリベンジのし甲斐がある」 ジェンティーレ「今の内に精々ご立派なセリフを思う存分言っておけ。 俺たちにボロ負けした後に同じ事が言えるかどうか確かめてやる!」 ディアス「良いね良いね〜。やっぱり国際規模の大会ってのはこう、敵意に満ち溢れてなくっちゃな!」 堅い表情で挨拶するヘルナンデスと敵意を隠そうとしないジェンティーレに睨まれても ディアスは彼らしい飄々とした傲慢な態度を崩そうとしなかった。 それでも前者の二人も構わずに闘志をぶつけ続けた辺り、精神的な前哨戦は互角だったと言えるだろう。
[360]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 17:22:39.66 ID:ozhumhXC ストラット「(あれがディアスか…噂以上にスケールの大きさを感じさせる振る舞いだ。 ヘルナンデスとジェンティーレなら大丈夫だと思うが、少し入れ込みすぎかも知れないな…)」 ヘルナンデスとジェンティーレに限らず、イタリアユースのほぼ全員はディアスを中心とした アルゼンチンユースの面々と言葉や視線で鍔迫り合いを行っていた。 そんな中ストラットだけはその活動に加わらず、バツが悪そうに遠巻きに眺めるだけだった。 最早チームメイトの許しは得たとは言え、イタリアJrユースをメチャクチャにしてしまった 張本人である彼はアルゼンチンに敵意をぶつける気になれなかったのだ。 ストラット「あれ?アルシオン、そんな所で何やっているんだ?」 そしてもう一人、イタリアユースの選手でありながら全くアルゼンチンと接触しようとしない男がいた。 Jrユース大会後にイタリア国籍を得、イタリア人となったアルシオンは リベンジに燃えるチームメイト達の闘志など何処吹く風でワインを啜りながら何か紙を見ていた。 アルシオン「これは参加チーム一覧とトーナメント表だ。どのグループからどのチームが勝ちあがりそうか、 その結果決勝トーナメントがどの様な展開になりそうか、思いを馳せていた」 ストラット「えっ、もうそんな事を考えていたのか?まだ大会は始まってもいないんだぞ?」 アルシオン「油断に見えるか?計画的な考察のつもりだったんだがな」 ストラット「お前の場合は油断じゃないだろうが…まずはグループリーグに集中しないのか? 勿論俺だって1位突破するつもりだが、その為にはきちんと1戦ずつ勝たないといけない。 ガーナとイングランドはどうとでもなるとして、アルゼンチンは一筋縄ではいかない相手だぞ」
[361]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 17:22:53.01 ID:ozhumhXC 何とアルシオンは今から決勝トーナメントの事を考えていた。 いくら何でも気が早すぎるんじゃないか、とストラットが呆れてしまうのも無理はない。 しかしアルシオンはワイングラスを空にしてから静かに言い放った。 アルシオン「アルゼンチン等眼中に無い」 ストラット「…そこまで言うのか?」 アルシオン「所詮はディアスによるディアスの為のディアスのチームだ。 俺はディアスを圧倒出来る自信がある。よってアルゼンチン等眼中に無い」 ストラット「…大した奴だよ、お前は」
[362]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 17:24:47.68 ID:ozhumhXC いったんここまで。
[363]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 23:41:21.16 ID:ozhumhXC ライバル達が数多の挑戦状を交し合ったパーティもやがて終わりを迎えた。 それぞれの宿に戻る選手達はいよいよ間近に迫った大会の予感に武者震いをしつつも、 同時にこう思った者も少なくなかった。 本当にいよいよなのか?まだワールドユースは先の様な気がしてならない。 それは彼らがそれぞれどれ程長い長い道を歩んできたかを語る感情だった。 苦難の度合いに差はあれど、誰もがこの大会の為に切磋琢磨してきたのだ。 今までの自分たちの全てが試される、ユース時代の集大成でもあり 今後のプロ生活の明暗を占う試練でもあるこの大会の為に。 だが時の流れは常に公平であり、現実は常に厳正である。 大会二日前のパーティは終わり、最後の一日は瞬く間に過ぎ、開幕日の朝も 太陽は何事もなく昇った。その下で行われている喧騒など全く気に留めずに。
[364]2 ◆vD5srW.8hU :2011/03/26(土) 23:41:43.76 ID:ozhumhXC 〜1991年 3月21日〜 この日、遂にワールドユースは始まった。 オープニングゲームが行われるグループAのマラカナンスタジアムでは盛大な 開幕セレモニーが行われ、勿論その様子は全国中継されている。 今日は試合が無い森崎達もホテルに用意された巨大テレビに群がって見ていた。 森崎「とうとう始まったぜ…っつってもまだ長ったらしいセレモニーの最中だが」 中山「試合は早くみたいが、こういうのも無ければ無いで何か寂しい気もするな」 三杉「こういう演出や焦らしは商業面で重要なんだよ。大会という物はとにかく金がかかるからね」 日向「どうでもいい、試合以外は見る価値…いや、今日の試合ならそれすらも重要じゃねえな」 岬「グループAではブラジル対アメリカ、グループBではイタリア対イングランドだったね」 翼「後者はまだしも、前者はかなり一方的な展開になりそうだね」
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0ch BBS 2007-01-24